JP2007084704A - 樹脂組成物とこれを用いた回路基板およびパッケージ - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、基板やパッケージ等に用いる樹脂組成物に関するものであり、高い熱伝導率と良好な電気絶縁性を併せ持つ樹脂組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】外周部が1価のドーパント2によってドーピングされることにより高抵抗層に変成された酸化亜鉛粉末1と、樹脂とを含んだ構成である。酸化亜鉛粉末1の外周部にドーピングすることで、絶縁性を有した高抵抗層に変成でき、酸化亜鉛の高熱伝導性を有効に活用し、絶縁性と高熱伝導性を併せ持つフィラとして使用することができる。
【選択図】図2
【解決手段】外周部が1価のドーパント2によってドーピングされることにより高抵抗層に変成された酸化亜鉛粉末1と、樹脂とを含んだ構成である。酸化亜鉛粉末1の外周部にドーピングすることで、絶縁性を有した高抵抗層に変成でき、酸化亜鉛の高熱伝導性を有効に活用し、絶縁性と高熱伝導性を併せ持つフィラとして使用することができる。
【選択図】図2
Description
本発明は、高い熱伝導性を有し、半導体等の電子部品の封止、基板等に用いることで、高い放熱効果が得られる樹脂組成物、及び樹脂封止物を用いた基板・パッケージに関するものである。
近年におけるエレクトロニクス技術の発達によって電気・電子機器の小型化・軽量化・高性能化が加速している。電気・電子機器の小型化・高性能化に伴う機器内部の発熱に対する放熱性の優れた材料が強く求められている。しかしながら、基板・パッケージ等に用いられる樹脂自体は、一般に熱伝導率が低い材料であり、熱伝導性の良好な無機充填材(フィラ)を添加することで、熱伝導性を高めている。熱伝導性の高いフィラとして、アルミナ、窒化アルミ、窒化硼素等が用いられている。基板・パッケージに用いるためには、樹脂組成物の絶縁性が必須であり、フィラにも絶縁性が必要となる。しかし、自由電子が熱を伝搬することができる金属の様な導電体の方が、一般的に熱伝導性が高く、金属の熱伝導性を活かした取り組みもなされている。
なお、この発明の出願に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開平8−183875号公報
酸化亜鉛(ZnO)は熱伝導性の高いフィラではあるが、体積抵抗が低く、絶縁性は有していない。また、酸化亜鉛は添加剤を加えることで、抵抗値が変化することが知られており、透明電極や抵抗ペースト、バリスタ等に用いられている。例えば、Liを添加することで、酸化亜鉛の抵抗は上昇する。しかし、同時に熱伝導率が低下するため高熱伝導のフィラとしては使用できない。本発明の目的は、高い熱伝導率と良好な電気絶縁性を併せ持つ樹脂組成物を提供することにある。
前記従来の課題を解決するために、本発明は、外周部が1価のドーパントによってドーピングされることにより高抵抗層に変成された酸化亜鉛粉末と、樹脂とを含んだ構成である。酸化亜鉛粉末の外周部にドーピングすることで、絶縁性を有した高抵抗層に変成でき、酸化亜鉛の高熱伝導性を有効に活用し、絶縁性と高熱伝導性を併せ持つフィラとして使用することができる。
本発明の構成によれば、外周部が1価のドーパントによってドーピングされることにより高抵抗層に変成された酸化亜鉛粉末を、絶縁性と、高熱伝導性を併せ持つフィラとして使用することができる。この酸化亜鉛粉末と樹脂を混合することで絶縁性かつ熱伝導性の高い樹脂組成物を実現することができる。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1について、本発明の特に請求項1、3〜6の発明について説明する。
以下、本発明の実施の形態1について、本発明の特に請求項1、3〜6の発明について説明する。
図1は、ドーピング処理前の酸化亜鉛粉末を示す断面図、図2は、本発明における酸化亜鉛粉末を示す断面図である。本発明では、図1に示すような酸化亜鉛粉末1は、図2に示すように、外周部が1価のドーパント2によってドーピングされた状態で存在している。本発明の樹脂組成物は、図2に示すような酸化亜鉛粉末1と樹脂とを含んでいる。本発明の樹脂組成物は、外周部が1価のドーパントによってドーピングされることにより高抵抗層に変成された酸化亜鉛粉末と、樹脂とを含んでいる。本発明において、ドーパントが少なくともリチウム、カリウム、銅のいずれかの成分を含んでいると、CVD(化学蒸着)等に限定される水素と異なり、金属錯体を用いて容易にドーピング工程を行うことができる。
