JP2010185120A - 有機elデバイス製造装置及び成膜装置並びにシャドウマスク交換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】搬送チャンバを小型化できる、生産性の高い、あるいは、稼働率の高い有機ELデバイス製造装置または成膜装置あるいはシャドウマスク交換装置または同交換方法を提供することである。
【解決手段】本発明は、真空チャンバであって、基板とシャドウマスクとのアライメントを行い、真空チャンバ内で蒸発源内の蒸着材料を基板に蒸着する真空蒸着チャンバと大気雰囲気部とに隣接し、前記2つの隣接部を介して前記真空蒸着チャンバに前記シャドウマスクを搬入出する手段を有するシャドウマスク交換室を設けたことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機ELデバイス製造装置及び成膜装置ならびにシャドウマスク交換装置に係わり、特にシャドウマスクを交換可能な有機ELデバイス製造装置特及び成膜装置ならびにシャドウマスク交換装置に関する。
表示デバイスとして有機ELデバイスが注目され、その製造する有力な方法として真空蒸着法がある。真空蒸着法では、図4に示すように蒸着したい場所に孔の開いたシャドウマスクを処理対象である基板に密着させて行なう。このシャドウマスクは、蒸着材の付着により孔の形状が変わるために半日乃至1日度に交換する必要がある。従来は、図11に示すように真空蒸着を行なう処理チャンバSを有するクラスタCに交換用及び使用済みシャドウマスクMを保管する真空チャンバであるシャドウマスク保管室Hを設け、基板搬送を行なう搬送ロボットRで処理チャンバSまで搬送しセットしていた(特許文献1)。
また、特許文献2には、マスク寸法を所望範囲に収めるために予めシャドウマスクを加温する加温室を処理チャンバに隣接して設け、必要なときに処理チャンバのシャドウマスクを交換することが開示されている。しかしながら、加温室には加温設備しか記載されておらず、その搬入出は特許文献2の第1の実施形態に記載されているように、特許文献1と同様に基板搬送を行なう搬送ロボット等を用いて行なっていると考えられる。
さらに、特許文献3には、基板とシャドウマスクを一体化し、その一体化したマスクセット基板を、輪隣接する別の真空チャンバであり、蒸着を行なう成膜ゾーンとの間を移送することが開示されている。しかしながら、具体的な移送方法は開示されていない。
特開2003-027213号公報 特開2006-196360号公報 特開平11-158605号公報
近年の表示デバイスの大型化にともない、基板サイズも大型化し第6世代では1500mm×1850mm、その重量は5Kgにも及ぶ。当然基板サイズが大型化すると、前述したシャドウマスクも大型化し、そのサイズは図4に示すように2000mm×2000mmになり、その重量は300Kgにもなる。
従って、搬送ロボットを用いる従来の方法では、前記重量のシャドウマスクを可搬できる搬送ロボットを収める搬送チャンバを、処理チャンバの大きさに対応した現実的な大きさ、例えば、5m角の製作することは困難な課題である。
また、従来では、搬送ロボットはシャドウマスクを搬送するともに基板も搬送する。従って、基板を交換中は基板を搬送できず、シャドウマスクの交換の必要な処理チャンバは勿論のこと、その下流に存在する処理チャンバにおいても処理ができず、稼働率が低下し、生産性が低下するとういう課題がある。
また、特許文献3に開示された従来の方法は、一つの蒸着チャンバで一枚の基板に対してR,G、Bの色を順次蒸着し、しかもその都度各色に対するシャドウマスクを交換する必要があり、生産性が低下するとういう課題がある。
従って、本発明の第一の目的は、搬送チャンバを小型化できる有機ELデバイス製造装置または成膜装置あるいはシャドウマスク交換装置または同交換方法を提供することである。
また、本発明の第二の目的は、生産性の高い機ELデバイス製造装置または成膜装置あるいはシャドウマスク交換装置または同交換方法を提供することである。
さらに、本発明の第三の目的は、稼働率の高い機ELデバイス製造装置または成膜装置あるいはシャドウマスク交換装置または同交換方法を提供することである。
上記目的を達成するために、真空チャンバであって、蒸着材料を基板に蒸着する真空蒸着チャンバに隣接する第1の隣接部を有し、前記第1の隣接部を介して前記真空蒸着チャンバとの間で、少なくとも搬送体として前記シャドウマスクが固定された固定部を搬入出するシャドウマスク交換室を設け、前記搬入出する第1の搬入出手段は、前記固定部が有する擦動部に接触し、前記第1の隣接部の両側に設けられた第1の接触部と、前記第1の接触部を回転駆動する第1の接触部駆動手段と、前記固定部を搬送する前記第1の隣接部の両側に設けられた第1の搬送レールと、前記第1の搬送レールを支持する第1の支持ベースとを有することを第1の特徴とする。
また、上記目的を達成するために、第1の特徴に加え、前記シャドウマスク交換室は大気雰囲気部に隣接する第2の隣接部を有し、前記第2の隣接部を介して前記大気雰囲気部との間で前記固定部を搬入出するものであって、前記大気雰囲気部との間で搬入出する第2の搬入出手段は、前記固定部が有する擦動部に接触し、前記第2の隣接部の両側に設けられた第2の接触部と前記第2の接触部を回転駆動する第2の接触部駆動手段と、前記固定部を搬送する前記第2の隣接部の両側に設けられた第2の搬送レールと、前記第2の搬送レールを支持する第2の支持ベースと有することを第2の特徴する。
