JP2010177662A - Soi基板の作製方法及び半導体装置の作製方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】レーザー光の照射による単結晶半導体層の端部からの膜剥がれを抑制した、SOI基板の作製方法及び半導体装置の作製方法を提供する。
【解決手段】加速されたイオンを単結晶半導体基板に照射することによって、単結晶半導体基板中に脆化領域を形成し、絶縁層を介して単結晶半導体基板とベース基板とを貼り合わせ、脆化領域において単結晶半導体基板を分離してベース基板上に絶縁層を介して単結晶半導体層を形成し、単結晶半導体層の端部を除去し、端部を除去した単結晶半導体層の表面にレーザー光を照射する。
【選択図】図1

Description

本明細書で開示する発明は、絶縁表面上に半導体層が設けられたSOI(Silicon on Insulator)基板の作製方法、及びSOI基板を用いた半導体装置の作製方法に関する。
近年、バルク状のシリコンウエハに代わり、絶縁表面に薄い単結晶半導体層が存在するSOI基板を使った集積回路が開発されている。SOI基板を使うことで、トランジスタのドレインと基板間における寄生容量が低減されるため、SOI基板は半導体集積回路の性能を向上させるものとして注目されている。
SOI基板を製造する方法の1つに、スマートカット(登録商標)法が知られている(例えば、特許文献1参照)。スマートカット法によるSOI基板の作製方法の概要を以下に説明する。まず、シリコンウエハにイオン注入法を用いて水素イオンを注入することによって、表面から所定の深さに微小気泡層を形成する。次に、酸化シリコン膜を介して、水素イオンを注入したシリコンウエハを別のシリコンウエハに接合させる。その後、熱処理を行うことにより、微小気泡層が劈開面となり、水素イオンが注入されたシリコンウエハの一部が微小気泡層を境に薄膜状に分離し、接合させた別のシリコンウエハ上に単結晶シリコン膜を形成することができる。ここで、スマートカット法は水素イオン注入剥離法と呼ぶこともある。
また、このようなスマートカット法を用いて単結晶シリコン層をガラスからなるベース基板上に形成する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。ガラス基板はシリコンウエハよりも大面積化が容易であり、且つ、安価であるため、主に、液晶表示装置等の製造の際に用いられている。このようなガラス基板をベース基板として用いることにより、大面積で安価なSOI基板を作製することが可能となる。
また、特許文献2では、単結晶シリコン層の結晶品質を改善するために、単結晶シリコン層にレーザー光を照射する方法が開示されている。
特開平05−211128号公報 特開2005−252244号公報
単結晶半導体層を再単結晶化する方法として、加熱炉やレーザー光の照射を用いた加熱処理が挙げられる。加熱炉を用いた加熱処理では、ベース基板の歪み点を超える温度で行うと、ベース基板が反りや縮み等によって変形してしまう。そのため、ベース基板としてガラス基板を使用する場合、ガラスの歪み点によって加熱温度の上限が制限される。
一方、レーザー光の照射による加熱処理は、瞬間的に試料温度を高め、試料を選択的に加熱することができる。単結晶半導体層にレーザー光を照射することで、耐熱性が低いガラスをベース基板に用いた場合であっても、単結晶半導体層の加熱処理を行うことができる。レーザー光を照射して単結晶半導体層を溶融させて再単結晶化させることにより、結晶性を回復させることができる。
しかしながら、単結晶半導体層にレーザー光を照射すると、単結晶半導体層に応力変化が生じ、単結晶半導体層の端部から膜剥がれ(ピーリング)が生じてしまう。
上述した問題に鑑み、レーザー光の照射による単結晶半導体層の端部からの膜剥がれを抑制した、SOI基板の作製方法を提供することを目的の一とする。また、レーザー光の照射による単結晶半導体層の端部からの膜剥がれを抑制した、SOI基板を用いた半導体装置の作製方法を提供することを目的の一とする。
絶縁表面上に単結晶半導体層が設けられたSOI基板の作製方法において、単結晶半導体層の表面にレーザー光を照射する前に、単結晶半導体層の端部を除去する。
本明細書で開示する発明の構成の一形態は、加速されたイオンを単結晶半導体基板に照射することによって単結晶半導体基板中に脆化領域を形成し、絶縁層を介して単結晶半導体基板とベース基板とを貼り合わせ、脆化領域において単結晶半導体基板を分離してベース基板上に絶縁層を介して単結晶半導体層を形成し、単結晶半導体層の端部を除去し、端部を除去した単結晶半導体層の表面にレーザー光を照射する。
上記構成において、単結晶半導体層の端部を除去した後であってレーザー光を照射する前に、絶縁層の端部を除去することが好ましい。
また上記構成において、酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、窒化シリコン膜、又は窒化酸化シリコン膜を単層又は積層させて、絶縁層を形成することが好ましい。
また、本明細書で開示する発明の構成の一形態は、単結晶半導体基板の表面に酸化膜を形成し、加速されたイオンを酸化膜を介して単結晶半導体基板に照射することによって単結晶半導体基板中に脆化領域を形成し、酸化膜及び窒素含有層を介して単結晶半導体基板とベース基板とを貼り合わせ、脆化領域において単結晶半導体基板を分離してベース基板上に酸化膜と窒素含有層とを介して単結晶半導体層を形成し、単結晶半導体層の端部を除去し、端部を除去した単結晶半導体層の表面にレーザー光を照射する。
上記構成において、単結晶半導体層の端部を除去した後であってレーザー光を照射する前に、酸化膜の端部及び窒素含有層の端部を除去することが好ましい。
また上記構成において、ハロゲンが添加された酸化性雰囲気中で単結晶半導体基板に熱処理を行うことによって、酸化膜を形成することが好ましい。
また上記構成において、窒素含有層として、窒化シリコン膜又は窒化酸化シリコン膜を形成することが好ましい。
また上記構成において、端部を除去した単結晶半導体層の表面にレーザー光を照射することによって、単結晶半導体層の表面を平坦化することが好ましい。
また上記構成において、端部を除去した単結晶半導体層の表面にレーザー光を照射することによって、単結晶半導体層の表層部の結晶性を回復させることが好ましい。
なお、本明細書において「単結晶」とは、ある結晶軸に注目した場合、その結晶軸の方向が試料のどの部分においても同じ方向を向いている結晶のことをいい、かつ結晶と結晶との間に結晶粒界が存在しない結晶である。なお、本明細書では、結晶欠陥やダングリグボンドを含んでいても、上記のように結晶軸の方向が揃っており、粒界が存在していない結晶であるものは単結晶とする。
また、本明細書中において単結晶半導体層の「再単結晶化」とは、単結晶構造の半導体層が、その単結晶構造と異なる状態(例えば、液相状態)を経て、再び単結晶構造になることをいう。あるいは、単結晶半導体層の「再単結晶化」とは、単結晶半導体層を再単結晶化して、単結晶半導体層を形成するということもできる。
また、本明細書中において「半導体装置」とは、半導体特性を利用することで機能しうる装置全般を指し、電気光学装置、半導体回路及び電子機器は全て半導体装置に含まれる。
また、本明細書中において「表示装置」とは、発光装置や液晶表示装置を含む。発光装置は発光素子を含み、液晶表示装置は液晶素子を含む。発光素子は、電流又は電圧によって輝度が制御される素子をその範疇に含んでおり、具体的には無機EL(Electro Luminescence)素子、有機EL素子等が含まれる。
絶縁表面上に単結晶半導体層が設けられたSOI基板の作製方法において、単結晶半導体層の表面にレーザー光を照射する前に、単結晶半導体層の端部を除去することによって、レーザー光の照射による単結晶半導体層の端部からの膜剥がれを抑制することができる。
SOI基板の作製方法の一例を説明する断面図。 SOI基板の作製方法の一例を説明する断面図。 SOI基板の作製方法の一例を説明する平面図。 薄膜トランジスタの作製方法の一例を説明する断面図。 薄膜トランジスタの作製方法の一例を説明する断面図。 マイクロプロセッサの構成例を示すブロック図。 RFCPUの構成例を示すブロック図。 液晶表示装置の一例を説明する図。 エレクトロルミネセンス表示装置の一例を説明する図。 携帯電話の一例を説明する図。 SOI基板の端面を観察した光学顕微鏡写真。 SOI基板の端面を観察した光学顕微鏡写真。
実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。但し、以下の説明に限定されず、趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、以下に説明する構成において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態1)
本実施の形態では、SOI基板の作製方法の一例に関して図面を参照して説明する。具体的には、スマートカット法を用いてベース基板上に絶縁層を介して単結晶半導体層を形成し、当該単結晶半導体層の結晶性を回復させる方法に関して説明する。図1(A)〜(F)は本実施の形態のSOI基板の作製方法の一例を示す断面図であり、図3(A)〜(C)はその平面図である。
まず、単結晶半導体基板100とベース基板120とを準備する(図1(A)、図1(B)参照)。
単結晶半導体基板100として、例えば、単結晶シリコン基板、単結晶ゲルマニウム基板、単結晶シリコンゲルマニウム基板等の第14族元素でなる単結晶半導体基板を用いることができる。また、ガリウムヒ素からなる基板やインジウムリンからなる基板等の化合物半導体基板も用いることができる。市販のシリコン基板としては、直径5インチ(約125mm)、直径6インチ(約150mm)、直径8インチ(約200mm)、直径12インチ(約300mm)、直径16インチ(約400mm)サイズの円形のものが代表的である。なお、単結晶半導体基板100の形状は円形に限られず、例えば、矩形状等に加工して用いることも可能である。
ベース基板120として、絶縁体でなる基板を用いることができる。具体的には、アルミノシリケートガラス、アルミノホウケイ酸ガラス、バリウムホウケイ酸ガラス等の電子工業用に使われる各種ガラス基板、石英基板、セラミック基板、サファイア基板が挙げられる。他にも、ベース基板120として単結晶シリコン基板等の単結晶半導体基板を用いてもよい。本実施の形態では、ガラス基板を用いる場合について説明する。ベース基板120として大面積化が可能で安価なガラス基板を用いることにより、低コスト化を図ることができる。
