JP2010169178A - 鉄道車両用懸架装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エアレス状態になっても乗車に耐える懸架性能を確保でき、かつ、上下高も低く抑えられたものとしながらも、横方向の荷重に対しても踏ん張りが効くようにして、より改善される鉄道車両用懸架装置を提供する。
【解決手段】鉄道車両用懸架装置において、下側の弾性ばね機構bと、上側の空気ばねaと、弾性ばね機構bの内側に位置して所定以上に下降してくる上支持部1を受止め可能な弾性ストッパcとを備え、中間支持部2における第2弾性体10が載置される第2中心部分2cを、第1弾性体5に載置される第2外周部分2bに対して下方に落し込み、かつ、下支持部4における第1弾性体5が載置される第1外周部分4cを、台車側に載置される第1中心部分4bに対して上方に引き上げ形成して、弾性ばね機構bが規定以上に水平方向に弾性変形することを、下支持部4の上部と中間支持部2の下部との当接により阻止する横ストッパ機構dを構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、鉄道車両用懸架装置に係り、詳しくは、ダイヤフラムを設けて成る空気ばねと、その下方に配置される弾性ばね機構と、を有する鉄道車両用懸架装置に関するものである。
この種の鉄道車両用懸架装置としては、特許文献1において開示されたものが知られている。これは、上下方向視で円環状を為す積層ゴムで成る弾性ばね機構の上に空気ばねを設けた構造の鉄道車両用懸架装置を示している。空気ばねと積層ゴムとの協動による上下の非線形であり、かつ、踏ん張りの効くばね特性を得ながらも、曲線走行時などの水平方向荷重が作用する場合には積層ゴムがしなやかにせん断方向に弾性変形して対応できるという具合に、上下方向にも横方向にも良好な懸架性能が発揮可能である。
ダイヤフラムを用いた空気ばねを有する鉄道車両用懸架装置では、点検や整備で意図的に空気を抜く以外に、パンクや故障等の不測の事態によってダイヤフラムから空気が抜けたエアレス状態となることがある。その場合には、車両を交換するとか修理するとしても、そのエアレス状態で車庫まで走行しなければならない。また、多くの場合、その日位は営業終了時まで走り続けねばならいことも多く、従って、エアレス時の懸架性能も無視できなくなってきている。
そこで、特許文献2において開示されるように、縦軸心の径方向に重なるゴム層を複数持つせん断型の弾性ばね機構(コニカルストッパとも呼ばれる)を、エアレス状態になると動作する状態で圧縮型の弾性ばね機構の上に搭載して成る構造の鉄道車両用懸架装置も開発されている。前述の弾性ばね機構は圧縮型のものであり、上下方向には動き難く(ばね定数が高く)、水平方向には動き易い(ばね定数が低く)特性を持つに対して、せん断型弾性ばね機構は、水平方向には動き難い(ばね定数が高く)が、上下方向には動き易い(ばね定数が低く)という特性がある。
故に、エアレス状態になると、上側のせん断型弾性ばね機構によるソフトなクッション機能と、下側の圧縮型弾性ばね機構による踏ん張り効くクッション機能とが合体されたものとなり、乗車に耐える懸架性能を得ることができる。従って、せん断型弾性ばね機構の付設により、空気ばねが機能しなくなっても何とかその日ぐらいは営業走行できる程度に懸架性能が改善されている。
特開平8−21475号公報 特願2008−302845号公報
ところが、前記後者の従来技術では、その図(特許文献2の図1等)を見れば分かるように、懸架装置全体としての高さが明確に高くなって嵩高い装置になってしまい、現行機種に採用するのが困難になるとともに、特に近年の低床化が臨まれる車両には適用し難いという問題がある。また、小径曲線通過時等の水平方向に大なる荷重が作用する場合には、せん断型弾性ばね機構が大きく横変形し、鉄道車両が必要以上に傾く等、懸架性能としても芳しくない状況のあることが判ってきた。
