JP4752412B2 - 光ヘッド、その駆動方法および画像形成装置 - Google Patents
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Description
スタティック駆動方式は、複数の発光素子の各々を直接駆動する方式である。このため、発光素子の各々に対してきめ細かい制御が可能となる。その反面、駆動回路の回路規模が大きくなり、コストが高くなる。ダイナミック駆動方式は、複数の発光素子を時分割で駆動する方式である。例えば、特許文献1には、複数の発光素子をグループに分け、グループごとに発光素子を時分割で駆動する技術が開示されている。ダイナミック駆動方式は、駆動回路の回路規模を削減できるといった利点がある。
また、従来のダイナミック駆動方式では、発光素子ごとにきめ細かく発光状態を制御することが困難であり、さらに時分割で選択された時間内に所定のパワーを発生する必要があった。このため、短時間で大きなパワーを発生できる通常の発光ダイオードには適用できても、OLED素子のように比較的パワーが小さく、電極のパターニングを自由に行うことができない発光素子に適用することが困難であった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、比較的パワーが小さく電極のパターニングを自由に行うことができない発光素子に対してきめ細かく発光状態を制御することが可能な光ヘッド、画像形成装置、および光ヘッドの駆動方法を提供する。
また、前記2以上の集積回路チップの各々は、電源ラインおよびグランドラインの少なくとも一方を内部配線として有することが好ましい。この場合には、配線の面積を減らすことができる。
<1.第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係る光ヘッドを利用した画像形成装置の一部の構成を示す斜視図である。同図に示されるように、この画像形成装置は、光ヘッド1と集光性レンズアレイ15と感光体ドラム110とを有する。光ヘッド1は、アレイ状に配列された多数の発光素子を有する。これらの発光素子は、用紙などの記録材に印刷されるべき画像に応じて選択的に発光する。例えば、発光素子としてOLED素子が用いられる。集光性レンズアレイ15は、光ヘッド1と感光体ドラム110との間に配置される。この集光性レンズアレイ15は、各々の光軸を光ヘッド1に向けた姿勢でアレイ状に配列された多数の屈折率分布型レンズを含む。このような集光性レンズアレイ15としては、例えば日本板硝子株式会社から入手可能なSLA(セルフォック・レンズ・アレイ)がある(セルフォック/SELFOCは日本板硝子株式会社の登録商標)。光ヘッド1の各発光素子から発せられた光は集光性レンズアレイ15の各屈折率分布型レンズを透過して感光体ドラム110の表面に到達する。この露光によって感光体ドラム110の表面には所望の画像に応じた潜像が形成される。感光体ドラム110は複数の発光素子の各々からの出射光によって像が形成される像担持体として機能する。
ドライバ回路U1は、j個の処理ユニットUb1〜Ubjと設定信号Idataを供給するi本の信号供給線L1〜Liと、スタート信号SPを供給する制御線La、クロック信号CKを供給する制御線Lbと、制御線LaおよびLbに介挿されるバッファ20を備える。制御線LaおよびLbには浮遊容量が付随する。このため、スタート信号SPおよびクロック信号CKは伝送距離が長くなる程、それらの波形が鈍る。そこで、本実施形態ではバッファ20を用いることによって波形の鈍りを改善している。
第1の態様を図8(A)に示す。光ヘッド1は、発光パネル400とフレキシブル基板500とによって構成される。フレキシブル基板500には、COF(Chip On Film)技術によって制御回路300が配置される。発光パネル400の発光領域AAには、複数のOLED素子10が形成されている。より具体的には、ガラス基板上に、陽極、発光材料および陰極が積層され、さらにその上から封止部材で封止し、接続用の配線を形成してある。このように単純な構造を取ることによって、製造コストを削減でき、しかも検査が容易であるので生産性を向上することができる。
