JP2010171813A - 画像処理装置及びその制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 記録ドットのクラスターサイズを可変ならしめ、かつ、明部、暗部および中間部の全域に対して高画質な2値の画像出力を得る。
【解決手段】 加算器22、23は、着目画素データとその着目画素の位置に分配された誤差、乱数RND、及び、調整値を加算し、その加算結果Pxyをセレクタ37に供給する。セレクタ37は、画素データPxyと閾値Ts、Thと比較することで、明部処理部24、暗部処理部25、中間部処理部27のいずれか1つに画素データPxyを供給する。中間部処理部27は、画素データPxyの値に応じて単調増加する閾値Tと、前記画素データPxyの値とを比較することで、着目画素データの2値化結果Qxyを決定する。明部処理部24と暗部処理部25は、入力したの画素データPxyの値に応じてクラスターサイズと、既2値化結果の探索画素数とを決定し、着目画素データの2値化結果Qxyを決定する。誤差拡散マトリックス部B28は、2値化結果QxyとPxyの誤差を、未2値化画素位置に分配する。
【選択図】 図4
【解決手段】 加算器22、23は、着目画素データとその着目画素の位置に分配された誤差、乱数RND、及び、調整値を加算し、その加算結果Pxyをセレクタ37に供給する。セレクタ37は、画素データPxyと閾値Ts、Thと比較することで、明部処理部24、暗部処理部25、中間部処理部27のいずれか1つに画素データPxyを供給する。中間部処理部27は、画素データPxyの値に応じて単調増加する閾値Tと、前記画素データPxyの値とを比較することで、着目画素データの2値化結果Qxyを決定する。明部処理部24と暗部処理部25は、入力したの画素データPxyの値に応じてクラスターサイズと、既2値化結果の探索画素数とを決定し、着目画素データの2値化結果Qxyを決定する。誤差拡散マトリックス部B28は、2値化結果QxyとPxyの誤差を、未2値化画素位置に分配する。
【選択図】 図4
Description
本発明は、画像データの2値化技術に関するものであり、特に、デジタル複写機や複合機に搭載される印刷部に出力する際の画像2値化技術に関するものである。
従来より、デジタルプリンティング方式として図1(A)に示されるような網点出力によるAM方式によるハーフトーン技術が安定したハーフトーニングとして多く用いられてきた。一方、近年の印刷技術において、FM方式が用いられるようになりつつある。かかるFM方式は、AMスクリーン方式と比較して、
1.被写体およびスクリーン毎のモアレが生じない。
2.中間調画像のみならず文字・線画に対しても高精細描写が可能。
3.色再現域が拡大する。
4.レジストレーションずれに対して耐性がある。
等の特徴があり、高級オフセット印刷分野で盛んに用いられるようになった。デジタルプリンティングの分野においてもインクジェット方式等のデジタルプリンティングでは、誤差拡散法によるFMハーフトーン・スクリーンが多く用いられている。この誤差拡散法は、一般に図1(B)に示される様なDisperse型と呼ばれる。
1.被写体およびスクリーン毎のモアレが生じない。
2.中間調画像のみならず文字・線画に対しても高精細描写が可能。
3.色再現域が拡大する。
4.レジストレーションずれに対して耐性がある。
等の特徴があり、高級オフセット印刷分野で盛んに用いられるようになった。デジタルプリンティングの分野においてもインクジェット方式等のデジタルプリンティングでは、誤差拡散法によるFMハーフトーン・スクリーンが多く用いられている。この誤差拡散法は、一般に図1(B)に示される様なDisperse型と呼ばれる。
しかしながら、かかる誤差拡散法にて電子写真をベースとしたデジタルプリンティング装置に画像出力を行なった場合、十分な階調再現が得られない。この理由は、電子写真をベースとしたデジタルプリンティング装置は、電子写真プロセスの特性により記録画像の高空間周波数特性が低下しているため、高空間周波数の再現に追従できないからである。その原因として、OPCやアモルファスシリコン等の感光ドラム表面上に電子的に一様帯電された表層を、レーザ等の光ビーム走査により感光ドラムの電荷を除電する露光過程での非線型性や、現像、転写、定着等の電子写真プロセスの複雑さによる。そのため、微小1ドットは記録されにくく、数ドットのクラスター状態になって初めて記録される。
かかる現象を回避するため、電子写真をベースとしたデジタルプリンティング装置においては、記録ドットをクラスター化して記録空間周波数を下げて画像出力を行なう、図1(C)に示される、いわゆるクラスター型のFMハーフトーン方式が必要となる。しかしながら電子写真記録プロセスや、光学スポットサイズの違いにより機種ごとに空間周波数に対する応答特性(MTF特性)が異なり、クラスターサイズを機種ごとに異ならしめる必要がある。
これを実現する方法として、出力信号フィードバックによる誤差拡散法(Error diffusion with output dependent feedback法:以降グリーンノイズ法と呼ぶ)がある。これは誤差拡散法をベースに、既2値化画素データを再び入力画像データに加算し2値化することにより、出力画像のクラスター化が行なわれるもので、ゲイン係数を制御することにより出力クラスターサイズを異ならしめることが可能である。しかしながら、かかるグリーンノイズ法による画像出力は、画像データの全領域に対して、均一(Homogeneous)で、異方性のないクラスタードットが得られる保証は無く、特に明部と暗部においてドットの均一性が崩れ画質劣化が生じ易いという問題が残る。
D.L.au, G.R.Arce and N. C. Gallagher: Digital Halftoning by means of green-noise masks, J. Opt. Soc. Am, Vol.16, No.7/July, 1575-1586(1999). D.L.au and G.R.Arce: Robust Halftoning with Green-Noise, IS&T’s 1999 PICS Conference, 315-320 (1999). D.L.au, G.R.Arce, and N. C. Gallagher: Digital Color Halftoning with Generalized Error Diffusion and Multichannel Green-Noise Masks, IEEE Transaction on Image Processing, Vol.9,No.5, 923-935, May (2000). G.Marcu;"Error diffusion algorithm with output position constraints for homogeneous highlight and shadow dot distribution", Journal of Electronic Imaging, Vol.9(1), pp46-51, (January 2000)
