JP2010181749A - 封止された機能素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】ヒートシールという簡便な工程で確実に封止され、長寿命とすることができると共に薄型化が可能な液晶表示素子、有機EL等の素子、面状発光体、光ディバイス、太陽電池等の機能素子を提供する。
【解決手段】基材層W、有機機能素子層X、金属箔層Z、さらに好ましくは金属箔保護層Fを有する封止された機能素子であって、基材層と金属箔層Zがヒートシールにより密着一体化されていることを特徴とする封止された機能素子。
【選択図】図1

Description

本発明は液晶表示素子、有機EL等の素子、面状発光体、光ディバイス、太陽電池等の有機機能素子をはじめとする機能素子が簡便な工程により確実に封止され、特に薄型の素子とすることが可能な封止された機能素子に関する。
有機ELは、軽量、薄型で目に優しい面状発光体として、携帯電話、時計、液晶ディスプレイなどに利用されている。また、有機ELは外部からの吸湿により発光量が低下する。このため、長期間安定した発光量を維持するため、有機ELをガスバリア性膜で密封することも行われている。
また従来から、有機ELの封止にプラスチックフィルムが用いられ、ヒートシールすることにより封印することが知られている(特許文献1、特許文献2、特許文献3)。
また、これらプラスチックフィルムは、表示部が視認できる透明性と表面平滑性が求められている。さらに、EL基板上に形成された素子部の劣化を防止するため、酸素及び水蒸気の遮断性に優れたガスバリア性とピンホールのないフィルムが求められている。
さらに近年は、有機EL素子等の有機素子をはじめとする機能素子そのものをさらに薄型化、小型化することが求められている。そのため、封止された機能素子の薄型化も望まれている。
特開5−36475 第37欄 特開平8−167475 第19欄 特開2001−237065 第23欄
この発明は、有機ELや太陽電池等の機能素子を 確実に封止し、さらに薄型化、小型化することが可能な封止された機能素子に関する。
すなわち、本発明は基材層(W)、機能素子層(X)、金属箔層(Z)を有する封止された機能素子であって、基材層(W)と金属箔層(Z)がヒートシールにより密着一体化されていることを特徴とする封止された機能素子に関する。
本発明の好適な態様は、基材層(W)とガスバリア性フィルム層(Z)がヒートシール性熱可塑性樹脂層(E)を介してヒートシールにより密着一体化されたものである。
さらに、基材層(W)としては、ガラス基板またはガスバリア性フィルム層を用いることが好適である。
本発明において、基材層(W)と金属箔層(Z)の周辺部をヒートシールにより密着一体化する際に、ヒートシールを行う部分にヒートシール性熱可塑性樹脂層(E)を設け、それを介してヒートシールによる密着一体化を行うことが特に好適な態様である。
本発明に用いられるガスバリア性フィルム層としては、透明基材フィルム(Wa)、無機薄膜層(Wb)を介して/又は介することなく、不飽和カルボン酸及び/またはその誘導体からなるポリマーを含む透明樹脂層(Wc)を有し、これらの層がこの順に積層されてなることが望ましい。
本発明で提供される封止された機能素子は、ヒートシールという簡便な工程で確実に封止され、長寿命とすることができると共に薄型化が可能である。
本発明を図面と共に説明する。
第1図は、本発明における好適な封止された機能素子を模式的に示した断面図である。
図示された好適な封止された機能素子は、基材層(W)、機能性素子層(X)、平坦化層(Y)、ヒートシール性熱可塑性樹脂層(E)、金属箔層(Z)からなる。
なお、金属箔層(Z)は、その片面又は両面に金属保護層(F)を設けることが望ましい。
第1図おいては、平坦化層(Y)を有する態様を示しているが、平坦化層(Y)は必須ではなく、設けることが望ましい。
第2図から第6図は、封止された機能性素子を製造する方法を順次示す斜視図である。
以下、基材層(W)をガラス基板、機能素子層(X)を有機EL素子層とする例について説明する。
