JP5461780B2 - 空気バネ装置 - Google Patents

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Description

この発明は、鉄道車両用ボルスタレス台車に適用して好適な、減衰機能を有する空気ばね装置に関するものであり、とくには、空気ばねと、筒状積層ゴムとを具え、空気ばねのパンク等に起因するデフレート時の対策構造体との他を筒状積層ゴムの中空部内に進入させて配設したものにあってなお、空気ばねに、常に一定の減衰機能を安定的に発揮させることができる簡単な構造の空気ばね装置を提案するものである。
上面板および下面板と、これらのそれぞれの面板に、それぞれの端部を気密に連結した筒状可撓膜体とからなり、内部に加圧気体を封入した空気ばねの前記下面板と、この下面板の下方側に離隔して位置する下端支持プレートとの間に、環状のゴム板と、環状の剛性板との交互の積層構造になり、下端支持プレート上に下端面を接合させた筒状積層ゴムおよび、この筒状積層ゴムの中空部内に少なくとも一部を進入させた、空気ばねのデフレート対策用の、可動の、および/または、弾性変形可能な構造体のそれぞれを配設してなる空気ばね装置としては、たとえば、特許文献1および2に開示されたものがある。
特許文献1に開示された空気ばね装置は、筒状可撓膜体の内部に、デフレート時に上面板を支持する、ばね性のある内部ストッパを設け、この内部ストッパの一部を、筒状積層ゴムの内部空間内に入り込ませ、さらに、内部ストッパを予圧縮して空気ばね装置の全高さを低くし、これにより、ばね定数が小さくて実質高さの高い内部ストッパの使用を可能ならしめてデフレート時の空気ばね装置の剛性増加を抑えることができる、というものである。
また、特許文献2に開示された空気ばね装置は、下端支持プレート上に、複数枚の金属リング板と、リング状の複数枚のゴム弾性板とを交互に積層してなる筒状積層ゴムを配置するとともに、上面板と下面板との間に、ゴム材料からなる筒状可撓膜体を配設し、そして、下面板の内周側に、筒状積層ゴムのばね定数よりばね定数の低い弾性ストッパ材を、筒状積層ゴムの中空部内へ突出させて取り付けることにより、筒状可撓膜体内の圧力が消失してなお、車両の走行安定性を確保し、また、空気ばね装置の耐久性の低下を防止できる、というものである。
特開2002−206582号公報 特開2003−294073号公報
ところで、これらの従来技術はいずれも、筒状積層ゴム内に、空気ばねのデフレート時の対策構造体としての、可動の、および/または、弾性変形される、ばね性のある内部ストッパまたは弾性ストッパ材を進入させて配設しつつ、その内部ストッパまたは弾性ストッパ材もしくは下端支持プレートに、空気ばねの減衰機能をもたらす絞り通路、すなわち、空気ばねの気体流路の狭窄下で、空気ばねを補助タンクに連通させる絞り通路を設けていることから、空気ばねの、振動等の減衰性能が、内部ストッパまたは弾性ストッパ材の変位、変形等に起因して変動するおそれがあった他、空気ばね内の気体の洩出を防ぐためのシール機構が複雑になり、また、内部ストッパ、弾性ストッパ材等の構成いかんによっては、空気ばねの気体流路の取り回しも複雑になるという問題があった。
この発明は、従来技術が抱えるこのような問題点を解決することを課題とするものであり、それの目的とするところは、筒状積層ゴムの中空部内に、空気ばねのデフレート対策用の構造体等を配設してなお、空気ばね装置それ自体の減衰機能を、装置構成部材の変位、変形等に影響されることなく常に一定のものとすることができ、また、空気ばね内への封入気体のための流路のシール機構および、その流路それ自体をも簡単に構成することができる空気ばね装置を提供するにある。
