JP2010168479A - エチレンプロピレンジエンゴム組成物及びそれを用いて形成される成形品 - Google Patents
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Abstract
【課題】エチレンプロピレンジエンゴムが本来有する生産性を損なうことなく、ガスシール性、耐冷媒性、耐酸性、耐低温性、耐圧縮永久歪性等を兼ね備え、更に金属材または樹脂材と粘着しないエチレンプロピレンジエンゴム組成物を提供する。
【解決手段】(a)エチレン、プロピレン及び、非共役ジエンを共重合して得られる共重合体と、
(b)100℃以上の融点をもつアミド化合物と、
(c)有機過酸化物と、
(d)2個以上の二重結合を有する多官能性不飽和化合物と、
を含有してなることを特徴とする。
【選択図】なし
【解決手段】(a)エチレン、プロピレン及び、非共役ジエンを共重合して得られる共重合体と、
(b)100℃以上の融点をもつアミド化合物と、
(c)有機過酸化物と、
(d)2個以上の二重結合を有する多官能性不飽和化合物と、
を含有してなることを特徴とする。
【選択図】なし
Description
本発明は、エチレンプロピレンジエンゴム組成物及びそれを用いて形成される成形品に関し、詳しくは、燃料電池において用いられるガス、冷媒、及び生成水などの媒体に対し、優れた性能を備えたエチレンプロピレンジエンゴム組成物及びそれを用いて形成される成形品に関する。
近年開発がなされている固体高分子型燃料電池に用いられるゴム組成物としては、シリコーンゴム組成物、フッ素ゴム組成物、エチレンプロピレンジエンゴム組成物などが使用される。
固体高分子型燃料電池は、平板状の電極構造体の両側にセパレータが積層されたものが一つのセル、即ち単位セルとなり、複数の単位セルを積層して燃料電池のスタックとして構成されている。電極構造体は、正極側の電極触媒層(カソード)と、負極側の電極触媒層(アノード)との間に高分子の電解質膜(高分子電極膜)が挟まれ、各電極触媒層の外側にガス拡散層が配置された積層体である。セパレータは電子伝達機能を有する材料から成るもので、電極構造体への対向面にはガス通路が形成され、少なくとも一方のセパレータの表面には冷媒通路が形成されている。
固体高分子型燃料電池は、平板状の電極構造体の両側にセパレータが積層されたものが一つのセル、即ち単位セルとなり、複数の単位セルを積層して燃料電池のスタックとして構成されている。電極構造体は、正極側の電極触媒層(カソード)と、負極側の電極触媒層(アノード)との間に高分子の電解質膜(高分子電極膜)が挟まれ、各電極触媒層の外側にガス拡散層が配置された積層体である。セパレータは電子伝達機能を有する材料から成るもので、電極構造体への対向面にはガス通路が形成され、少なくとも一方のセパレータの表面には冷媒通路が形成されている。
これら通路はいずれも溝状であって、ガス通路には燃料ガスである水素ガスと酸素や空気等の酸化剤ガスが夫々独立して流され、冷媒通路には水或いはエチレングリコール、プロピレングリコール等の冷媒、電気化学反応により生成される生成水、電気化学反応の副生成物として生成水に混入するフッ酸、硫酸などが流される。セパレータは、各ガス通路間の突起部がガス拡散層に接触する状態で電極構造体に積層される。そして、それらガスがセル外に漏れ出ることを防止するためのガスケットが装備されている。即ち、セパレータや電解質膜等の、セルを構成すべく積層配備される板状体は、それらの周囲において対向する板状体との間にガスケットを介装させてシールすることが行われている。
よってここに用いられるガスケットには、燃料ガス、酸化剤ガス、冷媒をシールするガスシール性、耐冷媒性、耐酸性、耐低温性、耐圧縮永久歪性などが要求され、温度としては、およそ−30℃から100℃が実用範囲であるため、急激な温度変化に対する耐久性が要求される。しかしながら、上述のシリコーンゴム組成物はガスシール性及び耐酸性の面で、フッ素ゴム組成物は耐低温性の面で必ずしも要求を満足し得ない場合がある。
これらの要求に対しては、エチレンプロピレンジエンゴム組成物がバランスのとれた材料である。しかしながら、エチレンプロピレンジエンゴム組成物は、粘着性を備えた組成物ゆえ、これを用いて形成されたガスケットを金属材又は樹脂材からなる燃料電池用セパレータの間に介装させると、該セパレータに対してガスケットが粘着してしまう場合があり、これが問題となる。
燃料電池用セパレータは、低温から高温(−30℃から100℃)或いは高温から低温の急激な温度変化に対する耐久性を備えているが、この温度変化によりセパレータに歪が生じる場合がある。このとき、ガスケットがセパレータに粘着していると、セパレータの歪にガスケットが追従してしまう。ところがガスケットは、ゴムの反力でセパレータ間のシールをなすよう設計されているため、シール対象物であるセパレータに粘着し、セパレータの歪に引っ張られてしまうと十分なシール性を維持できないものとなる。