基材層(ガラス基板)(W)には機能性素子(有機EL素子)(X)が載置されている。図面においては、さらに、その上に平坦化層(Y)を設ける好適な態様を示している。
一方、金属箔層(Z)の表面、好ましくは金属箔層の表面に設けられた金属保護層(F)の表面に、全面または周辺部のみにヒートシール性熱可塑性樹脂層(E)を密着させる。その後、基材層(W)側の平坦化層(Y)の面と金属箔層(Z)側のヒートシール性熱可塑性樹脂層(E)の面を貼り合わせ、周辺部に加熱バーを押し当てヒートシールを行う(図6)。
なお、周辺部のみに、ヒートシール性熱可塑性樹脂層(E)を設ける場合に、金属箔層(Z)が、直接機能素子層(X)の面に接することは避けるべきであり、金属箔層(Z)の表面に金属箔保護層(F)を設けることが好ましい。
本発明においては、ヒートシール性熱可塑性樹脂層(E)をヒートシールの目的と共に、平坦化層の機能を持たせて用いることもできる。この場合には、図示する平坦化層(Y)を用いる必要はない。
なお、本発明においては、基材層(W)としてガラス基板を用いる場合だけでなく、ガスバリア性フィルム層を用いる態様も含まれる。
基材層(ガラス基板の場合とガスバリア性フィルム層の場合がある。)(W)と金属箔層(Z)を突き合わせて、片側または両側から加熱バー等の加熱手段を押し当てる際に、ヒートシール性熱可塑性樹脂層(E)を介在させることが望ましい。これにより、ヒートシール性熱可塑性樹脂層(E)が加熱溶融し、基材層(ガラス基板、ガラス薄膜、ガスバリア性フィルム層等)(W)と金属箔層(Z)を強固に密着一体化することができる。
中でも、ヒートシール性熱可塑性樹脂層(E)が加熱されて、ヒートシール性熱可塑性樹脂層(E)の熱可塑性樹脂が金属箔層(Z)の端部からはみだして、はみだし部を形成することにより、素子の電極との短絡を防止することができる。
ヒートシールを行う態様には、加熱バーによる方法の他、誘電加熱、超音波加熱、マイクロ波を用いる加熱、レーザビームを用いる方法等が例示される。
また、基材層(W)の機能素子層(X)の面と金属箔層(Z)を突き合わせて、片側または両側から加熱バーを押し当てる。なお、機能素子層(X)の周囲四辺を同時にヒートシールするために、カタカナのロの字の形状の加熱バー等の発熱手段を用いることが望ましい。
金属箔層(Z)
金属箔層(Z)に用いられる金属の種類には特に限定されず、例えば、銅、黄銅、銅合金、アルミニウム、ステンレス、錫、ニッケル等がある。これらの中では、特にアルミニウム箔、ステンレス箔が好適である。金属箔の厚さは通常5〜200ミクロン(μm)が通常であり、中で6〜100ミクロンが好適である。これらの金属箔は、蒸着やスパッタリング等で形成させたものでもよいが、圧延等により形成されたものが好適である、
金属箔は、その表面に金属箔保護層(F)を設けることが望ましい。
金属箔保護層(F)には、種々のポリマーが用いられ、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−4−メチル−1−ペンテンなどのポリオレフィン樹脂、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリナフタレンテレフタレート(PEN)ポリスルフォン、ポリエーテルスルフォン、ポリエステル、ポリメチルメタアクリレート、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリアセテート、ポリアミド系樹脂、ポリビニルアルコール、エチレン・ビニルアルコール共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合体の金属塩等のアイオノマー、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ジエチレングリコールビスアリルカーボネート、アクリロニトリル/スチレン共重合体、、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、シアナート樹脂、マレイミド樹脂、ポリイミド樹脂、カルド樹脂などがあり、さらにこれらをポリビニルブチラール、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、多官能性アクリレート化合物等で変性したものや、架橋ポリエチレン樹脂、架橋ポリエチレン/エポキシ樹脂、架橋ポリエチレン/シアナート樹脂、ポリフェニレンエーテル/エポキシ樹脂、ポリフェニレンエーテル/シアナート樹脂等の熱可塑性樹脂で変性した熱硬化性樹脂も例示される。
