JP2010182434A - 照明灯 - Google Patents

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Abstract

【課題】一般的な光特性の発光ダイオードを使用して、光軸と直交する水平方向を上方よりも明るく照らす配光特性を実現し、構造の簡素化により容易に製造することができ、コストを抑えることができると共に、小型化も可能な照明灯を提供する。
【解決手段】プリズム21は、発光ダイオード20を包囲する状態で収納する中空部22と、下向きの凹みのない凸レンズ状に成形された外壁部23とを備え、プリズム21は、発光ダイオード20がその光軸を中心として放射した光を、中空部22の内表面から入射させ、その光を導いて外壁部23の外表面から、前記光軸と直交する放射方向へ収束させて出射する。
【選択図】図1

Description

本発明は、光源が放射した光を、該光源を包囲するプリズムによって外部へ屈折させて照射する照明灯に関し、そのうち特に、空港の滑走路や誘導路等に設置される標識灯として用いられるものに関する。
従来、この種の照明灯のうち、特に空港の滑走路や誘導路等に設置される標識灯としては、例えば、滑走路への最終進入経路を示すための進入灯、誘導路の外縁に設置されて誘導路の両端を示すための誘導路灯、滑走路の両端に設置されて滑走路の輪郭を示すための滑走路灯等が知られている。
空港に設置される標識灯には、路幅や路肩の位置を知らせるために標識灯の周囲や、真上や斜め上等その他の方向に所定の配光特性に基づいた光を照射するような配光特性が要求される。具体的には誘導路灯に関しては、その配光特性に関する規格として、図11に示すように、鉛直角が0度(水平)から6度の範囲では、6度から90度の範囲に比べて10倍の光度に設定すべきことが定められていた。
光源としてハロゲン電球を使用している現行の誘導路灯では、ハロゲン電球を取り囲むようにフレネルレンズを配置することにより、前述した配光特性を実現していた。しかしながら、ハロゲン電球は定格寿命が1000時間程度で交換作業が度々発生すると共に消費電力が大きいので、ハロゲン電球の欠点を解消し得る発光ダイオードを光源として使用し、前述した配光特性を実現するための標識灯も既に提案されている。
例えば、本件発明者は、光源である発光ダイオードが放射した光を、先端を光源に対向させた円錐の斜面形状をほぼ成した反射部によって光軸と直交する外方へ反射させる標識灯を既に提案している(特許文献1,2参照。)。ここでの反射部とは、透明体のうち発光ダイオードを臨む円錐面にアルミ蒸着を施した鏡面であったり、あるいは放射光を、透明体の窪み部分と外部との境界面等、密度が密の媒質から疎の媒質へ入射させることにより、その境界面で全反射を生じさせるものであった。
特開2006−249713号公報 特開2006−252841号公報
前述したような特許文献1,2に記載の標識灯は、何れも発光ダイオードが上向きに放射した光を、その光度のピーク角度がほぼ水平方向、かつ光軸を中心とする全周方向に照射されるように配光制御を行い、図11に示す配光特性を実現しているが、配光制御の具体的な手段として主に光の反射を用いている。
かかる光の反射による配光制御では、前記反射部を鏡面として形成する場合には、要するに透明樹脂等の成形品である透明体に対して、後からアルミ蒸着を施したりする必要があるため、製造工程が余計に多くなると共に透明体とは別の材料も必要となり、コストアップを招くという問題があった。
また、前記反射部を全反射により実現する場合には、全反射を生じさせる境界面を成す窪み部分には埃や雨水が滞留してしまうため、外部にガラスグローブを設けて2重構造とする必要があるという問題があった。前記特許文献1には、窪み部分を別の透明体で埋める技術も開示されているが(段落0048参照。)、別密度の異なる材質を組み合わせる必要があり、材質の選定が面倒であると共に余計にコストが嵩むという問題がある。
