JP2010173856A5 - - Google Patents
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Description
本発明は、コンテナを格納する建造物構造に関し、更に特に屋根を有する建造物構造に関する。
カーゴ/海上貨物コンテナ(以下、時に「コンテナ」と称する)の大きさは、20フィート等価単位(TEU)という用語でしばしば表現される。TEUは、貨物容量の不正確な単位であるが、しばしば、コンテナ船及びコンテナターミナルの容量を記述するために使用される。1TEUコンテナは、一般的に、20’(6.1m)×8’(2.4m)×8.5フィート(2.6m)(長さL×幅W×高さH)の大きさである。TEUは、20フィート長の一貫輸送コンテナ、すなわち、船舶、鉄道、トラック等の異なる輸送モードの間でも容易に搬送可能な標準サイズの金属ボックス、の容量に基づいている。TEUは、それ自体、重量の尺度ではないが、TEUで表現できる最大重量について、いくつかの結論を導くことができる。20フィート(6.1m)ドライカーゴコンテナの最大総重量は、24,000キログラム(53,000ポンド)である。コンテナ自体の自重を引くと、TEU単位の貨物最大量は、概ね21,600キログラム(48,000ポンド)まで減じる。
20フィートの「厳格テスト済み」コンテナは、重い機械等の重い製品に利用できる。これらのコンテナは、最大重量は67,200ポンド(30,500kg)であり、空の重量は5,290ポンド(2,400kg)であり、定格荷重は61,910ポンド(28,080kg)である。
2TEUは、L×W寸法が、40’(12.2m)×8’(2.4m)の大きさであり、時に40フィート等価単位(FEU)と称される。コンテナの大きさに拘わらず、各コンテナは、一般的に、30トンを超えない最大積載質量を有するように制限される。これらのコンテナは、コンテナ船、列車、飛行機、及びトラックにそのまま荷積みして封印するために、IICL標準に従って、設計され、製造される。コンテナは、頑強な金属(通常、アルミニウム又は鋼ベースである)で構成され、荒い取扱いに耐えるような構造をしている。コンテナ(荷積み済み又は荷降し済み)は、しばしば、倉庫等に格納するために他のコンテナの上部に積み重ねられる。
コンテナは、例えば、荷送人、専用航空会社、運送業者により所有される。貨物がコンテナから降ろされると、コンテナは、将来の輸送に備えて格納される。通常のコンテナ貯蔵庫は、コンテナの搬送と格納を管理して取り扱うための適切な装備が必要とされる。これには手動的な介入が多く含まれる。コンテナ貯蔵庫は、また、コンテナを取り扱い、溶解し、切断し、スプレイジェット清掃をし、塗装及び金属処理を行うための修繕及び保守設備を必要としている。
コンテナは、港で格納されるか、又は異なる所有者のコンテナを扱う共同コンテナ貯蔵庫で格納される。コンテナは、再使用のために、正規の検査、テスト、適切な格納及び取扱いが必要とされる。これらのコンテナの格納と取扱いがしばしば問題となる。
コンテナは、通常、解放空間に保管される。コンテナの積上げ高さは、使用される装備により制限される。今日のコンテナ貯蔵庫は、10個のコンテナの高さまで積み上げることが可能である。10ヘクタールの面積では、約10個のコンテナを積み上げて、1TEUコンテナを10,000個収容できる。コンテナ格納器の大きさ、動作するコンテナ格納器の数、及び置き場でのけん引ヘッド及びトレーラーへのアクセス方法のような影響により、コンテナ格納領域は、通常、コンテナ貯蔵庫の全敷地面積の約60%しか占めない、全敷地面積の残りの40%は、操作的な使用により占められる部分である。
