JP2010168704A - 複合捲縮加工糸及びそれを用いた織物 - Google Patents

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Abstract

【課題】適度な膨らみ感とソフトな風合い及び上品な光沢感を有し、且つ十分な糸収束性を呈した織物に適した複合捲縮加工糸を提供する。
【解決手段】少なくとも公定水分率8%以下のセルロース系フィラメント糸とポリエステル系マルチフィラメント糸とが複合されてなり、かつ下記(A)及び(B)の要件を満足する複合捲縮加工糸。(A)トータル繊度に対するポリエステル系マルチフィラメント糸の割合が5%以上33%以下、(B)加工糸の捲縮率が2%≦捲縮率≦8%
【選択図】なし

Description

本発明は、高級感のある光沢や優れた発色性を呈するとともに、セルロース系フィラメント糸による爽やかな清涼感及びソフトな風合い等の優れた特徴を有する織物に適した複合捲縮加工糸及び該複合捲縮加工糸を用いたスパンシルク調を有する織物に関する。
セルロースアセテートフィラメント糸においては、従来よりスパンシルク調の風合い付与といったニーズがあり、その一環としてセルロースアセテートフィラメント糸と他の繊維を複合した加工糸が数多く検討されてきた。
例えば、特許文献1においては、アセテート糸と熱可塑性合成繊維をエアー仮撚方式によって繊維に捲縮付与した後、乱流エアー処理を施すことによってアセテート繊維に部分的に切断及び/又はループを生ぜしめ、且つ、構成フィラメント相互に交絡を付与せしめる加工糸が提案されている。この方法で生産される加工糸は、嵩高で紡績糸調の風合いであるものの、毛羽やループの存在により光沢感が低下し、その形状から、かさついた風合いとなり、高級感に欠けたものとなるなどの問題がある。
また、特許文献2では、マルチフィラメントを引き揃えて過供給下で攪乱流体処理することによって、ループ及び交絡集束を生じしめ、引き続いて未解撚発生条件下にて仮撚加工を行うことによって該ループの微小化と収束の強化を行う方法が開示されている。しかし、かかる方法はスパンライクな風合いは得られるものの、セルロースアセテート繊維の強度低下を引き起こしやすく、後工程にて加工糸のセルロースアセテート部が製織時に削られたような形となるいわゆるズッコケが発生しやすいとともに、毛羽やループが存在するために、シルキー風合いに劣るという問題がある。
また、特許文献3では、セルロースアセテート繊維と熱可塑性合成繊維または再生繊維を過供給下でエアー交絡処理を施し交絡集束させた複合糸を、引き続いて仮撚加工する特殊複合捲縮加工糸が提案されている。しかし、交絡が少ないことや熱収縮差からくるループやズッコケが生じ、撚糸から製織工程において、セルロースアセテート繊維が削られて脱落するいわゆるフライ落ちが発生しやすいなど、生産性や生機品位に改良の余地がある。
特開54−134148号公報 特開56−4728号公報 特開平11−222740号公報
本発明の課題は、適度な膨らみ感とソフトな風合い及び上品な光沢感を有し、且つ十分な糸収束性を呈した織物に適した複合捲縮加工糸を提供することにある。
本発明は、少なくとも公定水分率8%以下のセルロース系フィラメント糸とポリエステル系マルチフィラメント糸とが複合されてなり、かつ下記(A)及び(B)の要件を満足することを特徴とする複合捲縮加工糸である。
(A)トータル繊度に対するポリエステル系マルチフィラメント糸の割合が5%以上33%以下
(B)加工糸の捲縮率 2%≦捲縮率≦8%
本発明によれば、高級感のある光沢やソフトで膨らみがあり適度なハリコシ、キシミ感等の優れた風合い、快適な着用感等を有しながら生産性にも優れ、またイージーケアー性も兼ね備えたシルクスパン調織物を得ることが出来る。
本発明におけるセルロース系フィラメント糸とは、セルロースを原料とした再生繊維或いは半合成繊維のフィラメント糸であればよい。再生繊維としては、例えばビスコースレーヨン繊維、リヨセル繊維等が挙げられる。また、半合成繊維としては、例えばセルロースジアセテート繊維、セルローストリアセテート繊維等が挙げられる。これらのうち、セルローストリアセテート繊維が好ましく用いられる。これらの種類、製法は特に限定されるものではない。また、単糸の断面形状、表面形状、艶、繊度等も特に限定するものではなく、使用する用途での織物表現を考慮して任意に選定すればよい。これらのうち、単糸菊型断面のセルローストリアセテートフィラメント糸が好ましく用いられる。
