JP2010167353A - 電極触媒の製造方法、及び該製造方法によって得られた電極触媒を用いた電極 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、還元量を多くしても反応制御の容易な電極触媒の製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の電極触媒の製造方法は、NOx成分を含む白金化合物を担持させた炭素担体を、不活性ガス中、100℃以上、前記白金化合物の自己分解温度未満で加熱処理する加熱処理工程と、前記加熱処理工程後の炭素担体を還元ガスと接触させて、前記白金化合物を還元する還元工程と、を含むことを特徴とする。
【選択図】なし
【解決手段】本発明の電極触媒の製造方法は、NOx成分を含む白金化合物を担持させた炭素担体を、不活性ガス中、100℃以上、前記白金化合物の自己分解温度未満で加熱処理する加熱処理工程と、前記加熱処理工程後の炭素担体を還元ガスと接触させて、前記白金化合物を還元する還元工程と、を含むことを特徴とする。
【選択図】なし
Description
本発明は、電極触媒の製造方法、及び、該製造方法によって得られた電極触媒を用いた電極に関するものである。
従来、燃料電池用電極触媒の製造方法として、ジニトロジアンミン白金塩の硝酸溶液を炭素担体に含浸させた後、気相還元する方法が知られている。例えば、特許文献1には、疎水化処理したカーボンシートに、式[Pt(NH3)x(NO2)yL]Azで示される白金アンミン系錯体を溶存種として含有するアルコール溶液を含浸させた後、水素ガス雰囲気下で還元することを特徴とする燃料電池用ガス拡散電極の製造方法が開示されている。
しかしながら、このような気相還元による電極触媒の製造方法では、気相還元工程において反応熱が発生するという問題があった。したがって、還元量を多くすると還元による反応熱の増加に伴い反応制御が困難となり、また、ジニトロジアンミン白金塩の分解温度に達して、ジニトロジアンミン白金塩の分解に伴う急激な発熱や燃焼反応が起こる場合があった。このため、従来の気相還元による電極触媒の製造方法は、電極触媒の量産には不向きであった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、還元量を多くしても反応制御の容易な電極触媒の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らが、従来の気相還元による電極触媒の製造方法の気相還元工程において、反応熱が生じる原因を追及したところ、従来の電極触媒の製造方法では、気相還元工程において以下の反応(1)及び(2)が起こっているものと考えられた。
NO2 + H2 → NO + H2O (1)
NO + H2 → 1/2N2 + H2O (2)
そして、上記(1)と(2)の反応に伴って反応熱が発生して、ジニトロジアンミン白金塩の分解温度に達し、その分解に伴い急激な発熱が生じたものとの知見を得た。
NO2 + H2 → NO + H2O (1)
NO + H2 → 1/2N2 + H2O (2)
そして、上記(1)と(2)の反応に伴って反応熱が発生して、ジニトロジアンミン白金塩の分解温度に達し、その分解に伴い急激な発熱が生じたものとの知見を得た。
以上のことから、気相還元による電極触媒の製造方法において反応制御を容易にするためには、上記(1)及び(2)の反応を起こさせないようにすることが重要であると考えた。
上記課題を解決することができた、本発明の電極触媒の製造方法は、NOx成分を含む白金化合物を担持させた炭素担体を、不活性ガス中、100℃以上、前記白金化合物の自己分解温度未満で加熱処理する加熱処理工程と、前記加熱処理工程後の炭素担体を還元ガスと接触させて、前記白金化合物を還元する還元工程と、を含むことを特徴とする。
本発明の電極触媒の製造方法は、加熱処理工程を含むことによって、NOx成分を含む白金化合物に由来する炭素担体中のNOx成分が除去されることとなる。
