JP2010189754A - 金属被膜の成膜方法、伝熱部材、パワーモジュール、及び車両用インバータ - Google Patents
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Abstract
【課題】低圧の圧縮ガスを用いて、銅粉末を固相状態のまま基材に吹き付けて金属被膜を形成する場合であっても、該銅粉末の付着効率を高めることができる金属被膜の成膜方法を提供すると共に、該成膜方法により製造された伝熱部材、該伝熱部材を備えたパワーモジュール、該モジュールを備えた車両用インバータを提供する。
【解決手段】銅粉末3Aの表面に形成された酸化皮膜3bの厚みを増加させ、厚膜銅粉末3Bを製造する厚膜化工程と、厚膜化工程後の厚膜銅粉末3Bを固相状態で圧縮ガスと共に基材11の表面に吹き付けることにより、金属被膜12を基材11の表面に成膜する成膜工程と、を含む。
【選択図】図1
【解決手段】銅粉末3Aの表面に形成された酸化皮膜3bの厚みを増加させ、厚膜銅粉末3Bを製造する厚膜化工程と、厚膜化工程後の厚膜銅粉末3Bを固相状態で圧縮ガスと共に基材11の表面に吹き付けることにより、金属被膜12を基材11の表面に成膜する成膜工程と、を含む。
【選択図】図1
Description
固相状態の金属粉末をガス圧縮と共に基材表面に吹き付けて、前記金属粉末の組成を含む金属被膜を成膜する金属被膜の成膜方法、該成膜方法により成膜された伝熱部材、該伝熱部材を備えたパワーモジュール、及び、該パワーモジュールを備えた車両用インバータに関する。
従来から、車両のインバータなどに使用されるパワーモジュール70は、図7に示す電子部品から構成されている。具体的には、パワーモジュール70は、シリコン素子からなるパワー素子71と、はんだ層72を介してパワー素子71を固定した窒化アルミニウムからなる絶縁部材73と、アルミニウムからなるヒートシンク部材74とを少なくとも含んでいる。さらに、絶縁部材73とヒートシンク部材74との間には、パワー素子71から発熱した熱をヒートシンク部材74に伝達し放熱する目的と、絶縁部材73とヒートシンク部材74との熱膨張差を緩和する目的とを兼ね備えた、銅−モリブデン(Cu−Mo)またはアルミニウム−炭化珪素(Al−SiC)からなる緩衝部材75が配設されている。緩衝部材75は、絶縁部材73に対してはんだ層76により固定されており、ヒートシンク部材74に対してシリコングリース77により固定されている。このように、緩衝部材75はヒートシンク部材74と合わせて、パワー素子71からの熱を放熱するための伝熱部材を構成している。
しかし、パワーモジュール70は、緩衝部材75を固定するシリコングリース77の熱伝導性が他の部材に比べて低いため、シリコングリース77が、パワー素子71の熱をヒートシンク部材74に伝える障害となっている。このことを回避するには、例えば、シリコングリース77を用いずに、ヒートシンク部材74の表面に、直接的に銅−モリブデン(Cu−Mo)を溶射することにより、緩衝部材75を金属被膜として成膜する方法が考えられる。しかし、この方法は、金属粉末を溶融させ、さらには、溶融した金属を基材に吹き付けるため、金属被膜の酸化が激しく、基材が受ける熱影響も大きいため、好ましい方法であるとはいえない。
そこで、近年コールドスプレー法と呼ばれる被膜形成法が提案されている。このコールドスプレー法は、金属被膜の材料の融点温度よりも低い温度に加熱した圧縮ガスに、金属被膜の材料となる金属粉末を投入して加速させ、該金属粉末を固相状態のまま基材に高速で衝突させて金属被膜を形成する方法である(例えば、特許文献1参照)。
しかし、コールドスプレー法により、基材に金属粉末を用いて成膜する場合には、金属粉末を固相状態で吹き付けるので、付着効率が低い。そこで、付着効率を高めるためには、基材への金属粉末の衝突変形を大きくする必要があった。具体的には、基材への金属粒子の衝突速度を高めたり、基材の金属粒子の加熱温度を高めたりする方法が考えられる。しかし、この場合には、圧縮ガスの圧力または加熱温度を高めるに従って、成膜設備のコスト、及び使用する圧縮ガスのコストが高くなってしまう。また、圧縮ガスを上昇させるにしたがって、衝突時の金属粉末の衝突変形が大きくなってしまい、多機能性を有した所望の多孔質状の金属被膜などの金属被膜を成膜することが難しくなる。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、たとえ低圧の圧縮ガスを用いて、金属粉末を固相状態のまま基材に吹き付けて金属被膜を形成する場合であっても、該金属粉末の付着効率を高めることができる金属被膜の成膜方法を提供すると共に、該成膜方法により製造された伝熱部材、該伝熱部材を備えたパワーモジュール、該モジュールを備えた車両用インバータを提供することにある。
