JP2002206582A - 空気ばね - Google Patents
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Abstract
ようにした空気ばねを提供する。 【解決手段】 ダイヤフラム3の内部に、デフレート時
に外筒2を受け支えるばね性のある内部ストッパ5を設
け、その内部ストッパ5の一部を、内筒1を支える外部
ストッパ8の内部空間内に入り込ませ、さらに、内部ス
トッパ5を予備圧縮して空気ばねの全高を低くし、これ
により、ばね定数が小さくて実質高さの高い内部ストッ
パの使用を可能ならしめてデフレート時の空気ばねの剛
性増を抑えるようにした。
Description
用する空気ばね、特に、デフレート(パンク)時の車両
の走行安全性を高めた空気ばねに関する。
上させ、さらに、乗車人員数にかかわらず、車体とプラ
ットホーム間の段差を一定に保てるなどの特長があり、
出荷製品のほぼ全量が鉄道車両の枕ばねとして使用され
ている。
す。図中1は内筒、2は外筒、3は内外筒間を密封する
ダイヤフラムであり、例示の空気ばねは、ダイヤフラム
3の内部にストッパゴム4を備えている。
両の乗り心地の悪化を少なくするために設けられたもの
であって、ダイヤフラム3内の空気圧が失われると、内
筒1上に乗って外筒2を受け支える。
用、図3、図4は、ボルスタレス台車用の一般的な空気
ばねである。
板を上下に重ねるか又は同心的に組合わせて一体化した
積層ゴムのストッパゴム4’をダイヤフラム3の外部に
設け、そのストッパゴム4’で内筒1を下から支えてい
る。この場合のストッパゴム4’は、インフレート時も
ばねとして有効に働き、空気ばねの特性に大きな影響を
及ぼす。また、デフレート時の車両の乗り心地の悪化を
抑える働きもする。
は、ダイヤフラム3の内部に設けているストッパゴム4
が非常に硬く(そのばね特性は800〜1500kgf
/mm)、そのため、デフレートして、ストッパゴム4
が内筒1上に乗った場合、走行中の輪重抜けが増大し、
車両の左右車輪の脱線係数=Q/P(図5参照)のP値
(輪重)が小さくなり、線路条件が悪い場合、脱線係数
が限度である0.8〜1.0を超えてしまい、容易に脱
線に至る場合がある。これでは、デフレート時の鉄道車
両の走行安全性を確保することができない。
用い、デフレート時の空気ばねの剛性を下げることが考
えられる。
数を例えば300kgf/mm程度に下げることは現状
でも可能であるが、そのような柔軟なゴムを用いると、
デフレート時のストッパゴムの圧縮量が大きくなり、丈
の高いストッパゴムが必要になり、かつインフレート時
に比較してデフレート時の車体の沈下量が車輌限界を超
えて大きくなり、車体の下面に装備された機器が地面に
接触するなどの問題が生じる。
を確保するためには、限られた高さの空気ばねにデフレ
ート時に要求される機能をもたせる工夫が必要になる。
提供することを課題としている。
め、この発明は、内外筒間に配置するダイヤフラムの内
部にばね性をもつ内部ストッパを設け、その内部ストッ
パでデフレート時に外筒を受け支える空気ばねにおい
て、前記内筒を支持するばね性を持った外部ストッパを
設け、前記内部ストッパを前記内筒で支持してその一部
を外部ストッパの内側の空間に入り込ませたのである。
トッパを、最小支持荷重(空車時荷重)相当の荷重もし
くはそれ以下の荷重を加えて高さ方向に予備圧縮したの
である。
時の剛性が外部ストッパの無い空気ばねに比べて小さく
なるが、それだけでは、車両の走行安全性を確保し難
い。このため、内部ストッパの一部を外部ストッパ内に
入り込ませた。こうすると、両ストッパのオーバラップ
量相当分、空気ばねの全高が小さくなり、その分、内部
ストッパの自由時高さを高くすることが可能になり、内
部ストッパのばね定数を下げてデフレート時の空気ばね
の剛性を更に低下させることが可能になる。