なお、本明細書において白金化合物の自己分解温度とは、NOx成分を含む白金化合物を担持させた炭素担体について、加熱処理工程で用いる不活性ガス中で熱分析−示差熱熱重量同時測定(TG−DTA)を行った際の、DTAのピークトップにおける温度を意味する。
本発明の電極触媒の製造方法は、前記加熱処理工程を、130℃以上、前記白金化合物の自己分解温度未満で行うことが好ましい実施態様である。また、前記還元工程を、130℃以上、前記白金化合物の自己分解温度未満で行うことが好ましい実施態様である。
本発明には、前記の製造方法によって得られた電極触媒を用いたことを特徴とする電極が包含される。
本発明の電極触媒の製造方法によれば、加熱処理工程によって炭素担体中のNOx成分量が予め低減されていることから、続く還元工程においてNOx成分に由来する発熱反応を抑制することができる。このため、還元工程において還元量を多くしても反応制御が容易となり、その結果、電極触媒の量産化を実現できる。
本発明の電極触媒の製造方法は、NOx成分を含む白金化合物を担持させた炭素担体を、不活性ガス中、100℃以上、前記白金化合物の自己分解温度未満で加熱処理する加熱処理工程と、前記加熱処理工程後の炭素担体を還元ガスと接触させて、前記白金化合物を還元する還元工程と、を含むことを特徴とする。以下、本発明の電極触媒の製造方法について詳細に説明する。
(加熱処理工程)
本発明の電極触媒の製造方法は、還元工程に先だって、NOx成分を含む白金化合物を担持させた炭素担体を、不活性ガス中で加熱処理する工程を含むことを特徴とする。これにより、NOx成分を含む白金化合物に由来する炭素担体中のNOx成分が除去されて、炭素担体中のNOx成分量が低減されることとなる。このため、加熱処理工程に続いて炭素担体を還元ガスと接触させても、NOx成分と還元ガスとの還元反応に起因する反応熱の発生を抑制することができる。
本発明の電極触媒の製造方法は、還元工程に先だって、NOx成分を含む白金化合物を担持させた炭素担体を、不活性ガス中で加熱処理する工程を含むことを特徴とする。これにより、NOx成分を含む白金化合物に由来する炭素担体中のNOx成分が除去されて、炭素担体中のNOx成分量が低減されることとなる。このため、加熱処理工程に続いて炭素担体を還元ガスと接触させても、NOx成分と還元ガスとの還元反応に起因する反応熱の発生を抑制することができる。
<NOx成分を含む白金化合物>
本発明で用いるNOx成分を含む白金化合物としては特に限定されるものではなく、例えば、配位子としてNOx成分を有する白金錯体や、配位子としてNOx成分を有しない白金化合物の硝酸塩や、配位子としてNOx成分を有する白金錯体の硝酸塩等が挙げられる。具体的には、以下の白金化合物が挙げられる。
Pt(NH3)2(NO2)2(ジニトロジアンミン白金(II))
[Pt(NH3)2(NO2)2]・SO4(ジニトロジアンミン白金(II)硫酸塩)
H2[Pt(OH)6]・NO3(ヘキサヒドロキソ白金(IV)酸硝酸塩)
[Pt(NH3)2(NO2)2]・NO3(ジニトロジアンミン白金(II)硝酸塩)
これらの白金化合物は単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。中でも、製造コストの点から、電極触媒の製造において炭素担体に白金を担持させるために用いられる白金化合物(白金前駆体)が好ましく、ジニトロジアンミン白金の硝酸塩が好適に用いられる。
本発明で用いるNOx成分を含む白金化合物としては特に限定されるものではなく、例えば、配位子としてNOx成分を有する白金錯体や、配位子としてNOx成分を有しない白金化合物の硝酸塩や、配位子としてNOx成分を有する白金錯体の硝酸塩等が挙げられる。具体的には、以下の白金化合物が挙げられる。
Pt(NH3)2(NO2)2(ジニトロジアンミン白金(II))
[Pt(NH3)2(NO2)2]・SO4(ジニトロジアンミン白金(II)硫酸塩)
