JP2010188594A - 型内塗装品形成金型および型内塗装品の製造方法 - Google Patents

型内塗装品形成金型および型内塗装品の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2010188594A
JP2010188594A JP2009034810A JP2009034810A JP2010188594A JP 2010188594 A JP2010188594 A JP 2010188594A JP 2009034810 A JP2009034810 A JP 2009034810A JP 2009034810 A JP2009034810 A JP 2009034810A JP 2010188594 A JP2010188594 A JP 2010188594A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
forming mold
surface forming
coating film
back surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2009034810A
Other languages
English (en)
Inventor
Koichi Hamaoka
弘一 浜岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissha Printing Co Ltd
Original Assignee
Nissha Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissha Printing Co Ltd filed Critical Nissha Printing Co Ltd
Priority to JP2009034810A priority Critical patent/JP2010188594A/ja
Publication of JP2010188594A publication Critical patent/JP2010188594A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】 熱硬化性塗料層の圧縮を十分にでき、熱硬化性塗料層の表面にヒケが出ないようにする。
【解決手段】 型内塗装品形成金型が、表面形成金型と塗膜形成金型と複数の裏面形成金型とを備え、塗膜形成金型が第1取付板と、塗膜圧縮機構の作動により熱硬化性塗料層を圧縮するキャビティ形成部とを備え、裏面形成金型が圧縮ブロックと、その周囲に位置する外周プレートと、圧縮ブロックを固定する第2取付板と、外周プレートと第2取付板との間に弾性体とを備え、裏面形成金型と表面形成金型とによって成形品を形成可能であり、裏面形成金型と塗膜形成金型とによって成形品の表面に熱硬化性塗料層を形成可能とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、金型内で成形した成形品の表面と金型キャビティ面との間に熱硬化性塗料を注入した後、熱硬化性塗料を金型内で圧縮しながら硬化させて、成形品表面に熱硬化性塗料を密着一体化させる型内塗装品形成金型および型内塗装品の製造方法に関する。
従来の型内塗装品形成金型として、型内塗装品を効率的に製造するため、射出キャビティ型101と加飾キャビティ型102と2つのコア形103を用い、射出キャビティ型101による成形品108の射出成形を行う一方で、加飾キャビティ型102内の成形品108の表面に間隙によるキャビティを形成し、そのキャビティに液状熱硬化型組成物からなる加飾用のコーティング材を圧入して、成形品108の表面に加飾被膜109を成形する技術が特許文献1に開示されている。
また、特許文献1には通常の二色成形の場合と同様に、射出キャビティ型101と加飾キャビティ型102とを固定盤151側の対称位置に並設し、その対向位置に一対のコア型103を可動盤152の内面に設けた回転盤153に取り付けて設ける態様についても開示されている。
この技術に加え、コア形103の取付板106に対し、成形品108の裏面を形成する部分を圧縮ブロック104とし、その周りに外周プレート105を設け、外周プレート105がコイルバネ107の伸縮により可動するようにしてコーディング材を圧縮して加飾被膜109を形成することを検討した(図11参照)。この理由は、液状熱硬化型組成物からなる加飾用のコーティング材は硬化によって大きく収縮し、その収縮率は時に5%以上と一般的な成型樹脂の収縮率を大きく上回り、加飾被膜109の表面にヒケが現出してしまうという問題に対処するためである。