D.L.au, G.R.Arce and N. C. Gallagher: Digital Halftoning by means of green-noise masks, J. Opt. Soc. Am, Vol.16, No.7/July, 1575-1586(1999). D.L.au and G.R.Arce: Robust Halftoning with Green-Noise, IS&T’s 1999 PICS Conference, 315-320 (1999). D.L.au, G.R.Arce, and N. C. Gallagher: Digital Color Halftoning with Generalized Error Diffusion and Multichannel Green-Noise Masks, IEEE Transaction on Image Processing, Vol.9,No.5, 923-935, May (2000). G.Marcu;"Error diffusion algorithm with output position constraints for homogeneous highlight and shadow dot distribution", Journal of Electronic Imaging, Vol.9(1), pp46-51, (January 2000)
本発明は、記録ドットのクラスターサイズを可変ならしめ、かつ、明部、暗部および中間部の全域に対して高画質な2値の画像出力を得る技術を提案するものである。
かかる課題を解決するため、例えば本発明の画像処理装置は以下の構成を備える。すなわち、
誤差拡散法を用いて、多値画像データを2値画像データに変換する画像処理装置であって、
2値化対象の多値の画素データを入力する入力手段と、
前記入力手段で入力した画素データの近傍に位置する所定数の画素の2値化結果に基づき、調整値を算出する調整値算出手段と、
前記入力手段で入力した前記画素データに、当該画素データの位置に分配された誤差及び前記調整値算出手段で算出した調整値を加算し、前記画素データを更新する更新手段と、
該更新手段による更新後の着目画素データの値と、閾値Ts、Thと比較することで、前記着目画素データが明部、暗部、及びその中間の中間部のいずれに属するかを判定する判定手段と、
該判定手段で前記着目画素データが前記明部に属すると判定した場合、前記着目画素データの値に応じて決まる範囲内の、既に2値化された結果を参照し、前記着目画素データに対する2値画素データの値を決定する明部処理手段と、
前記判定手段で前記着目画素データが前記暗部に属すると判定した場合、前記着目画素データの値に応じて決まる範囲内の、既に2値化された結果を参照し、前記着目画素データに対する2値画素データの値を決定する暗部処理手段と、
前記判定手段で前記着目画素データが前記中間部に属すると判定した場合、前記着目画素データの値に応じて単調増加する閾値Tと、前記着目画素データの値とを比較することで、前記着目画素データに対応する2値画素データの値を決定する中間部処理手段と、
前記着目画素データの値と、前記明部処理手段、前記暗部処理手段、前記中間部処理手段のいずれかで決定した2値画素データの値との差分を、前記着目画素データの画素位置の近傍の未2値化画素位置に分配する分配手段と
を備え、
前記明部処理手段と暗部処理手段は、前記着目画素データの値に応じて、黒ドットあるいは白ドットのクラスターサイズを設定することを特徴とする。
誤差拡散法を用いて、多値画像データを2値画像データに変換する画像処理装置であって、
2値化対象の多値の画素データを入力する入力手段と、
前記入力手段で入力した画素データの近傍に位置する所定数の画素の2値化結果に基づき、調整値を算出する調整値算出手段と、
前記入力手段で入力した前記画素データに、当該画素データの位置に分配された誤差及び前記調整値算出手段で算出した調整値を加算し、前記画素データを更新する更新手段と、
該更新手段による更新後の着目画素データの値と、閾値Ts、Thと比較することで、前記着目画素データが明部、暗部、及びその中間の中間部のいずれに属するかを判定する判定手段と、
該判定手段で前記着目画素データが前記明部に属すると判定した場合、前記着目画素データの値に応じて決まる範囲内の、既に2値化された結果を参照し、前記着目画素データに対する2値画素データの値を決定する明部処理手段と、
前記判定手段で前記着目画素データが前記暗部に属すると判定した場合、前記着目画素データの値に応じて決まる範囲内の、既に2値化された結果を参照し、前記着目画素データに対する2値画素データの値を決定する暗部処理手段と、
前記判定手段で前記着目画素データが前記中間部に属すると判定した場合、前記着目画素データの値に応じて単調増加する閾値Tと、前記着目画素データの値とを比較することで、前記着目画素データに対応する2値画素データの値を決定する中間部処理手段と、
前記着目画素データの値と、前記明部処理手段、前記暗部処理手段、前記中間部処理手段のいずれかで決定した2値画素データの値との差分を、前記着目画素データの画素位置の近傍の未2値化画素位置に分配する分配手段と
を備え、
前記明部処理手段と暗部処理手段は、前記着目画素データの値に応じて、黒ドットあるいは白ドットのクラスターサイズを設定することを特徴とする。
本発明によれば、文字線画や中間調画像が混在する文書画像であっても、明部、暗部および中間部の全域に対して高画質な2値の画像出力を得ることが可能になる。
以下、添付図面に従って本発明に係る実施形態を詳細に説明する。
図2は実施形態における複合機(MFP)のブロック構成図である。同図では、便宜的に、MFP内に基板として配置されるコントローラ3を外部に示している。本装置は、原稿を読取る読取手段としてのスキャナ1、印刷手段としてのプリンタ2を搭載し、これらをコントローラ3が制御するものである。コントローラ3は、ROM4、RAM5、プログラムメモリを格納したり、画像データのバッファとして機能する記憶手段としてのHDD6、液晶表示器に代表されるディスプレイ8、キーボード9を備える。更に、コントローラ3は、ネットワークと通信するための通信部10、画像データの2値化を行ないプリンタ2に、その2値化したデータを出力する画像処理部11を有する。そして、コントローラ3のCPU7が、HDD6に格納されたプログラムをRAMに読出し、実行することで、上記の各構成要素を制御することになる。なお、実施形態におけるプリンタ2は、モノクロのレーザビームプリンタを採用するものとして説明する。そして、実施形態における印刷対象の多値画像データの各画素は輝度値(もしくは明度値)を示し、8ビット(256階調)で表わされているものとして説明する。
図3は主に画像処理部11の構成を示すブロック構成図である。プリンタ2からの水平・垂直の同期信号15は、出力ラスター画像のH-Sync,V-Sync信号と画素クロックにより構成される。RAM5あるいはHDD6に記憶されたCG画像データに代表される多値画像データは、画像処理部11内の画像メモリ12に転送される。そして、2値化処理部13がその画像メモリ12に格納された多値画像データを2値データに変換(2値化)し、2値画像データをレーザ・ドライバ14に出力する。レーザ・ドライバ14は、入力した2値画像データに基づき半導体レーザ15を駆動する。この結果、半導体レーザ15からはビーム変調された変調ビーム16が出射させる。かかる変調光ビームは図示されていないが、電子写真記録技術をベースとした記録装置に導かれ、光露光→現像→転写→定着の電子写真プロセスを経て画像出力される。
図4は、実施形態における2値化処理部13のブロック構成図である。画像メモリ12に格納された多値画像データ(1画素が8ビット=256階調とする)はラスタースキャン順に1画素単位に読込まれ、この2値化処理部13に供給される。多値画像データの座標(x,y)の画素が図示のMxy20である。この画素データMxy20は、不図示の乱数発生回路から供給された乱数データ34(RND)、および、入力した画素データの位置に分配された誤差データXeと加算器21で加算され、画素データP’xyとして加算器22に供給される。
P’xy=Mxy+Xe+RND …(1)
加算器22は、画素データP’xyに、後述するグリーンノイズのゲイン調整値Xhを加算し、その結果を画素データPxy(更新後の着目画素データ)としてセレクタ23に供給される。