H2[Pt(OH)6]・NO3(ヘキサヒドロキソ白金(IV)酸硝酸塩)
[Pt(NH3)2(NO2)2]・NO3(ジニトロジアンミン白金(II)硝酸塩)
これらの白金化合物は単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。中でも、製造コストの点から、電極触媒の製造において炭素担体に白金を担持させるために用いられる白金化合物(白金前駆体)が好ましく、ジニトロジアンミン白金の硝酸塩が好適に用いられる。
<炭素担体>
本発明で用いる炭素担体としては特に限定されるものではなく、電極触媒の製造において白金を担持させるために用いられる炭素担体であってよく、カーボンであることが好ましい。具体的には、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック;コークス;天然黒鉛、人造黒鉛等のグラファイト;これらを賦活処理した賦活炭等が挙げられる。これらの炭素担体は単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。NOx成分を含む白金化合物を担持させる前に、炭素担体を予め不活性ガス中、500℃〜4000℃で加熱処理することが好ましい。
本発明で用いる炭素担体としては特に限定されるものではなく、電極触媒の製造において白金を担持させるために用いられる炭素担体であってよく、カーボンであることが好ましい。具体的には、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック;コークス;天然黒鉛、人造黒鉛等のグラファイト;これらを賦活処理した賦活炭等が挙げられる。これらの炭素担体は単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。NOx成分を含む白金化合物を担持させる前に、炭素担体を予め不活性ガス中、500℃〜4000℃で加熱処理することが好ましい。
<担持方法>
NOx成分を含む白金化合物を炭素担体に担持させる方法としては、例えば、NOx成分を含む白金化合物の水溶液(例えば、[Pt(NH3)2(NO2)2]/HNO3やH2[Pt(OH)6]/HNO3等の硝酸水溶液や、[Pt(NH3)2(NO2)2]/H2SO4等の硫酸水溶液や、アンモニア水溶液等)やアルコール溶液中に、炭素担体を浸漬または分散させたり、あるいは当該溶液をスプレーや刷毛で炭素担体に塗布したりした後に加熱して、水やアルコールを蒸発させる方法が挙げられる。
NOx成分を含む白金化合物を炭素担体に担持させる方法としては、例えば、NOx成分を含む白金化合物の水溶液(例えば、[Pt(NH3)2(NO2)2]/HNO3やH2[Pt(OH)6]/HNO3等の硝酸水溶液や、[Pt(NH3)2(NO2)2]/H2SO4等の硫酸水溶液や、アンモニア水溶液等)やアルコール溶液中に、炭素担体を浸漬または分散させたり、あるいは当該溶液をスプレーや刷毛で炭素担体に塗布したりした後に加熱して、水やアルコールを蒸発させる方法が挙げられる。
<不活性ガス>
本発明で用いる不活性ガスとしては、例えばヘリウムガスやアルゴンガス等の希ガスの他、窒素ガス等が挙げられる。これらの不活性ガスは単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なお、かかる不活性ガスには、NOx成分と反応して過度に反応熱を発生させない限りにおいて、不活性ガス以外の他のガスが含まれていてもよい。
本発明で用いる不活性ガスとしては、例えばヘリウムガスやアルゴンガス等の希ガスの他、窒素ガス等が挙げられる。これらの不活性ガスは単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なお、かかる不活性ガスには、NOx成分と反応して過度に反応熱を発生させない限りにおいて、不活性ガス以外の他のガスが含まれていてもよい。
<処理温度>