酸化亜鉛の好ましい形状としては、平均粒子径1〜200μmの粒子状物を挙げることができる。平均粒子径が1μm未満になると、酸化亜鉛粉末の外周部の高抵抗層の厚みの比率が多くなってしまうので、酸化亜鉛全体が高抵抗化してしまい熱伝導率が低減する。また200μmを超えると、回路基板の配線パターン下に存在するとピール強度が低下する。また、フィラの形状は球状に近い方が、表面積を低減でき、パッケージ性が向上し、樹脂にフィラを大量に充填することが可能である。又、特に平均粒子径が1〜20μmのものは硬化物の表面平滑性がよい。
酸化亜鉛の外周部に、ドーピングにより高抵抗層を形成する方法としては、ゾルゲル法により皮膜を形成する方法やCVD、金属有機化合物を用いた方法等があげられる。高抵抗層の厚みを酸化亜鉛粉末の平均粒子径の1/4以下に調整することで酸化亜鉛の高い熱伝導率を有効に活用できる。ドーパントの濃度は、フィラの粒径や、表面形状によって変化し所望の抵抗値が得られるように調整できる。抵抗値の変化が確認できる0.01モル%以上、かつ熱伝導率の低下が大きくなる30モル%以下が望ましい。
また、酸化亜鉛をカップリング剤で表面処理することにより樹脂との界面の親和性、接合性を高めて用いることができる。使用できるカップリング剤には、各種のものがあるが、例えば、シラン系及びチタネート系、アニオン系カップリング剤を用いることができる。これらは単独であるいは二種以上を混合して使用することができる。又、本発明においてカップリング剤を使用する場合は、上記のフィラと共に樹脂に直接添加してもよいが、予めカップリング剤でフィラを表面処理して使用することもできる。
本発明に使用することのできる樹脂は、特に限定されるものではないが、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂等を用いることができる。例えば、熱硬化性樹脂の場合、フェノール、エポキシ、アクリル、メラミン、シリコーン、ポリイミド等の樹脂を用いることができる。
また、加工性、機械的、電気的及び熱的特性、表面特性、難燃性及び光安定性を増強するため更に本発明の効果を損なわない範囲で添加剤を配合してもよい。このような添加剤の典型例としては、可塑剤、滑剤及び離型剤、付着促進剤、酸化防止剤、熱及び光安定剤、シート化剤、難燃剤、顔料及び染料が挙げられる。
本発明の酸化亜鉛を樹脂に配合することにより、容易に樹脂に熱伝導性を付与することができる。例えば、本発明の方法によれば、電気絶縁性は1×107Ω・cm以上で、かつ3.0W/m・K以上の熱伝導性を付与することが可能になる。本発明の酸化亜鉛の樹脂への配合量としては、目的とする熱伝導率に応じて調整することができる。好ましくは10〜95体積充填率程度で配合するのがよい。粘度が低く、充填剤として使用する際は、粘度を低くすることができる10〜65体積充填率程度の配合量が望ましく、基板等として用いる場合、30〜95体積充填率程度が望ましい。体積充填率が10未満であると熱伝導率が低く、また95体積充填率以上は取り扱いが困難である。体積充填率を向上させる方法としては、粒径の異なる複数の粉末を組み合わせることができる。
混錬は特に限定はなく、原料が均一に混ざり合うように混合すればよい。フィラと樹脂をドライブレンドすることもできるし、あるいは、樹脂を溶媒に溶かし、その溶液に充填材を懸濁し、次いで溶媒を除去させて樹脂組成物を得ることもできる。また、液状の樹脂とフィラを高粘度対応ミキサーにて混練することも可能であり、減圧下で行ってもよい。固形の樹脂の場合、軟化温度近傍で混合することができる。
本発明の樹脂組成物の製造にあたっては、シート成型、カレンダー加工、押出し、トランスファー成形又は射出成形等の加工工程によって粒状物や板状物等に好みの形状に成形することができる。また、前記加工工程によって、例えば板状物から高熱伝導性基板を製造する場合、板状物の1層以上をリードフレーム、放熱板などの各種部品の接着面に重ね、一体化するように硬化することにより製造することができる。