Pxy=P’xy+Xh=Mxy+Xe+RND+Xh …(2)
セレクタ23は、入力した画素データPxyの値と閾値Ts、Th(但しTs<Th)とを比較し、以下の条件に基づき、入力した画素データPxyが明部、暗部、中間部のいずれに属するのかを判定する。そして、セレクタ23は、その判定結果に応じて、入力した画素データPxyを、明部処理部24、暗部処理部25、中間部処理部27のいずれかに出力する。
P’xy=Mxy+Xe+RND …(1)
加算器22は、画素データP’xyに、後述するグリーンノイズのゲイン調整値Xhを加算し、その結果を画素データPxy(更新後の着目画素データ)としてセレクタ23に供給される。
Pxy=P’xy+Xh=Mxy+Xe+RND+Xh …(2)
セレクタ23は、入力した画素データPxyの値と閾値Ts、Th(但しTs<Th)とを比較し、以下の条件に基づき、入力した画素データPxyが明部、暗部、中間部のいずれに属するのかを判定する。そして、セレクタ23は、その判定結果に応じて、入力した画素データPxyを、明部処理部24、暗部処理部25、中間部処理部27のいずれかに出力する。
暗部処理部24、明部処理部25、及び、中間部処理部27は、入力した画素データPxyを2値化し、その2値化結果を2値化出力データQxyとして出力する。実施形態では、1画素8ビットしているので、2値化出力データQxyは8ビットの最小値0、最大値255のいずれかである。ただし、規格化されているのであれば2値化出力データを1ビットの値0、1で表わしても構わない。
2値化出力データQxyは、レーザドライバ14に出力されると共に、複数ライン分のバッファメモリを有するグリーンノイズマトリクス部C29、及び、減算器31に供給される。減算器31は、2値化出力データQxyと画素データP’xyとの差分(誤差)を算出し、誤差拡散マトリクス部B28に供給される。
以下、誤差拡散マトリクス部B28、グリーンノイズマトリクス部C29について説明する。
誤差拡散マトリクス部B28は、複数ライン分のバッファメモリを有し、着目画素データの2値化処理で発生した誤差(=Qxy−P’xy)を、着目画素の近傍の複数の未2値化画素位置に分配する。
図5は、着目画素X63にて生じた誤差を誤差拡散マトリックスによる誤差配分を示す図である。拡散される画素は未2値化画素(これから2値化を行なう画素分)に対して行なわれる。図5は以下に示されるJarvisの誤差拡散マトリックスを示す。
図6はStuckiの誤差拡散マトリックスを示している。
本実施形態では、このJarvisの誤差拡散マトリックスを用いるものとして説明する。図5の誤差拡散マトリクスによると、1つの画素位置で発生した誤差は、12個の未2値化画素位置に分配される。これを別な表現で言えば、着目画素位置X63の位置には、過去の既2値化済みの12個の画素位置から分配された誤差が累積加算されていることを意味する。この着目画素X63の位置の累積誤差が先に示したXeとなって、加算器21に供給されることになる。
次に、グリーンノイズマトリクス部C29について説明する。先に説明したように、グリーンノイズマトリクス部C29も複数ライン分のバッファメモリを有する。図7は、グリーンノイズマトリクス部C29内のバッファに格納された所定数の既2値化画素データから、着目画素位置におけるデータ取得のマトリックス(グリーンノイズマトリックス)を示している。図示のa0乃至a3は、注目画素X63に対し、既2値化画素の参照位置と重み係数値(weighting factor)を示している。重み係数値ai(i=0,1,2,3)を、0とするとその画素からのデータの取り込みが無いことを表す。実施形態では、Σai=1 となるようにノーマライズされている。
図8(A)、(B)はグリーンノイズマトリックスの一例を示す。同図(A)は2画素を参照画素としたもので、グリーンノイズC2とすると次の通りである。
また、図8(B)は3画素を参照画素としたもので、グリーンノイズC3とすると次の通りである。
また、図8(B)は3画素を参照画素としたもので、グリーンノイズC3とすると次の通りである。
本実施形態におけるグリーンノイズはC3を採用し、このマトリクス演算を行なうものとして説明する。
図4において、グリーンノイズマトリックスによる取得データ(C3)は、ゲイン調整器30にてゲイン係数hが乗算され調整値として、加算器22にて入力データに加算される。すなわち、ゲイン調整器30は、調整値算出手段として機能することになる。ゲイン調整器30からの出力は以下の式で表される。
ここでhはゲイン係数、Qi,jは既2値化画素の(i,j)における出力画素値を表し、ai.jは図8(B)の3つの重み係数である。ゲイン係数hは、エッジ量検出部35によって検出されたエッジ量(EDGE信号)の値によって決まる。従って画像の内容によって変動する値となる。詳細は後述する。
ここでhはゲイン係数、Qi,jは既2値化画素の(i,j)における出力画素値を表し、ai.jは図8(B)の3つの重み係数である。ゲイン係数hは、エッジ量検出部35によって検出されたエッジ量(EDGE信号)の値によって決まる。従って画像の内容によって変動する値となる。詳細は後述する。
以上、誤差拡散マトリクス部B28、グリーンノイズマトリクス部C29について説明した。
図9は実施形態における2値化処理部13の2値化処理(ハーフトーニング)の処理手順を示すフローチャートである(以降、実施形態におけるよるハーフトーニングをVariable Cluster Screen VACSと称することにする)。以下、図9のフローチャートに従い、実施形態における明部処理部24、暗部処理部25、中間部処理部27の処理についても説明する。
まず座標(x,y)に位置する画像データMxyを読み出す(ステップS40)。更に、着目画素位置に対する別途計算されたエッジ量を入力し、エッジ量から求まるゲイン係数hを算出する。また領域分けの閾値Ts、Thを求める(ステップS41)。次に閾値設定部26が、入力画像データMxyから閾値Tを算出する(ステップS42)。画像データに誤差データXeや乱数値RNDを加算(ステップS43)した後、更に、グリーンノイズ値GNが加算し、更新後の画素データPxyを得る(ステップSS44)。
ここで、画素データPxy、Mxyの値が特定の条件を満たす場合の2値化処理を行なう(ステップS45、S46)。具体的には、次の通りである。
・Mxy=0の場合、Qxy=0として出力する。
・Mxy=255の場合、Qxy=255として出力する。
・Mxy=0の場合、Qxy=0として出力する。
・Mxy=255の場合、Qxy=255として出力する。
誤差拡散法により誤差を加算された画素データは、画像のレンジ(実施形態では8ビットとしているので、そのレンジは0乃至255)を超えてデータを保有する。かかる強制的な操作では、CG等で作られた白や黒の線を明瞭に出す効果がある。
なお、かかる処理を行なうため、図4では示していないが、明部処理部24、暗部処理部25には、Pxy、Mxyが供給される。
引き続きセレクタ23において、着目画素データPxyがいずれの領域に属するのかの判定が行われる。まず、図10,図11に沿って領域分けを説明する。図10は8ビット連続階調のグレースケールを示す。黒が画像データの0を表し、白が255を示す。図11は明部、中間部、暗部の領域を示す。画像データPxyに対して、暗部は画像データ0から閾値Tsまで、中間部は閾値Tsから閾値Thまで、明部は閾値Thから255までを示す。すなわち、更新後の着目画素データPxyの値に応じて、明部、中間部、暗部の3領域のいずれに属するのかの判定とその出力先を決定する。
Pxy<Tsのとき、暗部処理部24にPxyを出力する。
Ts≦Pxy<Thのとき、中間部処理部27にPxyを出力する。
