JP2010176950A - 光電変換装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】封止における長期信頼性を有し、簡便に作製ができ生産性に優れた光電変換装置を提供すること。
【解決手段】光電変換装置は、光電変換体4の一方側に第1の電極3を有するとともに他方側に第2の電極6を有する光電変換セルと、この光電変換セルの一方側に設けられており、平面視形状が光電変換セルよりも大きい第1のバリヤーフィルム12と、光電変換セルの他方側に設けられており、平面視形状が光電変換セルよりも大きい第2のバリヤーフィルム13と、を具備しており、第1のバリヤーフィルム12と第2のバリヤーフィルム13とが光電変換セルの外周に沿って互いに接着されている。
【選択図】図1
【解決手段】光電変換装置は、光電変換体4の一方側に第1の電極3を有するとともに他方側に第2の電極6を有する光電変換セルと、この光電変換セルの一方側に設けられており、平面視形状が光電変換セルよりも大きい第1のバリヤーフィルム12と、光電変換セルの他方側に設けられており、平面視形状が光電変換セルよりも大きい第2のバリヤーフィルム13と、を具備しており、第1のバリヤーフィルム12と第2のバリヤーフィルム13とが光電変換セルの外周に沿って互いに接着されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、長期信頼性と生産性に優れた色素増感型太陽電池等の光電変換装置に関する。
近年、光エネルギーから電気エネルギーへ変換する太陽電池等の光電変換装置が注目されている。特に、色素を担持させた酸化チタン等の半導体を用いることによって、光エネルギーから電気エネルギーへの高い変換効率が得られる色素増感型太陽電池が開発され注目されている。
この種の太陽電池の構造は、例えば透明基板の表面に形成された透明導電層上に、色素を担持した半導体が、ヨウ素を含む電解質層に入れた状態で設けられ、電解質層の上に白金等を下面に付着させた導電基板が設けられており、電解質層が封止材により覆われている。この構造により、太陽光が透明基板から入射すると、色素が光エネルギーを吸収し、電荷分離により半導体へ電子を放出し、透明導電層へ電子を引き渡す。一方、対極の導電基板の界面付近では、I−/I3 −の酸化還元反応が起こることにより、電気エネルギーが取り出される。
一般に太陽電池では、10年以上の長期間の信頼性を確保する必要があり、上記の色素増感型太陽電池の構成部材である電解質層(電解質,溶媒,添加剤等を含む)の溶媒による封止材の溶解を防止したり、封止材からの溶媒が漏洩することなどを防止したり、また空気中の水分や酸素等が電解質層に入ることを抑制したり、さらには、落雹による衝撃を吸収し破壊を抑制することにより高い安全性が求められている。
また、特にヨウ素などを含むハロゲン系の電解質を用いる場合は腐食性が強いので、電解質層の封止材はハロゲンに対する耐腐食性が要求される。また、酸素がハロゲン系の電解質に入り酸素と光が共存する条件では色素が酸化,劣化しやすく、変換効率の低下を引き起こすので、酸素に対するバリヤー性が必要である。またこのようなハロゲン系の電解質に水が入ると、多孔質半導体表面で水から活性酸素を形成し、それにより色素が劣化して、変換効率が低下する。さらに、ハロゲン系の電解質の場合、特に基板と封止材との接着性、電極と封止材との接着性、および耐候性等が必要となる。
例えば、電解質層の封止材としてフィルム状のアイオノマー系樹脂を用いること(特許文献1を参照)、エポキシ系樹脂、絶縁微粒子を含むエポキシ系樹脂、およびシリコーン系樹脂を用いること(特許文献2を参照)、シリコーンゴム、シリコーン樹脂、熱硬化型または光硬化型のエポキシ系樹脂、およびフッ素系樹脂を用いること(特許文献3を参照)、溶媒に溶解しにくいエポキシ系樹脂を用いること(特許文献4を参照)、ガラスフリットを用いること(特許文献5を参照)、ポリイソブチレン系樹脂を用いること(特許文献6を参照)、フィルム状外装材を用いること(特許文献7を参照)が提案されている。
