JP2010175051A - ディスクブレーキロータおよびこれに用いる防錆液 - Google Patents

ディスクブレーキロータおよびこれに用いる防錆液 Download PDF

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Abstract

【課題】確実に赤さびの発生が防止され、かつブレーキ作動時にブレーキ性能に悪影響を及ぼさないディスクブレーキロータおよびこれに用いる防錆液を提供する。
【解決手段】ディスクブレーキロータの表面において少なくともブレーキパッドとの摩擦面に、強アルカリ電解水にアミン系水溶性防錆剤を付加した防錆液の被膜層を形成したことを特徴とするディスクブレーキロータとした。前記防錆液に適用される強アルカリ電解水のPHは13.1以上であることが望ましい。また、前記防錆液に添加されるアミン系水溶性防錆剤の量が20wt%以上であり50wt%以下であることが望ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、ディスクブレーキロータおよびこれに用いる防錆液に関する。
自動車用ディスクブレーキは鋳鉄製であるため水分、塩分等と反応し、赤さびを発生させ、外観を損ねる問題がある。特に工場、積出港のプールでの保管、船舶輸送中の錆発生は大きな問題となっている。
従来は、特許文献1に示されるようにカバーによりホイールをその外側から被覆する方法、或いは特許文献2に示されるようにディスクロータの表面に熱可塑性樹脂層を形成する方法などにより赤さびの発生を防止している。
特開平9−300901号公報 特開平11−325135号公報
しかしながら特許文献1によると、湿気、塩分雰囲気を完全に遮断することができないため、やはり赤さびは発生し、また、カバーは通常使い捨てであり、加工費用および使用済みカバーの処理費用が嵩む問題や、カバーの着脱に工数を要する問題もある。
一方、特許文献2によると熱可塑性樹脂をディスクロータに塗布した後、長時間にわたって熱硬化処理を行う必要があり、また、複数回重ね塗りしないと充分な防錆効果が得られないなどの問題がある。
また、アミン系の防錆剤には強力な防錆効果があるが、輸出等に際して法令による制限等があるため、単独では使用できず、希釈液により希釈して使用する必要がある。アミン成分の含有率が低下すると防錆効果が低下してしまうため、従来の希釈したアミン系の防錆剤では充分な防錆効果は期待できない。
本発明は以上のような課題を解消するために創作されたものであり、確実に赤さびの発生が防止され、かつブレーキ作動時にブレーキ性能に悪影響を及ぼさないディスクブレーキロータおよびこれに用いる防錆液を提供することを目的としている。
本発明は、前記課題を解決するため、ディスクブレーキロータの表面において少なくともブレーキパッドとの摩擦面に、強アルカリ電解水にアミン系水溶性防錆剤を付加した防錆液の被膜層を形成したことを特徴とするディスクブレーキロータとした。
本発明によれば、確実に赤さびの発生が防止され、かつブレーキ作動時にブレーキ性能に悪影響を及ぼさないディスクブレーキロータとなる。
また、本発明は、前記防錆液に適用される強アルカリ電解水のPHが13.1以上であることを特徴とするディスクブレーキロータとした。
PH13.1以上の強アルカリ電解水には、高いアルカリ性であるのみならず、豊富な溶存水素が存在すると考えられ、充分な還元作用があることが知られている。また、鋳鉄表面に不動態化を発生させ、表面にマグヘマイトの形成を促進する効果もある。したがって、一層防錆効果に優れたディスクブレーキロータとなる。
また、本発明は、前記防錆液に添加されるアミン系水溶性防錆剤の量が20wt%以上であり50wt%以下であることを特徴とするディスクブレーキロータとした。
本発明によれば、20wt%〜50wt%程度の少量のアミン系水溶性防錆剤の添加でも充分な防錆効果を発揮することが可能となる。
また、本発明は、強アルカリ電解水にアミン系水溶性防錆剤を付加したことを特徴とするディスクブレーキロータ用の防錆液とした。
本発明によれば、確実に赤さびの発生が防止され、かつブレーキ作動時にブレーキ性能に悪影響を及ぼさないディスクブレーキロータ用の防錆液となる。
本発明によれば、ディスクブレーキロータの発錆が確実に防止され、ディスクブレーキロータの外観が高品位に維持される。
本発明における実験例の説明図である。 実験例の結果を示す表である。
本発明においては、強アルカリ電解水にアミン系の水溶性防錆剤を添加した防錆剤を用いて自動車等のディスクブレーキロータの防錆を行う。強アルカリ電解水としては、PH13.1以上の強アルカリ電解水、例えば(株)K&K製の製品名「Juju」を使用し、また、アミン系の水溶性防錆剤としては、例えばBPジャパン(株)製の製品名「AR−1」を使用する。
PH13.1以上の強アルカリ電解水には、高いアルカリ性であるのみならず、豊富な溶存水素が存在すると考えられ、充分な還元作用があることが知られている。また、鋳鉄表面に不動態化を発生させ、表面にマグヘマイトの形成を促進する効果もある。
上記PH13.1以上の強アルカリ電解水にアミン系水溶性防錆剤を添加した防錆剤のディスクブレーキロータへの適用については、ディスクブレーキロータを単体部品の状態で防錆剤に浸漬させてもよく、また、ディスクブレーキロータを車体に組み付けた状態でその表面にスプレーガンまたは刷毛などにより塗布してもよい。