本発明のセルロース系フィラメント糸は、JIS L 0105に規定の公定水分率が8%以下であることが必要である。セルロース系フィラメント糸の公定水分率が8%を超えると、水膨潤による収縮が問題となり、洗濯収縮、形態安定性、湿潤堅牢度の問題や、保水性が大きいため速乾性に劣る等の問題が生じる。これらの問題を解決するためには、ポリエステル系マルチフィラメント糸の混率を高める必要が生じる。しかし、ポリエステル系マルチフィラメント糸の混率を高めると、ポリエステル系マルチフィラメント糸の欠点である金属光沢、鈍い発色性、ワキシイな硬い風合いが強調され、本発明の目的とする風合いが得難い。
本発明におけるポリエステル系マルチフィラメント糸の材料としてはポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート又はポリブチレンテレフタレートなどを挙げることができる。ポリエステル系マルチフィラメント糸の種類や製法は、特に限定されるものではなく、また、単糸の断面形状、表面形状、艶、繊度、収縮性、伸縮性、染料染着特性等も特に限定されるものではない。また、2種類以上のポリエステル系マルチフィラメント糸を複合したものや、仮撚加工など任意の加工を施したものでもよく、目的とする織物の風合いや意匠性により任意に選定すればよい。また、ポリエステル系マルチフィラメント糸は、少なくともその一成分がポリエチレンテレフタレートであることが好ましい。
本発明の捲縮加工糸は、該加工糸中のポリエステル系マルチフィラメント糸の割合がトータル繊維量に対して5%以上33%以下であること必要である。この範囲にあることで、適度な収縮差からくる膨らみ感が得られ、また、適度な捲縮保持性を付与することができ、光反射が分散され、上品な光沢感が得られるようになる。ポリエステル系マルチフィラメント糸の割合が33%より大きいと、捲縮保持性は向上するが、捲縮が強くなりすぎると、目標とする風合いが得られないだけでなく、熱収縮差が大きくなることでループが生じ、撚糸から製織工程においては生産性の低下をまねくこととなる。また、5%より小さいと捲縮が付きにくくなり、膨らみ感に欠け、目的とする風合いが得られない。
本発明の捲縮加工糸は、該加工糸の捲縮率が2%以上8%以下であることが、適度な捲縮からくるキシミ感や上品な光沢感を得ることからも重要である。捲縮率が2%未満であると、膨らみ感に乏しく、生糸商品との差別性が得られ難い。また、捲縮率が8%より大きいと、加工糸特有のふかつき感や上品な光沢が得られ難くなる。
本発明における織物の組織や密度、目付けや糸の配列等は特に限定されるものではなく、得ようとする織物表現を考慮して任意に選定すればよい。
本発明における複合糸は、その複合方法には特に限定はなく、得ようとする織物表現を考慮して任意に選定すればよい。例えば先撚りしてから捲縮仮撚り加工をしても良いし、混繊してから捲縮仮撚りしても良い。また、先撚りする場合は甘撚りである方が好ましく、撚り係数としては8000以下が適度な光沢感やきしみ感という観点からも好ましい。
本発明のセルロースフィラメント糸は公定水分率が8%以下であればその製法や種類を特に限定するものではないが、セルロースアセテートフィラメント糸がその低屈折率からくる鮮明性、発色性、高級感のある光沢、適度なヤング率、更には熱セット性などを有しており、好ましく用いられる。セルロースアセテートフィラメント糸の材料としては、例えばセルロースジアセテートやセルローストリアセテート等が挙げられる。ちなみにセルロースジアセテートの公定水分率は6.5%、セルローストリアセテートの公定水分率は3.5%であり、適度な吸湿性と速乾性を有し、沸水収縮率も約2〜3%と少なく、好ましく用いられる。また、風合いや光沢の高級感の点からセルローストリアセテートの使用が更に好ましい。
本発明のスパンシルク調織物において、一般的にカレンダー加工という加圧熱処理加工を染色後に施すことができる。この処理により、スパンシルク調織物のハリ感や光沢感が強調される。この加圧熱処理加工はスパンシルク織物の商品多様化の観点からも好ましく用いられる。
