JP2010188534A - 発光装置とその駆動方法と画像形成装置と電子機器 - Google Patents

発光装置とその駆動方法と画像形成装置と電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】発光素子を備える発光装置において、回路規模の増大や低階調側の再現性の低下を招かずに、駆動トランジスタの特性の経時変化を吸収する。
【解決手段】発光素子Pと、書き込まれた電圧を保持する容量素子C1と、容量素子C1に保持されている電圧に基づいて、発光素子Pを駆動する駆動信号を生成する駆動トランジスタTRaとを備えた発光装置10を提供する。容量素子C1は、固定の電源電位Velが供給される第1電極R1と、第2電極R2とを有する。そして、第2電極R2に電流を供給して容量素子C1に電圧を書き込む一方で第2電極R2の電位を測定し、その後に、測定された電位を第2電極R2に供給して容量素子C1に電圧を書き込む処理を繰り返し行う。
【選択図】図6

Description

本発明は、複数の発光素子を備える発光装置とその駆動方法と電子機器に関する。
複数の発光素子を備える発光装置の一つに、発光素子を駆動する単位回路を発光素子毎に備えるアクティブマトリクス方式の発光装置がある。各単位回路は、ゲート電極がデータ線に電気的に接続された駆動トランジスタと、駆動トランジスタのゲート電極と他の一つの電極との間に介挿された容量素子とを備え、発光素子の階調に応じた電圧を容量素子に書き込むプログラミング期間と、容量素子に保持されている電圧に応じた輝度で発光素子が発光する発光期間とを交互に迎える。
階調に応じた電圧を容量素子に書き込む方式には、階調に応じた電位を供給する電圧プログラミング方式と、階調に応じた電流を供給する電流プログラミング方式とがある。電圧プログラミング方式では、階調に応じた電位が容量素子の一方の電極に供給されることにより、階調に応じた電圧が容量素子に保持される。一方、電流プログラミング方式では、特許文献1に記載のように、電流が流れることによって容量素子に電荷が蓄積され、最終的には階調に応じた量の電荷(電圧)が容量素子に保持される。そして、いずれの方式であっても、発光期間では、容量素子に保持されている電圧(駆動電圧)で駆動トランジスタが動作することによって発光素子が駆動される。
特許第4036184号公報(図14)
ところで、電流プログラミング方式で容量素子に最終的に保持される電圧は、書込電流値のみならず、駆動トランジスタの閾値電圧(Vth)や移動度にも依存する。したがって、電流プログラミング方式には、駆動トランジスタのVthや移動度の経時変化(温度等の環境の変化を含む)を吸収可能という利点がある。
しかし、電流プログラミング方式には、電圧の書き込みに要する時間(プログラミング期間)が長いという欠点がある。このため、電流プログラミング方式を採用すると、共通のデータ線を用いて時分割多重で電圧を書き込み可能な単位回路の数が少なくなり、データ線の数やデータ線に電流を流す回路の数が増えてしまう。つまり、回路規模が増大してしまう。
また、電流プログラミング方式における電圧の書き込みに要する時間は、データ線の寄生容量と駆動トランジスタの保持容量及びゲート容量とに応じて定まるから、流す電流が小さくなるほど長くなる。一方、発光装置には、その用途に応じた一定の発光周期が要求されるから、プログラミング期間を無制限に長くすることはできない。よって、電流プログラミング方式を採用すると、階調が低い場合に、電圧の書き込みが完了する前にプログラミング期間が終了する虞がある。これは、いわゆる書き込み不足であり、低階調側の再現性の低下(典型的には発光装置が表示装置の場合の「黒浮き」)を招く。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、上述した各種の不都合を招くことなく、発光素子を駆動する駆動トランジスタの特性の経時変化を吸収することができる発光装置とその駆動方法と画像形成装置と電子機器とを提供することを解決課題としている。
この課題を解決するために、本発明は、供給される駆動信号に応じた輝度で発光する発光素子と、電位が固定の第1電極と、第2電極とを有し、書き込まれた電圧を保持する容量素子と、前記容量素子に保持されている電圧に基づいて、前記発光素子を駆動する駆動信号を生成する駆動トランジスタと、電流プログラミング期間において前記第2電極に電流を供給して前記容量素子に電圧を書き込む電流書込部と、前記電流プログラミング期間内の測定期間において前記第2電極の電位を測定する電位測定部と、前記電位測定部に測定された電位を記憶する電位記憶部と、前記電流プログラミング期間の後に続く複数の電圧プログラミング期間の各々において、前記電位記憶部に記憶されている電位を前記第2電極に供給して前記容量素子に電圧を書き込む電位書込部とを備えることを特徴とする発光装置を提供する。
この発光装置では、電流プログラミング期間において電流プログラミングが行われ、そのときの第2電極の電位が測定されて記憶され、各電圧プログラミング期間において、記憶された電位が第2電極に供給される。つまり、この発光装置では、発光素子を駆動する駆動トランジスタの特性の経時変化を吸収した電位を用いて電圧プログラミングが繰り返し行われる。したがって、この発光装置によれば、回路規模の増大や低階調側の再現性の低下を招かずに、駆動トランジスタの特性の経時変化を吸収することができる。
通常、第2電極の電位は、電流プログラミング期間において、変動した後に安定する。したがって、第2電極の電位を正確に測定するためには、第2電極の電位が安定しているときに測定を行う必要がある。例えば、第2電極の電位の測定を電流プログラミング期間にわたって繰り返し行ったり(図9)、第2電極の電位が安定してから測定期間が開始するようにしたりする必要がある(図11)。後者には、測定期間の短縮および測定回数の低減が可能という利点がある。
上記の各発光装置において、前記電位書込部は、前記電位記憶部に記憶されている電位を、前記電流書込部から前記第2電極への電流の流路の電位を制御して前記第2電極に供給する、ようにしてもよい。この発光装置によれば、第2電極への電流の供給路と電位の供給路とを共通とすることができるから、回路構成が簡素となる。
上記の各発光装置において、画像の形成または表示に用いられ、前記発光素子、前記容量素子及び前記駆動トランジスタを複数組備え、前記電流プログラミング期間は、画像を形成も表示もしない期間に含まれ、前記複数の電圧プログラミング期間の各々は、画像を形成または表示する期間に含まれる、ようにしてもよい。この発光装置によれば、画像を形成または表示する期間における電圧の書き込みに要する時間をより短縮することができる。なお、一般に、電圧の書き込みに要する時間の短縮は、画像を形成も表示もしない期間よりも画像を形成または表示する期間において重要となる。
さらに、前記複数の発光素子にそれぞれ対応して設けられた複数の単位回路と、前記複数の単位回路に書込信号および発光制御信号を供給する信号供給回路とを備え、前記複数の単位回路は、画像を形成または表示する期間において、互いに共通する発光期間を含む単位期間を周期として動作し、それぞれ、前記複数組のうちの一組の前記容量素子及び前記駆動トランジスタと、対応する発光素子への駆動信号の供給を許可/禁止する発光制御部とを備え、前記複数の単位回路の前記容量素子の前記第2電極には前記書込信号が供給され、前記発光制御部は前記発光制御信号に基づいて動作し、前記書込信号は、前記複数の単位回路の各々について、前記容量素子に、ある単位期間においては電圧を書き込み、別の単位期間においては電圧を書き込まない信号であり、前記発光制御信号は、対応する発光素子への駆動信号の供給を、単位期間内の発光期間以外の期間においては前記複数の単位回路の前記発光制御部に禁止させ、発光期間においては、前記複数の単位回路のうち、その発光期間に発光すべき発光素子に対応する単位回路の前記発光制御部に許可させる一方、その発光期間に発光すべきでない発光素子に対応する単位回路の前記発光制御部に禁止させる信号であるようにしてもよい。
