JP2010166928A - 青果物の酸味低減方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】青果物の商品価値を低下させることなく、安価なコストで実現でき、かつ、効果的に青果物の酸味を低減させる。
【解決手段】出力が200〜1500[W]であるマイクロ波を0.5〜40秒の間、青果物に照射することで青果物の酸味を低減させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、マイクロ波を照射することで青果物の酸味を低減する方法および装置に関するもので、特に柑橘類の酸味を低減させる方法および装置に関するものである。
一般に、果物のような青果物は、甘い味を有していると一般消費者に好まれる。このため、甘い味を有している果物のような青果物は、商品価値が高く、市場における需要が高い。特に、柑橘類において、甘い柑橘類は消費者に好まれる傾向が強い。
しかし、木から採取した柑橘類は、全てが甘い訳ではなく、酸味が強く、食したときに酸っぱいと感じられる柑橘類も多く存在するため、木から採取した柑橘類を選果する必要がある。つまり、酸味が強い柑橘類を廃棄し、甘いであろう柑橘類だけを選別して、出荷する必要がある。そこで、従来、酸味が強い柑橘類を甘くする技術が様々考えられてきた。
酸味が強い柑橘類を甘くする従来技術として、特許文献1に開示されている技術がある。
この従来技術は、柑橘類にマイクロ波を照射して柑橘類の糖度を高める技術である。
この従来技術は、柑橘類を5〜10℃で冷凍保存した後、当該柑橘類にマイクロ波を照射して内部温度を18〜23℃に昇温させて熟成させるものである。つまり、この従来技術では、冷凍保存しておいた柑橘類をマイクロ波加熱することで、熟成(いわゆる「色づけ」)を促進させるものである。
一般に、柑橘類を色づけ(熟成)させる場合、柑橘類の内部温度を10℃程度変化させる必要がある。このため、従来技術では、柑橘類を冷凍保存した後、マイクロ波で加熱させることで、柑橘類の内部温度を10℃程度変化させている。
この従来技術では、柑橘類の熟成を促進させることができるので、柑橘類を甘くする、すなわち、柑橘類の糖度を上昇させることができる。
特開平6−343442号公報
しかしながら、上記従来技術では、柑橘類の熟成自体を促進させているので、腐りやすい状況になっており、柑橘類が日持ちしない状態となっている。このため、上記従来技術により、柑橘類に対してマイクロ波照射した後、出荷した場合、柑橘類が店先に並ぶ頃、あるいは、消費者が柑橘類を購入して食する時期には、当該柑橘類が腐っている可能性が高くなる。言い換えれば、上記従来技術により、柑橘類の糖度を上昇させることはできるが、それと同時に柑橘類の熟成度合いも進んでしまうので、当該柑橘類は腐りやすいものとなっており、商品価値を低下させてしまうという問題点がある。
また、上記従来技術では、柑橘類の内部温度を10℃程度変化させる必要があるので、柑橘類を冷凍保存する必要がある。さらに、柑橘類の内部温度を10℃程度変化させる必要があるので、柑橘類に照射するマイクロ波の出力を高くする必要があり、大掛かりなマイクロ波照射装置が必要となるという問題点がある。
上記問題点に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、青果物の商品価値を低下させることなく、安価なコストで実現でき、かつ、効果的に青果物の酸味を低減させることができる青果物の酸味低減方法および青果物の酸味低減装置を実現することである。
第1の発明は、出力が200〜1500[W]であるマイクロ波を0.5〜40秒の間、青果物に照射することで青果物の酸味を低減させる青果物の酸味低減方法である。
この青果物の酸味低減方法では、比較的低出力であるマイクロ波を短時間青果物に照射するだけなので、青果物の商品価値を低下させることなく、効果的に青果物の酸味を低減させることができる。また、比較的低出力であるマイクロ波を短時間青果物に照射するだけなので、安価に実現することができる。
第2の発明は、第1の発明であって、マイクロ波は、周波数が2.25〜2.50[GHz]である。
これにより、効果的に青果物の酸味を低減することができる。