コンテナ格納器のオペレータ運転席は、通常、格納されるコンテナの三段目又は四段目と同じ高さである。オペレータは、適切な格納を保証するために、見上げて注意深く観察しつつそのレベルよりも上にコンテナを格納しなければならない。積重ね高さが高くなればなるほど、コンテナの格納はオペレータの視線から外れるのであるから、観察が困難となる。リフト中の不適切な取扱いにより、コンテナは落下し、その結果、重大な損害や惨事が起こる可能性がある。
コンテナの荷積み及び荷降し作業には、コンテナの識別票の査定、検査及び確認が含まれる。これには時間がかかる。多くのコンテナ貯蔵庫では、公道上でその査定が行われており、その結果、酷い交通渋滞となる。荷積み及び荷降しコンテナ貯蔵庫の外の道路に沿って20もの、又はそれ以上のトラックが見受けられるのも普通のことである。かかる交通渋滞は、道路を塞いで交通障害を引き起こすのみならず、潜在的な道路安全性の問題を起こす可能性もある。
故に、コンテナ貯蔵庫については、土地区画率を改善して貯蔵庫面積を減らし、作業安全性及び交通渋滞に取り組む必要性がある。シンガポール、香港、上海等の土地が狭く高価である地域では、高いレベルの安全性、セキュリティ及び最適格納の維持が常に臨むべきこととされている。
一様相によると、建造物構造は、海上貨物コンテナを格納するように構成された上面を有する屋根を備えている。建造物構造は、また、屋根の下の少なくとも一フロアと、上面に載置された少なくとも1つの海上貨物コンテナ処理装備と、を有している。海上貨物コンテナ処理装備は、海上貨物コンテナを、屋根に移動させ、また屋根から移動させる。
上述の開示と、各種実施形態についての以下の更なる詳細な説明から、本発明が、製品技術を大きく進展させるということは、当業者には明らかであろう。特にこの点で重要なのは、本発明が、占有面積が狭くなった建造物構造を提供できる潜在性ということである。各種実施形態の更なる特徴及び利点は、以下に記述される詳細な説明の観点から、より良く理解できるであろう。
添付の図面は、必ずしも一定の縮尺で描かれているわけではなく、本発明の基本原理を表す各種特徴をいくらか簡略化して表現していることを理解すべきである。ここで記述される、例えば屋根の特定の寸法などの建造物構造の特定の設計上の特長は、特別に意図された応用や使用環境により、部分的に決定される。図示された実施形態のいくつかの特長は、明確な理解の手助けのために他と比較して拡大されたり歪められたりしている。特に、例えば薄い特徴は、厚くされている可能性がある。特に指示がなければ、方向及び位置についての言及は、全て、図面に描かれた向きについて言っている。
当業者、すなわちこの分野において知識又は経験を有する者、にとっては、ここで開示した屋根にコンテナを格納するのに適した建造物構造については、多くの変形態様が可能であることは明らかであろう。各種特徴及び実施形態についての以下の詳細な議論は、屋根にコンテナを格納するのに適した建造物構造について言及している本発明の一般的原理を説明している。他の応用に適した他の実施形態についても、この開示を参照できた当業者には明らかであろう。
本発明は、カーゴ/海上貨物コンテナの格納に使用される、屋根を有した建造物構造を提供している。これにより、以下により詳細に記述されるように、下段が、荷降し/荷積み、コンテナの格納、他のための使用に利用できるので、高効率で場所の利用が図れる。
屋根は、上面を含んでおり、この上面は、コンテナを格納するように適応している。上面は、荷積み/荷降し領域を有していてもよい。この建造物構造は、少なくとも一フロアをも有しており、従って、屋根の下に少なくとも一フロアを有していることになる。その建造物構造のフロアの数は、関係当局又は他の実用的制限により課せられた高さ制限により限定され得る。
