JP2010183784A - 永久磁石モータの制御装置 - Google Patents

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【課題】センサレス駆動の永久磁石モータの脱調を防止しつつ効率良く制御する永久磁石モータの制御装置を提供すること。
【解決手段】ロータ位置推定部8で永久磁石モータ2の駆動電流から負荷角θeを求め、モデル計算部10で永久磁石モータ2とその負荷との関係を示す運動方程式を有する物理モデルと電圧指令と駆動電流とに基づいて負荷変動を求め、その負荷変動に基づいて負荷角θmを求め、ミキサ部12でθeとθmを負荷変動に基づいて決定した割合で合成し、その合成した負荷角θをベクトル制御演算部4に出力する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、永久磁石モータをセンサレスで駆動する永久磁石モータの制御装置に関する。
永久磁石モータのセンサレス駆動は、制御装置内でロータの回転位置を計算により求め、磁極軸と電流軸のなす負荷角を所定の値に制御してモータを回転させるものである。センサレス駆動は、例えば、特許文献1に記載のように、モータの駆動電流に高調波を重畳させて、磁束軸と磁束軸に垂直な軸のインダクタンスの差と、推定する磁束と実際の磁束との位相差を利用し、速度や磁極位置(ロータの回転位置)を検出する方法がある。また、特許文献2に記載のように、駆動電流に加えて駆動電圧の最大値と逆起電圧の最大値を用いて軸電流を推定し、その軸電流を用いて磁極位置を検出する方法がある。
特許3484058号公報 特開2008−131782号公報
しかし、負荷が急激に変動した場合、駆動電流や駆動電圧等から磁極位置を検出して永久磁石モータを駆動する従来技術では、求めた負荷角の変化が実際の負荷角の変化に追従しきれず、永久磁石モータが脱調(同期はずれ)を起こす可能性がある。すなわち、従来技術では、ロータが運動変化してから駆動電流に変化が生じるまでに遅れが生じ、計算により求める負荷角が実際の負荷角の変化に遅れることになる。
なお、従来技術では脱調を防止するため、負荷の変動に対応できるように、大きなモータを用いてトルクに余力を持たせているが、この場合、軽負荷時の駆動効率の悪化、モータの大きさの増大を招くという問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、センサレス駆動の永久磁石モータの脱調を防止しつつ効率良く制御する永久磁石モータの制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明は、永久磁石モータのロータの回転位置と速度指令とに基づいて定めた周波数を有する電圧指令を生成するベクトル制御演算部と、電圧指令に基づいて永久磁石モータの駆動電圧及び駆動電流を制御する電力変換器と、永久磁石モータの少なくとも駆動電流からロータの回転位置を求める第1のロータ位置推定部とを備える永久磁石モータの制御装置において、永久磁石モータとその負荷との関係を示す運動方程式を有する物理モデルと電圧指令と駆動電流とに基づいて負荷変動を求め、その負荷変動に基づいてロータの回転位置を求める第2のロータ位置推定部と、第1及び第2のロータ位置推定部で求めたロータの回転位置を永久磁石モータの駆動状態に基づいて決定した割合で合成し、その合成したロータの回転位置をベクトル制御装置に出力するミキサ部とを備えてなることを特徴とする。
本発明によれば、第2のロータ位置推定部で負荷変動の影響を考慮した運動方程式を有する物理モデルに基づいてロータの回転位置を計算により求めているので、急激な負荷変動に追従してロータの回転位置を求めることが可能となり、実際のロータ位置と推定したロータ位置の誤差を小さくでき、誤差に起因する永久磁石モータの脱調を防止することができる。また、脱調の心配がないため、モータ及び制御装置を小型化でき、小型化により駆動効率を上げることができる。
運動方程式には、モータの回転トルクや負荷トルク、負荷の摩擦力や慣性力が含まれている。回転トルクや負荷トルクは、電圧指令値、駆動電流等から計算され、摩擦力や慣性力等は予めモータの同定運転により求めておく。従来技術では、駆動電流等からそのままロータの回転位置を求めている。これに対し、本発明は、駆動電流、物理モデル等で負荷変動を計算により求め、その負荷変動に基づいてロータの回転位置を求めているので求めた回転位置は、負荷変動に対する遅れが小さい。
