JP2010185519A - 転がり案内装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】揺動運動が繰り返し行われる場合であっても、特段のメンテナンス動作を不要とし、安価な一般的なグリースを潤滑に使用してもフレッチング摩耗を抑制して装置を超寿命化し得る転がり案内装置を提供する。
【解決手段】円筒状のローラ8を無限循環させる無限軌道を有する転がり案内装置であって、ローラ8の転動面8aにおける円周方向Aの面粗さを、同転動面8aにおける軸方向Bの面粗さよりも小さくした。
【選択図】図3

Description

本発明は、円筒状のローラを無限循環させる無限軌道を有する転がり案内装置に係り、特に、そのローラの転動面と軌道面との間でのフレッチングを抑制する上で好適な転がり案内装置に関する。
ベッドに対して移動テーブルを直動可能に支持する送りテーブル装置等に使用される転がり案内装置のうち、有限軌道を有する直動転がり案内装置においては、移動テーブルの往復移動により、案内レールと保持器の相対位置が少しずつずれて、最終的に保持器が案内レールから外れてしまう現象(ミクロスリップ現象)が生じるという問題が知られている。
そこで、例えば特許文献1ないし2に記載の技術では、ローラとこれに転がり接触する案内レールとの間のすべりに係る知見に基づいて、格別の部材を付加することなくして構造の複雑化やコスト高を防止し、且つ各部材の構造に大規模な変更を生じることなくして、有限軌道を有する転がり案内装置でのミクロスリップを防止している。
特許2808785号公報 特許2897334号公報
しかしながら、転がり案内装置の用途において、揺動運動が繰り返し行われる場合には、フレッチングが生じるという別の問題がある。
ここで、フレッチングを抑制する対策として、円筒状のローラを無限循環させる無限軌道を有する転がり案内装置においては、設定された揺動ストローク量で揺動させる際に、例えば所定サイクル毎に設定された揺動ストローク量よりも大きなストローク量でストロークさせるメンテナンス動作を行うことにより、ローラの転動面と軌道面との間に、潤滑剤を引き込ませてフレッチングを抑制していた。しかし、このような対策では、定期的に不要なストローク運動をさせるというメンテナンス動作が必要となるため、耐フレッチング性を向上させる上で未だ検討の余地が残されている。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、転がり案内装置の用途において、揺動運動が繰り返し行われる場合であっても、上記のような特段のメンテナンス動作を不要とし、安価な一般的なグリースを潤滑に使用したときであっても、フレッチング摩耗を抑制して装置を長寿命化し得る転がり案内装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明は、円筒状のローラを無限循環させる無限軌道を有する転がり案内装置であって、前記ローラの転動面における円周方向の面粗さを、同転動面における軸方向の面粗さよりも小さくしたことを特徴としている。
なお、本発明に係る転がり案内装置は、円筒状のローラを無限循環させる無限軌道を有するものであれば、種々の転がり案内装置に適用することができる。例えば、この種の転がり案内装置としては、案内レールと、その案内レール上に跨設されて円筒状のローラを介してスライド移動可能なスライダを有するリニアガイド装置や、ねじ軸と、そのねじ軸に対して円筒状のローラを介して外嵌されて軸方向に相対移動可能なナットとを有するボールねじ等を例示することができる。
本発明に係る転がり案内装置によれば、ローラの転動面における円周方向の面粗さを、同転動面における軸方向の面粗さよりも小さくしたので、上記特許文献1ないし2に記載の技術とは逆の効果が生じる。つまり、転動するローラにミクロスリップが生じることになる。しかし、本発明に係る転がり案内装置は、円筒状のローラを無限循環させる無限軌道を有するものに限定されるため、ローラにミクロスリップが生じても、無限軌道に沿ってローラが公転するだけであって、有限軌道を有する直動転がり案内装置とは異なり、保持器が案内レールから外れてしまうといった問題が生じることはない。そして、本発明に係る転がり案内装置によれば、ローラにミクロスリップを意図的に生じさせることで、無限軌道に沿ってローラを僅かずつ公転させることができる。そのため、ローラの転動面と軌道面との間に潤滑剤を順次に引き込ませることができる。したがって、上記例示したような定期的に不要なストローク運動をさせるという潤滑剤補給のためのメンテナンス動作が不要であり、安価な一般的なグリースを潤滑に使用してもフレッチング摩耗を抑制することができるという格別顕著な効果を奏する。