特許3988660号公報
しかし、加飾被膜と成形品を同時に形成する際、加飾被膜の圧縮量は成形品の圧縮量と同じなので、加飾被膜の圧縮量は成形品の圧縮限度量に限定される。そのため加飾被膜の圧縮を十分にできず、加飾被膜の表面にヒケが出てしまう。
本発明は上記の問題が発生しないようにするための型内塗装品形成金型および型内塗装品の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は前記目的を達成するため、以下のような特徴を備える。
本発明の型内塗装品形成金型は、表面形成金型と塗膜形成金型と複数の裏面形成金型とを備え、塗膜形成金型が第1取付板と、塗膜圧縮機構の作動により熱硬化性塗料層を圧縮するキャビティ形成部とを備え、裏面形成金型が圧縮ブロックと、その周囲に位置する外周プレートと、圧縮ブロックを固定する第2取付板と、外周プレートと第2取付板との間に弾性体とを備え、裏面形成金型と表面形成金型とによって成形品を形成可能であり、裏面形成金型と塗膜形成金型とによって成形品の表面に熱硬化性塗料層を形成可能であることを特徴とする。
また、上記の発明において、裏面形成金型と表面形成金型とによって成形品を形成する際、圧縮ブロックと表面形成金型とのパーティング面同士が接してもよい。
本発明の型内塗装品の製造方法は、上記の型内塗装品形成金型を用い、表面形成金型に対向する裏面形成金型と表面形成金型とを型閉じして、成形品を形成するための成形キャビティを圧縮ブロックと外周プレートと表面形成金型との間に形成し、成形キャビティ内に成形樹脂を充填し、成形樹脂を冷却固化させて成形品を形成する一方で、圧縮ブロックが成形品を保持して塗膜形成金型に対向する裏面形成金型と塗膜形成金型とを型閉じして、成形品を熱硬化性塗料で塗装するための塗装キャビティを成形品と外周プレートとキャビティ形成部との間に形成し、塗装キャビティ内に熱硬化性塗料を注入し、注入完了とほぼ同時に、塗膜圧縮機構の作動によりキャビティ形成部を塗膜形成金型に対向する裏面形成金型側に移動させて、熱硬化性塗料層を圧縮することを特徴とする。
また、上記の発明において、成形キャビティ内に成形樹脂を充填し、成形樹脂を冷却固化させて成形品を形成する間に、表面形成金型に対向する裏面形成金型の外周プレートに対して圧縮ブロックを表面形成金型側に移動させることにより、成形品の圧縮成形を行ってもよい。
また、本発明の型内塗装品の製造方法は、上記の型内塗装品形成金型を用い、表面形成金型に対向する裏面形成金型と表面形成金型とを型閉じして、成形品を形成するための成形キャビティを圧縮ブロックと表面形成金型との間に形成し、成形キャビティ内に成形樹脂を充填し、成形樹脂を冷却固化させて成形品を形成する一方で、圧縮ブロックが成形品を保持して塗膜形成金型に対向する裏面形成金型と塗膜形成金型とを型閉じして、成形品を熱硬化性塗料で塗装するための塗装キャビティを成形品と外周プレートとキャビティ形成部との間に形成し、塗装キャビティ内に熱硬化性塗料を注入し、注入完了とほぼ同時に、塗膜圧縮機構の作動によりキャビティ形成部を塗膜形成金型に対向する裏面形成金型側に移動させて、熱硬化性塗料層を圧縮することを特徴とする。
本発明の型内塗装品形成金型は、塗膜形成金型が塗膜圧縮機構の作動により熱硬化性塗料層を圧縮するキャビティ形成部を備える。これにより、塗膜圧縮機構の作動により熱硬化性塗料層の圧縮を十分にでき、熱硬化性塗料層の表面にヒケが出ないようにできる。
また本発明は、裏面形成金型と表面形成金型とによって成形品を形成する際、圧縮ブロックと表面形成金型とのパーティング面同士が接してもよい。これにより、成形樹脂射出の圧力によって外周プレートが第2取付板側に押し戻されて外周プレートと表面形成金型との間に隙間が生じる恐れがなくなるので、成形品の外周樹脂バリ発生を防止することができる。
本発明の型内塗装品形成金型を示す断面図である。 本発明の型内塗装品形成金型を示す断面図である。 本発明の型内塗装品形成金型を示す断面図である。 本発明の型内塗装品形成金型を示す断面図である。 本発明の型内塗装品形成金型を示す断面図である。 本発明の型内塗装品形成金型を示す断面図である。 本発明の別態様の型内塗装品形成金型を示す断面図である。 本発明の別態様の型内塗装品形成金型を示す断面図である。 本発明の別態様の型内塗装品形成金型を示す断面図である。 本発明の型内塗装品の製造方法に用いる塗料注入機の概略図である。 従来の型内塗装品形成金型を示す断面図である。