上面には、少なくとも1台の海上貨物コンテナ処理装備が配置されている。海上貨物コンテナ処理装備は、海上貨物コンテナを、屋根に降ろしたり、屋根から引き揚げたりするように適応している。海上貨物コンテナ処理装備は、例えばクレーンである。このクレーンとしては、オーバーヘッドクレーンが使用でき、屋根に沿って前後に移動できる。クレーンに加えて、海上貨物コンテナ処理装備は、リフター、フォークリフトもしくはリーチスタッカー、又はそれらの組み合わせでもよい。海上貨物コンテナ処理装備は、少なくとも空コンテナ1つ分、又は少なくとも24,000kg、又は少なくとも30,500kgの可搬重量を有している。海上貨物コンテナ処理装備は、建造物構造の側面に渡って延びており、それにより海上貨物コンテナ処理装備は、コンテナを屋根まで揚げたり、屋根から降ろしたりすることができる。
屋根は、また開口部を有している。開口部は、コンテナを屋根から隣接フロアへ渡すことができるような十分な大きさを有している。隣接フロア及び他の下方フロアは、同様の開口部を備えており、それによりクレーンが隣接フロア又は他の下方フロアを通してコンテナを下方に移すことができるようになっている。下方フロアには、搬送トラック用(搬送トラックとは、コンテナを輸送し、トラック運転手が座るトラック運転台があるトラックである)の割当て駐車場がある。これらの割当て駐車場は、上方フロアの開口部と鉛直的に任意に対応しており、それにより、海上貨物コンテナ処理装備は、コンテナを持ち上げ、直接的に、搬送トラックに載せたり、搬送トラックから降ろしたりすることができる。なお、搬送トラックが割当て駐車場に停まっているときには、上のフロアの開口部は、トラックの運転台のところまでは拡がっていない。従って、トラック運転手は、コンテナ落下という事態に対しては守られている。
建造物構造は、屋根から上方に延びる障壁も有している。これらの障壁は、例えば、フェンス、壁、金属クラッド、又はこれらの組み合わせであり、強烈な天候条件によりコンテナがぐらついてしまうことを防止している。この障壁は、コンテナがぐらつくというリスクを減らす限りにおいて、屋根の基底部から始まって上方に延びるか、又は地面から始まるか、又は地面からある高さだけ上方から始まるか、又はそれらの組み合わせである。
建造物構造は、また、各下方フロアを互いに接続したり、各下方フロアを屋根に接続したりする傾斜路を備えている。その傾斜路により、搬送トラックが、各下方フロア及び屋根を含むすべての階にアクセスできるようになっている。傾斜路は、例えば、円形傾斜路であり、一車線であってもよいし、二車線であってもよい。好適には、傾斜路へ通じる私道、傾斜路自体、並びに各下方フロア及び屋上駐車場が、一度にコンテナトラック40台以上容易に収容できるようにする。海上貨物コンテナ処理装備は、例えば、海上貨物コンテナをトラックから屋根の上面に降ろすように適応している。
下方フロアでは、コンテナトラックは、建造物構造の中を端から端へ移動できる。下方フロアには、また、コンテナ保守及び処理設備が備わっている。また、下方フロアには、コンテナ検査設備が備わっている。そのコンテナ検査設備を道路側から離すことにより(多くのコンテナ貯蔵所では、コンテナ査定は道路側で行われている)、コンテナを査定する者が、公道で交通関連事故に会う危険を抑えることができ、コンテナトラックをより早く転回させることができる。これにより、公道での交通渋滞と、関連の道路安全性に関する危険を減らすことができる。検査され、修理され、及び/又は洗浄されたコンテナは、海上貨物コンテナ処理装備により、開口部を通して、屋根に送られる。下方フロアは、倉庫、オフィス空間、及び/又は汎用工業的空間としても使用可能である。あるいは、コンテナ保守及び処理設備とコンテナ検査設備は、ビル屋根に配設することも可能である。
コンテナは、そのコンテナの所有者に従い、上面に配置することができる。コンテナは、好ましくは少なくとも9台重ねて格納でき、最大20台又は30台まで積み重ねて格納できる。コンテナは、少なくとも一20フィート等価単位(TEU)のカーゴ容量を有している。