第3の発明は、第1の発明であって、マイクロ波は、周波数が2.0〜9.0[GHz]である。
第4の発明は、マイクロ波照射ステップと、青果物放置ステップと、を備える青果物の酸味低減方法である。マイクロ波照射ステップは、周波数が2.25〜2.50[GHz]であり、出力が200〜1500[W]であるマイクロ波を0.5〜40秒の間、青果物に照射する。青果物放置ステップは、マイクロ波を照射した青果物を15〜25時間放置する。
これにより、マイクロ波を照射された青果物の酸味が低減されており、放置後の青果物(特に柑橘類)を食すると、相対的に甘さが増しており、大変おいしく感じられる。
なお、「放置」とは、「常温での放置」を含む概念である。例えば、内部温度が15℃〜25℃の容器、部屋あるいは保存庫等の中で、マイクロ波を照射した柑橘類を放置することが好ましい。
第5の発明は、周波数が2.0〜9.0[GHz]であり、出力が200〜1500[W]であるマイクロ波を0.5〜40秒の間、青果物に照射するマイクロ波照射ステップと、マイクロ波を照射した前記青果物を15〜25時間放置する青果物放置ステップと、を備える青果物の酸味低減方法である。
第6の発明は、搬入ステップと、マイクロ波照射ステップと、搬出ステップと、を備える青果物の酸味低減方法である。搬入ステップは、マイクロ波照射室に青果物を搬入する。マイクロ波照射ステップは、マイクロ波照射室において、周波数が2.25〜2.50[GHz]であり、出力が200〜1500[W]であるマイクロ波を0.5〜40秒の間、青果物に照射する。搬出ステップは、マイクロ波照射ステップの後、青果物をマイクロ波照射室から搬出する。
第7の発明は、搬入ステップと、マイクロ波照射ステップと、搬出ステップと、を備える青果物の酸味低減方法である。
搬入ステップでは、マイクロ波照射室に青果物を搬入する。マイクロ波照射ステップでは、マイクロ波照射室において、周波数が2.0〜9.0[GHz]であり、出力が200〜1500[W]であるマイクロ波を0.5〜40秒の間、青果物に照射する。搬出ステップでは、マイクロ波照射ステップの後、青果物をマイクロ波照射室から搬出する。
第8の発明は、マイクロ波を青果物に照射することで青果物の酸味を低減させる青果物の酸味低減方法であって、マイクロ波照射前青果物内部温度取得ステップと、マイクロ波照射ステップと、青果物内部温度推測ステップと、マイクロ波照射停止ステップと、を備える。マイクロ波照射前青果物内部温度取得ステップは、青果物にマイクロ波を照射する前の青果物の内部温度を第1内部温度として取得する。マイクロ波照射ステップは、マイクロ波を青果物に照射する。青果物内部温度推測ステップは、青果物の内部温度を推測し、推測した内部温度を第2内部温度として取得する。マイクロ波照射停止ステップは、第1内部温度と第2内部温度との差が所定のしきい値以上となった場合、マイクロ波の青果物への照射を停止させる。
この青果物の酸味低減方法では、青果物の内部温度を監視し、マイクロ波照射前後の青果物の内部温度差が極端に大きくならないようにすることができる。このため、青果物の熟成が極端に進行することで起きる商品価値の低下を防止することができる。
第9の発明は、第8の発明であって、所定のしきい値は、0.1〜5.0℃の範囲に含まれる値である。
これにより、柑橘類が加熱される前に、確実にマイクロ波照射を停止させることができる。
第10の発明は、マイクロ波を青果物に照射することで青果物の酸味を低減させる青果物の酸味低減装置であって、マイクロ波照射部と、マイクロ波照射制御部と、を備える。マイクロ波照射部は、周波数が2.25〜2.50[GHz]であり、出力が200〜1500[W]であるマイクロ波を青果物に照射する。マイクロ波照射制御部は、マイクロ波照射部を制御する。そして、マイクロ波照射制御部は、0.5〜40秒の間、青果物にマイクロ波を照射するようにマイクロ波照射部を制御する。
この青果物の酸味低減装置では、比較的低出力であるマイクロ波を短時間青果物に照射するだけなので、青果物の商品価値を低下させることなく、効果的に青果物の酸味を低減させることができる。また、比較的低出力であるマイクロ波を短時間青果物に照射するだけなので、安価に実現することができる。
