JP2010175939A - 画像形成装置、プロセスカートリッジ、画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】表面にフィラーを含有する保護層を有する潜像担持体と、帯電手段と、静電潜像形成手段と、現像手段と、転写手段と、を備えた画像形成装置において、潜像担持体の画像領域外に、潜像担持体交換時期を決定するための表面電位検知領域を有し、該表面電位検知領域において、該潜像担持体の表面電位検知領域の保護層中のフィラーの含有割合が画像領域内の保護層中のフィラーの含有割合よりも少なく、潜像担持体の表面電位検知領域に表面電位検知手段を有し、潜像担持体の交換時期表示手段を有する画像形成装置。
【選択図】図5
Description
複写機やプリンタ等に広く使用されている電子写真方法に用いられる電子写真感光体としては、安価、大量生産性、無公害性等の利点から、有機系の感光材料が汎用されている。ところが、有機系感光体は無機系感光体と比較して耐摩耗性が低い。
そのため、長期に渡って高画質を維持するには、摩擦やAC帯電による感光体やクリーニングブレード等の劣化を低減し、有機感光体の寿命を延ばし、クリーニング性を向上させる必要がある。
AC帯電による劣化に対しても、感光体に保護剤を塗布しておくと、AC帯電のエネルギーは、先ず保護剤に吸収され、感光体に到達し難くなるため、感光体は保護される。
上述のように感光体表面にフィラーを含んだ保護層を形成することで、機械的耐久性に優れた感光体を得ることができるが、その一方で、高耐摩耗性が高すぎる場合には経時的に感光体表面に放電生成物が蓄積してしまい、高温、高湿環境で画像流れ等の異常画像が発生してしまう場合がある。そこで、フィラー量や種類を調整し、感光体表面を適度に摩耗させることで、上記のような異常を抑える使用方法が主流である。
従来の感光体の寿命検知には、ドラムの回転数をカウントして一定の回転数に達した時に警告を出す方式や、帯電装置から感光体表面への流れ込み電流と感光体の膜厚変化との相関関係を利用して、前記流れ込み電流が基準値に達したときに警告を出す方式(特許文献3等)や、感光体表面の摩擦抵抗を測定し、摩擦抵抗が規定値に達した場合に感光体寿命警告を報知する方式(特許文献4等)が用いられてきた。
(1)フィラーを含有する保護層が表面に形成された潜像担持体と、
該潜像担持体表面を帯電させる帯電手段と、
画像データに基づいて、該帯電手段により帯電された該潜像担持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
形成された静電潜像をトナーにより可視像化する現像手段と、
可視像化されたトナー像を被転写体に転写する転写手段と、
を備えた画像形成装置において、
該潜像担持体の画像領域外に、潜像担持体交換時期を決定するための表面電位検知領域を有し、該表面電位検知領域において、
該潜像担持体の表面電位検知領域の保護層中のフィラーの含有割合が画像領域内の保護層中のフィラーの含有割合よりも少なく、潜像担持体の表面電位検知領域に表面電位検知手段を有し、潜像担持体の交換時期表示手段を有することを特徴とする画像形成装置。
(2)潜像担持体の表面電位検知領域の表面電位検知手段は、非画像部(地肌部)の表面電位を検知することを特徴とする(1)記載の画像形成装置。
(3)それぞれフィラー量が異なる塗工液を噴出するスプレーガンを複数使用して潜像担持体の保護層を形成したことを特徴とする、(1)又は(2)に記載の画像形成装置。
(4)(1)〜(3)のいずれか1項に記載の画像形成装置に用いられる、少なくとも潜像担持体と、帯電手段とを備えた、プロセスカートリッジであって、該潜像担持体はフィラーを含有する保護層を表面に有し、潜像担持体の画像領域外に、潜像担持体交換時期を決定するための表面電位検知領域を有しており、該表面電位検知領域の保護層中のフィラーの含有割合が、画像領域内の保護層中のフィラーの含有割合よりも少ないことを特徴とするプロセスカートリッジ。
(5)フィラーを含有する保護層を表面に形成した潜像担持体の表面を、帯電した後に、
該潜像担持体の表面に静電潜像を形成し、
潜像担持体表面の潜像にトナーを供給してトナー像化し、
潜像担持体表面に形成されたトナー像を被転写体に転写する画像形成方法において、
該潜像担持体は潜像担持体の画像領域外に、潜像担持体交換時期を決定するための表面電位検知領域を有しており、該表面電位検知領域の保護層中のフィラーの含有割合が、画像領域内の保護層中のフィラーの含有割合よりも少ないものであり、
該表面電位検知領域において、前記画像領域内と同様に、少なくとも帯電し静電潜像を形成し現像する工程を行うと共に表面電位検知領域の表面電位を検知し、該表面電位の値に基づいて潜像担持体の交換時期を決定することを特徴とする画像形成方法。
感光体表面に保護層を持つことによって、表面電位検知領域の保護層が摩耗した時点から予測する画像領域内の保護層が摩耗するであろう時点を交換時期とすることで、交換時期の決定が容易となる。
なおドラム状の感光体について以下説明するが、本発明はこれに限定されず、シート状やエンドレスベルト状の感光体であってもよい。