次に、第2実施形態に係る光ヘッド1について説明する。この光ヘッド1は、単位回路B1〜Biの替わりに単位回路B1’〜Bi’を用いる点を除いて第1実施形態の光ヘッド1と同様に構成されている。
図9に、第2実施形態の単位回路B1’の回路図を示す。なお、単位回路B2’〜Bi’は単位回路B1’と同様に構成されている。単位回路B1’は、第1保持手段Q1、第2保持手段Q2、第1スイッチSW1、第2スイッチSW2、電位保持手段Q3、および駆動手段として機能するトランジスタT7を備える。第1保持手段Q1は容量C1とトランジスタT1を備え、トランジスタT1に設定信号Idataが流れると、その大きさに応じた電位が容量C1に保持される。また、第2保持手段Q2も同様に、容量C2とトランジスタT2を備え、トランジスタT2に設定信号Idataが流れると、その大きさに応じた電位が容量C2に保持される。
一方、シフト信号S1がLレベルの場合には、図11に示すようにトランジスタT4およびT5がオン状態となる一方トランジスタT3およびT6がオフ状態となる。この場合、第2保持手段Q2がノードXに接続されて第2保持手段Q2に保持された大きさ駆動信号IelがOLED素子10に供給されると共に第1保持手段Q1に設定電流Idataが書き込まれる。
第2実施形態によれば、第1保持手段Q1または第2保持手段Q2の一方に設定信号Idataを書き込んでいる期間に他方に保持された設定信号Idataを用いてOLED素子10を駆動することが可能となる。この結果、より長く発光期間を設定することが可能となる。
また、各実施形態において単位回路は、電流プログラミング形式の回路で構成され、設定信号Idataとして電流信号を供給したが、本発明はこれに限定されるものではなく、電圧プログラミング形式の回路で構成してもよい。この場合には、設定信号Idataを電圧信号の形式で生成し、これを単位回路に供給すればよい。
また、上述した各実施形態において、バッファ20を制御線LaおよびLbに介挿したが、設定信号Idataが電圧信号の形式で与えられる場合には、バッファ20を信号供給線L1〜Liに介挿してもよい。さらに、設定信号Idataが電流信号の形式で与えられる場合であっても、ゲイン1の電流アンプ(バッファ)を信号供給線L1〜Liに介挿してもよい。この場合には、設定信号Idataの遅延時間を小さくすることができるので、設定信号Idataを各単位回路B1〜Biにコピーするのに要する時間を短く設定できるので、高速印字が可能となる。
図1に示したように、以上の各態様に係る光ヘッド1は、電子写真方式を利用した画像形成装置における像担持体に潜像を書き込むためのライン型の光ヘッドとして利用され得る。画像形成装置の例としては、プリンタ、複写機の印刷部分およびファクシミリの印刷部分がある。
図12は、光ヘッド1を用いた画像形成装置の一例を示す縦断面図である。この画像形成装置は、ベルト中間転写体方式を利用したタンデム型のフルカラー画像形成装置である。
図13は、光ヘッド1を用いた他の画像形成装置の縦断面図である。この画像形成装置は、ベルト中間転写体方式を利用したロータリ現像式のフルカラー画像形成装置である。図17に示す画像形成装置において、感光体ドラム165の周囲には、コロナ帯電器168、ロータリ式の現像ユニット161、有機ELアレイ露光ヘッド167、中間転写ベルト169が設けられている。
Claims (11)
- 駆動信号の大きさを示す設定信号の大きさに応じた光量で発光する複数の発光素子と、
前記複数の発光素子ごとに設けられ、対応する発光素子に供給する前記駆動信号の大きさを示す前記設定信号に応じた電位を各々保持する蓄積容量を含む複数の保持手段と、
前記複数の発光素子ごとに設けられ、対応する発光素子に前記蓄積容量に保持された前記電位に応じた大きさの前記駆動信号を供給する複数の供給手段と、
を備え、
前記複数の保持手段の各々は、
前記蓄積容量と、前記蓄積容量に接続されて前記設定信号に応じた電位を前記蓄積容量に保持させるトランジスタとを各々が有する第1保持手段および第2保持手段と、