第11の発明は、マイクロ波を青果物に照射することで前記青果物の酸味を低減させる青果物の酸味低減装置であって、周波数が2.0〜9.0[GHz]であり、出力が200〜1500[W]であるマイクロ波を青果物に照射するマイクロ波照射部と、マイクロ波照射部を制御するマイクロ波照射制御部と、を備える。
そして、マイクロ波照射制御部は、0.5〜40秒の間、青果物にマイクロ波を照射するようにマイクロ波照射部を制御する。
第12の発明は、マイクロ波を青果物に照射することで青果物の酸味を低減させる青果物の酸味低減装置であって、マイクロ波照射部と、マイクロ波照射制御部と、第1温度測定部と、第2温度測定部と、を備える。マイクロ波照射部は、周波数が2.25〜2.50[GHz]であり、出力が200〜1500[W]であるマイクロ波を青果物に照射する。マイクロ波照射制御部は、マイクロ波照射部を制御する。第1温度測定部は、青果物にマイクロ波を照射する前の青果物の温度を第1温度として取得する。第2温度測定部は、青果物にマイクロ波が照射されている時の青果物の温度を第2温度として取得する。そして、マイクロ波照射制御部は、第1温度から青果物の内部温度を推測し、第1内部温度として取得・保持し、第2温度から青果物の内部温度を推測し、第2内部温度として取得・保持し、第1内部温度と第2内部温度との差が所定のしきい値以上となった場合、マイクロ波の青果物への照射を停止させるようにマイクロ波照射部を制御する。
この青果物の酸味低減装置では、青果物の内部温度を監視し、マイクロ波照射前後の青果物の内部温度差が極端に大きくならないようにすることができる。このため、青果物の熟成が極端に進行することで起きる商品価値の低下を防止することができる。
第13の発明は、マイクロ波を青果物に照射することで青果物の酸味を低減させる青果物の酸味低減装置であって、周波数が2.0〜9.0[GHz]であり、出力が200〜1500[W]であるマイクロ波を青果物に照射するマイクロ波照射部と、マイクロ波照射部を制御するマイクロ波照射制御部と、青果物にマイクロ波を照射する前の青果物の温度を第1温度として取得する第1温度測定部と、青果物にマイクロ波が照射されている時の青果物の温度を第2温度として取得する第2温度測定部と、を備える。
そして、マイクロ波照射制御部は、第1温度から青果物の内部温度を推測し、第1内部温度として取得・保持し、第2温度から青果物の内部温度を推測し、第2内部温度として取得・保持し、第1内部温度と第2内部温度との差が所定のしきい値以上となった場合、マイクロ波の青果物への照射を停止させるようにマイクロ波照射部を制御する。
第14の発明は、第12また第13の発明であって、所定のしきい値は、0.1〜5.0℃の範囲に含まれる値である。
第15の発明は、第10から第14のいずれかの発明であって、マイクロ波照射室と、青果物搬送部と、青果物搬送部制御部と、をさらに備える。マイクロ波照射室は、マイクロ波を青果物に照射するためのものである。青果物搬送部は、マイクロ波照射室に青果物を搬入し、また、マイクロ波照射室から青果物を搬出する。青果物搬送部制御部は、青果物搬送部を制御する。
この青果物の酸味低減装置では、マイクロ波照射室と、マイクロ波照射室に青果物を搬入し、また、マイクロ波照射室から青果物を搬出する青果物搬送部と、青果物搬送部を制御する青果物搬送部制御部と、を有しているので、連続的に青果物にマイクロ波照射を行うことができ、例えば、自動ライン化することができる。
第16の発明は、第10から第15のいずれかの発明であって、青果物を搬送する搬送コンベアをさらに備える。
マイクロ波照射制御部は、搬送コンベアにより搬送される青果物の大きさに応じて、青果物の中心位置の高さにおいて、マイクロ波の強度が極大となるように、マイクロ波の周波数を設定する。
この青果物の酸味低減装置では、マイクロ波照射制御部により、搬送コンベアにより搬送される青果物の大きさに応じて、青果物の中心位置の高さにおいて、マイクロ波の強度が極大となるように、マイクロ波の周波数が設定されるので、マイクロ波を照射する対象物の大きさにより、搬送コンベアの高さを変更することなく、効率よく青果物にマイクロ波を照射することができる。
