JP2010191068A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】記録材が吸湿している場合であっても転写抜け、定着尾引きの発生を抑制できるようにする。
【解決手段】定着バイアスを検知する検知手段60と、制御手段90と、を有し、前記制御手段は、転写ニップ部Ntと定着ニップ部Nとで記録材Pを挟持搬送しているときの前記検知手段の出力に基づいて前記記録材の吸湿度合いに応じて変動する定着バイアスの変動量を求め、前記変動量に基づき転写バイアスを補正するように転写バイアス電源50を制御することを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】定着バイアスを検知する検知手段60と、制御手段90と、を有し、前記制御手段は、転写ニップ部Ntと定着ニップ部Nとで記録材Pを挟持搬送しているときの前記検知手段の出力に基づいて前記記録材の吸湿度合いに応じて変動する定着バイアスの変動量を求め、前記変動量に基づき転写バイアスを補正するように転写バイアス電源50を制御することを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、電子写真複写機や電子写真プリンタなどの画像形成装置に関する。
電子写真式の複写機やプリンタなどの画像形成装置は、トナー像を担持する像担持体と転写部材間の転写ニップ部で記録材を挟持搬送しつつ転写部材に転写電圧を印加することによって像担持体からトナー像を記録材上に転写している。そしてその記録材を定着装置の定着部材と加圧部材間の定着ニップ部で挟持搬送しつつ未定着のトナー像に熱と圧力を加えることによってトナー像を記録材上に加熱定着している。
上記の画像形成装置では、記録用紙などの記録材の含水分量が多いと(例えば記録材の含水分量が9%を超える場合)、転写電圧の印加に伴い記録材の裏面に供給される転写電荷が記録材面を伝達してリークしやすい。そのため記録材上に転写された未定着のトナー像の保持力を失いやすい。また記録材の含水分量が多いと、定着部材と加圧部材間の定着ニップ部で発生する蒸気量が増え、特に記録材の面において記録材の搬送方向と直交する横線画像で、尾引きと呼ばれる後方へのトナーの飛び散り現象が発生することがある。
この後方トナーの飛び散り現象の抑制対策として、特許文献1には、未定着トナー像の記録材に対する静電的な付着力をアップさせる技術が記載してある。特許文献1では、フィルム加熱方式の定着装置において、定着フィルムに設けられている導電層部にバイアス電源部から導電ブラシ等の電極を介してトナーの帯電極性と同極性のバイアス(以下、定着バイアスという)を所定量印加している。そして加圧ローラ表面に設けられている離型層を挟んで、電界の作用により記録材上のトナーを印字面側から反発電界によって押え込むようにしている。
定着フィルムに定着バイアスを印加する方法においては、記録材が一定量以上に吸湿した場合(例えば含水分量9%程度)、あるいは極端に吸湿した場合(例えば含水分量10%以上)には、記録材の抵抗値の低下により定着バイアスのリーク経路となってしまう。つまり、吸湿した記録材が転写ニップ部と定着ニップ部の双方に挟持されその状態に搬送されている場合に、定着バイアスが記録材を通じて転写部材に流れ込んでしまう。この定着バイアスの記録材を通じた転写部材への流れ込みによって転写電圧の低下を招き、転写電圧の低下はトナー像を保持するための電荷(電流)を減少させてしまうために、トナーを記録材上に保持できず転写抜けが発生するという問題が起こる。
また、吸湿した記録材(含水分量9%程度)が定着ニップ部と定着ニップ部の記録材搬送方向下流側に設けられている排出ローラの搬送ニップ部の双方に挟持されている場合には、定着バイアスが記録材を通じて導電性排出ローラに流れ込んでしまう。この定着バイアスの記録材を通じた排出ローラへの流れ込み量が多くなると、定着バイアスの電圧降下が発生し、これによりトナーに対する反発電界が減少して定着尾引きが発生するという問題が起こる。
本発明の目的は、記録材が吸湿している場合であっても転写抜け、定着尾引きの発生を抑制できる画像形成装置を提供することにある。
上記目的を達成するための構成は、トナー像を担持する像担持体と、前記像担持体とともに転写ニップ部を形成する転写部材と、転写バイアス電源と、加熱定着部材と、前記加熱定着部材とともに定着ニップ部を形成する加圧部材と、定着バイアス電源と、を有し、前記転写ニップ部で記録材を挟持搬送しつつ前記転写バイアス電源より転写バイアスを前記転写部材に印加して前記トナー像を記録材に転写するとともに、前記記録材を前記定着ニップ部で挟持搬送しつつ前記定着バイアス電源より定着バイアスを前記加熱定着部材に印加して前記トナー像を前記記録材に静電的に保持させ前記加熱定着部材の熱により前記トナー像を前記記録材に加熱定着する画像形成装置において、前記定着バイアスを検知する検知手段と、制御手段と、を有し、前記制御手段は、前記転写ニップ部と前記定着ニップ部とで前記記録材を挟持搬送しているときの前記検知手段の出力に基づいて前記記録材の吸湿度合いに応じて変動する前記定着バイアスの変動量を求め、前記変動量に基づき前記転写バイアスを補正するように前記転写バイアス電源を制御することを特徴とする。
