JP6870396B2 - コークス炉の炉体設備における火入れ時の炉体乾燥方法及びバーナー - Google Patents

コークス炉の炉体設備における火入れ時の炉体乾燥方法及びバーナー Download PDF

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本発明は、蓄熱室の上部に燃焼室と炭化室とが交互に配列された構造を有するコークス炉の炉体設備における火入れ時の炉体乾燥方法、及び、この炉体乾燥方法において仮設バーナーとして用いられるバーナーに関するものである。
従来、炭化室に装入された石炭を高温乾留してコークスを製造するコークス炉としては、蓄熱室の上部に複数の炭化室と燃焼室とが交互に配置された構造とされたものが提供されている。このコークス炉では、蓄熱室から燃料ガスや空気を燃焼室に供給して燃焼させ、この燃焼室に隣接して設けられた炭化室内に石炭を装入し、この石炭を高温で乾留することでコークスを製造する。
上述のコークス炉の炉体設備は、耐火煉瓦積みで築炉されており、築炉後の炉体は耐火煉瓦自体や目地モルタル等に含まれる水分で湿った状態にある。このため、実操業を開始する火入れに先立って、炉体を十分に乾燥させる必要がある。例えば特許文献1には、コークス炉の築炉後の炉体乾燥度を判定する方法が提案されており、火入れ前に炉体の乾燥状態を確認することが求められている。
また、築炉後の炉体乾燥は、コークス炉以外の炉でも実施されているが、特にコークス炉の炉体は、蓄熱室、燃焼室及び炭化室と複数の炉室に区切られた炉体構造をなしていることから、一般的には、炭化室でCOGや軽油などの燃料を燃焼し、その燃焼排ガスを燃焼室、蛇腹、蓄熱室、水平煙道等の炉体全体に導き、最終的に煙道及び煙突から燃焼ガスを大気に排出することで、炉体乾燥を行っている。
なお、非特許文献1には、炉蓋に設置した仮設バーナーを用いてコークス炉の乾燥を行うことが開示されている。
ここで、コークス炉の炉材には、例えば特許文献2に示すように、一般に珪石煉瓦が使用されており、築炉後の乾燥・昇温時には、相転移に伴う体積変化によって亀裂が生じるおそれがある。これを回避するためには、昇温速度を遅くする必要があり、特に乾燥初期の250℃以下の温度範囲において昇温速度を極度に遅くし、その後、徐々に昇温速度を上げながら煉瓦温度が800℃になるまで昇温している。
ところで、炭化室に仮設バーナーを配設し、その燃焼排ガスによって炉体を乾燥させる場合、仮設バーナーは炭化室の入口近傍に設置され、その燃焼フレームが炭化室の奥行き方向に延在することになるため、炭化室の奥行き方向において燃焼フレームの温度偏差が生じる。よって、炭化室の炉壁を構成する珪石煉瓦の亀裂の発生を抑制するためには、燃焼フレームによって最も高温となる炭化室の炉壁位置の温度を監視して昇温する必要があった。このため、仮設バーナーによる炉体の昇温速度をさらに遅くする必要があり、乾燥期間が非常に長くなるといった問題があった。例えば、非特許文献1においては、乾燥に79日間を要したことが記載されている。
仮設バーナーの燃焼フレームによる炭化室内の温度偏差を抑制するためには、仮設バーナーの燃焼フレームによって直接炭化室の炉壁を加熱することがないように、仮設バーナーの燃焼フレームを短炎化して、燃焼排ガスの顕熱によって炭化室を加熱することが考えられる。
ここで、短炎化バーナーとして構造がシンプルなガスバーナーの場合、例えば特許文献3,4に示す構造のものが提案されている。
特開平01−273990号公報 特開2006−124561号公報 特開平06−123412号公報 特開平10−185127号公報
本山太一、岡西和也、福永正起、江川秀、工藤達也、杉山勇夫:材料とプロセス、25(2012)、895
ところで、上述のように、コークス炉の炉体を乾燥する場合、珪石煉瓦の相転移に伴う体積変化による亀裂の発生を抑制するために、乾燥初期の250℃以下の温度範囲において昇温速度を極度に遅くし、その後、徐々に昇温速度を上げながら煉瓦温度が800℃になるまで昇温している。
このため、乾燥初期では、燃料の供給量が極めて少なく、これに伴い空気比が大きくなる。一方、乾燥後半では、燃料の供給量が多くなり空気比が小さくなる。具体的にはCOGを燃料とした場合、乾燥初期と乾燥後半とで、燃料の供給量が50倍程度変化し、空気比も30倍程度変化することになる。