図1は本発明を適用する画像形成装置の概略構成を示す図である。
同図において符号1は感光体、9は露光装置、51は一次転写ローラ、52、53、54はローラ、56は中間転写ベルト、57は中間転写ベルトクリーニング装置、61は二次転写ローラ、71は定着ベルト、72は加熱ローラ、73は定着ローラ、74は加圧ローラをそれぞれ示す。また、Y、M、C、Kは色を示す添字である。
同図において符号2は帯電装置、3は保護剤塗布装置、4は現像装置、8はクリーニング装置、Sは表面電位検知手段である表面電位センサをそれぞれ示す。
いずれの作像ユニットでも同様の構成であるので、この図においては、色の区別を示すY、M、C、Kの表示を省略する。各作像ユニットは感光体1を有し、各感光体1の周りには、感光体1表面に電荷を与える帯電装置2、感光体1表面に形成された潜像を各色トナーで現像してトナー像とする現像装置4、感光体1表面に保護剤を塗布する保護剤塗布装置3、トナー像転写後の感光体1表面のクリーニングをするクリーニング装置8がそれぞれ配置されている。転写性に問題がなく、転写残トナーが次の作像に影響を与えない程度であれば、クリーニング装置は必ずしも設ける必要はない。保護剤塗布装置も必ずしも必要なものではない。
また、図1を参照すると、4つの作像ユニットの上方には、帯電した各感光体の表面に各色の画像データに基づいて露光をし、潜像を形成する露光装置9が備えられている。
中間転写ベルト56を挟んで、各感光体1と対向する位置には、感光体1上に形成されたトナー像を中間転写ベルト56上に一次転写する一次転写ローラ51がそれぞれ配置されている。一次転写ローラ51は、図示しない電源に接続されており、所定の電圧が印加される。
中間転写ベルト56のローラ53で支持された部分の外側には、二次転写後の中間転写ベルト56の表面をクリーニングする中間転写ベルトクリーニング装置57が設けられている。
<感光体>
図4は、本発明の画像形成装置に用いる積層型電子写真感光体の概略断面図である。
図4中、101が導電性支持体、102が感光層で、電荷発生材料を主成分とする電荷発生層103と、電荷輸送材料を主成分とする電荷輸送層104とを積層して形成してある。また、前記感光体の機械的強度、耐摩耗性、耐ガス性、クリーニング性等の向上のため、図4に示すように、感光層102上に保護層105を設ける。また前記感光層と導電性支持体の間には下引き層106が設けられていてもよい。
感光体としては、その材質、形状、構造、大きさ、等について特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができるが、その形状としてはドラム状が好適に挙げられ、その材質としては、例えばアモルファスシリコン、セレン等の無機感光体、ポリシラン、フタロポリメチン等の有機感光体、などが挙げられる。本発明の画像形成装置に用いる感光体(感光体)は、導電性支持体と、該導電性支持体上に少なくとも感光層を有してなり、更に必要に応じてその他の層を有してなる。
また、特開昭52−36016号公報に開示されているようなエンドレスニッケルベルト、又はエンドレスステンレスベルトも導電性支持体として用いることができる。
前記樹脂としては、例えばポリアミド、ポリビニルアルコール、カゼイン、メチルセルロース等の熱可塑性樹脂;アクリル、フェノール、メラミン、アルキッド、不飽和ポリエステル、エポキシ等の熱硬化性樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記下引き層の厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、0.1〜10μmが好ましく、1〜5μmがより好ましい。
前記フェノール系化合物としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ビス[3,3’−ビス(4’−ヒドロキシ−3’−t−ブチルフェニル)ブチリックアッシド]クリコ−ルエステル、トコフェロール類などが挙げられる。
前記有機燐化合物類としては、例えば、トリフェニルホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホスフィン、トリ(ジノニルフェニル)ホスフィン、トリクレジルホスフィン、トリ(2,4−ジブチルフェノキシ)ホスフィンなどが挙げられる。
前記酸化防止剤の添加量は、添加する層の総質量に対して0.01〜10質量%が好ましい。
前記感光体の保護層は、感光体の機械的強度、耐摩耗性、耐ガス性、クリーニング性等の向上のために設けられる。該保護層としては、感光層よりも機械的強度の高い樹脂に無機フィラーを分散させたものが好適である。また、前記保護層に用いる樹脂としては、熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂のいずれであってもよいが、該熱硬化性樹脂は機械的強度が高く、クリーニングブレードとの摩擦による摩耗を抑える能力が極めて高いため特に好ましい。前記保護層は薄い厚みであれば、電荷輸送能力を有していなくても支障はないが、電荷輸送能力を有しない保護層を厚く形成すると、感光体の感度低下、露光後電位上昇、残留電位上昇を引き起こしやすいため、保護層中に前述の電荷輸送物質を含有させたり、保護層に用いる樹脂として電荷輸送能力を含有させたりしたものを用いることが好ましい。