また上記目的を達成するための構成は、像担持体と、前記像担持体上に潜像を形成する露光手段と、現像バイアス電源と、前記現像バイアス電源より印加される現像バイアスによって前記潜像をトナーによりトナー像として現像する現像手段と、前記像担持体とともに転写ニップ部を形成する転写部材と、転写バイアス電源と、加熱定着部材と、前記加熱定着部材とともに定着ニップ部を形成する加圧部材と、定着バイアス電源と、搬送部材と、を有し、前記転写ニップ部で記録材を挟持搬送しつつ前記転写バイアス電源より転写バイアスを前記転写部材に印加して前記トナー像を記録材に転写し、前記記録材を前記定着ニップ部で挟持搬送しつつ前記定着バイアス電源より定着バイアスを前記加熱定着部材に印加して前記トナー像を前記記録材に静電的に保持させ前記加熱定着部材の熱により前記トナー像を前記記録材に加熱定着するとともに、前記搬送部材の有する搬送ニップ部で前記記録材を挟持搬送する画像形成装置において、前記定着バイアスを検知する検知手段と、制御手段と、を有し、前記制御手段は、前記転写ニップ部と前記定着ニップ部とで前記記録材を挟持搬送しているときの前記検知手段の出力に基づいて前記記録材の吸湿度合いに応じて変動する前記定着バイアスの変動量を求め、前記変動量に基づき前記転写バイアスを補正するように前記転写バイアス電源を制御するとともに、前記定着ニップ部と前記搬送ニップ部とで前記記録材を挟持搬送しているときの前記検知手段の出力に応じて前記トナーの現像量を制限するように前記露光手段と前記現像バイアス電源の少なくとも何れか一方を制御することを特徴とする。
本発明によれば、記録材が吸湿している場合であっても転写抜け、定着尾引きの発生を抑制できる画像形成装置を提供することができる。
本発明を図面に基づいて説明する。
[実施例1]
(1)画像形成装置全体の説明:図1は本発明に係る画像形成装置の一例の構成模式図である。この画像形成装置は電子写真プロセスを利用して記録用紙やOHPシートなどの記録材に画像を形成するレーザビームプリンタ(以下、プリンタと記す)である。
(1)画像形成装置全体の説明:図1は本発明に係る画像形成装置の一例の構成模式図である。この画像形成装置は電子写真プロセスを利用して記録用紙やOHPシートなどの記録材に画像を形成するレーザビームプリンタ(以下、プリンタと記す)である。
本実施例1に示すプリンタは、ホストコンピュータなどの外部装置(図示せず)から出力されるプリント信号に応じて所定の画像形成シーケンスを実行し、その画像形成シーケンスに従って画像形成動作を行う。この画像形成シーケンスはCPUとRAMやROMなどのメモリからなる制御部90によって実行される。
先ず、ドラム形状の基体の外周面(表面)に有機感光層を有する像担持体(電子写真感光体)としての有機感光ドラム(以下、感光ドラムと記す)が矢印方向へ所定の周速度(プロセススピード)で回転される。その感光ドラム1の外周面(表面)は、帯電ローラ(帯電部材)2によって帯電バイアス電源30から印加される帯電バイアスにより負極性に一様に帯電される。次に露光装置(露光手段)3が外部装置からの画像データに応じて強度変調させたレーザーを感光ドラム1表面の帯電面に走査露光する。これにより感光ドラム1表面の帯電面(像担持体上)に画像データに応じた静電潜像(潜像)が形成される。そして現像バイアス電源40から現像装置(現像手段)4にトナーと逆極性の現像バイアスを印加することによって、現像装置4が感光ドラム1表面の静電潜像を負極性一成分トナー(現像剤)を用いて現像する。これにより感光ドラム1表面上にトナー像(現像像)が形成される。
一方、給送カセット又は手差しトレイ(図示せず)から記録材Pが送出しローラ(図示せず)によりレジストローラ15に送られる。次いで記録材Pはレジストローラ15によって感光ドラム1表面と転写ローラ(転写部材)5の外周面(表面)との間の転写ニップ部Ntに搬送される。その記録材Pは転写ニップ部Ntで感光ドラム1表面と転写ローラ5表面とにより挟持搬送される。そしてその搬送過程において転写バイアス電源50から転写ローラ(転写部材)5にトナーと逆極性の転写バイアスを印加することによって、感光ドラム1表面上のトナー像が記録材P上に転写される。これにより記録材Pは未定着のトナー像を担持する。
未定着のトナー像を担持した記録材Pは搬送ガイド8と定着入口ガイド9を経て定着装置17に導入される。そしてその記録材Pは後述する定着ニップ部Nで挟持搬送されることによって未定着のトナー像が記録材P上に加熱定着される。次いで記録材Pは排出ガイド12を経て一対の排出ローラ(搬送部材)13により定着装置17から排出される。
定着装置17から排出された記録材Pは搬送ローラ(図示せず)によって排出トレイ(図示せず)に排出される。
トナー像転写後の感光ドラム1は、感光ドラム1表面に残留している転写残トナーがクリーナ7によって除去され、次の画像形成に供される。