発光期間は、発光素子の発光が許可されうる期間であり、一定の周期で訪れる。発光期間以外の期間において発光素子が発光することはなく、発光期間であっても発光素子が発光するとは限らない。また、「ある単位期間」および「別の単位期間」は、相対的な呼称であり、単位回路毎に相違しうる。例えば、ある単位回路における「ある単位期間」と、別の単位回路における「ある単位期間」とは、必ずしも一致しない。
この発光装置では、各単位回路は「別の単位期間」において書き込み処理を行わないから、一つの単位期間において設定値を書き込むべき単位回路が減る。したがって、この発光装置によれば、一つのDAC(デジタルアナログ変換器)が複数の単位回路を受け持つ場合に、DACに要求される処理速度を引き上げたり、画像の形成または表示の速度を低下させたり、発光デューティーを小さくしたりすることなく、多くの単位回路を一つのDACに受け持たせること、すなわち回路規模を縮小することができる。
なお、上記の各発光装置は、一つの駆動電圧で複数の発光期間をまかなうことができることを前提としている。そのような発光装置としては、面積階調の画像形成装置のラインヘッド用途の発光装置がある。また、アクティブマトリクス駆動方式の表示装置であっても、静止画像を表示すれば足りる表示装置のように、一つの駆動電圧で複数の発光期間をまかなうことができるものがある。
また、本発明は、像担持体と、前記像担持体を帯電させる帯電器と、上記の各発光装置とを備え、備えた発光装置からの光を前記像担持体の帯電された面に照射して、複数ページの画像を1ページずつ形成する画像形成装置であって、各ページの画像を形成する期間を形成期間とし、隣り合う二つの形成期間の間の期間を形成間期間としたとき、前記電流プログラミング期間は少なくとも一つの形成間期間に含まれ、前記複数の電圧プログラミング期間の各々はいずれかの形成期間に含まれることを特徴とする画像形成装置を提供する。この画像形成装置は、上記の各発光装置の利点に加え、電位記憶部に記憶されている電位を適時に更新可能という利点を持つ。また、本発明は、上記の各発光装置を備える電子機器を提供する。
また、本発明は、供給される駆動信号に応じた輝度で発光する発光素子と、電位が固定の第1電極と、第2電極とを有し、書き込まれた電圧を保持する容量素子と、前記容量素子に保持されている電圧に基づいて、前記発光素子を駆動する駆動信号を生成する駆動トランジスタとを備えた発光装置の駆動方法であって、前記第2電極に電流を供給して前記容量素子に電圧を書き込む一方、前記第2電極の電位を測定する第1過程と、前記第1過程の後に繰り返し行われる過程であって、前記第1過程で測定された電位を前記第2電極に供給して前記容量素子に電圧を書き込む第2過程とを有することを特徴とする発光装置の駆動方法を提供する。この方法によれば、回路規模の増大や低階調側の再現性の低下を招かずに、駆動トランジスタの特性の経時変化を吸収することができる。
本発明の実施の形態に係る発光装置10の外観を示す斜視図である。 発光装置10の断面図である。 発光装置10の実装構成を示す図である。 発光装置10の別の実装構成を示す図である。 発光装置10の単位回路Uiの電気的構成を示す回路図である。 発光装置10の機能構成を示すブロック図である。 発光装置10の動作の流れを示すフローチャートである。 発光装置10における更新処理と実駆動処理との関係を示す図である。 図6の機能構成の一部(更新処理に係る部分)を実現する回路の電気的構成を示す図である。 図9の回路の動作例(更新処理)を示すタイミングチャートである。 図6の機能構成の一部(更新処理に係る部分)を実現する他の回路の電気的構成を示す図である。 図6の機能構成の一部(実駆動処理に係る部分)を実現する回路の電気的構成を示す図である。 図12の回路の動作例(実駆動処理)を示すタイミングチャートである。 発光装置10の単位回路Uiの別の電気的構成を示す回路図である。 発光装置10の単位回路Uiのさらに別の電気的構成を示す回路図である。 本発明の実施の形態を応用した画像形成装置の縦断面図である。 本発明の実施の形態を応用した別の画像形成装置の縦断面図である。
図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。ただし、各図面においては、各部の寸法の比率が実際のものとは適宜に相違している。また、本発明は、以下に述べる実施の形態に限定されるものではなく、本実施の形態を変形して得られる各種の変形例や、本実施の形態またはその変形例を応用して得られる形態をも技術的範囲に含みうる。
<全体構成>
図1は、本発明の実施の形態に係る発光装置10の外観を示す斜視図である。発光装置10は、図2の断面図に示すように、電子写真方式の画像形成装置のラインヘッドとして用いられるものであり、断面が凹状のフレーム1と、フレーム1の外側に固定されて発光する発光パネル2と、フレーム1の内側に配置されて発光パネル2を制御する制御装置3と、発光パネル2と制御装置3とを接続するフレキシブル基板4と、制御装置3と図示しない上位装置とを接続するケーブル5と、セルフォックレンズアレイ(セルフォック/SELFOCは日本板硝子株式会社の登録商標)等のレンズアレイ6と、発光パネル2とレンズアレイ6との間に介挿されたスペーサガラス7と、外光を遮断するカバー8とを備える。
発光パネル2は、発光素子アレイ、TFT等で形成された単位回路や配線等を含んだガラス製の基板21と、発光素子アレイに含まれる発光素子が水分、酸素等による劣化するのを防止する為のガラス等からなる封止基板22とを備える。発光素子アレイの発光は、基板21、スペーサガラス7、レンズアレイ6を透過し、レンズアレイ6の光出射面(カバー8から露出している面)から出射して像担持体に照射される。発光パネル2は、発光素子アレイの発光が基板21を透過して進行するボトムエミッション型であるが、発光パネル2としてトップエミッション型の発光パネルを採用してもよいし、基板21としてガラス以外の材料で形成された基板を採用してもよい。制御装置3は、リジット基板31と、リジット基板31に設けられて発光素子アレイの発光を制御する制御IC(集積回路)32とを備える。
図3は、発光装置10の実装構成を示す図である。この図に示すように、発光素子アレイは、複数の発光素子P(P1〜P16)と、これらの発光素子にそれぞれ対応して設けられた複数の単位回路U(U1〜U16)とを有する。発光素子Pは、供給された駆動信号に応じた輝度で発光する素子であり、具体的には有機EL(Electro Luminescent)素子である。単位回路Uは、発光素子Pを駆動する回路であり、書き込まれた電圧(駆動電圧)を保持し、保持している電圧に基づいて駆動信号を生成し、生成した駆動信号を対応する発光素子Pに供給する。なお、本実施の形態では、説明を分かり易くするために、発光素子Pおよび単位回路Uの数をそれぞれ16個としてあるが、実際のラインヘッドは遥かに多くの発光素子Pおよび単位回路Uを備える。例えば、A4サイズで600dpiの印刷が可能な画像形成装置のラインヘッドは、600dpi/2.54cm×21cm=約5000個の発光素子Pおよび単位回路Uを備える。