本発明の加熱処理工程における処理温度は、100℃以上が好ましく、130℃以上がより好ましく、160℃以上がさらに好ましい。また、白金化合物の自己分解温度未満が好ましく、250℃以下がより好ましく、240℃以下がさらに好ましい。
本発明の加熱処理工程における処理温度は、100℃以上が好ましく、130℃以上がより好ましく、160℃以上がさらに好ましい。また、白金化合物の自己分解温度未満が好ましく、250℃以下がより好ましく、240℃以下がさらに好ましい。
本発明の加熱処理工程は、NOx成分と反応しない不活性ガス中で行うことから、NOx成分を含む白金化合物の自己分解温度付近まで急激な発熱は起こらない。このため、加熱処理工程における処理温度の上限は、白金化合物の自己分解温度未満まで設定することができる。また、処理温度の下限については特に限定されるものではないが、処理温度が100℃未満の場合は、炭素担体中のNOx成分の除去を短時間で行うことができない場合がある。
白金化合物の自己分解温度は、BRUKER AXS社製「TG−DTA2000SR」を用いて、NOx成分を含む白金化合物を担持させた炭素担体の乾燥品約10mgを、加熱処理工程で用いる不活性ガス中、ガス供給量100mL/min、昇温速度10℃/minで熱分析−示差熱熱重量同時測定(TG−DTA)を行った際の、DTAのピークトップの温度とした。
<加熱処理方法>
本発明の加熱処理工程は、例えば、不活性ガス気流下、上記処理温度でNOx成分を含む白金化合物を担持させた炭素担体を処理することによって行う方法が挙げられる。供給される不活性ガス量は、NOx成分を速やかに除去することができれば特に限定されるものではないが、製造コストの観点から、例えば内径15mmφ〜30mmφのガラスチューブを反応容器として用いた場合、0.05L/min〜0.4L/minであることが好ましい。
本発明の加熱処理工程は、例えば、不活性ガス気流下、上記処理温度でNOx成分を含む白金化合物を担持させた炭素担体を処理することによって行う方法が挙げられる。供給される不活性ガス量は、NOx成分を速やかに除去することができれば特に限定されるものではないが、製造コストの観点から、例えば内径15mmφ〜30mmφのガラスチューブを反応容器として用いた場合、0.05L/min〜0.4L/minであることが好ましい。
なお、本発明の加熱処理工程は、炭素担体中からNOx成分を完全に除去するものであることが好ましいが、炭素担体中のNOx成分量を加熱処理工程前に比して低減するものであればよい。
(還元工程)
<還元ガス>
本発明で用いる還元ガスとしては、例えば水素ガスや一酸化炭素ガス等が挙げられる。なお、かかる還元ガスには、白金化合物の還元を妨げない範囲において、不活性ガスが含まれていてもよい。特に、還元ガスとして水素ガスを用いる場合は、安全性を考慮して、不活性ガスを用いて水素の爆発下限値以下に濃度を調整することが好ましく、具体的には、水素ガス濃度を4体積%以下の範囲に調整することが好ましい。なお、水素ガス濃度の下限値については特に限定されるものではなく、ガス流量を調節して白金化合物の還元を行えばよい。ここで用いる不活性ガスとしては、上記した不活性ガスが挙げられる。
<還元ガス>
本発明で用いる還元ガスとしては、例えば水素ガスや一酸化炭素ガス等が挙げられる。なお、かかる還元ガスには、白金化合物の還元を妨げない範囲において、不活性ガスが含まれていてもよい。特に、還元ガスとして水素ガスを用いる場合は、安全性を考慮して、不活性ガスを用いて水素の爆発下限値以下に濃度を調整することが好ましく、具体的には、水素ガス濃度を4体積%以下の範囲に調整することが好ましい。なお、水素ガス濃度の下限値については特に限定されるものではなく、ガス流量を調節して白金化合物の還元を行えばよい。ここで用いる不活性ガスとしては、上記した不活性ガスが挙げられる。
<還元温度>
本発明の還元工程における処理温度は、100℃以上が好ましく、120℃以上がより好ましく、130℃以上がより好ましく、160℃以上がさらに好ましい。また、白金化合物の自己分解温度未満が好ましく、250℃以下がより好ましく、240℃以下がさらに好ましい。