本発明の目的は、上記実情に鑑みて、空気ばねとその下の弾性ばね機構とを備えたものにおいて、エアレス状態になっても乗車に耐える懸架性能を確保でき、かつ、上下高も低く抑えられたものとしながらも、横方向の荷重に対しても踏ん張りが効くようにして、より改善される鉄道車両用懸架装置を開発して提供する点にある。
請求項1に係る発明は、鉄道車両用懸架装置において、
台車側の下支持部4と、その上方に配置される中間支持部2とに亘って上下方向視で環状を為す第1弾性体5を介装して成る弾性ばね機構bと、
前記中間支持部2と、その上方に配置される車体側の上支持部1とに亘って弾性材製のダイヤフラム3を設けて成る空気ばねaと、
上下方向視で前記第1弾性体5の内側に位置する状態で前記中間支持部2に載置されて、所定以上に下降してくる前記上支持部1を受止め可能な第2弾性体10を設けて成る弾性ストッパcとを備え、
前記中間支持部2における前記第2弾性体10が載置される第2中心部分2cを、前記第1弾性体5に載置される第2外周部分2bに対して下方に落し込み、かつ、前記下支持部4における前記第1弾性体5が載置される第1外周部分4cを、台車側に載置される第1中心部分4bに対して上方に引き上げ形成して、前記第1弾性体5が規定以上に水平方向に弾性変形することを前記下支持部4の上部と前記中間支持部2の下部との当接により阻止可能な横ストッパ機構dが構成されていることを特徴とするものである。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の鉄道車両用懸架装置において、
前記中間支持部2が、前記第2外周部分を為す第2円環外周壁2bと、前記第2中心部分を為す第2中心円壁2cと、これら第2円環外周壁2bと第2中心円壁2cとを繋ぐように配される上拡がり円筒状の第2側周壁2dと、を有する略御椀形状に形成され、
前記下支持部4が、前記第1外周部分を為す第1円環外周壁4cと、前記第1中心部分を為す第1中心円壁4bと、これら第1円環外周壁4cと第1中心円壁4bとを繋ぐように配される上拡がり円筒状の第1側周壁4dと、を有する略深皿形状に形成され、
前記横ストッパ機構dが、前記第2側周壁2dの下端部又は前記第2中心円壁2cと前記第1側周壁4dとの当接で機能する状態に構成されていることを特徴とするものである。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の鉄道車両用懸架装置において、前記下支持部4の上部と前記中間支持部2の下部との何れか一方又は双方に、これら両者の当接ショックを緩和可能な弾性材が設けられている請求項1又は2に記載の鉄道車両用懸架装置。
請求項4に係る発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の鉄道車両用懸架装置において、前記第1弾性体5が、複数のゴム層9と一以上の硬質板8とが上下に交互に積層されて成る積層ゴムに構成されていることを特徴とするものである。
請求項5に係る発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載の鉄道車両用懸架装置において、前記第2弾性体10が、複数のゴム層14と一以上の硬質板13とが上下に交互に積層されて成る積層ゴムに構成されていることを特徴とするものである。