次に、単結晶半導体基板100の表面から所定の深さに、結晶構造が損傷された脆化領域104を形成する。その後、絶縁層102を介して単結晶半導体基板100とベース基板120とを貼り合わせる(図1(C)参照)。
脆化領域104は、加速された水素等のイオンを単結晶半導体基板100に照射することにより形成することができる。
絶縁層102は、酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、窒化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜等の絶縁層を単層で、又は積層させて形成することができる。これらの膜は、熱酸化法、CVD法、スパッタリング法等を用いて形成することができる。
本明細書中において、酸化窒化シリコンとは、その組成として、窒素よりも酸素の含有量が多いものであって、好ましくは、ラザフォード後方散乱法(RBS:Rutherford Backscattering Spectrometry)及び水素前方散乱法(HFS:Hydrogen Forward Scattering)を用いて測定した場合に、濃度範囲として酸素が50〜70原子%、窒素が0.5〜15原子%、シリコンが25〜35原子%、水素が0.1〜10原子%の範囲で含まれるものをいう。また、窒化酸化シリコンとは、その組成として、酸素よりも窒素の含有量が多いものであって、好ましくは、RBS及びHFSを用いて測定した場合に、濃度範囲として酸素が5〜30原子%、窒素が20〜55原子%、シリコンが25〜35原子%、水素が10〜30原子%の範囲で含まれるものをいう。ただし、酸化窒化シリコン又は窒化酸化シリコンを構成する原子の合計を100原子%としたとき、窒素、酸素、シリコン及び水素の含有比率が上記の範囲内に含まれるものとする。
次に、熱処理を行い脆化領域104において単結晶半導体基板100を分離することにより、ベース基板120上に絶縁層102を介して単結晶半導体層124を設ける(図1(D)、図3(A)参照)。図1(D)は、J−K切断線による図3(A)の断面図である。
熱処理による温度上昇によって、脆化領域104に形成されている微小な孔には、イオンの照射によって添加された元素が析出し、内部の圧力が上昇する。圧力の上昇により、脆化領域104の微小な孔に体積変化が起こり、脆化領域104に亀裂が生じて、脆化領域104に沿って単結晶半導体基板100が分離する。絶縁層102はベース基板120に接合しているので、ベース基板120上には単結晶半導体基板100から分離された単結晶半導体層124が形成される。また、ここでの熱処理の温度は、ベース基板120の歪み点を越えない温度とする。
この熱処理には、拡散炉、抵抗加熱炉等の加熱炉、RTA(瞬間熱アニール、Rapid Thermal Anneal)装置、マイクロ波加熱装置等を用いることができる。例えば、RTA装置を用いる場合、加熱温度550℃以上730℃以下、処理時間0.5分以上60分以下で行うことができる。
次に、単結晶半導体層124の端部及び絶縁層102の端部を除去する。この除去工程は、例えばフォトグラフィ技術及びエッチング技術により行う。
まず、単結晶半導体層124上に所望の形状のレジストマスク151を形成する。本実施の形態では、単結晶半導体層124のうち、凹凸が存在する端面(エッジ部分)を有する端部を除去するために、単結晶半導体層124よりも一回り小さいレジストマスク151を形成する(図3(B)参照)。レジストマスクは、ウェーハ周辺露光装置を用いて容易に形成することができる。
次に、レジストマスク151を用いて単結晶半導体層124の端部を除去して単結晶半導体層126を形成する。単結晶半導体層124の端部の除去は、例えばエッチングにより行う。
エッチングは、ドライエッチング又はウェットエッチングにより行うことができる。好ましくは、レジストマスク151を用いて単結晶半導体層124の端部をドライエッチングにより除去することによって、平滑な端面を有し、ドライエッチングを行った後の単結晶半導体層126の端部において、絶縁層102との間に隙間がない単結晶半導体層126を得る。例として図3(B)では、周辺部を除去することによって各辺の断面が直線状となった長方形の単結晶半導体層126を示している。
単結晶半導体層124を得るための単結晶半導体基板100の分離工程によって、単結晶半導体基板100の端部において、単結晶半導体層124の分離面に単結晶半導体基板100の一部が残存し、若しくは単結晶半導体層124の一部が剥がれてしまうため、単結晶半導体層124の端部がぼろぼろの状態になり、端面(エッジ部分)には凹凸が形成される。これにより、単結晶半導体層124の端部において、単結晶半導体層124の下面と絶縁層102の上面との間に隙間ができる。または、単結晶半導体基板100の分離工程によって、単結晶半導体層124の端部において、単結晶半導体層124と絶縁層102との密着性が弱くなる。
そして、この単結晶半導体層124に対し後の工程でレーザー光を照射すると、単結晶半導体層124の応力変化に伴って、端部から単結晶半導体層124の膜剥がれが生じてしまう。
そこで本実施の形態では、レーザー光の照射の前に単結晶半導体層124の端部を除去する。端部を除去することによって、端部の端面を平滑にするとともに、レーザー光を照射による単結晶半導体層の膜剥がれを抑えることができる。
また、製品管理のために単結晶半導体層124にマーク(識別番号、ウェーハ識別番号、ウェーハ番号、IDナンバーなどともいわれる)が印字されている場合は、単結晶半導体層124の端部を除去するためのエッチングが、単結晶半導体層のマークが付された領域の除去を兼ねていてもよい。
次に、先の工程で形成したレジストマスク151を用いて絶縁層102の端部を除去して絶縁層128を形成する。絶縁層102の端部の除去は、例えばエッチングにより行う。
エッチングは、ドライエッチング又はウェットエッチングにより行うことができるが、ベース基板120がエッチングされないようにすることが好ましい。好ましくは、レジストマスク151を用いて絶縁層102の端部をドライエッチングにより除去することによって、端面(エッジ部分)が平滑な絶縁層128を得る(図1(E)、図3(C)参照)。図1(E)は、J−K切断線による図3(C)の断面図である。
なお、絶縁層102の端面が平滑である場合は、絶縁層102のエッチングを省略してもよい。
その後、レジストマスク151を除去する。
以上の工程により、ベース基板120上に絶縁層128を介して単結晶半導体層126が設けられたSOI基板を作製することができる。
次に、ベース基板120上に形成された単結晶半導体層126の表面にレーザー光130を照射することによって、単結晶半導体層126の表面を平坦化すると共に、単結晶半導体層126の表層部の結晶性を回復(再単結晶化)させる(図1(F)参照)。
一般に、分離後における単結晶半導体層126の表層部には、脆化領域104の形成や脆化領域104での分離等により結晶欠陥等が形成され、結晶性が損なわれている。従って、図1(F)に示すように単結晶半導体層126の表面にレーザー光130を照射して、少なくとも単結晶半導体層126の表層部を溶融させることにより、結晶性を回復させることができる。なお、単結晶半導体層126の結晶性は、光学顕微鏡による観察、ラマン分光スペクトルから得られるラマンシフト、半値全幅等により評価することができる。また、単結晶半導体層126の表層部を溶融させることにより、結晶性の回復とともに単結晶半導体層126の表面を平坦化することができる。
また、本実施の形態では、分離により露出した単結晶半導体層126の表面側からレーザー光130を照射することにより、当該単結晶半導体層126を完全に溶融(完全溶融)させるのではなく、部分的に溶融(部分溶融)させることが好ましい。部分溶融とは、レーザー光130の照射により単結晶半導体層126の溶融されている領域の、単結晶半導体層126の表面からの深さが、絶縁層102との界面の深さよりも浅くなる(単結晶半導体層126の溶融されている領域の厚さが、単結晶半導体層126の厚さよりも小さくなる)ように溶融することである。つまり部分溶融の状態とは、レーザー光130の照射により単結晶半導体層126の上層(表層部を含む)は溶融して液相となり、下層は溶けずに固相の単結晶半導体のままである状態をいう。なお完全溶融の状態とは、単結晶半導体層126が絶縁層102との界面まで溶融して液相となる状態をいう。
単結晶半導体層126を部分溶融させることにより、レーザー光130の照射により溶融した部分の結晶成長は、溶融していない単結晶半導体層の面方位に基づいて行われるため、完全に溶融させる場合と比較して面方位をそろえて再単結晶化を行うことができる。また、単結晶半導体層126を部分的に溶融することによって、絶縁層128から酸素や窒素等が取り込まれることを抑制することができる。
また、本実施の形態では、レーザー光130の照射を減圧雰囲気下で行ってもよい。
本実施の形態で適用可能なレーザー発振器は、その発振波長が紫外光域乃至可視光域にあるものが選択される。レーザー光130の波長は、単結晶半導体層126に吸収される波長とする。その波長は、レーザー光の表皮深さ(skin depth)等を考慮して決定することができる。例えば、波長は250nm以上700nm以下とすることができる。
レーザー発振器として、パルス発振レーザー又は連続発振レーザー(CWレーザー)を用いることができる。パルス発振レーザーは、繰り返し周波数10MHz未満、パルス幅10n秒以上500n秒以下とすることが好ましい。代表的なパルス発振レーザーは、400nm以下の波長のレーザー光を発振するエキシマレーザーである。エキシマレーザーとして、例えば、繰り返し周波数10Hz〜300Hz、パルス幅25n秒、波長308nmのXeClエキシマレーザーを用いることができる。また、パルス発振レーザーから発振されたレーザー光の走査において、1回のショットと次のショットとを一部重ねて(オーバーラップさせて)照射してもよい。1回のショットと次のショットとを一部重ねてレーザー光を照射することにより、部分的に単結晶の精製が繰り返し行われ、優れた特性を有する単結晶半導体層を得ることができる。