図面を参照しながらこの発明の実施の形態について詳しく説明する。
本発明の型内塗装品形成金型は、表面形成金型1と塗膜形成金型2と複数の裏面形成金型3とを備える。裏面形成金型3は成形品22の裏面形状を形成するために用いられる。表面形成金型1は成形品22の表面形状を形成するために用いられる。塗膜形成金型2は成形品22の表面に熱硬化性塗料層21を形成するために用いられる。すなわち、裏面形成金型3と表面形成金型1とによって成形品22が形成され、裏面形成金型3と塗膜形成金型2とによって成形品の表面に熱硬化性塗料層21が形成される(図1、図2参照)。
本発明の型内塗装品形成金型は、可動盤52または可動盤52についている回転盤53が回転する二色成形用の射出成形機に配置できる。射出成形機内での金型配置として、表面形成金型1と塗膜形成金型2とを固定盤51に固定し、裏面形成金型3が射出成形機の可動盤52または可動盤52についている回転盤53に固定すればよい(図1参照)。また、裏面形成金型3を固定盤51に固定し、表面形成金型1と塗膜形成金型2とを射出成形機の可動盤52または可動盤52についている回転盤53に固定してもよい。
表面形成金型1には射出成形機に固定される取付板(図示せず)を有するようにするのがよい。
塗膜形成金型2は、表面形成金型1よりも外形形状を大きくし、成形品22と接しない部分が形成できるように設計する。この接しない部分が塗装キャビティ13に該当する。塗膜形成金型2は後述する塗膜圧縮機構の作動により熱硬化性塗料層を圧縮するキャビティ形成部7と、キャビティ形成部7を支持するために射出成形機に固定される第1取付板8とを備える。
塗膜圧縮機構としては、例えば圧縮ロッド31を利用できる。圧縮ロッド31の駆動には電動サーボモーターを用いてもよいが、圧縮時間が長く掛かる場合にはモーターの冷却が困難になることがあり、その点においては油圧モーターが優れる。圧縮ロッド31として射出成形機に備わるプレート突き出し用のロッドを流用してもよいが、別途に導入すると熱硬化性塗料層を圧縮する力の設計自由度が広がる。塗膜圧縮機構の設置は、塗膜形成金型2に内蔵しても、塗膜形成金型2の外部に設置して塗膜形成金型2のキャビティ形成部7に作用するようにしてもよい。
裏面形成金型3としては圧縮ブロック4と、その周囲に位置する外周プレート5と、圧縮ブロック4を固定する第2取付板11と、外周プレート5と第2取付板11との間に弾性体(例えばコイルバネ9、10)を備えるものを使用できる。
圧縮ブロック4は成形品22の裏面形状を形成するためのものであり、塗膜圧縮機構の作動によるキャビティ形成部7の動きに伴い、外周プレート5に対して相対的に成形品22とともに塗膜形成金型2の方に移動することによって熱硬化性塗料層21を圧縮するためのものである(図3参照)。
外周プレート5は型閉じ中、塗膜形成金型2と合わさった状態を保つことにより、熱硬化性塗料が塗装キャビティ13から漏れないようにするためのものである。
弾性体は、熱硬化性塗料層21の圧縮の際にも外周プレート5とキャビティ形成部7とが合わさった状態を保つためのものである(図3参照)。弾性体としては、金属製のコイルバネ9、10やゴムなどを用いることができる。
第2取付板11は、圧縮ブロック4および外周プレート5を支持するために射出成形機に固定される。弾性体単独では外周プレート5の重量を支えることができないためである。
熱硬化性塗料の材質としては、例えば、有機過酸化物を硬化反応の開始剤とする、少なくとも2個の(メタ)アクリレート基を有するウレタンアクリレートオリゴマー、エポキシアクリレートオリゴマー等のオリゴマーもしくはその樹脂、又は不飽和ポリエステル樹脂20〜70重量%と、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、酢酸ビニル、トリプロピレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、スチレン等の共重合可能なエチレン性不飽和モノマー80〜30重量%からなるビヒクル成分を主成分とし、ラジカル捕捉剤、各種着色顔料、アルミニウム顔料、パール顔料、離型剤及び光安定剤等からなるものを使用できる。
熱硬化性塗料の粘度としては、2000〜7000mPa・sの範囲内でパターンや厚みに応じて適宜設定すればよい。
塗料注入機41は、塗料タンク43の上部に圧力をかけ、1ショット分の熱硬化性塗料の正確な量が塗料タンク43から計量・射出・バルブの構造を兼ね備えた塗料注入ユニット42に送られる構造になっている(図10参照)。
