JP2010184983A - カールスチル式コークス炉レンガ積替え後の昇温方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】積替え後の炉壁レンガの温度を各フリュー毎に最適状態に制御することが可能なカールスチル式コークス炉レンガ積替え後の昇温方法を提供する。
【解決手段】積替えをしていない炉壁レンガから遠い側の第1フリュー5aから近い側の第4フリュー5dに向けて順次フリュー5a〜5dの燃焼バーナー4a〜4dに着火することにより、積替えをしていない炉壁レンガから遠い側の、最も温度が低下している第1フリュー5aの炉壁レンガから次第に昇温することが可能となり、それら積替え後の炉壁レンガの温度が積替えをしていない炉壁レンガの温度にほぼ等しくなってから、積替え後の炉壁レンガの温度を、積替えをしていない炉壁レンガの温度と共にゆっくり昇温することが可能となり、これにより炉壁レンガの割れや歪みを抑制防止することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、コークス炉の炭化室炉壁レンガを部分的に熱間積替えした後、積替え炉壁レンガを加熱昇温するコークス炉レンガ積替え後の昇温方法に関するものであって、特にカールスチル式と呼ばれるコークス炉に好適なものである。
コークス炉の炭化室炉壁を構成する炉壁レンガは、長年の使用による損耗が生じ、補修或いはレンガの部分的な積替え補修を行う必要が生じる。特に、窯口に近い炉壁レンガは、炉蓋取外しの度に大気に晒されるため、中央部に比して損耗の程度が大きい。
カールスチル式コークス炉は、燃焼室内に設けられている複数のフリューに対し、各フリュー毎に燃焼バーナーへの燃料ガスや燃焼用空気を流量調整することができない。つまり、炭化室の炉壁は、即ち燃焼室の炉壁でもあるから、炭化室の炉壁を部分的に積替え補修する場合には、該当する燃焼室のフリューの燃焼バーナーを閉塞するなどして消火すると共に、該当しない燃焼室のフリューでは燃焼バーナーを燃焼させたままとし、積替え補修部分を補修しない部分から断熱し、その状態で炉壁レンガの積替え補修を行う。
積替え補修した炉壁レンガは、後段に詳述するように、その後の昇温制御が重要である。一般的には、積替え補修しない部分との間に設けた断熱壁や断熱シートなどを徐々に移動しながら、積替え補修した炉壁レンガに相当するフリューの燃焼バーナーを着火し、積替え補修した炉壁レンガがゆっくりと昇温するように調整する。また、下記特許文献1に記載されるコークス炉レンガ積替え後の昇温方法では、燃焼室内の一連のフリューの燃焼バーナーに冷却空気を供給するための経路と冷却空気流量を調整するための流量調整弁を設け、積替え補修した炉壁レンガの温度を測定しながら、その温度が所定の昇温パターンとなるように冷却空気の流量を調整するようにしている。
特開平10−121051号公報
しかしながら、前記特許文献1に記載されるコークス炉レンガ積替え後の昇温方法では、燃焼室内の一連のフリューの燃料バーナーに対して、冷却空気の流量調整弁が1つしかないので、積替え後の炉壁レンガの温度を各フリュー毎に最適状態に制御することができない。
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたものであり、積替え後の炉壁レンガの温度を各フリュー毎に最適状態に制御することが可能なカールスチル式コークス炉レンガ積替え後の昇温方法を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために、本発明のカールスチル式コークス炉レンガ積替え後の昇温方法は、カールスチル式コークス炉の炭化室炉壁レンガを部分的に熱間積替えした後、積替え炉壁レンガを加熱昇温するカールスチル式コークス炉レンガ積替え後の昇温方法において、積替えをしていない炉壁レンガから遠い側のフリューから近い側のフリューに向けて順次フリューの燃焼バーナーに着火することを特徴とするものである。
また、前記積替えした炉壁レンガの温度をフリューごとに検出し、その検出された温度に基づいて前記フリューの燃焼バーナーに着火することを特徴とするものである。
また、前記検出された温度に基づいて各フリューの燃焼バーナーの火力調整を行うことを特徴とするものである。