ただし、前記構造式(i)中、Ar1は置換基を有していてもよいアリーレン基を表す。Ar2、及びAr3は、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよく、置換基を有していてもよいアリール基を表す。
このような電荷輸送能力を有するアクリル樹脂は、上記構造式(i)の基を有する不飽和カルボン酸を重合させることにより機械的強度が高く、透明性にも優れ、電荷輸送能力も高い保護層を形成することができる。また、単官能の上記構造式(i)の基を有する不飽和カルボン酸に多官能の不飽和カルボン酸、好ましくは3官能以上の不飽和カルボン酸を混合することで、アクリル樹脂は架橋構造を形成し、熱硬化性樹脂となり、保護層の機械的強度は極めて高いものとなる。前記多官能の不飽和カルボン酸には、上記構造式(i)の基を付加してもよいが、モノマーの製造コストが高くなってしまうため、多官能の不飽和カルボン酸には、上記構造式(i)の基を付加せず、光硬化性多官能モノマーを用いることが好ましい。
前記構造式(ii)及び構造式(iii)において、Ar3及びAr4は、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよく、置換基を有していてもよいアリール基を表す。
前記構造式(ii)において、Xは、単結合、置換基を有していてもよいアルキレン基、置換基を有していてもよいシクロアルキレン基、又は置換基を有していてもよいアルキレンエーテル基、酸素原子、硫黄原子、ビニレン基を表す。
前記構造式(ii)及び構造式(iii)において、Zは、置換基を有していてもよいアルキレン基、置換基を有していてもよいアルキレンエーテル2価基、又は置換基を有していてもよいアルキレンオキシカルボニル2価基を表す。
m及びnは、それぞれ0〜3の整数を表す。
前記縮合多環式炭化水素基としては、環を形成する炭素数が18個以下のものが好ましく、例えばペンタニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、ビフェニレニル基、as−インダセニル基、s−インダセニル基、フルオレニル基、アセナフチレニル基、プレイアデニル基、アセナフテニル基、フェナレニル基、フェナントリル基、アントリル基、フルオランテニル基、アセフェナントリレニル基、アセアントリレニル基、トリフェニレル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基などが挙げられる。
前記複素環基としては、例えばカルバゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、オキサジアゾール、チアジアゾール等の1価基などが挙げられる。
無機フィラーの平均粒子径dは0.2〜0.4μmであることが耐摩耗性と画像品質を両立させる点から特に好ましい。平均粒子径dが大きくなり過ぎると感光体上に形成される潜像が乱れやすくなり、また電荷移動の際のトラップとなり露光後の光減衰特性が悪化したり残留電位の上昇が生じてしまう。逆に平均粒子径dが小さくなりすぎると耐摩耗性の面で悪影響が生じる。つまり平均粒子径dが小さすぎると保護層中のバインダー樹脂との結びつきが弱くなり保護層より脱離しやすくなるために、摩耗が促進され耐刷性が低下してしまう。また平均粒子径dが小さすぎると塗工液として凝集しやすく保護層として成膜した場合、均一な膜質が得られない。こうした点が、特に好ましい平均粒子径dを0.2〜0.4μmとする理由である。
保護層を用いると、保護層を用いない場合に比べ、一般的に感光体の摩耗速度は大幅に遅くなる。そのため、保護層が摩耗しつくすと、その個所の摩耗速度は急激に増大し、感光体の表面電位の変化も急激になる。
感光体が摩耗して異常画像が出る前に感光体摩耗を検知するには、画像領域外に表面電位検知領域を設け、その表面電位検知領域に、画像領域内よりも早く摩耗する部分を、意図的に形成する。画像領域内とは、通常、画像を形成する、A3やA4等、紙サイズに合わせた領域を指す。いわゆる文字間等の地肌部の非画像部ではない。画像領域外とは、画像領域内以外の領域を指す。表面電位検知領域は、感光体の長手方向の両端に有する画像領域外の一方に設けることが好ましい。そのため、感光体の長手方向の両端の画像領域外の一方を他方より長くすることが好ましい。
保護層を用いると、保護層を用いない場合に比べ、一般的に感光体の摩耗速度は大幅に遅くなる。そのため、保護層が摩耗しつくすと、その個所の摩耗速度は急激に増大し、感光体の表面電位の変化も急激になる。また、保護層が含有するフィラーの量によっても、感光体摩耗速度は変化し、フィラー量が多い方が摩耗は少なく、少ない方が摩耗は多くなる。
尚、感光体の表面電位検知領域を設けない方の画像領域外に関しては、保護層のフィラー量は画像領域における保護層のフィラー量と同じであって良い。
表面電位検知領域の長さは最低10mmであることが好ましく、20mm程度がより好ましい。