また、単結晶半導体層126を部分溶融させるためのレーザー光のエネルギー密度の取りうる範囲は、レーザー光の波長、レーザー光の表皮深さ、単結晶半導体層126の膜厚等を考慮して、単結晶半導体層126が完全に溶融しない程度とする。例えば、単結晶半導体層126の膜厚が大きい場合には、単結晶半導体層126が完全に溶融するまでに要するエネルギーも大きいため、レーザー光のエネルギー密度の範囲を大きくとることができる。また、単結晶半導体層126の膜厚が小さい場合には、単結晶半導体層126を完全に溶融するまでに要するエネルギーも小さいため、レーザー光のエネルギー密度を小さくすることが望ましい。
本実施の形態で示した方法を用いることにより、レーザー光の照射による単結晶半導体層の端部からの膜剥がれを抑制することができる。
なお、本実施の形態で示した構成は、本明細書の他の実施の形態で示す構成と適宜組み合わせて行うことができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、実施の形態1で示したSOI基板の作製方法において、単結晶半導体基板100とベース基板120との貼り合わせの一例に関して図2(A)〜(E)を参照して詳細に説明する。
まず、単結晶半導体基板100を準備する(図2(A−1)参照)。
単結晶半導体基板100の表面は、あらかじめ硫酸過水(SPM:sulfuric acid/hydrogen peroxide mixture)、アンモニア過水(APM:ammonium hydroxide/hydrogen peroxide mixture)、塩酸過水(HPM:hydrochloric acid/hydrogen peroxide mixture)、希フッ酸(DHF:dilute hydrofluoric acid)等を用いて適宜洗浄することが、汚染除去の点から好ましい。また、希フッ酸とオゾン水を交互に吐出して洗浄してもよい。
次に、単結晶半導体基板100の表面に酸化膜132を形成する(図2(A−2)参照)。
酸化膜132は、例えば、酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜等を単層で、又は積層させて形成することができる。これらの膜は、熱酸化法、CVD法、スパッタリング法等を用いて形成することができる。酸化膜132としてCVD法を用いて酸化シリコン膜を形成する場合には、テトラエトキシシラン(略称;TEOS:化学式Si(OC)等の有機シランを用いて作製される酸化シリコン膜を酸化膜132に用いることが、生産性の点から好ましい。
本実施の形態では、図2(A−2)に示すように、単結晶半導体基板100に熱酸化処理を行うことにより酸化膜132(ここでは、酸化珪素膜)を形成する。熱酸化処理は、ハロゲンが添加された酸化性雰囲気中で行うと、酸化膜132にハロゲン原子を含有させることができるため好ましい。
例えば、塩素(Cl)が添加された酸化性雰囲気中で単結晶半導体基板100に熱酸化処理を行うことにより、塩素酸化された酸化膜132を形成することができる。この場合、酸化膜132は、塩素原子を含有した膜となる。
酸化膜132中に含有された塩素原子は、酸化膜132に歪みを形成する。その結果、酸化膜132の水分に対する吸収割合が向上し、拡散速度が増大する。つまり、酸化膜132の表面に水分が存在する場合に、当該表面に存在する水分を酸化膜132中に素早く吸収し、拡散させることができる。
熱酸化処理の一例としては、酸素に対し塩化水素(HCl)を0.5〜10体積%(好ましくは3体積%)の割合で含む酸化性雰囲気中で、750℃〜1150℃の温度、好ましくは900℃〜1100℃の温度(代表的には1000℃)で行うことができる。処理時間は0.1〜6時間、好ましくは0.5〜1時間とすればよい。形成される酸化膜としては、10nm〜1000nm(好ましくは50nm〜300nm)、例えば100nmの厚さとする。塩素を含む酸化性雰囲気中で酸化膜132を形成することにより耐圧が向上し、また、単結晶半導体基板100と酸化膜132の界面準位密度を低減することができる。
本実施の形態では、酸化膜132に含まれる塩素原子の濃度を1×1017atoms/cm〜1×1021atoms/cmとなるように制御する。酸化膜132に塩素原子を含有させることによって、外因性不純物である重金属(例えば、Fe、Cr、Ni、Mo等)を酸化膜132で捕集して、単結晶半導体基板100が汚染されることを防止する効果を奏する。
また、酸化膜132として、塩素酸化等によって塩素原子等のハロゲン原子を含ませた膜を用いることにより、単結晶半導体基板100に悪影響を与える不純物(例えば、Na等の可動イオン)をゲッタリングすることができる。つまり、酸化膜132を形成した後に行われる熱処理により、単結晶半導体基板100に含まれる不純物が酸化膜132に析出し、ハロゲンと反応して捕獲されることとなる。それにより酸化膜132中に捕集した当該不純物を固定して単結晶半導体基板100の汚染を防ぐことができる。また、酸化膜132は、ベース基板としてガラス基板を用い、単結晶半導体基板100とガラス基板とを貼り合わせた場合に、ガラスに含まれるNa等の不純物を固定して単結晶半導体基板の汚染を防ぐことができる。
特に、酸化膜132として、塩素酸化等によって塩素原子等のハロゲン原子を含ませた膜を用いることは、半導体基板の洗浄が不十分である場合や、再利用して繰り返し用いられる半導体基板の汚染物を除去する場合に有効となる。
また、酸化膜132に含有させるハロゲン原子は塩素原子に限られない。酸化膜132にフッ素原子を含有させてもよい。単結晶半導体基板100の表面をフッ素酸化する方法としては、単結晶半導体基板100をフッ酸に浸漬した後に酸化性雰囲気中で熱酸化処理を行う方法や、NFを酸化性雰囲気に添加して熱酸化処理を行う方法等がある。
次に、運動エネルギーを有するイオン103を単結晶半導体基板100に照射することで、単結晶半導体基板100の表面から所定の深さに結晶構造が損傷された脆化領域104を形成する(図2(A−3)参照)。図2(A−3)に示すように、酸化膜132を介して、加速されたイオン103を単結晶半導体基板100に照射することで、単結晶半導体基板100の表面から所定の深さに脆化領域104を形成することができる。イオン103は、ソースガスを励起してソースガスのプラズマを生成し、このプラズマに含まれるイオンを、電界の作用によりプラズマから引き出して加速したものである。
また、単結晶半導体基板100を冷却しながらイオン103を照射することにより、脆化領域104を形成してもよい。単結晶半導体基板100を冷却しながらイオン103を照射することによって、単結晶半導体基板100の広い面積に一度にイオンを照射する場合であっても、単結晶半導体基板100の温度上昇を抑制することができる。その結果、照射されたイオンの熱拡散を抑制し、添加されるイオンの深さ方向の分布の広がりを低減することができる。また、単結晶半導体基板100の温度上昇を抑制することにより、単結晶半導体基板100中に添加された水素の離脱を低減することができる。これにより、イオン103の照射時間を短くし、スループットを向上させることが可能となる。
本実施の形態では、イオンドーピング装置を用いて、単結晶半導体基板100に水素を添加する。ソースガスとして水素を含むガスを用いる。照射するイオンについては、H の比率が高まるようにするとよい。具体的には、H、H 、H の総量に対してH の割合が50%以上、より好ましくは80%以上となるようにする。H の割合を高めることで、イオンの照射による水素の添加効率を向上させることができる。
なお、イオンドーピング装置を用いた場合、重金属も同時に導入されるおそれがあるが、塩素原子を含有した酸化膜132を介してイオンの照射を行うことによって、重金属による単結晶半導体基板100の汚染を防ぐことができる。
次に、ベース基板120を準備する(図2(B−1)参照)。
ベース基板120の表面は、あらかじめ洗浄しておくことが好ましい。具体的には、ベース基板120に対して、塩酸過水(HPM)、硫酸過水(SPM)、アンモニア過水(APM)、希フッ酸(DHF)等を用いて超音波洗浄を行う。例えば、ベース基板120の表面を、塩酸過水を用いて超音波洗浄することが好ましい。このような洗浄処理を行うことによって、ベース基板120の表面の平坦性向上や、ベース基板120の表面に残存する研磨粒子の除去等ができる。
次に、ベース基板120の表面に窒素含有層121(例えば、窒化シリコン膜又は窒化酸化シリコン膜等の窒素を含有した絶縁膜)を形成する(図2(B−2)参照)。
本実施の形態において形成される窒素含有層121は、後に単結晶半導体基板100上に設けられた酸化膜132と貼り合わせるための層(接合層)となる。また、窒素含有層121は、後にベース基板上に単結晶半導体層を設けた際に、ベース基板に含まれるナトリウム(Na)等の不純物が単結晶半導体層に拡散することを防ぐためのバリア層として機能する。
窒素含有層121を接合層として用いるため、その表面が所定の平坦性を有するように窒素含有層121を形成することが好ましい。具体的には、表面の平均面粗さ(Ra)が0.5nm以下、自乗平均粗さ(Rms)が0.60nm以下、より好ましくは、平均面粗さが0.35nm以下、自乗平均粗さが0.45nm以下となるように窒素含有層121を形成する。また、窒素含有層121の膜厚は、10nm以上200nm以下、好ましくは50nm以上100nm以下とする。このように、表面の平坦性を高めておくことにより、単結晶半導体層の接合不良を防止することができる。
次に、単結晶半導体基板100の表面とベース基板120の表面とを対向させ、酸化膜132の表面と窒素含有層121の表面とを接合させる(図2(C)参照)。
ここでは、単結晶半導体基板100とベース基板120を酸化膜132と窒素含有層121を介して密着させた後、単結晶半導体基板100の一箇所に1〜500N/cm、好ましくは1〜20N/cm程度の圧力を加える。圧力を加えた部分から酸化膜132と窒素含有層121とが接合しはじめ、自発的に接合が形成され全面に及ぶ。この接合工程は、ファンデルワールス力や水素結合が作用しており、熱処理を伴わず、常温で行うことができるため、ベース基板120に、ガラス基板のように耐熱温度が低い基板を用いることができる。
なお、単結晶半導体基板100とベース基板120との貼り合わせを行う前に、単結晶半導体基板100上に形成された酸化膜132と、ベース基板120上に形成された窒素含有層121の少なくとも一方に表面処理を行うことが好ましい。
