JP2009115888A - 発光装置および電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】電源線における電位降下によって、電源線に接続された各単位回路の発光量が減少することを抑制する。
【解決手段】発光装置10はn個の単位回路U1〜Unを備える。複数の単位回路の各々は、高位側電源線16から電力の供給を受けて電流を生成する駆動トランジスタTswと、駆動トランジスタTswによって生成される電流に応じた輝度で発光する発光素子20と、を備え、複数の単位回路の各々における駆動トランジスタTswのサイズ(例えばゲート幅W)は、電源端子19から駆動トランジスタTswに至る電流経路の抵抗値に応じて異なる。
【選択図】 図2
【解決手段】発光装置10はn個の単位回路U1〜Unを備える。複数の単位回路の各々は、高位側電源線16から電力の供給を受けて電流を生成する駆動トランジスタTswと、駆動トランジスタTswによって生成される電流に応じた輝度で発光する発光素子20と、を備え、複数の単位回路の各々における駆動トランジスタTswのサイズ(例えばゲート幅W)は、電源端子19から駆動トランジスタTswに至る電流経路の抵抗値に応じて異なる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、有機発光ダイオード(以下「OLED(Organic Light Emitting Diode)
」という)素子など各種の発光素子を利用した発光装置、及びそのような発光装置を備えた電子機器に関するものである。
」という)素子など各種の発光素子を利用した発光装置、及びそのような発光装置を備えた電子機器に関するものである。
基板の上に、OLED素子などの発光素子と、これに電流を供給するためのトランジスタと、を含む単位回路を複数個配列した構成の発光装置が従来から提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1の構成においては、基板の上には更に電源線が設けられ、その電源線に各単位回路がそれぞれ接続される。電源からの電力は、電源端子を介して電源線に供給される。各々の単位回路のトランジスタは電源線から電力の供給を受けて駆動電流を生成する。各々の単位回路の発光素子は、トランジスタで生成された駆動電流の供給を受けて発光する。このとき、電流は電源線から各単位回路へ向かって流れる。
特開平8-108568号公報
特許文献1の構成においては、基板の上には更に電源線が設けられ、その電源線に各単位回路がそれぞれ接続される。電源からの電力は、電源端子を介して電源線に供給される。各々の単位回路のトランジスタは電源線から電力の供給を受けて駆動電流を生成する。各々の単位回路の発光素子は、トランジスタで生成された駆動電流の供給を受けて発光する。このとき、電流は電源線から各単位回路へ向かって流れる。
ここで、電源線自体は抵抗体であるため、各発光素子に対する駆動電流の供給に伴って電源線に電流が流れると、電源線において電位降下が生じる。電源端子から単位回路のトランジスタと電源線との接続点に至る電流の経路長が大きいほど、その電流経路の抵抗値も大きくなり、接続点で生じる電位降下量も大きくなる。そうすると、トランジスタで生成される駆動電流も大きく減少し、これにより発光素子の発光強度(輝度)が大きく減少してしまう。
すなわち、電源端子から単位回路のトランジスタに至る電流の経路長が大きいほど発光素子の発光強度が大きく減少するので、各単位回路における発光素子の発光強度にばらつきが生じてしまうという問題があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、電源線に接続された各単位回路における発光素子の発光強度のばらつきを抑制するという課題の解決を目的としている。
すなわち、電源端子から単位回路のトランジスタに至る電流の経路長が大きいほど発光素子の発光強度が大きく減少するので、各単位回路における発光素子の発光強度にばらつきが生じてしまうという問題があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、電源線に接続された各単位回路における発光素子の発光強度のばらつきを抑制するという課題の解決を目的としている。
以上の課題を解決するために、本発明に係る発光装置は、電源端子を介して電力が供給される電源線に各々が接続される複数の単位回路を備え、前記複数の単位回路の各々は、電源線から電力の供給を受けて電流を生成する電流源トランジスタ(例えば各実施形態に係る電流源トランジスタTg、変形例に係る図7のトランジスタTr)と、電流源トランジスタによって生成される電流に応じた輝度で発光する発光素子と、を備え、複数の単位回路の各々における電流源トランジスタの駆動能力(トランジスタのサイズ、電子の移動度、トランジスタのゲート容量、トランジスタの閾値電圧等を含む)は、電源端子から電流源トランジスタに至る電流経路の抵抗値に応じて異なる。
この発明によれば、各単位回路における電流源トランジスタで生成される駆動電流の電流値が等しくなるように、電源端子から各単位回路の電流源トランジスタに至る電流経路の抵抗値に応じて各電流源トランジスタの駆動能力(例えば電流源トランジスタのサイズ)が設定される。
上述した発光装置の具体的な態様としては、複数の単位回路の各々における電流源トランジスタのチャネル幅は、電源端子から電流源トランジスタに至る電流経路の抵抗値が大きいほど大きいことが好ましい。例えば、電源端子から電流源トランジスタと電源線との接続点に至る電流の経路長が大きい場合は、その電流経路の抵抗値も大きい。そうすると、その接続点における電位降下量も大きく、単位回路の電流源トランジスタに供給される電源電圧は大きく減少する。そのため、電流源トランジスタで生成される駆動電流も大きく減少し、発光素子の発光強度が大きく減少してしまうが、本発明によれば、そのような場合であっても電流源トランジスタで生成される駆動電流の減少を抑制できる。これにより、各単位回路における発光素子の発光強度にばらつきが生じることを抑制できる。本発明は、トランジスタのチャネル幅が大きく設定されると、それに応じてその電流源トランジスタで生成される駆動電流が大きくなるという性質を利用するものである。
また、上述した発光装置において、複数の単位回路の各々における電流源トランジスタのチャネル長は、電源端子から電流源トランジスタに至る電流経路の抵抗値が大きいほど小さく設定することもできる。かかる態様によれば、上記と同様に、単位回路の電流源トランジスタと電源線との接続点における電位降下によって、電流源トランジスタに供給される電源電位が減少しても、電流源トランジスタで生成される駆動電流の減少を抑制できる。これにより、各単位回路における発光素子の発光強度にばらつきが生じることを抑制できる。本発明は、トランジスタのチャネル長が小さく設定されると、それに応じてそのトランジスタで生成される駆動電流が大きくなるという性質を利用するものである。
次に、本発明に係る発光装置は、電源端子を介して電力が供給される電源線に各々が接続される複数の単位回路を備え、複数の単位回路の各々は、電源線から電力の供給を受けて電流を生成する複数の電流源トランジスタと、複数の電流源トランジスタから生成される電流が接続点で合成された駆動電流に応じた輝度で発光する発光素子と、電源線から接続点に至る電流の経路上に複数の電流源トランジスタの各々に対応してそれぞれ設けられた複数のスイッチと、を備え、複数の単位回路の各々において、電源端子から当該単位回路の各電流源トランジスタに至る抵抗値に応じて、複数のスイッチのうち1以上のスイッチを選択的にオン状態とする。
また、各単位回路から出力される駆動電流の電流値が等しくなるように、電源端子から単位回路における各電流源トランジスタに至る抵抗値に応じて、当該単位回路の複数のスイッチについて各々オン状態が設定されことが好ましい。
より具体的には、各単位回路において、オン状態となったスイッチに対応する電流源トランジスタの駆動能力の和が、電源端子から当該単位回路の各電流源トランジスタに至る抵抗値が大きくなる程、大きくなるように設定されればよい。