ここで、特許文献3、4に記載された短炎化バーナーでは、このような広い燃焼負荷範囲に対応することはできなかった。
このように、従来では、コークス炉の炉体乾燥に適した短炎化バーナーは提供されておらず、コークス炉の炉体乾燥には多くの時間を要していた。
本発明は、前述した状況に鑑みてなされたものであって、炭化室に仮設バーナーを設置して加熱乾燥する場合であっても、炭化室の奥行き方向における温度偏差の発生を抑制し、昇温速度の調整を適正に行うことで、乾燥期間の短縮を図ることが可能なコークス炉の炉体設備における火入れ時の炉体乾燥方法、及び、この炉体乾燥方法に適したバーナーを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係るコークス炉の炉体設備における火入れ時の炉体乾燥方法は、蓄熱室の上部に燃焼室と炭化室とが交互に配列された構造を有するコークス炉の炉体設備における火入れ時の炉体乾燥方法であって、前記炭化室に仮設バーナーを設置し、前記仮設バーナーの燃焼排ガスを、前記炭化室から前記燃焼室及び前記蓄熱室を含む炉体全体に導いて前記炉体設備を乾燥する構成とされており、前記仮設バーナーは、燃料が供給される内管と、空気が自然供給される外管と、を備えた二重管構造とされ、前記内管は、その先端面が閉止されるとともに先端側の側壁に複数の小孔が設けられ、前記内管の外径dと前記外管の内径Dとの比D/dが2.5以上とされており、前記仮設バーナーの前記内管に設けられた前記小孔の開口径が3mm以上8mm以下とされ、前記小孔の個数が10個以上30個以下とされていることを特徴としている。
この構成のコークス炉の炉体設備における火入れ時の炉体乾燥方法によれば、前記炭化室に設置される仮設バーナーが、燃料が供給される内管と、空気が自然供給される外管と、を備えた二重管構造とされ、前記内管は、その先端面が閉止されるとともに先端側側壁に複数の小孔が設けられているので、乾燥初期の燃料供給量が少ないときには小孔の一部からのみ燃料が噴出し、乾燥後半の燃料供給量が多いときには複数の小孔の全部から燃料が噴出される。すなわち、燃料供給量(供給圧力)によって、燃焼が噴出される小孔の個数が変化するため、燃料供給量が大きく変化した場合でも、燃料を確実に噴出して燃焼させることができる。
さらに、内管の外径dと前記外管の内径Dとの比D/dが2.5以上とされているので、外管内を流れる空気の流速が抑えられ、燃料供給量が少ない場合でも小孔から噴出された燃料の燃焼による炎が消えることを抑制できる。
また、前記内管は、その先端面が閉止されるとともに先端側の側壁に複数の小孔が設けられているので、燃焼フレームの短炎化を図ることができる。
よって、広い燃焼負荷範囲においても燃焼が安定していることから、乾燥初期から乾燥後半の全領域において、安定して乾燥を行うことができる。
また、燃焼フレームの短炎化が図られているので、燃焼フレームによって直接炭化室の炉壁を加熱することを抑制して、仮設バーナーの燃焼排ガスの顕熱によって炭化室の炉壁を加熱乾燥することができ、炭化室の奥行き方向における温度偏差の発生を抑制することができる。これにより、昇温速度の管理を炭化室全体の適正な温度に応じて行うことができ、火入れ時の炉体乾燥の乾燥期間の短縮を図ることができる。また、局所的に高温になる部分が存在しないため、炭化室の炉壁を構成する耐火煉瓦の亀裂の発生を抑制することができる。
さらに、小孔の開口径が3mm以上8mm以下とされているので、小孔の開口部近傍に煤が付着し閉塞することを抑制でき、安定して燃焼を噴出して燃焼させることができる。また、小孔の個数が10個以上30個以下とされているので、燃焼供給量が多い場合でも、良好に燃料を噴出して燃焼させることができる。
ここで、本発明のコークス炉の炉体設備における火入れ時の炉体乾燥方法においては、前記仮設バーナーは、前記外管の外周に沿って2次空気を自然供給する2次空気流路を備えていることが好ましい。
この場合、前記外管の外周に沿って2次空気を自然供給する2次空気流路を備えているので、この2次空気によって仮設バーナーの過熱を抑制することができ、長期間安定して稼働させることができる。