塗料注入ユニット42の位置設定としては、塗膜形成金型2内部に設けてもよい。また、塗膜形成金型2に設けられる熱硬化性塗料の注入口を裏面形成金型3との合わせ面に設け、塗料注入ユニット42と樹脂注入機の樹脂射出ユニットとを垂直にさせてもよい。この場合、成形品22を保持する裏面形成金型3と塗膜形成金型2とが型閉じして、成形品22を熱硬化性塗料で塗装するための塗装キャビティ13が成形品22と塗膜形成金型2との間に形成された段階で、塗料注入ユニット42が前進して塗膜形成金型2に直接タッチし、熱硬化性塗料が塗膜形成金型2に設けられる塗料ゲートを通して塗装キャビティ13に注入される仕組みになっている。塗料注入ユニット42のノズル先端部は温度調節機によっておよそ30℃に調節される。これにより、金型の熱によって熱硬化性塗料が固化してしまうことを防止する。
熱硬化性塗料の注入時間は1〜10秒程度で、熱硬化性塗料の材質や塗装キャビティ13の大きさなどによって適宜設定する。熱硬化性塗料の注入圧力は10〜400kgf/cm程度の範囲内で適宜設定すると良いが、塗膜中にバリや気泡を防止するためには圧力は高めに設定した方が好ましい。
最終的に形成される熱硬化性塗料層21の厚みは、10〜700μmであるのが好ましい。10μm未満であると多くの製品においてその耐擦傷性に不足を生じ、700μm以上であると内部応力が高過ぎて脆く、割れやすい膜となる。また700μmを超える領域は本願のような液状成形を用いるまでもなく、一般的な熱可塑性樹脂で形成できる場合が多く、その方が簡便である。
つぎに、本発明の型内塗装品の製造方法に用いる成形樹脂について説明する。成形樹脂は、通常の熱可塑性の射出成形樹脂やエンジニアリングプラスチックのほか、熱硬化性の成形樹脂材料など特に限定はされないが、成形しやすく熱硬化性塗料との密着が良いものが好ましい。具体的には、アクリロニトリルブタジエンスチレン系樹脂(ABS系樹脂)、ポリアミド系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリブチレンテレフタレート系樹脂、ポリカーボネート系樹脂などがあげられる。
成形樹脂は樹脂注入機によって、成形キャビティ12内に充填する。樹脂注入機としては射出成形機を用いることができる。
裏面形成金型3および表面形成金型1の金型温度は、金型温度調節機により設定する。金型温度調節機の媒体は水でも油でもよい。成形樹脂の材質に応じて通常の成形に適した温度に設定し、塗膜形成金型2の金型温度は、熱硬化性塗料の材質に応じて熱硬化性塗料が数秒以内に硬化する温度に設定すればよい。
次に、本発明の型内塗装品形成金型を使用した型内塗装品の製造方法について説明する。
まず、表面形成金型1側で成形品22を形成する工程について説明する。
表面形成金型1に対向する裏面形成金型3と表面形成金型1とを型閉じして、成形品22を形成するための成形キャビティ12を圧縮ブロック4と外周プレート5と表面形成金型1との間に形成する(図1参照)。
次いで、射出成形機から樹脂注入口(図示せず)を通して、成形キャビティ12内に成形樹脂を充填し、成形樹脂を冷却固化させて成形品22を形成する(図2、3参照)。
ここで、成形キャビティ12内に成形樹脂を充填し、成形樹脂を冷却固化させて成形品22を形成する間、射出成形機の可動盤52の型締め動作によって、表面形成金型1に対向する裏面形成金型3の外周プレート5に対して圧縮ブロック4を表面形成金型1側に移動させることにより、成形品22の圧縮成形を行うようにしてもよい(図4参照)。なお、この過程で、表面形成金型1に対向する裏面形成金型3の弾性体(コイルバネ10)が収縮する。
この表面形成金型1側で成形品22を形成する工程と同時に行う、塗膜形成金型2側で型内塗装品23を製造する工程について説明する。
圧縮ブロック4が成形品22を保持して塗膜形成金型2に対向する裏面形成金型3と、塗膜形成金型2とを型閉じして、成形品22を熱硬化性塗料21で塗装するための塗装キャビティ13を、成形品22と外周プレート5ととキャビティ形成部7の間に形成する(図1参照)。
次いで、塗装キャビティ13内に塗料注入ユニット42から塗料注入口(図示せず)を通して熱硬化性塗料を注入して熱硬化性塗料層21を形成する(図2参照)。
注入完了とほぼ同時に、塗膜圧縮機構(例えば圧縮ロッド31)の作動によってキャビティ形成部7を塗膜形成金型2に対向する裏面形成金型3側に移動させる。ここで、ほぼ同時というのは、圧縮を始めるタイミングとして成形上問題のない範囲で注入完了前であっても注入完了後であってもよいということである。この過程で、この裏面形成金型3の弾性体(コイルバネ9)が収縮するとともに、外周プレート5に対して相対的に圧縮ブロック4と成形品22とが塗膜形成金型2側に移動する。そうしてキャビティ形成部7が熱硬化性塗料層21を圧縮する(図3参照)。塗膜圧縮機構による圧縮には特に制限がないので圧縮限度まで設定でき、熱硬化性塗料層21の圧縮を十分に行うことで熱硬化性塗料層21の表面にヒケが出ないようにできる。
