JP2009113189A - 転動摺動装置部材の研磨方法及び転動摺動装置部材 - Google Patents

転動摺動装置部材の研磨方法及び転動摺動装置部材 Download PDF

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Abstract

【課題】転がり軸受部品、ボールねじ部品、リニアガイド装置部品などの被研磨物の表面を光沢度20以上の仕上げ面とすることのできる研磨方法を提供する。
【解決手段】被研磨物に研磨粒子2を投射して被研磨物の表面を仕上げ研磨する際に、研磨粒子を被研磨物に90°以下の角度で被研磨物に投射する。研磨粒子2として、ゴム、熱可塑性エラストマなどの弾性材からなり、かつ♯2000以上の砥粒4を含有する研磨粒子2を用いて被研磨物の表面を仕上げ研磨する。
【選択図】図1

Description

本発明は、転がり軸受部品(例えば内輪、外輪、転動体)、ボールねじ部品(例えばねじ軸、ナット、ボール)、リニアガイド装置部品(例えば案内レール、スライダ、転動体)などの転動摺動装置部材を研磨する転動摺動装置部材の研磨方法および当該研磨方法により研磨された転動摺動装置部材に関し、より詳細には、弾性材からなり且つ砥粒を含有する研磨粒子を被研磨物に衝突させて被研磨物表面を研磨する技術に関する。
転がり軸受、ボールねじ、リニアガイド装置などの転動摺動装置に使用される転動摺動装置部材においては、転動摺動部分の寸法精度とともに、表面粗さに代表される各種表面性状も重要な要素である。これらの表面性状により転動摺動装置部材の疲れ寿命などが影響を受けることが知られている。表面性状を最適化するため、従来から各種の表面研磨方法が提案されている。
例えば、円筒ころ軸受に使用される円筒ころの仕上げ研磨においては、従来、表面粗さと寸法精度の向上のため、いわゆるラップ加工もしくは超仕上加工が施されていた。ラップ加工の一例としては、特許文献1に示される方式がある。
しかし、ラップ加工においては、砥石から脱落した砥粒が円筒ころの表面(被研磨面)に突き刺さって残存することが避けられない。ラップ加工もしくは超仕上加工においては、被研磨物の被研磨面に砥石を押し付けて加工しているため、砥石から脱落した砥粒が被研磨面に押し付けられ、突き刺さってしまうことになる。被研磨面に突き刺さって残存する砥粒は、その後の洗浄工程などでは容易に除去できず、最終的な製品になるまで残存することになる。砥粒が突き刺さったままの状態で使用条件が高荷重条件あるいは高速で転動または摺動するような条件では、突き刺さった砥粒に起因して、表面損傷や表面摩耗が発生することになる。
被研磨面に突き刺さって残存する砥粒の数量は、研削液の供給排出や研削液フィルター、砥石の組成などを改善することにより減少させることができるものの、残存する砥粒の数がより少ないほうが円筒ころ軸受の長寿命に寄与する。
ボールねじのねじ軸やナットのねじ溝は形状が複雑なため、これまで各種の仕上げ研削方法が考案されてきた(例えば、特許文献2〜4参照)。しかし、いずれも砥石を連続的に押し付けて加工する方法であり、ラップ加工と同様に、砥粒の突き刺さりによる砥粒の残留がねじ溝のフランクに発生するという事態が避けられない。
深溝玉軸受の内輪や外輪の軌道溝には、例えば図10に示す方法、すなわち軌道輪aを主軸線bのまわりに回転させつつスティック状の砥石cを軌道輪aの軌道溝dに加圧接触させると同時に、砥石cを軌道輪aの軸方向に揺動させながら軌道溝dを研削加工する方法で超仕上げ加工が従来から施されている(例えば、特許文献5参照)。しかし、この方法も、前述したラップ加工と同様に、砥粒の突き刺さりによる砥粒の残留が避けられない。
さらに、前述の従来からの加工方法では、被研磨物の表面に、一定方向もしくは特定方向に、いわゆる「研削目」と言われる研削加工特有のスジが残り、光り輝くいわゆる「鏡面」は得られにくい。また、0.03μmRaを下回る表面粗さを得るためには、加工コストが多大なものとなるのが通常である。また、寸法精度を保持したままで、0.03μmRaを下回る表面粗さを得ることもできるが、加工コストは大きくなる。
砥石を用いない仕上げ研磨方法としては、例えば、特許文献6あるいは特許文献7に示される方法がある。しかし、いずれの方法においても、使用する研磨粒子は、外周のほぼ全面が砥粒により覆われている構造であるため、被研磨面の表面への砥粒の残留は避けられない。