さらに、上記目的を達成するために、第1または第2の特徴に加え、前記搬送体はシャドウマスクのみまたは前記基板、前記を載置する基板ホルダー及びシャドウマスクを一体化したものであることを第3の特徴とする。
また、上記目的を達成するために、第1または第2の特徴に加え、前記固定部は凹状の断面形状を有し、前記凹状の凹部に搬送体を固定したこと第4の特徴とする。
さらに、上記目的を達成するために、第1または第2の特徴に加え、前記固定部は前記搬送体の下部又は上部に設けられたことを第5の特徴とする。
また、上記目的を達成するために、第1または第2の特徴に加え、前記擦動部はラックであり、前記接触部はピニオンであることを第6の特徴とする。
さらに、上記目的を達成するために、第1または第2或いは第6の特徴に加え、前記接触部駆動手段は真空シールを介して大気側に設けられたことを第7の特徴とする。
また、上記目的を達成するために、第1または第2の特徴に加え、前記搬送レールは複数のローラからなることを第8の特徴とする。
さらに、上記目的を達成するために、第1の特徴に加え、前記真空蒸着チャンバに存在する第1の支持ベースは、アライメント時に前記シャドウマスクを保持するベースであることを第9の特徴とする。
また、上記目的を達成するために、第5の特徴に加え、前記第1又は第2の支持ベースには、前記固定部が前記搬送体に設けられた下部または上部とは反対側の上部または下部に前記搬送体を支持し、移動させる支持部を有することを第10の特徴とする。
また、上記目的を達成するために、第1または第2の特徴に加え、前記第1または第2の接触部駆動手段は、前記第1または第2の隣接部の両側に別々に設けられたことを第11の特徴とする。
さらに、上記目的を達成するために、第1又は第2或いは第11の特徴に加え、前記シャドウマスク交換室に設けられた前記第1及び第2の接触部、前記第1及び第2の接触部駆動手段、前記第1及び第2の搬送レールと、前記第1及び第2の支持ベースのうち少なくとも一つは共通であることを第12の特徴とする。
また、上記目的を達成するために、第1又は第2の特徴に加え、前記シャドウマスク交換室に前記搬送体の搬送方向を変える手段を有することを第13の特徴とする。
さらに、上記目的を達成するために、第1の特徴に加え、前記シャドウマスク交換室は、前記真空蒸着チャンバの側面部または上部あるいは下部に設けたことを第14の特徴とする。
また、上記目的を達成するために、第13の特徴に加え、前記側面部は、前記基板に処理を行なう他の真空蒸着チャンバを含む処理チャンバとの間の側面部であることを第15の特徴とする。
最後に、上記目的を達成するために、第1又は第2の特徴に加え、前記シャドウマスク交換室は、第1及び第2に接続部にゲート弁を有することを第16の特徴とする。
本発明によれば、搬送ロボットを有する搬送チャンバを小型化できる有機ELデバイス製造装置または成膜装置あるいはシャドウマスク交換装置を提供することができる。
また、本発明によれば、生産性の高い有機ELデバイス製造装置または成膜装置あるいはシャドウマスク交換装置を提供することができる。
さらに、本発明によれば、稼働率の高い有機ELデバイス製造装置または成膜装置あるいはシャドウマスク交換装置を提供することができる。
本発明の実施形態である有機ELデバイス製造装置を示す図である。 本発明の実施形態である搬送チャンバ2と処理チャンバ1の構成の概要を示す図である。 本発明の実施形態である搬送チャンバと処理チャンバの構成の模式図と動作説明図である。 シャドウマスクの一例を示す図である。 本発明の実施形態における搬送手段の基本的な概念を示した図である。 本発明の実施形態であるアライメント部8のおける搬送手段の構成と動作の説明図である。 本発明の実施形態であるシャドウマスク搬入出室における搬送手段の構成と動作の説明図である。 本発明の実施形態であるシャドウマスク交換室における搬送手段の構成と動作の説明図である。 本発明の実施形態におけるシャドウマスクの交換動作フローを示す図である。 本発明の実施形態におけるシャドウマスク交換室にシャドウマスク保管部を設けた場合の構成を示した図である。 従来技術を説明する図である。
発明の第1の実施形態を図1から図10を用いて説明する。有機ELデバイス製造装置は、単に発光材料層(EL層)を形成し電極で挟むだけの構造ではなく、陽極の上に正孔注入層や輸送層、陰極の上に電子注入層や輸送層をなど様々な材料が薄膜としてなる多層構造を形成したり、基板を洗浄したりする。図1はその製造装置の一例を示したものである。
本実施形態における有機ELデバイス製造装置100は、大別して処理対象の基板6を搬入するロードクラスタ13、前記基板6を処理する4つのクラスタ(A〜D)、各クラスタ間又はクラスタとロードクラスタ13あるいは次工程(封止工程)との間の設置された6つの受渡室14から構成されている。本実施形態では、基板の蒸着面を上面にして搬送し、蒸着するときに基板を立てて蒸着する。
ロードクラスタ13は、前後に真空を維持するためにゲート弁10を有するロードロック室13Rと前記ロードロック室13Rから基板6(以下、単に基板という)を受取り、旋回して受渡室14aに基板6を搬入する搬送ロボット15Rからなる。各ロードロック室13R及び各受渡室14は前後にゲート弁10を有し、当該ゲート弁10の開閉を制御し真空を維持しながらロードクラスタ13あるいは次のクラスタ等へ基板を受渡する。
