JP2010190132A - 内燃機関の可変圧縮比装置 - Google Patents

内燃機関の可変圧縮比装置 Download PDF

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Abstract

【課題】複リンク式可変圧縮比機構においてコントロールシャフト18に低圧縮比化方向に作用するコントロールシャフトトルクをノッキング回避に有効利用する。
【解決手段】複リンク式の可変圧縮比機構を備え、コントロールリンク15に偏心軸19を介して連結されたコントロールシャフト18の回転位置によって圧縮比が定まるものにおいて、コントロールシャフト18中心と偏心軸19中心とを結ぶ直線Lに対しコントロールリンク15のなす角αが、最高圧縮比位置19aでは90°に近く、最低圧縮比位置19bでは180°に近い鈍角となるように設定する。これにより、燃焼荷重Fおよび慣性荷重によりコントロールシャフト18を低圧縮比化方向に付勢するトルクは、圧縮比に対し単調増加の特性となる。最高圧縮比のときにこのトルクが最大となるので、機関加速時の低圧縮比化を効果的にアシストでき、ノッキングを回避できる。
【選択図】図3

Description

この発明は、複リンク式ピストン−クランク機構を利用した内燃機関の可変圧縮比装置に関し、特に、その制御位置を変化させるためのコントロールシャフトの駆動機構の改良に関する。
内燃機関の圧縮比を可変制御するために、特許文献1,2に例示されているように、複リンク式ピストン−クランク機構を利用した複リンク式可変圧縮比装置が知られている。これは、内燃機関のピストンとクランクシャフトとが複数のリンク部材を介して連結されているとともに、これらのリンク部材の自由度を制限するコントロールリンクを備え、このコントロールリンクの基端の位置(揺動支点位置)を変更することで、ピストン位置を相対的に上下に変位させ、圧縮比を変更する構成となっている。上記コントロールリンクの揺動支点位置の変更には、コントロールリンク基端が連結される偏心軸を備えたコントロールシャフトが用いられ、このコントロールシャフトの回転位置を電動モータや油圧機構等からなるアクチュエータによって変化させる構成となっている。
このような内燃機関の可変圧縮比装置は、一般に、熱効率向上のために低中負荷領域では高い圧縮比とする一方、高負荷域ではノッキング回避のために低圧縮比に制御されるが、周知のように、高圧縮比となる低中負荷領域で負荷が急激に増加(加速)した際の圧縮比変化の応答遅れが大きな技術課題となっている。つまり、機関急加速時には、圧縮比を速やかに低圧縮比に変化させる必要があり、応答遅れによってノッキングが発生する懸念がある。
特許文献3は、このような問題を考慮して、コントロールシャフトを低圧縮比側の回転方向へ付勢するスプリングを設け、サーボモータによるコントロールシャフトの低圧縮比側への駆動をスプリング力によって補助することを提案している。
特開2002−21592号公報 特開2005−76555号公報 特開2004−150353号公報
しかし、上記のようにスプリングによってコントロールシャフトを常時低圧縮比側へ付勢する構成では、通常の制御中にコントロールシャフトを高圧縮比側へ回転駆動する際に、スプリングに弾性エネルギを蓄える必要があり、換言すれば、スプリング力に抗してコントロールシャフトを駆動することになるので、全体としてコントロールシャフトの駆動に伴う消費エネルギが大となり、圧縮比可変による燃費向上効果が一部相殺されてしまう。
この発明は、内燃機関のピストンとクランクシャフトとが複数のリンク部材を介して連結されているとともに、これらのリンク部材の自由度を制限するコントロールリンクを有し、このコントロールリンクの基端がコントロールシャフトの偏心軸に揺動可能に連結され、アクチュエータによる上記コントロールシャフトの回転位置に応じた上記偏心軸の位置によって圧縮比が変化する内燃機関の可変圧縮比装置を前提としている。そして、上記コントロールシャフトの中心を中心とした上記偏心軸の最高圧縮比位置と最低圧縮比位置との間の揺動範囲が、コントロールリンクを介してコントロールシャフトに作用する低圧縮比化方向へのトルクが圧縮比上昇に対し単調増加となるように設定されている。