Th≦Pxyのとき、明部処理部25にPxyを出力する。
ここで、Ts、Thは、暗部(シャドー部)、および、明部(ハイライト部)を判定するための閾値である。
Pxy<Tsのとき、暗部処理部24にPxyを出力する。
Ts≦Pxy<Thのとき、中間部処理部27にPxyを出力する。
Th≦Pxyのとき、明部処理部25にPxyを出力する。
ここで、Ts、Thは、暗部(シャドー部)、および、明部(ハイライト部)を判定するための閾値である。
そして、明部処理部24、暗部処理部25、中間部処理部27がそれぞれの領域で異なった処理を行なう。
先ず、中間部処理部27を説明する。中間部処理部27は、図9におけるステップS42にて算出した閾値T(閾値設定部26で算出される)と、注目画素データPxyとを比較し、2値化する(ステップS47)。すなわち、
Pxy≧Tの場合、Qxy=255
Pxy<Tの場合、Qxy=0
次に、明部処理部24及び暗部処理部25を説明する。
Pxy≧Tの場合、Qxy=255
Pxy<Tの場合、Qxy=0
次に、明部処理部24及び暗部処理部25を説明する。
図4におけるQxyメモリ33は、複数ライン分の2値化結果、すなわち、2値画素データを格納するラインバッファで構成される。
図12は、2値化結果が0の画素を黒、255が白とした場合の明部領域の一例を示している。
明部処理部24は、Qxyメモリ33に格納された2値化された画像領域内において、着目画素63からの最も近傍に位置する黒画素(図示の参照符号64B)までの距離rを求める。次に求めた距離rが、注目画素の画素データPxyから求まる所定距離内にあるか否かを判断する。すなわち注目画素の画像データPxyから求まる所定距離をr0、注目画素と最近接の黒画素(値が“0”)との距離をr とした時、以下の条件式で注目画素の2値化出力を決定する。
・r<r0の場合、Qxy=255
・r≧r0の場合、Qxy=0
但し、
r=sqrt{(x1−x)^2+(y1−y)^2}
である。ここで、sqrt()は平方根を示し、x^yはxのy乗を示す。また、x、yは着目画素の座標値を示し、x1、y1は着目画素に最も近い黒画素の座標を示してる。なお、2つの距離の大小判定できれば良いので、必ずしも平方根を求める必要はない。また、r0の決定法の詳細は後述する。
・r<r0の場合、Qxy=255
・r≧r0の場合、Qxy=0
但し、
r=sqrt{(x1−x)^2+(y1−y)^2}
である。ここで、sqrt()は平方根を示し、x^yはxのy乗を示す。また、x、yは着目画素の座標値を示し、x1、y1は着目画素に最も近い黒画素の座標を示してる。なお、2つの距離の大小判定できれば良いので、必ずしも平方根を求める必要はない。また、r0の決定法の詳細は後述する。
次に、図13を用いて、暗部処理部25の処理を説明する。暗部処理部25は、明部処理部24とは逆に、Qxyメモリ33内の既2値化領域内の白ドット(値が“255”の画素)の探索を行なう。
そして、注目画素63の近傍の既2値化画素で最も近傍に位置する白画素(図示の参照符号64W)の注目画素からの距離rが、注目画素の画素データから求まる所定距離内にあるか否かを判断し、明部処理の時と同様にして、以下の条件式で2値化出力データQxyを決定する。
r<r0の場合、Qxy=0
r≧r0の場合、Qxy=255
明部、暗部の処理は、探索する画素が黒画素(2値化結果が0)か、白画素(2値化結果が255)かの違いであるので、以下では、明部における処理を更に詳しく説明する。
r<r0の場合、Qxy=0
r≧r0の場合、Qxy=255
明部、暗部の処理は、探索する画素が黒画素(2値化結果が0)か、白画素(2値化結果が255)かの違いであるので、以下では、明部における処理を更に詳しく説明する。
明部処理部24が実行する明部の2値化処理は、着目画素データPxyから最も近い黒画素までの距離rと、着目画素データPxyに依存して決定される距離r0との大小判定するものである。これを別な言い方をするのであれば、着目画素データPxyに依存して決定される距離r0の範囲内に、黒画素があるか否かを探索すれば良いことになる。そこで、探索範囲Nを着目画素データPxyに従って次式の関数L()を用いて決定する(ステップS48)。
N=L(Pxy) …(4)
ここで、このNの値は、物理的には注目画素からの距離を示すが、計算上の簡便さから注目画素を中心位置とし、距離が大きくなる方向の探索ルートを定義する。そして、そのルートに沿って探索すべき画素数(探索画素数)を表わす個数をNとする(詳細後述)。
N=L(Pxy) …(4)
ここで、このNの値は、物理的には注目画素からの距離を示すが、計算上の簡便さから注目画素を中心位置とし、距離が大きくなる方向の探索ルートを定義する。そして、そのルートに沿って探索すべき画素数(探索画素数)を表わす個数をNとする(詳細後述)。
そして、ステップS49のドットチェック処理にて、Qxyメモリ33を参照し、既に2値化した領域内の画素を最大個数Nまで順次探索を行う。そして、ステップS50にて、探索画素数Nまでの探索中に、黒画素(暗部の場合には白画素)が存在するか否かを判定する。もし、N画素までの探索中に、黒画素(暗部の場合には白画素)が存在したと判定した場合には、着目画素の近傍に既に黒画素が存在するわけであるから、注目画素位置には黒画素を打たないようにQxyを“255(白画素)”として決定する(ステップS52)。また、N個の画素の探索において、黒画素が1つも存在しなかったと判定した場合、着目画素の2値化結果Qxyを“0”(黒画素)として決定する(ステップS51)。そして、ステップS53にて、決定した2値化結果をQxyとして出力する。
この後、ステップS54にて、2値化結果Qxyと入力画素データPxyとの差分を誤差データErrorとして計し、その誤差データを通常の誤差拡散法にて近隣の未2値化画素へ配分する(ステップS55)。そして、ステップS56にて、この処理を全画素について行なったと判断するまで繰り返す。
上記は明部の処理であったが、暗部の処理は探索する対象が白画素となる点で異なるだけであり、且つ、既に説明した事項から容易に理解できるであろうから、その説明は省略する。
ここで、先に示した式(4)の関数L()を図14を用いて説明する。
実施形態では画像データの各画素は輝度データとしている。ここで暗部処理について考えると、全領域が全黒(輝度=0)の状態から、累積誤差の加算結果が有る値になったら白ドットを打つとする。入力画素データ値Pxyに対して、近傍の画素の値も画素データPxyと同じ値であると想定し、N0個の画素数に対して、1個の白ドットが打たれるとすると、
N0=255/Pxy …(5)
なる関係があると考えてよい。もしPxyが0乃至1に規格化された実数値を用いるならば、式(5)は
N0=1/Pxy …(5’)
と記述しても良い。
N0=255/Pxy …(5)
なる関係があると考えてよい。もしPxyが0乃至1に規格化された実数値を用いるならば、式(5)は
N0=1/Pxy …(5’)
と記述しても良い。
また、式(4)を、
Pxy≠0の場合:
If Int(255/Pxy)>Nmax then N0=Nmax
Else N0=Int(255/Pxy)
として決定する。そして、
Pxy=0の場合:
N0=Nmax …(6)
としても良い。
なお、Int( )は整数化関数(小数点以下切り捨て)を意味する。
Pxy≠0の場合:
If Int(255/Pxy)>Nmax then N0=Nmax
Else N0=Int(255/Pxy)
として決定する。そして、
Pxy=0の場合:
N0=Nmax …(6)
としても良い。
なお、Int( )は整数化関数(小数点以下切り捨て)を意味する。