この発明の空気ばね装置は、上面板および下面板と、これらのそれぞれの面板に、たとえば、セルフシールによってそれぞれの端部を気密に連結した筒状可撓膜体とからなり、内部に加圧気体を封入した空気ばねの前記下面板と、この下面板の下方側に離隔して位置する水平な下端支持プレートとの間に、平面形状が円形、多角形等をなす環状のゴム板と、同様の環状剛性板とのぞれぞれの所要の枚数を交互に水平に積層した積層構造になり、下端支持プレート上に下端面を接合させた筒状積層ゴムおよび、この筒状積層ゴムの中空部内も少なくとも一部を進入させた多くは、空気ばねのデフレート対策用の構造体のそれぞれを配設してなるものであって、前記上面板に、空気ばねの気体流路の狭窄下で、その空気ばねを補助タンクに連通させる絞り通路を設け、前記構造体を、空気ばねの下面板の下面に取付けた弾性ストッパとし、弾性ストッパを、垂直荷重によって、ゴム材料が主として剪断変形される剪断ばね手段により構成するとともに、該弾性ストッパの、垂直荷重による変形量が所定量に達した後に、荷重の支持を筒状積層ゴムに肩代わりさせる当接部材を設け、該当接部材を、前記弾性ストッパに設けたフランジ部から上方側に間隔xをおいて配置し、前記当接部材を、下面板の、筒状積層ゴム側部材との衝接位置に設け、この当接部材が筒状積層ゴム側部材に衝接してなお、下端支持プレートと弾性ストッパとの間に隙間を確保してなるものである。
なおこの発明では、弾性ストッパ、垂直荷重によって、ゴム材料が主として剪断変形される、ばね定数の低い剪断ばね手段によって構成したことにより、空気ばねのデフレート時においても車両への一定の乗心地を確保しつつ、車両を比較的高速で安全に走行させることができる
またここでは、弾性ストッパの、垂直荷重による変形量が所定量に達した後に、荷重の支持を筒状積層ゴムに肩代わりさせる当接部材を、たとえば、その弾性ストッパとともに変形もしくは変位する、弾性ストッパそれ自身もしくは下面板等に設けること、空気ばね装置に非線形ばね特性を発揮させることができる
なおここでは、垂直荷重に対し、空気ばねと、弾性ストッパと、筒状積層ゴムとを、順次の直列配置構造とすることが、コンパクトな構造の下で装置に所要のばね特性を発揮させる上で好ましい。
さらに、弾性ストッパは、円錐台状もしくは、角錘台状の錘台形状ゴム部材と、錐台形状剛性板との所要の数の交互の積層体の、内筒とすることができる芯体および外筒への接合溝体とすることが好ましい。
そしてさらには、水平荷重に対し、筒状積層ゴムと、弾性ストッパとを直列配置構造とすることが、柔軟なばね特性を実現する上で好ましい。
この発明の空気ばね装置では、とくに、空気ばねの下面板と、この下面板の下方側に離隔して位置する水平な下端支持プレートとの間で、環状のゴム板と、環状の剛性板との所要の枚数の交互の水平積層構造になる筒状積層ゴムの下端面を下端支持プレート上に接合させるとともに、その筒状積層ゴムの中空部内に、空気ばねのデフレート対策用等の構造体の少なくとも一部を進入させて配設したところにおいて、空気ばねの上面板に、空気ばねの気体流路の狭窄下で、その空気ばねを補助タンクに連通させる絞り通路を設けることにより、下面板を下端支持プレートとの間の、構造体および筒状積層ゴムの変位および/または変形態様のいかんにかかわらず、空気ばねを、所期した通りの形状および寸法の不変の流路によって補助タンクに連通させることができるので、空気ばね装置が発揮する減衰機能を装置構成部材の変位、変形等に何ら影響されることなく、常に一定のものとすることができる。