本発明は、前述したような従来の技術が有する問題点に着目してなされたものであり、ほぼ水平方向に光度のピークを持ち全周囲を照射することができ、その主要部となる光学部品を一の材料のみで成形することを可能とし、構造の簡素化により容易に製造することができ、コストを抑えることができると共に、外部カバーの省略により全体の小型化も可能となる照明灯を提供することを目的としている。
前述した目的を達成するための本発明の要旨とするところは、以下の各項に存する。
[1]光源(20)が放射した光を、該光源(20)を包囲するプリズム(21)によって外部へ屈折させて照射する照明灯(10)において、
前記プリズム(21)は、前記光源(20)を包囲する状態で該光源(20)を収納する中空部(22)と、下向きの凹みのない凸レンズ状に成形された外壁部(23)とを備え、
前記プリズム(21)は、前記光源(20)がその光軸を中心として放射した光を、前記中空部(22)の内表面から入射させ、その光を導いて前記外壁部(23)の外表面から、少なくとも前記光軸と直交する放射方向へ収束させて出射する配光制御を行うことを特徴とする照明灯(10)。
[2]前記プリズム(21)は、その形状として、鉛直方向に延びる中心軸を中心とした全周に亘り、
前記光源(20)が前記プリズム(21)の中心軸と重なる光軸を中心とする所定角度範囲に放射した光を、前記中空部(22)の先端側の内表面から入射させ、その光を導いて前記外壁部(23)の頂端周囲の外表面から略均一な強度分布の光として出射する上方屈折部(24)と、
前記光源(20)が前記光軸を中心とする所定角度範囲よりも外側に放射した光を、前記中空部(22)の先端側以外の内表面から入射させ、その光を導いて前記外壁部(23)の頂端周囲より外周縁側の外表面から前記光軸と直交する略水平方向へ収束させて出射する側方屈折部(25)と、を有することを特徴とする[1]に記載の照明灯(10)。
[3]前記プリズム(21)は、それ自体が前記光源(20)を保護する外部カバーを兼ねることを特徴とする[1]または[2]に記載の照明灯(10)。
[4]前記光源(20)は、その光軸から放射角度が離れるに従って光量が減衰する光特性を有する1個の発光ダイオードであることを特徴とする[1],[2]または[3]に記載の照明灯(10)。
[5]前記光源(20)である発光ダイオードに入力される電流の値に応じて、同じ値の電流が入力された場合の電球の光特性における輝度に合致させる調光を行う制御回路(33)と、
前記発光ダイオードに入力される電流の値を予め前記制御回路(33)に対して設定可能な切替スイッチ(34)と、を有することを特徴とする[4]に記載の照明灯(10)。
前記本発明は次のように作用する。
前記[1]に記載の照明灯(10)によれば、光源(20)が放射した光はプリズム(21)により外部へ屈折して照射されるが、プリズム(21)は光源(20)を収納する中空部(22)を備えており、光源(20)を包囲する状態で収納する。そして、プリズム(21)の表面を成す外壁部(23)は、下向きの凹みのない凸レンズ状に成形されるため、表面に埃や雨水が滞留することを防止することができる。
これにより、前記[3]に記載したように、プリズム(21)を、それ自体が光源(20)を保護する外部カバーを兼ねるように構成することができる。すなわち、外部カバーとプリズム(21)とが一体化され、別途外部カバーを設けるような2重構造とする必要がなくなり、構造の簡素化のみならず小型化も可能となる。
前記プリズム(21)は、光源(20)がその光軸を中心として放射した光を、前記中空部(22)の内表面から入射させ、その光を導いて前記外壁部(23)の外表面から、少なくとも前記光軸と直交する放射方向へ収束させて出射する。これにより、一般的な光源(20)の持つ光特性をそのまま活かして、図11に示すような配光特性を容易に実現することが可能となる。