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2について、本発明の特に請求項2,7,8の発明について説明する。
以下、本発明の実施の形態2について、本発明の特に請求項2,7,8の発明について説明する。
本発明の樹脂組成物は、図2に示すような酸化亜鉛粉末と、絶縁性粉末と、樹脂を含んでいる。
絶縁性粉末を混合することで、樹脂組成物の絶縁性を向上させることができる。
絶縁性粉末は、特に限定するわけではなく、アルミナ、シリカの様なセラミックス系の材料や、窒化アルミニウム、窒化硼素といった金属の窒化物・酸化物を用いることができる。絶縁性粉末の熱伝導性も高い方が望ましい。
絶縁性粉末の体積充填率は、酸化亜鉛粉末の体積充填率の1/2以下であることが、より熱伝導率の大きい酸化亜鉛の体積充填率を上げることができ望ましい。
また、絶縁性粉末の平均粒子径は、酸化亜鉛粉末の平均粒子径の1/2以下であることで、酸化亜鉛が熱伝導性に関して支配的に作用する。本発明において、絶縁性粉末の平均粒子径は0.05μm以上がよい。0.05μm未満の場合、表面積が大きく、樹脂組成物の粘度が上昇し、多量に混合することが困難であるため好ましくない。
また、フィラの形状は球状に近い方が、表面積を低減でき、パッケージ性が向上し、樹脂にフィラを大量に充填することが可能であるため好ましい。
(実施の形態3)
以下、本発明の実施の形態3について、本発明の特に請求項9〜14の発明について説明する。
以下、本発明の実施の形態3について、本発明の特に請求項9〜14の発明について説明する。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面においては、説明の簡潔化のため、実質的に同一の機能を有する構成要素を同一の参照符号で示す。なお、本発明は以下の実施形態に限定されない。
本発明の実施の形態3における回路基板の断面図を図3に示す。本発明の回路基板は、外周部が1価のドーパントによってドーピングされることにより高抵抗層に変成された酸化亜鉛粉末と樹脂からなる樹脂組成物を硬化した板状絶縁体101と、前記板状絶縁体101に形成された配線部102からなる回路基板である。
板状絶縁体101は実施の形態1,2に記載の樹脂組成物を硬化したものであり、配線部102の異なる配線間を絶縁する機能を有する。また、板状絶縁体101は、実施の形態1,2に記載の樹脂組成物を補強材に含浸させた硬化物を用いることもできる。補強材としては、ガラスクロス、アラミド不織布といった構造体を用いることができ、強度の向上が図れる。
配線部102は、電気伝導性を有する物質からなり、たとえば、金属箔や導電性樹脂組成物、金属板を加工したリードフレームを用いることができる。金属箔やリードフレームを用いることにより、エッチング等により微細な配線部の作製が容易となる。また、金属箔においては、離型フィルムを用いた転写等による配線部102の形成も可能となる。特に銅箔は値段も安く、電気伝導性、熱伝導性も高いため好ましい。また、離型フィルム上に配線部を形成することにより、配線部102が取り扱いやすくなる。また、導電性樹脂組成物を用いることにより、スクリーン印刷等による、配線パターンの製作が可能となる。
さらに、リードフレームを用いることにより、電気抵抗の低い、厚みのある金属を使用できる。また、リードフレームの少なくとも一部が板状絶縁体に埋設されることで、リードフレームの接触面積を増やすことができるので、熱伝導性およびピール強度を高めることができる。また、エッチングによる微細パターン化や打ち抜き加工等の簡易な製造法が使える。また、これらの配線部102は表面にメッキ処理をすることにより、耐食性や電気伝導性を向上させることができる。また、単層だけでなく、図4,5に示すように、複数層の配線部102を形成してもよい。
また、各配線部102間を電気的に接続する手段、例えばインナービアやスルーホールビアのような導電経路103を有することで、複雑な回路形成が可能となる。また、配線部の板状絶縁体との接触面を粗化することで、接着性を向上させることができる。配線部は、表層に半導体及び/または電子部品を実装することも可能である。