なお、熱硬化性塗料層21の圧縮の際、先述の通り成形品22の圧縮成形を行うようにしてもよい(図4参照)。
以上の成形品22の形成および型内塗装品23の製造に続いて、表面形成金型1に対向する裏面形成金型3が成形品22を保持し、塗膜形成金型2に対向する裏面形成金型3が型内塗装品23を保持する状態で型開きする(図5参照)。
型内塗装品23を取り出し、裏面形成金型3どうしを切り替え(図6参照)、型閉じを行って成形サイクルが完了する(図1参照)。ここで型内塗装品23を取り出すタイミングとして、裏面形成金型3どうしを切り替えた後に型内塗装品23を取り出すようにしてもよい。
型内塗装品23の取り出しには汎用の取り出しロボットを使用できる。
裏面形成金型3どうしを切り替える方法として、表面形成金型1と塗膜形成金型2とが固定された固定盤51に対して、裏面形成金型3が固定された射出成形機の可動盤52もしくは可動盤52についている回転盤53を回転させる方法がある(図6参照)。あるいは、裏面形成金型3が固定された固定盤51に対して、表面形成金型1と塗膜形成金型2とが固定された射出成形機の可動盤52もしくは可動盤52についている回転盤53を回転させる方法もある。
また、本発明の別態様の型内塗装品形成金型について説明する(図7〜9参照)。
この型内塗装品形成金型は、裏面形成金型3と表面形成金型1とによって成形品22を形成する際、圧縮ブロック4と表面形成金型1とのパーティング面同士が接するものである。この型内塗装品形成金型においては、成形キャビティ12を圧縮ブロック4と表面形成金型1との間で形成して外周プレート5では形成しない点で、先述の型内塗装品形成金型と異なる。この型内塗装品形成金型を使用すると、成形樹脂の射出圧力によって外周プレート5が第2取付板11側に押し戻されて外周プレート5と表面形成金型1との間に隙間が生じる恐れがなくなるので、成形品22の外周樹脂バリ発生を防止することができ好適である。
表面と裏面のそれぞれがキャビティを持つ表面形成金型1と塗膜形成金型2と2つの裏面形成金型3とを備える型内塗装品形成金型を用いて型内塗装品23を製造した。塗膜形成金型2として第1取付板8と、熱硬化性塗料層21を圧縮するキャビティ形成部7とを備え、このキャビティ形成部7が塗料注入ユニット42を内蔵して塗料注入口を備えるものを使用した。裏面形成金型3としては圧縮ブロック4と、その周囲に位置する外周プレート5と、圧縮ブロック4を固定する第2取付板11と、外周プレート5と第2取付板11との間にコイルバネ9、10を備えるものを使用した。
射出成形機の可動盤52についている回転盤53に固定され金型温度が105℃に設定された2つの裏面形成金型3のうち表面形成金型1に対向する裏面形成金型3を、同じく金型温度が105℃に設定された表面形成金型1に対して型閉じし、成形キャビティ12を圧縮ブロック4と外周プレート5と表面形成金型1との間に形成した(図1参照)。次いで、この成形キャビティ12に加熱溶融したソリッド色の耐熱ABS樹脂を成形キャビティ12に充填した(図2参照)。そして、40秒間冷却固化させて長さ100mm、幅50mm、高さ3mmの直方体形状の成形品22を形成した(図3参照)。
成形品22の形成と同時に型内塗装品23の製造を行った。まず、圧縮ブロック4が成形品22を保持して塗膜形成金型2に対向する裏面形成金型3と、キャビティ形成部7に形成されたキャビティの外形形状が長さ100.5mm、幅50.5mm、高さ3.2mmで金型温度が105℃に設定された塗膜形成金型2とを型閉じして、成形品22を熱硬化性塗料で塗装するための塗装キャビティ13を成形品22と外周プレート5とキャビティ形成部7との間に形成した(図1参照)。次いで、塗装キャビティ13内に熱硬化性塗料(大日本塗料株式会社製プラグラス8000 粘度3000mPa・s)を注入して熱硬化性塗料層21を形成した(図2参照)。注入完了とほぼ同時に、塗膜圧縮機構として圧縮ロッド31を作動させ、キャビティ形成部7を塗膜形成金型2に対向する裏面形成金型3側に移動させる。熱硬化性塗料層21に対して40秒間圧縮・保持して熱硬化性塗料層21を固化させることにより型内塗装品23を製造した。圧縮ロッド31による作動を十分大きく設定することによって、熱硬化性塗料層21は十分に圧縮できた(図3参照)。