また、各単位回路から出力される駆動電流の電流値が等しくなるように、電源端子から単位回路における各電流源トランジスタに至る抵抗値に応じて、当該単位回路の複数のスイッチについて各々オン状態が設定されことが好ましい。
より具体的には、各単位回路において、オン状態となったスイッチに対応する電流源トランジスタの駆動能力の和が、電源端子から当該単位回路の各電流源トランジスタに至る抵抗値が大きくなる程、大きくなるように設定されればよい。
例えば、複数の単位回路の各々において、電源端子から電流源トランジスタに至る電流経路の抵抗値が大きいほど、複数の電流源トランジスタのうちオン状態となったスイッチに対応する1以上の電流源トランジスタのチャネル幅の和が大きいという態様とすることもできる。また、例えば複数の単位回路の各々において、電源端子から電流源トランジスタに至る電流経路の抵抗値が大きいほど、複数の電流源トランジスタのうちオン状態となったスイッチに対応する1以上の電流源トランジスタのチャネル長の和が小さいという態様とすることもできる。
また、本発明に係る発光装置においては、電源線の両端に電源端子をそれぞれ設け、それらを介して電源線の両端から電源電圧を供給することが好ましい。かかる態様によれば、電源線の一方の端部にのみ電源端子を設け、その電源端子を介して電源電位を供給する場合に比べて、電源線における電位降下量を少なくすることができる。また、複数の単位回路の各々は、電源線から発光素子に供給される電流の経路上に設けられ、電流源トランジスタが生成した駆動電流を発光素子に供給するか否かを切り替え可能なスイッチ素子を更に備えるという態様であってもよい。
次に、本発明に係る電子機器は、上述した発光装置を備えることが好ましい。このような電子機器としては、プリンタ、複写機、ファクシミリ、あるいは、画像を表示する表示装置、パーソナルコンピュータ、携帯電話機等が該当する。
<A:第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る発光装置を露光装置(光ヘッド)として利用した画像形成装置の部分的な構成を示す斜視図である。同図に示すように、画像形成装置は発光装置10と集光性レンズアレイ11と感光体ドラム12(像担持体)とを含む。発光装置10は、基板13の表面に直線状に配列された多数の発光素子(図1においては図示略)を含む。これらの発光素子は、用紙などの記録材に印刷されるべき画像の態様に応じて選択的に発光する。感光体ドラム12は、主走査方向に延在する回転軸に支持され、外周面を発光装置10に対向させた状態で副走査方向(記録材が搬送される方向)に回転する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る発光装置を露光装置(光ヘッド)として利用した画像形成装置の部分的な構成を示す斜視図である。同図に示すように、画像形成装置は発光装置10と集光性レンズアレイ11と感光体ドラム12(像担持体)とを含む。発光装置10は、基板13の表面に直線状に配列された多数の発光素子(図1においては図示略)を含む。これらの発光素子は、用紙などの記録材に印刷されるべき画像の態様に応じて選択的に発光する。感光体ドラム12は、主走査方向に延在する回転軸に支持され、外周面を発光装置10に対向させた状態で副走査方向(記録材が搬送される方向)に回転する。
集光性レンズアレイ11は発光装置10と感光体ドラム12との間隙に配置される。この集光性レンズアレイ11は、各々の光軸を発光装置10に向けた姿勢でアレイ状に配列された多数の屈折率分布型レンズを含む。このような集光性レンズアレイ11としては、例えば日本板硝子株式会社から入手可能なSLA(セルフォック・レンズ・アレイ)がある(セルフォック/SELFOCは日本板硝子株式会社の登録商標)。
発光装置10の各発光素子からの出射光は集光性レンズアレイ11の各屈折率分布型レンズを透過したうえで感光体ドラム12の表面に到達する。この露光によって感光体ドラム12の表面には所望の画像に応じた潜像(静電潜像)が形成される。
図2は、発光装置10の電気的な構成を示すブロック図である。図2に示すように、発光装置10は、電源回路14及び15と、高位側電源線16と、低位側電源線(接地線)17と、n個の単位回路U(U1〜Un)と、駆動回路18と、が基板13の表面に配置された構造となっている。第1及び第2の電源回路14,15は、長尺状の基板13の長手方向両端部の近傍に配置されている。高位側電源線16及び低位側電源線17は主走査方向に沿って延在し、それらの両端には、電源端子19がそれぞれ設けられている。高位側電源線16及び低位側電源線17は、電源端子19を介して第1の電源回路14及び第2の電源回路15とそれぞれ接続される。高位側電源線16には電源電圧VELが供給され、低位側電源線17には接地電圧VCT(VEL>VCT)が供給される。単位回路U1〜Unは、主走査方向に沿って配列され、その各々は、高位側電源線16及び低位側電源線17にそれぞれ接続される。
図2に示すように、単位回路U1は、電流源トランジスタTgと、トランジスタTrと、発光素子20と、を含む。なお、他の単位回路U2〜Unも単位回路U1と同様に構成されている。図2に示すように、発光素子20は、高位側電源線16と低位側電源線17との間に配置される。発光素子20は、駆動電流Idsに応じた階調となる素子である。本実施形態における発光素子20は、有機EL素子(ElectroLuminescent)材料で形成された発光層が陽極と陰極との間隙に介在するОLED素子であり、発光層に供給される駆動電流Idsの電流値に応じた輝度で発光する。
図2に示すように、電流源トランジスタTgは、高位側電源線16と発光素子20との間に配置されるPチャネル型のトランジスタ(典型的には薄膜トランジスタ)である。電流源トランジスタTgのソースは高位側電源線16と接続される。図2に示すように、各単位回路U1〜Unにおける電流源トランジスタTgのソースと高位側電源線16との接続点をそれぞれS1〜Snとする。また、各単位回路U1〜Unにおける電流源トランジスタTgのゲートには、一定の基準電圧VREFが共通に供給される。電源電圧VELと基準電圧VREFの供給により、電流源トランジスタTgは定電流源として機能する。
図2に示すように、トランジスタTrは、電流源トランジスタTgと発光素子20との間に配置されるトランジスタ(典型的には薄膜トランジスタ)である。駆動回路18は、画像形成装置の制御装置(例えばCPUやコントローラである。以下では「上位装置」という)から送られた階調データに応じた電圧VdをトランジスタTrのゲートに供給する。本実施形態における階調データは、発光素子20に対して点灯(高階調)および消灯(低階調)の何れかを指定するデータである。トランジスタTrは、階調データに応じた電圧Vdがゲートに供給されることでオン状態又はオフ状態の何れかに制御される。トランジスタTrがオン状態に変化すると、発光素子19に電流源トランジスタTgで生成された駆動電流Idsが供給され、これによって発光素子19は発光する。これに対し、トランジスタTrがオフ状態に変化すると、電流源トランジスタTgで生成された駆動電流Idsの電流値はゼロとなって発光素子20は消灯する。
発光素子20の発光強度(輝度)は、定電流源である電流源トランジスタTgで生成される駆動電流Idsの電流値で決まる。電流源トランジスタTgは飽和領域で動作し、電流源トランジスタTgによって生成される駆動電流Idsは、次に示す式(1)で表される。
Ids=(μ*Cox/2)*(W/L)*(Vgs−Vth)2*(1+Vds)・・(1)
上記式(1)において、μは電子の移動度、Coxは電流源トランジスタTgのゲート容量、Wは電流源トランジスタTgのチャネル幅、Lは電流源トランジスタTgのチャネル長、Vgsは電流源トランジスタTgのゲート・ソース間電圧、Vthは電流源トランジスタTgの閾値電圧、Vdsは電流源トランジスタTgのドレイン・ソース間電圧をそれぞれ表している。
Ids=(μ*Cox/2)*(W/L)*(Vgs−Vth)2*(1+Vds)・・(1)