燃料電池用セパレータは、低温から高温(−30℃から100℃)或いは高温から低温の急激な温度変化に対する耐久性を備えているが、この温度変化によりセパレータに歪が生じる場合がある。このとき、ガスケットがセパレータに粘着していると、セパレータの歪にガスケットが追従してしまう。ところがガスケットは、ゴムの反力でセパレータ間のシールをなすよう設計されているため、シール対象物であるセパレータに粘着し、セパレータの歪に引っ張られてしまうと十分なシール性を維持できないものとなる。
このような不具合を解消するために、ガスケットが金属材又は樹脂材からなるセパレータと接触する部分にシリコーン樹脂或いは、フッ素系樹脂などをコーティングする方法やグラファイト、モリブデン化合物を塗布し表面処理方法がある。しかし、これらの方法では表面処理剤の耐酸性不足、ガスケットと表面処理剤の密着性不足、表面処理剤が異物として流路内に混入する可能性があり、また表面処理をする工程が増えてコスト面で不利となる。
また、表面層のみ化学的改質法で硬化或いは樹脂化する方法もあるが、シール性が低下して性能を満足し得ないなどの問題点がある。
上記特許文献1及び上記特許文献2には、エチレンプロピレンゴムにアミド系滑剤が配合して、粘着性を緩和させるようにした例が開示されている。
また、表面層のみ化学的改質法で硬化或いは樹脂化する方法もあるが、シール性が低下して性能を満足し得ないなどの問題点がある。
上記特許文献1及び上記特許文献2には、エチレンプロピレンゴムにアミド系滑剤が配合して、粘着性を緩和させるようにした例が開示されている。
しかし上記特許文献1に記載のものは、非架橋の熱可塑性エラストマーの一例としてエチレンプロピレンゴムが挙げられているにすぎず、エチレンプロピレンゴムはポリエチレンの軟質材として用いられているものである。また上記特許文献1に記載のものは、ルーフモール表皮材の押出し工程の改善目的としたものであり、上述のような燃料電池用のガスケットとして用いられた場合の問題点を解決しようとするものではない。
上記特許文献2に記載のものは、エチレンプロピレンゴムを軟質材として一部ブレンドしたポリオレフィン樹脂で形成された非架橋のコルゲートチューブの装着性に関するものである。よってこれも上述のような燃料電池用のガスケットとして用いられた場合の問題点を解決しようとするものではない。
上記特許文献2に記載のものは、エチレンプロピレンゴムを軟質材として一部ブレンドしたポリオレフィン樹脂で形成された非架橋のコルゲートチューブの装着性に関するものである。よってこれも上述のような燃料電池用のガスケットとして用いられた場合の問題点を解決しようとするものではない。
本発明は、上記課題を鑑み、エチレンプロピレンジエンゴムが本来有する生産性を損なうことなく、ガスシール性、耐冷媒性、耐酸性、耐低温性、耐圧縮永久歪性等を兼ね備え、更に金属材または樹脂材と粘着しないエチレンプロピレンジエンゴム組成物を提供する。
請求項1の発明に係るエチレンプロピレンジエンゴム組成物は、
(a)エチレン、プロピレン及び、非共役ジエンを共重合して得られる共重合体と、
(b)100℃以上の融点をもつアミド化合物と、
(c)有機過酸化物と、
(d)2個以上の二重結合を有する多官能性不飽和化合物と、
を含有してなることを特徴とする。
(a)エチレン、プロピレン及び、非共役ジエンを共重合して得られる共重合体と、
(b)100℃以上の融点をもつアミド化合物と、
(c)有機過酸化物と、
(d)2個以上の二重結合を有する多官能性不飽和化合物と、
を含有してなることを特徴とする。
上記共重合体は、組成がエチレン含有量30〜70重量%、プロピレン含有量15〜69重量%、ジエン含有量1〜15重量%であり、ムーニー粘度(ML(1+4)125℃)が5〜100ptsであることを特徴とする。
また上記アミド化合物が、下記(化1)で表されるアミド化合物であることを特徴とする。
(化1)
R1CONH(CH2)nNHOCR2
(R1及びR2はそれぞれアルキル基、アリール基を、nは1以上の整数を示す。)
また上記アミド化合物が、下記(化1)で表されるアミド化合物であることを特徴とする。
(化1)
R1CONH(CH2)nNHOCR2
(R1及びR2はそれぞれアルキル基、アリール基を、nは1以上の整数を示す。)
そして、本発明のエチレンプロピレンジエンゴム組成物は、加硫して形成される成形品とすることができ、燃料電池用のガスケットに用いることができる。
本発明のエチレンプロピレンジエンゴム組成物によれば、それを用いた成形品は、ガスシール性、耐冷媒性、耐酸性、耐低温性、耐圧縮永久歪性などの諸物性に優れた成形品となりえる。
また、本発明のエチレンプロピレンジエンゴム組成物を加硫して形成された成形品は、金属材または樹脂材に粘着しないので、使用される部品の急激な温度変化に対してもシール性および耐久性を十分に確保可能となる。