また、光沢面を得るための研磨方法として、従来からバレル研磨が適用されてきた(例えば、特許文献8参照)。しかし、この研磨方法は、バレル容器の中にメディアと被研磨物と研削液を入れ、バレル容器に機械的回転または振動を与えて被研磨物を研磨する方法であり、被研磨物同士が衝突しても打痕などが発生しない小型の被研磨物には適用できても、被研磨物の大きさが大きい場合には打痕などが発生するため、大形の被研磨物には適用できないか、あるいは1個毎の処理となり、加工コストが高くなってしまうという難点があった。
特開2002−086341号公報 特開2005−081455号公報 特開2005−254375号公報 特開2002−370155号公報 特開2003−071702号公報 特開2004−243464号公報 特開2000−061846号公報 特開2004−337990号公報
そこで、本発明は上記の問題点に着目してなされたものであり、その目的は、美観を兼ね備えた転動摺動装置を得ることのできる転動摺動装置部材の研磨方法および転動摺動装置部材を提供することにある。
本発明の請求項1に係る発明は、弾性体からなり且つ砥粒を含有する研磨粒子を被研磨物に衝突させて仕上げ研磨を行うことにより、前記被研磨物の表面を光沢度20以上の仕上げ面とすることを特徴とする。本発明の研磨方法に適用できる被研磨物としては、転動摺動部材の転動面、摺動面のみならず、外形面や端面等の摺動に直接関与しない面も含むことができる。
本発明の請求項1に係る発明のように、転動摺動部材の摺動面や転動面を光沢度20以上(JIS Z 8741)の仕上げ面、すなわち表面に異物の残留が無く、清浄で粗さの良好な表面とすることにより、焼付寿命延長などの転動性能や摺動性能の向上効果がある。また、摺動面や転動面のみならず、外径面や端面を光沢度20以上の仕上げ面とすることにより、美観の向上が図れる。また、本発明の請求項1に係る発明によれば、寸法精度を犠牲にすることなく上記効果を得ることができる。
本発明の請求項2に係る発明は、請求項1記載の転動摺動装置部材の研磨方法であって、前記研磨粒子を前記被研磨物に衝突させて仕上げ研磨を行うときに、当該仕上げ研磨の前工程での研削方向に対して前記研磨粒子を0°以上90°以下の角度で被研磨物表面に衝突させることを特徴とする。つまり、本発明の仕上げ研磨の前工程が研削であった場合に、前工程の研削方向に対して、水平方向に角度をつけて衝突させることを特徴としている。
研削による加工で被研磨物に突き刺さって残存する砥粒の突き刺さり方向は、研削方向に沿っている。研磨粒子の衝突方向を、研削方向からの水平方向角度を有する状態とすることで、効率的に突き刺さっている砥粒を除去することができる。突き刺さって残留している砥粒の除去と同時に、前工程の研削目や研削スジも良好に除去され、清浄で粗さの良い表面が得られる。また、突き刺さって残留している砥粒が除去されるため、転動面や摺動面では焼きつき寿命等の転動性能や摺動性能の向上が図れ、かつ、より良い美感が得られる。ここで、被研磨物表面に衝突する研磨粒子の角度は、前工程での研削方向に対して45°以上90°以下が好ましく、70°以上90°未満がより好ましい。
本発明の請求項3に係る発明は、請求項1記載の転動摺動装置部材の研磨方法であって、前記研磨粒子を前記被研磨物に衝突させて仕上げ研磨を行うときに、当該仕上げ研磨の前工程での研削方向に対して前記研磨粒子を0°以上90°以下の角度で被研磨物表面に衝突させ、かつ前記仕上げ研磨の前工程の研削面のなす平面に対する垂直方向に対しての前記研磨粒子の入射角度が0°を超え90°未満であることを特徴とするものである。つまり、本発明の請求項3に係る発明は、請求項1又は2記載の方法において、被研磨物表面に対する垂直方向角度をつけて研磨粒子を衝突させることを特徴とする。
被研磨物表面に対する対直方向角度、いわゆる入射角をもって被研磨物表面に研磨粒子を衝突させることにより、被研磨物表面の研磨を効率良く行うことが可能である。また、入射角をもって被研磨物表面に研磨粒子を衝突させることにより、さらに効果的に、突き刺さって残留している砥粒の除去と同時に清浄で粗さの良い表面が得られる。また、突き刺さって残留している砥粒が除去されるため、転動面・摺動面では焼きつき寿命等の転動性能・摺動性能の向上が図れ、かつ、より良い美感が得られる。ここで、研磨粒子の入射角度は45°以下が好ましく、20°以下がより好ましい。