6は感光ドラム1表面から記録材Pを静電的に分離させるための除電針である。18はレジストローラ15と転写ニップ部Ntとの間で記録材Pの先端を検知するトップセンサである。19は定着装置17と排出ローラ13との間で記録材Pの後端を検知する排出センサである。
(1−2)定着装置の説明:図2は定着装置17の横断面模式図である。図3は定着フィルム100の層構成の説明図である。図4は図2に示す定着ニップ部N及びその定着ニップ部N近傍の横断面拡大模式図である。
定着装置17は、ヒータユニット10と、加圧ローラ(加圧部材)11と、一対の排出ローラ13などを有する。
ヒータユニット10は、フィルムガイド兼ヒータホルダ(保持部材)130を有している。ホルダ130は記録材Pの搬送方向と直交する幅方向(図面に垂直な方向)を長手とする横長の耐熱性樹脂製の部材である。ホルダ130において加圧ローラ11側の外面中央部には長手方向に沿って凹溝130aが形成してあり、この凹溝130a内に加熱体としてのセラミックヒータ(加熱体)212が固定して配置してある。また、ホルダ130の加圧ローラ11と反対側の内面側には剛性加圧ステイ170が配設してある。ステイ170は横断面逆U字形状の横長の金属製の部材である。上記ホルダ130とヒータ212とステイ170との組み立て体に、スリーブ状(筒状)の定着フィルム(加熱定着部材(可撓性部材))100をルーズに外嵌させている。
定着フィルム100は、スリーブ状のベースフィルム101と、ベースフィルム101の外周面上に設けられている導電プライマー層102と、導電プライマー層102の外周面上に設けられている離型層103の3層構成からなる。ベースフィルム101として、ポリイミド樹脂に熱伝導フィラーを分散させたものが用いられている。ベースフィルム101の厚さは30〜80μmである。そしてベースフィルム101の内径はφ24mmである。導電プライマー層102として、フッ素樹脂に導電性カーボンを分散させたものが用いられている。導電プライマー層102の抵抗は1×10E5Ω・cm以下である。そして導電プライマー層102の厚さは2〜10μmである。離型層103として、フッ素樹脂に導電性付与物質を分散させたものが用いられている。離型層103の抵抗は1×10E7Ω・cm〜1×10E13Ω・cmである。そして離型層103の厚さは5〜20μmである。
ヒータ212は、横長のアルミナ、窒化アルミニウムなどの絶縁性のセラミック製の基板212aを有している。基板212aの加圧ローラ11側の表面には長手方向に沿って線状若しくは細帯状に塗工して形成したAg/Pd(銀パラジウム:銀合金)、RuO2、Ta2Nなどの通電発熱抵抗層212bが設けられている。また基板212aの長手方向の両端部には抵抗層212bに通電するための電極(図示せず)が抵抗層212bと電気的に接続させて設けられている。そして抵抗層212bの表面には定着フィルム100との摺擦に耐えることが可能な薄層のガラスコートやフッ素樹脂コートなどの絶縁保護層212cが設けられている。
上記ヒータ212において、基板212aの加圧ローラ11と反対側の裏面には温度検知部材としてのサーミスタ155が設けられている。
加圧ローラ11は、アルミニウム、鉄、ステンレスなどからなる丸軸状の芯金11aと、芯金11aの外周面上に設けられているシリコーンゴムなどからなる耐熱性の弾性層11bと、を有している。そして弾性層11bの外周面上には記録材P及び定着フィルム100の搬送性、トナーによる汚れ防止の観点からフッ素樹脂を分散させた離型層11cが設けられている。この加圧ローラ212は定着ユニット10の斜め下方に配置されている。そして定着ユニット10のステイ170の長手方向の両端部を加圧ばね(図示せず)により加圧ローラ11の芯金11aの軸線に対して加圧することによって、ヒータ212を定着フィルム100を介して加圧ローラ11の外周面(表面)に加圧している。これによりヒータ212の表面に沿って定着フィルム100の外周面(表面)が加圧ローラ11表面と加圧状態に接触する。これによって加圧ローラ11の弾性層11bが弾性変形され、加圧ローラ11表面と定着フィルム100表面との間に所定幅の定着ニップ部Nが形成される。
(1−3)定着装置の加熱定着動作:制御部90は、プリント信号に応じて駆動源としての定着モータM(図2)を駆動して加圧ローラ11の芯金11aの長手方向の一端部に設けられている駆動ギア(図示せず)を回転させる。これにより加圧ローラ11は矢印方向へ所定の周速度(プロセススピード)で回転する。この加圧ローラ11の回転は定着ニップ部Nにおける加圧ローラ11表面と定着フィルム100表面との摩擦力によって定着フィルム100に駆動力が伝達される。これにより定着フィルム100は、定着フィルム100の内周面(内面)がヒータ212の絶縁保護層212cに摺動しながら加圧ローラ11の回転に追従して回転する。
また制御部90は、プリント信号に応じて通電制御部としての通電制御回路302をオンする。これにより商用電源213から通電制御回路302を介してヒータ212の電極を通じて通電発熱体212aに通電され、通電発熱体212aが発熱する。これによりヒータ212は急速に昇温し定着フィルム100を加熱する。サーミスタ155はヒータ212の温度を検知して制御部90に出力する。制御部90は、サーミスタ155の出力信号を取り込み、その出力信号に基づいてヒータ212の温度を所定の温度に維持するように通電制御回路302をオン/オフする制御を行う。これにより定着フィルム10は所定の定着温度(目標温度)に維持される。