よって、本発明のエチレンプロピレンジエンゴム組成物を用いて燃料電池用のガスケットとすれば、低温から高温(−30℃から100℃)或いは、高温から低温の急激な温度変化に対して、該ガスケットが介装されるセパレータに歪が生じても、その歪にガスケットが追従することがなく、十分なシール性を維持することができる。
また、本発明のエチレンプロピレンジエンゴム組成物を加硫して形成された成形品は、金属材または樹脂材に粘着しないので、使用される部品の急激な温度変化に対してもシール性および耐久性を十分に確保可能となる。
よって、本発明のエチレンプロピレンジエンゴム組成物を用いて燃料電池用のガスケットとすれば、低温から高温(−30℃から100℃)或いは、高温から低温の急激な温度変化に対して、該ガスケットが介装されるセパレータに歪が生じても、その歪にガスケットが追従することがなく、十分なシール性を維持することができる。
請求項1(a)に記載の共重合体のエチレン含有量は30〜70重量%であることが望ましい。共重合体のエチレン含有量が30重量%未満の場合は、成形品としたとき、十分な強度を得ることはできない。また、共重合体のエチレン含有量が70重量%を超える場合は、成形品としたとき、十分な耐圧縮永久歪性、耐低温性を得ることはできない。尚、上述の効果をより効果的に発揮させるためには、該エチレン含有量が40〜60重量%であることが好ましい。
請求項1(a)に記載の共重合体のプロピレン含有量が15〜69重量%であることが望ましい。共重合体のプロピレン含有量が15重量%未満の場合は、成形品としたとき、十分な耐圧縮永久歪性、耐低温性を得ることはできない。また、共重合体のプロピレン含有量が69重量%を超える場合は、成形品としたとき、十分な強度を得ることはできない。尚、上述の効果をより効果的に発揮させるためには、該プロピレン含有量が30〜50重量%であることが好ましい。
請求項1(a)に記載の共重合体の非共役ジエン含有量がジエン含有量1〜15重量%であることが望ましい。共重合体の非共役ジエン含有量が1重量%未満の場合は、成形品としたとき、十分な強度、耐圧縮永久歪性を得ることができない。共重合体の非共役ジエン含有量が15重量%を超える場合は、十分な伸びを得ることはできない。尚、上述の効果をより効果的に発揮させるためには、該非共役ジエン含有量が3〜12重量%であることが好ましい。
請求項1(a)に記載の共重合体のムーニー粘度(ML(1+4)125℃)が5〜100ptsであることが望ましい。共重合体のムーニー粘度が5pts未満の場合は、成形品としたとき、十分な強度、耐圧縮変形歪性を得ることはできず、成形時には粘着性が大きいなど加工性も満足しえない。共重合体のムーニー粘度が100ptsを超える場合は、十分な伸びを得ることはできず、成形時には流動特性が悪いなど加工性も満足しえない。
請求項1(a)に記載の共重合体のプロピレン含有量が15〜69重量%であることが望ましい。共重合体のプロピレン含有量が15重量%未満の場合は、成形品としたとき、十分な耐圧縮永久歪性、耐低温性を得ることはできない。また、共重合体のプロピレン含有量が69重量%を超える場合は、成形品としたとき、十分な強度を得ることはできない。尚、上述の効果をより効果的に発揮させるためには、該プロピレン含有量が30〜50重量%であることが好ましい。
請求項1(a)に記載の共重合体の非共役ジエン含有量がジエン含有量1〜15重量%であることが望ましい。共重合体の非共役ジエン含有量が1重量%未満の場合は、成形品としたとき、十分な強度、耐圧縮永久歪性を得ることができない。共重合体の非共役ジエン含有量が15重量%を超える場合は、十分な伸びを得ることはできない。尚、上述の効果をより効果的に発揮させるためには、該非共役ジエン含有量が3〜12重量%であることが好ましい。
請求項1(a)に記載の共重合体のムーニー粘度(ML(1+4)125℃)が5〜100ptsであることが望ましい。共重合体のムーニー粘度が5pts未満の場合は、成形品としたとき、十分な強度、耐圧縮変形歪性を得ることはできず、成形時には粘着性が大きいなど加工性も満足しえない。共重合体のムーニー粘度が100ptsを超える場合は、十分な伸びを得ることはできず、成形時には流動特性が悪いなど加工性も満足しえない。
以下に、本発明の実施形態について説明する。
本発明のエチレンプロピレンジエンゴム組成物は、(a)エチレンと、プロピレン及び、非共役ジエンとを共重合して得られる共重合体と、
(b)100℃以上の融点をもつアミド化合物と、
(c)有機過酸化物と、
(d)2個以上の二重結合を有する多官能性不飽和化合物と、
を含有してなるものである。
本発明のエチレンプロピレンジエンゴム組成物は、(a)エチレンと、プロピレン及び、非共役ジエンとを共重合して得られる共重合体と、
(b)100℃以上の融点をもつアミド化合物と、
(c)有機過酸化物と、
(d)2個以上の二重結合を有する多官能性不飽和化合物と、
を含有してなるものである。