前記課題を解決すべく発明者らは、前記成膜された金属被膜の付着効率の低下は、吹き付けを行う金属粉末にそもそも形成されている酸化皮膜に起因しているとの知見を得た。すなわち、この金属粉末は、吹き付けと共に基材の表面に堆積され、これにより金属被膜が成膜されるが、堆積した金属粉末間には、酸化皮膜が介在するため、金属被膜の付着効率の低下を招くことになると考えた。
このような点から、これまでは、吹き付け前の金属粉末の表面の酸化皮膜を形成しない、または、酸化皮膜を除去することが検討されてきたが、発明者らは、その発想の転換を図り、この金属粉末に形成される酸化皮膜は、金属粉末そのものの素材よりも脆性であることに着眼し、この酸化皮膜を積極的に厚くして、吹き付け時における基材と金属粉末との衝突圧力により、脆性の酸化皮膜を含む金属粉末の一部を金属粉末から脱離させることができれば、脱離した部分には、金属粉末の素材の金属面からなる新しい面(新生面)が形成されるため、金属粉末の付着効率が画期的に上昇するという新たな知見を得た。なお、金属粉末の表面に、自然現象で形成された酸化皮膜では、上述する作用を充分に発現することができないとの知見も得た。
本発明は、前記新たな知見によるものであり、本願の発明に係る金属被膜の成膜方法は、金属粉末の表面に形成された酸化皮膜の厚みを増加させて厚膜金属粉末を製造する厚膜化工程と、前記厚膜金属粉末を固相状態で、圧縮ガスと共に基材表面に吹き付けることにより、金属被膜を前記基材表面に成膜する成膜工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、金属粉末の表面にそもそも形成されている酸化皮膜(例えば、大気中で放置されて形成された酸化皮膜)に対して、その厚みを厚くして(増加させて)厚膜金属粉末を製造する。このようにして、厚膜化工程を経て得られた厚膜金属粉末を、いわゆるコールドスプレー法により、圧縮ガスと共に厚膜金属粉末を溶融させることなく固相状態の厚膜金属粉末を基材表面まで搬送し、該固相状態の厚膜金属粉末を基材に吹き付ける。
この吹き付けにより厚膜金属粉末は、基材表面に衝突し、衝突により厚膜化された酸化皮膜を含む厚膜金属粉末の一部が脱離し、脱離した部分の厚膜金属粉末の表面には、金属の新しい面(新生面)が形成される。この新生面は、酸化皮膜を含まないので、厚膜金属粉末同士の付着効率を向上させることができる。さらに、酸化皮膜は、厚膜金属粉末の一部とともに脱離するので、酸化皮膜を介さずに新生面同士の金属同士が接触するので、金属被膜の熱伝導性を向上させることができる。
ここで、本発明でいう厚膜金属粉末とは、酸化皮膜が金属粉末の表面に対して、人為的にその酸化皮膜の厚みを増加させた金属粉末をいい、単に、金属粉末を大気中で放置して得られる酸化皮膜が形成された金属粉末とは異なる。
また、前記厚膜化工程は、例えば大気中で加熱することにより酸化皮膜の厚みを増加させる方法や、金属粉末にエタノールなどのアルコール類を塗布し、これを希硫酸に浸漬し、その後、苛性ソーダで洗浄し、水で洗浄下の後、この金属粉末を乾燥させて酸化皮膜の厚みを増加させる方法などを挙げることができる。
しかしながら、より好ましくは、前記厚膜化工程は、酸素ガスを含む雰囲気下で、前記金属粉末を加熱することにより行う。本発明によれば、このような雰囲気下で金属粉末を加熱することにより、簡単な作業で酸素皮膜の厚みを増加させることができる。
さらに、前記金属粉末として、例えば、アルミニウム、クロム、ニッケル、銅、鉄及びこれらの合金のうち選択される少なくとも1つの材料を含む粉末を挙げることができ、これらの金属粉末は、いずれも製粉時に酸化皮膜が必然的に形成されるが、より好ましい金属粉末は、銅または銅合金からなる銅系材料からなる金属粉末である。本発明によれば、金属粉末に、銅又は銅合金からなる粉末を用いることにより、付着性を高め、金属被膜の熱伝導性及び電気伝導性を向上させることができる。
そして、このような銅系材料からなる金属粉末を用いた場合には、厚膜化工程において、大気中で銅粉末を120℃以上の温度条件で加熱することにより、成膜工程において、酸化皮膜の一部が、金属粉末の一部ととともに脱離するような、脆性を有した酸化皮膜を形成することができる。すなわち、120℃未満の場合には、厚膜化工程において、酸素が金属粉末の内部に拡散してしまい、充分な酸化皮膜の厚みを得ることができないので、付着効率及び熱伝導性を充分に向上させることが難しい。なお、この金属粉末の加熱温度は、高ければ高いほど、酸化皮膜の膜厚を増加することができるので好ましいが、少なくとも金属粉末の融点未満でなければならない。