また、前記燃焼バーナーの火力調整は、各燃焼バーナーの燃焼開口面積を調整することで行うことを特徴とするものである。
また、前記燃焼バーナーの燃焼開口面積の調整は、点検窓から吊り降ろした蓋の穴明き窓の大きさを変更することで行うことを特徴とするものである。
而して、本発明のカールスチル式コークス炉レンガ積替え後の昇温方法によれば、積替えをしていない炉壁レンガから遠い側のフリューから近い側のフリューに向けて順次フリューの燃焼バーナーに着火することとしたため、積替えをしていない炉壁レンガから遠い側の、最も温度が低下しているフリューの炉壁レンガから次第に昇温することが可能となり、それら積替え後の炉壁レンガの温度が積替えをしていない炉壁レンガの温度にほぼ等しくなってから、積替え後の炉壁レンガの温度を、積替えをしていない炉壁レンガの温度と共にゆっくり昇温することが可能となる。そして、このように積替え後の炉壁レンガを昇温することにより、当該炉壁レンガの割れや歪みを抑制防止することができ、これにより積替え後の炉壁レンガの温度を各フリュー毎に最適状態に制御することができる。
また、積替えした炉壁レンガの温度をフリューごとに検出し、その検出された温度に基づいてフリューの燃焼バーナーに着火することとしたため、積替え後の炉壁レンガの昇温温度を最適に制御することができる。
また、検出された温度に基づいて各フリューの燃焼バーナーの火力調整を行うこととしたため、積替え後の炉壁レンガの昇温温度を最適に制御することができる。
また、燃焼バーナーの火力調整は、各燃焼バーナーの燃焼開口面積を調整することで行うこととしたため、カールスチル式コークス炉にあっても、積替え後の炉壁レンガの昇温温度を最適に制御することができる。
また、燃焼バーナーの燃焼開口面積の調整は、点検窓から吊り降ろした蓋の穴明き窓の大きさを変更することで行うこととしたため、カールスチル式コークス炉の積替え後の炉壁レンガの昇温温度を最適且つ容易に制御することができる。
本発明のカールスチル式コークス炉レンガ積替え後の昇温方法を適用したカールスチル式コークス炉の一実施形態を示す一部断面全体図である。 図1の昇温方法に用いられた蓋の説明図である。 図2の蓋を用いたカールスチル式コークス炉レンガ積替え後の昇温方法の説明図である。 図3のカールスチル式コークス炉レンガ積替え後の昇温方法による炉壁レンガ温度の説明図である。 積替え後の炉壁レンガ温度の昇温パターンの説明図である。 レンガの昇温パターンと線膨張率の関係を示す説明図である。
次に、本発明のカールスチル式コークス炉レンガ積替え後の昇温方法の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態のレンガ積替え後の昇温方法が適用されたカールスチル式コークス炉である。コークス炉は、周知のように、石炭を貯留する炭化室1と燃焼バーナー4を燃焼する燃焼室2とを交互に備え、炭化室1の炉頂部に設けられた装入口3から石炭を装入し、燃焼室2の顕熱で炭化室1内の石炭を乾留してコークスを生成する。コークスは、窯口の炉蓋を外した状態で、押出機により炉外に押出される。燃焼室2内には、炭化室1の長手に沿って複数の燃焼バーナー4a〜4hが配設されており、燃焼バーナー4a〜4h毎にフリュー5a〜5hが隔成されている。従って、炭化室1の炉壁は燃焼室2の炉壁でもある。炉壁は、通常、珪石レンガのような耐火レンガで構築されている。なお、各フリュー5a〜5hの炉頂部には、各フリュー内を点検するための点検窓9a〜9hが設けられている。
炭化室1の炉壁レンガは、高温に晒されると共に、炭化室1内に石炭が装入されるたびに急冷され、更にコークス押出時の摩耗や側圧、コークス乾留中のカーボンの付着などの過酷な条件下で操業が繰り返される。そのため、特に窯口近傍の炉壁レンガの損耗が激しく、定期的又は不定期的な炉壁レンガの積替えが必要となる。