しかしながら、太陽電池の封止材の形成において、フィルム状のアイオノマー系樹脂を用いた場合、電極となる基板どうしを加熱圧着する際に基板全体を加熱する必要がある。そのために大面積の均熱ヒータおよび大型の圧着装置が必要となり、設備が大規模になる上に、封止時間が長く必要である。これにより、色素の熱劣化を引き起こすため、それを極力抑制するための手間と時間を要する。また、封止材がフィルム状であるので熱収縮も大きく、さらに基板間のギャップばらつきや密着性の低下を招来し、ひいては製品の歩留まりを低下させる。
また、封止材としてエポキシ系樹脂やシリコーン系樹脂等を用いる場合には、屋外条件で数年にわたる長期使用においては耐久性が十分ではない。よって、電解質層を構成する溶剤による封止材の溶解を防止したり、封止材からの溶剤が漏洩することなどを防止したり、また空気中の水分や酸素等が電解質層に入ることを抑制したりすることが困難である。
また、封止材として特に熱硬化型樹脂であるエポキシ系樹脂,シリコーン系樹脂およびポリイソブチレン系樹脂を用いる場合は、硬化前に反応物が腐食性の高い電解質層と接触すると硬化不足により信頼性が低下する。
また、封止材として熱可塑型のフッ素系樹脂を用いる場合には、密着性が悪く、電解質層の漏洩を防止することができない。また、空気中の水分や酸素等の浸入も抑制することができないので、結局、長期信頼性の高い太陽電池を得ることができない。
また、ガラスフリットを用いる場合には、これを基板に融着させるために400℃以上の作業が必要となり、例えば、色素を長時間担持した半導体層を形成した後に封止することは不可能となる。
また、片面にフィルム状外装材を用いる場合には、電解液との接触面積が大きいことや基板とフィルム状外装材との封止材部からの電解液漏洩を防止することができない。
本発明は上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は封止における長期信頼性を有し、簡便に作製ができ生産性に優れた光電変換装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の一実施態様に係る光電変換装置は、光電変換体の一方側に第1の電極を有するとともに他方側に第2の電極を有する光電変換セルと、該光電変換セルの一方側に設けられており、平面視形状が前記光電変換セルよりも大きい第1のバリヤーフィルムと、前記光電変換セルの他方側に設けられており、平面視形状が前記光電変換セルよりも大きい第2のバリヤーフィルムと、を具備している。そして、前記第1のバリヤーフィルムと前記第2のバリヤーフィルムとが前記光電変換セルの外周に沿って互いに接着されている。この構成により、光電変換セルの構成体に対してさらに第1および第2のバリヤーフィルムで封止することになり、光電変換セルの封止の長期信頼性を高めることができる。また、2枚のバリヤーフィルムで光電変換セルを挟むことから、封止が簡便となり生産性に優れる。
他の実施態様において、前記第1のバリヤーフィルムと前記第2のバリヤーフィルムとの接着部が、前記光電変換セルの一方側または他方側に配置されている。
他の実施態様において、前記第1のバリヤーフィルムと前記第2のバリヤーフィルムとの接着部を貫通して一端が前記第1の電極に接続された第1の配線と、前記第1のバリヤーフィルムと前記第2のバリヤーフィルムとの接着部を貫通して一端が前記第2の電極に接続された第2の配線と、をさらに具備している。
他の実施態様において、前記配線の他端が、平面視して前記光電変換セルと重なるように配置されている。
他の実施態様において、前記光電変換体は電解質を有する。
他の実施態様において、前記光電変換セルは、その外面と前記電解質の収容部とをつなぐ注入孔を有するとともに、該注入孔を塞ぐ封止部を有しており、該封止部は前記第1のバリヤーフィルムまたは前記第2のバリヤーフィルムと接着されている。
他の実施態様において、前記電解質は、前記注入孔において、前記封止部と気体を介して離間している。
他の実施態様において、前記第1のバリヤーフィルムおよび前記第2のバリヤーフィルムのうち少なくとも一方は積層構造からなる。
他の実施態様において、前記積層構造は、金属酸化物層および金属層のうち少なくとも一方を具備する。
他の実施態様において、前記第1のバリヤーフィルムおよび前記第2のバリヤーフィルムのうち少なくとも一方は透明である。
