JP2010176910A - 導電性シート材料及び電気的接続構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】面方向及び厚み方向において導電性、放熱性及び低熱膨張性を兼ね備えた導電性シート材料を提供する。
【解決手段】導電性シート材料Aに関する。導電性フィラー1の粉末体の体積を導電性フィラー1の個々の粒子全体の体積と前記粒子間の空隙の体積との合計とした場合において、導電性フィラー1の粉末体を導電性フィラー1の平均粒子径が変化する直前まで圧縮したとき、この圧縮後の導電性フィラー1の粉末体における導電性フィラー1の個々の粒子全体の体積分率が65体積%以上となる導電性フィラー1にさらに導電性フィラー1を5〜20質量%追加したものと、前記空隙と同一の体積分率の熱硬化性樹脂2とを配合して調製された熱硬化性樹脂組成物を半硬化状態でシート状に成形することによって形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、各種電気・電子機器等の電気配線の一部として用いられる導電性シート材料及びこれを用いて形成された電気的接続構造に関するものである。
近年、各種電気・電子機器等の製造に用いられるシート材料としては、様々なものが開発されている(例えば、特許文献1参照。)。例えば、絶縁性及び放熱性(熱伝導性)を有するシート材料等が知られている。
しかし、シート材料そのもの全体が導電性を有しているものは知られていない。例えば、カーボン繊維を用いて製造されたシート材料にあっては、面方向(XY方向)においては導電性及び放熱性に優れているが、厚み方向(Z方向)においてはこれらの特性に優れているとはいえない。
また、全方向において導電性及び放熱性に優れたシート材料を得ることができても、その熱膨張係数が高ければ、熱膨張係数の低い金属等の導体同士の接続に用いるには不都合である。
特開2005−126658号公報
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、面方向及び厚み方向において導電性、放熱性及び低熱膨張性を兼ね備えた導電性シート材料及び電気的接続構造を提供することを目的とするものである。
本発明の請求項1に係る導電性シート材料は、導電性フィラー1の粉末体の体積を導電性フィラー1の個々の粒子全体の体積と前記粒子間の空隙の体積との合計とした場合において、導電性フィラー1の粉末体を導電性フィラー1の平均粒子径が変化する直前まで圧縮したとき、この圧縮後の導電性フィラー1の粉末体における導電性フィラー1の個々の粒子全体の体積分率が65体積%以上となる導電性フィラー1にさらに導電性フィラー1を5〜20質量%追加したものと、前記空隙と同一の体積分率の熱硬化性樹脂2とを配合して調製された熱硬化性樹脂組成物を半硬化状態でシート状に成形することによって形成されていることを特徴とするものである。
請求項2に係る発明は、請求項1において、導電性フィラー1の平均粒子径が3〜200μmであると共に、熱硬化性樹脂組成物に溶剤が含有されていることを特徴とするものである。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2において、熱硬化性樹脂組成物を離型フィルム3に塗布し、半硬化状態となるまで乾燥してシート状に成形することによって形成されていることを特徴とするものである。
請求項4に係る発明は、請求項3において、離型フィルム3の熱硬化性樹脂組成物が塗布される面の粗度Raが5μm以上であることを特徴とするものである。
請求項5に係る発明は、請求項1乃至4のいずれか1項において、導電性フィラー1として、その全量に対して90質量%を超えるものが銀、銅、金、ニッケル、アルミニウム、カーボンから選ばれるもので構成され、残りがアルミナ、酸化マグネシウム、窒化硼素、窒化アルミニウム、シリカから選ばれるもので構成された混合フィラーが用いられていることを特徴とするものである。
本発明の請求項5に係る電気的接続構造は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の導電性シート材料Aを導通を確保すべき導体4間に介在させ、これを加熱加圧することによって前記導電性シート材料Aで前記導体4間が固着されて形成されていることを特徴とするものである。
本発明の請求項1に係る導電性シート材料によれば、導電性フィラーが通常よりも過剰に配合されていることによって、面方向及び厚み方向において導電性、放熱性及び低熱膨張性を兼ね備えることができる。