本発明におけるセルロース系フィラメント糸の単繊維繊度は、特に限定はしていないが、単繊維繊度が2dtex以下のものを用いることが好ましい。単繊維繊度がこの範囲のセルロース系フィラメント糸を用いることにより、捲縮加工糸の膨らみ感が増し、ソフトな風合いを有し、より高級感のあるスパンシルク織物が得られる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。また、風合いや外観、発色性等はハンドリングと目視によって評価した。
尚、捲縮率の測定は次のようにして行う。
ワク周1mの検尺器を用い、0.01cN/dtexの荷重下で10回巻き10mのカセを作る。カセ作製後、90℃の熱水中にて20分間処理を行う。熱水処理後、24時間自由な状態で自然乾燥する。自然乾燥した試料に、1.96cN/dtexの荷重を負荷し、1分間経過後の長さL1(cm)を測定する。次いで、荷重を除去して無荷重の状態で2分間放置する。その後、0.04cN/dtexの荷重を負荷し、1分後経過後の長さL2(cm)を測定し、次式を用いて捲縮率を算出した。この測定を5回実施し、その平均値で表した。
捲縮率(%)=[(L1−L2)/L1]×100
尚、撚り係数は下記の計算式にて求める。
Figure 2010168704
(実施例1)
単糸菊型断面のセルローストリアセテートマルチフィラメント糸(三菱レイヨン社製、ブライト84dtex/58フィラメント(f)、公定水分率3.5%以下、以下セルローストリアセテートマルチフィラメント糸をトリアセテート糸と略記)と、単糸丸断面のポリエチレンテレフタレートマルチフィラメント糸(三菱レイヨン社製、ブライト11dtex/4フィラメント(f)、公定水分率0.4%)とのインターレース混繊糸に加撚方向をZ撚りにて仮撚り加工を施した糸を作製した。次に、得られた加工糸(詳細は下記表に記載)を2本引き揃え、S方向に350回/mの撚糸を施した合撚糸を作製した。この合撚糸を経糸及び緯糸に使用し、綾組織の織物を織成した。得られた織物の生機を常法により分散染料にてベージュに染色し、仕上げ加工した後にカレンダー加工を行い、仕上経密度が107本/吋、仕上緯密度が73本/吋の綾織物を得た。
得られた織物はシルクに似たキシミ感や膨らみ感及び優れた発色性を有し、かつトリアセテート糸特有のソフトで爽やかな清涼感や高級感のある光沢、適度な反撥感を有したものであった。
(実施例2)
単糸菊型断面のトリアセテート糸(三菱レイヨン社製、ブライト84dtex/58フィラメント(f)、公定水分率3.5%以下)と、単糸丸断面のポリエチレンテレフタレートマルチフィラメント糸(三菱レイヨン社製、ブライト11dtex/4フィラメント(f)、公定水分率0.4%)とのインターレース混繊糸に加撚方向をZ撚りにて仮撚り加工を施した糸を作製した。次に、得られた加工糸(詳細は下記表に記載)にS方向に350回/mの撚糸を施した追撚糸を作製した。この追撚糸を経糸及び緯糸に使用し、平組織の織物を織成した。得られた織物の生機を、常法により分散染料にてベージュに染色し、仕上げ加工した後にカレンダー加工を行い、仕上経密度が117本/吋、仕上緯密度が87本/吋の一般に羽二重と呼ばれる平織物を得た。
得られた織物はシルクに似たキシミ感や膨らみ感及び優れた発色性を有し、かつトリアセテート糸特有のソフトで爽やかな清涼感や高級感のある光沢、適度な反撥感を有したものであった。
(実施例3)
経糸には、単糸菊型断面のトリアセテート糸(三菱レイヨン社製、ブライト84dtex/58フィラメント(f)、公定水分率3.5%以下)と、単糸丸断面のポリエチレンテレフタレートマルチフィラメント糸(三菱レイヨン社製、ブライト11dtex/4フィラメント(f)、公定水分率0.4%)とのインターレース混繊糸に加撚方向をZ撚りにて仮撚り加工を施した糸を作製した。次に、得られた加工糸(詳細は下記表に記載)にS方向に350回/mの撚糸を施した追撚糸を作製した。緯糸には単糸菊型断面のトリアセテート糸(三菱レイヨン社製、ブライト66dtex/40フィラメント(f)、公定水分率3.5%以下)と、単糸三角断面のポリエチレンテレフタレートフィラメント糸(三菱レイヨン社製、セミダル56dtex/36フィラメント(f)、公定水分率0.4%)に加撚方向S及びZ撚りにて仮撚り加工を施した糸とを引き揃え、加撚方向とは逆方向に1800回/mの撚糸を施した合撚糸をS方向撚糸とZ方向撚糸とをそれぞれ作製し、2本交互で配列して平組織の織物を織成した。得られた織物の生機を、常法により分散染料にてベージュに染色し仕上げ加工した後にカレンダー加工を行い、仕上経密度が185本/吋、仕上緯密度が81本/吋の一般にデシンと呼ばれる平織物を得た。