また、図2では図示を略したが、フレキシブル基板4上には、発光素子P1〜P16を駆動する複数の駆動IC9(91〜94)が実装されている。駆動IC91は単位回路U1〜U4を、駆動IC92は単位回路U5〜U8を、駆動IC93は単位回路U9〜U12を、駆動IC94は単位回路U13〜U16を受け持ち、k番目の駆動IC9kは、書き込む電圧に応じた電流値の電流プログラミング信号Ikを生成し、受け持つ総ての単位回路Uに供給する一方、書き込む電圧に応じた電位の電圧プログラミング信号Vkを生成し、受け持つ総ての単位回路Uに供給する。なお、駆動IC9を、フレキシブル基板4に実装するのではなく、図4に示すように、基板21上にCOG(Chip On Glass)で形成するようにしてもよい。
図3の制御IC32には、図示しない上位装置からケーブル5を介してクロック信号および印刷信号dが供給される。印刷信号は、発光/非発光を示す2値の印刷データを連ねたデジタル信号である。制御IC32は、クロック信号を駆動IC91〜94に供給するとともに、単位回路U1〜U16に、印刷データに応じた電圧を書き込む期間(プログラミング期間)を示すプログラミング期間信号Gと、対応する発光素子Pへの駆動信号の供給の許否(許可/禁止)を示す2値(アクティブレベル/非アクティブレベル)の発光制御信号Lとを供給する。本実施の形態では、この供給が直接的に行われるが、駆動IC9を介して行われるようにしてもよい。なお、プログラミング期間信号は2値のパルスであり、各単位回路では、アクティブレベルのプログラミング期間信号が供給される期間がプログラミング期間となる。
<単位回路>
図5は、i番目の単位回路Uiの電気的構成を示す回路図である。この図に示すように、単位回路Uiに駆動される発光素子Piは、固定の電源電位Velが供給される給電線と接地電位が供給される接地線との間に介挿されている。給電線から発光素子Piに至る経路にはpチャネル型の駆動トランジスタTRaが介挿されており、駆動トランジスタTRaと発光素子Piとの間にはトランジスタTRbが介挿されている。
駆動トランジスタTRaは、ソースとゲートの間の電圧Vgsに応じた電流(駆動信号)を生成するものであり、そのソースは給電線及び容量素子C1の第1電極R1に、そのゲートは容量素子C1の第2電極R2に、そのドレインはトランジスタTRbに電気的に接続されている。容量素子C1は書き込まれた電圧(第1電極R1と第2電極R2との電位差(駆動電圧))を保持するためのものであり、この電圧が電圧Vgsとなる。トランジスタTRbはスイッチング素子として機能し、そのゲートには制御IC32から発光制御信号Liが供給される。したがって、発光制御信号Liがアクティブレベルの期間に限り、トランジスタTRbがオン状態となり、駆動トランジスタTRaから発光素子Piへの電流(電圧Vgsに応じた電流)の供給が許可される。
容量素子C1の第2電極R2とゲート線Xkとの間には、スイッチング素子として機能するトランジスタTRcが介挿されており、トランジスタTRcとデータ線Xkとの間には、スイッチング素子として機能するトランジスタTRdが介挿されている。また、トランジスタTRcとトランジスタTRdとを電気的に接続する接続点Zは、駆動トランジスタTRaのドレインに電気的に接続されている。
トランジスタTRdには、受け持ちの駆動IC9kからデータ線Xk経由で電流プログラミング信号Ik及び電圧プログラミング信号Vkが供給され、トランジスタTRc及びTRdの各ゲートには、制御IC32からプログラミング期間信号Gmが供給される。プログラミング期間信号Gmは、駆動IC91〜94が受け持つ4群の単位回路Uの各々におけるm番目の単位回路Uに供給され、供給先の単位回路Uに共通するプログラミング期間を示す。mの上限は、各駆動IC9が受け持つ単位回路Uの数(4)に一致する。なお、プログラミング期間信号Gmと発光制御信号Liとが共にアクティブレベルとなることはない。
プログラミング期間信号Gmが非アクティブレベルからアクティブレベルへ遷移すると、トランジスタTRc及びTRdが共にオフ状態からオン状態へ遷移する。これにより、容量素子C1の第2電極R2へのプログラミング信号の供給、すなわち容量素子C1への電圧の書き込み(プログラミング期間)が開始される。この間、駆動トランジスタTRaのゲートとドレインはダイオード接続され、トランジスタTRbはオフ状態となる。そして、供給されるプログラミング信号が電圧プログラミング信号Vkであれば、容量素子C1の第2電極R2の電位が電圧プログラミング信号Vkの電位と一致するように変動し、電流プログラミング信号Ikであれば、容量素子C1に保持される電荷の量(電圧)が電流プログラミング信号Ikの電流値に応じた量となるように変動する。前者の変動は短時間で完了し、後者の変動には長時間を要する。そして、プログラミング期間信号Gmがアクティブレベルから非アクティブレベルへ遷移すると、トランジスタTRc及びTRdが共にオン状態からオフ状態へ遷移する。これにより、プログラミング期間が終了し、上記のダイオード接続が解除される。この時点で容量素子C1に保持されている電圧が駆動電圧(電圧Vgs)となる。
以上の説明から明らかなように、電流プログラミング信号Ikおよびプログラミング期間信号Gmは電圧を書き込むための書込信号であり、電圧プログラミング信号Vkおよびプログラミング期間信号Gmもまた書込信号である。したがって、制御IC32および駆動IC91〜94は、単位回路U1〜U16に書込信号および発光制御信号Lを供給する信号供給回路として機能し、各単位回路Uでは、駆動トランジスタTRa、容量素子C1、トランジスタTRc及びTRdが、書込信号によって書き込まれた電圧を保持する電圧保持部Sとして機能する。一方、トランジスタTRbは、発光制御信号Liに基づいて、電圧保持部Sに保持されている電圧(駆動電圧)に応じた駆動信号を発光素子Piへ供給することを許可/禁止する発光制御部Eとして機能する。
また、単位回路Uiは、後述の形成期間において、一つの発光期間を含む単位期間を周期として動作する。そして、一つの電圧プログラミング期間(後述)はいずれかの単位期間に含まれる。ただし、発光期間と後述の電圧プログラミング期間とが重なることはない。以降の説明では、単位期間の長さを1Hとする。発光期間は、発光素子Pの発光が許可されうる期間であり、後述の発光期間信号PLSで示される。発光期間以外の期間においていずれかの発光素子Pが発光すること(いずれかの発光素子Pへの駆動信号の供給が許可されること)はなく、発光期間であっても総ての発光素子Pが発光しないこと(総ての発光素子Pへの駆動信号の供給が禁止されること)もある。
<機能構成>
図6は発光装置10の機能構成を示すブロック図であり、図7は発光装置10の動作の流れを示すフローチャートである。図6に示すように、発光装置10は、単位回路U1〜U16を含む単位回路群と発光素子P1〜P16を含む発光素子群の他に、電流供給部61と、電位供給部62と、電位測定部63と、光センサ群64と、制御部65とを備える。
電流供給部61は、制御部65による制御の下で、電流プログラミング信号I1〜I4を生成し、これらの信号をデータ線X1〜X4経由で単位回路群へ供給する。つまり、制御部65及び電流供給部61は、各単位回路Uの容量素子C1の第2電極R2に電流を供給して当該容量素子C1に電圧を書き込む電流書込部として機能する。電位供給部62は、制御部65による制御の下で、電圧プログラミング信号V1〜V4を生成し、これらの信号をデータ線X1〜X4経由で単位回路群へ供給する。つまり、制御部65及び電位供給部62は、各単位回路Uの容量素子C1の第2電極R2に電位を供給して当該容量素子C1に電圧を書き込む電位書込部として機能する。