このような配光制御を行うプリズム(21)は、具体的には例えば前記[2]に記載したように、その形状から特定すれば、鉛直方向に延びる中心軸を中心とした全周に亘り、上方屈折部(24)と側方屈折部(25)とを有するように成形すると良い。ここでの光源(20)は、その光軸がプリズム(21)の中心軸と重なる状態で中空部(22)に配置される。
上方屈折部(24)は、中空部(22)の先端側の内表面から外壁部(23)の頂端周囲の外表面に至る断面部分であり、光源(20)がその光軸を中心とする所定角度範囲に放射した光を、中空部(22)の先端側の内表面から入射させ、その光を導いて外壁部(23)の頂端周囲の外表面から略均一な強度分布の光として出射する。これにより、光源(20)の光軸の周辺は、比較的光度の低い光でほぼ均等に照らされる。
側方屈折部(25)は、中空部(22)の先端側以外の内表面から外壁部(23)の頂端周囲より外周縁側の外表面に至る断面部分であり、光源(20)がその光軸を中心とする所定角度範囲よりも外側に放射した光を、中空部(22)の先端側以外の内表面から入射させ、その光を導いて外壁部(23)の頂端周囲より外周縁側の外表面から前記光軸と直交する略水平方向へ収束させて出射する。これにより、一般的な光源(20)では光軸と直交するような光度の低い領域でも、光度のピークが来るように照らすことができる。
また、前記[4]に記載したように、前記光源(20)は、その光軸から放射角度が離れるに従って光量が減衰する光特性を有する1個の発光ダイオードとすれば良い。これにより、長寿命で低電力というLEDの特性を活かせると共に、一般的な光源(20)として入手も容易であり、光度の高い光軸近傍の光は上方にほぼ均等に照射され、光軸から放射角度が離れた光度の低い領域の光は収束されて略水平方向を照射するので、一般的なLEDの光特性をそのまま活かし、図11に示すような配光特性を実現することができる。
さらに、前記[5]に記載したように、光源(20)である発光ダイオードに入力される電流の値に応じて、同じ値の電流が入力された場合の電球の光特性における輝度に合致させる調光を行う制御回路(33)と、発光ダイオードに入力される電流の値を予め前記制御回路(33)に対して設定可能な切替スイッチ(34)と、を有するように構成しても良い。
これにより、照明灯(10)を使用するにあたって、予め定められた複数の定格電流のうち何れか一つを選択するような場合には、実際に運用される電流に応じて、前記切替スイッチ(34)を設定する。すると前記制御回路(33)によって、発光ダイオードの光量を同じ電流が入力された場合の電球の光特性における輝度に合致させる制御が行われ、当時は電球用に定められた配光特性の規格に対応させることができる。
本発明に係る照明灯によれば、光源として発光ダイオードを使用した場合も、プリズムによって光軸と直交する略水平方向に光度のピークを持つように光る配光特性を備えた標識灯を実現することができ、しかも、光学部品(プリズム)を一の材料のみで成形することを可能とし、構造の簡素化により容易に製造することができ、コストを抑えることができる。
また、プリズムの表面に埃や雨水が滞留することを防止でき、プリズム自体が光源を保護する外部カバーを兼ねるように構成することが可能となり、外部カバーとプリズムが一体化され、別途外部カバーを設ける2重構造とする必要がなくなり、さらなる構造の簡素化のみならず小型化が可能となる。
本発明の実施例に係る誘導路灯の左側面において中央を縦方向に切断して内部機構を省略した端面を示す縦端面図である。 本発明の実施例に係る誘導路灯の一部を破断して示す正面図である。 本発明の実施例に係る誘導路灯を示す背面図である。 本発明の実施例に係る誘導路灯を示す平面図である。 本発明の実施例に係る誘導路灯で使用する発光ダイオードの光特性を示すグラフである。 本発明の実施例に係る誘導路灯におけるプリズムに入射した発光ダイオードからの光の光路を示す説明図である。 本発明の実施例に係る誘導路灯におけるプリズムの詳細を示す説明図である。 本発明の実施例に係る誘導路灯の点灯ユニットを示すブロック図である。 本発明の実施例に係る誘導路灯で使用する発光ダイオードと従来使用していたハロゲン電球に関する電流−輝度の特性を示すグラフである。 本発明の実施例に係る誘導路灯を利用して空港で構築される航空灯システムを概略的に示すブロック図である。 従来一般の誘導路灯に関する国際規格で定められた配光特性を示すグラフである。