本発明の請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれか一項記載の転動摺動装置部材の研磨方法であって、前記研磨粒子を前記被研磨物に衝突させて仕上げ研磨を行うときに、前記研磨粒子に含まれる砥粒として前記仕上げ研磨の前工程で使用した砥石の砥粒よりも粒径の小さい砥粒を用いることを特徴とする。すなわち、本発明で使用する研磨粒子は、砥粒を含む弾性体からなるため、被研磨面に衝突したときの被研磨面と研磨粒子との接触面積は、前工程で使用した砥粒の粒径よりも大きいものとなる。したがって、研磨粒子に含まれる砥粒の粒径が、前工程で使用した砥粒の粒径よりも小さいものであっても、被研磨面に突き刺さって残留している砥粒を弾性体部分で効果的に除去することができる。また、研磨粒子に含まれる研磨効果を有する成分である砥粒の粒径が前工程の砥粒の粒径よりも小さいため、前工程で得られる表面よりも粗さのよい表面が得られる。
本発明の請求項5に係る発明は、請求項1〜4のいずれか一項記載の転動摺動装置部材の研磨方法であって、前記研磨粒子による仕上げ研磨の前工程に切削加工が含まれることを特徴とするものであり、請求項1〜4のいずれか一項記載の研磨方法を、当該仕上げ研磨の前工程で切削加工が行われている被研磨面に適用した場合のものである。本発明の請求項5に係る発明によれば、前工程が切削加工であった場合、表面粗さの改善、光沢の向上による美感の向上と併せて、切削加工による、バリ、むしれ等の除去にも効果がある。
本発明の請求項6に係る発明は、請求項1〜4のいずれか一項記載の転動摺動装置部材の研磨方法であって、前記研磨粒子による仕上げ研磨の前工程に塑性加工が含まれることを特徴とするものであり、請求項1〜4のいずれか一項記載の研磨方法を、当該仕上げ研磨の前工程で塑性加工が行われている被研磨面に適用した場合のものである。本発明の請求項6に係る方法では、前工程が塑性加工であった場合、表面粗さの改善、光沢の向上による美感の向上と併せて、塑性加工による、むしれや加工油剤の固着等を有効に除去できる。
本発明の請求項7に係る発明は、請求項1〜4のいずれか一項記載の転動摺動装置部材の研磨方法であって、前記研磨粒子による仕上げ研磨の前工程に成型加工が含まれることを特徴とするものであり、請求項1〜4のいずれか一項記載の研磨方法を、当該仕上げ研磨の前工程で成型加工が行われている被研削面に適用した場合のものである。本発明の請求項7に係る方法によれば、前工程が射出成形、ダイキャスト等の成型加工であった場合、表面粗さの改善、光沢の向上による美感の向上と併せて、成型加工によるバリ等の除去に効果がある。
本発明の請求項8に係る発明は、請求項1〜6のいずれか一項記載の転動摺動装置部材の研磨方法であって、前記研磨粒子により仕上げ研磨が施された後の被研磨物表面に固着している残留異物の量が単位面積あたりの面積率で0.1%以下であることを特徴とする。
単位面積あたりの異物の量が、面積率で0.1%以下であれば、異物により転動・摺動面が損傷を受ける確率が格段に低くなる。そのため、転動・摺動面が長期に渡り性能を維持できる。ここで、面積率は、被研磨表面を電子顕微鏡等で拡大観察し、単位面積当たりに含まれる着色点(通常は黒くなっている)の面積を画像処理ソフト等を用いて計測することで求められる。
本発明の請求項9に係る発明は、請求項1〜8のいずれか一項記載の転動摺動装置部材の研磨方法であって、前記研磨粒子に含まれる砥粒の割合が0.5〜90質量%で、前記砥粒に対する前記弾性体の割合が10〜99.5質量%であることを特徴とする。砥粒の割合が0.5質量%を下回ると、研磨効率が悪くなる。砥粒の割合が90質量%を超えると、本発明の研磨粒子に起因する砥粒の残留が発生する確率が多くなる。また、弾性体の割合が10質量%を下回ると、相対的に研磨粒子の硬度が上がり、衝突による打痕の発生等被研磨表面に損傷を与える場合があり、衝突時に研磨粒子が破断する割合も多くなるので好ましくない。弾性体の割合が99.5質量%を超えると研磨効率が低下するため好ましくない。より好ましい組成は、研磨粒子全体に対する砥粒の割合が0.5〜50質量%、研磨粒子全体に対する弾性体の割合が50〜99.5質量%である。すなわち、弾性体の割合の方が砥粒の割合より多いことが好ましい。弾性体と砥粒の比率が前文の通りであれば、前工程から被研磨面に残留している異物、例えば突き刺さって残留している砥粒も、本研磨粒子による研磨作用により発生する研磨カスや脱落した砥粒も有効に除去でき、良好な光沢の鏡面を効率よく得ることが可能である。さらに好ましくは、研磨粒子全体に対する砥粒の割合が0.5〜8質量%、研磨粒子全体に対する弾性体の割合が99.5〜92質量%である。最も好ましくは、研磨粒子全体に対する砥粒の割合は、0.5〜5質量%、研磨粒子全体に対する弾性体の割合が99.5〜95質量%である。