加圧ローラ11及び定着フィルム100の回転とヒータ212への通電を行わせた状態において、未定着のトナー画像Tを担持する記録材Pが定着ニップ部Nにトナー画像担持面を上向きにして導入される。その記録材Pは定着ニップ部Nにおいて定着フィルム100表面と加圧ローラ11表面により挟持されその状態に搬送される。その搬送過程において記録材Pは定着フィルム100側のトナー画像担持面と加圧ローラ11側のトナー画像非担持面の両面から加圧されるとともに定着フィルム100側のトナー画像担持面が加熱される。これにより記録材Pに担持されているトナー画像Tは記録材P上に加熱定着される。そしてその記録材Pは一対の排出ローラ13により挟持されその状態に搬送されて定着装置17から排出される。
(1−4)「尾引き画像」現象とその対策の説明:図2を用いて「尾引き画像」と呼ばれるトナーの飛び散り現象について説明する。
ヒータユニット10の定着フィルム100表面と加圧ローラ11表面間の定着ニップ部Nの温度(定着温度)は150℃〜200℃程度の温度に維持されている。そのため記録材Pの含水分量が多いと、定着ニップ部Nで記録材Pを挟持搬送している間、記録材Pに含まれる水分が常に蒸発して蒸気が発生する。その蒸気は記録材搬送方向において定着ニップ部Nの上流側と下流側に吹き出る。そして定着ニップ部Nの下流側に吹き出る蒸気の風圧により、定着ニップ部Nから搬送方向上流側の未定着トナー画像Tの一部が記録材Pの搬送方向下流側すなわちトナー画像Tの後方に吹き飛ばされる。
この後方トナー飛び散り現象の発生メカニズムを説明する。
記録材Pに含まれる水分は定着ニップ部Nにおける加熱により水蒸気となるが、プロセススピードの高速化に伴って定着温度をアップしようとすると水蒸気の発生量も多くなる。そのため逃げ場を求めた水蒸気が定着ニップ部Nの記録材Pの搬送方向上流側と搬送方向下流側に強く吹き出るようになる。またプロセススピードの高速化に伴って記録材Pの搬送速度も速くなっている。そのため定着ニップ部Nの記録材導入部において、記録材P上のトナー像Tには定着ニップ部Nから吹き出す水蒸気の速度に記録材Pの搬送速度を合成した風速で水蒸気が吹き付けられる。これにより、記録材Pに対する付着力が弱く、水蒸気流の影響を受けやすいトナー像Tの一部が、水蒸気の風圧によってトナー像Tの後方に吹き飛ばされたと考えられる。
この後方トナー飛び散り現象は記録材Pの電気抵抗や表面性等で大きく左右されるが、特に記録材Pの面において記録材搬送方向と直交するパターンの横線のトナー像に最も尾引き画像が発生しやすい。
この「尾引き」と呼ばれる画像不良の発生を抑制するために、定着フィルム100の導電プライマー層102にはバイアス電源20より放電抵抗26を介して定着バイアスを印可するようにしている。以下に定着バイアスの作用を説明する。
図5は定着フィルム100の導電プライマー層102にトナーと同極性のDCバイアスを印加した状態において定着ニップ部Nにトナー画像を担持する記録材Pが導入されたときの等価回路の一例を表わす説明図である。
定着フィルム100の導電プライマー層102には定着バイアス電源20から−600V程度のDCバイアス(以下、バイアス電流と記す)が印加される。導電プライマー層102への定着バイアス電流の印加は、不図示の導電ブラシ、導電ゴムリング等の給電部材を導電プライマー層102に接触させることで行っている。
Rdは定着バイアス電源20から放電抵抗26までの抵抗を表わしている。Reは上記の給電部材と導電プライマー層102間の接触抵抗、及び導電プライマー層102の定着ニップ部N近傍までの抵抗を表している。Rfは離型層103の抵抗を表している。
定着ニップ部Nの近傍Pnでは、記録材Pが加熱されて水蒸気が発生しているため、電気抵抗は低下して等価回路上、直列につながる他の抵抗に比べ無視できるほど小さくなり、Pnの領域では等電位とみなすことが出来る。ここで近傍Pnとは離型層103と加圧ローラ11の間の領域をいう。
記録材Pにおいて定着ニップ部Nを通過した後の通過領域は含水分量が低下し、かつ温度も高くなることからその通過領域の抵抗値は無視出来なくなる。そこで、一対の排出ローラ13のうちの一方の排出ローラ13を、アルミニウム、鉄あるいはステンレス製の芯金13aと、芯金13aの外周面上に設けれた耐熱性の導電性ゴム13bとにより構成し、その芯金13aを接地(アース)させている。従って、定着フィルム100に定着バイアスが印加され、かつ記録材Pが定着ニップ部Nと排出ローラ13間の搬送ニップ部Nhとで挟持搬送されている場合に、定着バイアス電源20から記録材Pを介してアースEヘの通電経路Y(図1参照)が形成される。そのため記録材Pの定着ニップ部Nの通過領域から接地電極である排出ローラ13までの抵抗をRgで表している。また、この接地電極である排出ローラ13の記録材Pとの接触抵抗とアースEまでの抵抗はRhで表している。そして記録材Pの抵抗をRpで表わしている(図6参照)。