以下、図面に基づき本発明を代表する実施例を説明する。
本実施例に係る照明灯は、光源が放射した光を、該光源を包囲するプリズムによって外部へ屈折させて照射するものであるが、以下、空港における誘導路の外縁に設置されて誘導路の両端を示すための誘導路灯として用いられる場合を例に説明する。
図1は、本実施例に係る誘導路灯10の左側面において中央を縦方向に切断して内部機構を省略した端面を示す縦端面図である。図2は、誘導路灯10の一部を破断して示す正面図である。図3は、誘導路灯10の背面図であり、図4は、誘導路灯10の平面図である。また、図6は、誘導路灯10における光路を示す説明図である。
図1〜図3に示すように、誘導路灯10は、本体部分を成す灯体11と、灯体11の上部に装着された取付台12と、取付台12の中央に配設された光源である発光ダイオード20と、発光ダイオード20を包囲する状態で取付台12に装着されたプリズム21と、路面上に設置されて灯体11を支持する下部台座13等から構成されている。
詳しく言えば、灯体11は中空の円筒形を成しており、アルミニウム合金等で形成される。取付台12は、灯体11の上部開口を塞ぐ蓋状の部材であり、同じくアルミニウム合金等で形成される。下部台座13は、灯体11の下部開口内に収まる外径の円筒状に形成されており、その途中には可折性の括れ部14が形成されている。
括れ部14は、航空機等が誘導路灯10に万一接触した場合に折れることで、航空機等に損傷を与えることを防ぐための構造である。また、灯体11は、その下部開口が下部台座13の上部に緩い状態で外嵌し、締結ねじ15で固定されている。この締結ねじ15を弛めることで、下部台座13に対する灯体11の傾き角度を、水平面に対してある程度の角度範囲内(例えば±4度。)で適宜調整することができる。
発光ダイオード20は、一般的な表面発光型の高光度タイプの青色発光ダイオードである。発光ダイオード20は、図5に示すように、その光軸から放射角度が離れるに従って光量が減衰する、すなわち光軸上にピークを有するひと山型の光特性を備えている。発光ダイオード20は、図6に示す取付台12の下方に配設された点灯ユニット30にコードを介して接続され、図8に示す点灯ユニット30中の電流制御回路33によって発光制御される。なお、図示省略したが点灯ユニット30に接続された電源ケーブル等は、下部台座13の内部を通ってその下部開口より外部に延出している。
本発明の根幹を成すプリズム21は、発光ダイオード20を上から包囲する状態で収納する中空部22と、下向きの凹みのない凸レンズ状に成形された外壁部23とを備えて成り、例えばメタクリル樹脂等の透過性のある合成樹脂によって一体成形される。プリズム21はこれ自体の形状により、発光ダイオード20がその光軸を中心として放射した光を、中空部22の内表面から入射させ、その光を導いて外壁部23の外表面から、少なくとも前記光軸と直交する放射方向(水平方向)へ収束させて出射する配光制御を行う。
詳しく言えば、図6および図7に示すようにプリズム21は、特徴的な形状として、鉛直方向に延びる中心軸を中心とした全周に亘り連続する上方屈折部24と側方屈折部25とを有している。発光ダイオード20は、その照射中心がプリズム21の中空部22の基端側開口を臨むように配置され、光軸Aがプリズム21の中心軸と重なる状態で中空部22に収納されている。ここで発光ダイオード20が、その光軸を中心とする所定角度範囲に放射した光L1を入射ないし出射する部位が上方屈折部24であり、前記所定角度範囲よりも外側に放射した光L2を入射ないし出射する部位が側方屈折部25となる。