しかもこの装置では、空気ばねの上面板に絞り通路を設けることで、空気ばねの下面板、それより下方側の筒状積層ゴム内および、下端支持プレートのいずれにも、空気ばね内の加圧気体のための気体流路を設けることが不要になるので、筒状積層ゴムの中空部内に入れ込まれる構造体の構造および、変位、変形態様等がいかにあっても、気体流路それ自体はもちろん、気体流路のシール機構をもまた十分簡単なものをすることができる。
この一方で、空気ばねのパンク等によるデフレート時には、垂直荷重および水平荷重のそれぞれに対し、デフレート対策用の構造体および筒状積層ゴムのそれぞれを所期したと通りに機能させて、たとえば柔らかいばね特定の下で、車両への一定の乗心地を確保しつつ、車両の比較的高速での走行を可能にすることができる。
このような装置において、前記構造体を空気ばねの下面板に、直接的もしては間接的に取り付けたことにより、空気ばねと、この構造体と、筒状積層ゴムとの、垂直荷重に対する直列配置構造を簡単に、かつ容易に実現することができ、直列ばねの原理の下で、これらのばね部材のうち、ばね定数の小さいものから、ばね特性を順次に顕在化することができる。
またここでは、前記構造体を、適宜の構造の弾性ストッパとしたことにより、空気ばねの作用時には、主には、空気ばねと弾性ストッパとの協働下で、柔らかいばね特性をもたらして、車両へのすぐれた乗心地をもたらすことができる。
この一方で、空気ばねがパンク等によってデフレートされたときには、弾性ストッパに、筒状積層ゴムより柔らかいばね特性の下で、垂直荷重を支持させることで、車両への一定の乗心地を確保しつつ、車両の比較的早い速度での走行を可能とすることができる。
そしてまた、この発明では、弾性ストッパを、垂直荷重によって、ゴム材料が主として剪断方向に変形される剪断ばね手段としたことにより、ばね定数の適宜のばね特性を容易に実現することができ、空気ばねのデフレート時の、上述したような乗心地の確保および、高速走行性能の担保を簡易なものとすることができる。
また、弾性ストッパの、垂直荷重による変形量が所定量に達した後に、荷重の支持を、ばね定数の大きい筒状積層ゴムに肩代わりさせる当接部材を、弾性ストッパそれ自身、下面板等に設けたことにより、空気ばね装置に、垂直荷重の増加に伴って、ばね定数が非線的に増加するばね特性をもたらし、とくに筒状積層ゴムの作用下によって、空車時と、満車時との間での車高の変動を小さく抑えることができる。
しかもここでは、ばね定数の小さい弾性ストッパの最大変形量を、当接部材によって特定することで、弾性ストッパの耐久性の低下を有効に抑制することができる。
なお、垂直荷重の作用に対して、空気ばねと、弾性ストッパと、筒状積層ゴムとを、順次の直列配置構造としたときは、直列配置を簡易に実現して、コンパクトな構造の下で、所要のばね特性を十分に発揮させることができる。
また、弾性ストッパを、円錐台状もしくは角錘台状の錘台形状ゴム部材と、錘台形状剛性板との交互の積層体の、内筒とすることができる芯体および外筒との接合構体としたときは、弾性ストッパの剪断方向の変形を、ゴム部材の剪断変形と圧縮変形との適宜の組み合わせの下にて行わせることができ、所要のばね特性を容易に実現できる他、所要のばね特性を、ゴム部材の剪断変形だけをもって実現する場合に比し、ゴム部材の体積を減じて、弾性ストッパを軽量かつ小型のものとすることができる。
そしてまた、前記当接部材を、弾性ストッパもしくは、それを取り付けた下面板の、筒状積層ゴム側部材、たとえば、筒状積層ゴムそれ自体、弾性ストッパの外筒等の衝接位置に、必要にして十分コンパクトに設け、そして、この当接部材が筒状積層ゴム側部材に衝接してなお、より好ましくは、筒状積層ゴムに、最大垂直荷重を支持させてなお、下端支持プレート、弾性ストッパの最も大きく変形した部分との間に隙間を確保したときは、垂直荷重を筒状積層ゴムによって肩代わり支持した状態の下での水平荷重の入力を、その筒状積層ゴムの環状ゴム板を、弾性ストッパとは独立させて、十分小さなばね定数の下で円滑に剪断変形させて、柔らかいばね特性をもって弾性支持することができる。