また、本発明に係る厚膜化工程は、このような温度条件で、大気中で銅系材料からなる金属粉末を加熱する場合には、14時間未満がより好ましい。これにより、金属粉末の付着効率を向上させることが確実にできる。すなわち、金属粉末の加熱時間が14時間以上の場合には、上述したように、金属粉末内部へ酸素が拡散したり、酸化皮膜の厚みが大きくなったりして、それ以上の金属粉末の付着効率を向上させることが難しい。
また、さらに好ましくは、本発明に係る厚膜化工程は、前記銅系材料からなる金属粉末を加熱する時間を、10時間未満にすることが好ましく、より好ましくは3時間未満である。
本発明によれば、前記加熱時間を10時間未満にすることにより、基材に被覆された金属被膜の熱伝導性を向上させることができる。すなわち、10時間以上加熱した場合には、金属粉末内部に酸素が拡散したり、酸化皮膜が硬くなりすぎたりして、金属被膜の熱伝導性の向上を期待することができない場合がある。また、加熱時間を3時間未満にすることにより、より確実に、金属被膜の熱伝導性を向上させることができる。
本発明に係る金属被膜の成膜方法は、金属粉末として、ガスアトマイズ粉末、水アトマイズ粉末、または電解粉末を用いることがより好ましい。特に、電気分解を利用して電極に前記金属を析出させることにより製造された電解粉末は、他の粉末に比べて、凹凸を多く含み表面に空間を有した形状となっているので、金属粉末の酸化皮膜を含む金属粉末の一部が脱離しやすく、金属面となる新生面が生成されやすく付着効率が高い。例えば、前記形状の粉末として、葡萄の房状の粉末(葡萄状粉末)、樹木の枝状の粉末(樹枝状粉末)が挙げられる。また、このような理由から、本発明に係る成膜方法の金属粉末は、前記粉末を造粒した粉末であってもよい。
本発明に係る金属被膜の成膜方法は、前記圧縮ガスとして、前記圧縮ガスの圧力が0.4〜1.0MPaの圧縮ガスを用いることがより好ましく、より好ましくは、0.4〜0.8MPaである。本発明によれば、前記圧力範囲の圧縮ガスを用いることにより、伝熱部材に使用するに好適な金属被膜を形成することができる。すなわち、圧縮ガスの圧力が、0.4MPaよりも小さい場合には、厚膜金属粉末(成膜用粉末)の付着がし難くなり、1.0MPaよりも大きい場合には、金属粉末の運動エネルギー(衝突エネルギー)が高く、成膜される金属被膜が緻密となり多孔質金属被膜を形成することが難しい。また、前記圧縮ガスの圧力が0.4〜0.8MPa以下であれば、より確実に多孔質金属被膜を成膜し易くなる。また、本発明に係る成膜方法に好適な圧縮ガスとして、窒素ガスまたはヘリウムガスなどの不活性ガス、若しくは、エア(大気)などが挙げることができる。
前記金属被膜の成膜方法を用いて金属被膜を成膜した伝熱部材であって、本発明に係る伝熱部材は、前記金属被膜が、気孔率が5〜50体積%の多孔質金属被膜であることがより好ましい。本発明によれば、前記基材の熱膨張率と、伝熱部材の金属被膜に接触する部材の熱膨張率とが異なる場合であっても、これらの部材の間に形成される金属被膜は多孔質であるので、金属被膜のヤング率は前記いずれの部材よりも低く、基材と伝熱部材の金属被膜に接触する部材との熱膨張差を緩和することができる。この結果、熱疲労による金属被膜の界面における剥がれ、及び金属被膜のひび割れを抑制することができる。また、金属粉末として、前記粉末に銅または銅粉末を用いた場合には、前記金属被膜の密度が、4.5〜8.5kg/m3となるように前記金属被膜の成膜を行うことがより好ましい。前記密度範囲となるように、金属被膜の成膜を行うことにより、上述した5〜50体積%の気孔を有した多孔質組織からなる金属被膜を得ることができる。
さらに前記製造方法により製造された伝熱部材はパワーモジュールに用いられることが好ましく、前記伝熱部材の基材が、前記パワーモジュールを構成するヒートシンク部材であり、前記伝熱部材の金属被膜が、前記パワーモジュールを構成するパワー素子を載置した絶縁部材と、前記ヒートシンク部材との間に、配置されていることが好ましい。
本発明によれば、前記伝熱部材の金属被膜が、パワーモジュールを構成する絶縁部材とヒートシンク部材との間に配置されるので、ヒートシンク部材の表面に、熱伝導を阻害するシリコングリースを用いる必要がなく、発熱したパワー素子からの熱をヒートシンク部材により好適に伝達することができる。さらに、前記金属被膜は、多孔質組織であるため、前記絶縁部材とヒートシンク部材との間の熱膨張差を緩和させることができる。この結果、熱サイクルによる疲労強度を向上させ、信頼性の高いパワーモジュールを得ることができる。