ここで、本発明に係る転がり案内装置において、ローラの転動面における円周方向の面粗さを、中心線平均粗さにおいて0.05μm以下にすると好適である。
また、本発明に係る転がり案内装置において、前記ローラが、弾性体からなり且つ砥粒を含有する研磨粒子をローラの転動面に衝突させる仕上げ研磨で得られてなるものであれば、ローラの転動面を光沢度20以上の仕上げ面、すなわち、表面に異物の残留が無く、清浄で粗さの良好な表面とすることが可能であり、これにより、焼付や摩耗、さらには疲労寿命延長などの転動性能や摺動性能を向上させる上で好適である。
上述のように、本発明に係る転がり案内装置によれば、転がり案内装置の用途において、揺動運動が繰り返し行われる場合であっても、特段のメンテナンス動作を不要とし、安価な一般的なグリースを潤滑に使用したときであっても、フレッチング摩耗を抑制して装置を長寿命化することができる。
本発明の一実施形態のリニアガイド装置を示す斜視図である。 図1のZ−Z断面での右側半断面図である。 図1のリニアガイド装置に組み込まれているローラおよびこのローラの転動面の加工方法を示す斜視図である。 ローラに仕上げ研磨を施すときにローラに投射される研磨粒子を示す図である。 ローラに投射される研磨粒子の投射角度を説明する図であり、同図(a)はローラを端面方向から見た図、同図(b)は(a)の平面図である。 ローラに投射された研磨粒子の作用を説明する図である。 本発明に係る転がり案内装置の他の例として示す、ローラガイド装置の断面図(実施形態の図1でのZ−Z断面に対応する図)である。
以下、本発明に係る転がり案内装置の一実施形態について、図面を適宜参照しつつ説明する。なお、本実施形態は、円筒状のローラを無限循環させる無限軌道を有する転がり案内装置として、案内レールと、その案内レール上に跨設されて円筒状のローラを介してスライド移動可能なスライダを有するリニアガイド装置の例である。
図1に斜視図を示すように、このリニアガイド装置1は、案内レール2と、この案内レール2上に跨設されたスライダ3とを有する。
案内レール2は、横断面が略I字状をなす長尺の棒状部材であって、その上面2aには固定用のボルト穴2bが所定のピッチで複数設けられている。また、案内レール2の左右側面部には、上下に一対の軌道面4a、4bを有する略V字状の凹部2cがそれぞれ形成されている。左右側面部の軌道面4a、4bは、案内レール2の両側面の長手方向に沿って形成されている。また、スライダ3は、横断面が略コの字状をなすスライダ本体5と、そのスライダ本体5のスライド方向の両側にそれぞれ付設された略コの字状の一対のエンドキャップ6とを有する。
図2に要部断面を示すように、上記スライダ本体5は、その両袖部5bの内面部に、上記案内レール2の軌道面4a、4bとそれぞれ対向する一対の軌道面9a、9bを有する。そして、この対向配置されたスライダ3の軌道面9a、9bと案内レール2の軌道面4a、4bとによって計4列の負荷軌道10a、10bが構成されている。そして、各負荷軌道10a、10bには、複数の転動体として、円柱状をなす鋼製のローラ(ころ)8が保持器20に保持されつつ介装され、上記案内レール2上をスライド移動するスライダ3の荷重を支えている。なお、隣接するローラ8同士の間には、保持ピース(不図示)が間装されている。
また、スライダ本体5の両袖部5bには、左右計4箇所にスライド方向に沿って貫通穴が設けられ、各貫通穴には、樹脂材料からなる円柱状のホルダ12がそれぞれ嵌装されている。このホルダ12は、その内部に、保持ピースのガイド腕部を案内する案内溝13が形成された長方形断面の貫通孔を有する。そして、このホルダ12内の貫通孔がローラ戻し路11a、11bになっており、このローラ戻し路11a、11bによって、転動するローラ8(および保持ピース)の無限循環時の移動を円滑に案内している。