なお、「青果物の中心位置」とは、例えば、青果物の重心位置であり、その重心位置の周辺を含む概念である。例えば、「青果物の中心位置」とは、青果物の重心位置を中心として、青果物の高さを100%としたとき、当該重心位置から3次元にそれぞれ直交する軸方向であるX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向に±30%程度の距離の範囲に含まれる位置である。
第17の発明は、周波数が2.0〜9.0[GHz]であり、出力が200〜1500[W]であるマイクロ波を0.5〜40秒の間、被照射物に照射するマイクロ波照射方法である。
第18の発明は、被照射物にマイクロ波を照射するマイクロ波照射装置であって、周波数が2.0〜9.0[GHz]であり、出力が200〜1500[W]であるマイクロ波を被照射物に照射するマイクロ波照射部と、マイクロ波照射部を制御するマイクロ波照射制御部と、を備える。
そして、マイクロ波照射制御部は、0.5〜40秒の間、被照射物にマイクロ波を照射するようにマイクロ波照射部を制御する。
第19の発明は、第18の発明であって、被照射物を搬送する搬送コンベアをさらに備える。マイクロ波照射制御部は、搬送コンベアにより搬送される被照射物の大きさに応じて、被照射物の中心位置の高さにおいて、マイクロ波の強度が極大となるように、マイクロ波の周波数を設定する。
このマイクロ波照射装置では、マイクロ波照射制御部により、搬送コンベアにより搬送される被照射物の大きさに応じて、被照射物の中心位置の高さにおいて、マイクロ波の強度が極大となるように、マイクロ波の周波数が設定されるので、マイクロ波を照射する対象物の大きさにより、搬送コンベアの高さを変更することなく、効率よく被照射物にマイクロ波を照射することができる。
本発明によれば、青果物の商品価値を低下させることなく、安価なコストで実現でき、かつ、効果的に青果物の酸味を低減させることができる青果物の酸味低減方法および青果物の酸味低減装置を実現することができる。
本発明の第1実施形態に係る青果物の酸味低減方法のフローチャート。 本発明の第2実施形態に係る青果物の酸味低減装置100の概略構成図。 本発明の第2実施形態に係る青果物の酸味低減装置100の概略構成図。 本発明の第2実施形態の変形例に係る青果物の酸味低減装置100Aの概略構成図。 本発明の第3実施形態に係る青果物の酸味低減装置200の概略構成図 本発明の第4実施形態に係る青果物の酸味低減装置400の概略構成図 本発明の第4実施形態の変形例に係る青果物の酸味低減装置400Aの概略構成図 青果物の酸味低減装置400Aにおいて、被照射物の大きさに応じて、照射するマイクロ波の周波数を変更する場合の制御について説明するための図
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
[第1実施形態]
<1:青果物の酸味低減方法>
本発明者らは、青果物にマイクロ波を照射することで、青果物を傷めることなく(商品価値を低下させることなく)、青果物(特に柑橘類)に含まれる酸を低減させることができることを見出した。これは、特に、柑橘類で顕著である。
以下、説明便宜のために、青果物が柑橘類である場合について説明する。
図1に、第1実施形態に係る青果物の酸味低減方法(マイクロ波照射方法)のフローチャートを示す。
図1に示しように、ステップS1では、出力が200〜1500[w]であるマイクロ波を柑橘類に0.5〜40秒間、照射する。柑橘類に照射するマイクロ波の周波数は、2.25〜2.50[GHz]であることが好ましい。
次に、ステップS2では、ステップS1でマイクロ波を照射した柑橘類を15〜25時間放置する。特に、マイクロ波を照射した柑橘類を15〜25時間、室温(15℃〜30℃)で放置することが好ましい。なお、ステップS2での「放置」は、一定の場所にマイクロ波を照射した柑橘類を移動させずに置いておくことに限定されず、例えば、マイクロ波を照射した柑橘類を移動させてもよいし、また、流通過程に乗せても良い。つまり、マイクロ波を照射した柑橘類が、マイクロ波照射後の15〜25時間の殆どの時間において、室温(15℃〜30℃)の領域に存在すれば、本願発明の効果を奏することができる。