さらに、このようなパワーモジュールは、機器に高い信頼性が要求される車両用インバータに用いられることが好ましい。また、この製造方法により製造された伝熱部材は熱伝導性が良いため、前記伝熱部材を、例えば、車両のエンジン部品、電子機器のCPUなどの放熱構造を有する機器に用いることが有効である。
前記伝熱部材の基材として、パワーモジュールのヒートシンクばかりでなく、例えば、コンピュータ、オーディオ機器などのヒートシンクに適用してもよい。具体的には、ヒートシンクの表面のうち、発熱体側に接合される部分の表面に金属被膜を成膜することが好ましい。また、前記成膜方法を用いて、例えば、電気部品の接点部分、異種金属の接合部分などに金属被膜を成膜してもよく、意匠性が要求される装飾品、刃物等の表面に前記金属被膜を成膜してもよい。
本発明によれば、たとえ低圧(例えば1.0MPa以下)の圧縮ガスを用いて、金属粉末を固相状態のまま基材に吹き付けて金属被膜を形成する場合であっても、金属粉末の付着効率を高めることができる。
以下に、本発明に係る金属被膜の成膜方法の実施形態を図面に基づき詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る金属被膜の成膜方法を説明するための図であり、(a)は、本発明に係る厚膜化処理を説明するための図であり、(b)は本実施形態の成膜装置の模式的な装置構成図である。また、図2は、本実施形態の成膜方法を説明するための図であり、(a)は、本実施形態の金属粉末が堆積し金属被膜が形成されるメカニズムを説明するための図であり、(b)は、(a)と対比するための図であり、従来の金属粉末が堆積して被膜が形成されるメカニズムを説明するための図である。
本実施形態に係る伝熱部材は、固相状態の金属粉末としての銅粉末を圧縮ガスと共に基材表面に吹き付けることにより、銅粉末からなる銅被膜を前記基材表面に成膜することにより得られる部材である。この伝熱部材は、図1(a)に示すように、銅粉末3Aの表面に形成された酸化皮膜3bの厚みを増加させる。具体的には、平均粒径が10〜40μmの酸化皮膜3bが形成された樹枝状構造、又は葡萄状構造の電気分解銅粉末(電解粉末)3Aをヒータ30により大気中(酸素ガスを含む雰囲気下)で加熱して、酸化皮膜3bの膜厚をより厚くした酸化皮膜3cを形成し、厚膜銅粉末(厚膜金属粉末)3Bを製造する。なお、銅粉末(厚膜銅粉末)3Bの表面に形成される酸化皮膜3bは、電解粉末を製造後に例えば大気中の酸素により、必然的に(自然に)銅粉末の表面が酸化されることにより形成される酸化皮膜である。
また、銅粉末3Bは、みかけ密度が1.4〜2.0g/cm3であり、平均粒径が25μm以下の銅粉末であることが好ましい。また、厚膜化工程前の銅粉末は、電解粉末のほかにも、10μm以下の粉末から造粒した造粒粉末であってもよい。さらに造粒した場合には、ガスアトマイズ粉末、水アトマイズ粉末、電解粉末、を造粒した造粒粉末がより好ましい。
本実施形態に係る伝熱部材10は、アルミニウム製の基材11に、厚膜銅粉末3Bを固相状態で付着させ、この厚膜銅粉末3Bを堆積させた金属被膜12が成膜された部材であって、図1(b)に示すような成膜装置20を用いて製造することができる。成膜装置20は、圧縮ガス供給手段21と、銅粉末供給手段22と、ノズル23と、ノズル移動手段24と、を少なくとも備えている。
圧縮ガス供給手段21は、圧縮ガスを後述するノズル23に供給するため手段であって、圧縮ガスの圧力を調整する圧力調整弁21aを介してノズル23に接続されている。また、圧縮ガス手段21は、エア、不活性ガス等が充填されたボンベ、大気を圧縮するコンプレッサなどを挙げることができ、0.4〜1.0MPaの圧力条件の圧縮ガスをノズル23に供給できるものが好ましい。これは、0.4MPa未満であれば、金属被膜が形成され難く、1.0MPaよりも大きい場合には、耐圧性を有した成膜設備を要するばかりでなく、成膜される金属被膜が緻密になり、後述するような多孔質状の金属被膜を成膜することが難しくなるからである。
また、圧縮ガス供給手段21の下流には、圧縮ガスを加熱するための加熱手段21bがさらに配設されている。加熱手段21bにより圧縮ガスを加熱し、所望の温度条件で後述する厚膜銅粉末3Bを基材11に吹き付けることができる。なお、加熱手段21bは、厚膜銅粉末3Bを圧縮ガスにより間接的に加熱するためものであり、圧縮ガス供給手段21の内部に配置されていてもよく、後述するヒータ23aにより厚膜銅粉末3Bを所望の温度に加熱することができるのであれば、特に必要なものではない。
銅粉末供給手段22は、基材11に吹き付ける銅粉末がポッパー22aに収容されており、該厚膜銅粉末3Bを所定の供給量でノズル23に供給可能なように、ノズル23に接続されている。