スプレー塗工液として、膜形成のためのポリカーボネート10質量部、低分子電荷輸送物質7質量部、フィラーとしてのアルミナ微粒子(中心粒径0.30μm)5.8質量部、分散助剤0.08質量部、溶媒としてのテトラヒドロフラン700質量部、さらに溶媒としてのシクロヘキサノン200質量部からなるものを例示することができる。
摩耗程度を検知するには、感光体の表面電位を測定する。図2のSは表面電位センサを示す。摩耗検知のためには、感光体の表面電位検知領域に表面電位検知手段である表面電位センサを設置し、表面電位検知領域の表面電位を測定する。
このとき、表面電位検知領域でも画像領域内と同様な通常の作像プロセスを施す。ただし、中間転写ベルトや中間転写ドラム、転写チャージャ、転写ローラ、転写材等は、画像領域内のみでも良い。表面電位を検知して摩耗を検知するので、現像プロセスも直接は必要ではないが、感光体の摩耗には、クリーニング時の、トナーの存在の影響が大きいので、表面電位検知領域では、画像領域内と同様なプロセスを施すことが望ましい。
まず、プリント枚数と感光体の摩耗量との関係(図6(a))について、感光体保護層中のあるフィラー量について、把握しておく。感光体の画像領域内が摩耗し、異常が出るどの位前に異常を検知したいか、感光体交換時期を決定したいか(=表面電位検知領域において異常が出た後、何枚プリント後に画像領域内において異常が出るか)によって、感光体画像領域内対応部と表面電位検知領域対応部との感光体保護層中のフィラー量の差を決定する。
一方、感光体摩耗量と感光体帯電電位との関係(図6(b))を把握しておく。さらに、感光体帯電電位と、例えば紙上画像の非画像部(地肌部)OD(光学画像濃度)との関係(図6(c))を把握しておく。非画像部ODの許容値Tを決めておき、非画像部ODが許容値Tを上回り、異常を示す帯電電位となる感光体摩耗量を把握しておく。この時の感光体摩耗量と、上記プリント枚数と感光体の摩耗量との関係とから、感光体の画像領域内が摩耗し、異常が出るどの位前(K)に異常を検知したいか、感光体交換時期を決定したいか(=表面電位検知領域において異常が出た後、何枚プリント後に画像領域内において異常が出るか)を決定する。
上記表面電位検知手段は、帯電後書込み前の帯電電位を検知しても良いが、書込み後の非画像部(地肌部)の表面電位を検知してもよい。書込み後の方がより現像部に近く、画像との相関がより良い。画像領域外の表面電位検知領域では、作像時100%露光し、ベタ画像を作像しているため、書込み後の表面電位を検知する場合には、表面電位検知のタイミングに合わせ、露光しない時間を設け、非画像部の表面電位を検知するとよい。
本発明の画像形成装置は潜像担持体の交換時期決定手段を有する。この潜像担持体の交換時期決定手段は、例えば、表面電位検知手段が所定の設定値を超える信号を発生したとき、これを交換時期と判断して、この信号を適宜の警告手段に送って警告信号を発生する手段である。
感光体やプロセスカートリッジの交換時期の警告は、画像形成装置本体の液晶等の表示部にメッセージを表示したり、警告ランプやLED等の点灯やブザー等によりユーザに報じたりする。上記電位情報をサービスコールシステムに接続して、直接サービスマンに知らせるようにすると、さらに便利である。
また、高速高生産な装置のように、予備の感光体やプロセスカートリッジ等を余分に搭載している場合には、自動的に交換するよう、設定しても良い。
この機構はカラーの画像形成装置の場合、全色の感光体に載せると確実に各色のプロセスカートリッジの交換時期を予測できるが、一般に使用量が多く、早めに感光体が消耗するブラックのみに載せ、ブラックのプロセスカートリッジ交換時に全色のプロセスカートリッジを交換しても良い。また、カラーは4色同様な傾向を示すことが多いので、ブラックに加え、カラーのうち1色に搭載しても良い。
図8(a)のように、保護層があると、保護層が摩耗してしまって保護層がなくなった時、摩耗の速度が急激に変化する。そのため図8(b)のように、プリント枚数と帯電電位との関係は、保護層がなくなると、保護層がある場合と比較して変化し、保護層がなくなると帯電電位は急激に変化するので、保護層の摩耗を検知しやすい。
そこで、感光体上表面電位検知領域の保護層が摩耗してしまった時点を交換時点とするよう、プリント枚数と感光体保護層摩耗量と感光体帯電電位との関係を前もって把握し、感光体保護層の膜厚を選択しておいても良い。
帯電装置2は、帯電部材として導電性芯金の外側に中抵抗の弾性層を被覆して構成される帯電ローラ2aを備えることが好ましい。帯電ローラ2aは、感光体1に対して微小な間隙をもって配設されることが好ましい。この微小な間隙は、例えば、帯電ローラ2aの両端部の非画像形成領域に一定の厚みを有するスペーサ部材を巻き付けるなどして、スペーサ部材の表面を感光体1表面に当接させることで、設定することができる。また、帯電ローラ2aには、帯電ローラ2a表面に接触してクリーニングする帯電クリーニング部材2bが設けられていることが好ましい。
本発明において、帯電ローラ2aは、感光体の画像領域内と同様に、画像領域外の表面電位検知領域も帯電させるものである。