図14におけるカーブ70aは式(6)をプロットしたもので、0≦Pxy<Tsの領域において単調減少する。同様に、ハイライト側では、Th<Pxy≦255において対称なカーブを関数で与えることが出来る。
かかる関数は、ハイライトおよびシャドー部におけるドットの分散密度を表す。従ってPxyに対し大きなN0値はより大きな1ドットの占有面積を与える。従ってこの関数を変化することによりハイライトおよびシャドー部の階調特性をコントロールすることが出来る。
図15は画素データPxyに対するN0の値を非線形な任意の曲線を与えるためにルックアップテーブルで表したものである。0≦Pxy≦255においてテーブルメモリに各値を格納することによりN0値を簡単に取得することができる。
図16は暗部処理におけるドットチェック(DotCheck1)の処理を示し、図17は明部処理におけるドットチェック(DotCheck2)を示している。
探索個数N0が与えられると、注目画素を中心に既2値化画素を中心から外側へ探索を行う。探索目的は明部で黒ドットの存在、暗部で白ドットの存在を見出すことである。
ここでは、図16の暗部処理について説明する。このフローでは探索個数N0内に、目的とするドットが存在すればQ1=1を、無ければQ1=0を返す処理である。処理が開始されると、初期値としてQ1に“0”をセットする。そして、i=1からNまで探索するが、i番目の探索ドット位置はテーブルから算出される。すなわち着目画素に対する相対座標値(X1,Y1)は、i番目のx座標が記憶されたメモリSearchX(i) と、y座標が記憶されたメモリSearchY(i) とから、
X1=SearchX(i)
Y1=SearchY(i)
で与えられる(ステップS60a)。次いで、Qxyメモリ33内の、着目画素の座標(X0,Y0)に、抽出した相対座標(X1,Y1)を足し込んだ絶対座標値(X0+X1, Y0+Y1)における既2値化画素値、
d=Qxy(X0+X1,Y0+Y1)
を得る。
X1=SearchX(i)
Y1=SearchY(i)
で与えられる(ステップS60a)。次いで、Qxyメモリ33内の、着目画素の座標(X0,Y0)に、抽出した相対座標(X1,Y1)を足し込んだ絶対座標値(X0+X1, Y0+Y1)における既2値化画素値、
d=Qxy(X0+X1,Y0+Y1)
を得る。
もし、このdが白画素(d=255)であれば、近傍に白画素が存在するものとし、Q1=1を返す。無ければi=N0までこの操作を繰り返す。i=N0に到達しても、白画素が発見できなかった場合には、Q1は初期値“0”として出力される。明部の処理も黒ドットに対して同様の処理を行なう。
図18、図19は探索の方法を示したものである。注目画素X63から同心円状を探索し、同心円の径を徐々に広げる。その結果最も近い位置にある目的の画素64が見つかる。図19(A)は同心円上に沿って右回りに探索していく軌跡(探索ルート)を示したもので、抜けが無く重複がないように画素が順次探索される。同図(B)は矩形の探索順を示す。同心円に比べ矩形の方は注目画素からの距離の正確性には多少欠けるが、簡易なため以降の説明はこれを用いる。
図20は明部処理部及び暗部処理部内に設けられた探索ルート記憶部(不図示)に格納された探索ルート情報を示している。図示のように、探索順に沿って、1,2,3、・・・、の番号が記される。図21はこの探索順の注目画素からの相対座標値を示したテーブル(先に示したSearchX(i)、SearchY(i)に対応)を示している。
注目画素を(0,0)とすると、i番目の画素位置は(X1,Y1)で与えられる。SearchX(i)は、このX1をi順に記憶したもので、SearchY(i)はY1をi順に記憶したものである。
以上の一連の処理により画像の2値化処理が終了し、2値化出力Qxyが全画像に対して得られ、誤差データがステップS54により求められ、ステップS55において未2値化画素へ配分される。
さて、本実施形態では、画素データが明部、暗部、中間部のいずれの領域に属するかを判定し、その判定に応じて3つの処理のいずれかを行なう。このため、それらの領域の境界で異なる処理による不連続性が発生する可能性がある。図22を用いて説明する。
図22に示すように、画像データが左端から右端に向かって0から255へ連続的に変わるグレースケール画像を考察する。
暗部処理と中間部処理は閾値Tsで分離される。画素データPxyは誤差データや乱数値が加算されるため、境界71は直線とはならず折れ曲がった曲線となる。同様に明部においても不連続な境界が閾値Th近傍に生じる。
かかる不連続性の問題の原因は色々と考えられるが、大きな原因は誤差拡散でのドットの遅延現象であることが判明した。通常ドットの遅延は、「掃き寄せ」現象として、画像濃度の急激に変化するパターンの時生じる。暗部と中間部の境界は画像濃度の急激な変化はないものの、処理の切り替えに伴なうドットの遅延により境界が目立つようになるわけである。
図23はこの解決策を示すもので、Tは2値化の閾値を示し、中間部処理部27における2値化の閾値を変動するようにしたものである。本来ドットの遅延は画素データと閾値が大きく異なる場合、誤差を累積した画素データが閾値を越すためにはかなりの画素数を要し、これがドットの遅延となる。従って閾値を画素データに近づければ遅延量は減少する。
図24は閾値設定部26における閾値Tと入力画像データMxyとの関係について表したものである。すなわち、図示の如く、閾値Tは、入力した画素データMxyに対して単調増加するように設定した。すなわち、
T=F(Mxy)
=m×(Mxy−128)+128 …(8)
ここでmは勾配を表すパラメータで、座標(128,128)を中心とした直線73を傾きmで可変操作を行なう。因に、m=1とすると、T=Mxyとなり、画素データMxyの値が2値化の閾値となる。このときドットの遅延現象は完全に減少するが、エッジが平滑化されるため、画質が低下する。一方、m=0の場合は、T=128の固定閾値となり、不連続な境界の対策とはならない。発明者が試験的に試みたところ、m=0.4乃至0.8が最適な値とであった。
T=F(Mxy)
=m×(Mxy−128)+128 …(8)
ここでmは勾配を表すパラメータで、座標(128,128)を中心とした直線73を傾きmで可変操作を行なう。因に、m=1とすると、T=Mxyとなり、画素データMxyの値が2値化の閾値となる。このときドットの遅延現象は完全に減少するが、エッジが平滑化されるため、画質が低下する。一方、m=0の場合は、T=128の固定閾値となり、不連続な境界の対策とはならない。発明者が試験的に試みたところ、m=0.4乃至0.8が最適な値とであった。
先に説明したように、セレクタ23は、画素データを2値化する際、その画素データが明部、暗部、中間部のいずれに属するかを閾値Ts、Thを用いて判定した。本実施形態では、これら閾値Ts、Thをゲイン係数hと連動して調整する。すなわちゲイン係数hを増加させると中間部のドットのクラスター化が進行する。一方、明部および暗部の黒ドットおよび白ドットの間隔は中間部に近づくに従い狭くなる。このためドット間隔を中間部と合わせるためにTsを減少させ、Thを増大させる。これにより明部および暗部の領域が狭くなり、中間部との整合性が取れるようになる。
図25はJarvis の誤差拡散係数を用いてグリーンノイズ法により一様グレイの出力を行なったもので、階調値をパラメータにしたものである。図25はh=0であるので、誤差拡散法そのものを表す。FFTは出力パターンを2次元FFTによりパワースペクトルの2次元表示したものである。図の中心が周波数原点で横軸がx空間周波数、縦軸がy空間周波数を、スペクトル強度が強いところを白く表す。図から分かるように、ドーナツ状のグリーンノイズ特性を示す。この周波数特性を原点を中心に同心円上に積分して表示したものがRAPS(Radially Averaged Power Spectrum)で、そのピーク位置を主空間周波数と定義する。すなわち主空間周波数は、ランダムなクラスタードット配列の主要な空間周波数を表す。この主空間周波数を階調値ごとにプロットしたものが図28のカーブ81である。