つまり、コントロールリンクには、筒内圧およびピストン等可動部品の慣性に基づく荷重が作用し、コントロールシャフトを低圧縮比側へ回転させようとするトルク(これをコントロールシャフトトルクと呼ぶこととする)として、偏心軸からコントロールシャフトに作用する。このコントロールシャフトトルクは、仮に機関の負荷や回転速度が一定で上記の荷重が一定であったとしても、圧縮比の変化に伴いコントロールリンクを含む複リンク式ピストン−クランク機構のリンク姿勢が変化すると、これに伴って大小変化する。特に、コントロールシャフトの中心に対する偏心軸の位置が圧縮比に伴って変化すると、幾何学的なレバー比が変化することから、同じ荷重であってもコントロールシャフトトルクは比較的大きく変化する。
本発明では、圧縮比が高いほど、この低圧縮比側へのコントロールシャフトトルクが大きく得られ、従って、急加速時に目標圧縮比が高圧縮比から低圧縮比へと変化した際に、アクチュエータによる低圧縮比化がアシストされ、速やかに圧縮比が低下する。一方、比較的低圧縮比に制御されている状態では、上記のコントロールシャフトトルクは相対的に小さなものとなるので、高圧縮比化する際の駆動力やコントロールシャフトの位置を保持するための消費エネルギは比較的に少なくなる。
この発明によれば、スプリング力によらずに急加速時の低圧縮比化を早めることができ、全体として、アクチュエータの駆動に伴う消費エネルギを最小のものとすることができる。
この発明に係る可変圧縮比装置の構成を示す構成説明図。 複リンク式可変圧縮比機構のスケルトン図。 コントロールシャフトにおける偏心軸の配置の3つの例を示すスケルトン図。 各々の偏心軸の配置におけるコントロールシャフトトルクの圧縮比に対する特性を示す特性図。 トルク制限カップリングを介在させた実施例の構成説明図。
図1は、本発明が適用される複リンク式可変圧縮比装置の基本的な構成の一例を示しており、図示するように、シリンダブロック5に形成されたシリンダ6内に、ピストン1が摺動可能に配設されており、このピストン1に、アッパリンク11の一端がピストンピン2を介して揺動可能に連結されている。このアッパリンク11の他端は、第1連結ピン12を介してロアリンク13の一端部に回転可能に連結されている。このロアリンク13は、その中央部においてクランクシャフト3のクランクピン4に揺動可能に取り付けられている。なお、ピストン1は、その上方に画成される燃焼室から燃焼圧力を受ける。また、クランクシャフト3は、クランク軸受ブラケット7によってシリンダブロック5に回転可能に支持されている。
上記ロアリンク13の他端部には、コントロールリンク15の一端が第2連結ピン14を介して回転可能に連結されている。このコントロールリンク15の他端は、内燃機関本体の一部に揺動可能に支持されており、かつ、圧縮比の変更のために、その揺動支点16の位置が内燃機関本体に対して変位可能となっている。具体的には、クランクシャフト3と平行に延びたコントロールシャフト18を備え、このコントロールシャフト18に偏心して設けられた偏心軸19に上記コントロールリンク15の他端が回転可能に嵌合している。上記コントロールシャフト18は、上記のクランク軸受ブラケット7とコントロールシャフト軸受ブラケット8との間に回転可能に支持されている。
従って、圧縮比の変更のために、図示しないアクチュエータによりコントロールシャフト18を回転駆動すると、コントロールリンク15の揺動支点16となる偏心軸19の中心位置が機関本体に対して移動する。これにより、コントロールリンク15によるロアリンク13の運動拘束条件が変化して、クランク角に対するピストン1の行程位置が変化し、ひいては機関圧縮比が変更されることになる。
上記アクチュエータとしては、電動モータや油圧モータ、油圧シリンダなど適宜な形式のものを用いることができ、減速機構を介して駆動する構成であってもよい。
なお、本発明は、図示したような特定の形式の複リンク式可変圧縮比装置に限定されるものではなく、複リンク式ピストン−クランク機構を利用した種々の形式の可変圧縮比装置に適用することが可能である。