ステップS1、S2を実行することで、柑橘類は、傷むことなく(商品価値が低下することなく)酸味が低減されるので、当該柑橘類を食した場合、酸味が低減している分、相対的に甘く感じられる。
具体的には、ステップS1において、周波数が2.45[GHz]で、出力が600[W]のマイクロ波を柑橘類に20秒間照射し、ステップS2において、マイクロ波を照射した柑橘類を20時間放置する。その後、この柑橘類を食すると、大変甘く感じられ、おいしいものとなることが分かった。この効果は、通常のみかん(温州みかん等)だけでなく、酸味の強い晩柑類(伊予柑、デコポン等)においても、顕著であることが分かった(柑橘類の場合、クエン酸が約0.2%程度低減される)。なお、マイクロ波を柑橘類に照射することで、柑橘類の中に線状に分布して存在するクエン酸が、点状に集中し、人間の舌の痛点を刺激するクエン酸の量が少なくなるため、人間が食したときに甘く感じられるのではないかと推察される。
本実施形態に係る青果物の酸味低減方法は、出力がそれ程高くないマイクロ波を青果物(特に柑橘類)に短時間照射するだけであるので、低コストで簡単に実現することができる。つまり、本実施形態に係る青果物の酸味低減方法は、従来技術のように柑橘類に極端な温度変化を発生させる必要がないため、大掛かりな設備を必要としない。なお、本実施形態に係る青果物の酸味低減方法において、マイクロ波を照射することによる柑橘類の内部温度の変化はほとんどない。言い換えれば、本実施形態に係る青果物の酸味低減方法においては、柑橘類の内部温度が大きく変化しないようにマイクロ波を照射させることがポイントとなる。
また、本実施形態に係る青果物の酸味低減方法は、柑橘類を熟成(いわゆる色づけ)させる訳ではないので、マイクロ波を照射した後の柑橘類の日持ちが悪くなる(腐りやすくなる)こともない、すなわち、柑橘類の商品価値を低下させることもない。
さらに、本来酸味が強すぎるため、出荷されることなく廃棄されていた柑橘類に対して本実施形態に係る青果物の酸味低減方法を適用させることで、出荷できるレベルの柑橘類にすることができるため、選果工程での歩留まりを大幅に改善することができる。
以上により、本実施形態に係る青果物の酸味低減方法によれば、青果物の商品価値を低下させることなく、安価なコストで実現でき、かつ、効果的に青果物の酸味を低減させることができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
<2.1:青果物の酸味低減装置の構成>
図2に、第2実施形態に係る青果物の酸味低減装置(マイクロ波照射装置)100の概略構成図を示す。
図2に示すように、青果物の酸味低減装置100は、マイクロ波を柑橘類(青果物)に照射するためのマイクロ波照射室1と、マイクロ波を発振させるマイクロ波発振器2と、マイクロ波発振器2により発振されるマイクロ波を制御するマイクロ波制御部3と、を備える。また、青果物の酸味低減装置100は、マイクロ波発振器2により発振されたマイクロ波をマイクロ波照射室1へ伝送する導波管部4と、マイクロ波照射室1内の柑橘類(青果物)M2〜M4に導波管部4から伝送されてきたマイクロ波を照射する照射部5Aおよび5Bと、柑橘類M1〜M5を移動させる搬送コンベア6と、搬送コンベア6を制御する搬送コンベア制御部7と、を備える。
マイクロ波照射室1は、柑橘類にマイクロ波を照射するためのスペースであり、マイクロ波が外部に漏れることなく、柑橘類にマイクロ波を照射するためのスペースである。なお、マイクロ波照射室1内の空気の対流を良くするためのファンをマイクロ波照射室1内に設けてもよい。
マイクロ波発振器2は、マイクロ波制御部3からの指令により、マイクロ波を発振する。具体的には、マイクロ波発振器2は、マイクロ波制御部3からの発振開始指令により、マイクロ波の発振を開始させ、マイクロ波制御部3からの発振停止指令により、マイクロ波の発振を停止させる。マイクロ波発振器2として、例えば、マグネトロンを用いることが好ましい。また、マイクロ波発振器2が発振するマイクロ波の周波数は、2.25〜2.50[GHz]であることが好ましい。また、マイクロ波の出力は200〜1500[W]であることが好ましい。