電位測定部63は、制御部65による制御の下で、電流プログラミング信号Ikが供給されている第2電極R2(データ線Xk)の電位を測定し、測定値を制御部65へ供給する。この測定値は制御部65又は電位供給部62に記憶される。つまり、制御部65又は電位供給部62は、電位測定部63に測定された測定値を記憶する電位記憶部として機能する。光センサ群64は、発光素子P1〜P16にそれぞれ対応して設けられた16個の光センサの集合であり、各光センサは、対応する発光素子Pの輝度を測定し、測定値を制御部65へ供給する。
そして、制御部65は、発光装置10を備えた画像形成装置の電源が投入されると、図7に示すように、書き込み電流値を決定する初期設定を行ってから、画像を形成する実動作を行うように各部を制御する。初期設定では、各発素子Pについて初期設定処理が行われる。
初期設定処理では、まず予め定められた一定値を初期電流値とする(701)。次に、初期電流値の電流を対象の発光素子Piに対応するデータ線Xkに流すことにより、電圧を単位回路Uiの容量素子C1に書き込み、第2電極R2を含む回路が整定(第2電極R2の電位が安定)してから当該容量素子C1の第2電極R2の電位を測定する(702)。次に、単位回路Uiに発光素子Piを駆動させ、発光素子Piの輝度を測定する(703)。次に、輝度の測定値と予め定められた基準値とが一致するか否かを判定し(704)、一致しない場合には、初期電流値と輝度の測定値と基準値とに基づいて、輝度の測定値が基準値に近づくように初期電流値を決定し(705)、ステップ702の処理に戻る。つまり、輝度の測定値と予め定められた基準値とが一致するまで、ステップ702〜705の処理が繰り返される。そして、輝度の測定値と予め定められた基準値とが一致すると、最後に得られた電位の測定値を単位回路Uiに係る書き込み電位値とするとともに、最後に決定された初期電流値を単位回路Uiに係る書き込み電流値とする(706)。ところで、光センサ群64は初期設定において上述のように使用されるが、実動作では使用されない。したがって、光センサ群64を、発光装置10ではなく、ラインヘッドの組み立て工程の最終段階で初期電流値を決定するための測定調整装置が備えるようにするのが一般的である。
実動作では、各発光素子Pについて更新処理および実駆動処理が行われる。図8に示すように、1ページの画像を形成する期間を形成期間とし、隣り合う二つの形成期間の間の期間を形成間期間としたとき、更新処理は、各形成間期間において行われるとともに、電源投入後の最初の形成期間の直前に行われる。これは一例に過ぎず、例えば、更新処理が行われない形成間期間が存在するようにしてもよい。ただし、更新処理が行われるのは画像を形成しない期間に限られ、実駆動処理が行われるのは形成期間に限られる。さらに言えば、形成期間に含まれるプログラミング期間は電圧プログラミング期間に限られる。この制限により、形成期間において電圧の書き込みに要する時間を、電流プログラミング方式を採用せずに電圧プログラミング方式を採用した発光装置と同等の短い時間とすることができる。
図7に示すように、更新処理では、まず、単位回路Uiに係る書き込み電流値の電流で単位回路Uiの容量素子C1に電圧を書き込み、回路が整定してから、当該容量素子C1の第2電極R2の電位を測定する(707)。次に、この測定値で単位回路Uiに係る書き込み電位値を更新する(708)。書き込み電位値を更新するのは、駆動トランジスタTRaのVthや移動度の経時変化の一因として温度の変化が考えられ、温度の変化は電源投入の時間間隔に比較して短時間で発生しうるからである。したがって、発光装置10の温度を測定する温度センサを設け、現在の測定温度と直前に書き込み電位値を決定(更新)したときの測定温度との差分と、予め定められた閾値とに基づいて、更新処理を開始するか否かを判定するようにしてもよい。一方、実駆動処理では、まず、単位回路Uiに係る書き込み電位値の電位で単位回路Uiに電圧を書き込み(709)、発光素子Piが駆動すべき発光素子であれば(710:YES)、単位回路Uiに発光素子Piを駆動させる(711)。
<更新処理および初期設定処理>
図9は、図6に示す機能構成の一部(更新処理に係る部分)を実現する回路の電気的構成を示す図である。この図には駆動IC91の構成のみが示されているが、駆動IC92〜94の各々の構成もまた同様である。この構成では、駆動IC91は、電流記憶部71と、電流DAC72と、データ線X1に電気的に接続された端子73と、電流DAC72と端子73との間に介挿されたスイッチS1と、電位記憶部74と、電位DAC75と、電位DAC75と端子73との間に介挿されたスイッチS2と、反転入力端子と非反転入力端子とを有する比較器76と、比較器76の反転入力端子と端子73との間に介挿されたスイッチS3と、変更演算部77とを備える。
電流記憶部71は受け持ちの各単位回路Uについて書き込み電流値を記憶するものであり、ステップ706では最後に決定された初期電流値を書き込み電流値として記憶し、ステップ707では記憶している書き込み電流値を電流DAC72へ供給する。電流DAC72は、電流記憶部71から供給された電流値を電流に変換して出力する。つまり、電流記憶部71及び電流DAC72は、図6の電流供給部61として機能する。
電位記憶部74は受け持ちの各単位回路Uについて書き込み電位値を記憶するものであり、ステップ706では最後に得られた電位の測定値を書き込み電位値として記憶し、ステップ708では電位の測定値を書き込み電位値として記憶し、ステップ709では記憶している書き込み電位値を電位DAC75へ供給する。電位DAC75は、電位記憶部74から供給された電位値を電位に変換して出力する。つまり、電位DAC75は、図6の電位供給部62として機能する。
比較器76は、非反転入力端子に供給される電位DAC75の出力電位と、反転入力端子にスイッチS3を介して供給される端子73の電位(データ線X1の電位(電流DAC72からの電流の供給先の第2電極R2))とを比較し、両者の差を出力する。変更演算部77は、比較器76から出力された差に基づいた演算により、比較器76から出力される差を零とするために書き込み電位値を変更すべき量(変更量)を算出し、算出した変更量を電位記憶部74へ供給する。電位記憶部74は、ステップ708では、記憶している書き込み電位値を変更演算部77から供給された変更量だけ変更して得られる電位値を書き込み電位値として記憶する。そして、この書き込み電位値の電位が電位DAC75から出力される。
このように、図7のステップ708では、比較器76の比較結果が零となるまで、書き込み電位値が更新され続ける。つまり、比較器76、変更演算部77、電位記憶部74及び電位DAC75は、図6の電位測定部63として機能する。ここでの測定期間は電流プログラミング期間に一致しているが、ADC(アナログデジタル変換器)を用いて回路整定後に第2電極R2の電位を測定する構成(例えば図11の構成)を採れば、測定期間の短縮および測定回数の低減が可能となる。換言すれば、図9の構成には、ADCを用いることなく電位測定部63を実現可能(回路規模を縮小可能)という利点がある。