そしてこのことは、水平荷重の作用に対して、筒状積層ゴムと、弾性ストッパとを直列配置構造として、ばね定数の低い側のばね特性を顕在化させることでとくに顕著になる。
図1は、この発明の実施の形態を示す縦断面図であり、図中1は、たとえば水平姿勢で車体側に取付けられる上面板を、また2は下面板を、そして3は、それらの両面板1,2にそれぞれの端部を気密に連結した、図ではセルフシール構造の筒状可撓膜体をそれぞれ示し、これらの部材1,2,3は、内部に、空気、不活性ガス等とすることができる所定の圧力の気体を封入することで空気ばね4を構成する。
ここで、筒状可撓膜体3は、多くは、補強層を埋設した筒状ゴム部材からなり、それ自体は実質的には伸縮変形しない。
ここでは、このような空気ばね4の下面板2側に、構造体の一例としての弾性ストッパ、たとえば剪断ばね手段5および、筒状積層ゴムとしての圧縮ばね手段6のそれぞれを直列に配設して、空気ばね4と、剪断ばね手段5と、圧縮ばね手段6とを、図の上下方向に順次の直列配置構造とする。このことによれば、垂直荷重の作用に対して、直列ばねの原理の下で、ばね定数の低い方の性能が顕在化する柔らかいばね特定をもたらすことができる。
なお、弾性ストッパの一例としての剪断ばね手段5と、筒状積層ゴムとしての圧縮ばね手段6とは、図に示すところとは順序を入れ換えて配設することも可能である。
またこの図に示すところでは、剪断ばね手段5を、図の下方側に向けて寸法が次第に小さくなる円錐台状、角錐台状等の錐台形状をなすゴム部材5aと、同様の錐台形状剛性板5b、たとえば鋼板との交互の積層体の、図では軽量化のために筒体とした、外表面が同様の錐台形状の芯体7aおよび、外筒7bへの接合構体とする。
そしてまた、筒状積層ゴムとしての圧縮ばね手段6を、下面板2の下方側に離隔して位置して、たとえば水平姿勢で台車に取付けられる下端支持プレート8上に下端面を接合される、円環状、角環状等の水平な環状ゴム板6aと、同様の環状の剛性板6b、これもたとえば鋼板との、所要の枚数の交互の水平積層構造体とする。
ここで、上端に位置する剛性板6bは、強度部材として他の剛性板6bよりも厚みを厚く構成しているも、全ての剛性板6bおよび、ゴム板6aのそれぞれはともに同一の内径を有するものとしてなる。
空気ばね4の下面板2と、この下面板2の下方側に離隔して位置する、水平姿勢の下端支持プレート8との間に、図示のように配設されるそれぞれのばね手段5,6は、ここでは、圧縮ばね手段6の下端面を下端支持プレート8上に接合させ、また、剪断ばね手段5の芯体7aを、それの大表面底部側で下面板2の下面に取り付ける一方で、外筒7bのフランジ部7cを、圧縮ばね手段6の上端の剛性板6bの上面に嵌め合わせ掛合させ、そして、図では下面板2に形成されて、図の下方側へ突出するも、剪断ばね手段5の外筒フランジ部7cの上方側に所定の間隔xをおいて位置する、リング状の当接部材9を設け、このときの間隔xを、剪断ばね手段5、なかでも、圧縮ばね手段6の内側への入り込み姿勢で、剪断ばね手段5の作用に当って最も大きく下降変位する芯体7aと、下端支持プレート8、図では、下端支持プレート8を台車に取り付けるための下ボス8aとの間の間隔yより小さく設定することによって組付けることができる。
そしてより好ましくは、圧縮ばね手段6が最大垂直荷重を支持してなお、その間隔yが零にならないよう選択する。