すなわち、上方屈折部24は、中空部22の先端側の内表面から外壁部23の頂端周囲の外表面に至る断面部分であり、発光ダイオード20がその光軸Aを中心とする所定角度範囲(図7中では±30度)に放射した光を、中空部22の先端側の内表面から入射させて、その光を導いて外壁部23の頂端周囲の外表面から略均一な強度分布の光として出射するように設計されている。
一方、側方屈折部25は、中空部22の先端側以外の内表面から外壁部23の頂端周囲より外周縁側の外表面に至る断面部分であり、発光ダイオード20がその光軸Aを中心とする所定角度範囲(図7中では±30度)よりも外側に放射した光を、中空部22の先端側以外の内表面から入射させ、その光を導いて外壁部23の頂端周囲より外周縁側の外表面から前記光軸Aと直交する略水平方向へ収束させて出射するように設計されている。
また、プリズム21には、前記側方屈折部25の下端よりさらに外周側に拡がる円錐台状のベース部26があり、このベース部26が取付台12の上面側に嵌るように取り付けられている。ベース部26には外周に沿って等間隔に3箇所のねじ止め用の凹部27が形成されており、各凹部27において取付台12に対して取付ねじ28で固定されている。このようなプリズム21は、それ自体が光源である発光ダイオード20を保護する外部カバーを兼ねている。
図8に示すように、発光ダイオード20の発光制御を行う点灯ユニット30は、電力が最初に入力し落雷により生じる異常電圧を回避する避雷回路31と、交流電力を直流電力に変換する整流回路32と、発光ダイオード20の発光を制御するための電流制御回路(制御回路)33の他、切替スイッチ34を有している。ここでの電流制御回路33には、光源である発光ダイオード20に入力される電流の値に応じて、同じ値の電流が入力された場合の電球の光特性における輝度に合致させる調光を行う機能が含まれている。
切替スイッチ34は、発光ダイオード20に入力される電流の値を予め電流制御回路33に対して設定可能なものであり、具体的には例えば、定格電流が2種類あるような場合には、電流制御回路33よりそのまま電流を発光ダイオード20に流すか、あるいは三端子で分流させるかを、手動で切り替えるものが該当する。この例では、三端子で分流させることが、前述した電流制御回路33において調光を行う機能に相当する。なお、調光を行う機能について詳しくは後述する。
次に、本実施例に係る誘導路灯10の作用を説明する。
図6に示すように、発光ダイオード20がその光軸Aを中心とする所定角度範囲(±30度)に放射した光L1は、中空部22の先端側の内表面から上方屈折部24(図7参照)に入射し、その入射角度に応じた角度に屈曲して上方屈折部24内に導かれる。
上方屈折部24内に導かれた光L1は、上方屈折部24が外部と接する外壁部23の頂端周囲の外表面から、略均一な強度分布の光に屈曲して出射される。このように、発光ダイオード20の光軸Aの近辺の狭い範囲に照射された光は、その照射範囲よりも拡散された状態に屈曲されて、比較的光度の低い光として誘導路灯10の上方をほぼ均等に照らす。
一方、発光ダイオード20がその光軸Aを中心とする所定角度範囲よりも外側に放射した光L2は、中空部22の先端側以外の内表面から側方屈折部25(図7参照)に入射して、その入射角度に応じた角度に屈曲して側方屈折部25内に導かれる。
側方屈折部25内に導かれた光L2は、側方屈折部25が外部と接する外壁部23の頂端周囲より外周縁側の外表面から、何れも前記光軸Aと直交する略水平方向へ収束した状態で出射される。このように、発光ダイオード20の光軸Aの近辺を除いた広い範囲に照射された光は、その照射範囲よりも狭い二次元的な範囲に収束された状態に屈曲されて、比較的光度の高い光として誘導路灯10の全周に亘る水平方向を照らす。