図2は、本実施形態の炉壁レンガの積替え並びに積替え後の昇温時に使用される蓋6a〜6dである。各フリュー5a〜5hの燃焼バーナー4a〜4hは、台形断面の成層火山のような円錐形をなし、中央部に燃焼口が開口され、この燃焼口に燃料ガス及び燃焼用空気が供給される。蓋6a〜6dは、第4蓋6d、第3蓋6c、第2蓋6b、第1蓋6aの順に燃焼バーナー4a〜4hに重ねて被せることができ、夫々の蓋6a〜6dは、鉄製ワイヤーのような耐熱索条7で独自に吊り下げられるようになっている。また、これらの索条7を順次引き上げると、第1蓋6a、第2蓋6b、第3蓋6c、第4蓋6dの順に、夫々の蓋を独自に引き上げることができるように重ねられている。また、第1蓋6aには開口部がなく、第2蓋6bには開口面積の小さな開口部(穴明き窓)8bが開設され、第3蓋6cには、それよりも開口面積の大きな開口部(穴明き窓)8cが開設され、第4蓋6dには、それよりも開口面積の大きな開口部8(穴明き窓)dが開設されている。但し、開口部8dの開口面積は、燃焼バーナー4a〜4hの開口部よりも開口面積が小さい。なお、カールスチル式コークス炉では、同じ燃焼室2内の各フリュー5a〜5hの燃焼バーナー4a〜4hへの燃料ガスや燃焼ガスを個別に流量制御することができない。
例えば、図1の手前側のフリューから第1フリュー5a、第2フリュー5b、第3フリュー5c、…図示最奥のフリューを第8フリュー5hと定義し、該当する燃焼バーナーを、図示手前側から第1燃焼バーナー4a、第2燃焼バーナー4b、第3燃焼バーナー4c、…図示最奥の燃焼バーナーを第8燃焼バーナー4hと定義し、今、仮に第1フリュー5a〜第4フリュー5dの炉壁レンガを積替えする必要が生じたとする。そうした場合、図3に示すように、第1燃焼バーナー4a〜第4燃焼バーナー4dの夫々に、第4蓋6d、第3蓋6c、第2蓋6b、第1蓋6aの順に全て被せる。その状態で、第1フリュー5a〜第4フリュー5dに相当する炭化室1の炉壁レンガを積替える。なお、フリュー毎の隔壁は省略している。
この場合、炉壁レンガの積替えを行わない第5フリュー5e〜第8フリュー5hでは、該当する第5燃焼バーナー4e〜第8燃焼バーナー4hを燃焼させたままとする。後述するように、一度、高温化した炉壁レンガの温度を下げると、炉壁レンガに割れや隙間が生じるためである。ここで、各フリュー毎に炉壁レンガの温度を検出した場合、炉壁レンガの積替え後の温度は、図4aに示すように、レンガ積替えを行わない第5フリュー5eから最も遠い第1フリュー5aの温度が最も低く、次いで第2フリュー5b、第3フリュー5c、第4フリュー5dの順に高くなる。ここでは、第5フリュー5e〜第8フリュー5hの温度は同じであると仮定する。
第1燃焼バーナー4a〜第3燃焼バーナー4dに被せられた第1蓋6a〜第4蓋6dを、何れも該当する点検窓9a〜9dから耐熱索条で吊り下げた状態とし、その状態から第1燃焼バーナー4aの第1蓋6aを点検窓9aから吊り上げて取り外し、図3bに示すように、当該第1燃焼バーナー4aに着火する。この場合、第1燃焼バーナー4aを覆う第2蓋6bの開口部8bの開口面積は小さいので、火力も小さい。この状態で、第1フリュー5aの積替えされた炉壁レンガの温度が所定温度になったら、第2燃焼バーナー4bの第1蓋6aを点検窓9bから吊り上げて取り外し、図3cに示すように、当該第2燃焼バーナー4bに着火する。また、それと同時に、又は第1フリュー5aの積替えされた炉壁レンガの温度が所定温度になったら、第1燃焼バーナー4aの第2蓋6bを点検窓9aから吊り上げて取り外す。この場合、第1燃焼バーナー4aを覆う第3蓋6cの開口部8cの開口面積が大きくなる分だけ、当該第1燃焼バーナー4aの火力が大きくなる。
この状態で、第2フリュー5bの積替えされた炉壁レンガの温度が所定温度になったら、第3燃焼バーナー4cの第1蓋6aを点検窓9cから吊り上げて取り外し、図3dに示すように、当該第3燃焼バーナー4cに着火する。また、それと同時に、又は第2フリュー5bの積替えされた炉壁レンガの温度が所定温度になったら、第2燃焼バーナー4bの第2蓋6bを点検窓9bから吊り上げて取り外す。この場合、第2燃焼バーナー4bを覆う第3蓋6cの開口部8cの開口面積が大きくなる分だけ、当該第2燃焼バーナー4bの火力が大きくなる。また、それと同時に、又は第1フリュー5aの積替えされた炉壁レンガの温度が所定温度になったら、第1燃焼バーナー4aの第3蓋6cを点検窓9aから吊り上げて取り外す。この場合、第1燃焼バーナー4aを覆う第4蓋6dの開口部8dの開口面積が大きくなる分だけ、当該第1燃焼バーナー4aの火力が大きくなる。