図10は、図9の回路の動作例(更新処理)を示すタイミングチャートである。この動作例は、各駆動IC9が時分割多重によって4つの単位回路Uを受け持つことを前提としており、制御IC32は、一定時間(1L)だけアクティブレベルとなるプログラミング期間信号G1を単位回路U1、U5、U9及びU13へ、プログラミング期間信号G1を1Lだけ遅らせたプログラミング期間信号G2を単位回路U2、U6、U10及びU14へ、プログラミング期間信号G2を1Lだけ遅らせたプログラミング期間信号G3を単位回路U3、U7、U11及びU15へ、プログラミング期間信号G3を1Lだけ遅らせたプログラミング期間信号G4を単位回路U4、U8、U12及びU16へ供給する。
電流記憶部71から電流DA72へ供給される書き込み電流値は、受け持ちの単位回路Uのうち、アクティブレベルのプログラミング期間信号Gが供給されている単位回路Uに係るものとなる。例えば、駆動IC91の電流DAC72からスイッチS1には、単位回路U1〜U4に係る電流が1L毎に順に供給される。このスイッチS1は、プログラミング期間信号G1〜G4のいずれかがアクティブレベルである期間に限って閉状態となるから、駆動IC91の電流DAC72からの電流(電流プログラミング信号I1)は、スイッチS1及び端子73を介してデータ線X1へ流れ込み、単位回路U1〜U4へ供給される。これは他の駆動IC9でも同様である。
この間、スイッチS2は開状態を維持する。一方、スイッチS3は、各プログラミング期間信号Gが非アクティブレベルからアクティブレベルへ遷移してから回路が確実に整定するタイミングまでのチャージ期間(Tch)では開状態を維持し、当該タイミングから当該プログラミング期間信号Gが非アクティブレベルへ遷移するまでの測定期間(Tm)では閉状態を維持する。したがって、各測定期間において、各駆動IC9の比較器76の非反転入力端子には、当該駆動IC9の電流DAC72からの電流による電圧の書き込みが完了したときの端子73の電位が供給される。そして、最終的には、これらの電位の値が、電流の供給先の単位回路Uに係る書き込み電位値として電位記憶部74に記憶される。
なお、初期設定処理を行う回路の構成および動作としては、上記の構成および動作例に準じたものを採用可能である。もちろん、初期設定処理を行う回路は、光センサ群を含む点で上記の構成と相違し、初期設定処理を行う回路の動作は、各プログラミング期間信号Gのアクティブレベルの期間の長さが図7のステップ704の判定結果に応じて可変となる点で上記の動作例と相違する。また、上記の構成および動作例は一例に過ぎない。例えば、各駆動IC9が一つの単位回路Uを受け持つ構成を採ることも可能であり、その場合には、上述の動作例と異なる動作となる。もちろん、各駆動IC9が複数の単位回路Uを受け持つ構成であっても、上述の動作例と異なる動作とすることができる。
図11は、図6に示す機能構成の一部(更新処理に係る部分)を実現する他の回路の電気的構成を示す図である。この構成では、駆動IC9kは、電流DAC72と、対応するデータ線Xkに電気的に接続された端子73と、スイッチS1と、電位DAC75と、スイッチS2と、端子73に一端が電気的に接続されたスイッチS3とを備え、制御IC32は、電流値を記憶する電流値メモリ81と、電位値を記憶する電位値メモリ82と、駆動IC91〜94のスイッチS3の他端が電気的に接続されたADC83と、各部を制御する制御部84とを備える。
電流値メモリ81は、単位回路U1〜U16に係る16個の書き込み電流値を記憶し、各書き込み電流値を対応する駆動IC9の電流DAC72へ供給する。つまり、電流値メモリ81及び電流DAC72は、図6の電流供給部61として機能する。電位値メモリ82は単位回路U1〜U16に係る16個の書き込み電位値を記憶し、各書き込み電位値を対応する駆動IC9の電位DAC75へ供給する。つまり、電位DAC75は、図6の電位供給部62として機能する。
ADC83には、各スイッチS3を介して電気的に接続された駆動IC91〜94の各端子73の電位が供給される。そして、ADC83は、供給された電位を変換して電位値を出力する。つまり、ADC83は、図6の電位測定部63として機能する。ここでの測定期間は、電流プログラミング期間内の、第2電極の電位が安定している期間、すなわち回路が整定した後の期間である。したがって、ADC83は、総ての第2電極R2について1回ずつ上記の変換を行えば足りる。そして、制御部84は、ADC83から出力された電位値に基づいて電位値メモリ82に記憶されている書き込み電位値を更新する。つまり、電位値メモリ82は、電位測定部に測定された電位を記憶する電位記憶部として機能する。
この構成の動作は前述と同様であり、初期設定処理への適用についても前述と同様である。ただし、この構成では、ADC83の数が1であるから、駆動IC91〜94のスイッチS3を排他的に閉状態とする必要がある。もちろん、この構成を変形し、ADC83の数を2以上としてもよいし、ADC83の数とスイッチS3の数とを一致させてもよい。後者の場合には、駆動IC91〜94の総てのスイッチS3を同時に閉状態とすることも可能となる。
<実駆動処理>
図12は、図6に示す機能構成の一部(実駆動処理に係る部分)を実現する回路の電気的構成を示す図である。この構成は一例であり、本発明は、この構成に限定されるものではない。図13は、図12の回路の動作例(実駆動処理)を示すタイミングチャートである。以降、これらの図を参照して、実駆動処理を具体的に説明する。
これらの図に示すように、駆動IC91は、単位回路U1〜U4に係る書き込み電位値q1〜q4を単位期間毎に一つずつ巡回的に並べてデジタル形式の電位値信号Q1を生成し、これを電位DAC75で変換して得られるアナログ形式の電圧プログラミング信号V1を、受け持ちの総ての単位回路U1〜U4の電圧保持部Sに供給する。電圧値q1〜q4は次の更新処理が行われるまで固定であり、電位値信号Q1および電圧プログラミング信号V1の周期は4Hである。これと同様のことが駆動IC92〜94でも行われる。
一方、制御IC32は、プログラミング期間信号G1を単位回路U1、U5、U9及びU13、プログラミング期間信号G2を単位回路U2、U6、U10及びU14、プログラミング期間信号G3を単位回路U3、U7、U11及びU15、プログラミング期間信号G4を単位回路U4、U8、U12及びU16の電圧保持部Sに供給する。実駆動処理では、プログラミング期間は、その期間と同じ単位期間(例えば図13の最初の単位期間)に含まれる発光期間に先行し、プログラミング期間信号G1〜G4の周期は、それぞれ4Hとなる。
実駆動処理において、プログラミング期間信号G2はプログラミング期間信号G1を1Hだけ遅らせた信号であり、プログラミング期間信号G3はプログラミング期間信号G2を1Hだけ遅らせた信号であり、プログラミング期間信号G4はプログラミング期間信号G3を1Hだけ遅らせた信号である。よって、最初の単位期間では単位回路U1、U5、U9及びU13用の電圧が各々の電圧保持部Sに書き込まれ、次の単位期間では単位回路U2、U6、U10及びU14用の電圧が各々の電圧保持部Sに書き込まれ、次の単位期間では単位回路U3、U7、U11及びU15用の電圧が各々の電圧保持部Sに書き込まれ、次の単位期間では単位回路U4、U8、U12及びU16用の電圧が各々の電圧保持部Sに書き込まれ、次の単位期間では単位回路U1、U5、U9及びU13用の電圧が各々の電圧保持部Sに書き込まれ、…、というように、駆動IC9間ではパラレルに、各駆動IC9では1H間隔の時分割多重で電圧プログラミング方式による電圧の書き込みが行われる。