これらのポリマーからなる金属保護層(F)が金属箔層(Z)の片面、あるいは両面にコート、ラミネート等により積層することが望ましい。金属保護層(F)の厚さは、通常は 3〜200ミクロン(μm)程度が通常である。
機能素子層(X)
機能素子層(X)には、液晶表示素子、有機EL等の素子、面状発光体、光ディバイス、太陽電池等の有機機能素子、無機EL等の無機機能素子が例示される。
ヒートシール性熱可塑性樹脂層(E)
本発明のヒートシール性熱可塑性樹脂層(E)に用いられる熱可塑性樹脂は、特に限定されないが、中でも低密度ポリエチレン、エチレンと炭素数4ないし8のα−オレフィンとのランダム共重合体であるLLDPE、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合体、1−オクテン共重合体などのエチレン・α−オレフィン共重合体エラストマー、プロピレン・エチレン共重合体、プロピレン・エチレン・1−ブテン共重合体などのプロピレン系エラストマー、ブテン・エチレン共重合体などのブテン系エラストマー、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体などのエチレンと極性モノマーとの共重合体が好適例として例示される。
これらは、さらに、アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸やエポキシ基含有モノマーなどの極性基含有モノマーで変性されたものでもよい。
ヒートシール性熱可塑性樹脂層(E)の厚さは、通常0.5〜300ミクロン、通常は1〜100ミクロンである。
これらのヒートシール性熱可塑性樹脂層(E)は、ラミネートにより積層される方法、コーティングによりコート層として形成される方法がある。
このような層の中でも、コート剤としては、エチレン−ビニル酢酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸ナトリウム塩共重合体などのアイオノマーが例示される。
このように、ヒートシール性熱可塑性樹脂層(E)には、加熱溶融により、他の材料に溶融固着するものであれば、特に限定することなく利用することができる。加熱溶融時にガスを発生して、機能素子層(X)に悪影響を与えるものは避けるべきである。このような材料として、上記の中でも、アクリル酸、無水マレイン酸、これらの誘導体がグラフトされたポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンが好適である。
本発明においては、ヒートシール性熱可塑性樹脂層Eが平坦化層の機能も有する場合がある。また、ヒートシール性熱可塑性樹脂層Eがヒートシール性の機能のみを有する場合は、平坦化層Yをさらに設けることが好適である。
平坦化層(Y)
本発明の好ましい態様において用いられる平坦化層としては、機能素子層(X)に悪影響のない材料であれば使用することができる。例えば、エポキシアクリレートのUV硬化樹脂また熱硬化樹脂、また粘着性を有する材料が上げられる。それらの材料には、水分を捕捉する機能を有すればより好ましい。また、それらの材料は、透明性の必要性にあわせて選択することができる。
平坦化層(Y)は、機能素子層(X)に接して設ける場合もあり、また、ガスバリア性フィルム層Zに接して設けることもある。
基材層(W)
基材層(W)としては、ガラス基板、ガラス薄膜、ガスバリア性フィルム、その他のガスバリア性を有する材料が用いられる。
なかでも、ガスバリア性フィルムは加工が容易であり好適である。
ガスバリア性フィルム
ガスバリア性フィルムとしては、従来公知の種々のガスバリア性フィルムを使用することができる。なかでも、ガスバリア性フィルム層として、透明基材フィルム(Wa)、無機薄膜層(Wb)を介して/又は介することなく、不飽和カルボン酸及び/またはその誘導体からなるポリマーを含む透明樹脂層(Wc)を有し、これらの層がこの順に積層されたガスバリア性フィルムが好適である。