本発明のバーナーは、上述のコークス炉の炉体設備における火入れ時の炉体乾燥方法において仮設バーナーとして用いられるバーナーであって、燃料が供給される内管と、空気が自然供給される外管と、を備えた二重管構造とされ、前記内管は、その先端面が閉止されるとともに先端側側壁に複数の小孔が設けられており、前記内管の外径dと前記外管の内径Dとの比D/dが2.5以上とされており、前記内管に設けられた前記小孔の開口径が3mm以上8mm以下とされ、前記小孔の個数が10個以上30個以下とされていることを特徴とする。
この構成のバーナーによれば、燃料が供給される内管と、空気が自然供給される外管と、を備えた二重管構造とされ、前記内管は、その先端面が閉止されるとともに先端側側壁に複数の小孔が設けられているので、燃料供給量(供給圧力)によって、燃焼が噴出される小孔の個数が変化することになり、燃料供給量が大きく変化した場合でも、燃料を確実に噴出して燃焼させることができる。
さらに、内管の外径dと前記外管の内径Dとの比D/dが2.5以上とされているので、外管内を流れる空気の流速が抑えられ、燃料供給量が少ない場合でも小孔から噴出された燃料の燃焼による炎が消えることを抑制できる。
また、前記内管は、その先端面が閉止されるとともに先端側の側壁に複数の小孔が設けられているので、燃焼フレームの短炎化を図ることができる。
さらに、空気を自然供給する構成とされているので、構造が非常に簡易であり、仮設のバーナーとして特に適している。
上述のように、本発明によれば、炭化室に仮設バーナーを設置して加熱乾燥する場合であっても、炭化室の奥行き方向における温度偏差の発生を抑制し、昇温速度の調整を適正に行うことで、乾燥期間の短縮を図ることが可能なコークス炉の炉体設備における火入れ時の炉体乾燥方法、及び、この炉体乾燥方法に適したバーナーを提供することが可能となる。
本発明の一実施形態であるコークス炉の炉体設備における火入れ時の炉体乾燥方法が適用されるコークス炉の概略説明図である。 図1に示すコークス炉の断面説明図である。 炉体乾燥時における炭化室の断面説明図である。 本発明の一実施形態である仮設バーナーの断面説明図である。 実施例の結果を示すグラフである。
以下に、本発明の一実施形態であるコークス炉の炉体設備における火入れ時の炉体乾燥方法について、添付した図面を参照して説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
まず、本実施形態であるコークス炉1の炉体設備における火入れ時の炉体乾燥方法が適用されるコークス炉1について説明する。
本実施形態であるコークス炉1は、図1に示すように、並列された複数の炭化室10を備えており、隣接する2つの炭化室10の間に、燃焼室20が配置されている。
そして、図2に示すように、並列する炭化室10及び燃焼室20の下方側に、蓄熱室30が配設されている。
炭化室10の上面には、図1及び図2に示すように、石炭を装入するための装入口12が複数形成されており、炭化室10の端部には、炭化室10から発生する排ガスを排出するための上昇管14が配置され、この上昇管14がドライメン3に接続されている。
また、炭化室10は、並列する炭化室10の間に設けられた燃焼室20からの熱を効率的に石炭へと伝達するために、炭化室10の一対の炉壁(燃焼室20側に位置する炉壁)の距離が比較的短くされている。すなわち、炭化室10の炉幅が狭くされているのである。
燃焼室20の上面には、図1及び図2に示すように、燃焼室20内部の点検を行う点検孔21と温度計22とが配設されている。また、この燃焼室20には、図2に示すように、仕切り壁24が配設されている。
蓄熱室30は、燃焼室20に対して燃焼ガス及びエアを導入するとともに、燃焼室20内の排ガスが排出される構成とされており、図2に示すように、燃焼ガス及びエアの供給管5及び煙道7に接続されている。
ここで、炭化室10、燃焼室20及び蓄熱室30を含むコークス炉1の炉体設備は、珪石煉瓦を積み上げて構成されており、築炉時には、珪石煉瓦および目地モルタル等が水分を含んでいることから、実操業を開始する火入れ前には、炉体設備の乾燥を行う必要がある。
コークス炉1の炉体設備の乾燥は、図3に示すように、炭化室10の炉蓋から仮設バーナー40を挿入し、この仮設バーナー40の燃焼排ガスを炭化室10から燃焼室20及び蓄熱室30を含む炉体設備全体に導入することで実施される。
次に、本実施形態における仮設バーナー40の構造について、図4を参照して詳しく説明する。
