JP2010174201A - 帯電防止ハードコートフィルム、及び紫外線硬化性樹脂材料組成物 - Google Patents

帯電防止ハードコートフィルム、及び紫外線硬化性樹脂材料組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】 導電性材料を含有し、基材フィルムの帯電を防止する機能を有するハードコート層を備えた、実用的な帯電防止ハードコートフィルム、および、帯電防止ハードコート層の形成材料として好適な、実用的な紫外線硬化性樹脂材料組成物を提供すること。
【解決手段】 2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマー及び/又はそのオリゴマー、(メタ)アクリロイル基を有する第四級アンモニウム塩及び/又はそのオリゴマー、(メタ)アクリロイル基と親水基とを有する相溶化剤分子及び/又はそのオリゴマー、及び重合開始剤を含有する、紫外線硬化性樹脂材料組成物の層を基材フィルム上に形成し、この層を硬化させ、基材フィルム1上にハードコート層2を形成する。なお、(メタ)アクリロイル基とは、アクリロイル基とメタクリロイル基とのいずれかを意味するものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、導電性を有し、基材フィルムの帯電を防止する機能を有するハードコート層を備えた帯電防止ハードコートフィルム、および帯電防止ハードコート層の形成材料として好適な紫外線硬化性樹脂材料組成物に関するものである。
近年、液晶表示装置(LCD)や、プラズマ表示装置(PDP)や、エレクトロルミネッセンス表示装置(ELD)などの画像表示装置が、広く用いられている。これらの画像表示装置では、多くの場合、画像表示部の使用者側最表面に、傷つき防止のためのハードコートフィルムが設けられている。ハードコートフィルムは、通常、基材フィルムと、その表面に設けられたハードコート層などによって構成されている。
基材フィルムとしては、機械特性、透明性、および耐熱性などに優れた特性を有することから、ポリエチレンテレフタラート(PET)フィルム、トリアセチルセルロース(TAC)フィルム、およびシクロオレフィンポリマー(COP)フィルムなどが用いられる。しかし、PETなどのプラスチック類は電気絶縁性であるので、摩擦などによってフィルム表面の帯電が起こりやすい。基材フィルムの帯電は、静電気自体、または静電気によって吸着された粉塵などによって、画像表示装置の生産性が低下したり、画像の視認性が低下したりする原因になる。従って、ハードコートフィルムには、製造工程における生産性の向上、粉塵の付着防止、および光学特性(輝度特性や視野角特性)の悪化防止などのために、帯電を防止する機能が求められている。
一方、ハードコート層を形成する材料としては、塗布法などによって簡易に樹脂材料層を形成できる有機系樹脂材料組成物が好ましい。この際、樹脂として熱硬化性樹脂を用いると、樹脂材料層を硬化させるのに加熱が必要になる。しかし、基材が薄いフィルムである場合には、加熱によって基材の変形などが起こるので、加熱は望ましくない。従って、ハードコート層を構成する樹脂としては、通常、硬化させるのに加熱が不要な紫外線硬化性樹脂が用いられる。
従って、ハードコートフィルムに帯電防止機能をもたせるには、ハードコート層を構成する紫外線硬化性樹脂に導電性材料を添加することによって、ハードコート層の表面抵抗値を低下させることができれば、好ましい。この際、ハードコート層の表面抵抗値は、1×108〜1×109Ω/□程度以下であればよい。
そこで、例えば、後述の特許文献1には、基材フィルムの少なくとも片面に、1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能性モノマーを主成分とする電離放射線硬化型樹脂90〜30重量部と、導電性材料10〜70重量部とを主成分とする電離放射線硬化型樹脂からなるハードコート層が形成されたハードコートフィルムであって、導電性材料がATO(酸化アンチモン/酸化スズ)、ITO(酸化インジウム/酸化スズ)、五酸化アンチモンSb25、酸化チタンTiO2、酸化亜鉛ZnO2、酸化セリウムCe23の金属酸化物粒子のうちの少なくとも1種類以上であるハードコートフィルムが提案されている。ここで、(メタ)アクリロイル基とは、アクリロイル基およびメタクリロイル基のいずれかを意味するものである。
上記の例のように、ハードコートフィルムに帯電防止機能を付与するために、ハードコート層に五酸化アンチモンなどの無機導電性フィラーを混在させる構成が、現在の主流である。しかし、無機導電性フィラーを添加すると、ヘイズや光透過率などの光学特性が劣化すること、無機導電性フィラーの分散性を維持するために新たな樹脂の添加が必要になること、屈折率差によって干渉縞が生じること、さらにはコストが上昇することなど、様々な問題が生じる。