さらに、ノズル23は、ノズル移動手段24に接続されおり、ノズル移動手段24を駆動させることにより、ノズル23を、所定のルートに移動させることができる。さらに、ノズル23の内部には、供給された厚膜銅粉末3Bを加熱するためのヒータ23aが設けられている。
該装置20を用いて、以下の方法により伝熱部材10を製造する。本実施形態では、まず、矩形の開口部26aを有したマスキング板26の下方に基材11を配置する。なお、開口部26aは、基材11の表面の矩形状の成膜予定領域11aに相当する面積を有するように形成されている。そして、吹き付け方向dにおいて、開口部26aと基材11の成膜予定領域11aが一致するように、基材11を配置する。
次に、圧力調整弁21aにより圧縮ガスを1.0MPa以下に圧力調整すると共に、加熱手段21bにより所定の温度に加熱し、ノズル23に供給する。一方、厚膜銅粉末3Bを銅粉末供給手段22のポッパー22aに収容し、該銅粉末供給手段22からノズル23に、厚膜銅粉末3Bを供給する。吹き付けの際に、予め銅粉末が、基材の表面において50℃〜200℃の温度条件で吹き付けられるように、圧縮ガスを加熱手段21bで加熱するとともに、ノズル23内のヒータ23aにより、銅粉末の加熱し、銅粉末の温度調整を行う。
そして、ノズル23を所定の移動方向に直線移動させ、次に、基材11に対してノズル23を前記方向に対して直角方向に移動させ、この移動を一連として繰返すことにより、基材11の成膜領域に厚膜銅粉末3Bを吹き付けて、金属被膜12の成膜を行う。このような状態で、ノズル23を介して、圧縮ガスと共に固相状態の銅粉末を基材11の表面に吹き付けて、金属被膜12を基材11の表面に成膜する。
この際に、図2(a)に示すように、本実施形態の厚膜銅粉末3Bは、厚膜化工程を経ることにより、これまでの表面に酸化皮膜3bが形成された銅粉末3Aに比べて、表面が過剰に酸化された膜厚の厚い酸化皮膜3cが形成されているので、厚膜銅粉末3Bが衝突した際に、従来の銅粉末3Aの如き粉末のつぶれとは異なり(図2(b)参照)、酸化皮膜3cを含む厚膜銅粉末3Bの一部3eが脱離する(例えば樹枝状構造の粉末の場合は枝が折れるように脱離する)。この結果として、脱離した部分の銅粉末の母材3aの表面(枝が折れた破断面)が、金属の新しい面(新生面)3dとして形成される。
そして、この新生面3dは、酸化皮膜を含まない金属面であるため、図2(b)の酸化皮膜3bを含むものに比べて、基材11(基材に堆積した銅粉末)に対して付着し易く、厚膜銅粉末を付着させるために要する衝突エネルギーは少なくてもよい。酸化皮膜を含む厚膜銅粉末の一部3eが脱離するので、これにより形成された母材3aの金属の新生面は、酸化皮膜を介さずに新生面同士の金属同士が接触するので、金属被膜の熱伝導性を向上させることができる。
さらに、成膜された金属被膜は、前記成膜用粉末を用いることにより、圧縮ガスとして低圧(例えば0.6MPa程度)の圧力を用いた場合であっても、厚膜銅粉末3Bの付着効率を向上させることができ、基材表面に、気孔が金属被膜中に均一に分散された多孔質状の金属被膜を容易に成膜することができる。
図3は、本実施形態により製造された伝熱部材を適用したパワーモジュールを説明するための図である。なお、既に図7において示したパワーモジュール70を構成する部材と同じ部材は、同じ符号を付して、詳細な説明は省略する。
図3に示すように、パワーモジュール30は、前記方法により製造された伝熱部材10を備えており、伝熱部材を構成するアルミニウム製の基材11が、パワーモジュール30を構成するヒートシンク部材31に含まれる。さらに、伝熱部材を構成する多孔質組織を有した銅製の金属被膜12が、パワー素子71を載置した窒化アルミニウム製の絶縁部材73とヒートシンク部材31との間に緩衝部材32として配置されている。
このように、前記伝熱部材の金属被膜12が、パワーモジュール30を構成する絶縁部材73とヒートシンク部材31との間に配置されるので、パワーモジュール30は、ヒートシンク部材31の表面に、熱伝導を阻害するシリコングリースを用いる必要がなく、発熱したパワー素子71からの熱をヒートシンク部材31により好適に伝達し、パワー素子71の熱を放熱することができる。また、金属被膜12は、多孔質金属被膜であるため、絶縁部材73とヒートシンク部材31との間の熱膨張差を緩和させることができる。この結果、金属被膜の剥がれ、ひび割れを防止し、熱サイクルによる熱疲労強度を向上させ、信頼性の高いパワーモジュール30を得ることができる。