また、図6の様に放熱部104を板状絶縁体101に形成する構造は熱を効率よく放熱できる。放熱部104の材料としては、金属または焼結体等を用いることができ、熱伝導率は100W/m・K以上が好ましい。例えば、アルミや銅、珪素、酸化亜鉛とアルミの焼結体等を用いることができる。また、この放熱部104を空冷・水冷または、シャーシ等に密着させることによって、熱をスムーズに放出することができる。
また、放熱部104の板状絶縁体101の界面を粗化させることで、両者の接触面積が大きくなり、冷却効果が向上する。さらに、粗化面が形成されることで、放熱部104と板状絶縁体101との間にアンカー効果が働き、放熱部104と板状絶縁体101との接着強度が向上する。粗化面は、黒化還元処理、研磨処理、エッチング処理、ブラスト処理及びメッキ処理等により形成できる。また、放熱部104の下面に放熱フィンとして凸部または凹部を形成することで、放熱性が向上する。また、放熱部104に開口部を形成しておくことで、放熱部104をシャーシ等に固定しやすくなる。
(実施の形態4)
以下、本発明の実施の形態4について、本発明の特に請求項15の発明について説明する。
以下、本発明の実施の形態4について、本発明の特に請求項15の発明について説明する。
本発明の半導体パッケージについて図面を用いて説明する。本発明の実施の形態4にお
ける半導体パッケージの断面図を図7に示す。本発明の半導体パッケージは、半導体505及び半導体505を実装した配線部502の一部を、外周部が1価のドーパントによってドーピングされることにより高抵抗層に変成された酸化亜鉛粉末と樹脂からなる樹脂組成物の硬化物(絶縁体501)に内蔵した構成である。
ける半導体パッケージの断面図を図7に示す。本発明の半導体パッケージは、半導体505及び半導体505を実装した配線部502の一部を、外周部が1価のドーパントによってドーピングされることにより高抵抗層に変成された酸化亜鉛粉末と樹脂からなる樹脂組成物の硬化物(絶縁体501)に内蔵した構成である。
絶縁体501は実施の形態1,2の樹脂組成物を硬化したものであり、トランスファー成形、射出成形等によって作製できる。
配線部502は、電気伝導性を有する物質からなり、たとえば、リードフレームや配線板等を用いることができる。リードフレームを用いることにより、電気抵抗の低い、厚みのある金属を使用できるため電流が流しやすく、大電流を消費する半導体への電流供給が容易となる。また、エッチングによる微細パターン化や打ち抜き加工等の簡易な製造法が使える。また、これらの配線部は表面にメッキ処理をすることにより、ワイヤーボンディングが容易となり、耐食性や電気伝導性を向上させることができる。また、放熱効果を持たすこともできる。また、配線板を用いることで多くの配線を収容できる。
半導体505は、パッド506を有し、ボンディングワイヤー507を介して配線部502に接続している。半導体505及びその実装方法は特に限定するものではない。
また、半導体パッケージに放熱部を一体で形成することも可能である。
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
酸化亜鉛(堺化学製)粉末の外周部にLiのドーピングを行った。酸化亜鉛は水に溶解するためエタノール中にLiのアセチルアセテート錯塩を溶解させ、酸化亜鉛粉末を混合し攪拌する。この工程により、酸化亜鉛粉末を被覆することができる。Liのアセチルアセテート錯塩の濃度でドーピング量を調整した。溶液を120℃加熱により除去した後、650℃に加熱することで、酸化亜鉛にLiをドーピングした。加熱時間(2Hour,8Hour)を変えることで、拡散の深さを制御した。
樹脂は液状エポキシ樹脂(旭チバ(株)製 AER250(商品名))と、固形エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ(株)製 5049−B−70(商品名))、潜在性硬化剤(旭電化(株)製のEH3636S(商品名))と、フェノールノボラック型硬化剤(油化シェルエポキシ(株)製のエピコート152(商品名))の混合物を用いた。
上記樹脂とフィラを70Vol%の配合比でプラネタリを用いて混合し、樹脂組成物を得た。
比較用としてドーピングしていない酸化亜鉛も同様に作製している。この樹脂組成物を金型で加圧(3MPa)・加熱(200℃×1Hour)しφ12.7mm、t1mmの円板状に成形した。