以上のようなプリズム21を利用することにより、誘導路灯10は、発光ダイオード20の持つ一般的な光特性をそのまま活かして、図11に示すような配光特性を実現することができる。なお、従来一般の光源であったハロゲン電球の代わりに発光ダイオード20を採用したことにより、長寿命であり、視認性や輝度も極めて高く、熱的・放電的発光でないため点灯消灯時間も早く、光電変換効率が高いため消費電力も少なく、耐衝撃性にも優れる等のLEDの特性を活かせることは言うまでもない。
さらに、プリズム21は、その表面を成す外壁部23が、下向きの凹みのない凸レンズ状に成形されているため、表面に埃や雨水が滞留することを防止することができる。これにより、プリズム21を、それ自体が発光ダイオード20を保護する外部カバーを兼ねるように構成することができる。すなわち、外部カバーとプリズム21が一体化され、別途外部カバー(いわゆるガラスグローブ)を設ける2重構造とする必要がなくなり、構造の簡素化のみならず小型化も可能となる。
次に、誘導路灯10を利用した航空灯システムについて簡単に説明する。
図10は、空港において構築される航空灯システムの一例を示すブロック図である。航空灯システムは、直列点灯方式による照明回路を成しており、定電流調整器40を電源とする高圧回路には、多数のゴムモールド・トランス(以下「ゴムトランス」とする。)41の1次側が配線され、各ゴムトランス41の2次側にそれぞれ前記誘導路灯10の点灯ユニット30が接続されている。かかるシステムによれば、何れかの誘導路灯10で断線が生じても、他の誘導路灯10は正常に点灯し、同一の光度が得られる。
一般に航空灯火は、定格電流が6.6Aと国際規格上定められている。気象や昼夜といった背景輝度や気象視程の変化により、適宜調光して点灯される。誘導路灯は6.6A,5.2A,4.8Aの3タップにて運用となるが、実際には5.2Aでの固定運用が一般的となっている。このような状況を踏まえ、例えば誘導路灯10の点灯に関して、承認検査や製品検査は定格電流6.6Aにて、また、実運用においては5.2Aで使用することが考えられる。
ところで、従来の誘導路灯は、一般に30Wのハロゲン電球を光源として構成されていたが、本願発明のように光源をLED化することにより、3W程度の消費電力となる。これにより、消費電力も少なくなるが、従来の定格電流である6.6Aでは大き過ぎることになり、実際には1/10の0.66Aもあれば十分な容量となる。
従って、誘導路灯10に入力する電力を0.66Aとする場合は、ゴムトランス41の調整比率を従来の1:1から1:10に変更すれば良い。なお、既設の改修においてゴムトランス41の交換ができない場合には、入力電流は1:1となるため、誘導路灯10の方で減流させる必要がある。そのため、誘導路灯10(の点灯ユニット30)に1:10の変流トランスを設ける必要がある。
次に、誘導路灯10における定格点灯と調光(運用)点灯の実現方法について説明する。図9は、ハロゲン電球および発光ダイオード20に関する電流−輝度の特性を示すグラフである。図示したように、従来一般に誘導路灯の光源としてのハロゲン電球の電流−輝度の特性は、2次曲線的に表されるのに対し、発光ダイオード20はリニアな特性を持つため、直線的に表される。
定格電流が6.6A(0.66A)の時を100%の光量とすると、ハロゲン電球の場合、5.2A(0.52A)の時には25%の光量になる。このような従来のハロゲン電球における関係を維持するため、発光ダイオード20においても、5.2A(0.52A)を受けた時には、25%の光量となるように調光の制御を行う必要がある。
そこで、前述したように、承認検査や製品検査の時に定格電流6.6Aを使用する場合は、これに合わせて前記電流制御回路33を切り替えて、電流制御回路33よりそのまま電流を発光ダイオード20に流すように設定する。一方、実運用時に定格電流5.2Aで使用する場合は、これに合わせて前記電流制御回路33を切り替えて、同じ値の電流が入力された場合のハロゲン電球の光特性における輝度に合致させる調光を行うと良い。具体的には、電流制御回路33の切り替えにより、三端子で分流させること等が考えられる。