得られた織物はシルクに似たキシミ感や膨らみ感及び優れた発色性を有し、かつトリアセテート特有のソフトで爽やかな清涼感や高級感のある光沢、適度な反撥感を有したものであった。
(実施例4)
単糸菊型断面のトリアセテート糸(三菱レイヨン社製、ブライト84dtex/20フィラメント(f)、公定水分率3.5%以下)と、単糸丸断面のポリエチレンテレフタレートマルチフィラメント糸(三菱レイヨン社製、ブライト11dtex/4フィラメント(f)、公定水分率0.4%)をあわせて600回/mの撚糸を施した合撚糸を作製した。次に、この合撚糸に加撚方向をZ撚りにて仮撚り加工を施した糸を作製し(詳細は下記表に記載)、引き揃えてS方向に300回/mの撚糸を施した合撚糸を作製した。この合撚糸を経糸及び緯糸に使用し、正マット組織の織物を織成した。得られた織物の生機を、常法により分散染料にてベージュに染色し仕上げ加工した後にカレンダー加工を行い、仕上経密度が118本/吋、仕上緯密度が87本/吋のマット織物を得た。
得られた織物はシルクに似たキシミ感や膨らみ感を有し、かつトリアセテート特有のソフトで爽やかな清涼感や高級感のある光沢感を有した物であった。
(実施例5)
単糸菊型断面のトリアセテート糸(三菱レイヨン社製、ブライト110dtex/64フィラメント(f)、公定水分率3.5%以下)と、単糸丸断面のポリエチレンテレフタレートコンジュケート糸(三菱レイヨン社製、セミダル33dtex/12フィラメント(f)、捲縮率37.5%、公定水分率0.4%)をあわせて600回/mの撚糸を施した合撚糸を作製した。この合撚糸に加撚方向をZ撚りにて仮撚り加工を施した糸を作製した。この加工糸(詳細は下記表に記載)を経糸及び緯糸に使用し、綾組織の織物を織成した。得られた織物の生機を、常法により分散染料にてベージュに染色し仕上げ加工した後にカレンダー加工を行い、仕上経密度が130本/吋、仕上緯密度が85本/吋のビエラ調の綾織物を得た。
得られた織物はシルクに似たキシミ感や膨らみ感及び適度なストレッチ性を有し、かつトリアセテート特有のソフトで爽やかな清涼感や高級感のある光沢感を有した物であった。
(実施例6)
単糸菊型断面のトリアセテート糸(三菱レイヨン社製、ブライト50dtex/34フィラメント(f)、公定水分率3.5%以下)と、単糸丸断面のポリエチレンテレフタレートマルチフィラメント糸(三菱レイヨン社製、セミダル22dtex/12フィラメント(f)、公定水分率0.4%)とのインターレース混繊糸に、S方向に600回/mの撚糸を施した追撚糸を作製した。次に、この追撚糸に加撚方向をZ撚りにて仮撚り加工を施した糸を作製した(詳細は下記表に記載)。この加工糸を経糸及び緯糸に使用し、梨地組織の織物を織製した。得られた織物の生機を、常法により分散染料にてパープルに染色し、仕上経密度が112本/吋、仕上緯密度が90本/吋の梨地織物を得た。得られた織物はシルクに似たキシミ感や膨らみ感及び優れた発色性を有し、かつトリアセテート糸特有のソフトで爽やかな清涼感や高級感のある光沢、適度な反撥感を有したものであった。
(実施例7)
単糸菊型断面のセルローストリアセテートフィラメント糸(三菱レイヨン社製、ブライト110dtex/64フィラメント(f)を用い、S方向に350回/mの撚糸し、仕上経密度が95/吋、仕上緯密度が70本/吋の綾織物(詳細は下記表に記載)を作製した以外は、実施例1と同様に実施した。得られた織物はシルクに似たキシミ感や膨らみ感及び優れた発色性を有し、かつトリアセテート糸特有のソフトで爽やかな清涼感や高級感のある光沢、適度な反撥感を有したものであった。
(実施例8)