上記の試験片を用いて、熱伝導率、体積抵抗率の測定を行った。熱伝導率は、キセノンフラッシュアナライザを用いて測定した。熱伝導率測定は試料表面にカーボンスプレーを塗布し、キセノンフラッシュアナライザにより、熱拡散率を測定した。また、同様にパイロセラムを標準試験片として比熱測定を行い、密度と積算することにより熱伝導率を算出している。
熱伝導率=熱拡散率×比熱×密度
体積抵抗率はスパッタで金電極を形成し、絶縁抵抗計を用いて体積抵抗率を測定した。(表1)、(表2)に結果を示す。
体積抵抗率はスパッタで金電極を形成し、絶縁抵抗計を用いて体積抵抗率を測定した。(表1)、(表2)に結果を示す。
ドーピングにより、酸化亜鉛粉末の外周部が高抵抗層に変成し、熱伝導率は大きく低下せずに体積抵抗率を上昇させることが可能であることがわかる。加熱時間が少ないと、拡散領域が深くないため、あまり熱伝導率を低下させずに絶縁性が向上している。
本発明により、外周部に1価のドーパントをドーピングすることにより高抵抗層に変成した酸化亜鉛粉末と、樹脂を含む樹脂組成物により、高い熱伝導率を有し、且つ、電気絶縁性をも兼ね備え、基板・パッケージとして使用可能な樹脂組成物を提供することができる。
1 酸化亜鉛粉末
2 ドーパント
101 板状絶縁体
102 配線部
103 導電経路
104 放熱部
501 絶縁体
502 配線部
505 半導体
506 パッド
507 ワイヤー
2 ドーパント
101 板状絶縁体
102 配線部
103 導電経路
104 放熱部
501 絶縁体
502 配線部
505 半導体
506 パッド
507 ワイヤー
Claims (15)
- 外周部が1価のドーパントによってドーピングされることにより高抵抗層に変成された酸化亜鉛粉末と、樹脂とを含む樹脂組成物。
- 外周部が1価のドーパントによってドーピングされることにより高抵抗層に変成された酸化亜鉛粉末と、絶縁性粉末と、樹脂とを含む樹脂組成物。
- ドーパントが、少なくともリチウム、カリウム、銅のいずれかの成分を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の樹脂組成物。
- ドーパントの濃度が、0.01〜30モル%であることを特徴とする請求項1または2に記載の樹脂組成物。
- 酸化亜鉛粉末の平均粒子径が、1〜200μmであることを特徴とする請求項1または2に記載の樹脂組成物。
- 高抵抗層の厚みが、酸化亜鉛粉末の平均粒子径の1/4以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の樹脂組成物。
- 絶縁性粉末の体積充填率が、酸化亜鉛粉末の体積充填率の1/2以下であることを特徴とする請求項2〜6のいずれか一つに記載の樹脂組成物。
- 絶縁性粉末の平均粒子径が、酸化亜鉛粉末の平均粒子径の1/2以下であることを特徴とする請求項2〜6のいずれか一つに記載の樹脂組成物。
- 外周部が1価のドーパントによってドーピングされることにより高抵抗層に変成された酸化亜鉛粉末と、樹脂を含む樹脂組成物を硬化した板状絶縁体と、前記板状絶縁体に形成された配線部とからなる回路基板。
- 外周部が1価のドーパントによってドーピングされることにより高抵抗層に変成された酸化亜鉛粉末と、樹脂を含む樹脂組成物を硬化した板状絶縁体と、前記板状絶縁体の両面に互いに形成された配線部と、放熱部とからなる回路基板。
- 外周部が1価のドーパントによってドーピングされることにより高抵抗層に変成された酸化亜鉛粉末と、樹脂を含む樹脂組成物を補強材に含浸させ硬化した板状絶縁体と、前記板状絶縁体に形成された配線部とからなる回路基板。
- 配線部がリードフレームにより形成されている請求項9〜11のいずれか一つに記載の回路基板。
- リードフレームの少なくとも一部が前記板状絶縁体に埋設されている請求項12に記載の回路基板。
- 配線部が銅箔により形成されている請求項9〜11のいずれか一つに記載の回路基板。
- 半導体と、前記半導体を実装した配線部と、前記半導体と、前記配線部の一部を内蔵し、外周部が1価のドーパントによってドーピングされることにより高抵抗層に変成された酸化亜鉛と、樹脂を含む樹脂組成物を硬化した半導体パッケージ。
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2005
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