ところで、物理モデルにより求めたロータの回転位置は、負荷変動に対する遅れが小さいことに特徴があるが、物理モデルには誤差が含まれるため、ロータの回転位置の精度については、第1のロータ位置推定部で駆動電流等から電気的に求めたロータの回転位置のほうが高い。そこで、第1及び第2のロータ位置推定部で求めたロータの回転位置を合成することで、高精度かつ遅れの小さいロータの回転位置を求めることができる。
上記の場合において、第2のロータ位置推定部で求められるロータの回転位置の変化率に基づいて割合を決定するように構成することもできる。これにより、ロータの回転位置の合成について、永久磁石モータの駆動状態が動的である場合、すなわち、ロータの回転位置の変化率が大きい場合は、第2のロータ位置推定部で求めたロータの回転位置の割合を大きくし、変化率が小さい場合は、第2のロータ位置推定部で求めたロータの回転位置の割合を小さくすることで、より高精度かつ遅れが小さいロータの回転位置を求めることができる。
また、第1及び第2のロータ位置推定部で求めたロータの回転位置の差を求め、その求めたロータの回転位置の差と永久磁石モータの動作状態とを学習用データとして第2のロータ位置推定部に出力する比較部を備え、第2のロータ位置推定部を、物理モデルを学習用データに基づいて修正するように構成することもできる。これにより、精度の高い第1のロータ位置推定部で求めたロータの回転位置に基づいて物理モデルを修正して、第2のロータ位置推定部で求めるロータの回転位置の精度を高めることができる。
また、第2のロータ位置推定部を、積分計算により所定の時間分先のロータの回転位置を推定するように構成することもでき、さらに、永久磁石モータの回転速度に基づいてロータの回転位置を推定する時間を求めるように構成することができる。
上記の場合において、第2のロータ位置推定部を、積分計算により求めたロータの回転位置から負荷オーバーが予想される場合にアラート信号を発するように構成することができる。これにより、負荷オーバーに至る前にモータを制御して、脱調を回避することができる。
また、第2のロータ位置推定部を、負荷の動作データにより物理モデルが有する定数を同定するように構成することもできる。これにより、ロータの回転位置を推定するための物理モデルを構成することができる。
本発明によれば、センサレス駆動の永久磁石モータの脱調を防止しつつ効率良く制御する永久磁石モータの制御装置を提供できる。
実施例1の永久磁石モータの制御装置の構成図である。 物理モデルの構成の一例である。 物理モデルの定数を同定する同定運転のフローを示す図である。 制御装置のミキサ部の構成図である。 負荷トルクの変動とθe、θm、及び実際の負荷角の対比を示す図である。 実施例2の永久磁石モータの制御装置の構成図である。
以下、本発明の永久磁石モータの制御装置の実施例を図面を参照して説明する。
図1は、実施例1に係る永久磁石モータ2の制御装置の構成図である。永久磁石モータ2によって駆動される装置には圧縮機等があるが、本実施例では図示していない。図1に示すように、永久磁石モータ2の制御装置は、永久磁石モータ2のロータの回転位置、すなわち負荷角と速度指令と電気定数等とに基づいて定めた周波数を有する電圧指令を生成するベクトル制御演算部4と、電圧指令に基づいて永久磁石モータ2の駆動電圧及び駆動電流を制御する電力変換器6と、永久磁石モータ2に流れる3相交流電流のうち2相、u相とv相の電流iu、ivを検出する電流検出器7と、永久磁石モータ2の電圧指令、駆動電流から負荷角を求める第1のロータ位置推定部であるロータ位置推定部8とを備えている。
また、永久磁石モータ2とその負荷との関係を示す運動方程式を有する物理モデルと電圧指令と駆動電流とに基づいて負荷変動を求め、負荷変動に基づいて負荷角を求める第2のロータ位置推定部であるモデル計算部10と、ロータ位置推定部8とモデル計算部10で求めた負荷角を永久磁石モータ2の駆動状態に基づいて決定した割合で合成し、その合成した負荷角をベクトル制御演算部4に出力するミキサ部12とを備えている。なお、永久磁石モータ2の制御装置は、一定の制御周期で電圧指令等を出力し、永久磁石モータ2を制御している。
このように構成される永久磁石モータ2の制御装置の各部について、詳細に説明する。ロータ位置推定部8は、iu、iv及びベクトル制御演算部4の電圧指令値等を用いて電気的ロータ位置θeを計算する。すなわち、永久磁石モータ2の電気的性質を利用してθeを計算し出力する。なお、θeはロータ位置推定部8で求めたモータの負荷角を示す。(数1)に特許文献2に記載の負荷角を求める式を示す。