請求項2に係る発明によれば、溶剤が含有されていることによって、導電性フィラーが過剰に配合されていても、熱硬化性樹脂組成物中の導電性フィラーの分散性を向上させることができ、導電性シート材料を製造する作業の効率化を図ることができるものである。また、導電性フィラーの平均粒子径が3μm未満であると、多数凝集して凝集体を形成しやすくなるが、この凝集体の内部に存在する導電性フィラーの粒子は、外部の熱硬化性樹脂に直接保持されていないので、熱硬化性樹脂が硬化収縮等すると、上記凝集体内部の導電性フィラーの粒子間が離間し、接触圧が低下することによって導電性が低下するおそれがある。逆に、導電性フィラーの平均粒子径が200μmを超えると、粒子径の大きな導電性フィラーは熱硬化性樹脂組成物中において沈降し、導電性フィラー全体を均一に分散することができない上に、沈降した導電性フィラーは、熱硬化性樹脂組成物の調製用の容器の底に溜まったまま使用されず、実際に使用した導電性フィラーの量が、あらかじめ決定した導電性フィラーの配合量に満たなくなるため、導電性が低下するおそれがある。
請求項3に係る発明によれば、離型フィルムに貼付されていることによって、容易に取り扱うことができると共に、必要に応じて離型フィルムを剥離して使用することができるものである。
請求項4に係る発明によれば、離型フィルムを剥離して現れる導電性シート材料の表面の粗度Raを5μm以上とすることができ、このように凹凸状に形成された導電性シート材料の表面を導体に加圧して密着させると、前記導電性シート材料の表面が、導電性フィラーが変形・流動することにより平滑となり、表面の凹凸の凸部に存在していた導電性フィラーの粒子と他の導電性フィラーの粒子との接触面積が増加し、導電性シート材料中の導電性フィラー同士が密接することによって、導電性を高めることができるものである。
請求項5に係る発明によれば、導電性フィラーの大部分が、銀、銅、金、ニッケル、アルミニウム、カーボンから選ばれるものであることによって、導電性を高めることができると共に、導電性フィラーの残りの部分が、アルミナ、酸化マグネシウム、窒化硼素、窒化アルミニウム、シリカから選ばれるものであることによって、導電性シート材料を製造する際の熱硬化性樹脂組成物の粘度の調整や、導電性シート材料の硬化後の熱膨張係数の調整を容易に行うことができるものである。つまり、導電性フィラーの多くは、加圧により割れるものではなく変形するものであるので、このことを利用することによって導電性フィラーの粒子間の接触箇所を多く形成することができるものであり、導電性の低いフィラーが少量配合されていても、所望の導電性を得ることができるものである。
本発明の請求項6に係る電気的接続構造によれば、加熱加圧によって、導電性シート材料中の導電性フィラー同士が密接することによって、導電性を高めて導体間の導通を確保することができると共に、加熱加圧による導電性シート材料の硬化によって、導体間をネジ等の固着具を用いなくても物理的に接続することができるものである。
本発明に係る導電性シート材料の一例を示す断面図である。 (a)は本発明に係る電気的接続構造の一例を示すものであり、(b)は(a)の一部を拡大した断面図である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
本発明に係る導電性シート材料は、熱硬化性樹脂組成物を半硬化状態(Bステージ状態)でシート状に成形することによって形成されている。
ここで、熱硬化性樹脂組成物は、以下のような導電性フィラー1と熱硬化性樹脂2とを配合することによって調製することができる。
すなわち、導電性フィラー1としては、その全量に対して90質量%を超えるものが銀、銅、金、ニッケル、アルミニウム、カーボンから選ばれるもので構成され、残りがアルミナ、酸化マグネシウム、窒化硼素、窒化アルミニウム、シリカから選ばれるもので構成された混合フィラーを用いるのが好ましい。銀、銅、金、ニッケル、アルミニウム、カーボンはいずれも酸化しにくく、またこれらの粒子は変形しやすいので、圧縮されると点接触ではなく面接触して一体化しやすい。このように、導電性フィラー1の大部分が、銀、銅、金、ニッケル、アルミニウム、カーボンから選ばれるものであることによって、導電性を高めることができるものである。また、アルミナ、酸化マグネシウム、窒化硼素、窒化アルミニウム、シリカはいずれも導電性の低いものではあるが、これらのものから選ばれるものが導電性フィラー1の残りの部分であることによって、導電性シート材料Aを製造する際の熱硬化性樹脂組成物の粘度の調整や、導電性シート材料Aの硬化後の熱膨張係数の調整を容易に行うことができるものである。つまり、導電性フィラー1の多くは、加圧により割れるものではなく変形するものであるので、このことを利用することによって導電性フィラー1の粒子間の接触箇所を多く形成することができるものであり、導電性の低いフィラーが少量配合されていても、所望の導電性を得ることができるものである。