上記式(1)において、μは電子の移動度、Coxは電流源トランジスタTgのゲート容量、Wは電流源トランジスタTgのチャネル幅、Lは電流源トランジスタTgのチャネル長、Vgsは電流源トランジスタTgのゲート・ソース間電圧、Vthは電流源トランジスタTgの閾値電圧、Vdsは電流源トランジスタTgのドレイン・ソース間電圧をそれぞれ表している。
各単位回路U1〜Unにおける発光素子20の発光強度を等しくするためには、各単位回路U1〜Unの電流源トランジスタTgで生成される駆動電流Idsの電流値を等しくする必要がある。そうすると、各単位回路U1〜Unにおいて、電流源トランジスタTgで生成される駆動電流Idsの電流値に大きく影響を与える電流源トランジスタTgのゲート・ソース間電圧Vgsを一定にする必要がある。
図3は、高位側電源線16における主走査方向の各接続点S1〜Snの位置と、各単位回路U1〜Unの電流源トランジスタTgに供給される電源電圧VEL及び基準電圧VELと、の関係を示す図である。ここで、高位側電源線16は抵抗体であるため、電流が高位側電源線16を流れると、高位側電源線16において電位降下が生じる。電源端子19から単位回路Uにおける電流源トランジスタTgと高位側電源線16との接続点Sに至る電流の経路長が大きいほど(本形態では「電源端子19から接続点Sまでの距離が大きいほど」と同義)、その電流経路における抵抗値も大きいため、接続点Sで生じる電位降下量も大きい。すなわち、図3に示すように、各接続点S1〜Snの位置が高位側電源線16の両方の端部からその延在方向の中央(電源端子19間の中点)に向かうにつれて電源電圧VELは減少する。一方、各単位回路U1〜Unにおける電流源トランジスタTgのゲートには殆ど電流が流れないため、図3に示すように、基準電圧VREFは、ほぼ一定の値となる。
以上のように、電源端子19から接続点Sまでの距離が大きいほど高位側電源線16から電流源トランジスタTgに供給される電源電圧VELは大きく減少するから、電流源トランジスタTgにおけるゲート・ソース間電圧Vgsも大きく減少し、電流源トランジスタTgで生成される駆動電流Idsも大きく減少する。そうすると、電源端子19から接続点Sまでの距離が大きいほど、発光素子20の発光強度が大きく減少してしまう。従って、各単位回路U1〜Unにおける発光素子20の発光強度にばらつきが発生し、画像形成装置の形成する画像に階調のムラが発生してしまう。
本実施形態に係る基板13は長尺状の板であるため、電源端子19から延びる高位側電源線16の主走査方向の距離が大きく、高位側電源線16で生じる電位降下量が大きい。そのため、本実施形態のような画像形成装置の露光ヘッドに用いられる発光装置においては、発光素子の発光強度にばらつきが生じ、画像形成装置の形成する画像に階調のムラが発生するという問題が特に顕著となる。
本実施形態に係る基板13は長尺状の板であるため、電源端子19から延びる高位側電源線16の主走査方向の距離が大きく、高位側電源線16で生じる電位降下量が大きい。そのため、本実施形態のような画像形成装置の露光ヘッドに用いられる発光装置においては、発光素子の発光強度にばらつきが生じ、画像形成装置の形成する画像に階調のムラが発生するという問題が特に顕著となる。
ここで、上記式(1)から理解されるように、電流源トランジスタTgで生成される駆動電流Idsは、電流源トランジスタTgのチャネル幅Wに比例する。そうすると、高位側電源線16における電位降下によって電流源トランジスタTgのゲート・ソース間電圧Vgsが減少しても、その電流源トランジスタTgのチャネル幅Wが、ゲート・ソース間電圧Vgsの減少による駆動電流のIdsの減少を補填できる程度に大きく設定されていれば、その電流源トランジスタTgで生成される駆動電流Idsの減少を抑制できる。
本実施形態はかかる点に着目したものであり、各単位回路U1〜Unの電流源トランジスタTgで生成される駆動電流Idsを等しくするために、電源端子19から各単位回路U1〜Unの電流源トランジスタTgに至る電流経路の抵抗値に応じて、各電流源トランジスタTgのサイズを個別に設定している。具体的には、図4に示すように各接続点S1〜Snの位置が高位側電源線16の両方の端部からその延在方向の中央(電源端子19間の中点)に向かうにつれて、すなわち、電源端子19から単位回路Uの電流源トランジスタTgに至る電流経路の抵抗値が大きくなるにつれて、電流源トランジスタTgのチャネル幅Wは大きく設定されている。
例えば、高位側電源線16にそれぞれ接続された2つの単位回路Ux,Uy(x≠y)に着目すると、電源端子19から単位回路Uxと高位側電源線16との接続点Sxまでの距離が、電源端子19から単位回路Uyと高位側電源線16との接続点Syまでの距離より小さい場合は、単位回路Uyにおける電流源トランジスタTgのチャネル幅Wは、単位回路Uxにおける電流源トランジスタTgのチャネル幅Wよりも大きく設定される。
例えば、高位側電源線16にそれぞれ接続された2つの単位回路Ux,Uy(x≠y)に着目すると、電源端子19から単位回路Uxと高位側電源線16との接続点Sxまでの距離が、電源端子19から単位回路Uyと高位側電源線16との接続点Syまでの距離より小さい場合は、単位回路Uyにおける電流源トランジスタTgのチャネル幅Wは、単位回路Uxにおける電流源トランジスタTgのチャネル幅Wよりも大きく設定される。
本実施形態の構成によれば、高位側電源線16における電位降下によって各単位回路U1〜Unの電流源トランジスタTgのゲート・ソース間電圧Vgsが減少しても、各電流源トランジスタTgで生成される駆動電流Idsが減少することを抑制できる。従って、各単位回路U1〜Unにおける発光素子20の発光強度にばらつきが生じることを抑制できる。
なお、本実施形態においては、電源回路14及び15から高位側電源線16の両端に電源電圧VELを供給する構成を例示したが、高位側電源線16の一方の端部のみから電源電圧VELを供給する態様であってもよい。ただし、高位側電源線16の一方の端部のみから電源電圧VELを供給する場合は、電源端子19から、高位側電源線16のうち電源端子19が設けられていない側の他方の端部に至る電流の経路長が、電源端子19から高位側電源線16の延在方向の中央に至る電流の経路長の約2倍の大きさとなるため、高位側電源線16の他方の端部における電位降下量は高位側電源線16の延在方向の中央における電位降下量の約2倍の大きさとなる。
一方、本実施形態のように、高位側電源線16の両端から電源電圧VELを供給する場合は、高位側電源線16の延在方向の中央における電位降下量が最大の電位降下量であるため、高位側電源線16の一方の端部のみから電源電圧VELを供給する場合に比べて電位降下量が少ないという利点がある。
一方、本実施形態のように、高位側電源線16の両端から電源電圧VELを供給する場合は、高位側電源線16の延在方向の中央における電位降下量が最大の電位降下量であるため、高位側電源線16の一方の端部のみから電源電圧VELを供給する場合に比べて電位降下量が少ないという利点がある。
<B:第2実施形態>
第1実施形態の発光装置10においては、電源端子19から接続点Sまでの距離が大きいほど、電流源トランジスタTgのチャネル幅Wを大きく設定していた。これに対して、第2実施形態の発光装置10においては、電源端子19から接続点Sまでの距離が大きいほど、電流源トランジスタTgのチャネル長Lを小さく設定する点で第1実施形態の発光装置10と相違する。
第1実施形態の発光装置10においては、電源端子19から接続点Sまでの距離が大きいほど、電流源トランジスタTgのチャネル幅Wを大きく設定していた。これに対して、第2実施形態の発光装置10においては、電源端子19から接続点Sまでの距離が大きいほど、電流源トランジスタTgのチャネル長Lを小さく設定する点で第1実施形態の発光装置10と相違する。
上記式(1)から理解されるように、電流源トランジスタTgで生成される駆動電流Idsは、電流源トランジスタTgのチャネル長Lに反比例する。そうすると、高位側電源線16における電位降下によって電流源トランジスタTgのゲート・ソース間電圧Vgsが減少しても、その電流源トランジスタTgのチャネル長Lが、ゲート・ソース間電圧Vgsの減少による駆動電流のIdsの減少を補填できる程度に小さく設定されていれば、その電流源トランジスタTgで生成される駆動電流Idsの減少を抑制できる。第2実施形態はかかる点に着目したものである。