成形品22の形成および型内塗装品23の製造に次いで、表面形成金型1に対向する裏面形成金型3が成形品22を保持し、塗膜形成金型2に対向する裏面形成金型3が型内塗装品23を保持する状態で型開きし(図5参照)、型内塗装品23を取り出すとともに、裏面形成金型3どうしを切り替え(図6参照)、型閉じを行って成形サイクルを完了させた(図1参照)。得られた型内塗装品23の表面にヒケは見られなかった。
裏面形成金型3と表面形成金型1とによって成形品22を形成する際、圧縮ブロック4と表面形成金型1とのパーティング面同士が接する型内塗装品形成金型を使用した以外は実施例1と同様にして型内塗装品23を製造した(図7〜9参照)。
成形品22の形成の際、成形樹脂の射出圧力によって外周プレート5が第2取付板11側に押し戻されて外周プレート5と表面形成金型1との間に隙間が生じることがなかった。これにより、成形品22の外周樹脂バリ発生のない成形品22を形成することができた。
1 表面形成金型
2 塗膜形成金型
3 裏面形成金型
4 圧縮ブロック
5 外周プレート
7 キャビティ形成部
8 第1取付板
9 コイルバネ
10 コイルバネ
11 第2取付板
12 成形キャビティ
13 塗装キャビティ
21 熱硬化性塗料層
22 成形品
23 型内塗装品
31 圧縮ロッド
41 塗料注入機
42 塗料注入ユニット
43 塗料タンク
51 固定盤
52 可動盤
53 回転盤
54 回転軸
101 射出キャビティ型
102 加飾キャビティ型
103 コア型
104 圧縮ブロック
105 外周プレート
106 取付板
107 コイルバネ
108 成形品
109 加飾被膜
151 固定盤
152 可動盤
153 回転盤
154 回転軸

Claims (5)

  1. 表面形成金型と塗膜形成金型と複数の裏面形成金型とを備え、
    塗膜形成金型が第1取付板と、塗膜圧縮機構の作動により熱硬化性塗料層を圧縮するキャビティ形成部とを備え、
    裏面形成金型が圧縮ブロックと、その周囲に位置する外周プレートと、圧縮ブロックを固定する第2取付板と、外周プレートと第2取付板との間に弾性体とを備え、
    裏面形成金型と表面形成金型とによって成形品を形成可能であり、
    裏面形成金型と塗膜形成金型とによって成形品の表面に熱硬化性塗料層を形成可能であることを特徴とする型内塗装品形成金型。
  2. 裏面形成金型と表面形成金型とによって成形品を形成する際、圧縮ブロックと表面形成金型とのパーティング面同士が接する請求項1に記載の型内塗装品形成金型。
  3. 請求項1に記載の型内塗装品形成金型を用い、
    表面形成金型に対向する裏面形成金型と表面形成金型とを型閉じして、成形品を形成するための成形キャビティを圧縮ブロックと外周プレートと表面形成金型との間に形成し、成形キャビティ内に成形樹脂を充填し、成形樹脂を冷却固化させて成形品を形成する一方で、
    圧縮ブロックが成形品を保持して塗膜形成金型に対向する裏面形成金型と塗膜形成金型とを型閉じして、成形品を熱硬化性塗料で塗装するための塗装キャビティを成形品と外周プレートとキャビティ形成部との間に形成し、塗装キャビティ内に熱硬化性塗料を注入し、注入完了とほぼ同時に、塗膜圧縮機構の作動によりキャビティ形成部を塗膜形成金型に対向する裏面形成金型側に移動させて、熱硬化性塗料層を圧縮することを特徴とする型内塗装品の製造方法。
  4. 成形キャビティ内に成形樹脂を充填し、成形樹脂を冷却固化させて成形品を形成する間に、表面形成金型に対向する裏面形成金型の外周プレートに対して圧縮ブロックを表面形成金型側に移動させることにより、成形品の圧縮成形を行う請求項3に記載の型内塗装品の製造方法
  5. 請求項2に記載の型内塗装品形成金型を用い、
    表面形成金型に対向する裏面形成金型と表面形成金型とを型閉じして、成形品を形成するための成形キャビティを圧縮ブロックと表面形成金型との間に形成し、成形キャビティ内に成形樹脂を充填し、成形樹脂を冷却固化させて成形品を形成する一方で、
    圧縮ブロックが成形品を保持して塗膜形成金型に対向する裏面形成金型と塗膜形成金型とを型閉じして、成形品を熱硬化性塗料で塗装するための塗装キャビティを成形品と外周プレートとキャビティ形成部との間に形成し、塗装キャビティ内に熱硬化性塗料を注入し、注入完了とほぼ同時に、塗膜圧縮機構の作動によりキャビティ形成部を塗膜形成金型に対向する裏面形成金型側に移動させて、熱硬化性塗料層を圧縮することを特徴とする型内塗装品の製造方法。