本発明の還元工程における処理温度は、100℃以上が好ましく、120℃以上がより好ましく、130℃以上がより好ましく、160℃以上がさらに好ましい。また、白金化合物の自己分解温度未満が好ましく、250℃以下がより好ましく、240℃以下がさらに好ましい。
本発明においては、加熱処理工程において、炭素担体からNOx成分を除去していることから、還元工程においてNOx成分と還元ガスとの反応に由来する反応熱は発生し難い。このため、NOx成分と還元ガスとの反応に由来する反応熱の発生を考慮する必要がなく、還元工程における処理温度は、白金化合物の自己分解温度未満まで設定することができる。なお、処理温度が100℃未満の場合は、白金化合物の還元を短時間で行うことができない場合がある。
<還元処理方法>
本発明の還元工程は、還元ガス雰囲気下、あるいは還元ガス気流下、上記処理温度で加熱処理工程後の炭素担体を処理することによって行う方法が挙げられる。還元ガス気流下で行う場合には、供給される還元ガス量は、白金化合物の還元を速やかに行うことができ、かつ、白金化合物の還元に伴う反応熱の排熱が十分であれば特に限定されるものではないが、例えば、内径15mmφ〜30mmφのガラスチューブを反応容器として用い、H2/N2=3/97(体積比)の混合ガスを用いて還元工程を行う場合には、0.05L/min〜0.4L/minであることが好ましい。
本発明の還元工程は、還元ガス雰囲気下、あるいは還元ガス気流下、上記処理温度で加熱処理工程後の炭素担体を処理することによって行う方法が挙げられる。還元ガス気流下で行う場合には、供給される還元ガス量は、白金化合物の還元を速やかに行うことができ、かつ、白金化合物の還元に伴う反応熱の排熱が十分であれば特に限定されるものではないが、例えば、内径15mmφ〜30mmφのガラスチューブを反応容器として用い、H2/N2=3/97(体積比)の混合ガスを用いて還元工程を行う場合には、0.05L/min〜0.4L/minであることが好ましい。
(電極)
本発明の電極は、上記製造方法によって得られた電極触媒を用いて形成される。本発明にかかる電極触媒から電極を形成する方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、電極触媒、イオン交換樹脂、撥水剤、必要に応じて造孔剤、増粘剤、希釈溶媒等を含む混合物を、イオン交換膜などの導電性多孔体上に噴霧したり塗布したりした後に乾燥して形成する方法が挙げられる。
本発明の電極は、上記製造方法によって得られた電極触媒を用いて形成される。本発明にかかる電極触媒から電極を形成する方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、電極触媒、イオン交換樹脂、撥水剤、必要に応じて造孔剤、増粘剤、希釈溶媒等を含む混合物を、イオン交換膜などの導電性多孔体上に噴霧したり塗布したりした後に乾燥して形成する方法が挙げられる。
以下、本発明を実施例によって詳細に説明するが、本発明は、下記実施例によって限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲の変更、実施の態様は、いずれも本発明の範囲内に含まれる。なお下記実施例および比較例において「部」、「%」とあるのは、それぞれ質量部、質量%を意味する。
(気相還元による電極触媒の製造工程における、反応熱の発生原因の追及)
炭素担体2.0gとジニトロジアンミン白金硝酸水溶液(2.5wt.%−Pt)80.0gとを混合した後120℃にて濃縮乾燥して、電極触媒前駆体(試料)を得た。次に、得られた試料について、不活性ガス中、及び還元ガス中にて、それぞれ昇温熱脱離−質量分析(TPD−MS)と熱分析−示差熱熱重量同時測定(TG−DTA)を行った。その結果を図1及び図2に示す。