そこで、後述の特許文献2には、ハードコート層形成用樹脂材料として、3個以上の(メタ)アクリロイル基を有する紫外線または放射線硬化型樹脂、導電性ポリマー、並びに、1個または2個の(メタ)アクリロイル基および少なくとも1個のヒドロキシ基を有する相溶化剤からなる塗料組成物が提案されている。ここで、導電性ポリマーは、分子量が2×104〜50×104であり、ポリエーテル、第四級アンモニウム塩基含有ポリマー、スルホン酸含有ポリマー、または高分子電荷移動型結合体ポリマーのいずれかである。また、相溶化剤は、紫外線または放射線反応型のモノマーまたは分子量1×103以下のオリゴマーである。
また、後述の特許文献3には、少なくとも、(メタ)アクリロイル基を分子中に有する化合物(A)と、第四級アンモニウム塩基および(メタ)アクリロイル基を分子中に有する化合物(B)と、芳香環あるいは脂環および(メタ)アクリロイル基を分子中に有する化合物(C)と、光開始剤(D)からしてなり、(メタ)アクリロイル基を分子中に有する化合物(A)75〜 90重量部に対して第四級アンモニウム塩基および(メタ)アクリロイル基を分子中に有する化合物(B)の添加量が5〜25重量部と、トリシクロデカン骨格および(メタ)アクリロイル基を分子中に有する化合物(C)の添加量が5〜25重量部であることを特徴とする樹脂材料組成物が提案されている。
既述したように、無機導電性フィラーをハードコート層に混在させる構成では、無機導電性フィラーの添加によって、ヘイズや光透過率などの光学特性が劣化すること、無機導電性フィラーの分散性を維持するために新たな樹脂の添加が必要になること、屈折率差によって干渉縞が生じること、さらにはコストが上昇することなど、様々な問題が発生する。
特許文献2の構成では、得られる被膜の表面抵抗値が5×1010Ω/□程度であり、帯電防止性が十分ではなく、また、鉛筆硬度がH程度であり、硬度も十分ではない。特許文献3の構成は、硬度は十分であるが、表面抵抗値が3×108〜3×1011Ω/□と大きくばらついている。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであって、その目的は、導電性材料を含有し、基材フィルムの帯電を防止する機能を有するハードコート層を備えた、実用的な帯電防止ハードコートフィルム、および帯電防止ハードコート層の形成材料として好適な、実用的な紫外線硬化性樹脂材料組成物を提供することにある。
即ち、本発明は、2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマー及び/又はそのオリゴマー、(メタ)アクリロイル基を有する第四級アンモニウム塩及び/又はそのオリゴマー、(メタ)アクリロイル基と親水基とを有する相溶化剤分子及び/又はそのオリゴマー、及び重合開始剤を含有する、紫外線硬化性樹脂材料組成物に係わり、また、前記紫外線硬化性樹脂材料組成物の層が基材フィルム上に形成され、この層が硬化して、前記基材フィルム上にハードコート層が形成されてなる、帯電防止ハードコートフィルムに係わるものである。なお、(メタ)アクリロイル基とは、アクリロイル基及びメタクリロイル基のいずれかを意味する。また、混乱を避けるため、硬化処理前のモノマー及び/又はオリゴマーを含む組成物を樹脂材料組成物と呼び、硬化処理後の重合体を樹脂組成物と呼ぶ。
本発明の紫外線硬化性樹脂材料組成物において、前記2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマー及び/又はそのオリゴマーは、前記ハードコート層にハードコート性を付与する。(メタ)アクリル系樹脂は光透過性に優れた樹脂であり、種類も豊富である。モノマー1分子につき2個以上の(メタ)アクリロイル基を含有すると、高分子鎖間に架橋構造を形成できるので、強度が増す利点がある。前記第四級アンモニウム塩及び/又はそのオリゴマーは、前記ハードコート層の導電性を向上させ、表面抵抗率を低下させ、帯電防止性を付与する。
前記相溶化剤分子及び/又はそのオリゴマーは、上述した2つの材料、すなわち、前記2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマー及び/又はそのオリゴマーと、前記(メタ)アクリロイル基を有する第四級アンモニウム塩及び/又はそのオリゴマーとの両方に親和することによって、両者を相溶化して、分離を防止する。この際、前記相溶化剤分子及び/又はそのオリゴマーは、その(メタ)アクリロイル基で、上述した2つの材料がそれぞれ有する(メタ)アクリロイル基と親和する。また、前記相溶化剤分子及び/又はそのオリゴマーは、その前記親水基で、前記第四級アンモニウム塩及び/又はそのオリゴマーが有する、帯電した第四級アンモニウム基に親和する。このため、特許文献3のように相溶化剤を含んでいない構成に比べ、上述した2つの材料の相溶性が確実になり、ばらつきのない表面抵抗率が得られる。