各クラスタ(A〜D)は、一台の搬送ロボット15を有する搬送チャンバ2と、搬送ロボット15から基板を受取り、所定の処理をする図面上で上下に配置された2つの処理チャンバ1(第1の添え字a〜dはクラスタを示し、第2の添え字u、dは上側下側を示す)を有する。搬送チャンバ2と処理チャンバ1の間にはゲート弁10が設けてある。
図2は、搬送チャンバ2と処理チャンバ1の構成の概要を示す。処理チャンバ1の構成は処理内容によって異なるが、真空で蒸着材料である発光材料を蒸着しEL層を形成する真空蒸着チャンバ1buを例にとって説明する。図3は、そのとき搬送チャンバ2bと真空蒸着チャンバ1buの構成の模式図と動作説明図である。図2における搬送ロボット15は、全体を上下に移動可能(図3の矢印159参照)で、左右に旋回可能な3リンク構造のアーム157を有し、その先端には基板搬送用の櫛歯状ハンド158を上下二段に2本有する。1本ハンドの場合は、基板を次の工程に渡すための回転動作、前の工程から基板を受取るための回転動作、及びこれに付随するゲート弁の開閉動作が搬入出処理の間に必要だが、上下二段にすることによって、片方のハンドに搬入する基板を持たせ、基板を保持していない方のハンドで真空蒸着チャンバから基板の搬出動作をさせた後、連続して搬入動作を行なうことができる。
2本ハンドにするか1本ハンドにするかは要求される生産能力によって決める。以後の説明では、説明を簡単にするために1本ハンドで説明する。
300Kgにも及ぶシャドウマスクを搬送する搬送ロボットは超大型し、現実的ではない。そこで、本実施形態では、シャドウマスクを直接真空蒸着チャンバ1buに搬入し、前述した搬送ロボット15、15Rは、シャドウマスクを搬送しない、基本的には基板を搬送するロボットで構成する。前述したように第6世代の基板の重量は約5Kgである。一方、第4世代のシャドウマスクの重量は約50Kgである。従って、搬送ロボット15は、第4世代と比べても小型にでき、搬送ロボット15が設置されている搬送チャンバの大きさを真空蒸着チャンバ1buで規定される以内にすることができる。
上記実施形態によれば、搬送ロボットを小型にでき、それに伴い搬送チャンバも小型化できる有機ELデバイス製造装置または同製造方法を提供できる。
また、本実施形態の処理の基本的な考え方は、図3に示すように、1台の真空蒸着チャンバの処理ラインを2つ設け、一方のライン(例えばRライン)蒸着して間に、他方のLラインでは基板の搬出入し、基板6とシャドウマスク81とのアライメントをし、蒸着する準備を完了させることである。この処理を交互に行なうことによって、基板に蒸着させずに無駄に昇華している時間を減少させることができる。
上記を実現するために、真空蒸着チャンバ1buは、基板6とシャドウマスクの位置合せを行い、基板6の必要な部分に蒸着させるアライメント部8と、搬送ロボット15と基板の受渡しを行い、蒸着部7へ基板6を移動させる処理受渡部9とを、右側Rラインと左側Lラインとに2系統設け、その2系統のライン間を移動し、発光材料を昇華させ基板6に蒸着させる蒸着部7を有している。
そこで、まず、処理受渡部9を説明する。処理受渡部9は、搬送ロボット15の櫛歯状ハンド52と干渉することなく基板6を受渡し可能で、基板6を固定する手段94を有する櫛歯状ハンド91と、前記櫛歯状ハンド91を旋回させて基板6を直立させアライメント部8に移動するハンド旋回駆動手段93を有する。基板6を固定する手段(図示せず)としては、真空中であることを考慮して静電吸着や機械的クランプ等の手段を用いる。
蒸着部7は、蒸発源71をレール76上に沿って上下方向に移動させる上下駆動手段72(図2参照)、蒸発源71をレール75上に沿って左右のアライメント部間移動する左右駆動ベース74を有する。蒸発源71は、内部に蒸着材料である発光材料を有し、前記蒸着材料を加熱制御(図示せず)することによって安定した蒸発速度が得られ、図3の引出し図に示すように、蒸発源71に並んだ複数の穴73から蒸発する構造となっている。必要によっては、蒸着膜の特性を向上させるために添加剤も同時に加熱して蒸着する。この場合、蒸発源と一対若しくは複数の蒸発源と上下に平行に並べて蒸着する。
なお、アライメント部8については後述する。
次に、本実施形態の大きな特徴であるシャドウマスク交換チャンバ4の構成と、シャドウマスク交換フローを図1、図5乃至図10を用いて説明する。
図1の引出し図に示すように、シャドウマスク交換チャンバ4は、大気中のシャドウマスク搬入出室3と、少なくともシャドウマスク交換時は真空となるシャドウマスク交換室5とから構成されている。本実施形態では、シャドウマスク交換室5へのシャドウマスク搬入出時に、シャドウマスク交換室5、強いては真空蒸着チャンバ1の大幅な真空度低下を抑えるために、シャドウマスク搬入出室3を設け、名前に示すように閉空間となる“室”とした。この結果、シャドウマスク交換室5の真空度を再度所望の値にするための時間を短縮できる。シャドウマスク交換室5は、蒸着処理する処理チャンバ1に隣接して設けられている。以下の説明では、図1の引出し図に示す、真空蒸着チャンバ1adのLライン(図3に示す真空蒸着チャンバ1buのラインの呼び方とは、上下反対になるので図上では逆になる)と真空蒸着チャンバ1bdのRライン(前記括弧内と同じ)のシャドウマスク81の交換を担当するシャドウマスク交換チャンバ4bdを例にとって説明する。図1におけるシャドウマスク交換チャンバ等の添え字は、第1の添え字が左からabc順を、第2の添え字が上段u、下段dを表す。