請求項1の発明によれば、詳しくは実施形態の項にて説明するが、横ストッパ機構により、パンク等によってダイヤフラムから空気が抜けるエアレス状態になっても、第1弾性体のせん断弾性変形に基づく鉄道車両の大きな横揺れが未然に防止されるようになる。つまり、弾性ばね機構と弾性ストッパとによってソフトながら踏ん張りの効く良好なクッション性能を発揮しながら大きな横揺れも防止され、その日ぐらいは何とか営業運転できるといった具合に、空気ばねが不能の状態でもある程度は使用続行が可能になる。その結果、空気ばねとその下の弾性ばね機構とを備えたものにおいて、エアレス状態になっても乗車に耐える懸架性能を確保でき、かつ、上下高も低く抑えられたものとしながらも、横方向の荷重に対しても踏ん張りが効くようにして、より改善される鉄道車両用懸架装置を提供することができる。
請求項2の発明によれば、横ストッパ機構を構成する要素である中間支持部が略御椀形状に、かつ、下支持部が略深皿形状にそれぞれ形成されて強度や剛性に優れるものとなっており、中間支持部や下支持部の軽量化、コストダウン、或いは耐久性向上等の付随効果を発揮しながら、請求項1の発明による前記効果が得られる利点がある。
請求項3の発明によれば、下支持部の上部と中間支持部の下部との何れか一方又は双方に設けられる弾性材により、それら両者の当接ショックが緩和されるようになり、エアレス状態における大きな横揺れ時における横揺れ規制ショックがマイルド化又は回避可能となり、よりきめ細かに改良される鉄道車両用懸架装置を提供することができる。
請求項4や請求項5の発明のように、第1弾性体や第2弾性体を積層ゴムとすれば、上下には踏ん張りが利くものとしながら横方向には比較的ソフトな懸架性能が得られ、曲線通過等の横方向荷重の機会が多い鉄道車両用としてより好適なものとすることができる。
以下に、本発明による鉄道車両用懸架装置の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。図1は実施例1による鉄道車両用懸架装置を示す断面図、図2は中間支持部単品の反転斜視図、図3は受止リングの別構造を示す要部断面図である。
〔実施例1〕
実施例1による鉄道車両用懸架装置Aは、図1に示すように、上から下に空気ばねa、弾性ストッパc、弾性ばね機構bをこの順で配備して構成されている。空気ばねaは、鉄道車両の車体(図示省略)に取付られることとなる上下方向視で円形の上支持部(外筒とも言う)1と、その下方に配置される中間支持部(内筒とも言う)2と、これら両者1,2に亘って設けられるゴム(弾性材の一例)製のダイヤフラム(ベローズ)3と、を有して構成されている。
上支持部1は、上下方向視で円形を呈する鋼板製の支持座1a、これの下面に固着される鋼板製の筒部1b、これら両者1a,1bに亘って固定される上下軸心Pを有する支軸1c、筒部1bの径外側において支持座1aの下面側に一体化されるリング状でゴム製の上受座1d、及び、筒部1bの下側に蓋するように固定される底壁部1e等を有して構成されている。上受座1dは、有底筒部1bの外周面には薄膜状で支持座1aの下面内側には厚肉状に形成され、かつ、径外側ほど下方に厚くなる形状(略鉢伏形状)に形成されている。底壁部1eの下面には、ステンレス材製で円形の板状摺動部材6が接着等によって一体化されている。
ダイヤフラム3は、支持座1aと筒部1bとで形成される上隅角部に圧入的に嵌合される上ビード部3a、広い面積でもって上受座1dで受け止められる上部3b、最も横方向に張り出す本体部3c、及び、中間支持部2の上端外周壁2aの外周面とフランジ部(第2外周部分の一例)2bの上面とで形成される下隅角部にアタッチメントリング7を介して圧入的に嵌合される下ビード部3dを有して形成されている。つまり、自動車のタイヤとホイールとの関係のように、上支持部1と中間支持部2との双方にダイアフラム3がボルト等の締結構造無しに嵌合装着さる構造、いわゆる「セルフシール型ダイアフラム」を持つ空気ばねaに構成されている。