備圧縮したものは、内部ストッパの高さが自由時よりも
小さくなる。その分、内部ストッパの実質高さ(自由時
高さ)を高くして、外筒の受け支えを確実化することが
できる。
形態を示す。
筒、3は内外筒間を密閉するダイヤフラム、6は内部ス
トッパ5の上端に取付けたコーティング板、7はコーテ
ィング板6を受け止める押え具、8は台車側に取付ける
外部ストッパであり、外部ストッパ8上に内筒1を取付
けている。
強板5bを交互に多段に重ねて複合化した積層ゴムで形
成されている。外部ストッパ8も同様に、ゴム層8aと
補強板8bとを重ねた積層ゴムを用いている。この外部
ストッパ8は略円筒状であり、その内部空間に内筒1の
中央部に設けた凹み部1aを入り込ませ、その凹み部1
a上に内部ストッパ5を取付けている。従って、内部ス
トッパ5と外部ストッパ8は、Lの長さでオーバラップ
し、その分、空気ばねの全高が低くなっている。
りもばね定数の小さなものを用い、この内部ストッパ5
を、最小支持荷重(空車デフレート時に加わる車体重量
による荷重)に相当する荷重をかけて予備圧縮し、その
予備圧縮状態を、内筒1にボルト止めした押え具7でコ
ーティング板6を受け止めて維持している。コーティン
グ板6は所定ストロークでの降下が許容されるようにし
てあり、その許容ストローク内でデフレート時に内部ス
トッパ5が圧縮される。コーティング板6は、横への振
れも許容されるようにしてある。
滑りの機能をもたせるので、コーティング板6の上面に
フッソ系樹脂膜9を設けており、その膜により、デフレ
ート時に接触する外筒2との摩擦抵抗が低減される。
ッパ8は、コイルばねなども考えられるが、図示の積層
ゴムを用いると空気ばねの全高低下量を大きく確保で
き、構造の簡素化も図れて好ましい。
時、ばねとして有効に働く外部ストッパ8のばね定数が
約780kgf/mm、内部ストッパ5と外部ストッパ
8の上下合成ばね定数が約300kgf/mm、内部ス
トッパ5の予備圧縮量が約18mmとなっているが、こ
れ等は適用する鉄道車両の仕様に応じて定められるもの
であって、例示の数値に限定されるものではない。
部ストッパ5と外部ストッパ8のオーバラップ量Lに、
内部ストッパ5の予備圧縮量を加算した分、従来品に比
べてその全高が低くなる。また、内部ストッパ5の圧縮
が、予備圧縮時の圧縮荷重を越える荷重が加わったとき
に起こり、さらに、デフレート時には、外筒2がコーテ
ィング板6に乗って横滑りし易くなる。
体沈下量(インフレート時とデフレート時の高さ変化)
が、内部ストッパ5の圧縮量に外部ストッパ8の圧縮量
を加算した値になるので、その点を考慮し、内部ストッ
パ5と外部ストッパ8の高さやばね特性をデフレート時
の車体沈下量が限界を越えないように設計する必要があ
る。先に述べた全高低下により、その設計が可能にな
る。
は、内部ストッパと外部ストッパをオーバラップさせて
配置したので全高を低くすることができる。
を更に低くすることができ、これにより、内部ストッパ
のばね定数を従来よりも小さくしてデフレート時の空気
ばねの剛性増を抑え、車両の走行安全性を確保すること
が可能になる。
Claims (3)
- 【請求項1】 内外筒間に配置するダイヤフラムの内部
にばね性をもつ内部ストッパを設け、その内部ストッパ
でデフレート時に外筒を受け支える空気ばねにおいて、
前記内筒を支持するばね性を持った外部ストッパを設
け、前記内部ストッパを前記内筒で支持してその一部を
外部ストッパの内側の空間に入り込ませたことを特徴と
する空気ばね。 - 【請求項2】 前記内部ストッパを、最小支持荷重相当
の荷重もしくはそれ以下の荷重を加えて高さ方向に予備
圧縮したことを特徴とする請求項1記載の空気ばね。 - 【請求項3】 前記内部ストッパと外部ストッパが積層
ゴムである請求項1又は2に記載の空気ばね。
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