また、導電性フィラー1の平均粒子径は3〜200μmであることが好ましい。導電性フィラー1の平均粒子径が3μm未満であると、多数凝集して凝集体を形成しやすくなるが、この凝集体の内部に存在する導電性フィラー1の粒子は、外部の熱硬化性樹脂2に直接保持されていないので、熱硬化性樹脂2が硬化収縮等すると、上記凝集体内部の導電性フィラー1の粒子間が離間し、接触圧が低下することによって導電性が低下するおそれがある。逆に、導電性フィラー1の平均粒子径が200μmを超えると、粒子径の大きな導電性フィラー1は熱硬化性樹脂組成物中において沈降し、導電性フィラー1全体を均一に分散することができない上に、沈降した導電性フィラー1は、熱硬化性樹脂組成物の調製用の容器の底に溜まったまま使用されず、実際に使用した導電性フィラー1の量が、あらかじめ決定した導電性フィラー1の配合量に満たなくなるため、導電性が低下するおそれがある。なお、導電性フィラー1の平均粒子径は、X線透過型粒度分布測定装置等を用いて測定することができる。
また、熱硬化性樹脂2としては、例えば、液状エポキシ樹脂や多官能エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂等を用いることができる。
そして、熱硬化性樹脂組成物を調製するにあたって、導電性フィラー1及び熱硬化性樹脂2の配合量は次のようにして決定される。まず導電性フィラー1の粉末体の体積は、導電性フィラー1の個々の粒子全体の体積と、前記粒子間の空隙の体積との合計であると定義する。この場合において、導電性フィラー1の粉末体を導電性フィラー1の平均粒子径が変化する直前まで圧縮する。例えば、導電性フィラー1の粉末体をシリンダー等に入れてこれを平均粒子径が変化する直前までピストン等で圧縮する。そうすると、導電性フィラー1の個々の粒子全体の体積は圧縮の前後で変化することはないが、前記粒子間の空隙の体積は圧縮後において減少するので、圧縮後の導電性フィラー1の粉末体の体積は圧縮前に比べて減少することとなる。そしてこの圧縮後の導電性フィラー1の粉末体における導電性フィラー1の個々の粒子全体の体積分率が65体積%以上(上限は80体積%であり、残りは空隙である。)となることがまず必要である。そして本発明では、上記体積分率の導電性フィラー1にさらに導電性フィラー1を5〜20質量%追加したものを、熱硬化性樹脂組成物の調製に用いる導電性フィラー1の配合量と決定する。他方、上記空隙と同一の体積分率の熱硬化性樹脂2を、熱硬化性樹脂組成物の調製に用いる熱硬化性樹脂2の配合量と決定する。
以上をまとめると次のようになる。比重xの導電性フィラー1及び比重yの熱硬化性樹脂2を用いるとする。X(g)の導電性フィラー1をその平均粒子径が変化する直前まで圧縮したときの導電性フィラー1の体積分率をV(体積%)(ただし、V≧65)、導電性フィラー1の粒子間の空隙の体積分率をV(体積%)(=100−V)とすると、熱硬化性樹脂組成物の調製に用いる導電性フィラー1の配合量は、さらに5〜20質量%追加するので、X×(1.05〜1.2)gとなる。他方、圧縮後の導電性フィラー1の体積は、X/x(cm)であり、このときの空隙の体積と同一である熱硬化性樹脂2の体積は、(X/x)×(V/V)(cm)となるから、熱硬化性樹脂組成物の調製に用いる熱硬化性樹脂2の配合量は、(X/x)×(V/V)×y(g)となる。
そして、上記のようにして配合量が決定された導電性フィラー1と熱硬化性樹脂2とを配合することによって、スラリー状の熱硬化性樹脂組成物を調製することができる。このとき、熱硬化性樹脂組成物には溶剤が含有されているのが好ましい。この溶剤としては、例えば、メチルエチルケトン(MEK)等を用いることができる。このように、熱硬化性樹脂組成物に溶剤が含有されていることによって、導電性フィラー1が最密充填の状態を超えて過剰に配合されていても、熱硬化性樹脂組成物中の導電性フィラー1の分散性を向上させることができ、導電性シート材料Aを製造する作業の効率化を図ることができるものである。さらに熱硬化性樹脂組成物には、導電性フィラー1と熱硬化性樹脂2との密着性を高めるため、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のカップリング剤が含有されていてもよい。
そして、導電性シート材料Aは、上記のようにして得られた熱硬化性樹脂組成物を図1に示すように離型フィルム3に塗布し、これを半硬化状態となるまで加熱乾燥してシート状に成形することによって形成されているのが好ましい。ここで、離型フィルム3としては、例えば、シリコーン離型剤を表面に塗布して乾燥させる離型処理が行われたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム等を用いることができる。市販品としては、東レフィルム加工(株)製「Q1」等を用いることができる。このように、導電性シート材料Aが離型フィルム3に貼付されていることによって、導電性シート材料Aを容易に取り扱うことができると共に、必要に応じて離型フィルム3を剥離して使用することができるものである。