弾性ばね機構bは、台車側の下支持部4と、その上方に配置される中間支持部2とに亘って上下方向視で環状を為す第1弾性体5を介装して構成されている。下支持部4は、軸心Pを有する中心筒軸部4aと、台車に載せ付けられる部分である内径側部(第1中心部分の一例)4bと、第1弾性体5が搭載される外周フランジ部(第1外周部分の一例)4cと、内径側部4bとこれよりも設定高さの高い外周フランジ部4cとを繋ぐ傾斜周部(第1側周壁の一例)4dとを有し、上下方向視で円形を呈するものに形成されている。
つまり、下支持部4は、第1外周部分を為す第1円環外周壁である外周フランジ部4cと、第1中心部分を為す第1中心円壁である内径側部4bと、これら外周フランジ部4cと内径側部4bとを繋ぐように配される上拡がり円筒状の傾斜周部4dと、を有する略深皿形状に形成されている。尚、4eは台車(図示省略)との位置決め用のピンであり、傾斜周部4dにまで延長されている内径側部4bの一箇所に植設されている。
中間支持部2は、外周フランジ部4cの上に位置する前述のフランジ部2b、内径側部4bの上方に位置する載置内周壁(第2中心部分の一例)2c、傾斜周部4dの上方に位置するテーパ周壁(「上拡がり円筒状の第2側周壁」の一例)2d、及び前述の上端外周壁2aを有し、上下方向視で円形を呈するものに形成されている。つまり、第2外周部分を為す第2円環外周壁であるフランジ部2bと、第2中心部分を為す第2中心円壁である載置内周壁2cと、これらフランジ部2bと載置内周壁2cとを繋ぐように配される上拡がり円筒状のテーパ周壁2dと、を有する略御椀形状に形成されている。尚、載置内周壁2cの下面側には、図2にも示すように、軸心Pを中心とした放射線状の8箇所に補強リブ18が一体形成されており、中心孔2fの周囲部分は載置内周壁2cよりも肉厚に形成されている。
第1弾性体5は、金属製で三枚の硬質板8と上下三層のゴム層9とが上下に交互に積層されて成る積層ゴム構造に構成されて、外周フランジ部4cとフランジ部2bとの上下間に介装されている。最下層のゴム層9は外周フランジ部4cに加硫接着によって一体化されており、最上部の硬質板8はフランジ部2bにOリング(符記省略)を介して気密状にボルト止めされている。
弾性ストッパcは、上下方向視で第1弾性体5の内側に位置する状態で中間支持部2に載置されて、所定以上に下降してくる上支持部1を受止め可能な第2弾性体10と、この第2弾性体10を上下に予圧縮した状態で組付けるため当接部材11と、当接部材11をその上昇移動を規制しながら中間支持部2に係止するための受止リング12とを有して構成されている。略御椀形状の中間支持部材2は、図1に示す組付時において、載置内周壁2cと外周フランジ部4cとが上下方向で極僅かに干渉する相対高さ関係にある。従って、ダイヤフラム3がエアレス状態となり、鉄道車両の荷重が直接的に弾性ストッパcに作用した場合には、載置内周壁2cと外周フランジ部4cとは上下方向で明確に干渉する相対高さ関係になる。
第2弾性体10は、金属製で四枚の硬質板13と上下三層のゴム層14とが上下に交互に積層されて成る積層ゴム構造に構成されている。上下の硬質板13,13はほぼゴム層14と等しい内径であるが、上下中間2枚の硬質板13,13はゴム層14の内径より大きな内径とゴム層14の外径より小さい外径とを有する埋設状態で装備されている。円環板状の受止リング12は、テーパ周壁2dの平坦頂面2eに取り外し可能に複数のボルト15を用いて固定されている。当接部材11は、第2弾性体10の上面に被さる中心壁11aと、受止リング12に干渉する径を持つ係止フランジ11bと、これら中心壁11aと係止フランジ11bとを繋ぐ側周壁11cとを有する深皿状のものに形成されている。