この状態で、第3フリュー5cの積替えされた炉壁レンガの温度が所定温度になったら、第4燃焼バーナー4dの第1蓋6aを点検窓9dから吊り上げて取り外し、図3eに示すように、当該第4燃焼バーナー4dに着火する。また、それと同時に、又は第3フリュー5cの積替えされた炉壁レンガの温度が所定温度になったら、第3燃焼バーナー4cの第2蓋6bを点検窓9cから吊り上げて取り外す。この場合、第3燃焼バーナー4cを覆う第3蓋6cの開口部8cの開口面積が大きくなる分だけ、当該第3燃焼バーナー4cの火力が大きくなる。また、それと同時に、又は第2フリュー5bの積替えされた炉壁レンガの温度が所定温度になったら、第2燃焼バーナー4bの第3蓋6cを点検窓9bから吊り上げて取り外す。この場合、第2燃焼バーナー4aを覆う第4蓋6dの開口部8dの開口面積が大きくなる分だけ、当該第2燃焼バーナー4aの火力が大きくなる。また、それと同時に、又は第1フリュー5aの積替えされた炉壁レンガの温度が所定温度になったら、第1燃焼バーナー4aの第4蓋6dを点検窓9aから吊り上げて取り外す。この場合、第1燃焼バーナー4aの開口部の開口面積が大きくなる分だけ、当該第1燃焼バーナー4aの火力が大きくなる。
この状態で、第4フリュー5dの積替えされた炉壁レンガの温度が所定温度になったら、図3fに示すように、第4燃焼バーナー4dの第2蓋6bを点検窓9dから吊り上げて取り外す。この場合、第4燃焼バーナー4dを覆う第3蓋6cの開口部8cの開口面積が大きくなる分だけ、当該第4燃焼バーナー4dの火力が大きくなる。また、それと同時に、又は第3フリュー5cの積替えされた炉壁レンガの温度が所定温度になったら、第3燃焼バーナー4cの第3蓋6cを点検窓9cから吊り上げて取り外す。この場合、第3燃焼バーナー4cを覆う第4蓋6dの開口部8dの開口面積が大きくなる分だけ、当該第3燃焼バーナー4cの火力が大きくなる。また、それと同時に、又は第2フリュー5bの積替えされた炉壁レンガの温度が所定温度になったら、第2燃焼バーナー4bの第4蓋6dを点検窓9bから吊り上げて取り外す。この場合、第2燃焼バーナー4aの開口部の開口面積が大きくなる分だけ、当該第2燃焼バーナー4bの火力が大きくなる。
この状態で、第4フリュー5dの積替えされた炉壁レンガの温度が所定温度になったら、図3gに示すように、第4燃焼バーナー4dの第3蓋6cを点検窓9dから吊り上げて取り外す。この場合、第4燃焼バーナー4dを覆う第4蓋6dの開口部8dの開口面積が大きくなる分だけ、当該第4燃焼バーナー4dの火力が大きくなる。また、それと同時に、又は第3フリュー5cの積替えされた炉壁レンガの温度が所定温度になったら、第3燃焼バーナー4cの第4蓋6dを点検窓9cから吊り上げて取り外す。この場合、第3燃焼バーナー4cの開口部の開口面積が大きくなる分だけ、当該第3燃焼バーナー4cの火力が大きくなる。
この状態で、第4フリュー5dの積替えされた炉壁レンガの温度が所定温度になったら、図3hに示すように、第4燃焼バーナー4dの第4蓋6dを点検窓9dから吊り上げて取り外す。この場合、第4燃焼バーナー4dの開口部の開口面積が大きくなる分だけ、当該第4燃焼バーナー4dの火力が大きくなる。
このように炉壁レンガの各フリュー5a〜5dにおける温度を検出しながら、各フリュー5a〜5dの燃焼バーナー4a〜4dの着火並びに火力調整を行うと、図4に示すように、積替えを行っていない第5フリュー5eから最も遠い第1フリュー5aの炉壁レンガ温度から、第2フリュー5b、第3フリュー5c、第4フリュー5dの順に順次高めていくことができ、最終的には図4eに示すように、第1フリュー5a〜第8フリュー5hにおける炉壁レンガ温度をほぼ均一にすることができる。このように第1フリュー5a〜第8フリュー5hの炉壁レンガ温度がほぼ均一になったら、全ての燃焼バーナー4a〜4hへの燃料ガス及び燃焼用空気の流量を増大して、同図に二点鎖線で示すように、全てのフリューの炉壁レンガ温度をゆっくり昇温する。
図5には、積替え後の炉壁レンガの理想的な昇温パターンを示す。図中で、最も重要なのは、温度が約200℃〜300℃まで昇温するプロセスである。この200℃〜300℃は、図6の珪石レンガに示すように、線膨張率が著しく増大する温度領域であり、この温度領域の昇温速度が大きいと、積替えした炉壁レンガに割れや歪みが生じ、著しい場合にはバランスが崩れて炉壁そのものが崩れてしまう。本実施形態では、前述のように、積み替えした炉壁レンガを積替えしていない炉壁レンガとほぼ均一な200℃以下の温度まで昇温し、然る後、全ての燃焼バーナー4a〜4hへの燃料ガス及び燃焼用空気の流量を増大して、300℃までゆっくり昇温することで、積替えした炉壁レンガにおける割れや歪みを抑制防止する。