また、前記第四級アンモニウム塩及び/又はそのオリゴマー、及び、前記相溶化剤分子及び/又はそのオリゴマーが、いずれも(メタ)アクリロイル基を有するので、前記紫外線硬化性樹脂材料組成物が硬化する際、これらの分子は、前記2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマー及び/又はそのオリゴマーと重合し、全体が一体化する。この結果、特許文献2のように導電性を付与する材料がポリマーである場合に比べて、相溶性及びハードコート層の硬度が向上する。
従って、本発明の紫外線硬化性樹脂材料組成物を用いて前記基材フィルム上にハードコート層を形成すれば、帯電防止性能に優れたハードコートフィルムを得ることができる。また、本発明の紫外線硬化性樹脂材料組成物は、プラスチック成形物や塗装物の表面など、ハードコートフィルムを適用し難い箇所にハードコート塗膜を形成するのにも、好適に用いることができる。
本発明の実施の形態に基づく帯電防止ハードコートフィルム、および反射防止機能を有する帯電防止ハードコートフィルムの構造を示す部分断面図である。 本発明の実施例4によって得られた、反射防止機能を有する帯電防止ハードコートフィルムの、反射率の波長依存性を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
本発明の紫外線硬化性樹脂材料組成物において、前記2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマー及び/又はそのオリゴマーが、3個以上の(メタ)アクリロイル基を有するのがよい。
また、前記(メタ)アクリロイル基を有する第四級アンモニウム塩が、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリドであるのがよい。
また、前記(メタ)アクリロイル基と親水基とを有する相溶化剤分子が、2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するのがよい。
また、前記重合開始剤の配合量が、前記紫外線硬化性樹脂材料組成物の0.1〜10質量%であるのがよい。
また、防汚性を有する添加剤として、1つ以上の(メタ)アクリロイル基、ビニル基、或いはエポキシ基を含有するシリコーンオリゴマー及び/又はフッ素含有有機高分子オリゴマーが、1種類以上含まれているのがよい。この際、前記シリコーンオリゴマー及び/又はフッ素オリゴマーの配合量は、前記紫外線硬化性樹脂材料組成物の0.01〜5質量%であるのがよい。
本発明の帯電防止ハードコートフィルムにおいて、前記ハードコート層に低屈折率層が積層され、反射防止機能を有するのがよい。
この際、フッ素含有付加重合性モノマー及び/又はそのオリゴマーと、粒子径が100nm以下の中空又は多孔質シリカ微粒子と、重合開始剤とを含有する低屈折率紫外線硬化性樹脂材料組成物を溶解又は分散させた低屈折率紫外線硬化性樹脂材料組成物塗液の層が、前記ハードコート層上に被着され、この塗液層から溶媒が蒸発した後に、得られた低屈折率紫外線硬化性樹脂材料組成物層が硬化することによって、前記ハードコート層上に前記低屈折率層が形成されてなるのがよい。この低屈折率層は、前記フッ素含有付加重合性モノマー及び/又はそのオリゴマー、および前記中空又は多孔質シリカ微粒子を含有するため、極めて小さい屈折率を実現できる。
前記低屈折率紫外線硬化性樹脂材料組成物において、前記中空又は多孔質シリカ微粒子が、末端に(メタ)アクリロイル基、ビニル基、或いはエポキシ基をもつ有機系分散剤で表面処理されているのがよい。
また、前記低屈折率紫外線硬化性樹脂材料組成物に、2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマー及び/又はそのオリゴマーが含まれているのがよい。また、前記低屈折率紫外線硬化性樹脂材料組成物に、(メタ)アクリロイル基と親水基とを有するモノマー及び/又はそのオリゴマーが含まれているのがよい。前記親水基は、例えば、ヒドロキシ基−OH、カルボキシ基−COOH、及び/又はアミノ基−NH2である。
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態に基づく紫外線硬化性樹脂材料組成物及びハードコートフィルムについてより具体的に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に基づく帯電防止ハードコートフィルムの構造を示す部分断面図である。
図1(a)は、ポリエチレンテレフタラート樹脂などからなる基材フィルム1の上にハードコート層2が形成され、帯電防止ハードコートフィルム10として構成された例である。帯電防止ハードコートフィルム10を作製するには、まず、前記紫外線硬化性樹脂材料組成物を適当な溶媒に溶解または分散させ、前記紫外線硬化性樹脂材料組成物を含む塗液を調製する。次に、塗布法、印刷法、または浸積法などによって塗液を基材フィルム1の上に被着させた後、所定の温度で溶媒を蒸発させ、紫外線硬化性樹脂材料組成物の層を形成する。次に、この層に紫外線を照射して硬化させ、基材フィルム1に接して帯電防止ハードコート層2を形成する。