本発明に用いられる100℃以上の融点をもつアミド化合物(b)は(化1)で示される。(化1)のR1及びR2はそれぞれアルキル基、アリール基を、nは1以上の整数を示す。
例えば、メチレンビスステアロアミド、エチレンビスステアロアミド、エチレンビスオレイルアミド、ブチレンビスステアロアミド、エチレンビスフェニルアミドなどがある。これらを単独で用いてもよく、また併用してもよい。
添加量は一般に組成物100重量部に対して0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部である。この添加量より少ない場合は、例えば、十分な非粘着性を得ることができない。また、この添加量より多い場合は、十分な耐圧縮永久歪性を得ることができない。
(化1)
R1CONH(CH2)nNHOCR2
例えば、メチレンビスステアロアミド、エチレンビスステアロアミド、エチレンビスオレイルアミド、ブチレンビスステアロアミド、エチレンビスフェニルアミドなどがある。これらを単独で用いてもよく、また併用してもよい。
添加量は一般に組成物100重量部に対して0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部である。この添加量より少ない場合は、例えば、十分な非粘着性を得ることができない。また、この添加量より多い場合は、十分な耐圧縮永久歪性を得ることができない。
(化1)
R1CONH(CH2)nNHOCR2
本発明に用いられる有機過酸化物(c)は、架橋剤としての働きを有していればよく、例えば、2,5-ジメチル-2,5-ビス(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-ビス(t-ブチルパーオキシ)3-ヘキシン、ベンゾイルパーオキシド、ビス(2,4-ジクロルベンゾイル)パーオキシド、ジクミルパーオキシド、ジ-t-ブチルパーオキシド、t-ブチルクミルパーオキシド、3-ブチルパーオキシベンゼン、1,1-ビス(t-ブチルパーオキシ)3,5,5-トリメチルシクロヘキサン、2,5-ジメチルヘキサン-2、5-ジヒドロキシパーオキシド、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネートなどが挙げられる。
これらの有機過酸化物(c)は架橋効率の面から、このましくは2,5-ジメチル-2,5-ビス(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、ジクミルパーオキサイドを用いることが望ましい。これらの有機過酸化物は1種または2種以上組み合わせて用いてもよい。
これらの有機過酸化物(c)は架橋効率の面から、このましくは2,5-ジメチル-2,5-ビス(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、ジクミルパーオキサイドを用いることが望ましい。これらの有機過酸化物は1種または2種以上組み合わせて用いてもよい。
これらの有機過酸化物(c)は、通常、シリカ、炭酸カルシウム、ケイソウ土、タルクなどからなる担体に担持している。
本発明に用いられる有機過酸化物(c)の担体は、その媒体に対し耐久性を有していればとくにこだわらないが、担体に担持していない純品を使用する場合は、その純度は90%以上、好ましくは95%であるものを用いることが望ましい。
有機過酸化物(c)の使用量は、共重合体(a)100重量部に対して0.1〜15重量部、さらに好ましくは0.3〜5重量部の量を用いることが望ましい。
0.1重量部未満の場合は、成形品としたとき、十分な強度、耐圧縮永久歪性を得ることはできず、成形時には離型性が悪いなど加工性も満足しえない。また、15重量部を超えた場合は、十分な伸びを得ることはできず、耐スコーチ性が悪いなど成形時において加工性も満足しえない。
本発明に用いられる有機過酸化物(c)の担体は、その媒体に対し耐久性を有していればとくにこだわらないが、担体に担持していない純品を使用する場合は、その純度は90%以上、好ましくは95%であるものを用いることが望ましい。
有機過酸化物(c)の使用量は、共重合体(a)100重量部に対して0.1〜15重量部、さらに好ましくは0.3〜5重量部の量を用いることが望ましい。
0.1重量部未満の場合は、成形品としたとき、十分な強度、耐圧縮永久歪性を得ることはできず、成形時には離型性が悪いなど加工性も満足しえない。また、15重量部を超えた場合は、十分な伸びを得ることはできず、耐スコーチ性が悪いなど成形時において加工性も満足しえない。
有機過酸化物(c)を加硫剤とする本発明のエチレンプロピレンジエンゴム組成物には、加硫特性、機械的強度、耐圧縮永久歪性の向上を目的として2個以上の二重結合を有する多官能性不飽和化合物(d)を併用する。