(数1)
θe=sin-1[{(0.75)1/2(R+ωS 21/2/(0.75)(21/2)}i+V/E
ここで、Rは巻線抵抗、ωSは指令駆動角周波数、Lは巻線インダクタンス、Emは逆起電圧の最大値、Vmは駆動電圧の最大値、idはd軸電流、iqはq軸電流を示す。ここで、ロータ位置推定部8が求めるθeは精度が高いが、負荷変化が現れてから電気的な変化が生じたのちに負荷角の計算を行うようになっているため、急激な負荷変動に対しては遅れが生じる。なお、特許文献1によれば、駆動電流のみから負荷角を求めることができる。
ここで、本発明の特徴に係るモデル計算部10について説明する。モデル計算部10は、内部に図2に示す物理モデルを持っている。物理モデルは主な計算ブロックとして、質点の運動を計算するブロック20と、質量(慣性モーメント)を設定するブロック22と、モデル第1パラメータを設定するブロック24と、モデル第2パラメータを設定するブロック26と、モデル第3パラメータを設定するブロック28と、モデル第4パラメータを設定するブロック30と、負荷特性テーブル32とを備えている。
ブロック22には、ロータと、永久磁石モータ2で駆動する装置の全体質量と、慣性モーメントとをモータ軸上の慣性モーメントに換算した等価慣性モーメントを設定する。これをブロック20に与え、全体を1つの回転体として、その運動をブロック20が有する運動方程式により解き、ロータの回転速度及び回転位置を得る。
また、摩擦力や空気抵抗による抵抗力、粘性減衰力等の定数をそれぞれ第1乃至3モデルのパラメータとして、ブロック22、ブロック24、ブロック26で設定し、それぞれの力を計算してブロック20に入力する。
永久磁石モータ2で駆動する装置に依存する負荷トルクは、ブロック30と負荷特性テーブル32を用いて求める。負荷特性テーブル32は、前述したiu、iv及びベクトル制御演算部4の電圧指令値等から求められるロータの絶対角度を参照して負荷トルクを求めるようになっている。よって、負荷特性を予め求めて負荷特性テーブル32に組み込むことで、負荷変動が急激である場合でも、遅れることなくその負荷変動を求めることができる。
ここで、ブロック20が有する運動方程式の一例を(数2)に示す。
(数2)
ma=F−g・v・sign(v)−g・sign(v)−g・v−g・f(x)
ここで、mは移動部分の質量、aは加速度、Fは回転トルク、vは速度、xは位置、g1はゲイン1、g2はゲイン2、g3はゲイン3、g4はゲイン4、sign(x)は符号関数、f(x)は位置による負荷変化を特定する関数を示す。(数2)の−g・v・sign(v)は速度の2乗に比例して速度を減速させる方向に働く粘性摩擦力であり、−g・sign(v)は一定の大きさで速度を減速させる方向に働く固体摩擦力であり、−g・vは速度に比例した大きさで速度を減速させる方向に働く摩擦力であり、−g・f(x)は位置xに依存する力、例えば重力による力等である。回転トルクFは、iu、iv及びベクトル制御演算部4の電圧指令値等から求められる。
なお、各ゲインは図2のブロック24,26,28,30に相当し、f(x)はブロック32に相当する。モデル計算部10は、(数2)で求めたロータの回転速度及び回転位置に基づいて負荷角θmを求める。θmはモデル計算部10で求めた負荷角を示す。前述したようにθmは、急激な負荷変動に対しても遅れることなく求めることができるが、精度の面ではロータ位置推定部8のθeのほうがよい。
ここで、図3にモデル計算部10の物理モデルの定数を同定する同定運転のフローを示す。永久磁石モータ2で駆動する装置の特性が不明である場合には、同定運転を実施して物理モデルの定数を自動的に設定する。この同定運転は図示しない制御装置からの指令、例えばオペレータによる指令ボタンの投入により実施される。
同定運転が開始されると、計算に用いる変数をクリアする(ステップ1)。次に、予め設定した同定モードの動作、例えば、一定加速度運転、一定速度運転等を条件を変えて数種類の運転を実施する(ステップ2)。この際に、同定モード動作で得られた状態量、例えば、モータの回転速度、駆動電流等を変数に記録する(ステップ3)。
次に、記録した変数から物理モデルの定数を導出する(ステップ4)。導出の手法に関しては、例えば、ある一定速度で回転させた場合のモータの推定出力トルクを記録しておき、次に回転速度を変えて一定速度で回転させ、この場合のモータの推定出力トルクを記録し、両者の差から負荷系の速度に依存する抵抗力を計算する。