図5において、定着バイアス電源20からは−1kVが印加され、抵抗Rd及び放電抵抗26による電圧降下から、定着フィルム100表面にあらわれる表面電位は、−600V程度である。定着フィルム100の導電プライマー層102から離型層103、記録材P、接地電極である排出ローラ13を介して定着バイアス電流Iが流れると、導電プライマー層102と記録材Pの等電位部Pn間に電界Efが生じる。これにより、トナーは負極性の電荷を持つため、記録材Pに対する拘束力Ftが働き、特に定着ニップ部Nの近傍において、トナーは記録材Pに強く静電的に拘束保持され、前記尾引き、オフセット、飛び散り等の画像不良が大幅に改善される。定着バイアス電源20の電圧値を一定とした場合、放電抵抗26の抵抗値が小さいほど、電界Efの強度が大きくなり改善効果が向上する。
(1−5)「転写抜け」現象とその対策の説明:しかしながら、記録材Pの抵抗値Rpが小さくなると、記録材Pが転写ニップ部Ntと定着ニップ部Nとで挟持搬送されている場合に、転写バイアス電流が流出しやすくなる。即ち、転写ローラ5から記録材Pを伝達してきた転写バイアス電流が定着フィルム100、放電抵抗26を通って流出しやすくなる。すると、転写ニップ部Ntでの転写電圧(転写バイアス(DC電圧))が低下し、トナーを記録材P上に保持できず印字濃度が薄くなったり、トナー像の転写抜けが発生するといった不具合が発生する。
図6は転写バイアス補正の一例の構成模式図である。図7は定着バイアス検知のタイミングを表わす説明図である。図8は転写バイアス補正の一例のフローチャートである。
本実施例1の画像形成装置では、定着バイアス電源20として定電圧の電源を使用している。この定着バイアス電源20の電源容量は、記録材Pの吸湿度合いに応じて変動する定着バイアス電流の変動量を電圧変動として後述の定着バイアス検知回路(検知手段)60により測定可能(検知可能)にする電源容量に設定してある。
まず、定着バイアス電源20から定着フィルム100と記録材Pを通じて転写ローラ5側又は排出ローラ13側に流れる定着バイアス電流の測定タイミングについて述べる。
記録材Pが搬送されるタイミングに従って定着バイアス電源20から定着バイアス電流が流れる経路は2つある。一方は定着バイアス電流が定着フィルム100と記録材Pを通じて転写ローラ5側に流れる経路、他方は定着バイアス電流が定着フィルム100と記録材Pを通じて排出ローラ13側に流れる経路である。そこで本実施例1では、図6に示すように、放電抵抗26と定着フィルム100との間に定着バイアス検知回路(検知手段)60を設けている。この検知回路60は、定着バイアス電源20から定着フィルム100と記録材Pを通じて転写ローラ5側又は排出ローラ13側に流れる定着バイアス電流を測定(検知)し、その測定値を制御部90に出力するようになっている。
転写ローラ5側に流れる定着バイアス電流を測定できるのは、記録材Pの先端が定着ニップ部Nに接してから、その記録材Pの先端が排出ローラ13に接する前までの時間である。この間は、記録材Pは排出ローラ13に接していないので、定着バイアス電流が流れる場合には記録材Pを通じて転写ローラ5側のみに流れる。排出ローラ13側に流れる電流を測定できるのは、厳密には記録材Pの後端が転写ローラ5を離れてから、その記録材Pの後端が定着ニップ部Nを離れるまでの時間である。しかし記録材Pを介した抵抗値を比べると、通常、定着フィルム100−排出ローラ13間の方が定着フィルム100−転写ローラ5間の1/3〜1/4(定着装置17の配置等により異なるものである)である。従って記録材Pが転写ローラ5と排出ローラ13の双方のローラに接している場合でもほとんどの定着バイアス電流は抵抗値の点で排出ローラ13に向かって流れると考えてよい。
画像形成開始後、図7に従って所定のタイミングで定着バイアス電流は定着フィルム100の導電プライマー層102に印加される。記録材Pはレジストローラ15動作開始後、T1秒後に定着装置17に達し、T3秒後に排出ローラ13に達する。
定着バイアス電流が記録材Pを通じて転写ローラ5側に流れる量を測定するためには、レジストローラ15動作後T1秒後に電流測定を開始し、記録材Pが排出ローラ13に達するT3秒より短いT2秒で電流測定を終える。制御部90は、後述のように、検知回路60から入力する測定値のうちレジストローラ15動作後T1秒後の電流測定開始から電流測定を終えるまでの測定値に基づいて記録材Pの吸湿度合いに応じて変動する定着バイアス電流の変動量を求めている。そしてその変動量に基づき転写バイアス電流の補正を行うようになっている。
定着バイアス電流が記録材Pを通じて排出ローラ13側に流れる量を測定するためには、レジストローラ15動作後T3秒後に電流測定を開始し、記録材Pが排出ローラ13を抜ける間際のT4で電流測定を終える。制御部90は、検知回路60から入力する測定値のうちレジストローラ15動作後T3秒後の電流測定開始から電流測定を終えるまでの測定値に基づいて記録材Pの吸湿度合いに応じて変動する定着バイアス電流の変動量を求めている。なお、この変動量は後述の転写バイアス電流の補正に用いられることはないが、定着バイアス電流を決定する場合に用いられる。