シャドウマスク交換装置は、図1に示す真空蒸着チャンバである処理チャンバ1bdとシャドウマスク交換室5bdとの間を、搬送体であるシャドウマスク81を固定する固定部を搬送する真空間搬送手段と、シャドウマスク交換室5bdとシャドウマスク搬入出室3bd間をシャドウマスク81を搬送する大気真空間搬送手段と、及びシャドウマスク交換室5bdに設けられた両搬送手段を繋ぐターンテーブルからなる。以下、煩雑を避けるために特に必要がないとき以外は添え字のbdを省略する。
個々の構成要素を説明する前に本実施形態における搬送手段の基本的な概念を真空間搬送手段の例に図5を用いて説明する。図5は左側に処理チャンバ1を、右側にシャドウマスク交換室5を示しており、シャドウマスク81は処理チャンバ1にセットされている状態を実線で示す。前記2つの部屋の間にはそれらを仕切るためのゲート弁10Bがある。それらゲート弁の両側には、シャドウマスク81を搬送させるための各搬送部(56、86)がある。各搬送部は基本的には、同じ構造を有しているので、構造に関してはシャドウマスク交換室5で説明する。そのために、処理チャンバ1の図面及び符号を一部省略している。
搬送部は、ベース(52、82)とシャドウマスク駆動手段(56B、86B)とからなる。ベースは、シャドウマスク81の上部を支持するマスク上部固定部(56u、82u)とその下部にシャドウマスク81を搬送する搬送レール(56r、82r)を有する。二つのシャドウマスク駆動手段は、シャドウマスク81の横長LSより短い間隔LDで設けられ、それぞれの先端にはピニオン(小歯車:56g、86g)を有する。また、固定部であるマスク下部固定部81kは、搬送体であるシャドウマスク81の下部に設けられ、その固定部の凹状の凹部にシャドウマスクを挿入し、挟みシャドウマスク81を固定する。そのマスク下部固定部81kに前記ピニオンが噛み合う擦動部としてのラック81rを設けている。LS>LDであるから、少なくとも一方のピニオンがラック81rと噛み合うので、前記2つのピニオンを協調して制御することでシャドウマスクを前後進させることができる。
シャドウマスク81がスムーズに搬送できるようにするために、マスク上部固定部の内部には、引出し図Aに示すように複数のガイドローラ56urからなる搬送ガイド56hを設け、一方、マスク下部固定部81kは、引出し図Bに示すようにラック側とは反対側のベースにピニオンと協調してシャドウマスク81を挟みながら搬送させる複数のローラ56drが設けられている。なお、シャドウマスク81を前記マスク下部固定部81k確実に固定するために、前記マスク下部固定部81kには、シャドウマスク下部に設けた三角錐状の突起物が納まる三角錐状の凹部(図示せず)が複数設けてある。
本実施形態によれば、ゲート弁前後における搬送レール間及び搬送ガイド間の距離は、ゲート弁幅+αであり、シャドウマスクの横長LSより十分短いので、シャドウマスク81を脱落することなく両者間を確実に搬送できる。
また、本実施形態によれば、シャドウマスク81は、ラック81rが直接取付けられてなく、ラックを有するマスク下部固定部81kに着脱可能に設けている。その結果、大気中に搬出されたシャドウマスクを洗浄する場合に、不必要な凹凸が付加されずにシャドウマスクのみを容易に洗浄でき、洗浄に要するコストも低減できる。
さらに、本実施形態によれば、ラック81rをマスク下部固定部に設けているので、各シャドウマスクに設ける必要がない。その結果、シャドウマスクにラック81rを設けるための加工が不必要であるので、加工による変形もなく、精度良く蒸着できるシャドウマスクを維持できる。
この搬送手段をゲート弁10Bを挟んで処理チャンバ1とシャドウマスク交換室5との間に設け、また、ゲート弁10Aを挟んでシャドウマスク交換室5とシャドウマスク搬入出室との間に設けることによって、2つのゲート弁10B,10Aを操作して、リレー形式で順次搬送していくことにより、チャンバの真空を維持しながらシャドウマスクを大気との間を搬入出する。
以下、この搬入出を実現する処理チャンバ1のアライメント部8、シャドウマスク交換室5、シャドウマスク搬入出室3及びシャドウマスク交換の構成及び動作を順に説明する。
まず、図6にアライメント部8の実施形態を示し、その向きは図5と同じである、ゲート弁を省略している。本実施形態では、図5に示した動作により、シャドウマスクがアライメント部8にセットされる。図6に示すように、後述する方法で基板6とシャドウマスク81を概ね垂直に立ててアライメントを行なう。シャドウマスク81を搬入出する真空間搬送手段を構成するチャンバ内搬送部86はアライメント部8の一部を構成し、アライメント部8のその他の構成は、シャドウマスク81、シャドウマスク81を固定する前述したベースであり、チャンバ内搬送部86の構成要素でもあるアライメントベース82、アライメントを行なうアアライメント駆動部83、アライメント従動部84、アライメント光学系85及び、これらを制御し、データ処理する図1に示す制御装置60からなる。
チャンバ内搬送部86は、アライメントベース82の上部に、シャドウマスク81を搬送した時にシャドウマスク81の上部を挿入、固定する逆凹状のマスク上部固定部82uと、アライメントベース82の下部に、搬送レールの役目を果たす複数の搬送ローラ82rと、シャドウマスクに設けたマスク下部固定部86kを駆動するチャンバ内搬送駆動部86Bからなる。前記のマスク上部固定部82uは、図5に引出し図Aで説明したガイドローラ56urと同一構造同一作用を果たす一対のガイドローラ86ur(図示せず)が複数設けられている。本ガイドローラ86urは、後述するアライメント時においてシャドウマスクを把持固定する役目を果たすので、シャドウマスクを挟み合うガイドローラ間はやや固めに調節している。その結果シャドウマスクを挿入、固定することができる。前記搬送ローラ82r及びガイドローラは真空蒸着に悪影響を及ぼすガスを低減するために、ローグリースベアリングを使用している。