基材フィルム1の材料は、とくに限定されるものではないが、例えば、ポリエチレンテレフタラート(PET)樹脂や、トリアセチルセルロース(TAC)樹脂や、シクロオレフィンポリマー(COP)樹脂などである。これらの材料からなる基材フィルムは、耐擦傷性、透明性、および耐熱性などに優れている。
紫外線硬化性樹脂組成物は、少なくとも、2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマー及び/又はそのオリゴマー、(メタ)アクリロイル基を有する第四級アンモニウム塩及び/又はそのオリゴマー、(メタ)アクリロイル基と親水基とを有する相溶化剤分子及び/又はそのオリゴマー、および重合開始剤を含有する。
2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマー及び/又はオリゴマーは、モノマー1分子につき3個以上の(メタ)アクリロイル基を含有するのがより望ましい。これは、高分子鎖間に形成される架橋構造を増加させ、表面硬度を向上させる効果がある。
第四級アンモニウム塩は、特に限定されるものではないが、高い帯電防止性能を得ることができる塩化物塩が好ましい。例えば、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリドを挙げることができる。その他、(メタ)アクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウムクロリド、(メタ)アクリロイルオキシヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドなどを挙げることができる。
第四級アンモニウム塩の割合は、多いほど表面抵抗率を低下させることができるが、多くなりすぎると表面硬度が低下する。逆に、2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマー及び/又はそのオリゴマーの割合が多いほど、表面硬度は向上するが、表面抵抗率は大きくなる。従って、表面硬度に対する要求と表面抵抗率に対する要求とをどのように調停するかに応じて、それに最適な材料組成を選択する。溶媒はアンモニウム塩の溶解性の点から極性溶媒が好ましい。
相溶化剤分子として、2個以上、より好ましくは3個以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマー及び/又はそのオリゴマーが含まれているのがよい。相溶化剤モノマー1分子につき2個以上の(メタ)アクリロイル基が含まれると、重合に際して相溶化剤を介して高分子鎖間に架橋構造が形成され、相溶化剤分子が高分子鎖間に強固に取り込まれるので、樹脂組成物の機械的強度および硬度が向上するばかりでなく、相溶化剤としての効果も向上する。相溶化剤分子の配合量は、第四級アンモニウム塩の配合量の増減に合わせて増減させるのがよい。
1分子につき2個以上の(メタ)アクリロイル基を有し、且つ親水基を有するモノマーとしては、例えば、ペンタエリスリトール(別名テトラ(ヒドロキシメチル)メタン)のトリアクリレートであるペンタエリスリトールトリアクリレートが挙げられる。下記に、その構造式を示す。
(化学式1)ペンタエリスリトールトリアクリレートの構造式:
Figure 2010174201
重合開始剤としては、公知の材料を適宜選択して用いるのがよい。前記重合開始剤の配合量は、前記紫外線硬化性樹脂材料組成物の0.1〜10質量%であるのがよい。配合量が0.1質量%よりも少ないと、光硬化性が不足し、実質的に工業生産に適さない。一方、配合量が10質量%よりも多いと、照射光量が少ない場合に、ハードコート層2に臭気が残ることがある。
また、レベリング剤として、1つ以上の(メタ)アクリロイル基、ビニル基、或いはエポキシ基を含有するシリコーンオリゴマー及び/又はフッ素含有有機高分子オリゴマーが、1種類以上含まれているのがよい。レベリング剤は、ハードコート層2に防汚性を付与する働きをする。この際、これらのオリゴマーの配合量は、前記紫外線硬化性樹脂材料組成物の0.01〜5質量%であるのがよい。配合量が0.01質量%よりも少ない場合、充分な防汚特性が得られない。一方、配合量が5質量%よりも多い場合、塗工性が悪くなる傾向がある。
図1(b)は、ハードコート層2に低屈折率層3が積層され、反射防止機能を有する帯電防止ハードコートフィルム20として構成された例である。この際、ハードコート層2に基材フィルム1より屈折率の大きい高屈折率層の機能を兼ねさせるのがよい。このようにすると、高屈折率層と低屈折率層との積層構造による高い反射防止性能と、帯電防止ハードコート性能との両方を簡便に得ることができ、好ましい。