他の実施態様において、前記光電変換体は、色素増感型光電変換体および半導体層を有する薄膜型光電変換体のうち少なくとも一方を具備する。
本発明は、光電変換領域を広く設けて単位面積当たりの変換効率を高くした状態で、光電変換セルの封止を簡便に行なうことができ、封止における長期信頼性を高めることができる。
以下に、本発明の光電変換装置について模式的に示した図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に本発明の光電変換装置の実施の形態の一例である色素増感型太陽電池の概略断面図を示す。図1に示すように、この色素増感型太陽電池は、透光性基板2と、一主面が前記透光性基板2の一主面と対向するように配置された支持基板7と、前記透光性基板2の一主面と前記支持基板7の一主面との間に設けられた電解質を含む光電変換体4と、前記電解質を含む光電変換体4の外周を取り囲むとともに前記透光性基板2の一主面と前記支持基板7の一主面とを接合する封止材5を備えている。これら透光性基板2、支持基板7、光電変換体4および封止材5で光電変換セルが構成されている。この光電変換セルは、平面状態にしたときに平面視形状が光電変換セルよりも大きい第1のバリヤーフィルム12と第2のバリヤーフィルム13との間に配置されている。
さらに、前記透光性基板2あるいは前記支持基板7のいずれか一方には、色素溶液あるいは電解液を注入するための注入孔8が設けられており、この注入孔8を塞ぐ封止部を備えている。なお、図1において、封止部は、封止層9と、この封止層9を保護する保護基板10を備えている。また、前記透光性基板2の一主面の電解質を含む光電変換体4に接触する面には、第1の電極として機能する透明導電膜3が備えられ、前記支持基板7の一主面の電解質を含む光電変換体4に接触する面には、第2の電極として機能する電極6が備えられている。透明導電膜3および電極6には取出し電極11が接続されている。
ここで、透光性基板2は光1が入射する側に設けられた透明基板であり、例えば青板ガラス、白ガラス、パイレックス(登録商標)、無アルカリガラスが挙げられるが、これらに限定されるものではなく、各種の樹脂(PET(ポリエチレンテレフタレート)やPEN(ポリエチレンナフタレート))であってもよい。
また、透光性基板2の一主面の透明導電膜3は、フッ素を適当量ドープしたスズ酸化物(FTO)、スズ添加インジウム酸化物(ITO)または酸化亜鉛などの透明体とするが、これら材料に限定されるものではない。
また、支持基板7は例えば青板ガラス、白ガラス、パイレックス(登録商標)、無アルカリガラスが挙げられるが、これらに限定されるものではなく、各種の樹脂(PET(ポリエチレンテレフタレート)やPEN(ポリエチレンナフタレート))や金属(チタン、タンタル、ニオブ、ニッケル、タングステン、ステンレスまたはアルミニウム合金等)やセラミックス(アルミナ、窒化珪素等、ガラスセラミックス等)であってもよい。支持基板7が導電体の場合、支持基板7の一主面の電極6は除くことができる。しかし、支持基板7の金属が電解質に腐食する場合、腐食防止に電極6を備えても良い。
また、対極となる電極6あるいは支持基板7の一主面には図示しない触媒である白金やカーボン等を備えてもよく、この場合、効率よく電解質のレドックス反応を行うことができ、変換効率を向上できる。
また、電解質を含む光電変換体4としては、電解質を含み、色素を吸着させた酸化チタン、酸化スズ、酸化タングステン、酸化亜鉛、酸化タンタル、酸化ニオブ、酸化ジルコニウムまたはチタン酸ストロンチウム等の多孔質酸化物が良い。
電解質を含む光電変換体4の電解質としては、ヨウ素、ヨウ化カリウム、ヨウ化リチウム、テトラプロピルアンモニウムヨウ素、ジメチルプロピルイミダゾリルヨウ素、ターシャルブチルピリジン、メチルベンズイミダゾリウム、グアニジウムチオシアナート、アセトニトリル等からなるヨウ素系電解液等が、電解質ヨウ素のレドックス電位が色素のレドックス電位よりも負である点で好適であるがこれら材料に限定されるものではない。例えば、メトキシプロピオニトリルやプロピレンカーボネート等の高沸点溶媒を用いることができる。また、ヘキシルメチルイメダゾリウムヨウ化物やエチルメチルイミダゾリウムヨウ化物等のイオン性液体を用いることができる。また、EMIBF4/ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)やEMIFSI/ポリメタクリル酸メチル等のゲル状電解質を用いることができる。また、ポリピロール、ポリ(N-ビニルカルバゾール)、トリフェニルジアミン、CuSCN、CuI等の固体電解質等も可能である。