また、制御IC32は、図12に示すように、一定の周期のパルスであるクロック信号CLKに基づいて動作する16段のシフトレジスタ3Aと、16個の印刷データを保持可能なラッチ回路3Bとを有し、実駆動処理では、クロック信号CLKに基づいて、シフトレジスタ3Aにシフト動作を行わせて初段に次の印刷データを書き込む処理を繰り返し行う。クロック信号CLKの周期は1Hの1/4であり、ラッチ回路3Bはラッチ信号LATに基づいてラッチ動作を繰り返し行う。
各回のラッチ動作では、シフトレジスタ3Aに保持されている16個の印刷データがラッチ回路3Bに保持される。ラッチ信号LATは、クロック信号CLKに基づいて、1ライン分の印刷データ(d1〜d16)がシフトレジスタ3Aに貯まる度にラッチ動作が行われるように生成される。つまり、ラッチ回路3Bには常に1ライン分の印刷データが保持され、これらの印刷データが4H周期で一斉に更新される。
また、制御IC32は、実駆動処理では、クロック信号CLKに基づいて、1H周期のパルスである発光期間信号PLSを生成し、発光期間信号PLSとラッチ回路3Bに保持される印刷データ(d1〜d16)とに基づいて発光制御信号L1〜L16を生成し、各発光制御信号Lを対応する単位回路Uの発光制御部Eに供給する。発光期間信号PLSは、1H周期のパルスであり、発光期間信号PLSが非アクティブレベルからアクティブレベルに遷移してから非アクティブレベルに遷移するまでの期間が発光期間となる。
発光制御信号Liは、ラッチ回路3Bに保持されている印刷データ(di)が「発光」を示しているときの発光期間においてアクティブレベルとなり、他の期間において非アクティブレベルとなる。したがって、発光素子Piは、最初の4Hでは発光せず、以降の期間では、ラッチ回路3Bに保持されている単位回路Ui用の印刷データが「発光」を示すときの発光期間において、単位回路Uiの電圧保持部Sに保持されている電圧に応じた駆動信号で発光する一方、他の期間においては発光しない。
ただし、シフトレジスタ3Aに第1ラインの印刷データ(d1〜d16)が貯まるまでは、ラッチ回路3Bは「非発光」を示す16個のデータを保持する。したがって、発光制御信号L1〜L16は、単位回路U1〜U16の総てに電圧の書き込みが終了するまで、駆動信号の供給を発光制御部Eに禁止させる信号となる。よって、単位回路U1〜U16の総てに電圧の書き込みが終了するまでは、発光素子P1〜P16のいずれも発光しない。
以上説明したように、実駆動処理では、各電位DAC75に注目すると1H毎に1つの単位回路Uに電圧を書き込めばよく、各単位回路Uに注目すると4H毎に電圧を書き込めばよい。その上、電圧が書き込まれる単位期間は、同一の電位DAC75が受け持つ単位回路U間で互いに異なっている。よって、電位DAC75の処理能力には余裕がある。例えば、電圧保持部Sの保持電圧がその書き込み時点から0.1%ずれることが許容されるなら、一般的な回路要素を用いて発光装置10を構成した場合には、約1mVのずれが許容されることになるが、この構成で1mVのずれが生じるには約10msの時間がかかり、一般的な画像形成装置のラインヘッドとして用いられる場合の発光期間の長さは最短で25μsであるから、ほぼ400:1の時分割多重が可能となる。したがって、実駆動処理では、電位DAC75に要求される処理速度を引き上げたり、印刷速度を低下させたり、発光デューティーを小さくしたりすることなく、多くの単位回路Uを一つの電位DAC75に受け持たせること、すなわち回路規模を縮小することができる。
また、発光制御信号Lが、駆動IC9kが受け持つ単位回路Uの総てに電圧の書き込みが終了するまでは、当該単位回路Uの発光制御部Eに、対応する発光素子Pへの駆動信号の供給を禁止させる信号となるから、実駆動処理において、発光素子Pが不適切な輝度およびタイミングで発光してしまう事態を回避することができる。
<まとめ>
以上説明したように、発光装置10は、複数の発光素子Pと複数の単位回路Uとを備え、各単位回路Uは、容量素子C1と、容量素子C1に保持されている電圧に基づいて、対応する発光素子Pを駆動する駆動信号を生成する駆動トランジスタTRaとを有する。また、容量素子C1は、固定の電源電位Velが供給される第1電極R1と、第2電極R2とを有する。また、発光装置10は、電流書込部と、電位測定部と、電位記憶部と、電位書込部とを備える。
よって、発光装置10では、電流プログラミング期間において電流プログラミングが行われ、そのときの第2電極R2の電位が測定されて記憶され、各電圧プログラミング期間において、記憶された電位が第2電極R2に供給される。つまり、発光装置10では、発光素子Pを駆動する駆動トランジスタTRaの特性の経時変化を吸収した電位を用いて電圧プログラミングが繰り返し行われる。そして、この繰り返しによって、発光装置10を備えた画像形成装置において画像が形成される。したがって、発光装置10によれば、回路規模の増大や低階調側の再現性の低下を招かずに、駆動トランジスタTRaの特性の経時変化を吸収することができる。
<他の変形例>
なお、発光装置10や上記の各変形例を変形し、備える発光素子の数を1としてもよい。また、少なくとも一つの電流プログラミング期間が形成期間に含まれるようにしてもよい。また、実駆動処理において、各単位回路Uが、プログラミング期間と発光期間とを交互に迎えるようにしてもよい。また、一つの画素回路に第1及び第2データ線を電気的に接続し、第2電極R2への電流の供給路(第1データ線)と第2電極R2への電位の供給路(第2データ線)とを分けてもよい。
また、発光装置10や上記の各変形例を変形し、発光制御信号L1〜L16を、単位回路U1〜U16への電圧の書き込みが完了した直後に発光素子Pへの駆動信号の供給を許可しうる信号としてもよい。つまり、図13の4番目の単位期間において、発光素子Pへの駆動信号の供給が許可されうるようにしてもよい。さらに、書込制御信号Gを、ある単位期間においては単位回路U1〜U16の電圧保持部Sのいずれにも電圧を書き込まない信号としてもよい。
また、発光装置10や上記の各変形例を変形し、単位回路Uiとして、他の回路を採用してもよい。他の回路としては、図14または図15に示す単位回路Uiを例示可能である。図14の単位回路Uiは、pチャネル型の駆動トランジスタTRaに代えてnチャネル型の駆動トランジスタTRfを有する回路であり、その動作が図5に示す単位回路の動作と異なる点は、駆動トランジスタのチャネル型の相違に起因した点のみである。
図15の単位回路Uiは、カレントミラー型の回路である。この単位回路Uiでは、プログラム期間において、トランジスタTrdがオン状態を維持する一方でトランジスタTRbがオフ状態を維持する。したがって、電流プログラム期間では、電流プログラミング信号Ikがデータ線XkからトランジスタTrdを介してトランジスタTReのドレインに供給される。トランジスタTReのソースは容量素子C1の第1電極R1に、ゲート及びドレインは容量素子C1の第2電極R2に電気的に接続されているから、容量素子C1には電流プログラミング信号Ikに応じた電圧が書き込まれる。一方、電圧プログラム期間では、電圧プログラミング信号Vkがデータ線XkからトランジスタTrdを介して第2電極2に供給され、容量素子C1には電圧プログラミング信号Vkに応じた電圧が書き込まれる。そして、発光期間において、トランジスタTrdがオフ状態を維持する一方でトランジスタTRbがオン状態を維持する。これにより、容量素子C1に保持されている電圧に応じた電流が駆動トランジスタTRaのドレインからトランジスタTRbを介して発光素子Piに供給される。