図示のように、剪断ばね手段5の大部分を、圧縮ばね手段6の内側に入れ込み配置したときは、水平荷重に対しては、それらの両ばね手段5,6を直列配置構造とすることができ、水平入力に対し、ばね定数の小さい方のばね特性を他方に先じて顕在化させることができる。
なおこの図に示すところにおいて、10は、剪断ばね手段5の外筒フランジ部7cの上面に、ゴム部材5aと一体的に構成した、これもリング状をなす緩衝層を示し、この緩衝層10は、当接部材9がフランジ部7cに衝当する際の衝撃および騒音を緩和するべく機能する。
この緩衝層10を、ゴム部材5aと一体に構成したときは、それを別途に形成し、別途配設する場合に比してコストを有効に低減させることができる。
また11は、下面板2の、上面板1との対向面に設けた滑動案内部材としてのポリテトラフロオロエチレンその他からなる摺動シートを示し、この摺動シート11は、上面板の下面が、上面板2の上面に接触した状態の下での、それら両者の相対水平変位を円滑なものとするべく機能する。
そしてさらにこの装置では、空気ばね4の上面板1の中央部に、その上面板1を車体側に取付けるために機能する上ボス12を設けるととともに、この上ボス12に、空気ばね4と、車体側に配設した補助タンク13との連通をもたらす中央気体流路14を設け、また、この気体流路14を局部的に狭窄する絞り通路15を設ける。
ここで、この絞り通路15は、垂直荷重等の作用の下で、加圧気体が空気ばね4と補助タンク13との間で流動する際の、その加圧気体の摩擦、拡散等に基づいて、空気ばね装置に所要の減衰機能を発揮させるべく機能する。
なお、気体流路14を狭窄するこの絞り通路15は、上ボス12に流路14とともに一体形成し得ることはもちろんであるが、絞り通路15を予め設けた別体部材を、上ボス12にねじ込み、溶接等によって事後的に取り付けることによってもまた形成することができ、これによれば、所要の絞り通路15を簡単に形成することができる。
ところで、この絞り通路15は、気体流路14のいずれか一方の端部分に形成することが、気体流路14の製造を容易にできる利点がある。
以上のように構成してなる空気ばね装置によれば、空気ばね4が正常な状態の下での鉄道車両の通常走行時には、垂直荷重の作用に対し、空気ばね4と、剪断ばね手段5と、圧縮ばね手段6との直列配置構造の下で、主には、空気ばね4と、剪断ばね手段5、なかでもゴム部材5aとの変形によって、荷重を、図2に曲線Aで示すように、柔軟なばね特性の下で弾性支持することができる。
しかも、この場合は、加圧気体が気体流路14の絞り通路15を経て、空気ばね4と補助タンク13との間に流動することで、加圧気体の摩擦、拡散等に基づいて、空気ばね装置に、所期したとおりの減衰機能を確実に発揮させることができる。
従って、この空気ばね装置では、車両側にメカニカルダンパ等の減衰手段を設けることが不要となって、車両側の構成を簡単なものとすることができる。
この一方で、空気ばね4がパンク等によってデフレートされたときの垂直荷重は、剪断ばね手段5が、それの変形限界に到るまでは、図2に、曲線Bで示すように、比較的小さなばね定数の下で柔軟に弾性支持されることになるので、一定の乗心地を保持しながらの、比較的高速での安全な走行が可能となる。
これに対し、剪断ばね手段5が変形限界に達して、当接部材9が外筒フランジ部7cに当接した後は、垂直荷重は、上下の面板1,2およびそのフランジ7cを経て、圧縮ばね手段6だけによって弾性支持させることになるため、ばね定数は、荷重の増加に伴ってほぼ直線状に増加することになり、比較的硬いばね特性の下で、車両の空車時と、満車時との間での車高の変動を十分小さく抑えることができる。