また、離型フィルム3の熱硬化性樹脂組成物が塗布される面の粗度Raは5μm以上(上限は15μm)であることが好ましい。このような粗度Raは、シリカやアルミナ等の粉体を高速で吹き付けるサンドブラスト工法等の粗化処理を行うことによって得ることができる。このように、熱硬化性樹脂組成物が塗布される面にあらかじめ離型処理のみならず粗化処理も行っておくと、離型フィルム3を剥離して現れる導電性シート材料Aの表面の粗度Raを5μm以上とすることができ、このように凹凸状に形成された導電性シート材料Aの表面を導体4(後述の図2(b)参照)に加圧して密着させると、導電性シート材料Aの表面が、導電性フィラー1が変形・流動することにより平滑となり、表面の凹凸の凸部に存在していた導電性フィラー1の粒子と他の導電性フィラー1の粒子との接触面積が増加し、導電性シート材料A中の導電性フィラー1同士が密接することによって、導電性を高めることができるものである。さらに真空加圧を行うと、導電性シート材料Aの内部に存在するボイド5(気泡による空洞)に導電性フィラー1が変形・流動したり熱硬化性樹脂2と共に流れ込んだりして、導電性フィラー1同士の接触面積が増加する。しかし、このような効果は、離型フィルム3の熱硬化性樹脂組成物が塗布される面の粗度Raが5μm未満であると得られないおそれがある。
図1に示すように、本発明に係る導電性シート材料は、導電性フィラー1が通常よりも過剰に配合されているので、導電性フィラー1の粒子が導電性シート材料Aの表面から突出することによって、導電性シート材料Aの表面は凹凸状に形成されることになる。よって、導体4(後述の図2(b)参照)を導電性シート材料Aの表面に密着させると、この表面から突出している導電性フィラー1の粒子を必ず導体4に接触させることができるものである。また、熱硬化性樹脂2は、通常ならば導電性フィラー1の粒子間を隙間なく充填しているが、本発明では余分に配合された導電性フィラー1を保持するのにも費やされることとなり、図1に示すように必然的に導電性シート材料Aの内部にボイド5が形成されることになる。しかし、後述の図2(b)に示すように導体4を導電性シート材料Aに密着させてそのまま導電性シート材料Aを圧縮すると、導電性シート材料Aの表面から突出していた導電性フィラー1の粒子が導電性シート材料Aの内部に押し込まれ、行き場を失った導電性フィラー1の粒子がボイド5を埋めて消滅又は著しく減少させると共に、さらに導電性フィラー1の粒子は変形して相互に面接触することによって一体化する。このように、本発明に係る導電性シート材料は、導電性フィラー1の粒子が導電性シート材料Aの面方向及び厚み方向において電気的及び熱的導通路を形成し、また導電性フィラー1が通常よりも多く配合されているので、導電性、放熱性及び低熱膨張性を兼ね備えることができるものである。さらにこの効果をより発揮させるためには、導電性フィラー1がある程度の圧力で変形する材質であればあるほどよい。しかし、上記のような効果は、追加する導電性フィラー1が5質量%未満では得ることができず、逆に20質量%を超えると、熱硬化性樹脂2が相対的に不足するのでバインダとして導電性フィラー1を保持することができなくなる。
図2は電気的接続構造の一例を示すものであり、この電気的接続構造は、上記のようにして得られた導電性シート材料Aを導通を確保すべき導体4間に介在させ、これを加熱加圧することによって導電性シート材料Aで導体4間が固着されて形成されている。具体的には、図2(a)は、回路基板6とアース線7とを電気的に接続するため、この両者を導通する電気配線として導電性シート材料Aを用いる例を示している。すなわち、導体4である回路基板6の回路8とアース線7との間に導電性シート材料Aを介在させ、これを加熱加圧することによって導電性シート材料Aで回路基板6の回路8とアース線7とを固着することができるものである。そうすると、図2(b)に示すように、加熱加圧によって、導電性シート材料A中の導電性フィラー1同士が密接することによって、導電性を高めて導体4間の導通を確保することができると共に、加熱加圧による導電性シート材料Aの硬化によって、導体4間をネジ等の固着具を用いなくても物理的に接続することができるものである。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明する。
(実施例1)
銀フィラーの粉末体を平均粒子径(50μm)が変化する直前まで圧縮したとき、この圧縮後の銀フィラーの粉末体における銀フィラーの個々の粒子全体の体積分率が70体積%となる銀フィラーにさらに銀フィラーを20質量%追加したものと、前記圧縮後の空隙と同一の体積分率(30体積%)の液状ビスフェノールF型エポキシ樹脂(東都化成(株)製「YDF8170」)と、銀フィラー全量に対して1質量%のγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランとを配合することによって、粘度10000cpsのスラリー状の熱硬化性樹脂組成物を調製した。