図5は、高位側電源線16における主走査方向の各接続点S1〜Snの位置と、各単位回路U1〜Unにおける電流源トランジスタTgのチャネル長Lと、の関係を示す図である。図5に示すように、各接続点S1〜Snの位置が、高位側電源線16の両方の端部からその延在方向の中央に向かうにつれて、すなわち、電源端子19から単位回路Uの電流源トランジスタTgに至る電流経路の抵抗値が大きくなるにつれて、電流源トランジスタTgのチャネル長Lは小さく設定されている。
例えば、高位側電源線16にそれぞれ接続された2つの単位回路Ux,Uy(x≠y)に着目すると、電源端子19から単位回路Uxと高位側電源線16との接続点Sxまでの距離が、電源端子19から単位回路Uyと高位側電源線16との接続点Syまでの距離より小さい場合は、単位回路Uyにおける電流源トランジスタTgのチャネル長Lは、単位回路Uxにおける電流源トランジスタTgのチャネル長Lよりも小さく設定される。
例えば、高位側電源線16にそれぞれ接続された2つの単位回路Ux,Uy(x≠y)に着目すると、電源端子19から単位回路Uxと高位側電源線16との接続点Sxまでの距離が、電源端子19から単位回路Uyと高位側電源線16との接続点Syまでの距離より小さい場合は、単位回路Uyにおける電流源トランジスタTgのチャネル長Lは、単位回路Uxにおける電流源トランジスタTgのチャネル長Lよりも小さく設定される。
第2実施形態の構成によれば、高位側電源線16における電位降下によって各単位回路U1〜Unの電流源トランジスタTgのゲート・ソース間電圧Vgsが減少しても、各単位回路U1〜Unの電流源トランジスタTgで生成される駆動電流Idsが減少することを抑制できる。従って、各単位回路U1〜Unにおける発光素子20の発光強度にばらつきが発生することを抑制できる。
<C:第3実施形態>
図6は、本発明の第3実施形態に係る発光装置10のブロック図である。図6に示すように、単位回路U1は、複数の電流源トランジスタTg1〜Tg4と、切替用トランジスタTs1〜Ts4と、発光素子20と、トランジスタTrと、を含む。なお、他の単位回路U2〜Unも単位回路U1と同様に構成されている。
図6に示すように、発光素子20は、高位側電源線16と低位側電源線17との間に配置される。電流源トランジスタTg1〜Tg4は、高位側電源線16と発光素子20との間にそれぞれ配置されるPチャネル型のトランジスタ(典型的には薄膜トランジスタ)である。各単位回路U1〜Unにおける電流源トランジスタTg1〜Tg4のソースはそれぞれ高位側電源線16に接続され、高位側電源線16から電源電圧VELが供給される。また、各単位回路U1〜Unにおける電流源トランジスタTg1〜Tg4のゲートには、一定の基準電圧VREFが共通に供給される。ここで、電流源トランジスタTg1〜Tg4の各々のチャネル幅Wは異なる。具体的には、各々のチャネル幅Wは2のべき乗の相対比で表される(Tg1:Tg2:Tg3:Tg4=1:2:4:8)。従って、各電流源トランジスタTg1〜Tg4で生成される電流をそれぞれI1〜I4とすれば、I1:I2:I3:I4=1:2:4:8となる。各電流源トランジスタTg1〜Tg4で生成された電流は、発光素子20と電流源トランジスタTg1〜Tg4との間に位置する接続点Zで合成される。
図6は、本発明の第3実施形態に係る発光装置10のブロック図である。図6に示すように、単位回路U1は、複数の電流源トランジスタTg1〜Tg4と、切替用トランジスタTs1〜Ts4と、発光素子20と、トランジスタTrと、を含む。なお、他の単位回路U2〜Unも単位回路U1と同様に構成されている。
図6に示すように、発光素子20は、高位側電源線16と低位側電源線17との間に配置される。電流源トランジスタTg1〜Tg4は、高位側電源線16と発光素子20との間にそれぞれ配置されるPチャネル型のトランジスタ(典型的には薄膜トランジスタ)である。各単位回路U1〜Unにおける電流源トランジスタTg1〜Tg4のソースはそれぞれ高位側電源線16に接続され、高位側電源線16から電源電圧VELが供給される。また、各単位回路U1〜Unにおける電流源トランジスタTg1〜Tg4のゲートには、一定の基準電圧VREFが共通に供給される。ここで、電流源トランジスタTg1〜Tg4の各々のチャネル幅Wは異なる。具体的には、各々のチャネル幅Wは2のべき乗の相対比で表される(Tg1:Tg2:Tg3:Tg4=1:2:4:8)。従って、各電流源トランジスタTg1〜Tg4で生成される電流をそれぞれI1〜I4とすれば、I1:I2:I3:I4=1:2:4:8となる。各電流源トランジスタTg1〜Tg4で生成された電流は、発光素子20と電流源トランジスタTg1〜Tg4との間に位置する接続点Zで合成される。
切替用トランジスタTs1〜Ts4は、電流源トランジスタTg1〜Tg4から接続点Zに至るまでの電流の経路上に、各電流源トランジスタTg1〜Tg4に対応してそれぞれ設けられている。切替用トランジスタTs1〜Ts4は、各々のゲートに電圧D1〜D4が供給されることによって、個別にオン状態又はオフ状態の何れかに制御される。例えば、切替用トランジスタTs1がオン状態になると、電流源トランジスタTg1で生成された電流I1が接続点Zに向かって流れる。そのようにして、切替用トランジスタTs1〜Ts4のオン状態又はオフ状態を切り替えることによって、接続点Zで合成される駆動電流Idsの電流値を変化させることができる。
トランジスタTrは、発光素子20と接続点Zとの間に配置される。上述の各実施形態と同様に、トランジスタTrのゲートには、階調データに応じた電圧Vdが駆動回路18から供給される。これによって、トランジスタTrは、オン状態又はオフ状態の何れかに制御される。トランジスタTrがオン状態に変化すると、接続点Zで合成された駆動電流Idsが発光素子20に供給される。発光素子20は、駆動電流Idsの電流値に応じた輝度で発光する。
トランジスタTrは、発光素子20と接続点Zとの間に配置される。上述の各実施形態と同様に、トランジスタTrのゲートには、階調データに応じた電圧Vdが駆動回路18から供給される。これによって、トランジスタTrは、オン状態又はオフ状態の何れかに制御される。トランジスタTrがオン状態に変化すると、接続点Zで合成された駆動電流Idsが発光素子20に供給される。発光素子20は、駆動電流Idsの電流値に応じた輝度で発光する。
電流源トランジスタTg1〜Tg4のうちオン状態となった切替用トランジスタTsに対応する電流源トランジスタTgのチャネル幅Wの和(以下「合計チャネル幅」という)が大きくなれば、接続点Zで合成される駆動電流Idsの電流値は大きくなる。すなわち、複数の電流源トランジスタTg1〜Tg4を等価的に1個の電流源トランジスタとして把握すると、切替用トランジスタTs1〜Ts4を選択的にオン状態又はオフ状態に制御することは、第1実施形態と同様に電流源トランジスタのチャネル幅W(合計チャネル幅)を制御することと等価である。
そこで、本実施形態においては、単位回路U1〜Unの各々における駆動電流Idsが同一の電流値となるように、各単位回路U1〜Unにおいて、電源端子19からその単位回路Uの各電流源トランジスタTg1〜Tg4に至る抵抗値に応じて、複数の切替用トランジスタTs1〜Ts4のうち1以上の切替用トランジスタTsを選択的にオン状態としている。さらに詳述すると、電源端子19から接続点Sまでの距離が大きいほど、単位回路Uにおける合計チャネル幅が大きくなるように、オン状態となる切替用トランジスタTs1〜Ts4が選択される。これにより、高位側電源線16における電位降下によって、各単位回路U1〜Unの電流源トランジスタTg1〜Tg4のゲート・ソース間電圧Vgsが減少しても、駆動電流Idsが減少することを抑制できる。従って、各単位回路U1〜Unにおける駆動電流Idsを同一の電流値とすることができ、各単位回路U1〜Unにおける発光素子20の発光強度にばらつきが発生することを抑制できる。