以下にこの好適なガスバリア性フィルムを構成する各層を説明する。
透明基材フィルム(Wa)
ガスバリア性フィルムの透明基材フィルム(Wa)には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−4−メチル−1−ペンテンなどのポリオレフィン樹脂、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリナフタレンテレフタレート(PEN)ポリスルフォン、ポリエーテルスルフォン、ポリエステル、ポリメチルメタアクリレート、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリアセテート、ポリアミド系樹脂等の透明性を有する樹脂からなるフィルムを例示できる。これらは、未延伸でも、一軸や二軸の延伸フィルムでもよい。
ガスバリア性フィルムを構成する透明基材フィルム(Wa)の厚さは通常10μm〜250μm程度であり、用いる用途により、フィルムの自立性、ハンドリング性、耐衝撃性等を考慮して決められる。
無機薄膜層(Wb)
無機薄膜層(Wb)には、珪素、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、錫、マグネシウム、インジウムなどの酸化物、窒化物、弗化物の単体、或いはそれらの複合物からなり、特に酸化アルミニウムは、無色透明であり、ボイル・レトルト耐性等の特性にも優れており、広範囲の用途に用いることができる。
無機薄膜層(Wb)を形成する方法としては特に限定されず、公知の方法を利用することができる。例えば、スパッタやCVD法により成膜を行う方法がある。これらの無機薄膜層は、透明基材フィルム(Wa)上に形成することが望ましい。
また、表面平滑性に優れた形状の膜を得るためには、透明基材フィルム(Wa)の表面と、透明無機薄膜の形成における無機原子や化合物の結合反応が速やかに行われることが好ましい。これらの結合反応を迅速に行うには、その無機原子や化合物が化学的に活性な分子種もしくは原子種であることが望ましい。
よって成膜法としては化学的気相蒸着法(CVD法)が望ましい。これにより、透明基材フィルム樹脂層(Wa)の表面と、窒化珪素や酸化窒化珪素などの珪素を含有する化学的に活性な分子種が速やかに反応することにより、無機薄膜層(Wb)の表面の平滑性が改良され、孔を少なくすることができるものと予想される。
CVD法の中でも、ガス分子を発熱体により分解活性化させて基板に成膜を行う、所謂触媒CVD法(Cat−CVD)を用いると、緻密な透明無機薄膜が得られ、優れたガスバリア性が得られる。さらに、透明で、さらに応力の低い、すなわち柔軟性のある膜を形成することができるので、さらに望ましい。
本発明における無機薄膜層(Wb)の膜厚は、ガスバリア性能、及びガスバリア性能に対する耐屈曲性の観点から、好ましくは5〜500nm、より好ましくは10〜200nmである。
透明樹脂層(Wc)
透明樹脂層(Wc)は、不飽和カルボン酸及び/またはその誘導体からなるポリマーを含む層である。不飽和カルボン酸及び/またはその誘導体から重合により得られたポリマーを透明基材フィルム(Wa)にコートしてもよく、又は好適には、無機薄膜層(Wb)にコートしてもよい。
また、不飽和カルボン酸及び/またはその誘導体を、まず、透明基材フィルム(Wa)又は、無機薄膜層(Wb)にコートした後に、そのコート層をパーオキサイド架橋、紫外線架橋などによりラジカル重合させてポリマーコート層としてもよい。
用いられる不飽和カルボン酸及び/またはその誘導体としては、重合度が20未満の不飽和カルボン酸及びそれらの多価金属塩などの誘導体、エポキシアクリレート化合物が例示される。
重合度が20未満の不飽和カルボン酸とその多価金属塩などの誘導体を、透明基材フィルム(Wa)、又は好ましくは無機薄膜層(Wb)に予めコートするには、一般にこれら化合物を含む溶液状態でコートし、その後、コート液の不飽和カルボン酸及び/またはその誘導体は、配合されるラジカル開始剤、紫外線などにより重合させて透明樹脂層(Wb)とすることが望ましい。