低屈折率層3を形成するには、まず、低屈折率層3を形成する低屈折率紫外線硬化性樹脂材料組成物を溶媒に溶解または分散させ、低屈折率紫外線硬化性樹脂材料組成物を含有する塗液を調製する。次に、塗布法、印刷法、または浸積法などによって低屈折率紫外線硬化性樹脂材料組成物塗液を帯電防止ハードコート層2の上に被着させた後、所定の温度で溶媒を蒸発させ、低屈折率紫外線硬化性樹脂材料組成物の層を形成する。次に、この層に紫外線を照射して硬化させ、ハードコート層2に積層して低屈折率層3を形成する。
この際、主たる溶媒が炭素数4の1価アルコール、例えばtert−ブチルアルコール(2−メチル−2−プロパノール)などであるのがよい。これらを用いた場合、イソプロピルアルコールなどを用いる場合に比べて、塗液層から溶媒が蒸発するのに要する時間が長くなるため、レベリング効果によって中空または多孔質シリカ微粒子が低屈折率紫外線硬化性樹脂材料組成物層中で均一に分散する時間が確保され、低屈折率紫外線硬化性樹脂材料組成物層の表面の平坦性が向上する。
低屈折率紫外線硬化性樹脂材料組成物は、少なくとも、フッ素含有付加重合性モノマー及び/又はそのオリゴマーと、粒子径が100nm以下の中空または多孔質シリカ微粒子と、重合開始剤とを含有する。
フッ素含有付加重合性モノマー及び/又はそのオリゴマーは、例えば、オプツールAR110(商品名;ダイキン工業社製)の構成成分として含有させるのがよい。オプツールAR110は、官能基含有含フッ素モノマー、架橋基含有含フッ素モノマー、および密着性基含有モノマーを組み合わせて構成された、非晶性フッ素樹脂材料組成物である。この非晶性フッ素樹脂は、低屈折率性と耐擦傷性とを両立させ、異種材料との密着性、樹脂材料の汎用溶剤への溶解性、さらには樹脂材料を溶媒に溶解させた塗液の塗布性が最適化されている。
中空または多孔質シリカ微粒子は、低屈折率層3の屈折率を低減させる。微粒子の表面は末端に(メタ)アクリロイル基、ビニル基、或いはエポキシ基をもつ有機系分散剤で表面処理されていることが望ましい。この場合、塗液層の硬化工程で有機系分散剤が周囲の(メタ)アクリロイル基含有モノマー/オリゴマーと重合し、中空または多孔質シリカ微粒子を含んで全体が一体化するので、塗膜強度や可撓性が向上する。
低屈折率紫外線硬化性樹脂材料組成物に、さらに、2個以上、好ましくは3個以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマー及び/又はそのオリゴマーが含まれているのがよい。モノマー1分子につき2個以上の(メタ)アクリロイル基が含まれていると、重合に際して高分子鎖間に架橋構造が形成されるので、低屈折率樹脂組成物の機械的強度および硬度が向上する。
低屈折率紫外線硬化性樹脂材料組成物に、上記の成分に加えて、(メタ)アクリロイル基と親水基とを有するモノマー及び/又はそのオリゴマーが含まれているのがよい。親水基は、ヒドロキシ基−OH、カルボキシ基−COOH、及び/又はアミノ基−NH2などである。親水基を有するモノマー及び/又はそのオリゴマーは、その親水基によって水分と親和し、ハジキや分離を抑え、白化を防止する。1分子につき2個以上の(メタ)アクリロイル基を有し、且つ親水基を有するモノマーとして、例えば、先述したペンタエリスリトールトリアクリレートが挙げられる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるものではない。本実施例では、図1に示した帯電防止ハードコートフィルム10、または反射防止機能を有する帯電防止ハードコートフィルム20を作製し、特性を調べた。
実施例1では、実施の形態で説明した帯電防止ハードコートフィルム10を作製し、その特性を調べた。
まず、紫外線硬化性樹脂組成物における各成分を下記の通り配合し、イソプロピルアルコール(IPA)3gに溶解または分散させ、紫外線硬化性樹脂組成物の塗液を調製した。
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 1.89g
ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート 0.15g
1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン 0.21g
メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド 0.60g
A−TMM−3 0.20g
アクリル変性シリコンオイル 0.015g