そこで、本実施形態においては、単位回路U1〜Unの各々における駆動電流Idsが同一の電流値となるように、各単位回路U1〜Unにおいて、電源端子19からその単位回路Uの各電流源トランジスタTg1〜Tg4に至る抵抗値に応じて、複数の切替用トランジスタTs1〜Ts4のうち1以上の切替用トランジスタTsを選択的にオン状態としている。さらに詳述すると、電源端子19から接続点Sまでの距離が大きいほど、単位回路Uにおける合計チャネル幅が大きくなるように、オン状態となる切替用トランジスタTs1〜Ts4が選択される。これにより、高位側電源線16における電位降下によって、各単位回路U1〜Unの電流源トランジスタTg1〜Tg4のゲート・ソース間電圧Vgsが減少しても、駆動電流Idsが減少することを抑制できる。従って、各単位回路U1〜Unにおける駆動電流Idsを同一の電流値とすることができ、各単位回路U1〜Unにおける発光素子20の発光強度にばらつきが発生することを抑制できる。
なお、上記の電圧D1〜D4は、図示しない制御回路から切替用トランジスタTs1〜Ts4の各ゲートへ供給される。また、切替用トランジスタTs1〜Ts4の各々にメモリを設け、各メモリに電圧D1〜D4を書き込んで保持するようにしてもよい。
<D:第4実施形態>
第3実施形態の発光装置10においては、電源端子19から接続点Sまでの距離が大きいほど、単位回路Uの合計チャネル幅が大きくなるように設定されていた。これに対して、第4実施形態の発光装置10においては、電源端子19から接続点Sまでの距離が大きいほど、電流源トランジスタTg1〜Tg4のうちオン状態となった切替用トランジスタTsに対応する電流源トランジスタTgのチャネル長Lの和(以下「合計チャネル長」という)が小さくなるように設定されている点で第3実施形態の発光装置10と相違する。ここで、第4実施形態の発光装置10においては、単位回路Uにおける電流源トランジスタTg1〜Tg4の各々のチャネル長Lは異なる。具体的には、各々のチャネル長Lは2のべき乗の相対比で表される(Tg1:Tg2:Tg3:Tg4=8:4:2:1)。従って、各電流源トランジスタTg1〜Tg4で生成される電流をそれぞれI1〜I4とすれば、I1:I2:I3:I4=1:2:4:8となる。
第3実施形態の発光装置10においては、電源端子19から接続点Sまでの距離が大きいほど、単位回路Uの合計チャネル幅が大きくなるように設定されていた。これに対して、第4実施形態の発光装置10においては、電源端子19から接続点Sまでの距離が大きいほど、電流源トランジスタTg1〜Tg4のうちオン状態となった切替用トランジスタTsに対応する電流源トランジスタTgのチャネル長Lの和(以下「合計チャネル長」という)が小さくなるように設定されている点で第3実施形態の発光装置10と相違する。ここで、第4実施形態の発光装置10においては、単位回路Uにおける電流源トランジスタTg1〜Tg4の各々のチャネル長Lは異なる。具体的には、各々のチャネル長Lは2のべき乗の相対比で表される(Tg1:Tg2:Tg3:Tg4=8:4:2:1)。従って、各電流源トランジスタTg1〜Tg4で生成される電流をそれぞれI1〜I4とすれば、I1:I2:I3:I4=1:2:4:8となる。
合計チャネル長が小さくなれば、接続点Zで合成される駆動電流Idsの電流値は大きくなる。単位回路Uにおける複数の電流源トランジスタTg1〜Tg4を等価的に1個の電流源トランジスタとして把握すると、切替用トランジスタTs1〜Ts4を選択的にオン状態又はオフ状態に制御することは、第2実施形態と同様に電流源トランジスタのチャネル長L(合計チャネル長)を制御することと等価である。
そこで、本実施形態においては、各単位回路U1〜Unにおいて、電源端子19から接続点Sまでの距離が大きいほど、その単位回路Uにおける合計チャネル長が小さくなるように、オン状態となる切替用トランジスタTs1〜Ts4が選択される。これにより、高位側電源線16における電位降下によって、各単位回路U1〜Unの電流源トランジスタTg1〜Tg4のゲート・ソース間電圧Vgsが減少しても、駆動電流Idsが減少することを抑制できる。従って、各単位回路U1〜Unにおける駆動電流Idsを同一の電流値とすることができ、各単位回路U1〜Unにおける発光素子20の発光強度にばらつきが発生することを抑制できる。
そこで、本実施形態においては、各単位回路U1〜Unにおいて、電源端子19から接続点Sまでの距離が大きいほど、その単位回路Uにおける合計チャネル長が小さくなるように、オン状態となる切替用トランジスタTs1〜Ts4が選択される。これにより、高位側電源線16における電位降下によって、各単位回路U1〜Unの電流源トランジスタTg1〜Tg4のゲート・ソース間電圧Vgsが減少しても、駆動電流Idsが減少することを抑制できる。従って、各単位回路U1〜Unにおける駆動電流Idsを同一の電流値とすることができ、各単位回路U1〜Unにおける発光素子20の発光強度にばらつきが発生することを抑制できる。
<E:変形例>
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下の変形が可能である。また、以下に示す変形例のうちの2以上の変形例を組み合わせることもできる。
(1)変形例1
上述の各実施形態においては、発光素子20の一例として、OLED素子を取り上げたが、無機発光ダイオードやLED(Light Emitting Diode)であってもよい。要は、駆動電流に応じた発光輝度で発光するのであれば、どのような素子であってもよい。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下の変形が可能である。また、以下に示す変形例のうちの2以上の変形例を組み合わせることもできる。
(1)変形例1
上述の各実施形態においては、発光素子20の一例として、OLED素子を取り上げたが、無機発光ダイオードやLED(Light Emitting Diode)であってもよい。要は、駆動電流に応じた発光輝度で発光するのであれば、どのような素子であってもよい。
(2)変形例2
上述の各実施形態においては、各単位回路U1〜Unにおける電流源トランジスタTgのサイズ(チャネル幅W又はチャネル長L)は、電源端子19から電流源トランジスタTgに至る電流経路の抵抗値に応じて異なるように設定されているが、本発明はこれに限られるものではない。すなわち、各単位回路U1〜Unの電流源トランジスタTgで生成される駆動電流Idsの電流値が等しくなるように、電源端子19から電流源トランジスタTgに至る電流経路の抵抗値に応じて電流源トランジスタTgの駆動能力が設定されればよい。
ここで、電流源トランジスタTgの駆動能力とは、ゲート・ソース間電圧Vgsに対して出力される駆動電流Idsの大きさを決定する要素である。そのような駆動能力としては、電流源トランジスタTgのサイズ(チャネル幅W又はチャネル長L)の他に、上記式(1)における電子の移動度μ、電流源トランジスタTgのゲート容量Cox、閾値電圧Vthなどが該当する。
上述の各実施形態においては、各単位回路U1〜Unにおける電流源トランジスタTgのサイズ(チャネル幅W又はチャネル長L)は、電源端子19から電流源トランジスタTgに至る電流経路の抵抗値に応じて異なるように設定されているが、本発明はこれに限られるものではない。すなわち、各単位回路U1〜Unの電流源トランジスタTgで生成される駆動電流Idsの電流値が等しくなるように、電源端子19から電流源トランジスタTgに至る電流経路の抵抗値に応じて電流源トランジスタTgの駆動能力が設定されればよい。
ここで、電流源トランジスタTgの駆動能力とは、ゲート・ソース間電圧Vgsに対して出力される駆動電流Idsの大きさを決定する要素である。そのような駆動能力としては、電流源トランジスタTgのサイズ(チャネル幅W又はチャネル長L)の他に、上記式(1)における電子の移動度μ、電流源トランジスタTgのゲート容量Cox、閾値電圧Vthなどが該当する。
(3)変形例3