チャンバ内搬送駆動部86Bは、大気側であるチャンバ1の下部壁1Y下に設けたチャンバ搬送駆動モータ86m、シャドウマスクのラック81rに噛み合うピニオン86g及び真空シールするシール部86sからなる。後述する理由によりシャドウマスク交換室5に設けた交換室搬送駆動部56Bはシャドウマスク交換室5の中央部に設けているので、前述したLS>LDの条件を満足させるために、チャンバ搬送駆動部86Bはアライメントベース82のゲート弁10B側の端部側に設けている。
シャドウマスク81が所望の位置にセットされたかどうかは、本実施形態では、アライメント光学系85を利用する。図4に示すようにアライメントは基板6及びシャドウマスク81に設けたアライメントマーク6m、81mが重なるように制御する。そこで、両アライメントマーク6m、81mがアライメント光学系85のカメラに共に撮像されればセットされたと判断する。勿論、マスク上部固定部82uの端部にスイッチ等のセンサを設けてもよい。
シャドウマスク81がアライメントベース82にセットさればアライメントを行うことになる。ここでは、簡単に本実施形態におけるアライメント方法を説明する。アライメントを行なうアライメントベース82は、その四隅近くであって、上部に2ヶ所81a、81b、その2ヶ所のそれぞれの下に設けられた81c、81dの計4ヶ所の回転支持部により回転可能に支持されている。
前記4箇所に設けられたアライメント光学系85により基板中心における基板6とシャドウマスク81の位置ズレ(ΔX、ΔY、θ)を検出する。この結果に基づいて、アライメントベース82上部に設けた回転支持部81aを図6に示すX方向、Z方向に、同じく上部に設けた回転支持部81bをZ方向に移動させて、前記位置ズレを解消し、アライメントする。このとき、アライメントベース82の上記移動にともない、回転支持部81bはX方向に、アライメントベース82下部に設けた回転支持部81c、81dはX及びZ方向に従動的に移動する。回転支持部81aの駆動は、真空蒸着チャンバ1buの上部壁1T上に設けられた駆動モータを有するアライメント駆動部83R、回転支持部81bの駆動及び受動はアライメント駆動部83L、及び回転支持部81c、81dの従動は真空蒸着チャンバ1buの下部壁1Y下に設けられたアライメント従動部84R、84Lで行なう。
アライメントのための機構部は、シール部を介して大気側に設けられており、真空蒸着に悪影響及ぼす粉塵等を真空内に持ち込まないようしており、また、このことによって保守性も向上できる。さらに、アライメント光学系85についても、カメラ及び光源等を真空側に突き出た内部が大気中である収納筒に収納し、同様な効果を奏している。
次に、図7に本実施形態におけるシャドウマスク搬入出室3内の大気真空間搬送手段の大気側を構成する搬入出室内搬送部36の構成及び動作を示す。図7は、ゲート弁10Aを境にして左側がシャドウマスク交換室5であり、右側がシャドウマスク搬入出室3である。搬送手段の立場からすれば基本的には、搬入出室内搬送部36は図6のアライメント部と同様な構成をしている。搬入出室内搬送部36は、大別してアライメントベース82に対応するセットベース32、シャドウマスク交換室5との間でシャドウマスク81を搬入出する搬入出室内搬送駆動部36Bと、両者を固定するセット台31から構成されている。
今までの説明と違うところは、セットベース32の上部にマスク上部固定部32uの片側が開閉できるようになっている。これは、シャドウマスク搬入出室3の天井に設けた開閉可能な開口部(図示せず)からクレーン(図示せず)でシャドウマスク81を搬入し、搬送ローラ32rにセットするとき邪魔にならないようにするためである。セット後はマスク上部固定部32uに設けたセット爪32tをセット孔32hに挿入し、シャドウマスク81を保持し、安定してガイドローラ36urによって搬送できる。
一方、搬入出室内搬送駆動部36Bは、チャンバ内搬送駆動部86Bとは異なり室全体が大気側であるので、シール部は不要であり、セット台31に垂下された搬入出室搬送駆動モータ36mとシャドウマスクのラック81rに噛み合うピニオン36gとからなる。また、その設置位置は、交換室搬送駆動部55をシャドウマスク交換室5の中央部に設けているので、チャンバ内搬送駆動部85B同様、ゲート弁10A側のセットベース32端部に設けている。
次に、図6、図7に示した処理チャンバ1とシャドウマスク搬入出室3との間に存在するシャドウマスク交換室5における交換室内搬送部56の構成と動作を図8を用いて説明する。
シャドウマスク交換室5は、処理チャンバ1から搬出した、あるいはシャドウマスク搬入出室3から搬入したシャドウマスク81をシャドウマスク搬入出室3へ搬出、あるいは処理チャンバ1に搬入することである。従って、交換室内搬送部56は、真空間搬送手段と大気真空間搬送手段の両方を兼ねる役目を果たす。そのために、交換室内搬送部56は、処理チャンバ1とシャドウマスク搬入出室3のようなセットベース52、交換室内搬送駆動部56Bの他に90度方向転換するターンテーブル機構57を有する。これは、図1に示すように、シャドウマスク交換室5の両側にシャドウマスクを搬入すべき処理チャンバ1があり、スペースの関係上、シャドウマスク搬入出室3を直列配置できないためである。