本発明の請求項10に係る発明は、請求項1〜9のいずれか一項記載の転動摺動装置部材の研磨方法であって、前記研磨粒子の大きさが0.02〜3mmであることを特徴とする。研磨粒子の大きさが0.02mmを下回ると、研磨粒子1個当たりの重量が軽くなり、衝突エネルギーが小さく効率的な研磨が困難となる。また、研磨粒子の大きさが3mmを超えても研磨効率の改善効果は少なく衝突エネルギーが過大となり、被研磨面に好ましくない損傷を与える場合があるので好ましくない。研磨粒子の大きさは0.1〜1mmであることが好ましく、より好ましくは0.2〜0.8mmである。なお、研磨粒子の形状は球状に限らない。不定形の場合は、その粒子の一番の長径部を0.02〜3mmとすれば良い。
本発明の請求項11に係る発明は、請求項1〜10のいずれか一項記載の転動摺動装置部材の研磨方法であって、前記弾性体がゴムまたは熱可塑性エラストマであることを特徴とする。砥粒を含有する研磨粒子を被研磨物に衝突させることにより仕上げ研磨を行う場合において、研磨粒子が被研磨面に衝突した際には、衝突エネルギーにより発熱するため、研磨粒子の素材が熱硬化性樹脂である場合は好ましくない。被研磨面に対して入射角をもって被研磨面に衝突した研磨粒子は、弾性変形すると同時に発熱し、被研磨面形状にならいながら、被研磨面を滑走し、この滑走中に被研磨物表面を研磨するものと考えられる。この滑走時に研磨粒子と被研磨物表面で発生している現象としては、研磨粒子に含まれる砥粒が研磨粒子表面に露出した部分では、研磨及び元々被研磨物表面に突き刺さって残留している砥粒の引き剥がしが行われ、研磨粒子に含まれる砥粒が研磨粒子表面に露出していない部分、すなわち弾性体表面では、研磨カスや引き剥がされた砥粒を被研磨物表面から押し出して、もしくは弾性体内に取り込んで除去しているものと思われる。熱可塑性樹脂もしくはゴムであれば衝突エネルギーによる発熱により軟化する傾向にあり、滑走時に被研磨面の形状にならい易くなるため好ましい。ゴムもしくは熱可塑性エラストマとしては、天然ゴム、合成ゴム、天然樹脂、合成樹脂が使用できる。また、これらのゴムもしくは熱可塑性エラストマには、種々の添加剤等が配合されていてもよい。
本発明の請求項12に係る発明は、請求項1〜11のいずれか一項記載の転動摺動装置部材の研磨方法であって、前記研磨粒子に含まれる前記砥粒が♯2000以上の砥粒であることを特徴とする。研磨粒子に含まれる砥粒が#2000以上の細粒であれば、表面粗さ0.1μmRa以下の被研磨面が効率良く得られる。また、0.1μmRaを下回る表面粗さを効率よく得るためには、#2000を超える細粒を用いるのが好ましい。また、#2000未満の比較的大きな砥粒を含む研磨粒子で加工した後、#2000以上の砥粒を含む研磨粒子で加工した後、#2000以上の砥粒を含む研磨粒子で加工することも好ましい。
本発明の請求項13に係る発明は、請求項1〜12のいずれか一項記載の転動摺動装置部材の研磨方法であって、前記研磨粒子に含まれる前記砥粒がアルミナ(Al)またはダイヤモンドまたは炭化けい素(SiC)からなることを特徴とする。
本発明の請求項14に係る発明は、請求項1〜13のいずれか一項記載の転動摺動装置部材の研磨方法であって、前記研磨粒子を前記被研磨物に衝突させる方式がエアーブラスト方式であることを特徴とする。ここで、研磨粒子を被研磨物に衝突させる手段としては、所定の衝突エネルギーを持って被研磨物に衝突させるものであれば特に限定はないが、遠心力を利用した回転羽方式、水や研削液と共に研磨粒子を吐出する液体方式、気体と共に研磨粒子を吐出するエアー式ブラスト方式等が好ましく適用可能である。この中でも、エアー式ブラスト方式によれば、加工時の研磨カス等もエアーの流れに乗せてフィルター等で簡便に回収でき、被研磨物に付着して残る研削液等も無いため、加工全体が効率の良いものとなるため、最も好適である。回転羽方式では、研磨カス等が被研磨面に残りやすく、液体方式では被研磨面に付着した液体の除去作業、使用後の研削液の処理作業等の負担が発生する。エアーは、いわゆる空気に限らず、窒素、アルゴン等の不活性ガス等も使用できる。エアー式ブラスト方式で研磨粒子を吐出する場合の吐出圧力は0.1〜1.5Mpa、より好ましくは0.2〜0.6Mpaである。
本発明の請求項15に係る発明は、請求項1〜14のいずれか一項記載の転動摺動装置部材の研磨方法であって、前記研磨粒子を前記被研磨物に衝突させて仕上げ研磨を施した後の被研磨物表面の光沢度が30以上であることを特徴とする。ここで、被研磨物表面の光沢度が30以上となると、機械部品といいながらも美感に優れるものとなる。また、表面の粗さが良く、かつ、光沢度にも優れる場合には、表面の些細な傷や錆等の発見が容易となり、品質保証や機能保証上も好ましいものとなる。より好ましくは50以上、さらに好ましくは100以上、最も好ましくは150以上の光沢度である。