さらに、上記一対のエンドキャップ6には、方向転換路14a、14bがそれぞれ設けられている。各方向転換路14a、14bは、略長方形断面を有する湾曲した通路であり、上下の負荷軌道10a、10bとローラ戻し路11a、11bとの交差を避けるために相互が襷掛けに立体交差して形成されるとともに、負荷軌道10a、10bとローラ戻し路11a、11bとを相互に連通させており、ローラ8(および保持ピース)を案内してその循環方向を転向させるようになっている。これにより、上述した負荷軌道10a、10b、ローラ戻し路11a、11b、および方向転換路14a、14bによって、負荷軌道10a、10bに介装される複数のローラ8をそれぞれ無限循環させる上下4列のローラ循環路が無限軌道として構成されている。
ここで、図3に斜視図を示すように、このローラ8は、その転動面8aにおける円周方向Aの面粗さを、同転動面8aにおける軸方向Bの面粗さよりも小さくしている。特に、本実施形態では、ローラ8の転動面8aにおける円周方向Aの面粗さを、中心線平均粗さにおいて0.05μm以下にしている。
以下、このローラ8の転動面8aの研磨方法について詳しく説明する。
このローラ8の転動面8aには、図示しない砥石で転動面8aを研削加工した後、図3に示す方法、すなわち、平均粒子径が0.02〜3mm程度の研磨粒子22をショットブラスト用ノズル23からローラ8の転動面8aに投射して研磨する方法で、上記所望の仕上げ研磨、つまり、ローラ8の転動面8aを、その転動面8aにおける円周方向Aの面粗さを、同転動面8aにおける軸方向Bの面粗さよりも小さくするように仕上げ研磨が施されている。
ここで、ローラ8に投射される研磨粒子としては、ゴム、熱可塑性エラストマなどの弾性体(弾性材)からなり、かつ♯2000以上の砥粒24(図4参照)を含有した研磨粒子22が用いられ、この研磨粒子22に含まれる砥粒24の材質としては、アルミナ(Al2O3)またはダイヤモンドまたは炭化けい素(SiC)が挙げられる。また、研磨粒子22に含まれる砥粒24の割合としては、0.5〜90質量%、好ましくは0.5〜50質量%、より好ましくは0.5〜8質量%であることが望ましい。最も好ましくは、0.5〜5質量%である。なお、本実施形態の例では、この研磨粒子22に含まれる砥粒として、この仕上げ研磨の前工程で使用した砥石の砥粒よりも粒径の小さい砥粒を用いている。
また、ローラ8に研磨粒子22を投射する際には、図5に示すように、前工程での研削方向(ローラ8の軸方向)に対して研磨粒子を0°以上90°以下の角度(ローラ8の中心軸線8bに対して垂直な平面5に向けて研磨粒子が投射される角度)θ1で投射した。
さらに、仕上げ研磨の前工程での研削面(ローラ8の転動面8a)のなす平面に対する垂直方向に対しての研磨粒子の入射角度θ2、つまり、ローラ8の中心軸線8bに対して水平な平面26に向けて研磨粒子22がローラ8の転動面8aに投射される角度θ2を0°を超え90°未満で投射した。なお、図5において、符号27は前工程の研削工程でローラ8の転動面8aに発生した研削目を示している。
次に、このリニアガイド装置1の作用・効果について説明する。
上述したように、このリニアガイド装置1によれば、ローラ8の転動面8aにおける円周方向Aの面粗さを、同転動面8aにおける軸方向Bの面粗さよりも小さくしたので、上記特許文献1ないし2に記載の技術とは逆の効果が生じる。つまり、上下4列のローラ循環路を転動するローラ8にミクロスリップが生じることになる。
しかし、このリニアガイド装置1は、上下4列のローラ循環路は、円筒状のローラ8を無限循環させるため、ローラ8にミクロスリップが生じても、ローラ循環路に沿ってローラ8が公転するだけである。そして、このリニアガイド装置1によれば、ローラ8にミクロスリップを意図的に生じさせることで、ローラ循環路に沿ってローラ8を僅かずつ公転させることができる。
そのため、このリニアガイド装置1の用途において、揺動運動が繰り返し行われる場合であっても、ローラ8の転動面8aと負荷軌道10a、10bとの間に潤滑剤を順次に引き込ませることができる。したがって、上記例示したような定期的に不要なストローク運動をさせるという潤滑剤補給のためのメンテナンス動作が不要であり、安価な一般的なグリースを潤滑に使用してもフレッチング摩耗を抑制することができるという格別顕著な効果を奏する。