JP2009034810A 2009-02-18 2009-02-18 型内塗装品形成金型および型内塗装品の製造方法 Withdrawn JP2010188594A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009034810A JP2010188594A (ja) 2009-02-18 2009-02-18 型内塗装品形成金型および型内塗装品の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009034810A JP2010188594A (ja) 2009-02-18 2009-02-18 型内塗装品形成金型および型内塗装品の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010188594A true JP2010188594A (ja) 2010-09-02

Family

ID=42815193

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009034810A Withdrawn JP2010188594A (ja) 2009-02-18 2009-02-18 型内塗装品形成金型および型内塗装品の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010188594A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2380088C (en) Method of forming a coating layer on the surface of a molded product within a mold
US20090085235A1 (en) Method and apparatus for making a microstructured or nanostructured article
JP2009101670A (ja) 型内塗装品の製造方法および型内塗装品形成装置
US20120171452A1 (en) Device and method for producing thick-walled moulded plastics parts having reduced shrinkage sites by injection molding or embossing
JP4182951B2 (ja) 型内被覆成形方法
JP3820332B2 (ja) 金型内被覆成形用金型及び金型内被覆成形方法
WO2010113847A1 (ja) 型内塗装品形成金型及び型内塗装品の製造方法
WO2010106968A1 (ja) 型内塗装品形成金型
JP2009220464A (ja) 型内塗装品形成金型および型内塗装品の製造方法
JP4771812B2 (ja) 射出成形体の成形方法、並びに射出成形装置
JP2009220465A (ja) 型内塗装品形成金型および型内塗装品の製造方法
JP2010188594A (ja) 型内塗装品形成金型および型内塗装品の製造方法
JP2002172657A (ja) 型内塗装用金型および型内塗装方法
JP5557106B2 (ja) 金型内塗装用金型及び金型内塗装方法
JP2009160756A (ja) 型内塗装品の製造方法および型内塗装品形成装置
JP2003191302A (ja) 樹脂の成形方法、該成形方法で使用される金型、および該成形方法からの成形品
JP5541579B2 (ja) 金型内塗装用金型及び金型内塗装方法
US11358316B1 (en) Super smooth manufacturing method for sensor protective cover
US7790081B2 (en) Method of manufacturing formed product coated in mold
JP2014151449A (ja) 射出成形用金型及び射出成形方法
JP2510441B2 (ja) 合成樹脂成形品の射出成形方法
JP2012006222A (ja) 型内被覆成形用金型及び型内被覆成形方法
JP2012086441A (ja) 金型内塗装用金型及び金型内塗装方法
CN111347632A (zh) 一种易拆解全封闭的冷流道
JP2001038783A (ja) 金型内被覆成形方法及び金型内被覆成形装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20120501