表面処理としては、プラズマ処理、オゾン処理、メガソニック洗浄、2流体洗浄(純水や水素添加水等の機能水を窒素等のキャリアガスとともに吹き付ける方法)又はこれらの方法を組み合わせて行うことができる。特に、酸化膜132、窒素含有層121の少なくとも一方の表面にプラズマ処理を行った後に、オゾン処理、メガソニック洗浄、2流体洗浄等を行うことによって、酸化膜132の表面と窒素含有層121の表面の有機物等のゴミを除去し、表面を親水化することができる。その結果、酸化膜132と窒素含有層121の接合強度を向上させることができる。
ここで、オゾン処理の一例を説明する。例えば、酸素を含む雰囲気下で紫外線(UV)を照射することにより、被処理体表面にオゾン処理を行うことができる。酸素を含む雰囲気下で紫外線を照射するオゾン処理は、UVオゾン処理または紫外線オゾン処理などとも言われる。酸素を含む雰囲気下において、紫外線のうち200nm未満の波長を含む光と200nm以上の波長を含む光を照射することにより、オゾンを生成させるとともに、オゾンから一重項酸素を生成させることができる。紫外線のうち180nm未満の波長を含む光を照射することにより、オゾンを生成させるとともに、オゾンから一重項酸素を生成させることもできる。
酸素を含む雰囲気下で、200nm未満の波長を含む光および200nm以上の波長を含む光を照射することにより起きる反応例を示す。
+hν(λnm)→O(P)+O(P) ・・・ (1)
O(P)+O→O ・・・ (2)
+hν(λnm)→O(D)+O ・・・ (3)
上記反応式(1)において、酸素(O)を含む雰囲気下で200nm未満の波長(λnm)を含む光(hν)を照射することにより基底状態の酸素原子(O(P))が生成する。次に、反応式(2)において、基底状態の酸素原子(O(P))と酸素(O)とが反応してオゾン(O)が生成する。そして、反応式(3)において、生成されたオゾン(O)を含む雰囲気下で200nm以上の波長(λnm)を含む光が照射されることにより、励起状態の一重項酸素O(D)が生成される。酸素を含む雰囲気下において、紫外線のうち200nm未満の波長を含む光を照射することによりオゾンを生成させるとともに、200nm以上の波長を含む光を照射することによりオゾンを分解して一重項酸素を生成する。上記のようなオゾン処理は、例えば、酸素を含む雰囲気下での低圧水銀ランプの照射(λ=185nm、λ=254nm)により行うことができる。
また、酸素を含む雰囲気下で、180nm未満の波長を含む光を照射することにより起きる反応例を示す。
+hν(λnm)→O(D)+O(P) ・・・ (4)
O(P)+O→O ・・・ (5)
+hν(λnm)→O(D)+O ・・・ (6)
上記反応式(4)において、酸素(O)を含む雰囲気下で180nm未満の波長(λnm)を含む光を照射することにより、励起状態の一重項酸素O(D)と基底状態の酸素原子(O(P))が生成する。次に、反応式(5)において、基底状態の酸素原子(O(P))と酸素(O)とが反応してオゾン(O)が生成する。反応式(6)において、生成されたオゾン(O)を含む雰囲気下で180nm未満の波長(λnm)を含む光が照射されることにより、励起状態の一重項酸素と酸素が生成される。酸素を含む雰囲気下において、紫外線のうち180nm未満の波長を含む光を照射することによりオゾンを生成させるとともにオゾンまたは酸素を分解して一重項酸素を生成する。上記のようなオゾン処理は、例えば、酸素を含む雰囲気下でのXeエキシマUVランプの照射(λ=172nm)により行うことができる。
200nm未満の波長を含む光により被処理体表面に付着する有機物などの化学結合を切断し、オゾンまたはオゾンから生成された一重項酸素により被処理体表面に付着する有機物、または化学結合を切断した有機物などを酸化分解して除去することができる。上記のようなオゾン処理を行うことで、被処理体表面の親水性および清浄性を高めることができ、貼り合わせを良好に行うことができる。
酸素を含む雰囲気下で紫外線を照射することによりオゾンが生成される。オゾンは、被処理体表面に付着する有機物の除去に効果を奏する。また、一重項酸素も、オゾンと同等またはそれ以上に、被処理体表面に付着する有機物の除去に効果を奏する。オゾン及び一重項酸素は、活性状態にある酸素の例であり、総称して活性酸素とも言われる。上記反応式等で説明したとおり、一重項酸素を生成する際にオゾンが生じる、またはオゾンから一重項酸素を生成する反応もあるため、ここでは一重項酸素が寄与する反応も含めて、便宜的にオゾン処理と称する。
また、酸化膜132と窒素含有層121を接合させた後、接合強度を増加させるための熱処理を行うことが好ましい。この熱処理の温度は、脆化領域104に亀裂を発生させない温度とし、例えば、室温以上400℃未満の温度範囲で処理する。また、この温度範囲で加熱しながら、酸化膜132と窒素含有層121を接合させてもよい。熱処理には、拡散炉、抵抗加熱炉等の加熱炉、RTA(瞬間熱アニール、Rapid Thermal Anneal)装置、マイクロ波加熱装置等を用いることができる。
一般に、酸化膜132と窒素含有層121の接合と同時又は接合させた後に熱処理を行うと、接合界面において脱水反応が進行し、接合界面同士が近づき、水素結合の強化や共有結合が形成されることにより接合が強化される。脱水反応を促進させるためには、脱水反応により接合界面に生じる水分を高温で熱処理を行うことにより除去する必要がある。つまり、接合後の熱処理温度が低い場合には、脱水反応で接合界面に生じた水分を効果的に除去できないため、脱水反応が進まず接合強度を十分に向上させることが難しい。
一方で、酸化膜132として、塩素原子等を含有した酸化膜を用いると、当該酸化膜132が水分を吸収し拡散させることができる。そのため、接合後の熱処理を低温で行う場合であっても、脱水反応で接合界面に生じた水分を酸化膜132へ吸収し拡散させ、脱水反応を効率良く促進させることができる。この場合、ベース基板120としてガラス等の耐熱性が低い基板を用いた場合であっても、酸化膜132と窒素含有層121の接合強度を十分に向上させることが可能となる。また、バイアス電圧を印加してプラズマ処理を行うことにより、酸化膜132の表面近傍にマイクロポアを形成し、水分を効果的に吸収し拡散させ、低温であっても酸化膜132と窒素含有層121の接合強度を向上させることができる。
次に、熱処理を行い脆化領域104において単結晶半導体基板100を分離することにより、ベース基板120上に、酸化膜132及び窒素含有層121を介して単結晶半導体層124を設ける(図2(D)参照)。
熱処理による温度上昇によって、脆化領域104に形成されている微小な孔には、イオンの照射によって添加された元素が析出し、内部の圧力が上昇する。圧力の上昇により、脆化領域104の微小な孔に体積変化が起こり、脆化領域104に亀裂が生じて、脆化領域104に沿って単結晶半導体基板100が分離する。酸化膜132はベース基板120に設けられた窒素含有層121に接合しているので、ベース基板120上には単結晶半導体基板100から分離された単結晶半導体層124が形成される。また、ここでの熱処理の温度は、ベース基板120の歪み点を越えない温度とする。
この熱処理には、拡散炉、抵抗加熱炉等の加熱炉、RTA(瞬間熱アニール、Rapid Thermal Anneal)装置、マイクロ波加熱装置等を用いることができる。例えば、RTA装置を用いる場合、加熱温度550℃以上730℃以下、処理時間0.5分以上60分以下で行うことができる。
なお、上述した酸化膜132と窒素含有層121との接合強度を増加させるための熱処理を行わず、図2(D)の熱処理を行うことにより、酸化膜132と窒素含有層121との接合強度の増加のための熱処理工程と、脆化領域104における分離のための熱処理工程を同時に行ってもよい。
本実施の形態で示す方法を用いることによって、窒素含有層121を接合層として用いた場合であっても、ベース基板120と単結晶半導体層124との接合強度を向上させ、信頼性を向上させることができる。その結果、ベース基板120と単結晶半導体層124とが強固に密着すると共に、ベース基板120上に形成される単結晶半導体層124への不純物の拡散を抑制したSOI基板を形成することができる。
また、ベース基板側に窒素含有層を設け、半導体基板側に塩素原子等のハロゲン原子を有する酸化膜を形成することにより、作製工程を簡略化すると共にベース基板との貼り合わせ前に当該半導体基板へ不純物元素が侵入することを抑制することができる。また、半導体基板側に設ける接合層として塩素原子等のハロゲン原子を有する酸化膜を形成することにより、接合後の熱処理を低温で行う場合であっても、脱水反応を効率良く促進させることにより接合強度を向上させることができる。
次に、単結晶半導体層124の端部、窒素含有層121の端部及び酸化膜132の端部を除去する。この除去工程は、例えばフォトグラフィ技術及びエッチング技術により行う。
まず、単結晶半導体層124上に所望の形状のレジストマスクを形成する。本実施の形態では、単結晶半導体層124のうち、凹凸が存在する端面(エッジ部分)を有する端部を除去するため、単結晶半導体層124よりも一回り小さいレジストマスクを形成する。レジストマスクは、ウェーハ周辺露光装置を用いて容易に形成することができる。
次に、レジストマスクを用いて単結晶半導体層124の端部を除去して単結晶半導体層136を形成する。単結晶半導体層124の端部の除去は、例えばエッチングにより行う。エッチングは実施の形態1で説明した方法で行うことができる。
単結晶半導体層124を得るための単結晶半導体基板100の分離工程によって、単結晶半導体基板100の端部において、単結晶半導体層124の分離面に単結晶半導体基板100の一部が残存し、若しくは単結晶半導体層124の一部が剥がれてしまうため、単結晶半導体層124の端部がぼろぼろの状態になる。これにより、単結晶半導体基板100の端部において、単結晶半導体層124の下面と下層の上面との間に隙間ができる。または、単結晶半導体基板100の分離工程によって、単結晶半導体層124の端部において、単結晶半導体層124と絶縁層102との密着性が弱くなる。
そして、この単結晶半導体層124に対し後の工程でレーザー光を照射すると、単結晶半導体層124の応力変化に伴って、端部から単結晶半導体層124の膜剥がれが生じてしまう。
そこで本実施の形態では、レーザー光の照射の前に単結晶半導体層124の端部を除去する。端部を除去することによって、端部の端面を平滑にするとともに、レーザー光の照射による単結晶半導体層の膜剥がれを抑えることができる。