マイクロ波制御部3は、マイクロ波発振器2により発振されるマイクロ波を制御する。マイクロ波制御部3は、時間計測機能を有しており、さらに、マイクロ波発振器2に対して、マイクロ波発振開始指令やマイクロ波発振停止指令を出すことで、マイクロ波発振器2を制御する。また、マイクロ波制御部3は、搬送コンベア制御部7から、現在の搬送コンベア6の状態を示す情報であるコンベア状態情報を取得し、コンベア状態情報に基づき、マイクロ波発振器2でのマイクロ波の照射を開始または停止させる(詳細については後述)。
導波管部4は、マイクロ波発振器2により発振されたマイクロ波をマイクロ波照射室1の照射部5Aおよび5Bへと導く。なお、導波管部4を省略することも可能であり、この場合、例えば、マイクロ波発振器2を、図2の照射部5Aおよび5Bの位置に設置し、直接、マイクロ波発振器2からマイクロ波照射室1の内部にマイクロ波を照射する構成にしてもよい。
照射部5Aおよび5Bは、マイクロ波照射室1内の柑橘類(青果物)M2〜M4に導波管部4から伝送されてきたマイクロ波を照射する。照射部5Aおよび5Bは、例えば、図2に示すように導波管部4に設けられた孔であり、この部分からマイクロ波がマイクロ波照射室1内の柑橘類(青果物)M2〜M4に照射される。
搬送コンベア6は、搬送コンベア制御部7からの指令に基づいて、柑橘類M1〜M5を移動させる。具体的には、搬送コンベア6は、搬送コンベア制御部7からの指令に基づいて、柑橘類M1〜M5をマイクロ波照射室1の内部に搬入し、また、マイクロ波照射室1の内部にある柑橘類M1〜M5(図2の状態では、柑橘類M2〜M4に相当)をマイクロ波照射室1の内部から外部へ搬出する。搬送コンベアは、例えば、搬送ベルトと、搬送ベルトを回動自在に支持するローラーと、搬送ベルトを駆動するプーリーと、を有するものにより実現することができ、搬送コンベア制御部7からプーリーの回転を制御することで、搬送ベルトの駆動が制御される。
搬送コンベア制御部7は、搬送コンベア6を制御する。具体的には、搬送コンベア制御部7は、搬送コンベア6に対して、搬送コンベア6の駆動量を制御する指令を出す。これにより、搬送コンベア6上に置かれた柑橘類M1〜M5の移動量を調節することができる。また、搬送コンベア制御部7は、現在の搬送コンベア6の状態を監視しており、現在の搬送コンベア6の状態を示す情報をコンベア状態情報として取得・保持する。このコンベア状態情報としては、搬送コンベア6が駆動されているか否かを示す情報、搬送コンベア6の搬送速度に関する情報、搬送コンベアの駆動開始時刻、駆動停止時刻、駆動継続時間等の情報である。
なお、マイクロ波制御部3が「マイクロ波制御照射部」に相当し、マイクロ波発振器2、導波管部4および照射部5A、5Bが「マイクロ波照射部」に相当する。
<2.2:青果物の酸味低減装置の動作>
以上のように構成された青果物の酸味低減装置100の動作について、図2および図3を用いて、以下説明する。
搬送コンベア制御部7は、柑橘類をマイクロ波照射室1に搬入するため、搬送コンベア6に駆動開始指令を出すことで搬送コンベア6の駆動を開始させる。そして、搬送コンベア制御部7は、柑橘類がマイクロ波照射室1内に搬入されたら、搬送コンベア6に駆動停止指令を出し、搬送コンベア6の駆動を停止させる。この時刻をt1とし、図2において、柑橘類M2〜M4がマイクロ波照射室1内に配置されている状態であるものとする。また、搬送コンベア6の駆動により搬送コンベア6上の柑橘類は、図2のD1方向に搬送されるものとする。
次に、マイクロ波制御部3は、搬送コンベア制御部7から送信された情報により、搬送コンベア6が停止状態であり、かつ、所定の柑橘類(この場合は、柑橘類M2〜M4)がマイクロ波照射室1内に配置されている状態であることを確認した後、マイクロ波発振器2に対して、マイクロ波発振を開始させる指令を出す。なお、この時刻をt2とする。ここで、マイクロ波発振器2から発振されるマイクロ波は、出力が200〜1500[W]で、周波数が2.25〜2.50[GHz]であることが好ましい。
そして、マイクロ波発振器2から発振されたマイクロ波は、導波管部4を介して、照射部5Aおよび5Bからマイクロ波照射室1内の柑橘類M2〜M4に照射される。