上記の構成のうちセットベース52の構成は、既に図5で説明したとおりである。セットベース52はターンテーブル56tの上に固定され、その上部に設けられたマスク上部固定部52uはマスク上部固定部82uと同様に開閉する必要がなく、そのガイドローラ56urはマスク上部固定部82uのガイドローラ86urの締付け力と比べて緩やかでよい。これは、マスク上部固定部82uではシャドウマスク81をアライメントするために確りと固定する必要があるが、マスク上部固定部52uでは、シャドウマスクを搬送できればよいからである。
一方、交換室内搬送駆動部56Bは、チャンバ内搬送駆動部86Bと同様、大気側であるシャドウマスク交換室5の下部壁5Y下に設けた交換室搬送駆動モータ56m、真空シールするシール部56s及びターンテーブル57tの中心部に設けた孔57hから突き抜け、シャドウマスク81のラック81rと噛み合うピニオン56gからなる。交換室内搬送駆動部56Bは、セットベース52の中央に、前記噛み合い部がターンテーブル56の中心位置にくるように、かつ、その噛み合い部が左右の処理チャンバ1のアライメント部8を結ぶ直線に上に配置されている。その結果、ターンテーブル57tを左右に90度回転することにより、左右の処理チャンバ1のアライメント部8にシャドウマスクを提供できる。
また、ターンテーブル機構57は、その周囲に歯車57rを有する前記ターンテーブル57tと、ターンテーブル駆動部57Bからなる。ターンテーブル駆動部57Bは、大気側であるシャドウマスク交換室5の下部壁5Y下に設けたターンテーブル駆動モータ57m、真空シールするシール部57s、ターンテーブル57tの歯車57rと噛み合う歯車57g、及びシャドウマスク交換室5の下部壁5Y上を走行する複数の走行輪57kからなる。このような機構によって、シャドウマスク交換室5に搬入されたシャドウマスクを、左右の処理チャンバ1またはシャドウマスク搬入出室3に搬出することができる。
最後に、このような実施形態に基づく、シャドウマスクの交換動作フローを図9に示す。
先ず、(1)シャドウマスク交換室5の真空度を処理チャンバ1と同程度にする。(2)図1に示すゲート弁10Bを開き、使用済みのシャドウマスク81uをシャドウマスク交換室5に搬出する。(3)ゲート弁10Bを閉じるとともに、ターンターブルを90度回転し、シャドウマスク81uをシャドウマスク搬入出室3に向ける。(4) シャドウマスク交換室5の真空度の大幅低下を防ぐためにシャドウマスク搬入出室3を閉空間とするとともに、図1に示すゲート弁10Aを開き、シャドウマスク81uをシャドウマスク搬入出室3に搬出する。(5)搬出後、ゲート弁10Aを閉じ、開閉可能なマスクガイド部32u開き、クレーン等によりシャドウマスク81uをシャドウマスク搬入出室3から搬出する。(6)新たに交換用シャドウマスク81eをシャドウマスク搬入出室3に搬入し、マスクガイド部32uを閉じる。(7)ゲート弁10Aを開き、交換用シャドウマスク81eをシャドウマスク交換室5に搬入する。(8) ゲート弁10Aを閉じ、ターンターブルを90度回転し、シャドウマスク81eを処理チャンバ1に向ける。(9)シャドウマスク交換室5の真空度を処理チャンバ1と同程度にする。(10)ゲート弁10Bを開き、シャドウマスク81eを処理チャンバ1に搬入する。(11) ゲート弁10Bを閉じ、処理を再開する。
上記実施形態によれば、シャドウマスクの交換時において、真空蒸着チャンバなどの処理チャンバとシャドウマスク交換室に間にあるゲート弁10Bの両側に、シャドウマスクに保持するマスク下部固定部に設けられたラックを駆動する駆動部を設けた簡単な機構で、確実にシャドウマスクを搬入出できる有機ELデバイス製造装置並びにシャドウマスク交換装置及び同交換方法を提供できる。
また、上記実施形態によれば、同様な機構をシャドウマスク交換室とシャドウマスク搬入出室との間に設けることで、シャドウマスク交換室を真空にでき、その結果、処理チャンバの真空度低下を抑えることができるので、同じ真空蒸着チャンバ内の他の処理は継続可能である。従って、稼働率の高い有機ELデバイス製造装置並びにシャドウマスク交換装置及び同交換方法を提供することができる。また、シャドウマスク搬入出室をシャドウマスク交換室を真空低下を押える閉空間とすることで、真空度を保つ時間を短縮でき、さらに、その効果は大きいものにできる。
さらに、上記実施形態によれば、上記のような簡単な機構で、シャドウマスクの交換時間が短縮できるので、稼働率及び生産性の高い有機ELデバイス製造装置または製造方法を提供することができる。
また、上記実施形態によれば、多くの処理チャンバを複数有する有機ELデバイス製造装置のシャドウマスクの交換時において、基板搬送系には影響を与えず処理できるので、稼働率及び生産性の高い有機ELデバイス製造装置または製造方法を提供することができる。
さらに、上記実施形態によれば、一つのシャドウマスク交換室が隣接する少なくとも2つ処理チャンバに対してシャドウマスクが提供できるシャドウマスク交換装置及ぶ交換方法を提供できる。
また、図3に示したように一つの真空蒸着チャンバの中に2箇所の蒸着場所、言いかえれば2つのシャドウマスクマスクがあり、交換するシャドウマスクではない他のシャドウマスクで同一処理を続けることができるので、装置全体を停止することなく製品として一連の作業ができる生産性の高い有機ELデバイス製造装置またはシャドウマスク交換方法を提供することができる。