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(商品名KAYARAD DPHA;日本化薬社製)、およびジメチロールトリシクロデカンジアクリレート(商品名ライトアクリレートDCP−A;共栄社化学社製)は、1分子中に2個以上のアクリロイル基を有するアクリル系モノマーである。1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(商品名IRGACURE 184;チバ・ジャパン社製)は、光重合開始剤である。メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド(商品名DQ100;共栄社化学社製)は、メタクリロイル基を有する第四級アンモニウム塩である。A−TMM−3(商品名;新中村化学工業社製)は、37%のペンタエリスリトールトリアクリレートを含む。このトリアクリレートが、1分子につき2個以上の(メタ)アクリロイル基を有し、且つ親水基を有する相溶化剤として機能する。アクリル変性シリコンオイルは、平坦性および防汚性を向上させるシリコーン系レベリング剤である。ここでは、アクリル変性シリコンオイルとして、アクリロイルオキシ基含有のシロキサン−ポリアルキレン共重合体(商品名モメンティブ3509;モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)を用いた。
次に、基材フィルム1として厚さ80μmのTACフィルム(富士フィルム社製)を用い、このフィルム上にコイルバーを用いて上記の紫外線硬化型樹脂組成物塗液を塗布した。塗布後、80℃で1分間加熱処理し、溶媒を蒸発させた。その後、窒素雰囲気下で300mJ/cm2の紫外線を照射し、厚さ10μmの帯電防止ハードコート層2を形成し、帯電防止ハードコートフィルム10を作製した。
実施例1によって得られた帯電防止ハードコートフィルム10は、相分離や干渉むらがなく、目視による概観は良好であった。その特性を下記に示す。
初期表面抵抗値:7×108Ω/□
ジャーミル水中攪拌を2時間行った後の表面抵抗値:4×109Ω/□
4.5mol/L水酸化カリウム水溶液に70℃で1分間浸漬する処理をした後の表 面抵抗値:1×109Ω/□
光学特性:ヘイズ 0.3%、全光線透過率 92.4%
鉛筆硬度試験結果:750g荷重にて2H、500g荷重にて3H
碁盤目試験による初期密着性:良
以上から、実施例1の紫外線硬化性樹脂組成物の硬化物における成分同士の混合状態は良好である、と判定できる。なお、表面抵抗値は、1×108〜1×109Ω/□程度以下であればよい。また、水酸化カリウム水溶液に浸漬処理する試験は、偏向板化処理におけるけん化処理に対する耐性を調べるためのものである。
実施例2では、紫外線硬化性樹脂組成物における導電剤メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド(DQ100)の配合量を、実施例1の0.60gから0.75gへ増加させ、これに合わせて、相溶化剤A−TMM−3の配合量を0.2gから0.24gへ増加させた。これらの分、アクリル系モノマーの配合量を減らした。そして、紫外線硬化性樹脂組成物をイソプロピルアルコール(IPA)4.6gに溶解または分散させ、紫外線硬化性樹脂組成物の塗液を調製した。これら以外は実施例1と同様にして、帯電防止ハードコートフィルム10を作製し、特性を調べた。
実施例2によって得られた帯電防止ハードコートフィルム10は、相分離や干渉むらがなく、目視による概観は良好であった。その特性を下記に示す。
初期表面抵抗値:2×108Ω/□
光学特性:ヘイズ 0.3%、全光線透過率 92.2%
鉛筆硬度試験結果:750g荷重にて2H、500g荷重にて3H
碁盤目試験による初期密着性:良
実施例2では、実施例1に比べて、DQ100の配合量を増やすことで表面抵抗を低下させることができた。これは、DQ100が導電剤として有効に機能していることを示している。
比較例1
比較例1では、導電剤であるDQ100を添加せず、これ以外は実施例1と同様にして、ハードコートフィルムを作製し、その特性を調べた。
比較例1によって得られたハードコートフィルムは、相分離や干渉むらがなく、目視による概観は良好であった。その特性を下記に示す。
初期表面抵抗値:測定不能(1015Ω/□以上)
光学特性:ヘイズ 0.2%、全光線透過率 92.2%
DQ100を添加していない比較例1では、初期表面抵抗値が著しく大きい。言い換えると、実施例1および2では、DQ100が導電剤として有効に機能し、DQ100の添加によって表面抵抗値が著しく低減されていたことがわかる。
比較例2
比較例2では、相溶化剤であるA−TMM−3を添加せず、これ以外は実施例1と同様にして、ハードコートフィルムを作製し、特性を調べた。
比較例2によって得られたハードコートフィルムの特性を下記に示す。
初期表面抵抗値:1×109Ω/□
(同じサンプルでも表面上の各所で値にばらつきがある。)
光学特性:ヘイズ 0.3%、全光線透過率 92.5%
比較例2でA−TMM−3を添加しないで作製したハードコートフィルムは、目視による概観がゆず肌状であり、紫外線硬化性樹脂組成物において、成分同士が分離しているように見える。また、比較例2の組成物から、DQ100を除いてハードコートフィルムを作製すると、このフィルムの概観はゆず肌状にはならなかった。以上の結果から、比較例2によって得られたハードコートフィルムでは、ハードコート材(DPHAやDCP−A)とDQ100とが分離して、ゆず肌状の概観を呈していると考えられる。このゆず肌状の外観を有するハードコートフィルムでは、同一サンプルでも表面上の各所で表面抵抗値にばらつきがあり、好ましくない。