前記帯電部材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、上記帯電ローラ以外にも、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えたそれ自体公知の接触帯電器、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電器、等を用いることができる。
上記で、接触とは感光体に帯電ローラが直接接触していることであり、非接触近接とは感光体と帯電ローラの間に200μm以下の空隙が存在していることを言う。非接触近接方式は帯電部材の表面が感光体表面に残留したトナー等によって汚染されにくいというメリットがある。
均一に帯電された感光体1には、図示せぬ露光手段から発した画像情報に応じた露光Lにより静電潜像を形成する。露光手段としてはレーザーダイオード(LD)、発光ダイオード(LED)等を用いることができる。
感光体の表面電位検知領域では、常時全面ベタ画像となるよう、露光Lにより露光する。
感光体1上に形成した静電潜像は、現像装置4により現像し、トナー像が形成される。
現像装置4は、感光体1に対向している現像ローラ4a、現像ローラ4aに近接して紙面の表面から裏面方向に現像剤を搬送する第一の搬送スクリュウ4b1、紙面の裏面から表面方向に現像剤を搬送する第二の搬送スクリュウ4b2を互いに平行に備えている。現像ローラ4は、図示は省略するが外周側の回転自在なスリーブと内側に固定した磁石から構成する。第二の搬送スクリュウ4b2の搬送方向上流側にはトナー補給口を設け、第二の搬送スクリュウ4b2の搬送方向下流側に設けたトナー濃度センサの出力に応じて、これも図示せぬトナー補給装置からトナーを補給する。トナー補給装置からスクリュウ4b2に補給されるトナーを現像剤と混合し、撹拌しながらスクリュウ4b1を経て、現像スリーブ4aへくみ上げる。
なお、図1においては、二成分現像方式の現像装置4の構成を示したが、これに限るものではなく、一成分現像方式の現像装置であっても適用可能である。
また、現像装置は、感光体の画像領域の静電潜像と同様に、画像領域外の表面電位検知領域の静電潜像も現像し、トナー像を形成する。
保護剤供給手段としての保護剤塗布装置3は、固定されたケースに収容された固形保護剤3bと、固形保護剤3bに接触して保護剤を削り取り、感光体1に塗布するブラシローラ3aとを備える。固形保護剤3bは、ブロック状に形成されており、加圧部材3cによってブラシローラ3a側に付勢されている。加圧部材3cは、板バネ、圧縮バネ等のバネがよく、特に図に示すように圧縮バネを好適に用いることができる。固形保護剤3bはブラシローラ3aによって削り取られ消耗し、経時的にその厚みが減少するが、加圧部材3cで加圧されているために常時ブラシローラ3aに当接している。ブラシローラ3aは、回転しながら削り取った保護剤を感光体1表面に塗布する。
クリーニング装置8は、クリーニングブレード8a、支持部材8b、トナー回収コイル8c、ブレード加圧スプリング8dを備える。クリーニングブレード8aは、ウレタンゴム、シリコーンゴム等のゴムを板状に形成してなり、そのエッジが感光体1表面に当接するようにして設けられ、転写後に残留する感光体1上のトナーを除去する。クリーニングブレード8aは、金属、プラスチック、セラミック等からなる支持部材8bに貼着されて支持され、感光体1表面に対し所定の角度で設置される。また、ブレード加圧スプリング8dによって所定の当接圧、食い込み量で感光体1表面に当接する。
クリーニングブレード8aは感光体1上のトナーを除去するとともに、保護剤塗布装置3で感光体上に塗布された保護剤を薄い膜状に延ばす塗布ブレードの役割も行う。
また、表面電位検知領域に形成されたトナー像は、転写されずに残り、画像領域内の転写残トナーとともに除去される。
保護剤塗布装置3は、固定されたケースに収容された固形保護剤3bと、固形保護剤3bに接触して保護剤を削り取り、感光体1に塗布するブラシローラ3aとを備える。固形保護剤3bは、ブロック状に形成されており、加圧部材3cによってブラシローラ3a側に付勢されている。加圧部材3cは、板バネ、圧縮バネ等のバネがよく、特に図に示すように圧縮バネを好適に用いることができる。固形保護剤3bはブラシローラ3aによって削り取られ消耗し、経時的にその厚みが減少するが、加圧部材3cで加圧されているために常時ブラシローラ3aに当接している。ブラシローラ3aは、回転しながら削り取った保護剤を感光体1表面に塗布する。さらにブラシローラ3aの下流側に均しブレード3dと支持部材3eと加圧スプリング3fが設置されている。ブラシローラ3aで感光体上に塗布された粒状の保護剤は、均しブレード3dによって感光体上に均一な膜に形成される。
クリーニング装置で感光体1上の転写残トナーを除去した上で保護滑剤を塗布するため、トナー入力に左右されずに均一に感光体上に保護剤を塗布することができる。
クリーニング装置8は、クリーニングブレード8a、支持部材8b、トナー回収コイル8c、ブレード加圧スプリング8dを備える。クリーニングブレード8aは、ウレタンゴム、シリコーンゴム等のゴムを板状に形成してなり、そのエッジが感光体1表面に当接するようにして設けられ、転写後に残留する感光体1上のトナーを除去する。クリーニングブレード8aは、金属、プラスチック、セラミック等からなる支持部材8bに貼着されて支持され、感光体1表面に対し所定の角度で設置される。また、ブレード加圧スプリング8dによって所定の当接圧、食い込み量で感光体1表面に当接する。