図26はVACS法による明部および暗部での出力パターンを示す。式(5)に基づく画素探索を行い、階調値として暗部;0〜64、明部;192〜255までの代表的な階調値を出力したものである。この種空間周波数をプロットしたものが図28のカーブ82である。
図27はJarvis の誤差拡散係数を用いてグリーンノイズ法により一様グレイの出力を行なったもので、h=0.3のものを示す。ゲイン係数hによりクラスターサイズが大きくなり、主空間周波数が低周波方向にシフトしている。
以上の主空間周波数の階調値に対するシフトを図28で説明する。
図28は各出力方式の階調値に対する主空間周波数を示したものである。Y軸にプリンタの解像度N dpi[dot per inch]パラメータにした主空間周波数を、X軸に階調値を示す。N=600dpiおよび1200dpiのプリンタでのスケールを示す。前述のようにJarvisの誤差拡散でのカーブを参照番号81に、h=0.3におけるJarvisの誤差拡散マトリックスを用いたカーブを参照番号83に、VACS法の明暗部におけるカーブを参照番号82に示す。
VACS法における主空間周波数は、式(5’)より探索個数N0が求まり、矩形探索の場合、矩形の一辺は√N0となり、解像度N dpi[dot/インチ]のプリンタにおいて、
主空間周波数= N/√N0 lpi[ライン/インチ] となるので、
∴ 主空間周波数=√(Pxy)×N …(9)
となる。
主空間周波数= N/√N0 lpi[ライン/インチ] となるので、
∴ 主空間周波数=√(Pxy)×N …(9)
となる。
カーブ82の破線は、式(9)を描いたもので、図26の実際の画像出力から求めた主空間周波数をプロットしたもの(図の白丸)と一致している。
図28においてカーブ82およびカーブ81は閾値Ts、およびThにおいてほぼ同じ主空間周波数になる。すなわち中間部と暗部あるいは明部とクラスターサイズがほぼ同一となり、両者がスムースに接続することになる。Jarvis の誤差拡散マトリックスの場合、この値は暗部でほぼ32(規格化したデータであれば1/8)、明部で224(規格化した場合は7/8)である。
h=0.3の場合は、Jarvisの誤差拡散係数を用いたグリーンノイズ法ではカーブ83となる。VACS法における明暗部のパターンはゲイン係数や誤差拡散マトリックスによらないため、カーブ82とカーブ83のスムースな接続点として、Ts=16、Th=240が得られる。
以上のやり方でFloyd & Steinberg、Jarvisの2つの誤差拡散マトリックスについて、ゲイン係数ごとに求めた結果が図29で、それを図示したものが図30である。Floyd & Steinberg の場合、ゲイン係数が0〜0.5の範囲内で、またJarvisの場合 0〜0.3の範囲内で高画質なクラスター化が行なわれる。しかしそれ以上のゲイン係数ではクラスターが一方向に流れた異方性が生じ高画質出力が困難である。両者とも、ゲイン係数の増大に対してTsは単調減少、Thは単調増大している。
以上は、VACSでの明暗部のクラスターサイズが1ドット(1画素)の場合であるが、ゲイン係数の増大に伴なうクラスターサイズの拡大に応じてVACS法の明暗部でのクラスターサイズも増大させ、主空間周波数とクラスターサイズともに連続的に接続する必要がある。
図31および32は明暗部のクラスターサイズを2画素にした場合の画像出力を、1画素の場合と比較して示す。図31において誤差拡散マトリックスとしてJarvisを、ゲイン係数h=0.3で出力したもので、図31(A)は1ドット、図31(B)は2ドットクラスターの出力である。図32は暗部の階調値0〜32、明部の階調値224〜255までのグレースケールを出力したもので、同様に1ドットクラスターと2ドットクラスターを比較して示す。
一般に、nドットクラスターの場合の探索画素数N0は、式(5)および(5’)を発展させて、
N0=256×n/Pxy …(10)
あるいは、規格化されたデータを用いて
N0=n/Pxy …(10’)
となり、主空間周波数Lは、
L=√(Pxy/n)×N …(11)
となる。
N0=256×n/Pxy …(10)
あるいは、規格化されたデータを用いて
N0=n/Pxy …(10’)
となり、主空間周波数Lは、
L=√(Pxy/n)×N …(11)
となる。
1ドットの場合と同様に、連続的に接続させるためには明暗部の閾値を調整する必要がある。図33はJarvis の誤差拡散マトリックスの場合の2ドットクラスター時の閾値Ts、Thをゲイン係数hに対して求めたものである。1ドットクラスターに比べ約二倍の値になっていることが分かる。
以上は明暗部を2ドットのクラスターにした場合であるが、1ドットの場合と比べ、主空間周波数が低周波になる。これはゲイン係数を増大させ、中間部のクラスターサイズを大きくしクラスターサイズが増大することと連動しているので、接続点での連続性は増す。しかしその一方で、より明部あるいはより暗部においては、ドットの粗さが目立つという問題が生じる。この問題を回避するために、1ドットと2ドットのクラスターを明暗部内で切り替えて用いる方法を求める。すなわち閾値Ts,Th近傍の明暗部領域では2ドットのクラスターを、そこから離れた領域(階調値で0あるいは255に近い領域)では1ドットクラスターを出力する。この処理により閾値Ts,Thでの中間部とのドット主空間周波数とクラスターサイズの連続性は保持され、より明部、より暗部での必要以上のドットの粗さは回避され目立たなくなる。
図34は、暗部における1ドットの場合および2ドットの場合のVACS法における主空間周波数とJarvis誤差拡散法でのグリーンノイズ法での主空間周波数を示す。2ドットでの主空間周波数のカーブ82’は1ドットの主空間周波数82よりも √(1/2)=0.707だけ低い数値になり、より低周波になる。従って、カーブ83とはTsで交わる。従って暗部において
1)Pxy>Tsの時、 中間部処理、すなわちカーブ83
2)Ts1<Pxy≦Tsの時、2ドット処理、すなわちカーブ82
3)Pxy≦Ts1の時、1ドット処理、すなわちカーブ82
に従って処理を行なう。
1)Pxy>Tsの時、 中間部処理、すなわちカーブ83
2)Ts1<Pxy≦Tsの時、2ドット処理、すなわちカーブ82
3)Pxy≦Ts1の時、1ドット処理、すなわちカーブ82
に従って処理を行なう。
このとき、Pxy=Ts1において主空間周波数のジャンプによる不連続点が生じる。図35において、Ts1=16としてPxy=16の値の時、2ドットのクラスターの場合、式(10)よりn=2, Pxy=16より、N0=32となる。一方、1ドットクラスターの場合は、n=1, Pxy=16より、N0=16となる。このためTs1において両者で不連続点が生じている。
これを回避するため、N0を連続的につないだ滑らかなカーブ85をテーブル化する。すなわち図36に示されるようなルックアップテーブルを作成し、探索画素数N0が暗部において単調減少に、明部において単調増加になるようにする。かかる書き換えは、実際の輝度値に応じてクラスター化したセルサイズの変化につながるが、誤差分は誤差拡散により周辺画素に振り分けられるため影響はない。