また、この空気ばね装置によれば、水平荷重は、空気ばね4の正常状態の下では、空気ばね4および圧縮ばね手段6の水平方向変位によって、図3に曲線Cで示すように、極めて柔軟なばね特性の下で弾性的に支持されることになる。
そしてその空気ばね4のデフレート状態の下では、断ばね手段5と圧縮ばね手段6とが直列配置構造になるが故に、圧縮ばね手段6の、小さなばね定数の下での剪断変形に基き、図3に曲線Dで示すように、これもまた小さなばね定数の下で、水平入力を弾性的に支持することができる。
なお、空気ばね4のこのデフレート状態の下では、たとえ、剪断ばね手段5が、垂直荷重によって、当接部材10が作用する限界位置まで剪断変形されていても、前述したように、間隔xを間隔yより予め小さく設定していることから、剪断ばね手段5の、下端支持プレート8に対する水平変位は十分に許容されることになり、圧縮ばね手段6は円滑に剪断変形することができる。
そしてこのことは、圧縮ばね手段6が最大垂直荷重を支持してなお、間隔yが零より大きくなるように設定した場合により効果的である。
ところで、空気ばねのデフレート状態の下では、上面板1の下面が、下面板2の上面に接触することになるも、両面板1,2の水平相対変位は、前述したように、下面板2上の摺動シート11によって許容されることになる。
この発明の実施の形態を示す縦断面図である。 垂直荷重とばね定数との関係を示すグラフである。 水平荷重とばね定数との関係と示すグラフである。
符号の説明
1 上面板
2 下面板
3 筒状可撓膜体
4 空気ばね
5 剪断ばね手段
5a ゴム部材
5b,6b 剛性板
6 圧縮ばね手段
6a ゴム板
7a 芯体
7b 外筒
7c フランジ部
8 下端支持プレート
8a 下ボス
9 当接部材
10 緩衝材
11 摺動シート
12 上ボス
13 補助タンク
14 気体流路
15 絞り通路
x,y 間隔

Claims (4)

  1. 上面板および下面板と、これらのそれぞれの面板に、それぞれの端部を気密に連結した筒状可撓膜体とからなり、内部に加圧気体を封入した空気ばねの前記下面板と、この下面板の下方側に離隔して位置する水平な下端支持プレートとの間に、環状のゴム板と、環状の剛性板との交互の水平積層構造になり、下端支持プレート上に下端面を接合させた筒状積層ゴムおよび、この筒状積層ゴムの中空部内に少なくとも一部を進入させた構造体のそれぞれを配設してなる空気ばね装置であって、
    前記上面板に、空気ばねを、気体流路の狭窄下で補助タンクに連通させる絞り通路を設け、
    前記構造体を、空気ばねの下面板の下面に取付けた弾性ストッパとし、弾性ストッパを、垂直荷重によって、ゴム材料が主として剪断変形される剪断ばね手段により構成するとともに、
    該弾性ストッパの、垂直荷重による変形量が所定量に達した後に、荷重の支持を筒状積層ゴムに肩代わりさせる当接部材を設け、該当接部材を、前記弾性ストッパに設けたフランジ部から上方側に間隔xをおいて配置し、
    前記当接部材を、下面板の、筒状積層ゴム側部材との衝接位置に設け、この当接部材が筒状積層ゴム側部材に衝接してなお、下端支持プレートと弾性ストッパとの間に隙間を確保してなる空気ばね装置。
  2. 垂直荷重に対し、空気ばねと、弾性ストッパと、筒状積層ゴムとを順次の直列配置としてなる請求項1に記載の空気ばね装置。
  3. 弾性ストッパを、円錐台状もしくは角錐台状の錐台形状ゴム部材と、錐台形状剛性板との交互の積層体の、芯体および外筒への接合構体としてなる請求項1もしくは2に記載の空気ばね装置。
  4. 水平荷重に対し、筒状積層ゴムと、弾性ストッパとを直列配置としてなる請求項1〜のいずれかに記載の空気ばね装置。
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