JP2010184904A - 酢酸化合物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
式(1)で示される酢酸化合物は、農薬、医薬品などの中間体として有用であり、その製
造方法として特許文献1〔特開2000−198756号公報〕には、フェニル金属化合
物をアミン類の存在下にキシレンと反応させ、得られたベンジル金属化合物を二酸化炭素
と反応させる方法が開示されている。
造方法として特許文献1〔特開2000−198756号公報〕には、フェニル金属化合
物をアミン類の存在下にキシレンと反応させ、得られたベンジル金属化合物を二酸化炭素
と反応させる方法が開示されている。
しかし、かかる従来の方法で原料として用いられるフェニル金属化合物は、不安定で、そ
の取り扱いが面倒であることから、比較的安定で取り扱いが容易な原料を用いて、上記酢
酸化合物(1)を製造し得る方法が求められていた。
の取り扱いが面倒であることから、比較的安定で取り扱いが容易な原料を用いて、上記酢
酸化合物(1)を製造し得る方法が求められていた。
そこで本発明者は、比較的安定で取り扱いが容易な原料から上記酢酸化合物(1)を製造
し得る方法を開発するべく鋭意検討した結果、本発明に至った。
し得る方法を開発するべく鋭意検討した結果、本発明に至った。
本発明の製造方法は、原料として式(2)で示されるアルキルベンジルシアニドを使用す
るので、比較的安定で、取り扱いも容易な原料から、目的の酢酸化合物(1)を製造する
ことができる。
るので、比較的安定で、取り扱いも容易な原料から、目的の酢酸化合物(1)を製造する
ことができる。
本発明の製造方法で用いられるアルキルベンジルシアニドは、式(2)で示される化合物
である。式(2)における置換基Rはアルキル基である。かるアルキル基の炭素数は通常
1〜3であり、アルキル基として具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基が挙げられ
る。置換基Rはオルト位であってもよいし、メタ位であってもよいし、パラ位であっても
よい。
である。式(2)における置換基Rはアルキル基である。かるアルキル基の炭素数は通常
1〜3であり、アルキル基として具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基が挙げられ
る。置換基Rはオルト位であってもよいし、メタ位であってもよいし、パラ位であっても
よい。
かかるアルキルベンジルシアニド(2)としては、例えばo−メチルベンジルシアニド、
m−メチルベンジルシアニド、p−メチルベンジルシアニド、o−エチルベンジルシアニ
ド、m−エチルベンジルシアニド、p−エチルベンジルシアニド、o−プロピルベンジル
シアニド、m−プロピルベンジルシアニド、p−プロピルベンジルシアニドなどが挙げら
れる。
m−メチルベンジルシアニド、p−メチルベンジルシアニド、o−エチルベンジルシアニ
ド、m−エチルベンジルシアニド、p−エチルベンジルシアニド、o−プロピルベンジル
シアニド、m−プロピルベンジルシアニド、p−プロピルベンジルシアニドなどが挙げら
れる。
かかるアルキルベンジルシアニド(2)は、いずれも比較的安定であり、その工業的な入
手も容易である。
手も容易である。
本発明の製造方法では、アルキルベンジルシアニド(2)を硫酸の存在下に水と反応させ
る。
る。
硫酸〔H2SO4〕の使用量は、アルキルベンジルシアニド(2)に対して通常1モル倍〜2モル倍、好ましくは1.2モル倍〜1.8モル倍である。
水〔H2O〕は通常、溶媒量で使用され、その使用量は、具体的にはアルキルベンジルシ
アニド(2)に対して通常0.5質量倍〜2質量倍、好ましくは1質量倍〜1.5質量倍
である。
アニド(2)に対して通常0.5質量倍〜2質量倍、好ましくは1質量倍〜1.5質量倍
である。
アルキルベンジルシアニド(2)を硫酸の存在下に水と反応させるには、アルキルベンジ
ルシアニド(2)、硫酸および水を混合すればよく、通常は硫酸および水の混合液中にア
ルキルベンジルシアニド(2)を添加すればよい。反応温度は通常80℃〜150℃、好
ましくは90℃〜120℃である。反応は大気圧下に行ってもよいし、加圧下に行っても
よい。反応時間は通常1時間〜10時間、好ましくは4時間〜8時間である。
ルシアニド(2)、硫酸および水を混合すればよく、通常は硫酸および水の混合液中にア
ルキルベンジルシアニド(2)を添加すればよい。反応温度は通常80℃〜150℃、好
ましくは90℃〜120℃である。反応は大気圧下に行ってもよいし、加圧下に行っても
よい。反応時間は通常1時間〜10時間、好ましくは4時間〜8時間である。
反応後、得られた反応混合物を冷却し、有機溶媒で抽出することにより、目的の式(1)
で示される酢酸化合物を得ることができる。抽出に使用される有機溶媒としては、例えば
トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレンおよびこれらの混合溶媒などが挙