このように、誘導路灯10を使用するにあたって、予め定められた複数の定格電流のうち何れか一つを選択するような場合、実際に運用される電流に応じて、切替スイッチ34を設定する。すると電流制御回路33によって、発光ダイオード20の光量を同じ電流が入力された場合の電球の光特性における輝度に合致させる制御が行われ、電球用に定められた配光特性の規格に対応させることができる。なお、進入灯や滑走路灯といった誘導路灯以外の灯火は、可変調光での運用となるため、前記スイッチ方式は適用できず、電流を検知し自動調光させる回路が必要となる。
以上、本発明の実施例を図面によって説明してきたが、具体的な構成はこれらの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。例えば、光源として1個の発光ダイオード20を使用したが、図5と同じような光特性を有するものであれば、他の種類の光源を採用してもかまわない。
また、前記実施例では照明灯を空港の誘導路灯10として説明したが、照明灯の用途は誘導路灯10等の航空灯としての使用に限らず、各種の交通標識灯の他、車両用の回転灯や景観を照らすための一般の照明灯等にも広く適用することができる。
光源としては、電球のみならず発光ダイオードを使用することに適し、プリズムによって、光軸と直交する略水平方向に光度のピークを持つように光る配光特性を備えた照明灯を実現することができ、特に、空港の滑走路や誘導路等に設置される標識灯としての用途に優れる。
10…誘導路灯
11…灯体
12…取付台
13…下部台座
14…括れ部
15…締結ねじ
20…発光ダイオード
21…プリズム
22…中空部
23…外壁部
24…上方屈折部
25…側方屈折部
26…ベース部
27…凹部
28…取付ねじ
30…点灯ユニット
31…避雷回路
32…整流回路
33…電流制御回路
34…切替スイッチ
40…定電流調整器
41…ゴムトランス

Claims (5)

  1. 光源が放射した光を、該光源を包囲するプリズムによって外部へ屈折させて照射する照明灯において、
    前記プリズムは、前記光源を包囲する状態で該光源を収納する中空部と、下向きの凹みのない凸レンズ状に成形された外壁部とを備え、
    前記プリズムは、前記光源がその光軸を中心として放射した光を、前記中空部の内表面から入射させ、その光を導いて前記外壁部の外表面から、少なくとも前記光軸と直交する放射方向へ収束させて出射する配光制御を行うことを特徴とする照明灯。
  2. 前記プリズムは、その形状として、鉛直方向に延びる中心軸を中心とした全周に亘り、
    前記光源が前記プリズムの中心軸と重なる光軸を中心とする所定角度範囲に放射した光を、前記中空部の先端側の内表面から入射させ、その光を導いて前記外壁部の頂端周囲の外表面から略均一な強度分布の光として出射する上方屈折部と、
    前記光源が前記光軸を中心とする所定角度範囲よりも外側に放射した光を、前記中空部の先端側以外の内表面から入射させ、その光を導いて前記外壁部の頂端周囲より外周縁側の外表面から前記光軸と直交する略水平方向へ収束させて出射する側方屈折部と、を有することを特徴とする請求項1に記載の照明灯。
  3. 前記プリズムは、それ自体が前記光源を保護する外部カバーを兼ねることを特徴とする請求項1または2に記載の照明灯。
  4. 前記光源は、その光軸から放射角度が離れるに従って光量が減衰する光特性を有する1個の発光ダイオードであることを特徴とする請求項1,2または3に記載の照明灯。
  5. 前記光源である発光ダイオードに入力される電流の値に応じて、同じ値の電流が入力された場合の電球の光特性における輝度に合致させる調光を行う制御回路と、
    前記発光ダイオードに入力される電流の値を予め前記制御回路に対して設定可能な切替スイッチと、を有することを特徴とする請求項4に記載の照明灯。
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