炭素担体2.0gとジニトロジアンミン白金硝酸水溶液(2.5wt.%−Pt)80.0gとを混合した後120℃にて濃縮乾燥して、電極触媒前駆体(試料)を得た。次に、得られた試料について、不活性ガス中、及び還元ガス中にて、それぞれ昇温熱脱離−質量分析(TPD−MS)と熱分析−示差熱熱重量同時測定(TG−DTA)を行った。その結果を図1及び図2に示す。
図1(a)から、不活性ガス中においては、NOとNO2の発生が認められる。これに対し、図2(a)から、還元ガス中では、NOは発生するがNO2は発生しないことが解る。このことから、従来の電極触媒の製造方法では、気相還元工程において以下の反応が起こっているものと考えられる。
NO2 + H2 → NO + H2O (1)
また、図2(a)から、還元ガス中では、154℃をピークにNOの発生速度は急激に下がり、代わってH2OとN2の発生速度が上がっている。このことから、従来の電極触媒の製造方法では、気相還元工程において以下の反応も起こっているものと考えられる。
NO + H2 → 1/2N2 + H2O (2)
また、図2(a)及び(b)から、N2とH2Oの発生速度が最大となる165℃付近において発熱ピークが認められることから、上記(1)と(2)の反応に伴って反応熱が発生し、かかる反応熱に起因して、ジニトロジアンミン白金硝酸塩の分解温度以下においても、局所的にジニトロジアンミン白金硝酸塩が加熱されて分解温度に達して、その分解に起因する急激な発熱反応を誘発するおそれがある。
NO2 + H2 → NO + H2O (1)
また、図2(a)から、還元ガス中では、154℃をピークにNOの発生速度は急激に下がり、代わってH2OとN2の発生速度が上がっている。このことから、従来の電極触媒の製造方法では、気相還元工程において以下の反応も起こっているものと考えられる。
NO + H2 → 1/2N2 + H2O (2)
また、図2(a)及び(b)から、N2とH2Oの発生速度が最大となる165℃付近において発熱ピークが認められることから、上記(1)と(2)の反応に伴って反応熱が発生し、かかる反応熱に起因して、ジニトロジアンミン白金硝酸塩の分解温度以下においても、局所的にジニトロジアンミン白金硝酸塩が加熱されて分解温度に達して、その分解に起因する急激な発熱反応を誘発するおそれがある。
以上のことから、気相還元による電極触媒の製造方法において反応制御を容易にするためには、上記(1)及び(2)の反応を起こさせないようにすることが重要であると考えられる。
次に、実施例および比較例で用いた電極触媒の評価方法について、以下説明する。
(CO吸着法による白金比表面積)
白金比表面積は、ユアサアイオニクス社製「CHEMBET−3000」を使用し、電極触媒0.05gを、Heガス雰囲気下、140℃で30分処理した後、室温に戻し、パルスインジェクション法による一酸化炭素ガスの吸着量から求めた。
白金比表面積は、ユアサアイオニクス社製「CHEMBET−3000」を使用し、電極触媒0.05gを、Heガス雰囲気下、140℃で30分処理した後、室温に戻し、パルスインジェクション法による一酸化炭素ガスの吸着量から求めた。
(回転電極法による白金質量比活性)
エタノールに分散した電極触媒を、9.0μg−Pt/cm2の白金密度になるようにグラッシーカーボンディスク電極((有)日厚計測社製)に塗布・乾燥し、その後、0.1体積%に希釈したナフィオン溶液(和光純薬工業社製)を6μl滴下、乾燥して、回転電極を作製した。
エタノールに分散した電極触媒を、9.0μg−Pt/cm2の白金密度になるようにグラッシーカーボンディスク電極((有)日厚計測社製)に塗布・乾燥し、その後、0.1体積%に希釈したナフィオン溶液(和光純薬工業社製)を6μl滴下、乾燥して、回転電極を作製した。
その後、回転電極を酸素で飽和した1M過塩素酸水溶液中に浸漬すると共に、標準水素電極を参照電極として同じく浸漬し、電極を1600rpm、1200rpm、900rpm、600rpmの回転速度にて回転させたとき、0.05V〜1.0Vの電位範囲を2mV/secの電位走査速度で負方向に電位走査し、0.09Vにおける各還元電流から活性支配電流を求め、これをディスク電極に塗布した白金質量にて除することにより求めた。