また、表面電位検知領域に形成されたトナー像は、転写されずに残り、画像領域内の転写残トナーとともに除去される。
固形保護剤3bは、脂肪酸金属塩(金属石鹸)、フッ素系樹脂等からなるものが使用できるが、特に脂肪酸金属塩が好ましい。脂肪酸金属塩としては、例えば、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等の直鎖状炭化水素の脂肪酸金属塩が挙げられ、金属としては、リチウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、亜鉛、カドミウム、アルミニウム、セリウム、チタン、鉄などが挙げられる。これらの中で、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸鉄などが好ましく、特に、ステアリン酸亜鉛、パルミチン酸亜鉛、あるいはステアリン酸亜鉛とパルミチン酸亜鉛の混合物が感光体の保護効果が高く、好ましい。
疎水性有機化合物(A)、および両親媒性の有機化合物(B)を必須の成分として含んでいるもの。
疎水性有機化合物(A)の例としては、前述のような、脂肪族飽和炭化水素、脂肪族不飽和炭化水素、脂環式飽和炭化水素、脂環式不飽和炭化水素や芳香族炭化水素に分類される炭化水素類の他に、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリパーフルオロアルキルエーテル(PFA)、パーフルオロエチレン−パーフルオロプロピレン共重合体(FEP)、ポリビニリデンフルオリド(PVdF)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)等のフッ素系樹脂やフッ素系ワックス類、ポリメチルシリコーン、ポリメチルフェニルシリコーン等のシリコーン樹脂やシリコーン系ワックス類等が挙げられるが、これに限るものではない。
陰イオン系界面活性剤の例としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、硫酸アルキル塩、硫酸アルキルポリオキシエチレン塩、リン酸アルキル塩、長鎖脂肪酸塩、α−スルホ脂肪酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸塩等の、疎水性部位の末端に陰イオン(アニオン)を有し、これと、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属イオン、マグネシウム、カルシウムなどのアルカリ土類金属イオン、アルミニウム、亜鉛等の金属イオン、アンモニウムイオン等が結合した化合物が挙げられる。
非イオン系界面活性剤の例としては、長鎖アルキルアルコール、アルキルポリオキシエチレンエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、脂肪酸ジエタノールアミド、アルキルポリグルコキシド、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル等のアルコール化合物、エーテル化合物、アミド化合物等が挙げられる。また、ラウリン酸、パルチミン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸等の長鎖アルキルカルボン酸と、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、エリスリトール、ヘキシトール等の多価アルコールやこれらの部分無水物とのエステル化合物も好ましい形態として挙げられる。
また、これらの両親媒性有機化合物は複数種類を併用しても良い。
例としては、溶融成型方法、粉末成型法、熱プレス成型法、冷間等方圧プレス法(CIP)、熱間等方圧プレス法(HIP)などが挙げられるが、これに限られるものではない。
予め保護剤の溶融温度以上に加熱した、所定形状の型枠中に、加熱溶融したアルキルカルボン酸グリセリルの所定量を注ぎ込み、必要に応じて融点以上の温度で一定時間維持後、放冷もしくは徐冷により冷却し、成型体を得ることができる。また、成型体の内部歪みを除去するために、冷却の途中で、保護剤成分の相転移温度を下回る温度まで冷却が進んだ後に、再度、相転移温度以上の温度まで緩やかに再加熱しても良い。
室温近傍の温度まで冷却後、成型体を型枠から外し、保護剤の成型体を得る。
また、この後、更に切削加工などにより、保護剤の形状を整えても良い。