また、電解質を含む光電変換体4に吸着されている色素は、ルテニウム錯体系色素、ポルフィリン系色素、フタロシアニン系色素、シアニン系色素、メロシアニン系色素、クマリン系色素が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、フェニルキサンテン系色素でもよい。
また、前記透光性基板2の一主面と前記支持基板7の一主面との間に設けられた封止材5はポリエチレン、変性ポリエチレン、マレイン酸変性ポリエチレン、ポリプロピレン、変性ポリプロピレン、マレイン酸変性ポリプロピレン、アイオノマー樹脂、およびフッ素樹脂が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、エポキシ樹脂やアクリレート樹脂等のUV硬化樹脂、熱硬化樹脂あるいはフィラーを含むエポキシ樹脂やアクリレート樹脂等のUV硬化樹脂、熱硬化樹脂であってもよい。また、ガラスフリットであってもよい。
また、色素溶液あるいは電解質溶液を注入する注入孔8を塞ぐ封止層9はフィルム形状のポリエチレン、変性ポリエチレン、マレイン酸変性ポリエチレン、ポリプロピレン、変性ポリプロピレン、マレイン酸変性ポリプロピレン、アイオノマー樹脂、およびフッ素樹脂が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、エポキシ樹脂やアクリレート樹脂等のUV硬化樹脂あるいはフィラーを含むエポキシ樹脂やアクリレート樹脂等のUV硬化樹脂であってもよい。
また、前記封止層9を保護する保護基板10は例えば青板ガラス、白ガラス、パイレックス(登録商標)、無アルカリガラスが挙げられるが、これらに限定されるものではなく、各種の樹脂(PET(ポリエチレンテレフタレート)やPEN(ポリエチレンナフタレート))や金属(チタン、タンタル、ニオブ、ニッケル、タングステン、ステンレスまたはアルミニウム合金等)やセラミックス(アルミナ、窒化珪素等、ガラスセラミックス等)であってもよい。
第1のバリヤーフィルム12は、光電変換セルの一方側、図1では透光性基板2の他主面側に設けられており、平面状態にしたときに、平面視形状が透光性基板2よりも大きい。第1のバリヤーフィルム12は例えば透光性を有し、水蒸気透過率が低く、酸素透過率が低いテックバリヤHX(三菱樹脂製)、GXフィルム(トッパン製)、X-BARRIER(三菱樹脂製)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
第2のバリヤーフィルム13は、光電変換セルの他方側、図1では支持基板7の他主面側に設けられており、平面状態にしたときに、平面視形状が支持基板7よりも大きい。第2のバリヤーフィルム13は例えば水蒸気透過率が低く、酸素透過率が低いテックバリヤHX(三菱樹脂製)、セレール(クレハ製)、GXフィルム(トッパン製)、X-BARRIER(三菱樹脂製)が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、金属蒸着フィルムとして、アルミニウム蒸着フィルムのヒタパックス(日立AIC製)、メタラインフィルム(東セロ製)でもよい。
そして、第1のバリヤーフィルム12と第2のバリヤーフィルム13とは、光電変換セルの外周に沿って互いに接着されている(この接着されている部位を接着部14という)。このような構成により、光電変換領域を損なうことなく、その接着部14の幅を大きく確保することができることから、光電変換セルから揮発成分が接着部14を介して漏れ出したり、あるいは外部から接着部14を介して水、酸素、ハロゲン、酸等が混入したりするのを有効に抑制することができ、封止性を高めることができる。また、2枚のバリヤーフィルムで光電変換セルを挟むことから、封止が簡便となり生産性に優れる。