ディスクブレーキロータの浸漬またはディスクブレーキロータの表面への塗布により付着させた本防錆剤は、例えば常温で自然乾燥させる。勿論、熱風等による強制乾燥でも差し支えない。
アミン系の水溶性防錆剤は、ブレーキを作動させ、ブレーキパッドを高速で回転中のディスクブレーキロータに圧接させることにより、その摩擦熱により容易に分解剥離してブレーキパッドに残留しないため、ブレーキの制動機能に支障をきたすことはない。
アミン系防錆剤としては、モノエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、シクロヘキシルアミン、アルカノールアミン、オクタデシルアミン、ジエチルアミノエタール、アニリン、N,N−ジアルキルアミン、アルコキシフェニルアミン、脂肪酸のアミン塩、等が挙げられる。
以下に実験例を比較例と対比して説明する。
実施例としては、強アルカリ電解水として(株)K&K製の製品名「Juju」を使用し、また、アミン系の水溶性防錆剤としてBPジャパン(株)製の製品名「AR−1」と、同じくアミン系の水溶性防錆剤としてジュラロン(株)製の製品名「Duraron RP」を使用した。
比較例としては、希釈液として水道水を使用し、また、珪酸塩系の水溶性防錆剤として甲陽化成(株)製の製品名「S100」を使用した。
具体的には、実施例1として、強アルカリ電解水「Juju」にアミン系の水溶性防錆剤「AR−1」を0wt%〜50wt%まで10wt%刻みで添加した水溶液、実施例2として、強アルカリ電解水「Juju」にアミン系の水溶性防錆剤「Duraron RP」を0wt%〜50wt%まで10wt%刻みで添加した水溶液、比較例1として、水道水にアミン系の水溶性防錆剤「AR−1」を0wt%〜50wt%まで10wt%刻みで添加した水溶液、比較例2として、強アルカリ電解水「Juju」に珪酸塩系の水溶性防錆剤「S100」を0wt%〜50wt%まで10wt%刻みで添加した水溶液をそれぞれ作成した。
テスト方法としては以下の2通りを採用した。
「テスト1」
図1に示すように、上記実施例1、2、比較例1、2の各水溶液にディスクブレーキロータを30分間浸漬した後、天日乾燥を120分行い、このディスクブレーキロータを30℃、湿度90%の条件の下で1時間加湿し、次いで1時間放置する行程を3回繰り返し、さらに72時間常温で室内保存した後のディスクブレーキロータの発錆状態を目視検査した。
「テスト2」
図1に示すように、各水溶液にディスクブレーキロータを30分間浸漬した後、天日乾燥を120分行い、このディスクブレーキロータに水道水2mlをディスクブレーキロータの全面に水滴が付着するように噴霧器により噴霧した後、1時間静置する行程を3回繰り返し、さらに72時間常温で室内保存した後のディスクブレーキロータの発錆状態を目視検査した。
上記の実験結果を纏めたものが図2に示す表である。表において、発錆無しの場合は○、φ2mm以下の小さな発錆が少数の場合は△、φ2mm以上の大きな発錆が多数の場合は×とし、○或いは△の場合は合格としている。
表より、強アルカリ電解水にアミン系の水溶性防錆剤を20wt%以上添加した防錆液にディスクブレーキロータを浸漬、或いはディスクブレーキロータの表面に噴霧することにより、ディスクブレーキロータの発錆を確実に防止し得ることが判る。
そして、アミン系水溶性防錆剤の強アルカリ電解水への添加量が増加すればするほど、防錆効果は向上するが、前記したように輸出等の法令遵守の観点からアミンの含有量が防錆剤の30wt%以下である必要があることを考えると、アミン系の水溶性防錆剤の添加量を50wt%以下に抑える必要がある。
一方、水道水にアミン系の水溶性防錆剤を添加した比較例1および強アルカリ電解水に珪酸塩系の水溶性防錆剤を添加した比較例2では、添加量が50wt%であっても発錆を抑えることはできなかった。
以上により、強アルカリ電解水にアミン系の水溶性防錆剤を添加した本発明の防錆液は、充分な防錆効果を有し、法令が定めた制限を充分に下回った20wt%程度の少量の添加でも充分な防錆効果を発揮することが可能である。
また、本発明の防錆液を塗布したディスクブレーキロータを車体に取り付け、通常のブレーキパッドにより制動試験を実施したところ、その制動力を損なうことはなかった。

Claims (4)

  1. ディスクブレーキロータの表面において少なくともブレーキパッドとの摩擦面に、強アルカリ電解水にアミン系水溶性防錆剤を付加した防錆液の被膜層を形成したことを特徴とするディスクブレーキロータ。
  2. 前記防錆液に適用される強アルカリ電解水のPHが13.1以上であることを特徴とする請求項1に記載のディスクブレーキロータ。
  3. 前記防錆液に添加されるアミン系水溶性防錆剤の量が20wt%以上であり50wt%以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のディスクブレーキロータ。
  4. 強アルカリ電解水にアミン系水溶性防錆剤を付加したことを特徴とするディスクブレーキロータ用の防錆液。
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