これに対し、実施例1および実施例2でA−TMM−3を添加して作製したハードコートフィルムでは、概観は良好であり、表面抵抗値が表面上の各所でばらつくことはなかった。以上の結果から、実施例1および実施例2で得られたハードコートフィルムでは、A−TMM−3の添加によってハードコート材(DPHAやDCP−A)とDQ100との分離が防止されていることがわかる。すなわち、A−TMM−3が相溶化剤として極めて有効に機能していることがわかる。
実施例3では、相溶化剤として、A−TMM−3の代わりに、4−ヒドロキシブチルアクリレート(商品名4HBA;日本化成社製)を添加した。これ以外は実施例1と同様にして、帯電防止ハードコートフィルム10を作製し、特性を調べた。
実施例3によって得られた帯電防止ハードコートフィルム10は、相分離や干渉むらがなく、目視による概観は良好であった。その特性を下記に示す。
初期表面抵抗値:8×108Ω/□
光学特性:ヘイズ 0.3%、全光線透過率 92.4%
上記の結果から、相溶化剤として4HBAを用いた実施例3でも、相溶化剤としてA−TMM−3を用いた実施例1と同様、紫外線硬化性樹脂組成物における成分同士の混合状態は良好である、と判定できる。
A−TMM−3と4HBAとの共通点は、分子内に(メタ)アクリロイル基と親水基(−OH基)とを併せもつことである。同様の効果は、A−TMM−3の代わりに2−ヒドロキシエチルアクリレートを用いた場合にも得られた。以上の結果から、(メタ)アクリロイル基と親水基とを併せもつものが、相溶化効果を生み出し、相溶化剤として適していることがわかる。
表1に、以上の結果をまとめて示した。なお、表中、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(IRGACURE 184)、およびアクリル変性シリコンオイルは、それぞれ、184および3509と略記した。
Figure 2010174201
実施例4では、実施例1で作製した帯電防止ハードコートフィルム10上に低屈折率層3を形成し、反射防止機能を有する帯電防止ハードコートフィルム20を作製した。
まず、紫外線硬化性樹脂組成物における各成分の配合量が下記の通りである低屈折率紫外線硬化性樹脂組成物を、tert−ブチルアルコールを主成分とし、エーテル系溶媒を副成分とする混合溶媒12.2gに溶解または分散させた塗液を調製した。
AR110 0.56g
A−TMM−3 0.028g
1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン 0.011g
サイラプレーンFM7725 0.005g
中空シリカ06SN 0.525g
AR110(商品名;ダイキン工業社製)は、既述したように、官能基含有含フッ素モノマー、架橋基含有含フッ素モノマー、および密着性基含有モノマーを組み合わせて構成された、非晶性フッ素樹脂材料組成物である。この非晶性フッ素樹脂は、低屈折率性と耐擦傷性とを両立させ、異種材料との密着性、樹脂材料の汎用溶剤への溶解性、さらには樹脂材料を溶媒に溶解させた塗液の塗布性が最適化されている。A−TMM−3は、ここでは2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマーとして用いられ、硬化に際し高分子鎖間に架橋構造を形成し、樹脂組成物の機械的強度および硬度を向上させる架橋剤として機能する。また、(メタ)アクリロイル基と親水基とを有するモノマーとして、白化防止にも寄与する。サイラプレーンFM7725(商品名;チッソ社製)は、両末端にメタクリロイルオキシ基を有する変性ジメチルシリコーンで、平坦性および防汚性を向上させるレベリング剤である。中空シリカ06SNは、粒径100nm以下の中空シリカで、屈折率低下に寄与する。
次に、実施例1で作製した帯電防止ハードコートフィルム10上に、コイルバーを用いて上記の低屈折率紫外線硬化型樹脂組成物塗液を塗布した。塗布後、80℃で1分間加熱処理し、溶媒を蒸発させた。その後、窒素雰囲気下で300mJ/cm2の紫外線を照射し、厚さ100nmの低屈折率層3を形成し、反射防止機能を有する帯電防止ハードコートフィルム20を作製した。
実施例4によって得られた帯電防止ハードコートフィルム20の特性を下記に示す。
初期表面抵抗値:2×109Ω/□
ジャーミル水中攪拌を2時間行った後の表面抵抗値:3×109Ω/□
4.5mol/L水酸化カリウム水溶液に70℃で1分間浸漬する処理をした後の表 面抵抗値:3×109Ω/□
光学特性:ヘイズ 0.5%、全光線透過率 95.6%
鉛筆硬度試験結果:750g荷重にて2H
碁盤目試験による初期密着性:良