さらに、このリニアガイド装置1は、そのローラ8の転動面8aに、研磨粒子22を投射して上記所望の仕上げ研磨を施す際に、ローラ8に投射される研磨粒子22として、ゴム、熱可塑性エラストマなどの弾性材からなり且つ♯2000以上の砥粒24を含有する研磨粒子22を用いたので、図6に示すように、ローラ8に投射された研磨粒子22によって、ローラ8の転動面8aに上記所望の仕上げ研磨がなされるとともに、前工程の研削工程で転動面8a表面に突き刺さって残留している砥石の砥粒28が除去されるという効果がある。また、ローラ8の転動面8aを光沢度20(JIS Z 8741)以上に仕上げ研磨することができる。
詳しくは、リニアガイド装置1等の転がり案内装置に使用されるローラにおいては、ローラの寸法精度とともに、転動面8aの表面粗さに代表される各種表面性状も重要な要素である。これらの表面性状によりローラの疲れ寿命などが影響を受けることが知られている。表面性状を最適化するため、従来から各種の表面研磨方法が提案されている。
例えば、リニアガイド装置1に使用されるローラ(円筒ころ)の仕上げ研磨においては、従来、表面粗さと寸法精度の向上のため、いわゆるラップ加工もしくは超仕上加工が施されていた。しかし、ラップ加工においては、砥石から脱落した砥粒がローラ8の転動面8a(被研磨面)に突き刺さって残存することが避けられない。
つまり、ラップ加工もしくは超仕上加工においては、ローラ8の転動面8aに砥石を押し付けて加工するため、砥石から脱落した砥粒が転動面8aに押し付けられ、突き刺さってしまうことになる。転動面8aに突き刺さって残存する砥粒は、その後の洗浄工程などでは容易に除去できず、最終的な製品になるまで残存することになる。砥粒が突き刺さったままの状態で使用条件が高荷重条件あるいは高速で転動または摺動するような条件では、突き刺さった砥粒に起因して、表面損傷や表面摩耗が発生することになる。
転動面8aに突き刺さって残存する砥粒の数量は、研削液の供給排出や研削液フィルター、砥石の組成などを改善することにより減少させることができるものの、残存する砥粒の数がより少ないほうがリニアガイド装置1の長寿命に寄与する。
さらに、前述の従来からの加工方法では、転動面8aの表面に、一定方向もしくは特定方向に、いわゆる「研削目」と言われる研削加工特有のスジが残り、光り輝くいわゆる「鏡面」は得られにくい。また、0.03μmRaを下回る表面粗さを得るためには、加工コストが多大なものとなるのが通常である。また、寸法精度を保持したままで、0.03μmRaを下回る表面粗さを得ることもできるが、加工コストは大きくなる。
このような問題に対し、上記実施形態のローラ8の転動面8aに採用した研磨方法によれば、弾性体からなり且つ砥粒24を含有する研磨粒子22をローラ8(被研磨物)の転動面8aに衝突させて仕上げ研磨を行うことにより、ローラ8の転動面8aを光沢度20以上の仕上げ面とすることができる。ローラ8の転動面8aを光沢度20以上の仕上げ面、すなわち、表面に異物の残留が無く、清浄で粗さの良好な表面とすることにより、焼付寿命延長などの転動性能や摺動性能の向上効果がある。
さらに、上記実施形態のローラ8の転動面8aに採用した研磨方法によれば、研磨粒子22をローラ8の転動面8aに衝突させて仕上げ研磨を行うときに、当該仕上げ研磨の前工程での研削方向に対して研磨粒子22を0°以上90°以下の角度でローラ8の転動面8aに衝突させたので、つまり、前工程の研削方向に対して、水平方向に角度をつけて衝突させたので、研磨粒子の衝突方向を、研削方向からの水平方向角度を有する状態とすることで、ローラ8の転動面8aに突き刺さっている砥粒を効率的に除去することができる。なぜなら、研削による加工で被研磨物に突き刺さって残存する砥粒の突き刺さり方向は、研削方向に沿っているからである。
そして、上記実施形態のローラ8の転動面8aに採用した研磨方法によれば、ローラ8の転動面8aに突き刺さって残留している砥粒の除去と同時に、前工程の研削目や研削スジも良好に除去され、清浄で粗さの良い表面が得られる。また、突き刺さって残留している砥粒が除去されるため、ローラ8の転動面8aやこれに対向する軌道面では焼きつき寿命等の転動性能や摺動性能の向上が図れる。ここで、転動面8aに衝突する研磨粒子22の角度は、前工程での研削方向に対して45°以上90°以下が好ましく、70°以上90°未満がより好ましい。