図37は暗部における1,2ドットの白画素クラスター化の処理フローを示す。連続2画素の白ドットを構成するために2ドットフラグFlgを用いる。初期状態としてFlg=0を与えておく。フラグ判定(ステップS90)にて2画素目か否かを判断する。1画素目と判定した場合は探索個数をルックアップテーブルから読み取る処理(ステップS91)を行なう。以降前述の時と同じ処理を行い、2ドット出力である領域(Ts1≦Pxy<Ts)か否かの領域判定(ステップS94)を行う。2ドット出力である領域と判定した場合はフラグ付け処理によりFlg=1とする(ステップS95)。引き続き次の画素が読み込まれたとき、フラグ判定(ステップS90)でFlg=1の場合は2画素目と判断し、強制的に白画素を出力させると同時に、Flg=0とリセットする。
このとき、暗部処理が連続2画素続けて行なわれる必要があるため、前の処理が暗部処理であったかどうかの情報を持つ必要がある。明部においても同様の処理が行なわれる。
以上の処理を行なった時の出力画像を、図38(A)乃至(E),図39(A),(B)に示す。図38(A)は0から255の階調を、明暗部を2ドットで出力した場合、同図(B)は1,2ドットで出力した場合である。同図(C)は、分かりやすくするため、0から32の階調に対して2ドットで出力した場合、同図(D)は1,2ドットで出力した場合である。図38(D)では1ドットと2ドットの切り替わりの閾値 Ts1=(1/2)Ts=16でドットの粗さの違いによる擬似輪郭が生じている。本発明ではかかる擬似輪郭を回避するため、閾値Ts1に乱数を与えることにより、同図(E)に示される擬似輪郭の消えた出力画像を得る。
図39(A)は明暗部を2ドットで出力した場合、同図(B)は1,2ドットで出力した場合である。ともにJarvisの誤差拡散マトリックスを用いたグリーンノイズ法で、h=0.3、Ts=32である。図から分かるように1、2ドットのクラスターで出力した図(B)が、より高画質出力になっている。
次に記録画素を1画素より小さい画素で出力する場合の説明をする。式(10)あるいは式(10’)におけるn<1の場合である。
レーザビームプリンタのようなレーザ記録の場合、レーザのパルス幅変調(PWM)が容易に可能である。すなわち光ビーム走査を行なう時に微小時間のON/OFFを行うことにより、1画素以下のPWM変調が可能である。図40は1画素を4分割して、1/4パルス、2/4画素パルス、3/4画素パルス、および1画素パルスによるPWM出力信号を示す。また、図41(A)乃至(D)は、それぞれに対応する出力ドットを示す。実際はレーザスポットが有限の大きさであり、電子写真プロセスの高周波特性が低下していることなどから、ぼけた点像となるが、平均的な濃度はPWM変調に応じた黒化濃度となる。
図42は暗部における探索画素数を示したものである。暗部領域を以下の4つの領域に分割する。
1)Ts ≧Pxy>Ts1の領域
2)Ts1≧Pxy>Ts2の領域
3)Ts2≧Pxy>Ts3の領域
4)Ts3≧Pxy の領域
1)Ts ≧Pxy>Ts1の領域
2)Ts1≧Pxy>Ts2の領域
3)Ts2≧Pxy>Ts3の領域
4)Ts3≧Pxy の領域
前述の場合と同様、包括的なカーブ85にて滑らかな単調減少カーブで表し、探索画素数のルックアップテーブルを求める。かかる滑らかなカーブ85から分かるように、暗部の広い領域に渡って探索画素数の変動が少ないフラットな様相を呈する。すなわち閾値TsからTs3までの間、N0の値が大きく変化しない。このことはクラスター化したドットのセルサイズが変化せず、クラスターサイズが変化しているためである。このため主空間周波数が変化せず、周波数変動に敏感な電子写真記録方式においても安定した階調再現が行なわれる。
図43は暗部処理の信号処理フローを示す。暗部に分類される入力画像データは、閾値Ts1、Ts2、Ts3により4つの領域に分割処理される(ステップS100)。各領域において画素探索個数を入力データ値Pxyに応じて求められる(ステップS101)。探索個数の算出は一括したルックアップテーブルで行なえば、各領域で同じテーブルを参照すればよい。しかる後、各領域ごとに画素探索を行う。
該当する白画素が無い場合は、注目画素位置に白ドットを打つ。但し、1画素の4分割領域に対する占める割合である0, 1/4, 2/4, 3/4, 1を判定するための変数Dotを設ける。この変数Dotには0〜4の5つ整数のいずれかが記憶される。すなわちQxyとして5状態の多値データ(3ビット/画素)として記憶する。これは後の処理において、Dot=0の時は出力画素値=0、Dot=1の時は出力画素値=64、Dot=2の時は出力画素値=128、Dot=3の時は出力画素値=192、Dot=4時は出力画素値=255 として出力時にPWM変調に用いられる。また誤差算出およびグリーンノイズ量の算出に必要である。
かかる3ビット/画素の出力結果の保存は、誤差拡散用、およびグリーンノイズ用のラインメモリのみでよい。実施形態で用いたJarvis の誤差拡散マトリックスとC3のグリーンノイズマトリックスであれば5ラインのバッファメモリで済む。従って大幅なコストアップにはならない。但し出力結果を画像ファイルとしてメモリにしまう場合は、1フレーム分の多値メモリが必要なことは言うまでもない。
図44は、1画素を4分割したものを2画素分組み合わせて8状態で出力した場合の探索個数のグラフを示す。各領域ごとの探索個数のカーブを滑らかなカーブ85でルックアップテーブル化する。図から分かるようにPxyが8〜64にわたってフラットな状態が維持されている。このため、この区間では主空間周波数の変動が少なく安定した画像出力が可能である。
以上のように本発明では、電子写真記録プロセスの違いにより機種ごとに空間周波数に対する応答特性(MTF特性)が異なる記録装置に対し、クラスターサイズを可変として記録装置に最適で且つ安定なクラスターサイズを選択し、画像データの全領域に対して、均一(Homogeneous)で、異方性のないクラスタードットによる高画質出力を得ることが可能になったものである。
以上本発明における2値化対象の多値画像データは1画素当たり8ビット(256階調)としたが、これによって本発明が限定されるものではない。また、2値化対象の多値画像データが輝度成分のみで表わされるものとしたが、複数の成分で表わされるカラー画像の場合には、各色成分に対して上記実施形態の処理を行なえば良い。
また、上記の説明からわかるように、本実施形態の機能は、ハードウェアでもって実現できるのは勿論のこと、実施形態で示したフローチャートに従ったソフトウェアによって実現できるのは明らかである。また、実施形態では、複合機に適用する例を説明したが、例えば、パーソナルコンピュータ等の汎用情報処理装置にインストールしたアプリケーションもしくはプリンタドライバ等のコンピュータプログラムにて、上記の2値化処理を行ない、その結果をプリンタに出力するようにしても構わない。
また、通常、コンピュータプログラムは、CD−ROM等のコンピュータ可読記憶媒体を、コンピュータが有する読取り装置(CD−ROMドライブ等)にセットし、システムにコピーもしくはインストールすることで実行可能になる。従って、かかるコンピュータ可読記憶媒体も本発明の範疇にあることも明らかである。
Claims (9)
- 誤差拡散法を用いて、多値画像データを2値画像データに変換する画像処理装置であって、
2値化対象の多値の画素データを入力する入力手段と、
前記入力手段で入力した画素データの近傍に位置する所定数の画素の2値化結果に基づき、調整値を算出する調整値算出手段と、
前記入力手段で入力した前記画素データに、当該画素データの位置に分配された誤差及び前記調整値算出手段で算出した調整値を加算し、前記画素データを更新する更新手段と、
該更新手段による更新後の着目画素データの値と、閾値Ts、Thと比較することで、前記着目画素データが明部、暗部、及びその中間の中間部のいずれに属するかを判定する判定手段と、
該判定手段で前記着目画素データが前記明部に属すると判定した場合、前記着目画素データの値に応じて決まる範囲内の、既に2値化された結果を参照し、前記着目画素データに対する2値画素データの値を決定する明部処理手段と、