上述の各実施形態においては、各単位回路U1〜Unは、電流源トランジスタTgと、電流源トランジスタTgで生成された電流を発光素子20に供給するか否かを切り替えるトランジスタTrと、発光素子20と、を備えているが、図7に示すように、単位回路Uが、電流源トランジスタTgを備えずに、トランジスタTrと、発光素子20と、を含むという構成を採用することもできる。すなわち、トランジスタTrを電流源として機能させると共に、生成した駆動電流を発光素子20へ供給するか否かを切り替えるスイッチとして機能させることもできる。かかる態様においては、電源端子19からトランジスタTrに至る電流経路の抵抗値に応じて、トランジスタTrのサイズ(チャネル幅W又はチャネル長L)が個別に設定される。
上述の各実施形態においては、各単位回路U1〜Unは、電流源トランジスタTgと、電流源トランジスタTgで生成された電流を発光素子20に供給するか否かを切り替えるトランジスタTrと、発光素子20と、を備えているが、図7に示すように、単位回路Uが、電流源トランジスタTgを備えずに、トランジスタTrと、発光素子20と、を含むという構成を採用することもできる。すなわち、トランジスタTrを電流源として機能させると共に、生成した駆動電流を発光素子20へ供給するか否かを切り替えるスイッチとして機能させることもできる。かかる態様においては、電源端子19からトランジスタTrに至る電流経路の抵抗値に応じて、トランジスタTrのサイズ(チャネル幅W又はチャネル長L)が個別に設定される。
(4)変形例4
上述の各実施形態においては、発光装置10は電源回路14及び15を備えているが、これに限らず、例えば電源回路を1つだけで構成し、その1つの電源回路から高位側電源線16へ電源電圧VELを供給するという態様であってもよい。このとき、上述の各実施形態のように、高位側電源線16の両端に電源端子19を設け、高位電源線16の両端から電源電圧VELを供給することもできる。また、上述の各実施形態においては、高位側電源線16の両端に電源端子19をそれぞれ設け、高位側電源線16の両端から電源電圧VELを供給しているが、これに限らず、電源端子19の高位側電源線16における設置位置は適宜変更が可能である。例えば、高位側電源線16の中央に電源端子19を設け、そこから電源電圧VELを高位側電源線16に供給するという態様であってもよい。
上述の各実施形態においては、発光装置10は電源回路14及び15を備えているが、これに限らず、例えば電源回路を1つだけで構成し、その1つの電源回路から高位側電源線16へ電源電圧VELを供給するという態様であってもよい。このとき、上述の各実施形態のように、高位側電源線16の両端に電源端子19を設け、高位電源線16の両端から電源電圧VELを供給することもできる。また、上述の各実施形態においては、高位側電源線16の両端に電源端子19をそれぞれ設け、高位側電源線16の両端から電源電圧VELを供給しているが、これに限らず、電源端子19の高位側電源線16における設置位置は適宜変更が可能である。例えば、高位側電源線16の中央に電源端子19を設け、そこから電源電圧VELを高位側電源線16に供給するという態様であってもよい。
(5)変形例5
上述の各実施形態に係る発光装置10においては、各単位回路U1〜Unの発光素子20に供給される駆動電流Idsは同一の電流値であるが、これに限らず、例えば各単位回路U1〜Unの発光素子20に供給される電流Idsの電流値が互いに異なるように設定されていてもよい。そのような態様であっても、電源端子19から単位回路Uの電流源トランジスタTgと高位側電源線16との接続点までの距離が大きいほど、電流源トランジスタTgに供給される電源電圧VELが大きく減少し、単位回路Uにおける発光強度(輝度)が大きく減少するという問題を生じる。かかる問題を解決するためには、上述の各実施形態と同様に、電源端子19から各単位回路U1〜Unの電流源トランジスタTgに至る電流経路の抵抗値に応じて、電流源トランジスタTgのサイズ(チャネル幅W又はチャネル長L)を異ならせるという構成が有効である。
上述の各実施形態に係る発光装置10においては、各単位回路U1〜Unの発光素子20に供給される駆動電流Idsは同一の電流値であるが、これに限らず、例えば各単位回路U1〜Unの発光素子20に供給される電流Idsの電流値が互いに異なるように設定されていてもよい。そのような態様であっても、電源端子19から単位回路Uの電流源トランジスタTgと高位側電源線16との接続点までの距離が大きいほど、電流源トランジスタTgに供給される電源電圧VELが大きく減少し、単位回路Uにおける発光強度(輝度)が大きく減少するという問題を生じる。かかる問題を解決するためには、上述の各実施形態と同様に、電源端子19から各単位回路U1〜Unの電流源トランジスタTgに至る電流経路の抵抗値に応じて、電流源トランジスタTgのサイズ(チャネル幅W又はチャネル長L)を異ならせるという構成が有効である。
(6)変形例6
上述の第3及び第4実施形態に係る発光装置10においては、切替用トランジスタTs1〜Ts4は、複数の電流源トランジスタTg1〜Tg4と接続点Zとの間に配置されているが、これに限らず、例えば切替用トランジスタTs1〜Ts4は、高位側電源線16と複数の電流源トランジスタTg1〜Tg4との間に配置されるという態様であってもよい。すなわち、切替用トランジスタTs1〜Ts4は、高位側電源線16から接続点Zに至るまでの電流の経路上に、電流源トランジスタTg1〜Tg4に対応してそれぞれ設けられていればよい。
上述の第3及び第4実施形態に係る発光装置10においては、切替用トランジスタTs1〜Ts4は、複数の電流源トランジスタTg1〜Tg4と接続点Zとの間に配置されているが、これに限らず、例えば切替用トランジスタTs1〜Ts4は、高位側電源線16と複数の電流源トランジスタTg1〜Tg4との間に配置されるという態様であってもよい。すなわち、切替用トランジスタTs1〜Ts4は、高位側電源線16から接続点Zに至るまでの電流の経路上に、電流源トランジスタTg1〜Tg4に対応してそれぞれ設けられていればよい。
(7)変形例7
上述の各実施形態においては、各単位回路U1〜Unにおける電流源トランジスタTgのサイズ(チャネル幅W又はチャネル長L)は、電源端子19から電流源トランジスタTgに至る電流経路の抵抗値に応じて異なるように調整されるが、例えば、電源端子19から電流源トランジスタTgに至る電流経路の抵抗値に応じて、各単位回路U1〜Unにおける電流源トランジスタTgのチャネル幅Wとチャネル長Lの双方を調整するという態様であってもよい。
上述の各実施形態においては、各単位回路U1〜Unにおける電流源トランジスタTgのサイズ(チャネル幅W又はチャネル長L)は、電源端子19から電流源トランジスタTgに至る電流経路の抵抗値に応じて異なるように調整されるが、例えば、電源端子19から電流源トランジスタTgに至る電流経路の抵抗値に応じて、各単位回路U1〜Unにおける電流源トランジスタTgのチャネル幅Wとチャネル長Lの双方を調整するという態様であってもよい。
(8)変形例8
上述の各実施形態においては、電流源トランジスタTg及びトランジスタTrは、高位側電源線16と発光素子20との間に配置されているが、これに限らず、例えば電流源トランジスタTg及びトランジスタTrの両方又は何れか一方を発光素子20と低位側電源線16との間に配置してもよい。また、上述の各実施形態においては、トランジスタTrは、電流源トランジスタTgと発光素子20との間に配置されているが、これに限らず、例えば高位側電源線16と電流源トランジスタTgとの間にトランジスタTrを配置してもよい。また、発光素子20と低位側電源線17との間に電流源トランジスタTg及びトランジスタTrの両方を配置した態様において、トランジスタTrは、発光素子20と電流源トランジスタTgとの間に配置してもよいし、電流源トランジスタTgと低位側電源線17との間に配置してもよい。