そして、この熱硬化性樹脂組成物をPETフィルム(粗度Raは0.5μm)に塗布し、これを半硬化状態となるまで130℃、10分間加熱乾燥してシート状に成形することによって、厚み200μmの導電性シート材料を製造した。銀フィラーの粒子が導電性シート材料の表面から30μm程度の厚みで突出することによって、導電性シート材料の表面は凹凸状に形成されていた。
(実施例2)
液状ビスフェノールF型エポキシ樹脂の代わりに4官能脂環式エポキシ樹脂(ダイセル化学工業(株)製「エポリードGT401」)を用いると共に、さらにメチルエチルケトンを用いて熱硬化性樹脂組成物の粘度を1500cpsに調整するようにした以外は、実施例1と同様にして、厚み150μmの導電性シート材料を製造した。
(実施例3)
銀フィラー(70質量%)、ニッケルフィラー(20質量%)及びシリカフィラー(10質量%)の粉末体を平均粒子径(30μm)が変化する直前まで圧縮したとき、この圧縮後の混合フィラーの粉末体における混合フィラーの個々の粒子全体の体積分率が75体積%となる混合フィラーにさらに混合フィラーを10質量%追加したものと、前記圧縮後の空隙と同一の体積分率(25体積%)の液状ビスフェノールF型エポキシ樹脂(東都化成(株)製「YDF8170」)及び4官能脂環式エポキシ樹脂(ダイセル化学工業(株)製「エポリードGT401」)(質量比は2:3)と、混合フィラー全量に対して1質量%のγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランとを配合することによって、粘度5000cpsのスラリー状の熱硬化性樹脂組成物を調製した。
そして、この熱硬化性樹脂組成物をPETフィルム(粗度Raは5μm)に塗布し、これを半硬化状態となるまで130℃、10分間加熱乾燥してシート状に成形することによって、厚み150μmの導電性シート材料を製造した。
次に、実施例1〜3の導電性シート材料を厚み1mmの銅板と厚み1mmのアルミニウム板との間に介在させ、これを150℃、1.96MPa(20kg/cm)で加熱加圧することによって、導電性シート材料で銅板とアルミニウム板との間を固着した。
そして、銅板とアルミニウム板とを接続する導電性シート材料の体積抵抗率を測定すると、いずれの実施例も1×10−5Ω・cm以下であり、導電性に優れていることを確認した。なお、いずれの実施例の導電性シート材料も放熱性及び低熱膨張性をも兼ね備えていることを確認した。
A 導電性シート材料
1 導電性フィラー
2 熱硬化性樹脂
3 離型フィルム
4 導体

Claims (6)

  1. 導電性フィラーの粉末体の体積を導電性フィラーの個々の粒子全体の体積と前記粒子間の空隙の体積との合計とした場合において、導電性フィラーの粉末体を導電性フィラーの平均粒子径が変化する直前まで圧縮したとき、この圧縮後の導電性フィラーの粉末体における導電性フィラーの個々の粒子全体の体積分率が65体積%以上となる導電性フィラーにさらに導電性フィラーを5〜20質量%追加したものと、前記空隙と同一の体積分率の熱硬化性樹脂とを配合して調製された熱硬化性樹脂組成物を半硬化状態でシート状に成形することによって形成されていることを特徴とする導電性シート材料。
  2. 導電性フィラーの平均粒子径が3〜200μmであると共に、熱硬化性樹脂組成物に溶剤が含有されていることを特徴とする請求項1に記載の導電性シート材料。
  3. 熱硬化性樹脂組成物を離型フィルムに塗布し、半硬化状態となるまで乾燥してシート状に成形することによって形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の導電性シート材料。
  4. 離型フィルムの熱硬化性樹脂組成物が塗布される面の粗度Raが5μm以上であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の導電性シート材料。
  5. 導電性フィラーとして、その全量に対して90質量%を超えるものが銀、銅、金、ニッケル、アルミニウム、カーボンから選ばれるもので構成され、残りがアルミナ、酸化マグネシウム、窒化硼素、窒化アルミニウム、シリカから選ばれるもので構成された混合フィラーが用いられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の導電性シート材料。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の導電性シート材料を導通を確保すべき導体間に介在させ、これを加熱加圧することによって前記導電性シート材料で前記導体間が固着されて形成されていることを特徴とする電気的接続構造。
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