図1は、本発明の一実施形態による建造物構造100の概略側面図である。建造物構造100は、コンテナを収容するような構造の多階層建造物である。建造物構造100の上方フロアは、コンテナを格納できるようになっている。特に、コンテナは、建造物構造100の屋根110の上面113上に格納される。屋根110の下は、コンテナ検査、修理、保守及び処理設備、並びに荷積み/荷降しベイを備える下方フロア120である。下方階には地上階130も含まれ、汎用オフィス空間とすることもできるし、倉庫を有していてもよい。地上フロア130と下方フロア120の間の追加的フロアは、任意に設けることができる。
コンテナの屋根110への収容は、一般的に、IICL規定に基づき与えられたコンテナ標準に従う。コンテナは、屋根110の格納空間内においては、他のコンテナの上に積み重ねられる。積み重ねられたコンテナの各列は、一般的にその所有者により位置付けされる。図1においては、屋根110は、コンテナのトラックへの/トラックからの荷積み/荷降しのためのオーバーヘッドクレーン114を備えるように示されている。
屋根110は、格納空間を仕切る、高く延びたフェンス112を備えている。好適には、高く延びたフェンス112は、少なくともコンテナ9台分の高さよりも高い。高く延びたフェンス112は、風に対抗し、コンテナが倒れてしまう事故を防いでいる。高く延びたフェンスの高さは、建造物構造100の地理的所在と、格納すべきコンテナの意図した数に依存するであろう。
空間が問題とならない場合には、9台以下のコンテナの積み重ねで、十分な格納容量であろうので、高く延びたフェンスは必要ないかもしれない。しかしながら、空間が少ない場合は、より高い積み重ね階層とすることにより、格納容量を増やす必要性があろう。より高いレベルの積み重ねとなると、フェンスが必要となる。有利なことに、例えば、10ヘクタールの土地における建造物構造は、従来の地面収容技術と比較すると、2.5倍以上の、土地又は占有地の面積に対する格納容量を提供することができる。更に、建造物構造100の下方フロアは、他の目的に使用可能であるので、これにより空間経済性は更に推進される。また、トラックは、作業中、建造物100(傾斜路105を含む)内に整列されるので、空間利用性は更に最適化され、公道上の交通渋滞や道路安全性に対する危険が緩和される。
一実施形態によれば、高く延びたフェンス112は、固い壁である。他の実施形態によれば、高く延びたフェンス112は、ワイヤーフェンスである。更に他の実施形態によれば、屋根110は、ワイヤーフェンスと組み合わされた壁を含んで構成されている。
他の実施形態によれば、屋根110は、非構造体シェルターのようなシェルターを有し、格納されるコンテナに対する更なる防御手段を提供している。ここで、シェルターはコンテナを支持するのに不十分な強度を有する、という意味に、非構造的という語句は使用される。
図2は、上方フロアを地上に接続するための傾斜路105を更に有する建造物構造100を示している。傾斜路105により、車両は、上方フロア及び屋根を介してそれらに到達できる。傾斜路105は、ここでは、車両が2方向に同時に通行できる二車線で示されている。傾斜路105の走行路に沿って、屋根110に繋がる通路106が設けられている。
図2は、また、屋根110の上面上の格納領域210と、走行路220と、荷積み/荷降しベイ230とを示している。格納領域210は、コンテナの大きさと所有者に応じてレイアウトできる。任意ではあるが、同じ大きさ及び同じ所有者のコンテナは、扱いの便宜で一緒に積み上げられる。コンテナは、オーバーヘッドクレーン114により扱われるので、コンテナは、ごく近接して効果的に積み重ねられ、全格納空間を減らすことができる。走行路220は、屋根110の中央部に設けられており、格納領域210は、その走行路220の両側に設けられている。走行路220は、傾斜路105からのトラックを屋根110まで走行させることができる通路106に繋がっている。屋根の上面と下方フロアは、開口部を有しており、その大きさは、オーバーヘッドクレーン114がコンテナを下方フロアから屋根へ、又はその逆に移動させることができるような大きさである。