上述の各実施形態においては、電流源トランジスタTg及びトランジスタTrは、高位側電源線16と発光素子20との間に配置されているが、これに限らず、例えば電流源トランジスタTg及びトランジスタTrの両方又は何れか一方を発光素子20と低位側電源線16との間に配置してもよい。また、上述の各実施形態においては、トランジスタTrは、電流源トランジスタTgと発光素子20との間に配置されているが、これに限らず、例えば高位側電源線16と電流源トランジスタTgとの間にトランジスタTrを配置してもよい。また、発光素子20と低位側電源線17との間に電流源トランジスタTg及びトランジスタTrの両方を配置した態様において、トランジスタTrは、発光素子20と電流源トランジスタTgとの間に配置してもよいし、電流源トランジスタTgと低位側電源線17との間に配置してもよい。
(9)変形例9
上述の第3実施形態及び第4実施形態においては、各単位回路U1〜Unにおける各電流源トランジスタTg1〜Tg4のサイズ(チャネル幅W又はチャネル長L)は異なっているが、これに限らず、例えば各単位回路U1〜Unにおける各電流源トランジスタTg1〜Tg4のサイズ(チャネル幅W又はチャネル長L)は全て等しいという態様であってもよい。ただし、各電流源トランジスタTg1〜Tg4のサイズが相違するという構成によれば、各電流源トランジスタTg1〜Tg4のサイズが共通するという構成と比較して、多段階に合計チャネル幅又は合計チャネル長を調整することが可能である。
上述の第3実施形態及び第4実施形態においては、各単位回路U1〜Unにおける各電流源トランジスタTg1〜Tg4のサイズ(チャネル幅W又はチャネル長L)は異なっているが、これに限らず、例えば各単位回路U1〜Unにおける各電流源トランジスタTg1〜Tg4のサイズ(チャネル幅W又はチャネル長L)は全て等しいという態様であってもよい。ただし、各電流源トランジスタTg1〜Tg4のサイズが相違するという構成によれば、各電流源トランジスタTg1〜Tg4のサイズが共通するという構成と比較して、多段階に合計チャネル幅又は合計チャネル長を調整することが可能である。
<F:電子機器>
次に、図8を参照して、本発明に係る電子機器のひとつの態様である画像形成装置について説明する。この画像形成装置は、ベルト中間転写体方式を利用したタンデム型のフルカラー画像形成装置である。
次に、図8を参照して、本発明に係る電子機器のひとつの態様である画像形成装置について説明する。この画像形成装置は、ベルト中間転写体方式を利用したタンデム型のフルカラー画像形成装置である。
この画像形成装置では、各々が同様の構成である4個の発光装置10K,10C,10M,10Yが、各々の構成が同様である4個の感光体ドラム(像担持体)110K,110C,110M,110Yの像形成面110に対向する位置にそれぞれ配置されている。発光装置10K,10C,10M,10Yは、上記の各形態に係る発光装置10と同様の構成である。
図8に示すように、この画像形成装置には、駆動ローラ121と従動ローラ122とが設けられており、これらのローラ121,122には無端の中間転写ベルト120が巻回されて、矢印に示すようにローラ121,122の周囲を回転させられる。図示しないが、中間転写ベルト120に張力を与えるテンションローラなどの張力付与手段を設けてもよい。
この中間転写ベルト120の周囲には、外周面に感光層を有する4個の感光体ドラム110K,110C,110M,110Yが互いに所定の間隔をおいて配置される。添字「K」,「C」,「M」,「Y」はそれぞれ黒、シアン、マゼンタ、イエローの顕像を形成するために使用されることを意味している。他の部材についても同様である。感光体ドラム110K,110C,110M,110Yは、中間転写ベルト120の駆動と同期して回転駆動される。
各感光体ドラム110(K,C,M,Y)の周囲には、コロナ帯電器111(K,C,M,Y)と、発光装置10(K,C,M,Y)と、現像器114(K,C,M,Y)とが配置されている。コロナ帯電器111(K,C,M,Y)は、これに対応する感光体ドラム110(K,C,M,Y)の像形成面110A(外周面)を一様に帯電させる。発光装置10A(K,C,M,Y)は、各感光体ドラムの帯電した像形成面110Aに静電潜像を書き込む。各発光装置10A(K,C,M,Y)においては、感光体ドラム110(K,C,M,Y)の母線(主走査方向)に沿って複数の発光素子20が配列する。静電潜像の書き込みは、複数の発光素子20によって感光体ドラム110(K,C,M,Y)に光を照射することにより行う。現像器114(K,C,M,Y)は、静電潜像に現像剤としてのトナーを付着させることにより感光体ドラム110(K,C,M,Y)に顕像(すなわち可視像)を形成する。
このような4色の単色顕像形成ステーションにより形成された黒、シアン、マゼンタ、イエローの各顕像は、中間転写ベルト120上に順次に一次転写されることによって中間転写ベルト120上で重ね合わされ、この結果としてフルカラーの顕像が形成される。中間転写ベルト120の内側には、4つの一次転写コロトロン(転写器)112(K,C,M,Y)が配置されている。一次転写コロトロン112(K,C,M,Y)は、感光体ドラム110(K,C,M,Y)の近傍にそれぞれ配置されており、感光体ドラム110(K,C,M,Y)から顕像を静電的に吸引することにより、感光体ドラムと一次転写コロトロンの間を通過する中間転写ベルト120に顕像を転写する。
最終的に画像を形成する対象(記録材)としてのシート102は、ピックアップローラ103によって、給紙カセット101から1枚ずつ給送されて、駆動ローラ121に接した中間転写ベルト120と二次転写ローラ126の間のニップに送られる。中間転写ベルト120上のフルカラーの顕像は、二次転写ローラ126によってシート102の片面に一括して二次転写され、定着部である定着ローラ対127を通ることでシート102上に定着される。この後、シート102は、排紙ローラ対128によって、装置上部に形成された排紙カセット上へ排出される。
次に、図9を参照して、本発明に係る画像形成装置の他の形態について説明する。この画像形成装置は、ベルト中間転写体方式を利用したロータリ現像式のフルカラー画像形成装置である。図9に示すように、感光体ドラム110の周囲には、コロナ帯電器168と、ロータリ式の現像ユニット161と、上記の実施形態に係る発光装置10と、中間転写ベルト169とが設けられている。
コロナ帯電器168は、感光体ドラム110の外周面を一様に帯電させる。発光装置10は、感光体ドラム110の帯電させられた像形成面(外周面)に静電潜像を書き込む。この発光装置10においては、感光体ドラム110の母線(主走査方向)に沿って複数の発光素子32が配列する。静電潜像の書き込みは、これらの発光素子32から感光体ドラム110に光を照射することにより行う。
現像ユニット161は、4つの現像器163Y,163C,163M,163Kが90°の角間隔をおいて配置されたドラムであり、軸161aを中心にして反時計回りに回転可能である。現像器163Y,163C,163M,163Kは、それぞれイエロー、シアン、マゼンタ、黒のトナーを感光体ドラム110に供給して、静電潜像に現像剤としてのトナーを付着させることにより感光体ドラム110に顕像(すなわち可視像)を形成する。
無端の中間転写ベルト169は、駆動ローラ170a、従動ローラ170b、一次転写ローラ166およびテンションローラに巻回されて、これらのローラの周囲を矢印に示す向きに回転させられる。一次転写ローラ166は、感光体ドラム110から顕像を静電的に吸引することにより、感光体ドラム110と一次転写ローラ166の間を通過する中間転写ベルト169に顕像を転写する。
具体的には、感光体ドラム110の最初の1回転で、発光装置10によりイエロー(Y)像のための静電潜像が書き込まれて現像器163Yにより同色の顕像が形成され、さらに中間転写ベルト169に転写される。また、次の1回転で、発光装置10Aによりシアン(C)像のための静電潜像が書き込まれて現像器163Cにより同色の顕像が形成され、イエローの顕像に重なり合うように中間転写ベルト169に転写される。そして、このようにして感光体ドラム110が4回転する間に、イエロー、シアン、マゼンタ、黒の顕像が中間転写ベルト169に順次に重ね合わせられ、この結果としてフルカラーの顕像が転写ベルト169上に形成される。最終的に画像を形成する対象としてのシートの両面に画像を形成する場合には、中間転写ベルト169に表面と裏面の同色の顕像を転写し、次に中間転写ベルト169に表面と裏面の次の色の顕像を転写する形式で、フルカラーの顕像を中間転写ベルト169上に形成する。