本発明の請求項16に係る発明は、請求項1記載の方法で前記研磨粒子を前記被研磨物に衝突させて仕上げ研磨を行うことにより、当該仕上げ研磨の前工程で被研磨物表面に残留した砥粒が除去されていることを特徴とするものであり、転動摺動部材の転動摺動面に請求項3記載の方法を適用した場合は、転動摺動寿命の改善効果が得られる。また、転動摺動面以外の部分に適用した場合は、より良い美感が得られる。
本発明の請求項17に係る発明は、請求項1記載の方法で前記研磨粒子を前記被研磨物に衝突させて仕上げ研磨を行うことにより、当該仕上げ研磨後の被研磨物表面の表面粗さが0.1μm以下であることを特徴とするものであり、被研磨面が転動摺動面である場合には、表面粗さが良いため転動摺動性能が向上する効果が得られる。また、転動面の粗さが0.1μmRa以下で、かつ、表面に突き刺さって残留する砥粒も除去されているので、転動面の耐はく離性に優れた転動面とすることができる。特に、高荷重条件もしくは高速条件等で使用される大型軸受などに適用すると摺動転動性能の向上効果が顕著である。これら大型軸受などの摺動転動面以外の部分にも適用した場合は美感の向上効果が大きい。
本発明の請求項18に係る発明は、請求項1記載の方法で前記研磨粒子を前記被研磨物に衝突させて仕上げ研磨を行うことにより、当該仕上げ研磨後の被研磨物表面の表面粗さが0.03μm以下であることを特徴とするものであり、被研磨面が転動摺動面である場合には、表面粗さが良いため転動摺動性能が向上する効果が得られる。また、転動面の粗さが0.03μmRa以下で、かつ、表面に突き刺さって残留する砥粒も除去されているで、転がり軸受等の転動装置の転動部を被研磨面として適用した場合には、転がり時の音響低減効果が得られる。また、寸法精度を劣化させることなく表面あらさが向上しているので、非回転同期振れ等の回転精度も良好に保てる。また、転動面以外の部分に適用した場合は、美感の向上効果が得られる。本発明の請求項18に係る発明は、大型軸受等の大型の装置に適用できるのみならず、回転精度の要求される工作機械用の内径200〜10mmのアンギュラ玉軸受、音響的に長寿命が要求されるエアコンファンモータ用の内径30〜5mmの小型玉軸受、小型コンピュータの冷却等のための内径10〜1mm程度のミニチュア玉軸受、等の比較的小型で回転精度・音響性能の要求されるタイプの装置で特段の効果がある。さらに好ましくは、転動面の粗さを0.01μm以下とする。
本発明によれば、美感を兼ね備えた転動摺動装置が得られる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本発明の第1の実施形態を図1〜図4に示す。図1において、符号1は円筒ころ軸受の転動体(ころ)を示しており、この転動体1の周面部(転動面)1aには、図示しない都石で周面部1aを研削加工した後、図1に示す方法、すなわち平均粒子径が0.02〜3mm程度の研磨粒子2をショットブラスト用ノズル3から転動体1の周面部1aに投射して研磨する方法で仕上げ研磨が施されている。
ここで、転動体1に投射される研磨粒子としては、ゴム、熱可塑性エラストマなどの弾性体(弾性材)からなり、かつ♯2000以上の砥粒4(図2参照)を含有した研磨粒子2が用いられ、研磨粒子2に含まれる砥粒4の材質としては、アルミナ(Al)またはダイヤモンドまたは炭化けい素(SiC)が挙げられる。また、研磨粒子2に含まれる砥粒4の割合としては、0.5〜90質量%、好ましくは0.5〜50質量%、より好ましくは0.5〜8質量%であることが望ましい。最も好ましくは、0.5〜5質量%である。さらに、転動体1に研磨粒子2を投射する際には、図3に示すように、前工程での研削方向(転動体1の軸方向)に対して研磨粒子を0°以上90°以下の角度(ころの中心軸線1bに対して垂直な平面5に向けて研磨粒子が投射される角度)θ1で投射し、かつ仕上げ研磨の前工程での研削面(ころの周面部)のなす平面に対する垂直方向に対しての研磨粒子の入射角度θ2、つまりころの中心軸線1bに対して水平な平面6に向けて研磨粒子が投射される角度θ2を0°を超え90°未満とすることが好ましい。なお、図3において、符号7は前工程の研削工程で転動体1の周面部に発生した研削目を示している。
このように、円筒ころ軸受の転動体1に研磨粒子2を投射して仕上げ研磨を施す際に、転動体1に投射される研磨粒子として、ゴム、熱可塑性エラストマなどの弾性材からなり且つ♯2000以上の砥粒を含有する研磨粒子を用いると、図4に示すように、転動体1に投射された研磨粒子2によって、転動体1の表面が研磨されると共に前工程の研削工程で転動体1の表面に突き刺さって残留している砥石の砥粒8が除去されるため、転動体1の表面を光沢度20以上に仕上げ研磨することができる。