図2は、図1の複リンク式ピストン−クランク機構をいわゆるスケルトン図として示したものであって、この図から容易に理解できるように、機関のピストン1に作用する燃焼荷重は、コントロールリンク15に矢印Fで示すように偏心軸19を引き上げる方向に作用する。また上死点方向へ向かうピストン1の慣性力は、逆方向つまりコントロールリンク15の圧縮方向に作用する。ここで、図示したスケルトン図の姿勢は、最低圧縮比位置に対応しており、符号19aで示す位置が、偏心軸19の最高圧縮比位置に対応する。図示するように、最高圧縮比位置から最低圧縮比位置の間で、コントロールシャフト18は90°強程度回動する。そして、コントロールシャフト18には、上記の燃焼荷重と慣性荷重とが交番荷重となって作用するが、平均的には燃焼荷重の方が大きく、従って、コントロールシャフト18は、低圧縮比化方向へのトルクつまり図示例では反時計回り方向へのトルク(コントロールシャフトトルク)を受ける。なお、図示例では、コントロールシャフト18の図右側に偏心軸19が配置されているため、偏心軸19を引き上げる方向へ作用する荷重Fによってコントロールシャフト18が反時計回り方向へのトルクを受けるが、コントロールシャフト18の図左側に偏心軸19を配置すれば、コントロールシャフト18は時計回り方向へのトルクを受けることになる。この回転方向は任意に設定できる。
図3は、上記コントロールシャフト18の中心(図では符号18で示す)に対する偏心軸19の位置を示す拡大したスケルトン図である。本実施例では、符号19aで示す最高圧縮比位置から符号19bで示す最低圧縮比位置まで角度θの範囲でコントロールシャフト18が回動する。コントロールシャフト18中心と偏心軸19中心とを結ぶ直線を直線Lとすると、この直線Lとコントロールリンク15とのなす角αは、最高圧縮比位置19aでは90°に近く、最低圧縮比位置19bでは180°に近い鈍角となる。コントロールリンク15を介して偏心軸19に入力される荷重の方向は、基本的にコントロールリンク15の長手方向に沿っているので、上記のような偏心軸19の姿勢(位置)の変化により、荷重ベクトルを回転トルクに変換する際の実質的な「うでの長さ」つまりレバー比が変化し、同じ荷重であっても、点19aの位置の方が点19bに比べてコントロールシャフトトルクが大となる。
さらに、高圧縮比(例えば最高圧縮比)は、内燃機関の部分負荷に対応し、従って、コントロールリンク15を介して伝達される燃焼荷重Fは比較的小さく、逆に、低圧縮比(例えば最低圧縮比)は、内燃機関の高負荷時に対応し、従って、コントロールリンク15を介して伝達される燃焼荷重Fは大である。
このような幾何学的なレバー比の変化ならびに圧縮比変化に伴う燃焼荷重Fの変化を併せてみると、コントロールシャフト18に作用する低圧縮比化方向へのコントロールシャフトトルクと圧縮比との関係は、図4に示すような特性となる。つまり、コントロールシャフトトルクは、最低圧縮比のときに最も小さく、かつ最高圧縮比のときに最も大きく、両者間で単調増加の特性を有している。
このような本発明の特性では、例えば部分負荷域で運転中に急加速した際に、目標圧縮比が最高圧縮比から低圧縮比へと変化するが、最高圧縮比のときに低圧縮比化方向へのコントロールシャフトトルクが最大であるので、アクチュエータの動作がこのコントロールシャフトトルクにアシストされ、速やかに低圧縮比化する。そして、圧縮比が低い領域ではコントロールシャフトトルクは相対的に小さいので、高圧縮比化する際のアクチュエータの駆動力や制御位置を保持するために要求されるエネルギが小さくて済む。
因みに、図3に参考例1として示す偏心軸19の配置では、最高圧縮比のときに符号19a−1の位置となり、最低圧縮比のときに符号19b−1の位置となり、両者間で同じく角度θの範囲でコントロールシャフト18が回動する。この参考例1では、直線Lとコントロールリンク15とのなす角αは、最高圧縮比位置19a−1では0°に近い鋭角であり、最低圧縮比位置19b−1では90°に近い角度となる。従って、このような幾何学的なレバー比の変化ならびに圧縮比変化に伴う燃焼荷重Fの変化を併せてみると、コントロールシャフトトルクと圧縮比との関係は、図4に「参考例1」として示すような単調減少の特性となる。つまり、コントロールシャフトトルクは、最高圧縮比のときに最も小さく、かつ最低圧縮比のときに最も大きくなる。
このような特性では、上述した実施例と逆に、最高圧縮比で運転中に低圧縮比化する際に、コントロールシャフトトルクによるアシストが相対的に弱くなり、また、低圧縮比状態から高圧縮比化する際に必要なアクチュエータの駆動力が大となるので、好ましくない。