オーバーヘッドクレーン114により、コンテナをより早く回転させることができ、それでトラックの待ち時間やトラックの過密を大きく削減できる。これに対し、コンテナ格納機によれば、内側の積み重ねにアクセスできるようになるには、外側の積み重ねからコンテナを取り除かなければならない。例を挙げれば、奥行き9列、高さ10台の中の最後のコンテナを取り出すためには、コンテナ格納機によれば、最後のコンテナを取り出すのに89台のコンテナを動かす必要があるが、オーバーヘッドクレーンによれば、必要な最後のコンテナを取り出すのに、最後の列まで進んで9台のコンテナを取り除くだけですむ。
図3は、本発明の一実施形態による図1の下方フロア120の平面図である。下方フロア120は、図2の屋根110に対応するレイアウトで構成されている。下方フロア120は、走行路320、荷積み/荷降しベイ330、コンテナ保守及び処理区画340、及びコンテナ検査ターミナル350を有している。走行路320は、下方フロア120の中央部に設けられており、荷積み/荷降しベイ330、コンテナ保守及び処理区画340、及びコンテナ検査区画350は、その走行路320の両側に設けられている。走行路320は、傾斜路105からのトラックを下方フロア120内に走行させることができる通路106に繋がっている。荷積み/荷降しベイ330は、荷積み/荷降しベイ230の真下に位置している。荷積み/荷降しベイ330は、屋根110のフロア開口部に対応した各駐車区画を含んでいる。図2の荷積み/荷降しベイ230の拡大図であり、図3の駐車区画が想像線で示されている図4に示されているように、各開口部は、対応する駐車区画に対してオフセットを有するように配置されており、それにより、トラック400が駐車区画に駐車したとき、コンテナ412のみが開口部に露呈し、トラックの運転台410は屋根に隠されるようになっている。
作業的には、コンテナが積まれたトラックは、建造物構造100に到着し、傾斜路105を通過し、コンテナ検査ターミナル350での検査のために下方フロア120に入る。必要なときには、コンテナは、修理等を含む、保守及び処理作業のための保守及び処理区画340に更に送られる。コンテナに対する検査が合格すると、トラックは、荷積み/荷降しベイ330の駐車区画に駐車する。屋根110に搭載されているオーバーヘッドクレーン114は、開口部を介してコンテナを持ち上げ、格納領域210に積み上げる。
コンテナがトラックから一旦持ち上げられると、トラックは、移動できる。この過程の間、運転手は、居合わせる必要はなく、作業は、リフター又はオーバーヘッドクレーン114を備える海上貨物コンテナ処理装備により行われる。
オーバーヘッドクレーン114は、都合良く騒音や排出物が少ない、電気的に動作するタイプのクレーンとすることできる。オーバーヘッドクレーン114は、トランスランサーシステムであってもよい。建造物構造100は、満タンのコンテナでフロアが一杯になったときのそれらのコンテナの重量に耐えるように設計されている。
図5Aは、本発明の他の実施形態による建造物構造100の屋根の平面図である。屋根500は、格納領域510、走行路520、複数の荷積み領域530、及び複数のフロア開口部540を有している。格納領域510は、コンテナの大きさに応じてレイアウトされ、好ましくは、簡単にアクセスできるよう、コンテナの所有者により配置され、管理される。走行路520は、屋根の中央部に設けられており、建造物構造100の他端に向かって延びており、格納領域510は、その走行路520の両側に設けられている。荷積み領域530は、走行路520に沿って設けられており、そこでは、トラックからのコンテナの荷積み/荷降しが、荷積み領域530に沿って(走行路520に沿って)行われる。各荷積み領域530は、荷積み区画534及び上屋535を有するようにレイアウトされている。上屋535は、コンテナの荷積み及び荷降しの間、トラック運転台を保護するように調整された相互建造物構造である。