また、この速度に依存する抵抗力の速度ゼロでの値を計算し、これを固体摩擦力として定義する。また、例えば、ある一定加速度で回転させた場合のモータの推定出力トルクを記録しておき、次に回転加速度を変えて一定加速度で回転させた場合のモータの推定出力トルクを記録し、両者の差から負荷系の慣性を計算する。
また、回転速度や回転加速度を変えて測定したデータから周期的な部分をデータ整理により求め、これを位置による負荷変化の特性として周期的な変動をそのまま物理モデル内に関数として取り込んでもよい。以上のように、物理モデルの定数を同定モードの動作により導出し、導出した物理モデルの定数をモデル内に設定して(ステップ5)、終了する。このようにして、モデル計算部10の物理モデルが決められる。
なお、モデル計算部10は、物理モデルを用いて積分計算でθmを計算するので、積分計算を進めることにより現時刻よりも先のθmを計算することができる。また、現時刻よりも先のθmの計算結果を用いて負荷オーバーが予想される場合には、制御装置からアラート信号を発生させるように構成されている。また、モデル計算部10は、比較部14からの学習用データを受け取り、物理モデルを修正するように構成されているが詳しくは後述する。
本発明の特徴に係るミキサ部12は、θeとθmとを任意の割合で合成した負荷角θを求めるようになっている。図4にミキサ部12の構成を示す。ミキサ部12は、まず、モデル計算部10から入力されるθmから、変化率計算部12aでθmの変化率を計算する。
次に、重み計算部12bで、この変化率が設定値より大きい場合にはθmの重みを大きく、変化率の少ない場合にはθeの重みを大きくする。これら重みの和は1である。設定した各重みをかけ合わせ部12c、12dによりそれぞれθeとθmにかけ合わせる。その後、加算部12eにて、重みをかけられたθeと重みをかけられたθmを加算し合成してθを求める。ミキサ部12は、このようにして求めたθをベクトル制御演算部4に出力し、ベクトル制御演算部4はこのθに基づいて電圧指令を生成する。
前述したように、θeは精度が高いが負荷変動に対しては遅れが生じ、θmは精度はθeよりも低いが負荷変動に対して遅れが生じないので、ミキサ部12は、負荷変動、すなわち、θmの変化率によって重みを変えるようになっている。参考として、図5に負荷トルクの変動と、ロータ位置推定部8によるθeと、モデル計算部10によるθmと、実際の負荷角の変化を対比して示す。
比較部14は、θeとθmを比較し、モデル計算部10が用いる学習用データを計算して出力するようになっている。θeは遅れがあるものの正確な変動を計算できているので、θeの遅れを除去したデータとθmを比較し、この差分値を求める。この差分値とその場合の他の永久磁石モータ2の状態、例えば、モータ回転速度をセットにして学習用データとしてモデル計算部10に出力する。
モデル計算部10は、学習用データを受け取り、例えば差分値が設定値より大きくなった場合に物理モデルの定数の修正が必要と判断し、学習用データからモデルの定数を修正する。学習データからのモデルの定数の修正方法は、例えば、逐次二次計画法を用いることができる。
以上説明したように本実施例によれば、モデル計算部10の運動方程式を有する物理モデルによって求めた負荷変動に基づいて負荷角θを求めているので、急激な負荷変動に追従してロータの回転位置を求めることが可能となり、永久磁石モータ2の脱調を防止することができる。また、脱調の心配がないため、モータ及び制御装置を小型化でき、小型化により駆動効率を上げることができる。
また、物理モデルにより求めた負荷角θmは、負荷変動に対する遅れが小さいことに特徴があるが、物理モデルには誤差が含まれるため、θの精度については、ロータ位置推定部8で駆動電流等から電気的に求めたθeのほうが高い。そこで、θeとθmを合成することで、高精度かつ遅れの小さいロータの回転位置を求めることができる。また、負荷変動が大きい、すなわち、θmの変化率が大きい場合は、θmの割合を大きくし、変化率が小さい場合は、θmの割合を小さくすることで、より高精度かつ遅れが小さいθを求めることができる。
また、モデル計算部10の物理モデルを学習用データに基づいて修正するように構成したので、θeとθmの差が設定値より大きくなった場合に、精度の高いθeと永久磁石モータの動作状態とに基づいて物理モデルを修正して、モデル計算部10で求めるθmの精度を高めることができる。
また、モデル計算部10を、積分計算により求めたθmから負荷オーバーが予想される場合にアラート信号を発するように構成したので、負荷オーバーに至る前に永久磁石モータ2を制御して、脱調を回避することができる。