図4は、本実施形態のパワーモジュールを備えた車両用インバータ40と、該車両用インバータを備えた車両100の模式図である。図4において、この実施形態の車両用インバータ40は、エンジンとモータとを使用するハイブリッド車や、電気自動車等で使用され、直流を交流に変換し、例えば誘導電動機等の交流負荷に電力を供給する電力変換装置である。車両用インバータ40は、最小限の構成として前記の実施形態のパワーモジュール30、及び大容量コンデンサ41等を備えて構成される。そして、車両用インバータ40にバッテリ等の直流電源52が接続され、車両用インバータ40からのUVWの三相交流出力は例えば誘導電動機53に供給され、この誘導電動機53を駆動させる。さらに誘導電動機の駆動により車両100の車輪は回転し、車両100を走行させることができる。なお、車両用インバータ40は図示した例に限られるものでなく、インバータとしての機能を有するものであれは、どのような形態でもよい。
このように構成された車両用インバータ40は、例えば図3のパワーモジュール30のパワー素子71が作動中に高温状態になった場合、パワー素子71から発生した熱は、はんだ層72を通してパワー素子71を設置している絶縁部材73に伝導され、さらに、はんだ層76を通して緩衝部材32である金属被膜に伝導され、放熱材であるヒートシンク部材31から放熱される。このとき、緩衝部材32として多孔質組織を有した金属被膜を用いているので、絶縁部材73とヒートシンク部材31との熱膨張差を緩衝するクッション材として作用する。このようにして、これら部材の剥離及びひび割れの発生を抑制し、信頼性の高い車両用インバータ40を得ることが可能となり、車両100の安全性も高めることができる。
本実施形態を以下の実施例により説明する。
(実施例1)
成膜用の銅粉末として、電気分解を利用して電極に前記金属を析出させることにより製造した電解銅粉末(平均粒径19.3μm、みかけ密度1.64g/cm3、樹枝状構造の粉末)を準備した。このとき銅粉末には、製造時に大気との接触により酸化された酸化皮膜が形成されていた。
(実施例1)
成膜用の銅粉末として、電気分解を利用して電極に前記金属を析出させることにより製造した電解銅粉末(平均粒径19.3μm、みかけ密度1.64g/cm3、樹枝状構造の粉末)を準備した。このとき銅粉末には、製造時に大気との接触により酸化された酸化皮膜が形成されていた。
この電解粉末を大気中(酸素ガスを含む雰囲気下)において、銅粉末の表面温度が、加熱温度120℃となるように、図5に示す時間毎に、熱処理時間を変えて銅粉末を加熱して、銅粉末の表面の酸化皮膜の厚さを増加させ、酸化皮膜が厚膜化した厚膜銅粉末を製造した(厚膜化工程)。
コールドスプレー法により基材に銅被膜が形成された伝熱部材を製作した。まず、その前工程として、150〜180μmの白アルミナ粒子で、大きさ50mm×50mm×厚さ5mmのアルミニウム合金(JIS規格:A3003)からなるヒートシンク部材(基材)のブラスト処理を行った。このブラスト処理には、後述するコールドスプレー用の装置を用いた。これは、厚膜銅粉末を吹き付ける際に形成された新生面の酸化を抑制することができるように、ブラスト処理後最短時間で、コールドスプレーによる成膜工程に移行するためである。
コールドスプレー法により基材に銅被膜を成膜した。具体的には、銅被膜の密度が7.8kg/m3(気孔が12.4体積%)となるように、エア(大気)を圧縮し、固相状態の厚膜銅粉末を、圧縮したエア(圧縮ガス)と共に、ヒートシンク部材の表面に吹き付けて、銅粉末を用いて銅被膜を成膜し、伝熱部材を製作した。
より詳細に説明すると、マスキング用の30mm×20mmの開口部を有したマスキング板を介して、ショットブラストにより表面処理を行ったヒートシンク部材の上方10mmの位置に吹き付け用のノズルを配置した。そして、厚膜化工程において加熱時間を変化させたそれぞれの厚膜銅粉末に対して、ホッパーに厚膜銅粉末を投入するとともに、この厚膜銅粉末を25g/minでノズルに供給した。一方、0.6MPaに圧縮したエア(圧縮ガス)をノズルに導入すると共に、この圧縮ガスをノズル内のヒータによって加熱し、加熱したガスにこの厚膜銅粉末を供給し、ヒートシンク部材の表面において、エア温度500℃、ガス流速650m/sec、厚膜銅粉末の速度300m/secの条件で、ヒートシンク部材に、固相状態の厚膜銅粉末を圧縮ガスと共に吹付けた。そして、パスピッチ1mmにして、ノズルを所定速度(20mm/sec)で移動させて、ヒートシンク部材の表面に3.5mmの多孔質の銅被膜(ヤング率が60GPa)を成膜した。さらに、熱伝導性を向上させるために、銅被膜が形成されたそれぞれの基材に対して、窒素ガス雰囲気中において、500℃、1時間加熱した。