マイクロ波制御部3は、時刻t2から20秒経過した時刻t3に、マイクロ波発振器2にマイクロ波発振を停止させる指令を出し、マイクロ波発振器2でのマイクロ波発振を停止させる。
これにより、マイクロ波照射室1で柑橘類M2〜M4へのマイクロ波照射時間を20秒とすることができる。
なお、ここでは、マイクロ波照射時間を20秒としたが、これに限定されることはなく、マイクロ波照射時間を0.5〜40秒程度としてもよい。
次に、マイクロ波制御部3は、マイクロ波照射を終了したことを示す情報を搬送コンベア制御部7に送信する。そして、搬送コンベア制御部7は、マイクロ波照射を終了したことを確認した後、搬送コンベア6を駆動するように、搬送コンベア6に駆動開始指令を出す。搬送コンベア制御部7は、マイクロ波照射された柑橘類M2〜M4をマイクロ波照射室1から搬出するとともに、次にマイクロ波照射を行う柑橘類をマイクロ波照射室に搬入するように搬送コンベア6を駆動する。この時刻をt4とし、時刻t4における青果物の酸味低減装置100の状態を図3に示す。
搬送コンベア6によりマイクロ波照射室1から搬出された柑橘類M2〜M4を搬送コンベア6から取り出し、15〜25時間室温で放置する。
また、搬送コンベア6によりマイクロ波照射室1に搬入された柑橘類M5〜M6に対して、上記操作(上記時刻t2〜t4で行った操作と同様の操作)を繰り返す。
なお、マイクロ波照射をし、搬送コンベア6から取り出した柑橘類は、すぐに出荷することが好ましい。つまり、青果物の酸味低減装置100により処理した柑橘類を、すぐに柑橘類の小売店に輸送し、柑橘類の小売店の店先に陳列されるようにする。この時点で、通常1日程度の時間(つまり、15〜25時間程度の時間)が経過するため、小売店で一般消費者が柑橘類を購入する頃には、青果物の酸味低減装置100により処理した柑橘類は、酸味が低減されており、食すると、相対的に甘く感じられ、大変おいしいものとなっている。また、青果物の酸味低減装置100により処理した柑橘類に対するマイクロ波の照射時間が短く、柑橘類の内部温度の変化を殆ど生じさせないので、柑橘類の熟成を大幅に進行させることもない。したがって、青果物の酸味低減装置100により処理した柑橘類は、腐りやすい状態とはなっておらず、日持ちするものであるので、その商品価値を低下させることもない。
さらに、本来酸味が強すぎるため、出荷されることなく廃棄されていた柑橘類に対して本実施形態に係る青果物の酸味低減装置を適用させることで、出荷できるレベルの柑橘類にすることができるため、選果工程での歩留まりを大幅に改善することができる。
以上により、本実施形態に係る青果物の酸味低減装置100によれば、青果物の商品価値を低下させることなく、効果的に青果物の酸味を低減させることができる。
また、本実施形態に係る青果物の酸味低減装置100では、出力の比較的低いマイクロ波を短時間照射するだけなので、大掛かりな設備を必要とせず、安価なコストで実現することができる。
≪変形例≫
次に、本実施形態の変形例に係る青果物の酸味低減装置(マイクロ波照射装置)100Aについて、図4を用いて説明する。
青果物の酸味低減装置100Aの概略構成図を図4に示す。
青果物の酸味低減装置100Aの構成は、青果物の酸味低減装置100と同様である。
青果物の酸味低減装置100では、搬送コンベア6の駆動を開始および停止させ、かつ、マイクロ波発振器2によるマイクロ波の発振も開始および停止させることで、柑橘類にマイクロ波照射を行うものであったが、本変形例に係る青果物の酸味低減装置100Aでは、搬送コンベア6の駆動を停止させずに、連続的にマイクロ波照射を行う点が、青果物の酸味低減装置100とは相違する。それ以外については、青果物の酸味低減装置100と同様であるため、説明を省略する。
具体的には、青果物の酸味低減装置100Aでは、搬送コンベア6が駆動中である場合、マイクロ波制御部3によりマイクロ波発振器2から常にマイクロ波が発振されている状態にし、さらに、図4で示すポイントP1からポイントP2までの搬送コンベア6上の柑橘類が移動する時間を柑橘類へのマイクロ波照射時間と一致させる。つまり、柑橘類にマイクロ波照射する時間を20秒とすると、搬送コンベア6のP1〜P2間の移動時間が20秒となるように、搬送コンベア制御部7は、搬送コンベア6の移動速度を調節する。