(TG−DTA測定)
後述する実施例1の過程で得た、担持工程後の炭素担体の乾燥品約10mgについて、マック・サイエンス社製のTG−DTA2000型を用い、不活性ガスとしてヘリウムガスを流速150mL/minで供給しつつ、昇温速度10℃/minで190℃まで昇温し、その後1時間その状態を保持した。次いで、ヘリウムガスを供給したまま室温まで放冷した後、供給ガスをヘリウムガスから還元ガス(H2/He=3/97(体積比))に切り替え(流速150mL/min)、還元ガス気流中で熱分析−示差熱熱重量同時測定(TG−DTA)を行った。
後述する実施例1の過程で得た、担持工程後の炭素担体の乾燥品約10mgについて、マック・サイエンス社製のTG−DTA2000型を用い、不活性ガスとしてヘリウムガスを流速150mL/minで供給しつつ、昇温速度10℃/minで190℃まで昇温し、その後1時間その状態を保持した。次いで、ヘリウムガスを供給したまま室温まで放冷した後、供給ガスをヘリウムガスから還元ガス(H2/He=3/97(体積比))に切り替え(流速150mL/min)、還元ガス気流中で熱分析−示差熱熱重量同時測定(TG−DTA)を行った。
(実施例1)
<担持工程>
炭素担体として、石油コークス賦活炭(カーボンテック社製)を粉砕し加熱処理したもの2.0gに、NOx成分を含む白金化合物として2.5wt.%−Ptのジニトロジアンミン白金硝酸水溶液(石福金属興業社製)80.0gを加え、十分に撹拌した後、120℃で1時間加熱して水を蒸発させ、NOx成分を含む白金化合物を担持した炭素担体の乾燥品を得た。
<担持工程>
炭素担体として、石油コークス賦活炭(カーボンテック社製)を粉砕し加熱処理したもの2.0gに、NOx成分を含む白金化合物として2.5wt.%−Ptのジニトロジアンミン白金硝酸水溶液(石福金属興業社製)80.0gを加え、十分に撹拌した後、120℃で1時間加熱して水を蒸発させ、NOx成分を含む白金化合物を担持した炭素担体の乾燥品を得た。
<加熱処理工程>
次に、得られた乾燥品(試料)1.0gを処理室(内径23mmφのガラスチューブ)に納め、不活性ガスとして窒素ガスを流速0.2L/minで供給しつつ、昇温速度10℃/minで試料温度が140℃になるまで昇温し、その後30分間その状態を保持した。
次に、得られた乾燥品(試料)1.0gを処理室(内径23mmφのガラスチューブ)に納め、不活性ガスとして窒素ガスを流速0.2L/minで供給しつつ、昇温速度10℃/minで試料温度が140℃になるまで昇温し、その後30分間その状態を保持した。
<還元工程>
その後、試料温度を140℃に維持したまま、処理室への供給ガスを、窒素ガスからH2/N2=3/97(体積比)の還元ガス(混合ガス)に切り替え、流速0.2L/minでこの還元ガスを1時間供給して、本発明の電極触媒1を得た。
その後、試料温度を140℃に維持したまま、処理室への供給ガスを、窒素ガスからH2/N2=3/97(体積比)の還元ガス(混合ガス)に切り替え、流速0.2L/minでこの還元ガスを1時間供給して、本発明の電極触媒1を得た。
(実施例2)
加熱処理工程、及び還元工程の試料温度を170℃に変更した以外は実施例1と同様にして、本発明の電極触媒2を得た。
加熱処理工程、及び還元工程の試料温度を170℃に変更した以外は実施例1と同様にして、本発明の電極触媒2を得た。
(実施例3)
加熱処理工程、及び還元工程の試料温度を190℃に変更した以外は実施例1と同様にして、本発明の電極触媒3を得た。
加熱処理工程、及び還元工程の試料温度を190℃に変更した以外は実施例1と同様にして、本発明の電極触媒3を得た。
(実施例4)
加熱処理工程、及び還元工程の試料温度を230℃に変更した以外は実施例1と同様にして、本発明の電極触媒4を得た。
加熱処理工程、及び還元工程の試料温度を230℃に変更した以外は実施例1と同様にして、本発明の電極触媒4を得た。