上記の実施形態では、使用済みシャドウマスクを搬出後に交換用シャドウマスクを搬入したが、シャドウマスク交換室5にシャドウマスク保管部を設けてもよい。図10は、その一実施形態を示したもので、シャドウマスク交換室5を上部から見た概要図である。図10では、シャドウマスク交換室5の図1に示す受渡室14b側にシャドウマスク保管部51(以下、簡単に保管部と略す)を設けている。保管部51は、セットベース52と同一構造を有し、複数配置された保管ベース51hと、保管ベースを搭載する保管台51dと、及びシャドウマスクをターンテーブル57tと保管台51dの移動させる交換室内搬送駆動部56Bと同一構造を有する保管台搬送駆動部51Bからなる。保管台搬送駆動部51Bは、交換室内搬送駆動部56Bと搬入出室内搬送駆動部36Bとを結ぶ延長上に配置され配置されている。保管ベース51hのターンテーブル57t側は、保管台51dからα=保管台搬送駆動部51B+β幅分だけ突出した状態で設置されている。そこで、保管台51dを矢印A方向移動すると共に、矢印B方向に移動することによって、全ての保管ベース51hが保管台搬送駆動部51Bと噛み合うようすることができる。前記二次元的な動きをさせる二次元駆動部は、複雑な駆動部構成を採用しなければ、少なくとも一元の駆動部はシャドウマスク交換室5に設置する必要がある。しかし、その場合でも、シャドウマスク交換室5は蒸着室ではないので蒸着に対する悪影響は少ない。なお、51rは保管台51dの走行レールである。
本実施形態では、処理チャンバ1が稼動中に予め交換用シャドウマスクを保管部51に搬入し、シャドウマスク交換室5を所望の真空に維持できる。その結果、準備完了後、該当する処理チャンバの該当ラインのみ稼動を停止して交換を開始し、使用済みシャドウマスクを処理チャンバ1から搬出し、保管部51に保管し、その後、交換用シャドウマスクを処理チャンバ1に搬入することができる。
従って、本実施形態によれば、交換中に処理チャンバ1及びシャドウマスク交換室5の真空度を一度も低下させずに交換できので、新たに真空を確保する時間の必要なく、短時間で効率よくシャドウマスクを交換でき、稼働率及び生産性の高い有機ELデバイス製造装置または製造方法を提供することができる。
上記の全ての実施形態では、シャドウマスク搬入出する場所としてシャドウマスク搬入出室3を設けたが、単なるシャドウマスク搬入出台でもよい。この実施形態では、少なくともシャドウマスクを交換する真空蒸着チャンバの処理を中断させるだけで、その他の処理チャンバの処理を継続できるので、装置全体を停止することなく稼働率の高い有機ELデバイス製造装置または製造方法を提供することができる。さらに、真空排気を効率よく行い排気時間を短縮することによって、稼働率の高い有機ELデバイス製造装置または製造方法を提供することができる。
また、上記の全ての実施形態では、シャドウマスク搬入出室3への基板搬入出をクレーンで行ったが、自動走行ロボットにより搬送されたシャドウマスクを自動的にセットするようにしてもよい。
上記の全ての実施形態では、シャドウマスクの下側にいわゆるラックを設け、下側から駆動されるピニオンでシャドウマスクを移動したが、シャドウマスクを上側にラックを設け、上側から垂下されるピニオンで駆動してもよい。
また、上記の全ての実施形態では、搬送レールとしてローラを用いたが、いわゆる棒状のレールを用いてもよい。その場合、シャドウマスクが安定して搬送できるようにマスク下部固定部にローラ等の回転部材を設けるとよい。
以上の実施形態は全て基板6の蒸着面を上にして搬送し、立っているシャドウマスクで蒸着できるように、基板を立てる場合について説明した。その他の蒸着方法では、基板、シャドウマスクとも水平にして行なう方法がある。その場合の多くは、図10に示すように蒸着面を下にし、蒸着処理を下方から行なう。
その場合には、シャドウマスクを水平にして搬送するが、例えば、シャドウマスクの上側、下側の少なくとも一方にラックを設け、ゲート弁の前後に設けられたピニオンで駆動することにより、上述した実施形態と同様にシャドウマスクを処理チャンバ内に搬出入できる。
本実施形態においても、上記の実施形態と同様な効果を得ることができる。従って、異なる蒸着面姿勢によるシャドウマスクの姿勢に如何に関わらず本発明を適用できる。
また、以上の全ての実施形態においては、いわゆるラック及びピニオンを用いて説明したが、シャドウマスクに設けられた平坦なレール上をローラで駆動して搬送させてもよい。その場合、十分な摩擦力が得られない場合には、レールまたはローラ表面を処理して摩擦力を大きくして使用する。
本実施形態においても、上述した実施形態と同様な効果を得ることができる。
また、以上全ての実施形態においては、搬送体としてシャドウマスクのみであったが、アライメント後の状態で、基板、基板を載置する基板ホルダー、シャドウマスク等の一体化物を搬送体としても良い。
最後に、上記説明では有機ELデバイスを例に説明したが、有機ELデバイスと同じ背景にある蒸着処理をする成膜装置にも適用できる。
1:処理チャンバ 1bu:真空蒸着チャンバ
2:搬送チャンバ 3:シャドウマスク搬入出室
4:シャドウマスク交換チャンバ 5:シャドウマスク交換室
6:基板 7:蒸着部
8:アライメント部 9:処理受渡部
10:ゲート弁 11:仕切り板
13:ロードクラスタ 14:受渡室
15:搬送ロボット 23:シャドウマスク交換手段
24:外部交換部 25:内部交換部
31:ロード室 71:蒸発源
81:シャドウマスク 81k:マスク下部固定部81k(固定部)
87:シャドウマスク保持部 100:有機ELデバイスの製造装置
A〜D:クラスタ。

Claims (21)

  1. 真空チャンバ内で基板とシャドウマスクとのアライメントを行い、前記蒸着材料を基板に蒸着する真空蒸着チャンバを有する成膜装置において、