弾性ストッパcを組付けるには、第2弾性体10を載置内周壁2cに載置してその上に当接部材11を蓋をするように被せる。そして、受止リング12を当接部材11を通過させて落し込んで係止フランジ11b上に位置させ、その状態で複数のボルト15を中間支持部材2に螺着させて絞め込んでゆくことにより、第2弾性体10を所定量上下に圧縮させた状態で中間支持部材2に装備させることができる。その組付状態では、第1弾性体5と第2弾性体10とが上下方向でほぼ第1弾性体5の高さ分重なるように設定されており、上下にコンパクトな状態で弾性ばね機構bと弾性ストッパcとが配置構成されている。
当接部材11の中心壁11aの上面には、フッ素樹脂等の低摩擦材から成る円形平板状の滑り部材16が接着等の手段によって一体化されており、この滑り部材16と板状摺動部材6とによって滑り機構eが構成されている。つまり、滑り機構eは、当接部材11の上面と上支持部1における上下方向で上壁部4aに対向する部分である底壁部1eの下面との何れか一方に低摩擦材から成る滑り部材16を、かつ、何れか他方に滑り部材側の面が平らな板状摺動部材6をそれぞれ配備して構成されている。
次に、横ストッパ機構dについて説明する。載置内周壁2cを、第1弾性体5に載置されるフランジ部2bに対して下方に落し込み、かつ、下支持部4における第1弾性体5が載置される外周フランジ部4cを、台車側に載置される内径側部4bに対して上方に引き上げることにより、第1弾性体5が規定以上に水平方向(横方向)に、即ちせん断弾性変形する場合には、下支持部1の上部1Aと中間支持部2の下部2Uとが当接してそれ以上のせん断弾性変形が阻止される横ストッパ機構dが構成されている。詳しくは、図1に仮想線で示すように、横ストッパ機構dは、テーパ周壁2d又は載置内周壁2cと傾斜周部4dとの当接で機能する状態に構成されている。
即ち、空気ばねaが正常である通常時では、図1に示すように、荷重方向で直列的に連結されている空気ばねaと弾性ばね機構bとで懸架されるが、パンク等によってダイヤフラム3から空気が抜けるエアレス状態になると、図示は省略するが、滑り部材16に板状摺動部材6が当接するまで上支持部1が下降し、それによって弾性ストッパcと弾性ばね機構bとが直列的に連結されて懸架する状態に切換る。例えばボルスタレス台車を有する鉄道車両が曲線走行するとダイヤフラム3が捩れるが、エアレス状態では滑り部材16と板状摺動部材6とが相対横滑り移動する滑り機構eが機能して吸収する。
その場合、満員等で大荷重状態であるとか、高速又は小曲率カーブであるなどによって大なる横荷重が作用すると、積層ゴム構造の第1弾性体5が(弾性ばね機構bが)大きくせん断弾性変形するおそれがある。その大なるせん断弾性変形が生じると、横ストッパ機構dが機能して、テーパ周壁2d又は載置内周壁2cと傾斜周部4dとが当接してそれ以上の変形が阻止される。つまり、横ストッパ機構dにより、エアレス状態における鉄道車両の大きな横揺れが未然に防止されるようになる。従って、パンク等によってエアレス状態になってしまっても、弾性ばね機構bと弾性ストッパcとによってソフトながら踏ん張りの効く良好なクッション性能を発揮しながら大きな横揺れも防止され、その日ぐらいは何とか営業運転が可能となっている。
また、横ストッパ機構dの構成要素である下支持部材4は略深皿形状とされていて、単なる平板状のものに比べて強度や剛性が格段に向上する。また、略御椀形状に形成されている中間支持部2もその形状によって強度や剛性に富むものとなっている。故に、厚みを減らしてのコストダウンや軽量化、或いは耐久性向上等の利点を得ることも可能となっており、より経済的で合理的となるように改善された鉄道車両用懸架装置Aの実現に成功している。