ブラシ繊維の具体的な材料としては、一般的に公知の材料から1種ないし2種以上を選択して使用する事ができる。具体的には、ポリオレフィン系樹脂(例えばポリエチレン、ポリプロピレン);ポリビニルおよびポリビニリデン系樹脂(例えばポリスチレン、アクリル樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルエーテルおよびポリビニルケトン);塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体;スチレン−アクリル酸共重合体;スチレン−ブタジエン樹脂;フッ素樹脂(例えばポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレン);ポリエステル;ナイロン;アクリル;レーヨン;ポリウレタン;ポリカーボネート;フェノール樹脂;アミノ樹脂(例えば尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂);などの内、可撓性を持つ樹脂を使用することができる。
また、撓みの程度を調整するために、ジエン系ゴム、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、エチレンプロピレンゴム、イソプレンゴム、ニトリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、ヒドリンゴム、ノルボルネンゴム等を複合して用いても良い。
上記保護剤塗布装置、クリーニング装置は、必ず設けなければならないものではない。
なお、以下の記載における部は質量部を表す。
感光体の製造方法
<感光体1>
直径40mmのアルミニウムドラム(導電性支持体)上に、下記下引き層用塗工液、電荷発生層用塗工液、電荷輸送層用塗工液および保護層塗工液を、順に塗布した後、乾燥し、4.2μmの下引き層、約0.15μmの電荷発生層、21μmの電荷輸送層、約6.1μmの保護層からなる感光体を作製した。保護層の塗工はスプレー法により、それ以外は浸漬塗工法により、行った。
感光体画像領域内対応部と表面電位検知領域対応部とでフィラー含有量が異なるように保護層を形成するには、スプレーガンを二つ使用した。図5に示されるような感光体において、感光体画像領域内対応部には、保護層塗工液1を、スプレーガン1を用いて噴射して塗工し、感光体表面電位検知領域対応部には、保護層塗工液2を、スプレーガン2を用いて噴射して塗工した。感光体画像領域内対応部と表面電位検知領域対応部とで、保護層の厚さは同等となるよう塗工した。
上記のように塗工した乾燥後の感光体1は、表面保護層のフィラー含有率が、画像領域内対応部では約25%、表面電位検知領域対応部では約20%となった。
アルキッド樹脂 6部
(ベッコゾール1307−60−EL、大日本インキ化学工業製)
メラミン樹脂 4部
(スーパーベッカミンG−821−60、大日本インキ化学工業製)
酸化チタン 40部
メチルエチルケトン 200部
〔電荷発生層用塗工液〕
Y型オキソチタニルフタロシアニン顔料 2部
ポリビニルブチラール(エスレックBM−S:積水化学製);0.2部
テトラヒドロフラン 50部
ポリカーボネート 10部
上記構造の低分子電荷輸送物質 7部
アルミナ微粒子(中心粒径0.30μm) 5.8部
分散助剤(ビックケミージャパン製BYK−P104) 0.08部
テトラヒドロフラン 700部
シクロヘキサノン 200部
ポリカーボネート 10部
上記構造の低分子電荷輸送物質 7部
アルミナ微粒子(中心粒径0.30μm) 4.2部
分散助剤(ビックケミージャパン製BYK−P104) 0.08部
テトラヒドロフラン 700部
シクロヘキサノン 200部
ポリカーボネート 10部
上記構造の低分子電荷輸送物質 7部
アルミナ微粒子(中心粒径0.30μm) 7.2部
分散助剤(ビックケミージャパン製BYK−P104) 0.08部
テトラヒドロフラン 700部
シクロヘキサノン 200部
直径40mmのアルミニウムドラム(導電性支持体)上に、上記下引き層用塗工液、電荷発生層用塗工液、電荷輸送層用塗工液および保護層塗工液を、順に塗布した後、乾燥し、4.2μmの下引き層、約0.15μmの電荷発生層、21μmの電荷輸送層、約5.0μmの保護層からなる感光体を作製した。保護層の塗工はスプレー法により、それ以外は浸漬塗工法により、行った。
感光体画像領域内対応部と表面電位検知領域対応部とでフィラー含有量が異なるように保護層を形成するには、スプレーガンを二つ使用した。図5に示されるような感光体において、感光体画像領域内対応部には、保護層塗工液3を、スプレーガン3を用いて噴射して塗工し、感光体表面電位検知領域対応部には、保護層塗工液1を、スプレーガン1を用いて噴射して塗工した。感光体画像領域内対応部と表面電位検知領域対応部とで、保護層の厚さは同等となるよう塗工した。
上記のように塗工した乾燥後の感光体2は、表面保護層のフィラー含有率が、画像領域内対応部では約30%、表面電位検知領域対応部では約25%となった。
タンデム型カラー画像形成装置imagio MP C3500を改造し、全体構成は図1、感光体周りは図3の構成とし、感光体の線速を280mm/sとした。上記のように作成した感光体1は、摩耗程度を検知するための表面電位検知領域を設けるため、従来よりも長くし、320mmとし、そのうち表面電位検知領域の長さを20mmとした。保護剤ブロック3bの幅は5mm、高さは8mm、長さは320mmとした。保護剤ブロックのブラシローラへの加圧力は、複数の加圧部材の、加圧力の総圧で400mNとした。また、帯電は帯電ローラにより感光体に対して−600Vの直流電圧と振幅1.2kVで周波数が2kHzの交流を印加するように改造した。