また、発光装置10や上記の各変形例を変形し、各単位回路Uの実駆動処理において4H未満または5H以上の期間内に1回だけ電圧が書き込まれるようにしてもよい。ただし、この期間は、電圧保持部Sの電圧保持能力の範囲内の期間に限られる。例えば、アクティブマトリクス駆動方式の表示装置においてフレームレートが60Hzの場合、各単位回路の電圧保持部には、書き込まれた電圧を約1/60=16.7msの期間にわたって保持する能力が要求されるが、発光装置が画像形成装置のラインヘッドとして用いられる場合には、1Hが数十μsから数百μsとなるのが一般的であるから、発光装置10の電圧保持部Sが上記の表示装置の電圧保持部と同等の電圧保持能力を持つならば、各単位回路Uにおいて100H以上の期間内に1回だけ電圧が書き込まれるようにすることができる。
また、各電位DAC75の処理速度に余裕があるならば、ある単位期間において同一の電位DAC75が受け持つ複数の単位回路Uに電圧が書き込まれるようにしてもよい。具体例としては、最初の単位期間において、まず単位回路U1に電圧を書き込み、次に単位回路U2に電圧を書き込み、次の単位期間において、まず単位回路U3に電圧を書き込み、次に単位回路U4に電圧を書き込む、という形態が挙げられる。また、発光装置10や上記の各変形例を変形し、発光素子Pとして、有機EL素子に代えてLED(Light Emitting Diode)やLD(Laser Diode)を採用してもよい。
<応用例>
図16は、発光装置10または上記の各変形例に係る発光装置をラインヘッドとして採用した画像形成装置の縦断面図である。この画像形成装置は、ベルト中間転写体方式を利用したタンデム型のフルカラー画像形成装置であり、同様な構成の4個のラインヘッド10K,10C,10M,10Yが、同様な構成である4個の感光体ドラム(像担持体)110K,110C,110M,110Yの露光位置にそれぞれ配置されている。各ラインヘッドは、発光装置10または上記の各変形例に係る発光装置である。
図に示すように、この画像形成装置には、駆動ローラ121と従動ローラ122が設けられており、これらのローラ121,122には無端の中間転写ベルト120が巻回されて、矢印に示すようにローラ121,122の周囲を回転させられる。図示しないが、中間転写ベルト120に張力を与えるテンションローラなどの張力付与手段を設けてもよい。
この中間転写ベルト120の周囲には、互いに所定間隔をおいて4個の外周面に感光層を有する感光体ドラム110K,110C,110M,110Yが配置される。添え字K,C,M,Yはそれぞれ黒、シアン、マゼンタ、イエローの顕像を形成するために使用されることを意味している。他の部材についても同様である。感光体ドラム110K,110C,110M,110Yは、中間転写ベルト120の駆動と同期して回転駆動される。
各感光体ドラム110(K,C,M,Y)の周囲には、コロナ帯電器111(K,C,M,Y)と、ラインヘッド10(K,C,M,Y)と、現像器114(K,C,M,Y)が配置されている。コロナ帯電器111(K,C,M,Y)は、対応する感光体ドラム110(K,C,M,Y)の外周面を一様に帯電させる。ラインヘッド10(K,C,M,Y)は、感光体ドラムの帯電させられた外周面に静電潜像を書き込む。各ラインヘッド10(K,C,M,Y)は、複数の発光素子Pの配列方向が感光体ドラム110(K,C,M,Y)の母線(主走査方向)に沿うように設置される。静電潜像の書き込みは、上記の複数の発光素子Pにより光を感光体ドラムに照射することにより行う。現像器114(K,C,M,Y)は、静電潜像に現像剤としてのトナーを付着させることにより感光体ドラムに顕像すなわち可視像を形成する。
このような4色の単色顕像形成ステーションにより形成された黒、シアン、マゼンタ、イエローの各顕像は、中間転写ベルト120上に順次一次転写されることにより、中間転写ベルト120上で重ね合わされて、この結果フルカラーの顕像が得られる。中間転写ベルト120の内側には、4つの一次転写コロトロン(転写器)112(K,C,M,Y)が配置されている。一次転写コロトロン112(K,C,M,Y)は、感光体ドラム110(K,C,M,Y)の近傍にそれぞれ配置されており、感光体ドラム110(K,C,M,Y)から顕像を静電的に吸引することにより、感光体ドラムと一次転写コロトロンの間を通過する中間転写ベルト120に顕像を転写する。
最終的に画像を形成する対象としてのシート102は、ピックアップローラ103によって、給紙カセット101から1枚ずつ給送されて、駆動ローラ121に接した中間転写ベルト120と二次転写ローラ126の間のニップに送られる。中間転写ベルト120上のフルカラーの顕像は、二次転写ローラ126によってシート102の片面に一括して二次転写され、定着部である定着ローラ対127を通ることでシート102上に定着される。この後、シート102は、排紙ローラ対128によって、装置上部に形成された排紙カセット上へ排出される。
図17は、発光装置10または上記の各変形例に係る発光装置をラインヘッドとして採用した他の画像形成装置の縦断面図である。この画像形成装置は、ベルト中間転写体方式を利用したロータリ現像式のフルカラー画像形成装置であり、感光体ドラム(像担持体)165の周囲には、コロナ帯電器168、ロータリ式の現像ユニット161、ラインヘッド167、中間転写ベルト169が設けられている。
コロナ帯電器168は、感光体ドラム165の外周面を一様に帯電させる。ラインヘッド167は、感光体ドラム165の帯電させられた外周面に静電潜像を書き込む。ラインヘッド167は、上述した各実施の形態に係る露光装置またはその変形例に係る発光装置であり、複数の発光素子Pの配列方向が感光体ドラム165の母線(主走査方向)に沿うように設置される。静電潜像の書き込みは、上記の複数の発光素子Pにより光を感光体ドラムに照射することにより行う。
現像ユニット161は、4つの現像器163Y,163C,163M,163Kが90°の角間隔をおいて配置されたドラムであり、軸161aを中心にして反時計回りに回転可能である。現像器163Y,163C,163M,163Kは、それぞれイエロー、シアン、マゼンタ、黒のトナーを感光体ドラム165に供給して、静電潜像に現像剤としてのトナーを付着させることにより感光体ドラム165に顕像すなわち可視像を形成する。
無端の中間転写ベルト169は、駆動ローラ170a、従動ローラ170b、一次転写ローラ166およびテンションローラに巻回されて、これらのローラの周囲を矢印に示す向きに回転させられる。一次転写ローラ166は、感光体ドラム165から顕像を静電的に吸引することにより、感光体ドラムと一次転写ローラ166の間を通過する中間転写ベルト169に顕像を転写する。
具体的には、感光体ドラム165の最初の1回転で、露光ヘッド167によりイエロー(Y)像のための静電潜像が書き込まれて現像器163Yにより同色の顕像が形成され、さらに中間転写ベルト169に転写される。また、次の1回転で、露光ヘッド167によりシアン(C)像のための静電潜像が書き込まれて現像器163Cにより同色の顕像が形成され、イエローの顕像に重なり合うように中間転写ベルト169に転写される。そして、このようにして感光体ドラム9が4回転する間に、イエロー、シアン、マゼンタ、黒の顕像が中間転写ベルト169に順次重ね合わせられ、この結果フルカラーの顕像が転写ベルト169上に形成される。最終的に画像を形成する対象としてのシートの両面に画像を形成する場合には、中間転写ベルト169に表面と裏面の同色の顕像を転写し、次に中間転写ベルト169に表面と裏面の次の色の顕像を転写する形式で、フルカラーの顕像を中間転写ベルト169上で得る。