上屋535は、走行路520に渡って造られた簡単な屋根構造であり、荷積みされたトラックが衝突することなく通過できるよう、荷積みトラックの高さの通路を有している。上屋535の幅は、少なくともトラックの運転台の長さを満たしており、それによりトラック運転台を隠すことができる。その建物の傾斜路とは反対側の端には、フロア開口540が設けられており、屋根500とその下のフロア、すなわち下方フロア、との間のアクセスが可能となっている。同様に、各フロア開口540は、少なくとも1つのコンテナを、下方フロアから屋根へ揚げることができるような大きさである。
しかして、オーバーヘッドクレーンには、回転スプレッダが備わっており、コンテナを、フロア開口540を通して揚げて、衝突させることなく、直接格納領域510に積み上げることができる。他の実施形態においては、回転スプレッダを必要としないように、コンテナ格納領域、荷積み領域530、及びフロア開口540は、同じ方向を向くように調整されている。
図5Bは、本発明の一実施形態による建造物構造100の側面図である。建造物構造100は、屋根500及び下方フロア550を備えている。示されているように、トラックが、屋根に上がると、それらは走行路520に沿って進み、コンテナを載せたり降ろしたりするために荷積み領域530の1つに停車する。トラックが、荷積み/荷降し領域530に停車すると、トラックの運転台は、上屋535の下に隠れる。その間、荷積み/荷降し作業が行われる。図1の屋根110のフロア開口のそれと同様、上屋535は、トラックの運転台をその下に隠すことにより、荷積み/荷降し作業の間、トラックの運転者を保護している。
他の実施形態においては、上屋535は、コンテナを積み重ねるための、走行路520上のプラットフォームとして使用される。図5Cは、一実施形態による下方フロア550の平面図である。下方フロア550は、コンテナ検査ターミナル560、コンテナ入庫領域570、及びコンテナ保守及び処理区画580を備えている。コンテナ検査ターミナル560は、一般的には、駐車区画を備えた駐車領域であり、そこには、荷積みされたトラックが、必要な検査のために停車する。コンテナ保守及び処理区画580は、必要に応じて、コンテナ保守及び修理を行うために設けられている。屋根500のフロア開口540は、コンテナ保守及び処理区画580のところに位置しており、それによりオーバーヘッドクレーンが、コンテナを下方フロア550から持ち上げ、屋根500に積み上げて格納できるようになっている。必要な場合には、コンテナは、コンテナ入庫領域570一時的に格納されていてもよい。フロアの高さに応じて、下方フロア550は、その内部に、2,3層十分に積み上げることができる。
図5Cに戻り、荷積みされたトラックは、コンテナ検査ターミナル560で、検査され、査定される。コンテナ検査ターミナル560に設けられた駐車領域により、最繁時の交通を緩和できる。保守又は修理が必要なコンテナは、コンテナ保守及び処理区画580に送ることができる。必要なときには、コンテナは、コンテナ入庫領域570に格納され、及び/又はフロア開口540を通して屋根500に直接搬送される。
この開示の恩恵を受けた当業者であれば、屋根は、必要な補強をして、積み重ねられた荷積みコンテナの重量に耐えうる構造にされるであろうことは、容易に理解できるであろう。高くそびえたフェンスは、安全及び雑音低減のために、金属クラッドで補強することができる。また、コンテナ入庫制御は、屋内で行われ、コンテナ搬送及び格納制御は、少なくとも部分的に自動化でき、必要な人員を削減することができる。
コンテナに対する作業や適切な計数のためには、箱の計数、系統的積み重ね及び識別の領域における良好な管理が必要とされる。運転者及び技術者を含む熟練された職員や良好なコンピュータ管理システムが、効率的で、安全で、素早い運搬を保証するためには必要である。箱にかかる費用というのは、量、TEUに必要な空間、取扱い料金、検査、保守及び修理並びに他の手数料による。