前記第1保持手段または前記第2保持手段の一方を選択して前記設定信号を書き込んでいる期間に、前記第1保持手段または前記第2保持手段の他方を選択して保持している前記電位に応じた大きさの前記駆動信号を前記供給手段に出力する選択手段とを備え、
前記供給手段は前記設定信号に基づいて前記駆動信号を対応する前記発光素子に供給する、
ことを特徴とする光ヘッド。 - 前記選択手段により選択される前記第1保持手段または前記第2保持手段に備えられた前記蓄積容量に接続される電位保持手段をさらに備える
ことを特徴とする請求項1に記載の光ヘッド。 - 前記複数の保持手段および前記複数の供給手段は、前記保持手段と前記供給手段の組を単位手段としたとき、複数の単位手段から構成され、
前記複数の単位手段は、2以上の集積回路チップとして構成される、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の光ヘッド - 前記設定信号を供給する制御回路チップを備え、
その長辺に沿って前記複数の発光素子が配置され、前記複数の発光素子に沿って前記2以上の集積回路が一列に配置された第1の基板と、
前記制御回路チップが固着された第2の基板とを備え、
前記第2の基板は前記第1の基板の一方の短辺に接続され、
前記第1の基板の一方の短辺から他方の短辺に向けて前記設定信号を供給する、
ことを特徴とする請求項3に記載の光ヘッド。 - 前記設定信号を供給する制御回路チップを備え、
その長辺に沿って前記複数の発光素子が配置され、前記複数の発光素子に沿って前記2以上の集積回路が一列に配置された第1の基板と、
前記制御回路チップが固着された第2の基板とを備え、
前記第2の基板は前記第1の基板の長辺の中央部分に接続され、
前記第1の基板の長辺の中央部分から、一方の短辺へ向けて前記設定信号を供給すると共に他方の短辺に向けて前記設定信号を供給する、
ことを特徴とする請求項3に記載の光ヘッド。 - 隣接する前記集積回路チップ間の少なくとも1つにおいて、前記設定信号を伝送するための配線が形成されたフレキシブル基板を備えることを特徴とする請求項4又は5に記載
の光ヘッド。 - 前記集積回路チップの各々は、
所定数の前記単位手段を備えたブロックを複数備え、
前記複数のブロックの各々は、クロック信号に従って前段のブロックから供給される制御信号を遅延して次段に出力する転送手段を備え、
前記複数のブロックの各々に属する前記所定数の保持手段は、前記設定信号を供給する前記所定数の信号供給線と各々接続され、当該ブロックに属する前記転送手段から出力される制御信号に従って、前記設定信号を取り込む、
ことを特徴とする請求項3乃至6のうちいずれか1項に記載の光ヘッド。 - 前記所定数の信号供給線は、前記集積回路チップの内部に形成され、前記所定数の信号供給線の一部または全部にバッファ回路を備えることを特徴とする請求項7に記載の光ヘッド。
- 前記2以上の集積回路チップの各々は、電源ラインおよびグランドラインの少なくとも一方を内部配線として有することを特徴とする請求項3乃至8のうちいずれか1項に記載の光ヘッド。
- 請求項1乃至9のうちいずれか1項に記載の光ヘッドと、
前記複数の発光素子の各々からの出射光によって像が形成される像担持体と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 駆動信号の大きさを示す設定信号の大きさに応じた光量で発光する複数の発光素子と、前記複数の発光素子の各々に対応して外部から供給される前記設定信号に応じた電位を保持する第1保持手段および第2保持手段とを備えた光ヘッドの駆動方法であって、
前記第1保持手段または前記第2保持手段の一方を選択して前記設定信号を書き込み、
この書き込み期間に、前記第1保持手段または前記第2保持手段の他方を選択して保持している前記電位を読み出し、
読み出した前記電位に応じた大きさの前記駆動信号を対応する前記発光素子に供給する、
ことを特徴とする光ヘッドの駆動方法。
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