不飽和カルボン酸
用いられる不飽和カルボン酸には、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸等のα,β−エチレン性不飽和基を有するカルボン酸が好適であり、重合度が20未満、好ましくは単量体若しくは10以下であることが望ましい。これら不飽和カルボン酸の中でも単量体が多価金属化合物で完全に中和された塩が形成し易く、当該塩を重合して得られる膜のガスバリア性に優れるので好ましい。
多価金属化合物
不飽和カルボン酸の多価金属塩の調製に用いられる多価金属化合物には、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、バリウム(Ba)、亜鉛(Zn)、銅(Cu)等の二価以上の金属、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)等の一価の金属、これら金属の酸化物、水酸化物、ハロゲン化物、炭酸塩、リン酸塩、亜リン酸塩、次亜リン酸塩、硫酸塩若しくは亜硫酸塩等である。これら金属化合物の中でも、二価の金属化合物が好ましく、特には酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化亜鉛、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化亜鉛等が好ましい。これら二価の金属化合物を用いた場合は、前記不飽和カルボン酸との塩を重合して得られる膜の高湿度下でのガスバリア性が特に優れている。これらは、少なくとも1種が使用され、1種のみの使用であっても、2種以上を併用してもよい。
不飽和カルボン酸の多価金属塩
不飽和カルボン酸の多価金属塩は、前記重合度が20未満の不飽和カルボン酸と前記多価金属化合物との塩である。これら不飽和カルボン酸多価金属塩は一種でも二種以上の混合物であってもよい。かかる不飽和カルボン酸の多価金属塩の中でも、特に(メタ)アクリル酸亜鉛が得られるガスバリア性膜の耐熱水性に優れるので好ましい。
エポキシアクリレート化合物
エポキシアクリレート化合物には、ビスフェノールA型エポキシアクリレート、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテルジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルジアクリレート、ジエチレングリコールジグリシジルエーテルジアクリレート、ジプロピレンギルコールジグリシジルエーテルジアクリレート、フェノールノボラック型エポキシアクリレート、カルボン酸無水物変性エポキシアクリレート、クレゾールノボラック型エポキシアクリレート等がある。
透明樹脂層(Wc)の製法
透明樹脂層(Wc)は、透明基材フィルム(Wa)、又は好適には無機薄膜層(Wb)に予めコートした不飽和カルボン酸及び/またはその誘導体を重合して製造することが望ましい。また重合により形成されたフィルムを熱処理することが望ましい。
透明基材フィルム(Wa)、又は好適には無機薄膜層(Wb)に不飽和カルボン酸及び/またはその誘導体の溶液を塗布する方法としては、例えば、エアーナイフコーター、ダイレクトグラビアコーターなど従来公知の方法を採用することができる。
なお、不飽和カルボン酸の多価金属塩の溶液には、必要に応じてポリビニルアルコール等を配合することも行われる。
透明樹脂層(Wc)の熱処理
上記の重合によって得られた透明樹脂層(Wc)は、熱処理することが望ましい。
熱処理は、透明樹脂層(Wc)を通常30〜350℃、好ましくは60〜300℃、さらに好ましくは150〜250℃の温度範囲で行うことが望ましく、不活性ガス雰囲気下とすることが望ましい。また、圧力は特に限定されず、加圧下、減圧下、常圧下のいずれでもよい。加熱による熱処理方法としては、オーブン加熱、ロール加熱、遠赤外線加熱等がある。加熱による熱処理時間は、加熱処理方法により異なるが、例えばオーブン加熱では通常30秒から90分程度であり、中でも1分から70分が好適であり、特に5分から60分が好適である。