前記判定手段で前記着目画素データが前記暗部に属すると判定した場合、前記着目画素データの値に応じて決まる範囲内の、既に2値化された結果を参照し、前記着目画素データに対する2値画素データの値を決定する暗部処理手段と、
前記判定手段で前記着目画素データが前記中間部に属すると判定した場合、前記着目画素データの値に応じて単調増加する閾値Tと、前記着目画素データの値とを比較することで、前記着目画素データに対応する2値画素データの値を決定する中間部処理手段と、
前記着目画素データの値と、前記明部処理手段、前記暗部処理手段、前記中間部処理手段のいずれかで決定した2値画素データの値との差分を、前記着目画素データの画素位置の近傍の未2値化画素位置に分配する分配手段と
を備え、
前記明部処理手段と暗部処理手段は、前記着目画素データの値に応じて、黒ドットあるいは白ドットのクラスターサイズを設定することを特徴とする画像処理装置。 - 前記明部処理手段は、
前記着目画素データの画素値に応じて決定される距離をr0、前記着目画素データの画素位置から最も近い黒画素を示す2値化画素の位置までの距離をrとしたとき、
条件:r>r0
を満たす場合には、前記着目画素データに対応する2値画素データを黒画素として決定し、前記条件を満たさない場合には前記着目画素データに対応する2値画素データを白画素として決定し、
前記暗部処理手段は、
前記着目画素データの画素値に応じて決定される距離をr0、前記着目画素データの画素位置から最も近い白画素を示す2値化画素の位置までの距離をrとしたとき、
条件:r>r0
を満たす場合には、前記着目画素データに対応する2値画素データを白画素として決定し、前記条件を満たさない場合には前記着目画素データに対応する2値画素データを黒画素として決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 更に、既に2値化された画像領域内において、前記着目画素データの位置を中心とし、当該中心から徐々に離れる探索ルートを記憶するルート記憶手段を備え、
前記明部処理手段は、前記着目画素データの値に依存して決定される探索画素数N0を決定し、前記ルート記憶手段に記憶された探索ルートに従って前記探索画素数N0に至るまでに2値化結果の黒画素を探索することで、前記条件を満たすか否かを判定し、
前記暗部処理手段は、前記着目画素データの値に依存して決定される探索画素数N0を決定し、前記ルート記憶手段に記憶された探索ルートに従って前記探索画素数N0に至るまでに2値化結果の白画素を探索することで、前記条件を満たすか否かを判定する
ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。 - 更に、前記明部処理手段は前記明部の範囲を、複数の閾値によって複数の領域に分割し、各領域に対し、互いに異なる黒ドットのクラスターサイズを設定し、
前記暗部処理手段は前記暗部の範囲を、複数の閾値によって複数の領域に分割し、各領域に対し、互いに異なる白ドットのクラスターサイズを設定する、
ことを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。 - 前記着目画素の画素値を0乃至1の範囲で規格化された値Pxy、黒ドットのクラスターサイズをnと定義したとき、前記明部処理手段における黒画素の探索個数N0を、次式に従って算出し、
N0=n/Pxy
前記着目画素の画素値を0乃至1の範囲で規格化された値Pxy、白ドットのクラスターサイズをnと定義したとき、前記暗部処理手段における白画素の探索個数N0を、次式に従って算出する
N0=n/Pxy
ことを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。 - 更に、前記明部処理手段及び暗部処理手段における白画素、又は、黒画素の探索個数N0は、N0=F(Pxy) なるルックアップテーブルに格納され、
当該ルックアップテーブルでは前記明部においては単調増加、前記暗部においては単調減少となる整数の値が格納されていることを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。 - 誤差拡散法を用いて、多値画像データを2値画像データに変換する画像処理装置の制御方法であって、
2値化対象の多値の画素データを入力する入力工程と、
前記入力工程で入力した画素データの近傍に位置する所定数の画素の2値化結果に基づき、調整値を算出する調整値算出工程と、
前記入力工程で入力した前記画素データに、当該画素データの位置に分配された誤差及び前記調整値算出工程で算出した調整値を加算し、前記画素データを更新する更新工程と、
該更新工程による更新後の着目画素データの値と、閾値Ts、Thと比較することで、前記着目画素データが明部、暗部、及びその中間の中間部のいずれかに属するかを判定する判定工程と、
該判定工程で前記着目画素データが前記明部に属すると判定した場合、前記着目画素データの値に応じて決まる範囲内の、既に2値化された結果を参照し、前記着目画素データに対する2値画素データの値を決定する明部処理工程と、
前記判定工程で前記着目画素データが前記暗部に属すると判定した場合、前記着目画素データの値に応じて決まる範囲内の、既に2値化された結果を参照し、前記着目画素データに対する2値画素データの値を決定する暗部処理工程と、
前記判定工程で前記着目画素データが前記中間部に属すると判定した場合、前記着目画素データの値に応じて単調増加する閾値Tと、前記着目画素データの値とを比較することで、前記着目画素データに対応する2値画素データの値を決定する中間部処理工程と、
前記着目画素データの値と、前記明部処理工程、前記暗部処理工程、前記中間部処理工程のいずれかで決定した2値画素データの値との差分を、前記着目画素データの画素位置の近傍の未2値化画素位置に分配する分配工程と
を備え、
前記明部処理工程と暗部処理工程は、前記着目画素データの値に応じて、黒ドットあるいは白ドットのクラスターサイズを設定することを特徴とする画像処理装置の制御方法。 - コンピュータに読み込ませ実行させることで、前記コンピュータを、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像処理装置として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
- 請求項8に記載のコンピュータプログラムを格納したことを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009013395A JP2010171813A (ja) | 2009-01-23 | 2009-01-23 | 画像処理装置及びその制御方法 |
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JP2009013395A JP2010171813A (ja) | 2009-01-23 | 2009-01-23 | 画像処理装置及びその制御方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016163197A (ja) * | 2015-03-02 | 2016-09-05 | 河村 尚登 | 画像処理装置およびその方法 |
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2009
- 2009-01-23 JP JP2009013395A patent/JP2010171813A/ja not_active Withdrawn
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