この仮設バーナー40は、燃料Eが供給される内管41と、1次空気A1が自然供給される外管43と、を備えた二重管構造とされている。本実施形態では、外管43とバーナータイル48の間に、2次空気A2が導入される2次空気流路49が形成されている。
内管41は、その先端面が閉止されるとともに先端側の側壁に複数の小孔42が設けられている。この小孔42の開口径は3mm以上8mm以下の範囲内とされており、小孔42の個数が10個以上30個以下の範囲内とされている。
なお、本実施形態では、図4に示すように、小孔42を千鳥配置で形成しており、小孔42が形成される領域Sは、内管41の先端から100mm以上300mm以下の範囲内とされている。
外管43は、その後端側に空気取入口44が形成されており、1次空気A1が自然供給される構造とされており、内管41の外周面とが外管43の内周面との間が1次空気流路45とされている。
そして、内管41の外径dと外管43の内径Dとの比D/dが2.5以上、望ましくは3以上とされており、1次空気流路45の流路面積が確保されている。なお、本実施形態では、内管41の外径dが40mm以上60mm以下の範囲内、外管43の内径Dが130mm以上200mm以下の範囲内とされている。
また、本実施形態では、図4に示すように、内管41の先端位置は、外管43の先端位置よりも後退しており、その後退距離Hは、150mm以上600mm以下の範囲内とされている。
そして、コークス炉1の炉体設備の乾燥を行う際には、仮設バーナー40を用いてCOGや軽油などの燃料Eを燃焼し、仮設バーナー40の燃焼排ガスの顕熱によって炭化室10の炉壁を加熱乾燥するとともに、この燃焼排ガスを、炭化室10へと排出され、燃焼室20及び蓄熱室30を含む炉体設備全体に導入させる。
このとき、乾燥時の温度管理は、珪石煉瓦の相転移に伴う体積変化に起因する亀裂の発生を抑制するために、炭化室10の炉壁のうち最も高温となる領域の温度を監視することになる。
以上のような構成とされた本実施形態であるコークス炉1の炉体設備における火入れ時の炉体乾燥方法によれば、炉蓋から炭化室10に挿入される仮設バーナー40が、燃料Eが供給される内管41と、1次空気A1が自然供給される外管43と、を備えた二重管構造とされており、内管41の先端面が閉止されるとともに先端側の側壁に複数の小孔42が設けられているので、燃料Eの供給量(供給圧力)によって、燃焼が噴出される小孔42の個数が変化するため、燃料Eの供給量が大きく変化する場合でも、燃料Eを確実に噴出して燃焼させることができる。
さらに、内管41の外径dと外管43の内径Dとの比D/dが2.5以上とされているので、内管41の外周面と外管43の内周面との間に形成された1次空気流路45を流れる1次空気A1の流速が抑えられ、燃料供給量が少ない場合でも小孔42から噴出された燃料Eの燃焼による炎が消えることを抑制できる。
よって、広い燃焼負荷範囲においても燃焼が安定していることから、乾燥の初期段階から後半段階にわたって、安定して乾燥を行うことができる。
さらに、内管41は、その先端面が閉止されるとともに先端側の側壁に複数の小孔42が設けられているので、燃焼フレームの短炎化を図ることができる。
特に、本実施形態では、内管41の先端位置は、外管43の先端位置よりも後退しており、その後退距離Hが、150mm以上600mm以下の範囲内とされているので、燃焼フレームのさらなる短炎化を図ることができる。
よって、この仮設バーナー40を用いることにより、燃焼フレームによって直接炭化室10の炉壁を加熱することが抑制され、仮設バーナー40の燃焼排ガスの顕熱によって炭化室10の炉壁を加熱乾燥することになり、乾燥時における炭化室10の奥行き方向における温度偏差の発生を抑制することができる。
これにより、昇温速度の管理を炭化室10全体の適正な温度に応じて行うことができ、火入れ時の炉体乾燥の乾燥期間の短縮を図ることができる。また、炭化室10の炉壁の耐火煉瓦の亀裂の発生を抑制することができる。
また、本実施形態においては、小孔42の開口径が3mm以上8mm以下とされているので、小孔42の開口部近傍に煤が付着し閉塞することを抑制でき、安定して燃焼を噴出して燃焼させることができる。