2個以上の二重結合を有する多官能性不飽和化合物(d)としては、例えば、トリ(メタ)アリルイソシアヌレート、トリ(メタ)アリルシアヌレート、トリアリルトリメリテート、N,N-m-フェニレンビスマレイミド、ジアリルフタレート、トリス(ジアリルアミン)-s-トリアジン、亜リン酸トリアリル、1,2-ポリブタジエン、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレートなどが挙げられ、これらの多官能性不飽和化合物を2種類以上組み合わせて用いてもよい。
2個以上の二重結合を有する多官能性不飽和化合物(d)としては、例えば、トリ(メタ)アリルイソシアヌレート、トリ(メタ)アリルシアヌレート、トリアリルトリメリテート、N,N-m-フェニレンビスマレイミド、ジアリルフタレート、トリス(ジアリルアミン)-s-トリアジン、亜リン酸トリアリル、1,2-ポリブタジエン、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレートなどが挙げられ、これらの多官能性不飽和化合物を2種類以上組み合わせて用いてもよい。
これらの2個以上の二重結合を有する多官能性不飽和化合物(d)の使用量は、共重合体(a)100重量部に対して、好ましくは0.1〜15重量部、さらに好ましくは0.3〜6重量部の量を用いることが望ましい。0.1重量部未満の場合は、成形品としたとき、十分な強度、圧縮永久歪を得ることはできず、離型性が悪いなど加工性も満足しえない。また、15重量部を超える場合は、十分な伸びを得ることはできず、耐スコーチ性が悪いなど成形時の加工性も満足しえない。
本発明のエチレンプロピレンジエンゴム組成物には、プロセスオイルを配合しても良く、またプロセスオイルで油展された共重合体を用いても良い。例えば、プロセスオイルとしてはパラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、アロマ系プロセスオイルなどが挙げられる。
それらを配合することにより、加工性を改良することができる。しかし、耐圧縮永久歪性の低下、組成物からのオイルの抽出などの問題点を有するため、使用は最小限にとどめた方が望ましい。
それらを配合することにより、加工性を改良することができる。しかし、耐圧縮永久歪性の低下、組成物からのオイルの抽出などの問題点を有するため、使用は最小限にとどめた方が望ましい。
本発明のエチレンプロピレンジエンゴム組成物には、上記成分以外に、充填剤、補強剤、受酸剤、可塑剤、滑剤、加工助剤、老化防止剤などの配合剤を適宜配合してもよい。
例えば、充填剤あるいは補強剤としては、カーボンブラック、シリカ、クレー、酸化チタン、硫酸バリウムなどが挙げられ、また、それらはシランカップリング剤、有機脂肪酸などにより表面処理していても良い。
例えば、充填剤あるいは補強剤としては、カーボンブラック、シリカ、クレー、酸化チタン、硫酸バリウムなどが挙げられ、また、それらはシランカップリング剤、有機脂肪酸などにより表面処理していても良い。
本発明のエチレンプロピレンジエンゴム組成物は、公知の方法により調製すればよい。
混練方法としてはオープンロール、またはニーダー、バンバリーなどの密閉式混練機などを用いて混合すればよい。
その後、コンプレッション成形、インジェクション成形、トランスファー成形などの方法で加熱して加硫することによりその加硫物を得ることができる。
加硫は、たとえば約100〜250℃の温度で約1〜60分間程度の一次加硫を行い、必要に応じて約100〜250℃の温度で0〜50時間程度二次加硫を行ってもよく、また、必要に応じて二次加硫の温度に到達するまでに徐々に或いは段階的に昇温してもよい。
本発明のエチレンプロピレンジエンゴム組成物を加硫して形成される成形品は、その特性を生かして、例えば、燃料電池用などのガスケット、シール部材として使用が可能である。
混練方法としてはオープンロール、またはニーダー、バンバリーなどの密閉式混練機などを用いて混合すればよい。
その後、コンプレッション成形、インジェクション成形、トランスファー成形などの方法で加熱して加硫することによりその加硫物を得ることができる。
加硫は、たとえば約100〜250℃の温度で約1〜60分間程度の一次加硫を行い、必要に応じて約100〜250℃の温度で0〜50時間程度二次加硫を行ってもよく、また、必要に応じて二次加硫の温度に到達するまでに徐々に或いは段階的に昇温してもよい。
本発明のエチレンプロピレンジエンゴム組成物を加硫して形成される成形品は、その特性を生かして、例えば、燃料電池用などのガスケット、シール部材として使用が可能である。
以下、本発明に係るエチレンプロピレンジエンゴム組成物について、実施例により更に具体的に説明するが、本発明はかかる実施例により何ら制限されるものではない。
表1記載の配合にて、8インチミキシングロールで混練した後、160℃で10分間のプレス加硫、続いて160℃にて2時間のオーブン加硫を行った。これにより得られた加硫物を試験片として、JIS規格に準じて各物性測定を以下のようにして行った。