画像形成装置には、シートが通過させられるシート搬送路174が設けられている。シートは、給紙カセット178から、ピックアップローラ179によって1枚ずつ取り出され、搬送ローラによってシート搬送路174を進行させられ、駆動ローラ170aに接した中間転写ベルト169と二次転写ローラ171の間のニップを通過する。二次転写ローラ171は、中間転写ベルト169からフルカラーの顕像を一括して静電的に吸引することにより、シートの片面に顕像を転写する。二次転写ローラ171は、図示しないクラッチにより中間転写ベルト169に接近および離間させられるようになっている。そして、シートにフルカラーの顕像を転写する時に二次転写ローラ171は中間転写ベルト169に当接させられ、中間転写ベルト169に顕像を重ねている間は二次転写ローラ171から離される。
以上のようにして画像が転写されたシートは定着器172に搬送され、定着器172の加熱ローラ172aと加圧ローラ172bの間を通過させられることにより、シート上の顕像が定着する。定着処理後のシートは、排紙ローラ対176に引き込まれて矢印Fの向きに進行する。両面印刷の場合には、シートの大部分が排紙ローラ対176を通過した後、排紙ローラ対176が逆方向に回転させられ、矢印Gで示すように両面印刷用搬送路175に導入される。そして、二次転写ローラ171により顕像がシートの他面に転写され、再び定着器172で定着処理が行われた後、排紙ローラ対176でシートが排出される。
図8および図9に例示した画像形成装置は、OLED素子を発光素子20として採用した光源(露光手段)を利用しているので、レーザ走査光学系を用いた場合よりも装置が小型化される。なお、以上に例示した以外の電子写真方式の画像形成装置にも本発明の発光装置10を採用することができる。例えば、中間転写ベルトを使用せずに感光体ドラムからシートに対して直接的に顕像を転写するタイプの画像形成装置や、モノクロの画像を形成する画像形成装置にも本発明に係る発光装置10を応用することが可能である。
本発明に係る発光装置の用途は感光体の露光に限定されない。例えば、本発明の発光装置は、原稿などの読取対象に光を照射するライン型の光ヘッド(照明装置)としてスキャナなどの画像読取装置に採用される。この種の画像読取装置としては、スキャナ、複写機やファクシミリの読取部分、バーコードリーダ、あるいはQRコード(登録商標)のような二次元画像コードを読む二次元画像コードリーダがある。また、複数の発光素子(特に発光素子)を面状に配列した発光装置は、液晶パネルの背面側に配置されるバックライトユニットとしても採用される。また、複数の単位回路を行列状に配列した発光装置は各種の電子機器の表示装置として採用される。
10……発光装置、16……高位側電源線、19……電源端子、U1〜Un……単位回路、Tsw……駆動トランジスタ、Tr……トランジスタ(スイッチ)、S1〜Sn……接続点、Ids……駆動電流、20……発光素子、W……ゲート幅(チャネル幅)、L……ゲート長(チャネル長)。
Claims (10)
- 電源端子を介して電力が供給される電源線に各々が接続される複数の単位回路を備えた発光装置であって、
前記複数の単位回路の各々は、
前記電源線から電力の供給を受けて電流を生成する電流源トランジスタと、
前記電流源トランジスタによって生成される電流に応じた輝度で発光する発光素子と、を備え、
前記複数の単位回路の各々における前記電流源トランジスタの駆動能力は、前記電源端子から前記電流源トランジスタに至る電流経路の抵抗値に応じて異なることを特徴とする、発光装置。 - 前記電流源トランジスタの駆動能力には、前記電流源トランジスタのサイズが含まれ、
前記複数の単位回路の各々における前記電流源トランジスタのサイズは、前記電源端子から前記電流源トランジスタに至る電流経路の抵抗値に応じて異なることを特徴とする、
請求項1に記載の発光装置。 - 前記電流源トランジスタのサイズにはチャネル幅が含まれ、
前記複数の単位回路の各々における前記電流源トランジスタのチャネル幅は、前記電源端子から前記電流源トランジスタに至る電流経路の抵抗値が大きいほど大きいことを特徴とする、請求項2に記載の発光装置。 - 前記電流源トランジスタのサイズにはチャネル長が含まれ、
前記複数の単位回路の各々における前記電流源トランジスタのチャネル長は、前記電源端子から前記電流源トランジスタに至る電流経路の抵抗値が大きいほど小さいことを特徴とする、請求項2に記載の発光装置。 - 電源端子を介して電力が供給される電源線に各々が接続される複数の単位回路を備えた発光装置であって、
前記複数の単位回路の各々は、
前記電源線から電力の供給を受けて電流を生成する複数の電流源トランジスタと、
前記複数の電流源トランジスタから生成される電流が接続点で合成された駆動電流に応じた輝度で発光する発光素子と、
前記電源線から前記接続点に至る電流の経路上に前記複数の電流源トランジスタの各々に対応してそれぞれ設けられた複数のスイッチと、を備え、
前記複数の単位回路の各々において、前記電源端子から当該単位回路の前記各電流源トランジスタに至る抵抗値に応じて、前記複数のスイッチのうち1以上のスイッチを選択的にオン状態とすることを特徴とする、発光装置。 - 前記複数の単位回路の各々において、前記電源端子から前記各電流源トランジスタに至る電流経路の抵抗値が大きいほど、前記複数の電流源トランジスタのうちオン状態となったスイッチに対応する1以上の電流源トランジスタのチャネル幅の和が大きいことを特徴とする請求項5に記載の発光装置。
- 前記複数の単位回路の各々において、前記電源端子から前記各電流源トランジスタに至る電流経路の抵抗値が大きいほど、前記複数の電流源トランジスタのうちオン状態となったスイッチに対応する1以上の電流源トランジスタのチャネル長の和が小さいことを特徴とする請求項5に記載の発光装置。
- 前記電源線の両端には、前記電源端子がそれぞれ設けられることを特徴とする請求項1から7の何れか1項に記載の発光装置。
- 前記複数の単位回路の各々は、
前記電源線から前記発光素子に供給される電流の経路上に設けられ、前記駆動電流を前記発光素子に供給するか否かを切り替え可能なスイッチ素子を更に備えることを特徴とする請求項1から8の何れか1項に記載の発光装置。 - 請求項1から9の何れか1項に記載の発光装置を具備する電子機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007285902A JP2009115888A (ja) | 2007-11-02 | 2007-11-02 | 発光装置および電子機器 |
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JP2007285902A JP2009115888A (ja) | 2007-11-02 | 2007-11-02 | 発光装置および電子機器 |
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JP (1) | JP2009115888A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110796367A (zh) * | 2019-10-28 | 2020-02-14 | 国网山西省电力公司忻州供电公司 | 一种基于信息远方标识的设备信息管理方法、装置及终端 |
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2007
- 2007-11-02 JP JP2007285902A patent/JP2009115888A/ja not_active Withdrawn
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