図6Aは、図1のものと同様、他の実施形態の建造物構造600を示す図である。建造物構造600は、屋根610及び1つ以上の海上貨物コンテナ処理装備を有した多階層構造620を含んでいる。海上貨物コンテナ処理装備は、コンテナ601を持ち上げて屋根610上に搬送するように構成されたフォークリフト613、リフター618、オーバーヘッドクレーン610等を含むことができる。リフター618は、建造物構造600の地上レベルと屋根610との間に渡ってカーゴコンテナを持ち上げることができるように構成されている。図6Aに示すように、リフター618は、コンテナを地上レベルから持ち上げることができるよう、建造物構造600の一方の側面からはみ出しているオーバーヘッドクレーンである。一旦、コンテナが屋根610まで持ち上げられると、それらは、屋根610への適切な積み重ねのために海上貨物コンテナ処理装備615に渡される。コンテナがトラックに荷積みされるべきときは、それらは、海上貨物コンテナ処理装備615により積み重ね部から取り上げられ、その海上貨物コンテナ処理装備615は、荷積みベイに駐車しているトラックに載せるために、それらをリフター618に渡す。しかして、トラックは、コンテナを荷積み/荷降しするために屋根まで上がる必要はない。同様に、トラックの運転台をコンテナの落下から守るための安全手段として、上屋(図示せず)が設けられている。リフター618は、例えば油圧リフターである。
図6Bに示されたような他の実施形態においては、建造物構造600は、その建造物構造600内の通路又はシャフトを形成する、多階層構造620の各中間フロアでの、鉛直方向に並んだフロア開口619を備えている。リフター618を各フロア開口の真上に搭載することにより、そのフロア開口を通して、コンテナを地上レベルから屋根610まで持ち上げることができる。
図2の傾斜路105が、任意に、建造物構造600の一部として接続されていてもよい。傾斜路が使用されないときには、更なる領域空間が節約できる。
本発明は、土地区画比を改善し、公道上の交通渋滞の問題に対処している。この発明は、限定されるわけではないが、港及び/又は内陸のコンテナ貯蔵庫で使用可能である。
いくつかの実施形態についてのこれまでの開示及び詳細な説明から、本発明の真の範囲及び精神から逸脱することなく、各種変形、追加、及び他の実施形態が可能であることは明らかであろう。議論された実施形態は、本発明及びその実用的応用の原理を最適に表現するように選択され記述されたので、当業者は、本発明を、想定される特定の使用態様に合うように、各種実施形態において使用できるし、いろいろ変形して使用できる。かかる全ての変形や変種は、それらの公平に、合法的に、等しく与えられる幅に応じて解釈されると、付随の請求の範囲により画定される発明の範囲内にある。
Claims (25)
- 陸地の上に配置された建造物構造であって、
下面と海上貨物コンテナを格納するように構成された上面とを有する屋根と、
前記上面に載置された少なくとも1つの海上貨物コンテナ処理装備であって、前記海上貨物コンテナ処理装備は、前記海上貨物コンテナを、前記屋根に移動させ、また前記屋根から移動させるように構成されている、前記海上貨物コンテナ処理装備と、
前記上面に載置された少なくとも2つの海上貨物コンテナであって、一つの海上貨物コンテナが他の海上貨物コンテナの上に積み重ねられる、前記少なくとも2つの海上貨物コンテナと、
前記屋根を前記陸地に接続する傾斜路と、
前記屋根の下方で前記陸地の上方にある少なくとも2つのフロアであって、各フロアは前記建造物構造の異なる階にある、前記少なくとも2つのフロアと、
を備えることを特徴とする、建造物構造。 - 前記屋根は、前記屋根と該屋根に隣接するフロアとの間で前記海上貨物コンテナの1つが渡されるのに十分な大きさの開口を画定していることを特徴とする、請求項1に記載の建造物構造。