げられる。抽出後の抽出液は、水洗してもよい。
で示される酢酸化合物を得ることができる。抽出に使用される有機溶媒としては、例えば
トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレンおよびこれらの混合溶媒などが挙
げられる。抽出後の抽出液は、水洗してもよい。
抽出液を冷却することにより、酢酸化合物(1)を析出させ、析出した析出物を濾過する
方法により、固形分として酢酸化合物(1)を得ることもできる。
方法により、固形分として酢酸化合物(1)を得ることもできる。
本発明の製造方法により得られる酢酸化合物(1)としては、例えばo−トリル酢酸、m
−トリル酢酸、p−トリル酢酸、o−エチルフェニル酢酸、m−エチルフェニル酢酸、p
−エチルフェニル酢酸、o−プロピルフェニル酢酸、m−プロピルフェニル酢酸、p−プ
ロピルフェニル酢酸などが挙げられる。
−トリル酢酸、p−トリル酢酸、o−エチルフェニル酢酸、m−エチルフェニル酢酸、p
−エチルフェニル酢酸、o−プロピルフェニル酢酸、m−プロピルフェニル酢酸、p−プ
ロピルフェニル酢酸などが挙げられる。
以下、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はかかる実施例により限定さ
れるものではない。
れるものではない。
実施例1
硫酸〔H2SO4分50質量%、水分50質量%〕150gを90℃に加熱し、撹拌下、同温度を維持しながら、o−メチルベンジルシアニド60gを滴下して加え、その後さらに撹拌しながら同温度を6時間維持して反応させた。
硫酸〔H2SO4分50質量%、水分50質量%〕150gを90℃に加熱し、撹拌下、同温度を維持しながら、o−メチルベンジルシアニド60gを滴下して加え、その後さらに撹拌しながら同温度を6時間維持して反応させた。
反応後の反応混合物を50℃まで冷却し、同温度でキシレン(o−キシレン、m−キシレ
ンおよびp−キシレンの混合物)100mL(116g)を加え、30分間攪拌した後、
分液して、抽出液を得、得られた抽出液を同温度で純水50mLにより水洗した。水洗後
の抽出液を2℃〜3℃まで冷却して析出物を析出させ、次いで濾過することにより析出物
を取り出し、乾燥して、o−トリル酢酸(純度95%)53.1gを得た(収率75%)
。なお、純度はガスクロマトグラフ法により面積百分率として求めた。
ンおよびp−キシレンの混合物)100mL(116g)を加え、30分間攪拌した後、
分液して、抽出液を得、得られた抽出液を同温度で純水50mLにより水洗した。水洗後
の抽出液を2℃〜3℃まで冷却して析出物を析出させ、次いで濾過することにより析出物
を取り出し、乾燥して、o−トリル酢酸(純度95%)53.1gを得た(収率75%)
。なお、純度はガスクロマトグラフ法により面積百分率として求めた。
Claims (3)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009030967A JP2010184904A (ja) | 2009-01-13 | 2009-02-13 | 酢酸化合物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009004290 | 2009-01-13 | ||
JP2009030967A JP2010184904A (ja) | 2009-01-13 | 2009-02-13 | 酢酸化合物の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010184904A true JP2010184904A (ja) | 2010-08-26 |
Family
ID=42765780
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009030967A Pending JP2010184904A (ja) | 2009-01-13 | 2009-02-13 | 酢酸化合物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010184904A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113861011A (zh) * | 2021-10-15 | 2021-12-31 | 江苏鸣翔化工有限公司 | 一种邻甲基苯乙酸生产工艺 |
-
2009
- 2009-02-13 JP JP2009030967A patent/JP2010184904A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN113861011A (zh) * | 2021-10-15 | 2021-12-31 | 江苏鸣翔化工有限公司 | 一种邻甲基苯乙酸生产工艺 |
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