さらに、本実施形態においては、小孔の42個数が10個以上30個以下とされているので、燃焼供給量が多い場合でも、良好に燃料Eを噴出して燃焼させることができる。
また、本実施形態では、小孔42を千鳥配置で形成しており、小孔42が形成される領域Sは、内管41の先端から100mm以上300mm以下の範囲内と比較的広い範囲とされているので、燃焼供給量が多い場合でも、安定して燃料Eを燃焼させることができる。
さらに、本実施形態においては、外管43とバーナータイル48との間に2次空気A2を自然供給する2次空気流路49が形成されているので、2次空気A2によって仮設バーナー40の過熱を抑制することができ、長期間安定して仮設バーナー40を稼働させることができる。
また、本実施形態においては、仮設バーナー40が、1次空気A1及び2次空気A2が自然供給される構造とされていることから、構造が非常に簡易であり、仮設のバーナーとして特に適している。
以上、本発明の実施形態であるコークス炉の炉体設備における火入れ時の炉体乾燥方法及び仮設バーナー(バーナー)について説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施形態では、内管に小孔を千鳥配置で設ける構成として説明したが、これに限定されることはなく、小孔の配置に特に限定はない。
また、本実施形態では、外管の先端が炉壁の煉瓦先端よりも突出する構成として説明したが、これに限定されることはなく、外管の先端が炉壁の煉瓦先端位置と一致していてもよい。
本発明の作用効果を確認するために実施した比較実験の結果について説明する。
従来例として、非特許文献1に記載されたような炉蓋に設置した従来の仮設バーナーを用いて炉体の乾燥を実施した。
一方、本発明例として、実施の形態で説明した仮設バーナーを用いて、炉体の乾燥を実施した。
このときの炉体の管理温度の推移を図5に示す。
図5に示すように、本実施形態である仮設バーナーを用いた本発明例においては、従来の仮設バーナーを用いた従来例に比べて乾燥期間の日数が削減された。
以上のことから、本発明例によれば、仮設バーナーで加熱する場合であっても、炭化室の奥行き方向における温度偏差の発生を抑制し、昇温速度の調整を適正に行うことで、乾燥期間の短縮を図ることが可能であることが確認された。
1 コークス炉
10 炭化室
11 炉壁
20 燃焼室
30 蓄熱室
40 仮設バーナー(バーナー)
41 内管
42 小孔
43 外管

Claims (3)

  1. 蓄熱室の上部に燃焼室と炭化室とが交互に配列された構造を有するコークス炉の炉体設備における火入れ時の炉体乾燥方法であって、
    前記炭化室に仮設バーナーを設置し、前記仮設バーナーの燃焼排ガスを、前記炭化室から前記燃焼室及び前記蓄熱室を含む炉体全体に導いて前記炉体設備を乾燥する構成とされており、
    前記仮設バーナーは、燃料が供給される内管と、空気が自然供給される外管と、を備えた二重管構造とされ、前記内管は、その先端面が閉止されるとともに先端側の側壁に複数の小孔が設けられ、前記内管の外径dと前記外管の内径Dとの比D/dが2.5以上とされており、
    前記仮設バーナーの前記内管に設けられた前記小孔の開口径が3mm以上8mm以下とされ、前記小孔の個数が10個以上30個以下とされていることを特徴とするコークス炉の炉体設備における火入れ時の炉体乾燥方法。
  2. 前記仮設バーナーは、前記外管の外周側から2次空気を自然供給する2次空気流路を備えていることを特徴とする請求項1に記載のコークス炉の炉体設備における火入れ時の炉体乾燥方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載されたコークス炉の炉体設備における火入れ時の炉体乾燥方法において仮設バーナーとして用いられるバーナーであって、
    燃料が供給される内管と、空気が自然供給される外管と、を備えた二重管構造とされ、前記内管は、その先端面が閉止されるとともに先端側側壁に複数の小孔が設けられており、前記内管の外径dと前記外管の内径Dとの比D/dが2.5以上とされており、
    前記内管に設けられた前記小孔の開口径が3mm以上8mm以下とされ、前記小孔の個数が10個以上30個以下とされていることを特徴とするバーナー。
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