このとき、基材に吹き付けた粉末の重量に対して付着した粉末重量の割合(付着効率)を測定した。この結果を、図5に示す。
このとき、基材に吹き付けた粉末の重量に対して付着した粉末重量の割合(付着効率)を測定した。この結果を、図5に示す。
さらに、この銅被膜の表面を研磨し、この研磨面に絶縁基板として窒化アルミニウム材をろう材(Sn−Cu−Ni−P)により固定し、さらにヒートシンク部材の表面を冷却水に浸し、窒化アルミニウム材の表面から伝熱線の入力電圧を一定としてこの成膜されたヒートシンク部材を加熱した。そして、この窒化アルミニウム材の表面の温度を熱電対により測定し、得られた温度変化に基づいて、熱伝導率を測定した。この結果を、図6に示す。
(実施例2)
実施例1と同じようにして、基材の表面に銅粉末を成膜した。実施例1と相違する点は、厚膜化工程において加熱温度を、150℃にした点である。そして、実施例1と同じように、粉末の厚膜化工程における銅粉末の加熱時間に対する付着効率及び熱伝導率を測定した。この結果を、図5及び図6に示す。
実施例1と同じようにして、基材の表面に銅粉末を成膜した。実施例1と相違する点は、厚膜化工程において加熱温度を、150℃にした点である。そして、実施例1と同じように、粉末の厚膜化工程における銅粉末の加熱時間に対する付着効率及び熱伝導率を測定した。この結果を、図5及び図6に示す。
(比較例1)
実施例1と同じようにして、基材の表面に銅粉末を成膜した。実施例1と相違する点は、厚膜化工程を行っていない点である。そして、実施例1と同じように、付着効率及び熱伝導率を測定した。この結果を、図5及び図6に示す。
実施例1と同じようにして、基材の表面に銅粉末を成膜した。実施例1と相違する点は、厚膜化工程を行っていない点である。そして、実施例1と同じように、付着効率及び熱伝導率を測定した。この結果を、図5及び図6に示す。
(比較例2)
実施例1と同じようにして、基材の表面に銅粉末を成膜した。実施例1と相違する点は、厚膜化工程において加熱温度を、80℃にした点である。そして、実施例1と同じように、粉末の厚膜化工程における粉末の加熱時間に対する付着効率及び熱伝導率を測定した。この結果を、図5及び図6に示す。
実施例1と同じようにして、基材の表面に銅粉末を成膜した。実施例1と相違する点は、厚膜化工程において加熱温度を、80℃にした点である。そして、実施例1と同じように、粉末の厚膜化工程における粉末の加熱時間に対する付着効率及び熱伝導率を測定した。この結果を、図5及び図6に示す。
(結果及び考察)
図5及び図6に示すように、実施例1及び2は、比較例1に比べて、最大で付着効率が25%向上し、熱伝導率も30W/m・K向上した。この結果は、図2(a)に示すように、実施例1及び2の銅粉末では、厚膜化工程を行うことにより、基材に吹き付け時に、厚膜銅粉末と共に酸化皮膜の一部が脱離し、新生面が形成されたからであると考えられる。
図5及び図6に示すように、実施例1及び2は、比較例1に比べて、最大で付着効率が25%向上し、熱伝導率も30W/m・K向上した。この結果は、図2(a)に示すように、実施例1及び2の銅粉末では、厚膜化工程を行うことにより、基材に吹き付け時に、厚膜銅粉末と共に酸化皮膜の一部が脱離し、新生面が形成されたからであると考えられる。
さらに、実施例1及び2に示すように、加熱時間(熱処理時間)を長くするに従って、付着効率と熱伝導率が向上し、これらは、ピークに達した後に低下している。また、実施例1および2の結果から、熱処理温度が高い方が、付着効率と熱伝導率のピークまでの処理時間が短くなり、ピーク後の付着効率と熱伝導率の低下は大きくなると考えられる。
厚膜化工程により、銅粉末の酸化皮膜の厚さが増加すれば、銅粉末の表面は硬化して脆化し、これにより、厚膜銅粉末の吹き付け時には、新生面が多く形成され、これらの面で厚膜銅粉末(厚膜銅粉末)の付着が増えると考えられる。この結果、銅粉末の付着効率と熱伝導率は増加すると考えられる。
ただし、実施例1及び2の結果からも明らかなように(図5参照)、このような温度条件で、大気中で銅系材料からなる銅粉末を加熱する場合には、14時間未満が好ましい。これにより、銅粉末の付着効率を向上させることが確実にできると考えられる。すなわち、銅粉末の加熱時間が14時間を超えたとしても、上述したように、銅粉末内部へ酸素が拡散したり、酸化皮膜の厚みが大きくなり過ぎたりして、それ以上の銅粉末の付着効率を向上させることが難しい。