なお、第1の実施形態では円筒ころ軸受の転動体表面の仕上げ研磨に本発明を適用した場合を例示したが、円筒ころ軸受の内輪や外輪に形成された軌道溝に仕上げ研磨を施す場合にも本発明を適用できることは勿論である。
本発明者らは、表1に示す仕様の円筒ころ軸受の転動体にラップ加工のみを施した場合とラップ加工後にショットブラスト加工を表2に示す条件で施した場合の転動体表面の表面粗さを測定した。その結果を図5に示す。
Figure 2009113189
Figure 2009113189
図5(a)に示すように、円筒ころ軸受の転動体にラップ加工のみを施した場合は、転動体表面の表面粗さが0.12μmRa程度となることがわかる。これに対し、図5(a)に示すように、ラップ加工後にショットブラスト加工を表2に示す条件で施した場合は、転動体表面の表面粗さが0.05μmRa程度となることがわかる。
また、円筒ころ軸受の転動体にラップ加工のみを施した場合は転動体表面の光沢度が18程度となるのに対し、ラップ加工後にショットブラスト加工を表2に示す条件で施した場合は、転動体表面の光沢度が180程度となることがわかる。
したがって、転動体などの転がり軸受部品に研磨粒子を投射して転がり軸受部品の表面を仕上げ研磨する際に、弾性材からなり且つ砥粒を含有する研磨粒子を用いることにより、転がり軸受部品の表面を光沢度30以上の仕上げ研磨とすることができる。
次に、本発明者らは、表3に示す仕様の自動調心ころ軸受の転動体にラップ加工のみを施した場合とラップ加工後にショットブラスト加工を表2に示す条件で施した場合の軸受の耐久性を表4に示す試験条件で試験した。その試験結果を、各サンプルの表面性状と共に表5に示す。
なお、表5において、No.1〜16は自動調心ころ軸受の転動体にラップ加工を施した後、ショットブラスト加工を表2に示す条件で施した場合を示し、No.17,18は自動調心軸受の転動体にラップ加工のみを施した場合を示している。また、No.1〜18の寿命比の各値は試験開始から軸受軌道輪の軌道面にはくりが生じるまでの回転時間を寿命とし、各サンプルにつき5回の寿命試験を行なって、ワイブル関数に基づくL10寿命を計算し、最も寿命の短かったNo.17のL10を1とした時の値である。さらに、No.1〜18の表面粗さの各値は各軸受から転動体を5つ抜き出して測定した値であり、No.1〜18の砥粒刺さり面積率の各値は転動体の表面を電子顕微鏡等で拡大観察し、単位面積当りに含まれる着色点(通常は黒くなっている)の面積を画像処理ソフト等を用いて計測した値である。
Figure 2009113189
Figure 2009113189
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表5に示す試験結果から、自動調心ころ軸受の転動体にラップ加工を施した後、ショットブラスト加工を表2に示す条件で施した場合は、ラップ加工のみを施した場合よりも軸受の寿命比が高くなることがわかる。これは、ショットブラスト加工で使用される研磨粒子(投射材)として、弾性材からなり且つ砥粒を含有する研磨粒子を用いたためである。
したがって、転動体などの転がり軸受部品に研磨粒子を投射して転がり軸受部品の表面を仕上げ研磨する際に、弾性材からなり且つ砥粒を含有する研磨粒子を用いることにより、軸受軌道輪の軌道面にはくり等の表面損傷が生じ難くなるので、長寿命の転がり軸受を得ることができる。
本発明が適用されるボールねじの一例を図6に示す。図6において、符号11はボールねじのねじ軸、12はボールねじのナットを示し、ねじ軸11の外周面には、軸側ねじ溝13がねじ軸11の一端部から他端にわたって形成されている。この軸側ねじ溝13はナット12の内周面に形成されたナット側ねじ溝14と対向しており、軸側ねじ溝13とナット側ねじ溝14との間には、多数のボール15が転動自在に設けられている。これらのボール15はねじ軸11またはナット12の回転運動に伴って軸側ねじ溝13とナット側ねじ溝14との間のボール負荷転走路を転走するようになっており、ボール負荷転走路を転走し終えたボール15はナット12に組み付けられたボール循環チューブ16に導入され、このボール循環チューブ16を経由して元の位置に戻されるようになっている。なお、ナット12の両端部には、ナット内への異物の侵入や潤滑剤の漏出を防止するために、シール17が装着されている。
本発明の第2の実施形態を図7に示す。同図において、符号11はボールねじのねじ軸を示しており、このねじ軸11の外周面に形成された軸側ねじ溝13には、図示しない砥石で軸側ねじ溝13を研削加工した後、平均粒子径が0.02〜3mm程度の研磨粒子2をショットブラスト用ノズル3から軸側ねじ溝13に投射して研磨する方法で仕上げ研磨が施されている。