図8を参照して制御部90が実行する転写バイアス補正の処理手順を説明する。
S1では、検知回路60で測定した定着フィルム100から転写ローラ5に流れる定着バイアス電流の電流値を取り込む。つまり検知回路60で測定した定着バイアス電流の電流値のうちレジストローラ15動作後T1秒後の電流測定開始から電流測定を終えるまでの電流値を取り込む。
S2では、その取り込んだ電流値が一定値aμA以下か否かを判定する。電流値が一定値aμAを超える場合(YES)はS3に進む。電流値が一定値aμA以下(NO)の場合はトナー像の記録材Pへの転写性に与える影響は小さいので転写バイアス電流の補正を行うことなくS6に進む。記録材Pの吸湿が高くない限りはこの条件入ると想定している。
S3では、電流量がaμA以上bμA未満か、またはbμA以上かを判定する。電流量がaμA以上bμA未満の場合はS4に進み、電流量がbμA以上の場合はS5に進む。
S4では、電流量がaμA以上bμA未満の場合は転写抜けを起こす可能性があるので転写バイアス電流の補正値として通常の転写バイアス電流値に対して補正値のCμAを加える。記録材Pの含水分量が9%を越えるとこの条件に入ることが多い。なお、この補正後の転写バイアス電流は定着バイアス電流が変更された場合に初期値に戻される。そして転写バイアス電流を補正した後にS6に進む。
S5では、電流量がbμA以上になると補正値自体が通常の転写バイアス電流値と同等程度となるため、定着バイアスをdV下げて転写ローラ5側に流れる定着バイアス電流を落とし、その状態で転写バイアス電流の補正を行う。つまり、現在の転写バイアス電流値に対して補正値の最大値を加える。なお、この補正後の転写バイアス電流は定着バイアス電流が変更された場合に初期値に戻される。そして転写バイアス電流を補正した後にS6に進む。
S6では、現在のjob(ジョブ)の2枚目以後、および次のjobの1枚目の転写バイアス電流と定着バイアス電流とを決定する。
本実施例1の画像形成装置によれば、定着フィルム100に定着バイアスを印加することにより記録材P上にトナー像を静電的に保持させることができる。また転写ニップ部Ntと定着ニップ部Nとで記録材Pを挟持搬送しているときの検知回路60の測定電流値(出力)に基づいて記録材Pの吸湿度合いに応じて変動する定着バイアス電流の変動量を求めている。そしてその変動量に基づき転写バイアス電流を補正するので、記録材Pが吸湿している場合に転写バイアス電流の低下に伴って起こる転写抜けの発生を抑制できる。つまり、記録材Pの吸湿による抵抗値の変化に対しても定着バイアス電流の影響(変動)による転写抜けの発生を抑えることができる。よって、画像品質の向上を図れる。
[実施例2]
他の画像形成装置を説明する。本実施例では、実施例1の画像形成装置と同じ装置・部材には同一の符号を付して再度の説明を省略する。
他の画像形成装置を説明する。本実施例では、実施例1の画像形成装置と同じ装置・部材には同一の符号を付して再度の説明を省略する。
本実施例2に示す画像形成装置では、画像形成装置の定着バイアス電源20として電源容量の小さい電源を用いている。また定着バイアス検知回路60で測定した転写ローラ5側に流れる定着バイアス電流に基づいて記録材Pの吸湿度合いに応じて変動する定着バイアス電流の変動量を求め、その変動量に基づき転写バイアス電流を補正している。また定着バイアス検知回路60で測定した排出ローラ13側に流れる定着バイアス電流に基づいて画像形成時の現像条件或いは露光条件を変更している。
まず、定着バイアス電源20として電源容量の小さい電源を使用した理由を説明する。吸湿により記録材Pの抵抗Rpが低下して定着バイアス電源20から記録材Pを介して定着バイアス電流が流れた場合に、電源容量の大きい電源では印加電圧を維持するために多くの電流量を流すため、電流量を的確に制御しないと転写抜けを起こし易い。それに対して低容量電源では電流量が増えると容量の関係上印加電圧が低下するため、結果として電流が抑えられるため転写抜けを起こしにくくできる。
通常、プロセススピード200mm/secの画像形成装置では、転写バイアス電流として20μA前後の電流値を使用している。記録材Pの吸湿が著しい場合(含水分量9%以上の場合)には、定着バイアス電源20の容量によっては30μA前後の電流が流れる場合がある。この電流量を減らし電流が流れたとしても転写抜けを起こしにくくするという目的で定着バイアス電源20の容量を小さくしている。
図9は本実施例2の画像形成装置において含水分量5.5%の記録材Pを定着装置17の定着ニップ部Nに通紙(導入)した場合の定着バイアスの推移を表した図である。図10は本実施例2の画像形成装置において含水分量9.5%の記録材Pを定着装置17の定着ニップ部Nに通紙した場合の定着バイアスの推移を表した図である。
図9では含水分量5.5%の記録材Pであるため、この含水分量での抵抗値は含水分量9.5%の記録材Pの抵抗値よりも高い。この記録材Pが定着装置17を通過するタイミングに応じて変化する電圧について説明する。