表1記載の配合にて、8インチミキシングロールで混練した後、160℃で10分間のプレス加硫、続いて160℃にて2時間のオーブン加硫を行った。これにより得られた加硫物を試験片として、JIS規格に準じて各物性測定を以下のようにして行った。
(常態物性)
JIS K6253に準じて、所定サイズの試験片の硬さを測定した。
JIS K6251に準じて、所定サイズの試験片の引張強さ及び伸びを測定した。引張強さは値が大きいほど破断しにくく、機械的強度が強いことを示している。
(圧縮永久歪)
JIS K6262に準じて、所定サイズの試験片の圧縮永久歪を測定した。
表には、圧縮した試験片を100℃の空気中に1000時間保持後、所定の圧縮永久歪を算出した値を示している。また圧縮した試験片をPH1の硫酸溶液(100℃)中に浸漬させ、1000時間保持後、所定の圧縮永久歪を算出した値を示している。値が小さいほど、長時間圧縮したときに復元する力が高いことを示している。
(粘着性)
JIS K6256−2に準じて、金属板に加硫接着させた試験片を樹脂板に30%の圧縮率で圧縮した後、PH1の硫酸溶液(100℃)中に浸漬させ、70時間或いは1000時間保持後、樹脂板に粘着させた状態で取り出し、−30℃にて試験片と樹脂板との剥離強度を測定した。値が小さいほど、剥離されやすく、粘着性が低いことを示している。
JIS K6253に準じて、所定サイズの試験片の硬さを測定した。
JIS K6251に準じて、所定サイズの試験片の引張強さ及び伸びを測定した。引張強さは値が大きいほど破断しにくく、機械的強度が強いことを示している。
(圧縮永久歪)
JIS K6262に準じて、所定サイズの試験片の圧縮永久歪を測定した。
表には、圧縮した試験片を100℃の空気中に1000時間保持後、所定の圧縮永久歪を算出した値を示している。また圧縮した試験片をPH1の硫酸溶液(100℃)中に浸漬させ、1000時間保持後、所定の圧縮永久歪を算出した値を示している。値が小さいほど、長時間圧縮したときに復元する力が高いことを示している。
(粘着性)
JIS K6256−2に準じて、金属板に加硫接着させた試験片を樹脂板に30%の圧縮率で圧縮した後、PH1の硫酸溶液(100℃)中に浸漬させ、70時間或いは1000時間保持後、樹脂板に粘着させた状態で取り出し、−30℃にて試験片と樹脂板との剥離強度を測定した。値が小さいほど、剥離されやすく、粘着性が低いことを示している。
[実施例1]
実施例1は、共重合体(a)としてエチレン含有量50重量%、プロピレン含有量42重量%、ジエン含有量8重量%、ムーニー粘度ML(1+4)125℃が20ptsなるものを100重量部、100℃以上の融点をもつアミド化合物(b)としてエチレンビスステアロアミドを2重量部、有機過酸化物(c)としてジクミルパーオキサイドの純品を3重量部、2個以上の二重結合を有する多官能性不飽和化合物(d)としてN,N−m−フェニレンビスマレイミドを2重量部用いて得た試験片で上記物性測定を行った。結果を表1に示す。
実施例1は、共重合体(a)としてエチレン含有量50重量%、プロピレン含有量42重量%、ジエン含有量8重量%、ムーニー粘度ML(1+4)125℃が20ptsなるものを100重量部、100℃以上の融点をもつアミド化合物(b)としてエチレンビスステアロアミドを2重量部、有機過酸化物(c)としてジクミルパーオキサイドの純品を3重量部、2個以上の二重結合を有する多官能性不飽和化合物(d)としてN,N−m−フェニレンビスマレイミドを2重量部用いて得た試験片で上記物性測定を行った。結果を表1に示す。
[実施例2]
実施例2は、共重合体(a)としてエチレン含有量50重量%、プロピレン含有量42重量%、ジエン含有量8重量%、ムーニー粘度ML(1+4)125℃が20ptsなるものを100重量部、100℃以上の融点をもつアミド化合物(b)としてブチレンビスステアロアミドを2重量部、有機過酸化物(c)としてジクミルパーオキサイドの純品を3重量部、2個以上の二重結合を有する多官能性不飽和化合物(d)としてN,N−m−フェニレンビスマレイミドを2重量部のエチレンプロピレンジエンゴム組成物を上記条件で加硫して得た試験片で上記物性測定を行った。結果を表1に示す。
実施例2は、共重合体(a)としてエチレン含有量50重量%、プロピレン含有量42重量%、ジエン含有量8重量%、ムーニー粘度ML(1+4)125℃が20ptsなるものを100重量部、100℃以上の融点をもつアミド化合物(b)としてブチレンビスステアロアミドを2重量部、有機過酸化物(c)としてジクミルパーオキサイドの純品を3重量部、2個以上の二重結合を有する多官能性不飽和化合物(d)としてN,N−m−フェニレンビスマレイミドを2重量部のエチレンプロピレンジエンゴム組成物を上記条件で加硫して得た試験片で上記物性測定を行った。結果を表1に示す。
[実施例3]