さらに、図3に参考例2として示す偏心軸19の配置では、最高圧縮比のときに符号19a−2の位置となり、最低圧縮比のときに符号19b−2の位置となり、両者間で同じく角度θの範囲でコントロールシャフト18が回動する。この参考例1では、直線Lとコントロールリンク15とのなす角αは、最高圧縮比位置19a−2では45°に近い鋭角であり、最低圧縮比位置19b−2では135°に近い鈍角である。従って、このような幾何学的なレバー比の変化ならびに圧縮比変化に伴う燃焼荷重Fの変化を併せてみると、コントロールシャフトトルクと圧縮比との関係は、図4に「参考例2」として示すような特性、つまり、中間圧縮比においてコントロールシャフトトルクが最も小さくなる特性となってしまう。
本発明は、ターボ過給機のような過給機を有する内燃機関において、過渡時のノッキング回避のために特に有効である。過給機を備える場合、過給域となる高負荷域では目標圧縮比は低圧縮比であり、非過給域となる低負荷域では目標圧縮比が高圧縮比であるので、非過給域から過給域に急に移行した場合に、速やかに圧縮比を低下でき、ノッキングを確実に回避できる。
次に、図5は、上記のような偏心軸19の配置を前提として、アクチュエータ31とコントロールシャフト18との間に、トルク制限カップリング32を介在させた実施例を示している。上記アクチュエータ31は、例えば電動モータ31aに同軸状の減速機31bを組み合わせた構成であり、回転量が制限されない連続的な駆動が可能な構成となっている。上記トルク制限カップリング32は、伝達トルクが所定の上限値以下であれば入力軸32aと出力軸32bとが接続状態となって一体に回転し、かつ伝達トルクが上限値を越えると断状態となってトルク伝達を行わない公知のカップリングであり、例えば、所定のトルクで離脱するラチェットボール(あるいはラチェットローラ)を利用した形式のもの(特開平1−69918号公報や特開昭62−261720号公報等)や、所定のトルクまで相対位置の保持を行うコギングトルクを利用した形式のもの(特開2008−271765号公報等)などを用いることができる。特に、これらの形式のものは、所定の単位角度毎に入力側と出力側とを接続可能に構成され、上記上限値を越えたときに、上記の単位角度だけ相対回転可能となっている。上記の単位角度は、例えば、ラチェットボール(ローラ)形式のものでは、その相対的な嵌合位置により定まり、コギングトルクを利用したものでは、その相対的な磁極の位置ないし数によって定まる。
上記トルク制限カップリング32の上限値は、図4に符号T0として示すように、上述した圧縮比に応じたコントロールシャフトトルクを最高圧縮比位置において僅かに上回るように設定されている。つまり、実圧縮比が目標圧縮比と大きく乖離していない定常運転時には、アクチュエータ31がコントロールシャフト18を駆動するための伝達トルクは上限値T0以下であり、トルク制限カップリング32が接続状態を保ったまま、圧縮比制御がなされる。
しかし、機関の部分負荷域で最高圧縮比で運転されているときに、加速により高負荷域に急に移行すると、破線Hで示すように、吸入空気量の増加によりコントロールシャフトトルクが増大し、上限値T0を越える。従って、瞬時にトルク制限カップリング32が断状態となり、コントロールシャフト18がアクチュエータ31から実質的に切り離される。これにより、コントロールシャフト18は、低圧縮比化方向へのコントロールシャフトトルクによって回動し、実圧縮比が瞬時に低圧縮比となる。つまり、アクチュエータ31の動作開始を待たずに低圧縮比でき、機関の急加速に伴う過渡的なノッキングが回避される。
ここで、一旦断状態となったトルク制限カップリング32は、上述した単位角度の自由な回転を許容し、かつ単位角度変位したところで、再び、接続状態に戻る。勿論、トルク制限カップリング32単体としては、このときにまだ伝達トルクが過大であれば、断状態が継続することになるが、図4の特性から明らかなように、単位角度の回動によりコントロールシャフト18が所定の低圧縮比位置にまで瞬時に変位する結果、コントロールシャフトトルクが上限値T0以下となるので、トルク制限カップリング32は、再び、接続状態に戻る。これにより、過度の低圧縮比化が回避される。