実施例2について、図6を参照して説明する。以下、実施例1と異なる部分について説明する。本実施例では、永久磁石モータ2が駆動する装置16に、装置16の状態を検出するための回転角度センサ17が取り付けられており、回転角度センサ17の検出した装置角度がモデル計算部10に入力されるようになっている。モデル計算部10は、この装置角度を用いて物理モデルの計算を行う。
本実施例では、θmを計算する際に、装置角度を用いることによって、実施例1で物理モデルの計算から得ていた推定値の代わりに、実際の装置角度を用いて計算することで、θmの精度をより高めることができる。
以上、2つの実施例について説明したが、本発明は、これらに限らず適宜構成を変更して適用することができる。例えば、本実施例では、θはモータの負荷角としたが、モータロータの角度そのものであってもよい。
また、装置に依存する負荷トルクの算出に負荷特性テーブル32を用いたが、計算式を用いて算出してもよいし、さらに負荷計算するための物理モデルを用いてもよい。
また、実施例1では、同定運転の実施はオペレータによる指令ボタンの投入によるものとしたが、これに限定するものではなく、実行は一定時間毎であってもよいし、上位のコントローラで必要性を判断して自動的に実行してもよい。
また、実施例2では、センサとして、回転角度センサを用いたが、荷重センサ、温度センサ、トルクセンサ、圧力センサであってもよい。
2 永久磁石モータ
4 ベクトル制御演算部
6 電力変換器
8 ロータ位置推定部
10 モデル計算部
12 ミキサ部
14 比較部
16 装置

Claims (7)

  1. 永久磁石モータのロータの回転位置と速度指令とに基づいて定めた周波数を有する電圧指令を生成するベクトル制御演算部と、前記電圧指令に基づいて永久磁石モータの駆動電圧及び駆動電流を制御する電力変換器と、前記永久磁石モータの少なくとも駆動電流から前記ロータの回転位置を求める第1のロータ位置推定部とを備える永久磁石モータの制御装置において、
    前記永久磁石モータとその負荷との関係を示す運動方程式を有する物理モデルと前記電圧指令と前記駆動電流とに基づいて負荷変動を求め、該負荷変動に基づいて前記ロータの回転位置を求める第2のロータ位置推定部と、
    前記第1及び前記第2のロータ位置推定部で求めたロータの回転位置を前記永久磁石モータの駆動状態に基づいて決定した割合で合成し、該合成したロータの回転位置を前記ベクトル制御装置に出力するミキサ部とを備えてなることを特徴とする永久磁石モータの制御装置。
  2. 請求項1に記載の永久磁石モータの制御装置において、
    前記第2のロータ位置推定部で求められるロータの回転位置の変化率に基づいて前記割合を決定することを特徴とする永久磁石モータの制御装置。
  3. 請求項1又は2に記載の永久磁石モータの制御装置において、
    前記第1及び前記第2のロータ位置推定部で求めたロータの回転位置の差を求め、該求めたロータの回転位置の差と前記永久磁石モータの動作状態とを学習用データとして前記第2のロータ位置推定部に出力する比較部を備え、
    前記第2のロータ位置推定部は、前記物理モデルを前記学習用データに基づいて修正してなることを特徴とする永久磁石モータの制御装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の永久磁石モータの制御装置において、
    前記第2のロータ位置推定部は、積分計算により所定の時間分先のロータの回転位置を推定することを特徴とする永久磁石モータの制御装置。
  5. 請求項4に記載の永久磁石モータの制御装置において、
    前記第2のロータ位置推定部は、前記永久磁石モータの回転速度に基づいて前記ロータの回転位置を推定する時間を求めることを特徴とする永久磁石モータの制御装置。
  6. 請求項4又は5に記載の永久磁石モータの制御装置において、
    前記第2のロータ位置推定部は、積分計算により求めたロータの回転位置から負荷オーバーが予想される場合にアラート信号を発することを特徴とする永久磁石モータの制御装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の永久磁石モータの制御装置において、
    前記第2のロータ位置推定部は、前記負荷の動作データにより前記物理モデルが有する定数を同定することを特徴とする永久磁石モータの制御装置。
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