まず、定着バイアス電源20から定着フィルム100に図7のタイミングに従って定着バイアスが印加される。記録材Pが定着装置17を通過する前は定着バイアス電源20から流れ出る電流はないので、定着フィルム100には−600Vの電圧が印加されている。
次に、レジストローラ15動作開始信号により記録材Pが搬送されT1秒後その記録材Pの先端が定着ニップ部Nに接した時、記録材Pを通して定着フィルム100-転写ローラ5間に経路ができる。しかしこの記録材Pの含水分量と、定着フィルム100-転写ローラ5間の距離では、抵抗値の点で定着バイアス電流は流れないため電圧降下はおこしていない。
さらに、レジストローラ15動作後T3秒後に記録材Pの先端が排出ローラ13と接すると定着フィルム100-排出ローラ13間に定着バイアス電流が流れる経路ができ、定着バイアスは100V程度低下する。しかしこの記録材Pの含水分量では転写バイアスへの影響はない。
従って、含水分量5.5%の記録材Pが排出ローラ13に噛んでから定着ニップ部Nを抜けるまでの電圧は図9に示すように変化する。
図10では含水分量9.5%の記録材Pを使用している。この場合も記録材Pが定着装置17を通過するタイミングに応じて変化する電圧について説明する。
まず、定着バイアス電源20から定着フィルム100に図7のタイミングに従って定着バイアスが印加される。記録材Pが定着装置17を通過する前は定着バイアス電源20から流れ出る電流はないので、定着フィルム100には−600Vの電圧が印加されている。
次に、レジストローラ15動作後T1秒後に記録材Pの先端が定着ニップ部Nに接すると、記録材Pを通して定着フィルム100-転写ローラ5間に定着バイアス電流が流れる経路ができる。含水分量9.5%の場合の記録材Pの抵抗値の低下は大きいので、定着バイアスは−250V前後になり、実際10μAを越える定着バイアス電流が転写ローラ5に向かって流れる。このままでは転写抜けが発生する場合があるので、転写ローラ5に印加する転写バイアス電流を補正して転写抜けの発生を防止している。この転写バイアス電流の補正については追って説明する。
さらに、一定時間後、記録材Pが進んで排出ローラ13に接すると、さらに低抵抗の定着フィルム100-排出ローラ13間に定着バイアス電流が流れる経路ができる。そのため、定着バイアス電源20からの定着バイアス電流は排出ローラ13に向かって流れ、その結果定着バイアスは−70V前後になり、20μAを越える定着バイアス電流が定着バイアス電源20から排出ローラ13に向かって流れる。これに伴って排出ローラ13側と比較して抵抗値の高い転写ローラ5側への定着バイアス電流の流れが少なくなり転写抜けは消失する。
従って、本実施例2の画像形成装置は、記録材Pの搬送タイミングに従って定着バイアス電源20の出力検知を行うことで、定着バイアス電源20から転写ローラ5、排出ローラ13に流れ込む定着バイアス電流を検知することが可能となる。
また転写ローラ5、排出ローラ13に流れ込むそれぞれの電流値に対応して転写抜けに対応する補正、および定着尾引きに対応する補正が可能となる。また定着バイアス電源20として電源容量の小さい電源を用いることで、電流値の点で上限値を設けていることと同じになるので、極端な転写抜けを抑えることができる。以下にそれぞれの補正方法について述べる。
また転写ローラ5、排出ローラ13に流れ込むそれぞれの電流値に対応して転写抜けに対応する補正、および定着尾引きに対応する補正が可能となる。また定着バイアス電源20として電源容量の小さい電源を用いることで、電流値の点で上限値を設けていることと同じになるので、極端な転写抜けを抑えることができる。以下にそれぞれの補正方法について述べる。
次に定着バイアス電流が流れていない場合(電流値「0」)の定着バイアス値と、定着バイアス電流が流れ電圧降下を起こした場合(電流値「10μA」、「20μA」)の定着バイアス値を、表1に示す。
本実施例2の画像形成装置では、定着フィルム100−転写ローラ5間に記録材Pを通した経路ができたとき、定着バイアスが−300Vまで低下すると10μA前後の定着バイアス電流が転写ローラ5に向かって流れる。画像形成装置のプロセススピードが例えば200mm/sec前後の場合、転写バイアス電流として20μA前後を使用している。この場合、10μA前後の転写バイアス電流値は転写性に影響を与え始める量である。そのため、例えば転写バイアス電流量8μAを越えた場合(定着バイアスで−360V前後)には、制御部90は転写ローラ5に向かって流れた分の補正を転写バイアス電源300を制御することにより行う。
また本実施例2の画像形成装置では、転写抜けを防止するために、電流量を制限できる特性の定着バイアス電源20を用いているため、電圧という観点ではどうしても低めの値となる。そのため、定着フィルム100から排出ローラ13側に定着バイアス電流が流れる際の電圧値が低下し、定着尾引きに対しては不利な条件となる。そこで、定着フィルム100から排出ローラ13側に定着バイアス電流が流れる際の電圧値が所定の一定値(基準値)を下回った場合には、例えば画像形成時に現像条件あるいは露光条件を変化させて、トナーの現像量を制限する。即ち、制御部90は、検知回路60で測定した排出ローラ13側に流れる定着バイアス電流(測定電流値)と対応する電圧値を所定の相関テーブルまたは演算により求める。そしてその電圧値が所定の一定値を下回った場合に、露光装置3と現像バイアス電源40の少なくとも何れか一方を制御して、トナーの現像量を制限(少なく)する。この場合、露光装置3についてはレーザーの光量を落とすように露光装置3を制御し、現像バイアス電源40については現像バイアスを落とすように現像バイアス電源40を制御する。これにより電圧値の低下による定着尾引きの発生を抑えることができる。よって本実施例2においても画像品質の向上を図れる。