この画像形成装置には、シートが通過させられるシート搬送路174が設けられている。シートは、給紙カセット178から、ピックアップローラ179によって1枚ずつ取り出され、搬送ローラによってシート搬送路174を進行させられ、駆動ローラ170aに接した中間転写ベルト169と二次転写ローラ171の間のニップを通過する。二次転写ローラ171は、中間転写ベルト169からフルカラーの顕像を一括して静電的に吸引することにより、シートの片面に顕像を転写する。二次転写ローラ171は、図示しないクラッチにより中間転写ベルト169に接近および離間させられるようになっている。そして、シートにフルカラーの顕像を転写する時に二次転写ローラ171は中間転写ベルト169に当接させられ、中間転写ベルト169に顕像を重ねている間は二次転写ローラ171から離される。
上記のようにして画像が転写されたシートは定着器172に搬送され、定着器172の加熱ローラ172aと加圧ローラ172bの間を通過させられることにより、シート上の顕像が定着する。定着処理後のシートは、排紙ローラ対176に引き込まれて矢印Fの向きに進行する。両面印刷の場合には、シートの大部分が排紙ローラ対176を通過した後、排紙ローラ対176が逆方向に回転させられ、矢印Gで示すように両面印刷用搬送路175に導入される。そして、二次転写ローラ171により顕像がシートの他面に転写され、再度定着器172で定着処理が行われた後、排紙ローラ対176でシートが排出される。
また、発光装置10または上記の各変形例に係る発光装置は、画像を表示する表示装置としても利用可能である。ただし、これらの発光装置は、いずれも、一つの電圧値で複数の発光期間をまかなうことができることを前提としている。したがって、これらの発光装置を適用可能な表示装置としては、静止画像を表示すれば足りるものが好ましい。
9(91〜94)……駆動IC、10……発光装置、32……制御IC、61……電流供給部、62……電位供給部、63……電位測定部、74……電位記憶部、C1……容量素子、E……発光制御部、G(G1〜G4)……プログラミング期間信号、L(L1〜L16)……発光制御信号、P(P1〜P16)……発光素子、R1……第1電極、R2……第2電極、S……電圧保持部、TRa,TRf……駆動トランジスタ、U(U1〜U16)……単位回路、V(V1〜V4)……電圧プログラミング信号。

Claims (8)

  1. 供給される駆動信号に応じた輝度で発光する発光素子と、
    電位が固定の第1電極と、第2電極とを有し、書き込まれた電圧を保持する容量素子と、
    前記容量素子に保持されている電圧に基づいて、前記発光素子を駆動する駆動信号を生成する駆動トランジスタと、
    電流プログラミング期間において前記第2電極に電流を供給して前記容量素子に電圧を書き込む電流書込部と、
    前記電流プログラミング期間内の測定期間において前記第2電極の電位を測定する電位測定部と、
    前記電位測定部に測定された電位を記憶する電位記憶部と、
    前記電流プログラミング期間の後に続く複数の電圧プログラミング期間の各々において、前記電位記憶部に記憶されている電位を前記第2電極に供給して前記容量素子に電圧を書き込む電位書込部と
    を備えることを特徴とする発光装置。
  2. 前記測定期間は、前記第2電極の電位が安定してから開始する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
  3. 前記電位書込部は、前記電位記憶部に記憶されている電位を、前記電流書込部から前記第2電極への電流の流路の電位を制御して前記第2電極に供給する、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の発光装置。
  4. 画像の形成または表示に用いられ、
    前記発光素子、前記容量素子及び前記駆動トランジスタを複数組備え、
    前記電流プログラミング期間は、画像を形成も表示もしない期間に含まれ、
    前記複数の電圧プログラミング期間の各々は、画像を形成または表示する期間に含まれる、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の発光装置。
  5. 前記複数の発光素子にそれぞれ対応して設けられた複数の単位回路と、
    前記複数の単位回路に書込信号および発光制御信号を供給する信号供給回路とを備え、
    前記複数の単位回路は、画像を形成または表示する期間において、互いに共通する発光期間を含む単位期間を周期として動作し、それぞれ、前記複数組のうちの一組の前記容量素子及び前記駆動トランジスタと、対応する発光素子への駆動信号の供給を許可/禁止する発光制御部とを備え、
    前記複数の単位回路の前記容量素子の前記第2電極には前記書込信号が供給され、
    前記発光制御部は前記発光制御信号に基づいて動作し、
    前記書込信号は、前記複数の単位回路の各々について、前記容量素子に、ある単位期間においては電圧を書き込み、別の単位期間においては電圧を書き込まない信号であり、
    前記発光制御信号は、対応する発光素子への駆動信号の供給を、単位期間内の発光期間以外の期間においては前記複数の単位回路の前記発光制御部に禁止させ、発光期間においては、前記複数の単位回路のうち、その発光期間に発光すべき発光素子に対応する単位回路の前記発光制御部に許可させる一方、その発光期間に発光すべきでない発光素子に対応する単位回路の前記発光制御部に禁止させる信号である、
    ことを特徴とする請求項4に記載の発光装置。
  6. 像担持体と、
    前記像担持体を帯電させる帯電器と、
    請求項4又は5に記載の発光装置とを備え、
    前記発光装置からの光を前記像担持体の帯電された面に照射して、複数ページの画像を1ページずつ形成する画像形成装置であって、
    各ページの画像を形成する期間を形成期間とし、隣り合う二つの形成期間の間の期間を形成間期間としたとき、前記電流プログラミング期間は少なくとも一つの形成間期間に含まれ、前記複数の電圧プログラミング期間の各々はいずれかの形成期間に含まれる、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の発光装置を備える電子機器。
  8. 供給される駆動信号に応じた輝度で発光する発光素子と、電位が固定の第1電極と、第2電極とを有し、書き込まれた電圧を保持する容量素子と、前記容量素子に保持されている電圧に基づいて、前記発光素子を駆動する駆動信号を生成する駆動トランジスタとを備えた発光装置の駆動方法であって、
    前記第2電極に電流を供給して前記容量素子に電圧を書き込む一方、前記第2電極の電位を測定する第1過程と、
    前記第1過程の後に繰り返し行われる過程であって、前記第1過程で測定された電位を前記第2電極に供給して前記容量素子に電圧を書き込む第2過程と
    を有することを特徴とする発光装置の駆動方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015101059A (ja) * 2013-11-27 2015-06-04 コニカミノルタ株式会社 光書込装置および画像形成装置
JP2015159303A (ja) * 2010-03-31 2015-09-03 株式会社半導体エネルギー研究所 発光装置

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