上記のトルク制限カップリング32の単位角度としては、図3で説明した最高圧縮比位置19aから最低圧縮比位置19bまでの角度θよりも小さく設定されており、最高圧縮比位置で断状態となったときに、所定の中間圧縮比位置でコントロールシャフト18の自由な回転が止まるようになっている。他方、最高圧縮比位置で断状態となったときに、ノッキングを回避し得る所定の圧縮比位置まで回動する十分な角度に上記単位角度が設定されている。つまり、前述したような機関の加速によりコントロールシャフトトルクが上限値T0を越えたときに、コントロールシャフト18がトルク制限カップリング32の1単位角度だけ瞬時に回動し、かつその状態で実現される圧縮比では、ノッキングが確実に回避されるように、上限値T0ならびに単位角度が設定されている。
なお、上記実施例では、幾何学的なレバー比の変化と圧縮比変化に伴う燃焼荷重Fの変化とを併せたときに、低圧縮比化方向へのコントロールシャフトトルクが圧縮比に対し単調増加となるが、幾何学的なレバー比そのものが圧縮比に対し単調増加となるようにしてもよい。そのためには、図3における直線Lとコントロールリンク15とのなす角αが、最高圧縮比位置19aにおいて90°(あるいは90°より僅かに大)となるように構成すればよい。
1…ピストン
3…クランクシャフト
11…アッパリンク
13…ロアリンク
15…コントロールリンク
18…コントロールシャフト
19…偏心軸
31…アクチュエータ
32…トルク制限カップリング

Claims (8)

  1. 内燃機関のピストンとクランクシャフトとが複数のリンク部材を介して連結されているとともに、これらのリンク部材の自由度を制限するコントロールリンクを有し、このコントロールリンクの基端がコントロールシャフトの偏心軸に揺動可能に連結され、アクチュエータによる上記コントロールシャフトの回転位置に応じた上記偏心軸の位置によって圧縮比が変化する内燃機関の可変圧縮比装置において、
    上記コントロールシャフトの中心を中心とした上記偏心軸の最高圧縮比位置と最低圧縮比位置との間の揺動範囲が、コントロールリンクを介してコントロールシャフトに作用する低圧縮比化方向へのトルクが圧縮比上昇に対し単調増加となるように設定されていることを特徴とする内燃機関の可変圧縮比装置。
  2. 過給機を有し、その過給時における圧縮比の下でのコントロールシャフトへのトルクよりも、非過給時における圧縮比の下でのコントロールシャフトへのトルクの方が相対的に大であることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の可変圧縮比装置。
  3. 各圧縮比における定常運転状態での最高機関回転速度でかつ最大筒内圧のときのコントロールシャフトへのトルクが圧縮比上昇に対し単調増加となることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の可変圧縮比装置。
  4. 上記コントロールシャフトの中心の位置と、上記偏心軸にコントロールリンクから作用する荷重の入力方向と、で定まるレバー比が、上記最低圧縮比位置から上記最高圧縮比位置へと単調増加となることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の内燃機関の可変圧縮比装置。
  5. 伝達トルクが所定の上限値を越えると断状態となるトルク制限カップリングを介して上記アクチュエータが上記コントロールシャフトに接続されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の内燃機関の可変圧縮比装置。
  6. 所定の高負荷条件でかつこの負荷に対応する目標圧縮比よりも高圧縮比側の所定の圧縮比のときのコントロールシャフトへのトルクに対応して上記トルク制限カップリングの上限値が設定されていることを特徴とする請求項5に記載の内燃機関の可変圧縮比装置。
  7. 上記トルク制限カップリングは、所定の単位角度毎に入力側と出力側とを接続可能に構成され、上記上限値を越えたときに、上記の単位角度だけ相対回転可能であるとともに、この単位角度は、上記最低圧縮比位置から上記最高圧縮比位置までの揺動角度よりも小さいことを特徴とする請求項5または6に記載の内燃機関の可変圧縮比装置。
  8. 上記単位角度は、コントロールシャフトの最高圧縮比位置からノッキングが生じない所定の圧縮比位置までの所要回転角度よりも大きく設定されていることを特徴とする請求項7に記載の内燃機関の可変圧縮比装置。
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