重合により得られた透明樹脂層(Wc)を引き続き連続的に熱処理してもよく、またフィルムを一旦常温にもどした後に、熱処理に供してもよい。通常は重合によりフィルムを形成する工程と熱処理の工程を連続させることが製造効率上望ましい。
熱処理に供される透明樹脂層(Wc)は、重合によりフィルムの構造が確定しているものと推定される。これをさらにさらに熱処理することにより、脱水及び膜構造が部分的な再配置によってより安定化されたフィルムとなり、ガスバリア性がより安定するものと推定される。
透明樹脂層(Wc)の厚さは、各種用途により要求される製造コストや表面平滑性などに応じて、適宜決定されるので特に制限はないが、一般的には0.1〜20μm、より好ましくは0.1〜10μmである。
透明樹脂層(Wc)を設けることにより、透明基材フィルム(Wa)と無機薄膜層(Wc)の密着性を向上させることができ、ガスバリア性を改良することができる。
さらに、ガスバリア性フィルム層には、その目的を損なわない範囲で他の層を含んでいても、他の層が形成されていても良い。例えば透明金属薄膜層や透明金属酸化物層等が挙げられる。上記の透明基材フィルム(Wa)や透明樹脂層(Wb)は、コロナ処理やプラズマ処理を行っても良い。これらを好適に組み合わせることにより、反射防止性能や防眩性能を付与することも出来る。
本発明では、基材層(W)に用いられるガスバリア性フィルム層の可視光線透過率は、70%以上であることが好ましく、85%以上であることがより好ましい。可視光線透過率の上限値は、100%であるが、実際には表面反射や、材料による吸収があるので95%以下である場合が多い。また、本発明のガスバリアフィルムの平均粗さRaは例えば1μm2エリアにおいて0〜1nmである事が好ましく、さらには0〜0.5nmであることが好ましい。
本発明の封止された液晶表示素子、有機EL等の素子、面状発光体、光ディバイス、太陽電池等の有機機能素子は、ヒートシールにより封止されており、薄型化が可能であり、長期間の使用ができる。
第1図は、本発明の封止された機能素子の断面図である。 第2図は、本発明の封止された機能素子の製造方法を示す斜視図である。 第3図は、本発明の封止された機能素子の製造方法を示す斜視図である。 第4図は、本発明の封止された機能素子の製造方法を示す斜視図である。 第5図は、本発明の封止された機能素子の製造方法を示す斜視図である。 第6図は、本発明の封止された機能素子の製造方法を示す斜視図である。
W・・・基材層
X・・・機能素子層
Y・・・平坦化層
Z・・・金属箔層
E・・・ヒートシール性熱可塑性樹脂層
F・・・金属箔保護層
1・・・加熱バー

Claims (6)

  1. 基材層(W)、機能素子層(X)、金属箔層(Z)を有する封止された機能素子であって、基材層(W)と金属箔層(Z)がヒートシールにより密着一体化されていることを特徴とする封止された機能素子。
  2. 基材層(W)と金属箔層(Z)がヒートシール性熱可塑性樹脂層(E)を介してヒートシールにより密着一体化されていることを特徴とする請求項1に記載の封止された機能素子。
  3. 基材層(W)がガラス基板であることを特徴とする請求項1または2に記載の封止された機能素子。
  4. 基材層(W)がガスバリア性フィルムからなる層であることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の封止された機能素子。
  5. 基材層(W)と金属箔層(Z)の周辺部がヒートシール性熱可塑性樹脂層(E)を介してヒートシールにより密着一体化されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の封止された機能素子。
  6. ガスバリア性フィルム層が、透明基材フィルム(Wa)、無機薄膜層(Wb)を介して/又は介することなく、不飽和カルボン酸及び/またはその誘導体からなるポリマーを含む透明樹脂層(Wc)を有し、これらの層がこの順に積層されてなることを特徴とする請求項4に記載の封止された機能素子。
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