また、製品管理のために単結晶半導体層124にマーク(識別番号、ウェーハ識別番号、ウェーハ番号、IDナンバーなどともいわれる)が印字されている場合は、単結晶半導体層124の端部を除去するためのエッチングが、単結晶半導体層のマークが付された領域の除去を兼ねていてもよい。
次に、先の工程で形成したレジストマスクを用いて窒素含有層121の端部(単結晶半導体基板100の側面に設けられた部分を含む)及び酸化膜132の端部を除去して、窒素含有層138及び酸化膜140を形成する。窒素含有層121の端部及び酸化膜132の端部の除去は、例えばエッチングにより行う。
エッチングは、ドライエッチング又はウェットエッチングにより行うことができるが、ベース基板120がエッチングされないようにすることが好ましい。好ましくは、レジストマスクを用いて窒素含有層121の端部及び酸化膜132の端部をドライエッチングにより除去することによって、端面(エッジ部分)が平滑な窒素含有層138及び酸化膜140を得る(図2(E)参照)。
なお、窒素含有層138の端面及び酸化膜140の端面が平滑である場合は、窒素含有層138及び酸化膜140のエッチングを省略してもよい。
その後、レジストマスクを除去する。
以上の工程により、ベース基板120上に酸化膜140及び窒素含有層138を介して単結晶半導体層136が設けられたSOI基板を作製することができる。
その後、実施の形態1と同様に、ベース基板120上に形成された単結晶半導体層136の表面にレーザー光を照射することによって、単結晶半導体層136の表面を平坦化すると共に、単結晶半導体層136の表層部の結晶性を回復(再単結晶化)させる。
本実施の形態で示した方法を用いることにより、レーザー光の照射による単結晶半導体層の端部からの膜剥がれを抑制することができる。
なお、本実施の形態では、単結晶半導体基板100上に酸化膜132を形成し、ベース基板120上に窒素含有層121を形成する場合を示したが、これに限られない。例えば、単結晶半導体基板100上に酸化膜132と窒素含有層121を順に積層させて形成し、酸化膜132上に形成された窒素含有層121の表面とベース基板120の表面とを接合させてもよい。この場合、窒素含有層121は脆化領域104の形成前に設けてもよいし、形成後に設けてもよい。なお、窒素含有層121の上に、酸化膜(例えば、酸化シリコン膜)を形成し、当該酸化膜の表面とベース基板120の表面とを接合させてもよい。
また、ベース基板120から単結晶半導体層136への不純物の混入が問題とならない場合には、ベース基板120上に窒素含有層121を設けずに、単結晶半導体基板100上に設けられた酸化膜132の表面とベース基板120の表面とを接合させてもよい。この場合、窒素含有層を設ける工程を省略することができる。
なお、本実施の形態で示した構成は、他の実施の形態で示す構成と適宜組み合わせて行うことができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、実施の形態2で示した方法で作製したSOI基板を用いて、半導体装置を作製する方法を説明する。また、SOI基板を用いて作製した半導体装置を適用した表示装置について説明する。
本実施の形態では、実施の形態2の図2(A)〜(E)を用いて説明した方法で作製したSOI基板を用いて、半導体装置を作製する方法について説明する。なお、SOI基板として、実施の形態1で示した方法で作製したSOI基板や、実施の形態2で示した他の方法で作製したSOI基板を用いることもできる。
まず、図4(A)〜(D)及び図5(A)〜(C)を参照して、nチャネル型薄膜トランジスタ及びpチャネル型薄膜トランジスタを作製する方法の一例を説明する。複数の薄膜トランジスタ(TFT)を組み合わせることで、各種の半導体装置を形成することができる。
図4(A)は、図2(A)〜(E)を用いて説明した方法で作製したSOI基板の断面図である。
まず、エッチングにより、単結晶半導体層136を素子分離して、図4(B)に示すように半導体層251、半導体層252を形成する。半導体層251はnチャネル型TFTを構成し、半導体層252はpチャネル型TFTを構成する。
図4(C)に示すように、半導体層251、半導体層252上に絶縁膜254を形成する。次に、絶縁膜254を介して半導体層251上にゲート電極255を形成し、半導体層252上にゲート電極256を形成する。
なお、単結晶半導体層136のエッチングを行う前に、TFTのしきい値電圧を制御するために、ホウ素、アルミニウム、ガリウム等の不純物元素、又はリン、ヒ素等の不純物元素を単結晶半導体層136に添加することが好ましい。例えば、nチャネル型TFTが形成される領域にホウ素、アルミニウム、ガリウム等の不純物元素を添加し、pチャネル型TFTが形成される領域にリン、ヒ素等の不純物元素を添加する。
次に、図4(D)に示すように半導体層251にn型の低濃度不純物領域257を形成し、半導体層252にp型の高濃度不純物領域259を形成する。
具体的には、まず、半導体層251にn型の低濃度不純物領域257を形成する。このため、pチャネル型TFTとなる半導体層252をレジストマスクで覆う。次に、イオンドーピング法又はイオン注入法により不純物元素を半導体層251に添加する。不純物元素として、リン又はヒ素を添加すればよい。不純物元素の添加工程では、ゲート電極255がマスクとして機能して、半導体層251にn型の低濃度不純物領域257が自己整合的に形成される。半導体層251のゲート電極255と重なる領域はチャネル形成領域258となる。
次に、半導体層252を覆うマスクを除去した後、nチャネル型TFTとなる半導体層251をレジストマスクで覆う。次に、イオンドーピング法又はイオン注入法により不純物元素を半導体層252に添加する。不純物元素として、ボロンを添加すればよい。不純物元素の添加工程では、ゲート電極256がマスクとして機能して、半導体層252にp型の高濃度不純物領域259が自己整合的に形成される。高濃度不純物領域259はソース領域又はドレイン領域として機能する。半導体層252のゲート電極256と重なる領域はチャネル形成領域260となる。ここでは、n型の低濃度不純物領域257を形成した後、p型の高濃度不純物領域259を形成する方法を説明したが、先にp型の高濃度不純物領域259を形成することもできる。
次に、半導体層251を覆うマスクを除去した後、プラズマCVD法等によって窒化シリコン等の窒素化合物や酸化シリコン等の酸化物からなる絶縁膜を単層で、又は積層させて形成する。この絶縁膜を垂直方向の異方性エッチングすることで、図5(A)に示すように、ゲート電極255、ゲート電極256の側面にそれぞれ接するサイドウォール絶縁膜261、サイドウォール絶縁膜262を形成する。この異方性エッチングにより、絶縁膜254もエッチングされる。
次に、図5(B)に示すように、半導体層252をレジスト265で覆う。半導体層251にソース領域又はドレイン領域として機能する高濃度不純物領域を形成するために、イオン注入法又はイオンドーピング法により半導体層251に高ドーズ量で不純物元素を添加する。不純物元素の添加工程では、ゲート電極255及びサイドウォール絶縁膜261がマスクとして機能して、半導体層251にn型の高濃度不純物領域267が形成される。
次に、半導体層252を覆うマスクを除去した後、不純物元素の活性化のための熱処理を行う。
活性化のための熱処理の後、図5(C)に示すように、水素を含んだ絶縁膜268を形成する。絶縁膜268は、プロセス温度が350℃以下のプラズマCVD法により窒化シリコン又は窒化酸化シリコンを堆積して形成することができる。絶縁膜268を形成後、350℃以上450℃以下の温度で熱処理を行い、絶縁膜268中に含まれる水素を半導体層251、半導体層252中に拡散させる。半導体層251、半導体層252に水素を供給することで、半導体層251中、半導体層252中、半導体層251と絶縁膜254との界面、及び252と絶縁膜254との界面での、捕獲中心となるような欠陥を効果的に補償することができる。
その後、層間絶縁膜269を形成する。層間絶縁膜269は、酸化シリコン膜、BPSG(Boron Phosphorus Silicon Glass)膜等の無機材料でなる絶縁膜、又は、ポリイミド、アクリル等の有機樹脂膜を単層で、又は積層させて形成することができる。
層間絶縁膜269にコンタクトホールを形成した後、図5(C)に示すように配線270を形成する。配線270は、例えば、アルミニウム膜又はアルミニウム合金膜等の低抵抗金属膜をバリアメタル膜で挟んだ3層構造の導電膜で形成することができる。バリアメタル膜は、モリブデン、クロム、チタン等の金属膜で形成することができる。
以上の工程により、nチャネル型TFTとpチャネル型TFTを有する半導体装置を作製することができる。
図4(A)〜(D)及び図5(A)〜(C)を参照してTFTの作製方法を説明したが、TFTの他、容量、抵抗等の各種の半導体素子をTFTと共に形成することで、高付加価値の半導体装置を作製することができる。以下、図面を参照しながら半導体装置の具体的な態様を説明する。
まず、半導体装置の一例として、マイクロプロセッサについて説明する。図6はマイクロプロセッサ500の構成例を示すブロック図である。
マイクロプロセッサ500は、演算回路501(Arithmetic logic unit。ALUともいう。)、演算回路制御部502(ALU Controller)、命令解析部503(Instruction Decoder)、割り込み制御部504(Interrupt Controller)、タイミング制御部505(Timing Controller)、レジスタ506(Register)、レジスタ制御部507(Register Controller)、バスインターフェース508(Bus I/F)、読み出し専用メモリ509(Read−Only Memory。ROMともいう。)、及びメモリインターフェース510を有している。
バスインターフェース508を介してマイクロプロセッサ500に入力された命令は、命令解析部503に入力され、デコードされた後、演算回路制御部502、割り込み制御部504、レジスタ制御部507、タイミング制御部505に入力される。演算回路制御部502、割り込み制御部504、レジスタ制御部507、タイミング制御部505は、デコードされた命令に基づき様々な制御を行う。