1:感光ドラム、5:転写ローラ、11:加圧ローラ、20:定着バイアス電源、50:転写バイアス電源、60:定着バイアス検知回路、90:制御部、100:定着フィルム、N:定着ニップ部、Nt:転写ニップ部、P:記録材、T:トナー像
Claims (3)
- トナー像を担持する像担持体と、前記像担持体とともに転写ニップ部を形成する転写部材と、転写バイアス電源と、加熱定着部材と、前記加熱定着部材とともに定着ニップ部を形成する加圧部材と、定着バイアス電源と、を有し、前記転写ニップ部で記録材を挟持搬送しつつ前記転写バイアス電源より転写バイアスを前記転写部材に印加して前記トナー像を記録材に転写するとともに、前記記録材を前記定着ニップ部で挟持搬送しつつ前記定着バイアス電源より定着バイアスを前記加熱定着部材に印加して前記トナー像を前記記録材に静電的に保持させ前記加熱定着部材の熱により前記トナー像を前記記録材に加熱定着する画像形成装置において、前記定着バイアスを検知する検知手段と、制御手段と、を有し、前記制御手段は、前記転写ニップ部と前記定着ニップ部とで前記記録材を挟持搬送しているときの前記検知手段の出力に基づいて前記記録材の吸湿度合いに応じて変動する前記定着バイアスの変動量を求め、前記変動量に基づき前記転写バイアスを補正するように前記転写バイアス電源を制御することを特徴とする画像形成装置。
- 像担持体と、前記像担持体上に潜像を形成する露光手段と、現像バイアス電源と、前記現像バイアス電源より印加される現像バイアスによって前記潜像をトナーによりトナー像として現像する現像手段と、前記像担持体とともに転写ニップ部を形成する転写部材と、転写バイアス電源と、加熱定着部材と、前記加熱定着部材とともに定着ニップ部を形成する加圧部材と、定着バイアス電源と、搬送部材と、を有し、前記転写ニップ部で記録材を挟持搬送しつつ前記転写バイアス電源より転写バイアスを前記転写部材に印加して前記トナー像を記録材に転写し、前記記録材を前記定着ニップ部で挟持搬送しつつ前記定着バイアス電源より定着バイアスを前記加熱定着部材に印加して前記トナー像を前記記録材に静電的に保持させ前記加熱定着部材の熱により前記トナー像を前記記録材に加熱定着するとともに、前記搬送部材の有する搬送ニップ部で前記記録材を挟持搬送する画像形成装置において、前記定着バイアスを検知する検知手段と、制御手段と、を有し、前記制御手段は、前記転写ニップ部と前記定着ニップ部とで前記記録材を挟持搬送しているときの前記検知手段の出力に基づいて前記記録材の吸湿度合いに応じて変動する前記定着バイアスの変動量を求め、前記変動量に基づき前記転写バイアスを補正するように前記転写バイアス電源を制御するとともに、前記定着ニップ部と前記搬送ニップ部とで前記記録材を挟持搬送しているときの前記検知手段の出力に応じて前記トナーの現像量を制限するように前記露光手段と前記現像バイアス電源の少なくとも何れか一方を制御することを特徴とする画像形成装置。
- 前記定着バイアス電源の電源容量は、前記記録材の吸湿度合いに応じて変動する前記定着バイアスの変動量を電圧変動として前記検知手段により検知可能にする電源容量に設定してあることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009033985A JP2010191068A (ja) | 2009-02-17 | 2009-02-17 | 画像形成装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014119706A (ja) * | 2012-12-19 | 2014-06-30 | Ricoh Co Ltd | 画像形成装置 |
JP2014228765A (ja) * | 2013-05-24 | 2014-12-08 | 富士ゼロックス株式会社 | 定着装置及び画像形成装置 |
JP2015114184A (ja) * | 2013-12-11 | 2015-06-22 | キヤノン株式会社 | 超音波センサ及び画像形成装置 |
JP2018112583A (ja) * | 2017-01-06 | 2018-07-19 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | 画像形成装置 |
-
2009
- 2009-02-17 JP JP2009033985A patent/JP2010191068A/ja active Pending
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