    真空チャンバであって、蒸着材料を基板に蒸着する真空蒸着チャンバに隣接する第1の隣接部を有し、前記第1の隣接部を介して前記真空蒸着チャンバとの間で、少なくとも搬送体として前記シャドウマスクが固定された固定部を搬入出するシャドウマスク交換室を設け、前記搬入出する第1の搬入出手段は、前記固定部が有する擦動部に接触し、前記第1の隣接部の両側に設けられた第1の接触部と、前記第1の接触部を回転駆動する第1の接触部駆動手段と、前記固定部を搬送する前記第1の隣接部の両側に設けられた第1の搬送レールと、前記第1の搬送レールを支持する第1の支持ベースとを有することを特徴とする成膜装置。
  2. 前記シャドウマスク交換室は大気雰囲気部に隣接する第2の隣接部を有し、前記第2の隣接部を介して前記大気雰囲気部との間で前記固定部を搬入出するものであって、前記大気雰囲気部との間で搬入出する第2の搬入出手段は、前記固定部が有する擦動部に接触し、前記第2の隣接部の両側に設けられた第2の接触部と前記第2の接触部を回転駆動する第2の接触部駆動手段と、前記固定部を搬送する前記第2の隣接部の両側に設けられた第2の搬送レールと、前記第2の搬送レールを支持する第2の支持ベースと有することを特徴する請求項1に記載の成膜装置。
  3. 前記搬送体はシャドウマスクのみであることを特徴とする請求項1又は2に記載の成膜装置。
  4. 前記搬送体は前記基板、前記を載置する基板ホルダー及びシャドウマスクを一体化したものであることを特徴とする請求項1に記載の成膜装置。
  5. 前記固定部は凹状の断面形状を有し、前記凹状の凹部に搬送体を固定したこと特徴とする請求項1または2に記載の成膜装置。
  6. 前記固定部は前記搬送体の下部又は上部に設けられたことを特徴とする請求項1又は2に記載の成膜装置。
  7. 前記擦動部はラックであり、前記接触部はピニオンであることを特徴とする請求項1又は2に記載の成膜装置。
  8. 前記第1及び第2の接触部駆動手段の少なくとも一方は真空シールを介して大気側に設けられたことを特徴とする請求項1又は2或いは7に記載の成膜装置。
  9. 前記搬送レールは複数のローラからなることを特徴とする請求項1又は2に記載の成膜装置。
  10. 前記真空蒸着チャンバに存在する第1の支持ベースは、アライメント時に前記シャドウマスクを保持するベースであることを特徴とする請求項1に記載の成膜装置。
  11. 前記第1又は第2の支持ベースには、前記固定部が前記搬送体に設けられた下部または上部とは反対側の上部または下部に前記搬送体を支持し、移動させる支持部を有することを特徴とする請求項6に記載の成膜装置。
  12. 前記第1または第2の接触部駆動手段は、前記第1または第2の隣接部の両側に別々に設けられたことを特徴とする請求項1又は2に記載の成膜装置。
  13. 前記シャドウマスク交換室に設けられた前記第1及び第2の接触部、前記第1及び第2の接触部駆動手段、前記第1及び第2の搬送レールと、前記第1及び第2の支持ベースのうち少なくとも一つは共通であることを特徴とする請求項2または12に記載の成膜装置。
  14. 前記シャドウマスク交換室に前記搬送体の搬送方向を変える手段を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の成膜装置。
  15. 前記シャドウマスク交換室は、前記真空蒸着チャンバの側面部または上部あるいは下部に設けたことを特徴とする請求項1に記載の成膜装置。
  16. 前記側面部は、前記基板に処理を行なう他の真空蒸着チャンバを含む処理チャンバとの間の側面部であることを特徴とする請求項15に記載の成膜装置。
  17. 前記シャドウマスク交換室は、第1及び第2に接続部にゲート弁を有することを特徴とする請求項1または2に記載の成膜装置。
  18. 前記大気雰囲気部はシャドウマスク搬入出室であることを特徴とする請求項2に記載の成膜装置。
  19. 前記成膜装置は前記蒸着材料として有機EL材料を用い、請求項1乃至18のいずれかに記載の成膜装置を有することを特徴とする有機ELデバイス製造装置。
  20. 真空チャンバであって、蒸着材料を基板に蒸着する真空蒸着チャンバに隣接する第1の隣接部を有し、前記第1の隣接部を介して前記真空蒸着チャンバとの間で少なくとも前記シャドウマスクが固定された固定部を搬入出するシャドウマスク交換室を設け、前記搬入出する第1の搬入出手段は、前記固定部が有する擦動部に接触し、前記第1の隣接部の両側に設けられた第1の接触部と、前記第1の接触部を回転駆動する第1の接触部駆動手段と、前記固定部を搬送する前記第1の隣接部の両側に設けられた第1の搬送レールと、前記第1の搬送レールを支持する第1の支持ベースとを有することを特徴とするシャドウマスク交換装置。
  21. 前記シャドウマスク交換室は大気雰囲気部に隣接する第2の隣接部を有し、前記第2の隣接部を介して前記大気雰囲気部との間で前記固定部を搬入出するものであって、前記大気雰囲気部との間で搬入出する第2の搬入出手段は、前記固定部が有する擦動部に接触し、前記第2の隣接部の両側に設けられた第2の接触部と前記第2の接触部を回転駆動する第2の接触部駆動手段と、前記固定部を搬送する前記第2の隣接部の両側に設けられた第2の搬送レールと、前記第2の搬送レールを支持する第2の支持ベースと有することを特徴する請求項19に記載のシャドウマスク交換装置。
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