また、図6に示すように、銅粉末を加熱する時間を、10時間未満にすることがより好ましい。これにより、基材に被覆された銅被膜の熱伝導性を向上させることができると考えられる。すなわち、10時間以上加熱した場合には、銅粉末内部に酸素が拡散したり、酸化皮膜が厚くなったりして、銅被膜の熱伝導性の向上を期待することができない場合があり、図6から、さらに好ましい加熱時間は、3時間未満である。
さらに、比較例2に示すように、加熱温度(熱処理温度)が80℃未満では、付着効率及び熱伝導率の向上は見られず、加熱時間(熱処理時間)の増加に伴いこれらの値は、減少した。これは、80℃では、金属表面に充分な厚さの酸化皮膜が形成されず(充分に厚膜化されず)、粉末内部で酸素が拡散したことによると考えられる。
以上、本発明の一実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。
例えば、本実施形態では銅粉末を用いたが、銅合金の粉末や、アルミニウム、クロム、ニッケル、鉄又はこれらの合金からなる粉末などを挙げることができ、多孔質組織の金属被膜を形成することができるのであれば、特に限定されるものではない。また、基材もアルミニウムを用いたが、銅粉末の密着性を確保することができるのであれば、特に限定されるものではない。
本発明に係る成膜方法により成膜された部材は熱伝導性が良いため、該伝熱部材に好適である。また、エンジン部品、コンピュータのCPU、車両用のオーディオ機器、家電製品、など、厳しい熱環境下で放熱性を要求される箇所に成膜することが好適である。また、付着効率が高いので装飾品など意匠性が要求される部材の表面のコーティングにも好適である。
3A:銅粉末、3B:厚膜銅粉末、3a:母材、3b,3c:酸化皮膜、3d:新生面、10:伝熱部材、11:基材、12:金属被膜、30:パワーモジュール、32:緩衝部材、40:インバータ、71:パワー素子、73:絶縁部材
Claims (8)
- 金属粉末の表面に形成された酸化皮膜の厚みを増加させて厚膜金属粉末を製造する厚膜化工程と、
前記厚膜金属粉末を固相状態で圧縮ガスと共に基材表面に吹き付けることにより、金属被膜を前記基材表面に成膜する成膜工程と、を含むことを特徴とする金属被膜の成膜方法。 - 前記厚膜化工程は、酸素ガスを含む雰囲気下で、前記金属粉末を加熱することにより行うことを特徴とする請求項1に記載の金属被膜の成膜方法。
- 前記金属粉末は銅系材料であり、前記厚膜化工程は、大気中で前記金属粉末を120℃以上の温度条件で加熱することを特徴とする請求項2に記載の金属被膜の成膜方法。
- 前記厚膜化工程において、前記金属粉末を加熱する時間は、10時間未満であることを特徴とする請求項3に記載の金属被膜の成膜方法。
- 前記金属粉末は、電解粉末であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の金属被膜の成膜方法。
- 請求項1〜5のいずれかの金属被膜の成膜方法により、前記基材表面に前記金属被膜が成膜された伝熱部材。
- 請求項6に記載の伝熱部材を備えたパワーモジュールであって、
前記伝熱部材の基材が、前記パワーモジュールを構成するヒートシンク部材であり、
前記伝熱部材の金属被膜が、前記パワーモジュールを構成するパワー素子を載置した絶縁部材と、前記ヒートシンク部材との間に配置されていることを特徴とするパワーモジュール。 - 請求項7に記載のパワーモジュールを備えた車両用インバータ。
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JP2009038373A JP2010189754A (ja) | 2009-02-20 | 2009-02-20 | 金属被膜の成膜方法、伝熱部材、パワーモジュール、及び車両用インバータ |
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WO2012026160A1 (ja) | 2010-08-26 | 2012-03-01 | 三菱重工業株式会社 | 放射線治療装置制御装置および放射線治療装置制御方法 |
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CN107311220A (zh) * | 2017-07-07 | 2017-11-03 | 盛洪超 | 一种氧化铜粉末及其制备方法 |
CN110234795A (zh) * | 2017-02-03 | 2019-09-13 | 日产自动车株式会社 | 层叠构件的制造方法 |
-
2009
- 2009-02-20 JP JP2009038373A patent/JP2010189754A/ja active Pending
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