ところで、図3に示すように、受止リング12の内周面に環状ゴム17を加硫接着等によって一体的に装備して衝撃緩和機構fであって、エアレス状態において当接部材11と受止リング12との相対横ズレ移動した場合の、金属材どうしである当接部材11と受止リング12との当接を回避し、ショック吸収効果や騒音防止効果が得られる構成とすれば好都合である。つまり、第2弾性体10を予圧縮するための当接部材11と、この当接部材11の第2弾性体10の予圧縮の反力による軸心P方向への移動を阻止する阻止部材(受止リング)12との何れか一方、又は双方にゴム等の弾性材を介装させて衝撃緩和機構fが構成されている。
〔別実施例〕
図示は省略するが、横ストッパ機構dにおけるテーパ周壁2d又は載置内周壁2cと傾斜周部4dとの何れか一方又は双方に、当接時のショックを緩和する弾性材を設ける構成を追加すれば好都合である。弾性材の一例としては、加硫接着されるゴムが挙げられる。これにより、横ストッパ機構dが作動するときの金属材どうしの当接によるショックや音が軽減又は抑制できる利点が得られる。
実施例1による鉄道車両用懸架装置を示す断面図 上下反転された状態の中間支持部材を示す斜視図 受止リング部分の別構造を示す要部の断面図
1 上支持部
2 中間支持部
2b 第2外周部分、第2円環外周壁
2c 第2中心部分、第2中心円壁
2d 第2側周壁
3 ダイヤフラム
4 下支持部
4b 第1中心部分、第1中心円壁
4c 第1外周部分、第1円環外周壁
4d 第1側周壁
5 第1弾性体
8 硬質板
9 ゴム層
10 第2弾性体
13 硬質板
14 ゴム層
a 空気ばね
b 弾性ばね機構
c 弾性ストッパ
d 横ストッパ機構

Claims (5)

  1. 台車側の下支持部と、その上方に配置される中間支持部とに亘って上下方向視で環状を為す第1弾性体を介装して成る弾性ばね機構と、
    前記中間支持部と、その上方に配置される車体側の上支持部とに亘って弾性材製のダイヤフラムを設けて成る空気ばねと、
    上下方向視で前記第1弾性体の内側に位置する状態で前記中間支持部に載置されて、所定以上に下降してくる前記上支持部を受止め可能な第2弾性体を設けて成る弾性ストッパとを備え、
    前記中間支持部における前記第2弾性体が載置される第2中心部分を、前記第1弾性体に載置される第2外周部分に対して下方に落し込み、かつ、前記下支持部における前記第1弾性体が載置される第1外周部分を、台車側に載置される第1中心部分に対して上方に引き上げ形成して、前記第1弾性体が規定以上に水平方向に弾性変形することを前記下支持部の上部と前記中間支持部の下部との当接により阻止する横ストッパ機構が構成されている鉄道車両用懸架装置。
  2. 前記中間支持部が、前記第2外周部分を為す第2円環外周壁と、前記第2中心部分を為す第2中心円壁と、これら第2円環外周壁と第2中心円壁とを繋ぐように配される上拡がり円筒状の第2側周壁と、を有する略御椀形状に形成され、
    前記下支持部が、前記第1外周部分を為す第1円環外周壁と、前記第1中心部分を為す第1中心円壁と、これら第1円環外周壁と第1中心円壁とを繋ぐように配される上拡がり円筒状の第1側周壁と、を有する略深皿形状に形成され、
    前記横ストッパ機構が、前記第2側周壁の下端部又は前記第2中心円壁と前記第1側周壁との当接で機能する状態に構成されている請求項1に記載の鉄道車両用懸架装置。
  3. 前記下支持部の上部と前記中間支持部の下部との何れか一方又は双方に、これら両者の当接ショックを緩和可能な弾性材が設けられている請求項1又は2に記載の鉄道車両用懸架装置。
  4. 前記第1弾性体が、複数のゴム層と一以上の硬質板とが上下に交互に積層されて成る積層ゴムに構成されている請求項1〜3の何れか一項に記載の鉄道車両用懸架装置。
  5. 前記第2弾性体が、複数のゴム層と一以上の硬質板とが上下に交互に積層されて成る積層ゴムに構成されている請求項1〜4の何れか一項に記載の鉄道車両用懸架装置。
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