ここで、軸側ねじ溝13に投射される研磨粒子としては、ゴム、熱可塑性エラストマなどの弾性体(弾性材)からなり、且つ♯2000以上の砥粒を含有した研磨粒子2が用いられ、研磨粒子2に含まれる砥粒の材質としては、アルミナやダイヤモンドが挙げられる。また、研磨粒子に含まれる砥粒の割合としては、0.5〜90質量%、好ましくは0.5〜50質量%、より好ましくは0.5〜8質量%、最も好ましくは0.5〜5質量%であることが望ましい。
このように、ねじ軸11の外周面に形成された軸側ねじ溝13に研磨粒子を投射して仕上げ研磨を施す際に、軸側ねじ溝13に投射される研磨粒子として、弾性材からなり且つ♯2000以上の砥粒を含有した研磨粒子を用いると、軸側ねじ溝13に投射された研磨粒子2によって、軸側ねじ溝13の表面が研磨されると共に前工程の研削工程で軸側ねじ溝13の表面に突き刺さって残留している砥石の砥粒が除去されるため、軸側ねじ溝13の表面を光沢度20以上に仕上げ研磨することができる。
なお、第2の実施形態ではボールねじのねじ軸外周面に形成された軸側ねじ溝の仕上げ研磨に本発明を適用した場合を例示したが、ボールねじのナット内周面に形成されたナット側ねじ溝やボールに仕上げ研磨を施す場合にも本発明を適用できることは勿論である。
本発明が適用される玉軸受の一例を図8に示す。同図において、符号21は玉軸受の内輪、22は内輪21の外周に配置された外輪を示し、内輪21の外周面には、軌道溝23が内輪21の全周にわたって形成されている。この軌道溝23は外輪22の内周面に形成された軌道溝24と対向しており、軌道溝23と軌道溝24との間には、転動体としての複数の玉25が転動自在に設けられている。なお、図中26は玉25を保持する保持器を示している。
本発明の第3の実施形態を図9に示す。同図において、符号21は玉軸受の内輪を示しており、この内輪21の外周面に形成された軌道溝23には、図示しない砥石で軌道溝23を研削加工した後、平均粒子径が0.02〜3mm程度の研磨粒子2をショットブラスト用ノズル3から軌道溝23に投射して研磨する方法で仕上げ研磨が施されている。
ここで、内輪21の軌道溝23に投射される研磨粒子としては、ゴム、熱可塑性エラストマなどの弾性体(弾性材)からなり、且つ♯2000以上の砥粒を含有した研磨粒子2が用いられ、研磨粒子2に含まれる砥粒の材質としては、アルミナやダイヤモンドが挙げられる。また、研磨粒子に含まれる砥粒の割合としては、0.5〜90質量%、好ましくは0.5〜50質量%、より好ましくは0.5〜8質量%、最も好ましくは0.5〜5質量%であることが望ましい。
このように、内輪21の外周面に形成された軌道溝23に研磨粒子を投射して仕上げ研磨を施す際に、軌道溝23に投射される研磨粒子として、弾性材からなり且つ♯2000以上の砥粒を含有した研磨粒子を用いると、軌道溝23に投射された研磨粒子2によって、軌道溝23の表面が研磨されると共に前工程の研削工程で軌道溝23の表面に突き刺さって残留している砥石の砥粒が除去されるため、軌道溝23の表面を光沢度20以上に仕上げ研磨することができる。
なお、第3の実施形態では玉軸受の内輪外周面に形成された軌道溝の仕上げ研磨に本発明を適用した場合を例示したが、玉軸受の外輪外周面に形成された軌道溝や玉に仕上げ研磨を施す場合にも本発明を適用できることは勿論である。
本発明の第1の実施形態を示す図である。 円筒ころ軸受の転動体に仕上げ研磨を施すときに転動体に投射される研磨粒子を示す図である。 円筒ころ軸受の転動体に投射される研磨粒子の投射角度を説明するための図である。 円筒ころ軸受の転動体に投射された研磨粒子の作用を説明するための図である。 円筒ころ軸受の転動体表面の表面粗さを測定した結果を示す図である。 ボールねじの一例を示す図である。 本発明の第2の実施形態を示す図である。 玉軸受の一例を示す図である。 本発明の第3の実施形態を示す図である。 転がり軸受の軌道輪に形成された軌道溝を研磨するときの従来方法を示す図である。
符号の説明
1 円筒ころ軸受の転動体(ころ)
2 研磨粒子
3 ショットブラスト用ノズル
4 砥粒
7 研削目
8 転動体表面に突き刺さって残留している砥石の砥粒
11 ボールねじのねじ軸
12 ボールねじのナット
13 軸側ねじ溝
14 ナット側ねじ溝
15 ボール
16 ボール循環チューブ
21 玉軸受の内輪
22 玉軸受の外輪
23,24 軌道溝
25 玉

Claims (18)

  1. 弾性体からなり且つ砥粒を含有する研磨粒子を被研磨物に衝突させて仕上げ研磨を行うことにより、前記被研磨物の表面を光沢度20以上の仕上げ面とすることを特徴とする転動摺動装置部材の研磨方法。