実施例3は、共重合体(a)としてエチレン含有量55重量%、プロピレン含有量40重量%、ジエン含有量5重量%、ムーニー粘度ML(1+4)125℃が60ptsなるものを100重量部、100℃以上の融点をもつアミド化合物(b)としてエチレンビスステアロアミドを1重量部、有機過酸化物(c)としてジクミルパーオキサイドの純品を2重量部、2個以上の二重結合を有する多官能性不飽和化合物(d)としてN,N−m−フェニレンビスマレイミドを1重量部のエチレンプロピレンジエンゴム組成物を上記条件で加硫して得た試験片で上記物性測定を行った。結果を表1に示す。
実施例3は、共重合体(a)としてエチレン含有量55重量%、プロピレン含有量40重量%、ジエン含有量5重量%、ムーニー粘度ML(1+4)125℃が60ptsなるものを100重量部、100℃以上の融点をもつアミド化合物(b)としてエチレンビスステアロアミドを1重量部、有機過酸化物(c)としてジクミルパーオキサイドの純品を2重量部、2個以上の二重結合を有する多官能性不飽和化合物(d)としてN,N−m−フェニレンビスマレイミドを1重量部のエチレンプロピレンジエンゴム組成物を上記条件で加硫して得た試験片で上記物性測定を行った。結果を表1に示す。
[比較例1]
比較例1は、共重合体(a)としてエチレン含有量50重量%、プロピレン含有量42重量%、ジエン含有量8重量%、ムーニー粘度ML(1+4)125℃が20ptsなるものを100重量部、有機過酸化物(c)としてジクミルパーオキサイドの純品を3重量部、2個以上の二重結合を有する多官能性不飽和化合物(d)としてN,N−m−フェニレンビスマレイミドを2重量部のエチレンプロピレンジエンゴム組成物を上記条件で加硫して得た100℃以上の融点をもつアミド化合物を含まない試験片で上記物性測定を行った。結果を表1に示す。
比較例1は、共重合体(a)としてエチレン含有量50重量%、プロピレン含有量42重量%、ジエン含有量8重量%、ムーニー粘度ML(1+4)125℃が20ptsなるものを100重量部、有機過酸化物(c)としてジクミルパーオキサイドの純品を3重量部、2個以上の二重結合を有する多官能性不飽和化合物(d)としてN,N−m−フェニレンビスマレイミドを2重量部のエチレンプロピレンジエンゴム組成物を上記条件で加硫して得た100℃以上の融点をもつアミド化合物を含まない試験片で上記物性測定を行った。結果を表1に示す。
[比較例2]
比較例2は、共重合体(a)としてエチレン含有量50重量%、プロピレン含有量42重量%、ジエン含有量8重量%、ムーニー粘度ML(1+4)125℃が20ptsなるものを100重量部、有機過酸化物(c)としてジクミルパーオキサイドの純品を3重量部、2個以上の二重結合を有する多官能性不飽和化合物(d)としてN,N−m−フェニレンビスマレイミドを2重量部のエチレンプロピレンジエンゴム組成物を上記条件で加硫して得た100℃以上の融点をもつアミド化合物を含まない試験片の表面にシリコーンをコーティングし、焼付けを行って、上記物性測定を行った。結果を表1に示す。
比較例2は、共重合体(a)としてエチレン含有量50重量%、プロピレン含有量42重量%、ジエン含有量8重量%、ムーニー粘度ML(1+4)125℃が20ptsなるものを100重量部、有機過酸化物(c)としてジクミルパーオキサイドの純品を3重量部、2個以上の二重結合を有する多官能性不飽和化合物(d)としてN,N−m−フェニレンビスマレイミドを2重量部のエチレンプロピレンジエンゴム組成物を上記条件で加硫して得た100℃以上の融点をもつアミド化合物を含まない試験片の表面にシリコーンをコーティングし、焼付けを行って、上記物性測定を行った。結果を表1に示す。
[結果]
表1の測定結果からわかるように、実施例1〜3の配合により得られたものによれば、ガスシール性、耐冷媒性、耐酸性、耐低温性、耐圧縮永久歪性などの諸物性に優れたものとすることができる。
特に実施例1〜3の配合により得られたものは、樹脂材と粘着せず、−30℃の環境下においても、低い粘着性を示し、良好に剥離可能なものとすることができる。
よって上述の配合により得られたものでガスケットを形成すれば、比較例2のように表面処理を行わなくても、例えば樹脂材からなる2部材間に介装された場合、介装された部材にガスケットが粘着することなく、急激な温度変化にも耐えられ、良好なシール性を十分に確保可能となる。
また圧縮永久歪に関する測定結果からは、実施例1〜3の配合により得られたものによれば、硫酸溶液に浸漬されても、空気中と変わらない測定結果を示していることから、耐圧縮永久歪性に優れているだけでなく、耐冷媒性、耐酸性に優れてたものであることがわかる。
更に、常態物性(硬さ、引張強さ、伸び)の測定値からは、ガスケットに適した物性であることがわかる。
表1の測定結果からわかるように、実施例1〜3の配合により得られたものによれば、ガスシール性、耐冷媒性、耐酸性、耐低温性、耐圧縮永久歪性などの諸物性に優れたものとすることができる。
特に実施例1〜3の配合により得られたものは、樹脂材と粘着せず、−30℃の環境下においても、低い粘着性を示し、良好に剥離可能なものとすることができる。