演算回路制御部502は、演算回路501の動作を制御するための信号を生成する。また、割り込み制御部504は、マイクロプロセッサ500のプログラム実行中に、外部の入出力装置や周辺回路からの割り込み要求を処理する回路であり、割り込み制御部504は、割り込み要求の優先度やマスク状態を判断して、割り込み要求を処理する。レジスタ制御部507は、レジスタ506のアドレスを生成し、マイクロプロセッサ500の状態に応じてレジスタ506の読み出しや書き込みを行う。タイミング制御部505は、演算回路501、演算回路制御部502、命令解析部503、割り込み制御部504、及びレジスタ制御部507の動作のタイミングを制御する信号を生成する。例えば、タイミング制御部505は、基準クロック信号CLK1を元に、内部クロック信号CLK2を生成する内部クロック生成部を備えている。図6に示すように、内部クロック信号CLK2は他の回路に入力される。
次に、非接触でデータの送受信を行う機能、及び演算機能を備えた半導体装置の態様について説明する。このような半導体装置の一例として、無線通信により外部装置と信号の送受信を行って動作するコンピュータ(以下、「RFCPU」という。)について説明する。図7は、RFCPUの構成例を示すブロック図である。
図7に示すように、RFCPU511は、アナログ回路部512、デジタル回路部513、アンテナ528、及び容量部529を有している。アナログ回路部512は、共振容量を有する共振回路514、整流回路515、定電圧回路516、リセット回路517、発振回路518、復調回路519、変調回路520、及び電源管理回路530を有している。デジタル回路部513は、RFインターフェース521、制御レジスタ522、クロックコントローラ523、インターフェース524、中央処理ユニット525(CPU)、ランダムアクセスメモリ526(RAM)、及び読み出し専用メモリ527(ROM)を有している。
RFCPU511の動作の概要は以下の通りである。アンテナ528が受信した信号によって、共振回路514で誘導起電力が生じる。誘導起電力は、整流回路515を経て容量部529に充電される。この容量部529はセラミックコンデンサーや電気二重層コンデンサー等のキャパシタで形成されていることが好ましい。容量部529は、RFCPU511を構成する基板に集積されている必要はなく、他の部品としてRFCPU511に組み込むこともできる。
リセット回路517は、デジタル回路部513をリセットし初期化する信号を生成する。例えば、リセット回路517は、電源電圧の上昇に遅延して立ち上がる信号をリセット信号として生成する。発振回路518は、定電圧回路516により生成される制御信号に応じて、クロック信号の周波数とデューティー比を変更する。復調回路519は、受信信号を復調する回路であり、変調回路520は、送信するデータを変調する回路である。
例えば、復調回路519はローパスフィルタで形成され、振幅変調(ASK)方式の受信信号を、その振幅の変動をもとに、二値化する。また、送信データを振幅変調(ASK)方式の送信信号の振幅を変動させて送信するため、変調回路520は、共振回路514の共振点を変化させることで通信信号の振幅を変化させている。
クロックコントローラ523は、電源電圧又は中央処理ユニット525における消費電流に応じてクロック信号の周波数とデューティー比を変更するための制御信号を生成している。電源電圧の監視は電源管理回路530が行っている。
アンテナ528からRFCPU511に入力された信号は復調回路519で復調された後、RFインターフェース521で制御コマンドやデータ等に分解される。制御コマンドは制御レジスタ522に格納される。制御コマンドには、読み出し専用メモリ527に記憶されているデータの読み出し、ランダムアクセスメモリ526へのデータの書き込み、中央処理ユニット525への演算命令等が含まれている。
中央処理ユニット525は、インターフェース524を介して読み出し専用メモリ527、ランダムアクセスメモリ526、制御レジスタ522にアクセスする。インターフェース524は、中央処理ユニット525が要求するアドレスより、読み出し専用メモリ527、ランダムアクセスメモリ526、制御レジスタ522のいずれかに対するアクセス信号を生成する機能を有している。
中央処理ユニット525の演算方式は、読み出し専用メモリ527にOS(オペレーティングシステム)を記憶させておき、起動とともにプログラムを読み出し実行する方式を採用することができる。また、専用回路で演算回路を構成して、演算処理をハードウェア的に処理する方式を採用することもできる。ハードウェアとソフトウェアを併用する方式では、専用の演算回路で一部の演算処理を行い、プログラムを使って、残りの演算を中央処理ユニット525が処理する方式を適用できる。
次に、図8(A)(B)、図9(A)(B)を用いて、上記SOI基板を用いて作製した半導体装置を適用した表示装置の構成の一例について説明する。
図8(A)(B)は液晶表示装置の一例を説明するための図面である。図8(A)は液晶表示装置の画素の平面図であり、図8(B)は、J−K切断線による図8(A)の断面図である。
図8(A)に示すように、画素は、単結晶半導体層320、単結晶半導体層320と交差している走査線322、走査線322と交差している信号線323、画素電極324、画素電極324と単結晶半導体層320を電気的に接続する電極328を有する。単結晶半導体層320は、ベース基板120上に設けられた単結晶半導体層から形成された層であり、画素のTFT325を構成する。
SOI基板として、実施の形態2の図2(A)〜(E)を用いて説明した方法で作製したSOI基板を用いる場合について説明する。なお、SOI基板として、実施の形態1で示した方法で作製したSOI基板や、実施の形態2で示した他の方法で作製したSOI基板を用いることもできる。
図8(B)に示すように、ベース基板120上に、酸化膜132及び窒素含有層121を介して単結晶半導体層320が積層されている。ベース基板120としては、ガラス基板を用いることができる。TFT325の単結晶半導体層320は、SOI基板の単結晶半導体層をエッチングにより素子分離して形成された膜である。単結晶半導体層320には、チャネル形成領域340、不純物元素が添加されたn型の高濃度不純物領域341が形成されている。TFT325のゲート電極は走査線322に含まれ、ソース電極及びドレイン電極の一方は信号線323に含まれている。
層間絶縁膜327上には、信号線323、画素電極324及び電極328が設けられている。層間絶縁膜327上には、柱状スペーサ329が形成されている。信号線323、画素電極324、電極328及び柱状スペーサ329を覆って配向膜330が形成されている。対向基板332には、対向電極333、対向電極を覆う配向膜334が形成されている。柱状スペーサ329は、ベース基板120と対向基板332の隙間を維持するために形成される。柱状スペーサ329によって形成される隙間に液晶層335が形成されている。信号線323及び電極328と高濃度不純物領域341との接続部は、コンタクトホールの形成によって層間絶縁膜327に段差が生じるので、この接続部では液晶層335の液晶の配向が乱れやすい。そのため、この段差部に柱状スペーサ329を形成して、液晶の配向の乱れを防ぐ。
次に、エレクトロルミネセンス表示装置(以下、EL表示装置という。)の一例について図9(A)(B)を参照して説明する。図9(A)はEL表示装置の画素の平面図であり、図9(B)は、J−K切断線による図9(A)の断面図である。
図9(A)に示すように、画素は、選択用トランジスタ401、表示制御用トランジスタ402、走査線405、信号線406、電流供給線407、画素電極408を含む。エレクトロルミネセンス材料を含んで形成される層(EL層)を一対の電極間に挟んだ構造の発光素子が各画素に設けられている。発光素子の一方の電極が画素電極408である。また、半導体層403には、選択用トランジスタ401のチャネル形成領域、ソース領域及びドレイン領域が形成されている。半導体層404には、表示制御用トランジスタ402のチャネル形成領域、ソース領域及びドレイン領域が形成されている。半導体層403、半導体層404は、ベース基板上に設けられた単結晶半導体層から形成された層である。
選択用トランジスタ401において、ゲート電極は走査線405に含まれ、ソース電極又はドレイン電極の一方は信号線406に含まれ、他方は電極411として形成されている。表示制御用トランジスタ402は、ゲート電極412が電極411と電気的に接続され、ソース電極又はドレイン電極の一方は、画素電極408に電気的に接続される電極413として形成され、他方は、電流供給線407に含まれている。
表示制御用トランジスタ402はpチャネル型TFTである。図9(B)に示すように、半導体層404には、チャネル形成領域451、及びp型の高濃度不純物領域452が形成されている。なお、SOI基板には、実施の形態1又は2で示した方法で作製したSOI基板が用いられている。
表示制御用トランジスタ402のゲート電極412を覆って、層間絶縁膜427が形成されている。層間絶縁膜427上に、信号線406、電流供給線407、電極411、電極413等が形成されている。また、層間絶縁膜427上には、電極413に電気的に接続されている画素電極408が形成されている。画素電極408は周辺部が絶縁性の隔壁層428で囲まれている。画素電極408上にはEL層429が形成され、EL層429上には対向電極430が形成されている。補強板として対向基板431が設けられており、対向基板431は樹脂層432によりベース基板120に固定されている。
EL表示装置の階調の制御は、発光素子の輝度を電流で制御する電流駆動方式と、電圧で制御する電圧駆動方式とがある。電流駆動方式は、画素ごとでトランジスタの特性値の差が大きい場合、採用することは困難である。電流駆動方式を採用するためには、特性のばらつきを補正する補正回路が必要になる。本実施の形態においては、SOI基板の作製方法でEL表示装置の作製方法に採用することで、選択用トランジスタ401及び表示制御用トランジスタ402は画素ごとに特性のばらつきがなくなるため、電流駆動方式を採用することができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、実施の形態1又は2で示した方法で作製したSOI基板を用いた電子機器について説明する。