好ましくは、第1のバリヤーフィルム12と第2のバリヤーフィルム13との接着部14が、光電変換セルの一方側または他方側に配置されているのがよい。例えば、図1では支持基板7側に接着部14が折り曲げられている。このような構成により、第1のバリヤーフィルム12と第2のバリヤーフィルム13との接着部14の幅を大きくしても、光電変換セルの平面方向には広がらないため、光電変換装置の占有領域を小さく維持することができる。よって、占有領域が小さく、封止性の高い光電変換装置とすることができる。
第1のバリヤーフィルム12および第2のバリヤーフィルム13のうち少なくとも一方は積層構造からなることが好ましい。特に、この積層構造は、金属酸化物層および金属層のうち少なくとも一方を具備することが好ましい。これにより、光電変換セル内の溶媒、電解質、添加剤の揮発を抑制することができ、また、酸素や水等の物質が光電変換セル中に混入することも抑制できるので、耐久性および耐候性のきわめて高い封止が可能となる。
透明導電膜3および電極6には、光電変換により生じた電力を取り出すための配線としての取出し電極11の一端が接続されている。電極11は、第1のバリヤーフィルム12と第2のバリヤーフィルム13との接着部14を貫通して外部に引き出されている。すなわち、第1のバリヤーフィルム12と第2のバリヤーフィルム13とが、電極11を挟むようにして互いに接着している。このような構成により、封止性を向上できる。
好ましくは、電極11の他端が、図1に示すように、平面視して光電変換セルと重なるように配置されているのがよい。すなわち、電極11が支持基板7側に折り曲げられ、さらに他端が内側に折り曲げられている。このような構成により、接合部14の幅を大きくして封止性を高めても、光電変換装置を他の基板等に実装する際の実装面積が大きくならず、封止性と集積化とを向上できる。
透光性基板2あるいは前記支持基板7のいずれか一方には、図1に示すように、色素溶液あるいは電解液を注入するための注入孔8が設けられていてもよい。この注入孔8は封止部によって塞がれている。封止部の構造は、注入孔8の内部において注入孔8を封止するものであってもよく、図1のように注入孔8の外側から開口を覆うように塞ぐものであってもよい。好ましくは、封止部は注入孔8の開口面積よりも大きな面積の部材で、注入孔8の開口を外側から覆うように塞ぐものが好ましい。このような構成とした場合、第1または第2のバリヤーフィルムで封止部を押さえつけることができ、注入孔8の封止信頼性を高めることができる。例えば、図1において、封止部は、封止層9と、この封止層9を保護する保護基板10を備えている。このように複数層で封止部を構成すると、封止信頼性をさらに高めることができ、好ましい。
さらには、保護部材と第1または第2のバリヤーフィルムとが接着されている方がよい。例えば、図1において、保護基板10と第2のバリヤーフィルムとが接着されているのがよい。これにより、封止性を高めることができ、さらに好ましい。
また、図1に示すように、電解質は、注入孔8において、封止部(封止層9)と気体を介して離間していることが好ましい。このような構成とすれば、気体により電解質の熱膨張を緩和することができ、封止部の封止信頼性を高めることができる。
光電変換体4は、上記の例では、電解質を有する光電変換体4について説明したがこれに限定されない。電解質を有しない光電変換体4であっても、光電変換セルの材料や電気的な接続を外部から保護するという観点から、本構成の効果を有する。
特に、光電変換体4としては、色素増感型光電変換体および半導体層を有する薄膜型光電変換体のうち少なくとも一方を具備することが好ましい。この構成により、低コストで、信頼性高く、高効率の光電変換装置を提供できる。