よって上述の配合により得られたものでガスケットを形成すれば、比較例2のように表面処理を行わなくても、例えば樹脂材からなる2部材間に介装された場合、介装された部材にガスケットが粘着することなく、急激な温度変化にも耐えられ、良好なシール性を十分に確保可能となる。
また圧縮永久歪に関する測定結果からは、実施例1〜3の配合により得られたものによれば、硫酸溶液に浸漬されても、空気中と変わらない測定結果を示していることから、耐圧縮永久歪性に優れているだけでなく、耐冷媒性、耐酸性に優れてたものであることがわかる。
更に、常態物性(硬さ、引張強さ、伸び)の測定値からは、ガスケットに適した物性であることがわかる。
一方、実施例1〜3と比較例1、2を比較すると、比較例1、2は粘着性が高いものであることがわかる。特に比較例1は、PH1の硫酸溶液(100℃)中に1000時間保持後の粘着性が高いことはもちろん、他のものと比べて70時間保持後の剥離試験において、すでに粘着性が高い値を示した。また比較例2は70時間保持後の剥離試験ではシリコーンコーティングの効果から実施例1〜3と同じような値を得たが、1000時間保持後の剥離試験では、実施例1〜3と比較して粘着性が高くなっている。この結果より、表面処理剤の耐酸性不足がわかる。
従って、比較例1及び2に例示された組成物による成形品は十分な性能を発揮できず、ガスケットに適していないものといえることは明白である。
従って、比較例1及び2に例示された組成物による成形品は十分な性能を発揮できず、ガスケットに適していないものといえることは明白である。
Claims (5)
- (a)エチレン、プロピレン及び、非共役ジエンを共重合して得られる共重合体と、
(b)100℃以上の融点をもつアミド化合物と、
(c)有機過酸化物と、
(d)2個以上の二重結合を有する多官能性不飽和化合物と、
を含有してなることを特徴とするエチレンプロピレンジエンゴム組成物。 - 上記共重合体は、組成がエチレン含有量30〜70重量%、プロピレン含有量15〜69重量%、ジエン含有量1〜15重量%であり、ムーニー粘度(ML(1+4)125℃)が5〜100ptsであることを特徴とする請求項1に記載のエチレンプロピレンジエンゴム組成物。
- 上記アミド化合物が、下記(化1)で表されるアミド化合物であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエチレンプロピレンジエンゴム組成物。
(化1)
R1CONH(CH2)nNHOCR2
(R1及びR2はそれぞれアルキル基、アリール基を、nは1以上の整数を示す。) - 上記請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のエチレンプロピレンジエンゴム組成物を加硫して形成される成形品。
- 燃料電池用のガスケットに用いられることを特徴とする請求項4に記載の成形品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009012544A JP2010168479A (ja) | 2009-01-23 | 2009-01-23 | エチレンプロピレンジエンゴム組成物及びそれを用いて形成される成形品 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2009012544A JP2010168479A (ja) | 2009-01-23 | 2009-01-23 | エチレンプロピレンジエンゴム組成物及びそれを用いて形成される成形品 |
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ID=42700916
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Country | Link |
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JP (1) | JP2010168479A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015050052A (ja) * | 2013-09-02 | 2015-03-16 | 興国インテック株式会社 | 燃料電池用シール組成物 |
CN104744827A (zh) * | 2013-12-27 | 2015-07-01 | 现代自动车株式会社 | 用于燃料电池的垫圈 |
-
2009
- 2009-01-23 JP JP2009012544A patent/JP2010168479A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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