電気機器としては、ビデオカメラやデジタルカメラ等のカメラ、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、オーディオコンポ等)、コンピュータ、ゲーム機器、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯型ゲーム機又は電子書籍等)、記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはDVD(digital versatile disc)等の記録媒体に記憶された音声データを再生し、かつ記憶された画像データを表示しうる表示装置を備えた装置等が含まれる。それらの一例として、携帯電話の構成を以下に示す。
図10(A)〜(C)は、実施の形態1又は2で示した方法で作製したSOI基板を用いた携帯電話の一例を示し、図10(A)が正面図、図10(B)が背面図、図10(C)が2つの筐体をスライドさせたときの正面図である。携帯電話は、筐体701及び筐体702二つの筐体で構成されている。携帯電話は、携帯電話と携帯情報端末の双方の機能を備えており、コンピュータを内蔵し、音声通話以外にも様々なデータ処理が可能な所謂スマートフォンである。
携帯電話は、筐体701及び筐体702で構成されている。筐体701においては、表示部703、スピーカ704、マイクロフォン705、操作キー706、ポインティングデバイス707、表面カメラ用レンズ708、外部接続端子ジャック709及びイヤホン端子710等を備え、筐体702においては、キーボード711、外部メモリスロット712、裏面カメラ713、ライト714等により構成されている。また、アンテナは筐体701に内蔵されている。
また、携帯電話には、上記の構成に加えて、非接触型ICチップ、小型記録装置等を内蔵していてもよい。
重なり合った筐体701と筐体702(図10(A)参照)はスライドさせることが可能であり、スライドさせることで図10(C)のように展開する。表示部703には、実施の形態1又は2で説明した方法で作製したSOI基板を用いた表示パネル又は表示装置を組み込むことが可能である。表示部703と表面カメラ用レンズ708を同一の面に備えているため、テレビ電話としての使用が可能である。また、表示部703をファインダーとして用いることで、裏面カメラ713及びライト714で静止画及び動画の撮影が可能である。
スピーカ704及びマイクロフォン705を用いることで、携帯電話は、音声記録装置(録音装置)又は音声再生装置として使用することができる。また、操作キー706により、電話の発着信操作、電子メール等の簡単な情報入力操作、表示部に表示する画面のスクロール操作、表示部に表示する情報の選択等を行うカーソルの移動操作等が可能である。
また、書類の作成、携帯情報端末としての使用等、取り扱う情報が多い場合は、キーボード711を用いると便利である。携帯情報端末として使用する場合には、キーボード711及びポインティングデバイス707を用いて、円滑な操作が可能である。外部接続端子ジャック709はACアダプタ及びUSBケーブル等の各種ケーブルと接続可能であり、充電及びパーソナルコンピュータ等とのデータ通信が可能である。また、外部メモリスロット712に記録媒体を挿入し、より大量のデータ保存及び移動が可能になる。
筐体702の裏面(図10(B)参照)には、裏面カメラ713及びライト714を備え、表示部703をファインダーとして静止画及び動画の撮影が可能である。
また、上記の機能構成に加えて、赤外線通信機能、USBポート、テレビワンセグ受信機能、非接触ICチップ又はイヤホンジャック等を備えたものであってもよい。
以上のように、実施の形態1又は2で示した方法で作製したSOI基板を電子機器の表示部に組み込むことによって、信頼性を向上させることができる。
なお、本実施の形態で示した構成は、本明細書の他の実施の形態で示す構成と適宜組み合わせて行うことができる。
本実施例では、実施の形態2で示した作製方法によって形成した単結晶半導体層において、単結晶半導体層の端部の除去の有無による影響を、図11(A−1)、(A−2)、(B−1)、(B−2)、図12(A−1)、(A−2)、(B−1)、(B−2)に示す光学顕微鏡写真を用いて説明する。なお、図11(A−1)、(B−1)、図12(A−1)、(B−1)は明視野観察による写真であり、図11(A−2)、(B−2)、図12(A−2)、(B−2)は暗視野観察による写真である。
本実施例で観察した試料A、試料B、試料C、試料Dの作製方法について以下に説明する。なお、試料A、試料B、試料C、試料Dについて、単結晶半導体層の端部の除去工程までの作製方法は同じであるため、まとめて説明する。
単結晶半導体基板として、5インチ角の矩形状である単結晶シリコン基板を用いた。またベース基板として、厚さ0.7mmの無アルカリガラス基板(商品名 AN100)を用いた。
まず、単結晶シリコン基板の表面に酸化膜を形成した。塩素が添加された酸化性雰囲気中で単結晶シリコン基板に熱酸化処理を行うことにより、当該単結晶シリコン基板上に酸化膜を形成した。本実施例では、酸素に対し塩化水素(HCl)を3体積%の割合で含む酸化性雰囲気中で、温度950℃、処理時間210分として熱酸化処理を行った。その結果、100nmの厚さの酸化膜が形成された。
次に、イオンドーピング装置を用いて、酸化膜を介して単結晶シリコン基板に水素イオンを照射することにより、単結晶シリコン基板の表面から所定の深さに脆化領域を形成した。
次に、酸化膜の表面とベース基板の表面とを対向させ、酸化膜を介して単結晶シリコン基板とベース基板とを貼り合わせた。
次に、熱処理を行って脆化領域に沿って単結晶シリコン基板を分離することによって、ベース基板上に酸化膜を介して単結晶シリコン層が設けられたSOI基板を作製した。熱処理は、加熱炉を用いて加熱温度200℃で2時間行った後、加熱温度600℃で2時間行った。また、分離後の単結晶シリコン層の厚さは140nmであった。
分離後の単結晶シリコン層を全体的にエッチング(エッチバック)し、膜厚を110nmとした。以上により作製したSOI基板を試料Aとする。
図11(A−1)、(A−2)に、試料Aの端部の光学顕微鏡写真を示す。図11(A−1)、(A−2)から、単結晶シリコン層の端部の端面は凹凸を有することが観察される。
次に、上記の工程で得られた単結晶シリコン層の端部と酸化膜の端部をエッチングにより除去した。まずフォトリソグラフィ法により、単結晶シリコン層上にレジストマスクを形成した。レジストマスクは、単結晶シリコン層上であって、当該単結晶シリコン層のうち、凹凸の端面を有する端部を除去するため、当該端部を覆わないように形成した。本実施例では、単結晶シリコン層の外周端とレジストマスクの外周端との距離がおよそ8mmとなるようにレジストマスクを形成した。
次に、レジストマスクを用いて、単結晶シリコン層の端部及び酸化膜の端部のエッチングを順に行った。エッチングとして、平行平板型RIE(Reactive Ion Etching)装置を用いたドライエッチングを行った。
まず単結晶シリコン層に対し、平行平板のバイアスパワーを300W、チャンバー内圧力200mTorr、エッチングガスにフッ素系ガスを用い、ガス流量比をSF:He=20:20(sccm)として、120秒間程度エッチング処理を行い、単結晶シリコン層の端部を除去した。次に、平行平板のバイアスパワーを150W、チャンバー内圧力200mTorr、エッチングガスにフッ素系ガスを用い、ガス流量比をSF:He=20:20(sccm)として、2分間エッチングを行い、酸化膜の端部を除去した。上記エッチングにより、一辺が110mmの単結晶シリコン層が得られた。以上により作製したSOI基板を試料Bとする。
図11(B−1)、(B−2)に、試料Bの端部の光学顕微鏡写真を示す。図11(B−1)、(B−2)から、単結晶シリコン層の凹凸を有する端面を含む端部を除去することにより、単結晶シリコン層の端面が平滑となり、各辺の断面が直線状となった長方形の単結晶シリコン層が得られることが観察される。
次に、単結晶シリコン層をフッ化水素酸で110秒間処理して、単結晶シリコン層の表面に形成された自然酸化膜などの酸化膜を除去した。
次に、単結晶シリコン層の表面にレーザー光を照射することによって、単結晶シリコン層の表面を平坦化すると共に、単結晶シリコン層の表層部の結晶性を回復させた。レーザー発振器として繰り返し周波数30Hz、波長308nmのXeClエキシマレーザーを用い、レーザー光と単結晶シリコン層とを相対的に移動させることにより、単結晶シリコン層の表面にレーザー光を走査して照射した。光学系を介してレーザー光を照射することにより、単結晶シリコン層の表面において短軸方向の長さが300μm程度の線状のビームスポットとした。ここでは、走査速度を1.0mm/秒とし、窒素雰囲気中においてレーザー光を照射した。
次に、単結晶シリコン層を全体的にエッチング(エッチバック)し、膜厚を60nmとした。その後、窒素雰囲気中において、600℃、4時間の加熱処理を行った。以上により作製したSOI基板を試料Dとする。
図12(B−1)、(B―2)に、試料Dの端部の光学顕微鏡写真を示す。また比較のため、試料Aに上記の条件でレーザー光を照射することによって得られたSOI基板を試料Cとし、その端部の光学顕微鏡写真を図12(A―1)、(A−2)に示す。
端部の除去を行わなかった試料Cでは、単結晶シリコン層の端部の端面が凹凸を有することが観察される。また、試料A(図11(A−1)、(A−2)参照)では単結晶シリコン層の端部において膜剥がれは見られないが、レーザー光の照射後の試料Cでは、図12(A−1)、(A−2)のdで示す部分において、膜剥がれが観察される。
一方、端部除去工程を経て作製された試料Dでは、単結晶シリコン層の端面が平滑となることが観察される。また試料Dは、レーザー光の照射後であっても、図12(B−1)、(B−2)で示すように、端部の膜剥がれが発生しないことが観察される。
図12(A−1)、(A―2)と図12の(B−1)、(B−2)との比較から、単結晶シリコン層の端部を除去することによって、単結晶シリコン層の端面を平滑にし、レーザー光の照射による膜剥がれを抑制することができた。
100 単結晶半導体基板
102 絶縁層
104 脆化領域
120 ベース基板
121 窒素含有層
124 単結晶半導体層
126 単結晶半導体層
128 絶縁層
130 レーザー光
132 酸化膜
136 単結晶半導体層
138 窒素含有層
140 酸化膜
151 レジストマスク
251 半導体層
252 半導体層
254 絶縁膜
255 ゲート電極
256 ゲート電極
257 低濃度不純物領域
258 チャネル形成領域
259 高濃度不純物領域
260 チャネル形成領域
261 サイドウォール絶縁膜