ここで、図1に示した色素増感型太陽電池は、例えば、次のように作製することができる。まず、透光性基板2の一主面の透明導電膜3上に、多孔質酸化チタン層を塗布、焼成により形成する。注入孔8を設けた支持基板7の一主面の電極6上に触媒の白金層を蒸着する。多孔質酸化チタン層と白金層が対向するように配置し、両基板の外周を封止材5により封止する。注入孔8より色素溶液を注入、循環させ、多孔質酸化チタン層に色素を吸着させる。色素洗浄溶媒により、過剰の色素を洗浄した後、乾燥させる。注入孔8より電解液を注入する。封止層9を接着させた保護基板10を用意する。注入孔8とその保護基板10を封止層9により接着させ、電解液を封止する。透明導電膜3および電極6に取出し電極11を接続し、光電変換セルを形成させる。最後に、第1のバリヤーフィルム12と第2のバリヤーフィルム13との間に上記光電変換装置を配置させ、封止させることにより、図1の光電変換装置が得られる。
なお、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更を施すことは何等差し支えない。例えば、第1のバリヤーフィルム12および第2のバリヤーフィルム13は、接合部14においてだけでなく、光電変換セルの外面とも接着されていてもよい。この場合、封止をより高めることができる。
3:第1の電極
4:光電変換体
6:第2の電極
11:配線
12:第1のバリヤーフィルム
13:第2のバリヤーフィルム
14:接着部
4:光電変換体
6:第2の電極
11:配線
12:第1のバリヤーフィルム
13:第2のバリヤーフィルム
14:接着部
Claims (11)
- 光電変換体の一方側に第1の電極を有するとともに他方側に第2の電極を有する光電変換セルと、
該光電変換セルの一方側に設けられており、平面視形状が前記光電変換セルよりも大きい第1のバリヤーフィルムと、
前記光電変換セルの他方側に設けられており、平面視形状が前記光電変換セルよりも大きい第2のバリヤーフィルムと、を具備しており、
前記第1のバリヤーフィルムと前記第2のバリヤーフィルムとが前記光電変換セルの外周に沿って互いに接着されていることを特徴とする光電変換装置。 - 前記第1のバリヤーフィルムと前記第2のバリヤーフィルムとの接着部が、前記光電変換セルの一方側または他方側に配置されていることを特徴とする請求項1記載の光電変換装置。
- 前記第1のバリヤーフィルムと前記第2のバリヤーフィルムとの接着部を貫通して一端が前記第1の電極に接続された第1の配線と、
前記第1のバリヤーフィルムと前記第2のバリヤーフィルムとの接着部を貫通して一端が前記第2の電極に接続された第2の配線と、
をさらに具備していることを特徴とする請求項1または請求項2記載の光電変換装置。 - 前記配線の他端が、平面視して前記光電変換セルと重なるように配置されていることを特徴とする請求項3記載の光電変換装置。
- 前記光電変換体は電解質を有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の光電変換装置。
- 前記光電変換セルは、その外面と前記電解質の収容部とをつなぐ注入孔を有するとともに、該注入孔を塞ぐ封止部を有しており、該封止部は前記第1のバリヤーフィルムまたは前記第2のバリヤーフィルムと接着されていることを特徴とする請求項5記載の光電変換装置。
- 前記電解質は、前記注入孔において、前記封止部と気体を介して離間していることを特徴とする請求項6記載の光電変換装置。
- 前記第1のバリヤーフィルムおよび前記第2のバリヤーフィルムのうち少なくとも一方は積層構造からなることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の光電変換装置。
- 前記積層構造は、金属酸化物層および金属層のうち少なくとも一方を具備することを特徴とする請求項8記載の光電変換装置。
- 前記第1のバリヤーフィルムおよび前記第2のバリヤーフィルムのうち少なくとも一方は透明であることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の光電変換装置。
- 前記光電変換体は、色素増感型光電変換体および半導体層を有する薄膜型光電変換体のうち少なくとも一方を具備することを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれかに記載の光電変換装置。
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