実施例1同様の条件において、感光体2を用いて、プロセスカートリッジを4つ作製し、改造したタンデム型画像形成装置に搭載し、画像濃度が7%のテストチャートを、22℃、40%の環境で、連続で画像形成した。表面電位の測定は画像領域外である表面電位検知領域で測定し、表面電位が500Vになった時、この時点から10,000枚後を交換時期と判断して、この信号を適宜の警告手段に送り、プロセスカートリッジの交換時期を警告するために、画像形成装置本体の液晶表示部に交換時期のメッセージを表示するようにした。この時の、4色のうち、ブラックの画像領域外である表面電位検知領域の表面電位の測定結果を図7(e)に示す。画像形成当初は約600Vであった表面電位は、画像形成10,000枚時には、約580V、その後、画像形成を続けるに従い、表面電位は低下し、画像形成約50,000枚時の表面電位は約500Vであった。この時の画像領域内の予測表面電位は約520Vである。その時の画像を評価したところ、紙上画像の非画像部ODが約0.09であり、許容範囲ではあるものの、目視でも地汚れがやや目立つようになっていた。画像形成当初の非画像部ODは約0.05であり、目視では地汚れは気にならなかった。ここでプロセスカートリッジの交換時期を警告するメッセージが表示されたが、確認のためさらに連続画像形成を続けたところ、約60,000枚時、表面電位検知領域の表面電位は約460V、非画像部ODが約0.12であった。この時の画像領域内の表面電位は約500Vであったと考えられる。
感光体2を用いた場合、約50,000枚を画像形成した頃に、表面電位検知領域の感光体保護層は摩耗してほとんどなくなったと考えられる。その後、表面電位の変化がより大きくなり、感光体交換時期の判断が、よりしやすくなった。
2 帯電装置
3 保護剤塗布装置
4 現像装置
8 クリーニング装置
9 露光装置
51 一次転写ローラ
52、53、54 ローラ
56 中間転写ベルト
57 中間転写ベルトクリーニング装置
61 二次転写ローラ
70 定着装置
71 定着ベルト
72 加熱ローラ
73 定着ローラ
74 加圧ローラ
101 導電性支持体
102 感光層
103 電荷発生層
104 電荷輸送層
105 保護層
106 下引き層
Claims (5)
- フィラーを含有する保護層が表面に形成された潜像担持体と、
該潜像担持体表面を帯電させる帯電手段と、
画像データに基づいて、該帯電手段により帯電された該潜像担持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
形成された静電潜像をトナーにより可視像化する現像手段と、
可視像化されたトナー像を被転写体に転写する転写手段と、
を備えた画像形成装置において、
該潜像担持体の画像領域外に、潜像担持体交換時期を決定するための表面電位検知領域を有し、該表面電位検知領域において、
該潜像担持体の表面電位検知領域の保護層中のフィラーの含有割合が画像領域内の保護層中のフィラーの含有割合よりも少なく、潜像担持体の表面電位検知領域に表面電位検知手段を有し、潜像担持体の交換時期表示手段を有することを特徴とする画像形成装置。 - 潜像担持体の表面電位検知領域の表面電位検知手段は、非画像部(地肌部)の表面電位を検知することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- それぞれフィラー量が異なる塗工液を噴出するスプレーガンを複数使用して潜像担持体の保護層を形成したことを特徴とする、請求項1又は2に記載の画像形成装置。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置に用いられる、少なくとも潜像担持体と、帯電手段とを備えた、プロセスカートリッジであって、該潜像担持体はフィラーを含有する保護層を表面に有し、潜像担持体の画像領域外に、潜像担持体交換時期を決定するための表面電位検知領域を有しており、該表面電位検知領域の保護層中のフィラーの含有割合が、画像領域内の保護層中のフィラーの含有割合よりも少ないことを特徴とするプロセスカートリッジ。
- フィラーを含有する保護層を表面に形成した潜像担持体の表面を、帯電した後に、
該潜像担持体の表面に静電潜像を形成し、
潜像担持体表面の潜像にトナーを供給してトナー像化し、
潜像担持体表面に形成されたトナー像を被転写体に転写する画像形成方法において、
該潜像担持体は潜像担持体の画像領域外に、潜像担持体交換時期を決定するための表面電位検知領域を有しており、該表面電位検知領域の保護層中のフィラーの含有割合が、画像領域内の保護層中のフィラーの含有割合よりも少ないものであり、
該表面電位検知領域において、前記画像領域内と同様に、少なくとも帯電し静電潜像を形成し現像する工程を行うと共に、表面電位検知領域の表面電位を検知し、該表面電位の値に基づいて潜像担持体の交換時期を決定することを特徴とする画像形成方法。
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