単糸菊型断面のセルローストリアセテートフィラメント糸(三菱レイヨン社製、ブライト50dtex/34フィラメント(f)を用い、S方向に450回/mの撚糸し、仕上経密度が135/吋、仕上緯密度が95本/吋の綾織物(詳細は下記表に記載)を作製した以外は、実施例1と同様に実施した。得られた織物はシルクに似たキシミ感や膨らみ感及び優れた発色性を有し、かつトリアセテート糸特有のソフトで爽やかな清涼感や高級感のある光沢、適度な反撥感を有したものであった。
(実施例9)
加工糸の捲縮率を7.20%に変更した以外は、実施例1と同様に実施した。得られた織物はシルクに似たキシミ感や優れた発色性を有し、かつ捲縮率を上げたことにより際立った膨らみ感、及びトリアセテート糸特有のソフトで爽やかな清涼感や高級感のある光沢、適度な反撥感を有したものであった。
(比較例1)
単糸菊型断面のトリアセテート糸(三菱レイヨン社製、ブライト110dtex/24フィラメント(f)、公定水分率3.5%以下)に、S方向に350回/mの撚糸を施した追撚糸を作製した。この追撚糸を経糸及び緯糸に使用し、綾組織の織物を織成した。得られた織物の生機を常法により分散染料にてベージュに染色し、仕上げ加工して、仕上経密度が151本/吋、仕上緯密度が103本/吋の一般に綾羽二重と呼ばれる綾織物を得た。
得られた織物は優れた発色性を有しソフトで爽やかな清涼感と高級感のある光沢、適度な反撥感は得られたが、キシミ感や膨らみ感には欠けるものであった。
(比較例2)
単糸菊型断面のトリアセテート糸(三菱レイヨン社製、ブライト84dtex/58フィラメント(f)、公定水分率3.5%)と、単糸三角断面のポリエチレンテレフタレートフィラメント糸(三菱レイヨン社製、セミダル56dtex/36フィラメント(f)、公定水分率0.4%)とのインターレース混繊糸に加撚方向をZ撚りにて仮撚り加工を施した糸を作製した。出来た加工糸(詳細は下記一覧表に記載)を2本引き揃えS方向に350回/mの撚糸を施した合撚糸を作製した。この合撚糸を経糸及び緯糸に使用し綾組織の織物を織成した。得られた織物の生機を常法により分散染料にてベージュに染色し、仕上げ加工した後にカレンダー加工を行い、仕上経密度が98本/吋、仕上緯密度が65本/吋の綾織物を得た。
得られた織物は膨らみ感を有してはいるが、高い捲縮率からくるかさついた風合い、及び金属的なぎらついた光沢が強く、満足なものが得られなかった。
(比較例3)
単糸三角断面のポリエチレンテレフタレートフィラメント糸(三菱レイヨン社製、ブライト167dtex/48フィラメント(f)、公定水分率0.4%)に加撚方向をZ撚りにて仮撚り加工を施した糸を作成し(詳細は下記一覧表に記載)、引き揃えてS方向に500回/mの撚糸を施した合撚糸を作製した。この合撚糸を経糸及び緯糸に使用し正マット組織の織物を織成した。得られた織物の生機を常法により生成り加工にて仕上げ加工した後にカレンダー加工を行い、仕上経密度が78本/吋、仕上緯密度が70本/吋の正マット織物を得た。
得られた織物はシルクに似た張り感は得られたが、石油由来のワキシーな風合いや金属的な光沢が強すぎ満足なものが得られなかった。
Figure 2010168704

Claims (4)

  1. 少なくとも公定水分率8%以下のセルロース系フィラメント糸とポリエステル系マルチフィラメント糸とが複合されてなり、かつ下記(A)及び(B)の要件を満足することを特徴とする複合捲縮加工糸。
    (A)トータル繊度に対するポリエステル系マルチフィラメント糸の割合が5%以上33%以下
    (B)加工糸の捲縮率 2%≦捲縮率≦8%
  2. 前記セルロース系フィラメント糸が、セルロースアセテートフィラメント糸である請求項1記載の複合捲縮加工糸。
  3. 前記セルロースアセテートフィラメント糸が、セルローストリアセテートフィラメント糸である請求項2に記載の複合捲縮加工糸。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の複合捲縮加工糸を用いた織物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102767004A (zh) * 2011-06-20 2012-11-07 上海水星家用纺织品股份有限公司 量子能纤维混纺纱线、由其制备的面料及该面料的制备方法

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