- 前記屋根の上に延びる障壁をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載の建造物構造。
- 前記障壁は、金属クラッド、壁、及びワイヤーフェンスのうちのいずれかあることを特徴とする、請求項3に記載の建造物構造。
- 前記少なくとも1つの海上貨物コンテナ処理装備は、前記建造物構造の側面を超えて延びており、それにより前記少なくとも1つの海上貨物コンテナ処理装備は、海上貨物コンテナを前記屋根まで揚げたり、前記屋根から降ろしたりする、請求項1に記載の建造物構造。
- 前記少なくとも1つの海上貨物コンテナ処理装備は、クレーンであることを特徴とする、請求項1又は請求項5に記載の建造物構造。
- 前記クレーンは、前記屋根の前記上面に沿って移動可能であることを特徴とする、請求項6に記載の建造物構造。
- 前記少なくとも1つの海上貨物コンテナ処理装備は、リフター、フォークリフト、及びリーチスタッカーのうちのいずれかであることを特徴とする、請求項1又は請求項5に記載の建造物構造。
- 前記海上貨物コンテナ処理装備は、少なくとも30,500kgの荷重積載容量を有することを特徴とする、請求項1に記載の建造物構造。
- 前記傾斜路は前記少なくとも2つのフロアにも接続されていることを特徴とする、請求項1に記載の建造物構造。
- 前記傾斜路を利用して前記屋根に到達したトラックを更に備え、前記少なくとも1つの海上貨物コンテナ処理装備は、前記トラックから前記屋根の前記上面に海上貨物コンテナを降ろすことを特徴とする、請求項1に記載の建造物構造。
- 前記屋根と該屋根に隣接するフロアとの間の空間と、前記フロアの少なくとも1つと該フロアに隣接するフロアとの間の空間の少なくともいずれかを更に備え、
前記空間をコンテナトラックが通過することを特徴とする、請求項1に記載の建造物構造。 - 前記空間及び前記上面の一方は、コンテナ保守及び処理設備、並びに、コンテナ検査設備のうちの少なくとも一方を収容していることを特徴とする、請求項12に記載の建造物構造。
- 前記空間は、汎用オフィス空間、倉庫、及び汎用工業的空間のうちの少なくとも1つを画定していることを特徴とする、請求項12又は請求項13記載の建造物構造。
- 荷積み及び荷降し領域を更に備えることを特徴とする、請求項1に記載の建造物構造。
- 前記荷積み及び荷降し領域は、前記上面上にあることを特徴とする、請求項15に記載の建造物構造。
- 前記海上貨物コンテナは、コンテナ保守及び処理設備において洗浄されることを特徴とする、請求項1に記載の建造物構造。
- 前記海上貨物コンテナは、前記少なくとも1つの海上貨物コンテナの所有者に応じて、前記上面に配置されることを特徴とする、請求項1に記載の建造物構造。
- 前記海上貨物コンテナは、少なくとも9個の海上貨物コンテナの高さまで積み上げることが可能であることを特徴とする、請求項1に記載の建造物構造。
- 前記海上貨物コンテナは、少なくとも一20フィート等価単位(TEU)のカーゴ容量を有することを特徴とする、請求項1に記載の建造物構造。
- 前記海上貨物コンテナ処理装備は、少なくとも24,000kgの荷重積載容量を有することを特徴とする、請求項1に記載の建造物構造。
- 前記フロアの少なくとも1つは、前記海上貨物コンテナの1つが通過するのに十分な大きさの開口を画定することを特徴とする、請求項2に記載の建造物構造。
- 前記海上貨物コンテナ処理装備は、少なくとも1つの空の海上貨物コンテナの荷重積載容量を有していることを特徴とする、請求項1に記載の建造物構造。
- 前記屋根の上方に位置した非構造体シェルターを更に備えることを特徴とする、請求項1に記載の建造物構造。
- 前記傾斜路は自然に換気されている、請求項1に記載の建造物構造。
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