262 サイドウォール絶縁膜
265 レジスト
267 高濃度不純物領域
268 絶縁膜
269 層間絶縁膜
270 配線
320 単結晶半導体層
322 走査線
323 信号線
324 画素電極
325 TFT
327 層間絶縁膜
328 電極
329 柱状スペーサ
330 配向膜
332 対向基板
333 対向電極
334 配向膜
335 液晶層
340 チャネル形成領域
341 高濃度不純物領域
401 トランジスタ
402 トランジスタ
403 半導体層
404 半導体層
405 走査線
406 信号線
407 電流供給線
408 画素電極
411 電極
412 ゲート電極
413 電極
427 層間絶縁膜
428 隔壁層
429 EL層
430 対向電極
431 対向基板
432 樹脂層
451 チャネル形成領域
452 高濃度不純物領域
500 マイクロプロセッサ
501 演算回路
502 演算回路制御部
503 命令解析部
504 割り込み制御部
505 タイミング制御部
506 レジスタ
507 レジスタ制御部
508 バスインターフェース
509 読み出し専用メモリ
510 メモリインターフェース
511 RFCPU
512 アナログ回路部
513 デジタル回路部
514 共振回路
515 整流回路
516 定電圧回路
517 リセット回路
518 発振回路
519 復調回路
520 変調回路
521 RFインターフェース
522 制御レジスタ
523 クロックコントローラ
524 インターフェース
525 中央処理ユニット
526 ランダムアクセスメモリ
527 読み出し専用メモリ
528 アンテナ
529 容量部
530 電源管理回路
701 筐体
702 筐体
703 表示部
704 スピーカ
705 マイクロフォン
706 操作キー
707 ポインティングデバイス
708 表面カメラ用レンズ
709 外部接続端子ジャック
710 イヤホン端子
711 キーボード
712 外部メモリスロット
713 裏面カメラ
714 ライト

Claims (24)

  1. 加速されたイオンを単結晶半導体基板に照射することによって、前記単結晶半導体基板中に脆化領域を形成し、
    前記単結晶半導体基板とベース基板とを、絶縁層を介して貼り合わせ、
    前記脆化領域において前記単結晶半導体基板を分離して、前記ベース基板上に前記絶縁層を介して単結晶半導体層を形成し、
    前記単結晶半導体層の端部を除去し、
    前記端部を除去した単結晶半導体層の表面にレーザー光を照射することを特徴とするSOI基板の作製方法。
  2. 請求項1において、
    前記単結晶半導体層の端部を除去した後であって前記レーザー光を照射する前に、前記絶縁層の端部を除去することを特徴とするSOI基板の作製方法。
  3. 請求項1又は請求項2において、
    前記絶縁層を、酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、窒化シリコン膜、又は窒化酸化シリコン膜の単層又は積層させて形成することを特徴とするSOI基板の作製方法。
  4. 単結晶半導体基板の表面に酸化膜を形成し、
    前記酸化膜を介して、加速されたイオンを単結晶半導体基板に照射することによって、前記単結晶半導体基板中に脆化領域を形成し、
    前記単結晶半導体基板とベース基板とを、前記酸化膜と窒素含有層とを介して貼り合わせ、
    前記脆化領域において前記単結晶半導体基板を分離して、前記ベース基板上に前記酸化膜と前記窒素含有層とを介して単結晶半導体層を形成し、
    前記単結晶半導体層の端部を除去し、
    前記端部を除去した単結晶半導体層の表面にレーザー光を照射することを特徴とするSOI基板の作製方法。
  5. 請求項4において、
    前記単結晶半導体層の端部を除去した後であって前記レーザー光を照射する前に、前記酸化膜の端部及び前記窒素含有層の端部を除去することを特徴とするSOI基板の作製方法。
  6. 請求項4又は請求項5において、
    ハロゲンが添加された酸化性雰囲気中で前記単結晶半導体基板に熱処理を行うことによって、前記酸化膜を形成することを特徴とするSOI基板の作製方法。
  7. 請求項4乃至請求項6のいずれか一項において、
    前記窒素含有層として、窒化シリコン膜又は窒化酸化シリコン膜を形成することを特徴とするSOI基板の作製方法。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれか一項において、
    熱処理を行うことによって、前記脆化領域において前記単結晶半導体基板を分離することを特徴とするSOI基板の作製方法。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれか一項において、
    前記端部を除去した単結晶半導体層の表面に前記レーザー光を照射することによって、前記端部を除去した単結晶半導体層の表面を平坦化することを特徴とするSOI基板の作製方法。
  10. 請求項1乃至請求項9のいずれか一項において、
    前記端部を除去した単結晶半導体層の表面に前記レーザー光を照射することによって、前記端部を除去した単結晶半導体層の表層部の結晶性を回復させることを特徴とするSOI基板の作製方法。
  11. 請求項1乃至請求項10のいずれか一項において、
    前記単結晶半導体層の端部をエッチングによって除去することを特徴とするSOI基板の作製方法。
  12. 請求項1乃至請求項11のいずれか一項において、
    前記ベース基板としてガラス基板を用いることを特徴とするSOI基板の作製方法。
  13. 加速されたイオンを単結晶半導体基板に照射することによって、前記単結晶半導体基板中に脆化領域を形成し、
    前記単結晶半導体基板とベース基板とを、絶縁層を介して貼り合わせ、
    前記脆化領域において前記単結晶半導体基板を分離して、前記ベース基板上に前記絶縁層を介して単結晶半導体層を形成し、
    前記単結晶半導体層の端部を除去し、
    前記端部を除去した単結晶半導体層の表面にレーザー光を照射し、
    前記レーザー光を照射した単結晶半導体層をエッチングによって素子分離し、
    前記素子分離された単結晶半導体層を用いてトランジスタを形成することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  14. 請求項13において、
    前記単結晶半導体層の端部を除去した後であって前記レーザー光を照射する前に、前記絶縁層の端部を除去することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  15. 請求項13又は請求項14において、
    前記絶縁層を、酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、窒化シリコン膜、又は窒化酸化シリコン膜の単層又は積層させて形成することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  16. 単結晶半導体基板の表面に酸化膜を形成し、
    前記酸化膜を介して、加速されたイオンを単結晶半導体基板に照射することによって、前記単結晶半導体基板中に脆化領域を形成し、
    前記単結晶半導体基板とベース基板とを、前記酸化膜と窒素含有層とを介して貼り合わせ、
    前記脆化領域において前記単結晶半導体基板を分離して、前記ベース基板上に前記酸化膜と前記窒素含有層とを介して単結晶半導体層を形成し、
    前記単結晶半導体層の端部を除去し、
    前記端部を除去した単結晶半導体層の表面にレーザー光を照射し、
    前記レーザー光を照射した単結晶半導体層をエッチングによって素子分離し、
    前記素子分離された単結晶半導体層を用いてトランジスタを形成することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  17. 請求項16において、
    前記単結晶半導体層の端部を除去した後であって前記レーザー光を照射する前に、前記酸化膜の端部及び前記窒素含有層の端部を除去することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  18. 請求項16又は請求項17において、
    ハロゲンが添加された酸化性雰囲気中で前記単結晶半導体基板に熱処理を行うことによって、前記酸化膜を形成することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  19. 請求項16乃至請求項18のいずれか一項において、
    前記窒素含有層として、窒化シリコン膜又は窒化酸化シリコン膜を形成することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  20. 請求項13乃至請求項19のいずれか一項において、
    熱処理を行うことによって、前記脆化領域において前記単結晶半導体基板を分離することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  21. 請求項13乃至請求項20のいずれか一項において、
    前記端部を除去した単結晶半導体層の表面に前記レーザー光を照射することによって、前記端部を除去した単結晶半導体層の表面を平坦化することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  22. 請求項13乃至請求項21のいずれか一項において、
    前記端部を除去した単結晶半導体層の表面に前記レーザー光を照射することによって、前記端部を除去した単結晶半導体層の表層部の結晶性を回復させることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  23. 請求項13乃至請求項22のいずれか一項において、
    前記単結晶半導体層の端部をエッチングによって除去することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  24. 請求項13乃至請求項23のいずれか一項において、
    前記ベース基板としてガラス基板を用いることを特徴とする半導体装置の作製方法。
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