このように本実施形態のカールスチル式コークス炉レンガ積替え後の昇温方法によれば、カールスチル式コークス炉の炭化室炉壁レンガを部分的に熱間積替えした後、積替え炉壁レンガを加熱昇温する場合にあって、積替えをしていない炉壁レンガから遠い側の第1フリュー5aから近い側の第4フリュー5dに向けて順次フリュー5a〜5dの燃焼バーナー4a〜4dに着火することにより、積替えをしていない炉壁レンガから遠い側の、最も温度が低下している第1フリュー5aの炉壁レンガから次第に昇温することが可能となり、それら積替え後の炉壁レンガの温度が積替えをしていない炉壁レンガの温度にほぼ等しくなってから、積替え後の炉壁レンガの温度を、積替えをしていない炉壁レンガの温度と共にゆっくり昇温することが可能となる。そして、このように積替え後の炉壁レンガを昇温することにより、当該炉壁レンガの割れや歪みを抑制防止することができ、これにより積替え後の炉壁レンガの温度を各フリュー毎に最適状態に制御することができる。
また、積替えした炉壁レンガの温度をフリュー5a〜5dごとに検出し、その検出された温度に基づいてフリュー5a〜5dの燃焼バーナー4a〜4dに着火することにより、積替え後の炉壁レンガの昇温温度を最適に制御することができる。
また、検出された温度に基づいて各フリュー5a〜5dの燃焼バーナー4a〜4dの火力調整を行うことにより、積替え後の炉壁レンガの昇温温度を最適に制御することができる。
また、燃焼バーナー4a〜4dの火力調整は、各燃焼バーナー4a〜4dの燃焼開口面積を調整することで行うこととしたため、カールスチル式コークス炉にあっても、積替え後の炉壁レンガの昇温温度を最適に制御することができる。
また、燃焼バーナー4a〜4dの燃焼開口面積の調整は、点検窓9a〜9dから吊り降ろした蓋6a〜6dの開口部(穴明き窓)8b〜8dの大きさを変更することで行うこととしたため、カールスチル式コークス炉の積替え後の炉壁レンガの昇温温度を最適且つ容易に制御することができる。
なお、前記燃焼バーナーを閉塞したり開口面積を調整したりするための蓋の構造は前記に限定されるものではなく、燃焼バーナーの形状や火力、炉壁レンガの昇温パターン等に応じて適宜設定するべきものである。
また、蓋の開閉による燃焼バーナーの火力調整も前記に限定されるものではなく、燃焼バーナーの火力、炉壁レンガの昇温パターンなどに応じて適宜設定するべきものである。
1は炭化室、2は燃焼室、3は挿入口、4a〜4h燃焼バーナー、5a〜5hはフリュー、6a〜6dは蓋、7は耐熱索条、8b〜8dは開口部(穴明き窓)、9a〜9hは点検窓

Claims (5)

  1. カールスチル式コークス炉の炭化室炉壁レンガを部分的に熱間積替えした後、積替え炉壁レンガを加熱昇温するカールスチル式コークス炉レンガ積替え後の昇温方法において、積替えをしていない炉壁レンガから遠い側のフリューから近い側のフリューに向けて順次フリューの燃焼バーナーに着火することを特徴とするカールスチル式コークス炉レンガ積替え後の昇温方法。
  2. 前記積替えした炉壁レンガの温度をフリューごとに検出し、その検出された温度に基づいて前記フリューの燃焼バーナーに着火することを特徴とする請求項1に記載のカールスチル式コークス炉レンガ積替え後の昇温方法。
  3. 前記検出された温度に基づいて各フリューの燃焼バーナーの火力調整を行うことを特徴とする請求項2に記載のカールスチル式コークス炉レンガ積替え後の昇温方法。
  4. 前記燃焼バーナーの火力調整は、各燃焼バーナーの燃焼開口面積を調整することで行うことを特徴とする請求項3に記載のカールスチル式コークス炉レンガ積替え後の昇温方法。
  5. 前記燃焼バーナーの燃焼開口面積の調整は、点検窓から吊り降ろした蓋の穴明き窓の大きさを変更することで行うことを特徴とする請求項4に記載のカールスチル式コークス炉レンガ積替え後の昇温方法。
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