(比較例1)
実施例1で得た乾燥品(試料)1.0gを処理室(内径23mmφのガラスチューブ)に納め、H2/N2=3/97(体積比)の還元ガス(混合ガス)を流速0.2L/minで供給しつつ、昇温速度10℃/minで試料温度を190℃まで昇温しようと試みたが、160℃付近で急激な発熱が生じた。
実施例1で得た乾燥品(試料)1.0gを処理室(内径23mmφのガラスチューブ)に納め、H2/N2=3/97(体積比)の還元ガス(混合ガス)を流速0.2L/minで供給しつつ、昇温速度10℃/minで試料温度を190℃まで昇温しようと試みたが、160℃付近で急激な発熱が生じた。
(電極触媒特性)
得られた電極触媒1〜4の白金比表面積、及び白金質量比活性を測定した。その結果を表1に示す。また、実施例1の過程で得た乾燥品のTG−DTAを行った。その結果を図3に示す。
得られた電極触媒1〜4の白金比表面積、及び白金質量比活性を測定した。その結果を表1に示す。また、実施例1の過程で得た乾燥品のTG−DTAを行った。その結果を図3に示す。
実施例1〜4と比較例1との比較から、還元工程前に加熱処理工程を行い、炭素担体中のNOx成分を除去している場合(実施例1〜4)には、還元工程において反応を制御できることが分った。また、実施例1〜4と市販品との比較から、本発明の製造方法によれば、市販品より白金質量比活性に優れる電極触媒を作製できることが分った。これは、本発明の製造方法は、最適な還元温度にて還元工程を行うことができることによると考えられる。
また、図3から、還元工程前に予め加熱処理工程を経ることにより、その後の還元工程において発熱ピークが現れないことが分かった。
本発明の電極触媒の製造方法は、気相還元の際の反応制御が容易であるため、還元量を多くしても実施することが可能であり、したがって燃料電池用電極触媒の量産化に適している。また、本発明の電極触媒の製造方法は、気相還元における反応制御が容易なため、最適な還元温度にて還元することが可能となり、その結果、高活性な電極触媒を作製することができる。
Claims (4)
- NOx成分を含む白金化合物を担持させた炭素担体を、不活性ガス中、100℃以上、前記白金化合物の自己分解温度未満で加熱処理する加熱処理工程と、
前記加熱処理工程後の炭素担体を還元ガスと接触させて、前記白金化合物を還元する還元工程と、
を含むことを特徴とする電極触媒の製造方法。 - 前記加熱処理工程を、130℃以上、前記白金化合物の自己分解温度未満で行う請求項1に記載の電極触媒の製造方法。
- 前記還元工程を、130℃以上、前記白金化合物の自己分解温度未満で行う請求項1または2に記載の電極触媒の製造方法。
- 請求項1から3のいずれか一項に記載の製造方法によって得られた電極触媒を用いたことを特徴とする電極。
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---|---|---|---|
JP2009011349A JP2010167353A (ja) | 2009-01-21 | 2009-01-21 | 電極触媒の製造方法、及び該製造方法によって得られた電極触媒を用いた電極 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102179244A (zh) * | 2011-04-13 | 2011-09-14 | 山西大学 | 一种质子交换膜燃料电池催化剂的制备方法 |
KR20230006469A (ko) | 2021-07-01 | 2023-01-10 | 이시후꾸 긴조꾸 고오교 가부시끼가이샤 | 연료 전지용 전극 촉매의 제조 방법 |
-
2009
- 2009-01-21 JP JP2009011349A patent/JP2010167353A/ja not_active Withdrawn
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