図2は、実施例4による帯電防止ハードコートフィルム20の反射率の波長依存性を示すグラフである。これから求めたフィルム20の視感反射率(Y値)は0.48%であった。このフィルム20は、反射防止機能を有する帯電防止ハードコートフィルムとして各種ディスプレイに好適に適用することができる。
以上、本発明を実施の形態および実施例に基づいて説明したが、本発明はこれらの例に何ら限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることは言うまでもない。
本発明の帯電防止ハードコートフィルムは、画像表示装置ばかりでなく、建物や車両の窓ガラス用の保護フィルムや遮光フィルムなどとして好適に用いることができる。また、本発明の紫外線硬化性樹脂材料組成物は、プラスチック成形物や塗装物の表面に帯電防止ハードコート塗膜を形成するのに好適に用いることができる。
1…基材フィルム、2…帯電防止ハードコート層、3…低屈折率層、
10…帯電防止ハードコートフィルム、
20…反射防止機能を有する帯電防止ハードコートフィルム
特開2006−51781号公報(請求項1及び4、第4−6頁、図1) WO2003/055950号公報(請求項1及び2、第4−16頁、表1) 特開2005−200658号公報(請求項1、第3−7頁、表1)

Claims (13)

  1. 2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマー及び/又はそのオリゴマー、(メタ)アクリロイル基を有する第四級アンモニウム塩及び/又はそのオリゴマー、(メタ)アクリロイル基と親水基とを有する相溶化剤分子及び/又はそのオリゴマー、及び重合開始剤を含有する、紫外線硬化性樹脂材料組成物。
  2. 前記2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマー及び/又はそのオリゴマーが、3個以上の(メタ)アクリロイル基を有する、請求項1に記載した紫外線硬化性樹脂材料組成物。
  3. 前記(メタ)アクリロイル基を有する第四級アンモニウム塩が、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリドである、請求項1に記載した紫外線硬化性樹脂材料組成物。
  4. 前記(メタ)アクリロイル基と親水基とを有する相溶化剤分子が、2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する、請求項1に記載した紫外線硬化性樹脂材料組成物。
  5. 前記重合開始剤の配合量が、固形分の0.1〜10質量%である、請求項1に記載した紫外線硬化性樹脂材料組成物。
  6. 防汚性を有する添加剤として、1つ以上の(メタ)アクリロイル基、ビニル基、或いはエポキシ基を含有するシリコーンオリゴマー及び/又はフッ素含有有機高分子オリゴマーが、1種類以上含まれている、請求項1に記載した紫外線硬化性樹脂材料組成物。
  7. 前記シリコーンオリゴマー及び/又はフッ素オリゴマーの配合量が、固形分の0.01〜5質量%である、請求項6に記載した紫外線硬化性樹脂材料組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載した紫外線硬化性樹脂材料組成物の層が基材フィルム上に形成され、この層が硬化して、前記基材フィルム上にハードコート層が形成されてなる、帯電防止ハードコートフィルム。
  9. 前記ハードコート層に低屈折率層が積層され、反射防止機能を有する、請求項8に記載した帯電防止ハードコートフィルム。
  10. フッ素含有付加重合性モノマー及び/又はそのオリゴマーと、粒子径が100nm以下の中空又は多孔質シリカ微粒子と、重合開始剤とを含有する低屈折率紫外線硬化性樹脂材料組成物を溶解又は分散させた低屈折率紫外線硬化性樹脂材料組成物塗液の層が、前記ハードコート層上に被着され、この塗液層から溶媒が蒸発した後に、得られた低屈折率紫外線硬化性樹脂材料組成物層が硬化することによって、前記ハードコート層上に前記低屈折率層が形成されてなる、請求項9に記載した帯電防止ハードコートフィルム。
  11. 前記中空又は多孔質シリカ微粒子が、末端に(メタ)アクリロイル基、ビニル基、或いはエポキシ基をもつ有機系分散剤で表面処理されている、請求項10に記載した帯電防止ハードコートフィルム。
  12. 前記低屈折率紫外線硬化性樹脂材料組成物に、2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマー及び/又はそのオリゴマーが含まれている、請求項10に記載した帯電防止ハードコートフィルム。
  13. 前記低屈折率紫外線硬化性樹脂材料組成物に、(メタ)アクリロイル基と親水基とを有するモノマー及び/又はそのオリゴマーが含まれている、請求項10に記載した帯電防止ハードコートフィルム。
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