  2. 前記研磨粒子を前記被研磨物に衝突させて仕上げ研磨を行うときに、当該仕上げ研磨の前工程の研削方向に対して前記研磨粒子を0°以上90°以下の角度で被研磨物表面に衝突させることを特徴とする請求項1記載の転動摺動装置部材の研磨方法。
  3. 前記研磨粒子を前記被研磨物に衝突させて仕上げ研磨を行うときに、当該仕上げ研磨の前工程の研削方向に対して前記研磨粒子を0°以上90°以下の角度で被研磨物表面に衝突させ、かつ前記仕上げ研磨の前工程の研削面のなす平面に対する垂直方向に対しての前記研磨粒子の入射角度が0°を超え90°未満であることを特徴とする請求項1記載の転動摺動装置部材の研磨方法。
  4. 前記研磨粒子を前記被研磨物に衝突させて仕上げ研磨を行うときに、前記研磨粒子に含まれる砥粒として前記仕上げ研磨の前工程で使用した砥石の砥粒よりも粒径の小さい砥粒を用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の転動摺動装置部材の研磨方法。
  5. 前記研磨粒子による仕上げ研磨の前工程に切削加工が含まれることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の転動摺動装置部材の研磨方法。
  6. 前記研磨粒子による仕上げ研磨の前工程に塑性加工が含まれることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の転動摺動装置部材の研磨方法。
  7. 前記研磨粒子による仕上げ研磨の前工程に成型加工が含まれることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の転動摺動装置部材の研磨方法。
  8. 前記研磨粒子により仕上げ研磨が施された後の被研磨物表面に固着している残留異物の量が単位面積あたりの面積率で0.1%以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項記載の転動摺動装置部材の研磨方法。
  9. 前記研磨粒子に含まれる砥粒の割合が0.5〜90質量%で、前記砥粒に対する前記弾性体の割合が10〜99.5質量%であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項記載の転動摺動装置部材の研磨方法。
  10. 前記研磨粒子の大きさが0.02〜3mmであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項記載の転動摺動装置部材の研磨方法。
  11. 前記弾性体がゴムまたは熱可塑性エラストマであることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項記載の転動摺動装置部材の研磨方法。
  12. 前記研磨粒子に含まれる前記砥粒が♯2000以上の砥粒であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項記載の転動摺動装置部材の研磨方法。
  13. 前記研磨粒子に含まれる前記砥粒がアルミナ(Al)またはダイヤモンドまたは炭化けい素(SiC)からなることを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項記載の転動摺動装置部材の研磨方法。
  14. 前記研磨粒子を前記被研磨物に衝突させる方式がエアーブラスト方式であることを特徴とする請求項1〜13のいずれか一項記載の転動摺動装置部材の研磨方法。
  15. 前記研磨粒子を前記被研磨物に衝突させて仕上げ研磨を施した後の被研磨物表面の光沢度が30以上であることを特徴とする請求項1〜14のいずれか一項記載の転動摺動装置部材の研磨方法。
  16. 請求項1記載の方法で前記研磨粒子を前記被研磨物に衝突させて仕上げ研磨を行うことにより、当該仕上げ研磨の前工程で被研磨物表面に残留した砥粒が除去されていることを特徴とする転動摺動装置部材。
  17. 請求項1記載の方法で前記研磨粒子を前記被研磨物に衝突させて仕上げ研磨を行うことにより、当該仕上げ研磨後の被研磨物表面の表面粗さが0.1μm以下であることを特徴とする転動摺動装置部材。
  18. 請求項1記載の方法で前記研磨粒子を前記被研磨物に衝突させて仕上げ研磨を行うことにより、当該仕上げ研磨後の被研磨物表面の表面粗さが0.03μm以下であることを特徴とする転動摺動装置部材。
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