JP2010175635A - 光ファイバ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】クラッド部11より屈折率の高いコア部10を備え、前記コア部10の半径より光のモードフィールド半径を大きくすることにより、光の電界分布と音響波基本モードの分布との重なり積分を低減し、誘導ブリルアン散乱を抑制した。
【選択図】図1
Description
以上のことから、更なる大容量化、長距離化を進めるにあたり、SBSによる入射光強度の制限が発生するため、SBSを抑制する必要がある。
図9に示すように、周波数がν0である光を光ファイバへ入射した場合、図9中に示すような「ν0−fi」を中心としたゲインが発生していることになる。ただし、fiは、i次音響波モードの周波数である。最終的に発生するゲインスペクトルは、以下の式に示すとおり、前記位相整合条件を満たした無数の音響波によって発生するゲインスペクトルの和で与えられる。
そこで、ゲルマニウム、フッ素、アルミニウム等の添加物をコアに共添加し、光ファイバの半径方向に階段状、又は連続的に添加量を変化させ、音響波モードを制御することによりゲインスペクトルのピーク値を低減させ、SBSを抑制する手法(下記非特許文献3,4参照)が検討されている。
クラッド部より屈折率の高いコア部を備え、
前記コア部の半径より光のモードフィールド半径を大きくすることにより、光の電界分布と音響波基本モードの分布との重なり積分を低減し、誘導ブリルアン散乱を抑制する
ことを特徴とする。
前記光ファイバは石英系光ファイバであって、前記コア部は屈折率を増加させる効果を持つ添加物を一種類含むSiO2ガラスからなる
ことを特徴とする。
前記クラッド部に空孔を形成する
ことを特徴とする。
はじめに、本発明に係る光ファイバにおけるSBSの抑制の原理について説明する。
図10は、従来の光ファイバにおける電界分布と音響波の分布を示した図である。なお、図10中、Cはコア領域、Eは電界分布、Sは音響波の分布、Rは屈折率を示している。
SBSゲインスペクトルのピークgBは、上記非特許文献5における331頁の式(9.1.5)に記載の下記式により、約2×10-11[m/W]となる。
図1に示すように、本発明に係る光ファイバにおいては、コア部の半径を小さくする、比屈折率差Δを小さくするなどの手法で、光のモードフィールド半径Wをコア部の半径aに対して大きくすることで、光の電界分布と音響波基本モードの分布との重なり積分を低減し、SBSゲインスペクトルのピーク値を低減することでSBSを抑制することができる。
本発明に係る光ファイバは、コア部に添加する添加物の添加量を調節することで、光のモードフィールド半径Wをコア部の半径aに対して大きくすることで、光の電界分布と音響波基本モードの分布との重なり積分を低減し、SBSゲインスペクトルのピーク値を低減することでSBSを抑制することができる。なお、コア部を純石英とし、クラッド部に屈折率を下げるフッ素等の添加物を添加する手法も同じ効果を得ることができる。
図2は、本発明に係る空孔を有する光ファイバにおける電界分布と音響波の分布を示した図である。なお、図2中、Cはコア領域、Eは電界分布、Sは音響波の分布、Rは屈折率、Hは空孔部の屈折率を示している。
図2に示すように、本発明に係る光ファイバは、コア部の半径を小さくする、比屈折率差Δを小さくするなどの手法により、光のモードフィールド半径Wをコア部の半径aに対して大きくすることで、光の電界分布と音響波基本モードの分布との重なり積分を低減し、コア部の周辺のクラッド部に形成された空孔により光を閉じ込め、曲げ損失などの光学特性を維持しつつ、SBSゲインスペクトルのピーク値を低減することでSBSを抑制することができる。なお、クラッド部に、リング状の屈折率の低い層を形成することは、空孔と同じ役割を果たすため、空孔を形成した場合と同じ効果を得ることができる。
以上が、本発明に係る光ファイバにおけるSBSの抑制の原理である。
図3は、本発明の実施例に係る光ファイバの構造を示した模式図である。
図3に示すように、本発明の実施例に係る光ファイバは、コア部10とクラッド部11から構成されており、コア部10を中心としてクラッド部11に複数の空孔12が形成されている。なお、図3中において、aはコア部10の半径、dは空孔12の直径、Λはコア部10の中心から空孔12の中心までの距離を示しており、以下の説明においてもこれらの記号を用いるものとする。そして、コア部10は、屈折率を上げる添加物を含むSiO2ガラスからなり、コア部10の半径aより光のモードフィールド半径Wが大きい光ファイバである。
つまり、音響波コアモードによるピークと、音響波クラッドモードによるピークの差を低減することで全体のSBSゲインピーク値を低減することができ、全体のSBSゲインピーク値を最小化するような設計が存在する。
図6に示すように、作製したHAFのSBS閾値を測定する実験系は、光源13と、光源13から出射された光を増幅する光増幅器14と、反射光が光増幅器14側に反射することを防止するアイソレータ15と、アイソレータ15から出射された光を分岐するカプラ18と、カプラ18に接続される光ファイバ17と光の強度を測定するパワーメータ16とにより構成されている。なお、光源13には1.55[μm]を発振するDFB−LDを用い、光増幅器14を用いて増幅し、光ファイバ17に入射している。この時の入射光強度に対する反射光強度の変化を示したものを図7として示す。
このとき、SBS閾値は、入射光に対し、反射光が線形に増加しなくなる点とした。結果、作製したHAFとSSMFとの間には8.5[dB]の閾値の差を確認した。
よって、光の電界分布をコア部10の半径に対して広げることで、SBSゲインのピーク値が低減されることが確認できた。
11 クラッド部
12 空孔
13 光源
14 光増幅器
15 アイソレータ
16 パワーメータ
17 光ファイバ
18 カプラ
Claims (3)
- クラッド部より屈折率の高いコア部を備え、
前記コア部の半径より光のモードフィールド半径を大きくすることにより、光の電界分布と音響波基本モードの分布との重なり積分を低減し、誘導ブリルアン散乱を抑制する
ことを特徴とする光ファイバ。 - 前記光ファイバは石英系光ファイバであって、前記コア部は屈折率を増加させる効果を持つ添加物を一種類含むSiO2ガラスからなる
ことを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ。 - 前記クラッド部に空孔を形成する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光ファイバ。
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JP2006154713A (ja) * | 2004-11-05 | 2006-06-15 | Fujikura Ltd | シングルモード光ファイバ及び伝送システム並びに波長多重伝送システム |
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US10514931B2 (en) | 2011-11-22 | 2019-12-24 | Intel Corporation | Computing platform interface with memory management |
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