また、上記実施形態のローラ8の転動面8aに採用した研磨方法によれば、ローラ8の転動面8aの仕上げ研磨の前工程での研削方向に対して、研磨粒子22を0°以上90°以下の角度で転動面8aに衝突させ、かつ仕上げ研磨の前工程の研削面のなす平面に対する垂直方向に対しての研磨粒子の入射角度が0°を超え90°未満としたので、つまり、転動面8aに対する垂直方向においても角度をつけて研磨粒子を衝突させたので、転動面8aに対する対直方向角度、いわゆる入射角をもって転動面8aに研磨粒子22を衝突させることにより、転動面8aの研磨を効率良く行うことが可能である。
また、当該入射角をもって転動面8aに研磨粒子を衝突させることにより、突き刺さって残留している砥粒の除去と同時に清浄で粗さの良い表面がより効果的に得られる。また、転動面8aに突き刺さって残留している砥粒が除去されるため、転動面・軌道面では焼きつき寿命等の転動性能・摺動性能の向上が図れる。ここで、研磨粒子22の入射角度は45°以下が好ましく、20°以下がより好ましい。
また、上記実施形態のローラ8の転動面8aに採用した研磨方法によれば、研磨粒子22を転動面8aに衝突させて仕上げ研磨を行うときに、研磨粒子22に含まれる砥粒24として前記仕上げ研磨の前工程で使用した砥石の砥粒よりも粒径の小さい砥粒を用いたので、転動面8aに衝突したときの転動面8aと研磨粒子22との接触面積は、前工程で使用した砥粒の粒径よりも大きいものとなる。したがって、研磨粒子22に含まれる砥粒24の粒径が、前工程で使用した砥粒の粒径よりも小さいものであっても、転動面8aに突き刺さって残留している砥粒を弾性体部分で効果的に除去することができる。また、研磨粒子22に含まれる研磨効果を有する成分である砥粒24の粒径が前工程の砥粒の粒径よりも小さいため、前工程で得られる表面よりも粗さのよい表面が得られる。
なお、本発明に係る転がり案内装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能なことは勿論である。
例えば、上記実施形態では、本発明に係る転がり案内装置として、案内レール2と、その案内レール2上に跨設されて円筒状のローラ8を介してスライド移動可能なスライダ3を有するリニアガイド装置1を例に説明したが、これに限らず、本発明に係る転がり案内装置は、円筒状のローラを無限循環させる無限軌道を有するものであれば、種々の転がり案内装置に適用することができる。例えば、この種の転がり案内装置としては、ねじ軸と、そのねじ軸に対して円筒状のローラを介して外嵌されて軸方向に相対移動可能なナットとを有するボールねじであっても適用可能である。また、この種の転がり案内装置として、図7に例示するような、U字型の案内レール2と、この案内レール2のU字状の凹部内をスライド移動可能なスライダ3を有するローラガイド装置1での、ローラ8に採用してもよい。
1 リニアガイド装置(転がり案内装置)
2 案内レール
3 スライダ
5 スライダ本体
6 エンドキャップ
8 ローラ(ころ)
12 ホルダ
20 保持器
22 研磨粒子
23 ショットブラスト用ノズル
24 砥粒
27 研削目
28 ローラ転動面に突き刺さって残留している砥石の砥粒

Claims (3)

  1. 円筒状のローラを無限循環させる無限軌道を有する転がり案内装置であって、前記ローラの転動面における円周方向の面粗さを、同転動面における軸方向の面粗さよりも小さくしたことを特徴とする転がり案内装置。
  2. 前記ローラの転動面における円周方向の面粗さは、中心線平均粗さにおいて0.05μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の転がり案内装置。
  3. 前記ローラは、弾性体からなり且つ砥粒を含有する研磨粒子をローラの転動面に衝突させる仕上げ研磨で得られてなることを特徴とする請求項1または2に記載の転がり案内装置。
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