これにより、マイクロ波照射室1内では、常にマイクロ波照射が行われている状態となり、柑橘類がマイクロ波照射室1を通過する時間が20秒となるため、搬送コンベア6を停止させることなく連続的に柑橘類にマイクロ波照射することができる。
以上により、青果物の酸味低減装置100Aでは、マイクロ波照射および搬送コンベアの駆動を停止させることなく連続的に行うことができるため、効率的に、柑橘類にマイクロ波を照射することができる。
なお、上記では、マイクロ波照射時間を20秒である場合について説明したが、これに限定されることはなく、例えば、マイクロ波照射時間を0.5〜40秒の所定時間TAである場合、図4の搬送コンベア6のP1〜P2間の移動時間がTAとなるように、搬送コンベア制御部7は、搬送コンベア6の移動速度を調節すればよい。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
図5に、第3実施形態に係る青果物の酸味低減装置(マイクロ波照射装置)200の概略構成図を示す。
青果物の酸味低減装置200は、青果物の酸味低減装置100において、マイクロ波制御部3がマイクロ波制御部3Aに置換されており、さらに、温度センサー8と、第1温度測定部9と、温度センサー10と、第2温度測定部11と、を備えており、この点が青果物の酸味低減装置100と相違する。それ以外については、青果物の酸味低減装置100と同様である。また、青果物の酸味低減装置100と同様の部分については同一符号を付し、説明を省略する。
温度センサー8は、マイクロ波照射室1の外に設置されており、マイクロ波照射室1に搬入される前の柑橘類に接触させることでマイクロ波照射前の柑橘類の温度を測定するものである。なお、温度センサーは、柑橘類の内部温度を測るものであることが望ましいが、柑橘類の外皮部分の温度を測定するものであってもよい。なお、柑橘類の温度を測定する場合、柑橘類に温度センサーを接触させることが望ましいが、必ずしも接触させる必要はなく、柑橘類が存在する近傍に温度センサーを配置し、柑橘類の近傍の温度を測定するようにしてもよい。温度センサーとしては、熱電対等を用いることが好ましい。
第1温度測定部9は、温度センサー8で計測した柑橘類の温度を取得し、取得した温度に関する情報をマイクロ波制御部3Aに出力する。なお、温度センサー8は、柑橘類の外皮の温度を測定するものであってもよい。この場合、第1温度測定部9は、柑橘類の外皮の温度をマイクロ波制御部3Aに出力し、マイクロ波制御部3Aが柑橘類の外皮の温度から柑橘類の内部温度を推定するようにすればよい。
温度センサー10は、マイクロ波照射室1の中に設置されており、マイクロ波照射室1内の柑橘類に接触させることでマイクロ波照射中の柑橘類の温度を測定するものである。それ以外については、温度センサー8と同様である。
第2温度測定部11は、温度センサー10で計測した柑橘類の温度を取得し、取得した温度に関する情報をマイクロ波制御部3Aに出力する。なお、温度センサー10は、柑橘類の外皮の温度を測定するものであってもよい。この場合、第2温度測定部11は、柑橘類の外皮の温度をマイクロ波制御部3Aに出力し、マイクロ波制御部3Aが柑橘類の外皮の温度から柑橘類の内部温度を推定するようにすればよい。
マイクロ波制御部3Aは、第1温度測定部9からマイクロ波照射前の柑橘類の温度に関する情報(この情報に含まれる柑橘類の温度を「Temp1」とする。)を取得し、第2温度測定部11からマイクロ波照射中の柑橘類の温度に関する情報(この情報に含まれる柑橘類の温度を「Temp2」とする。)を取得する。
そして、Temp1とTemp2とが柑橘類の内部温度である場合、マイクロ波制御部3Aは、Temp1とTemp2との温度差を算出し、その温度差が所定の値(例えば、0.1〜5℃)以上になった場合、マイクロ波発振器2でのマイクロ波発振を停止させ、柑橘類に対するマイクロ波照射を停止させる。
Temp1とTemp2とが柑橘類の内部温度でない場合、マイクロ波制御部3Aは、Temp1およびTemp2から柑橘類の内部温度を推定し、推定して取得した2つの柑橘類の内部温度の差を算出し、その温度差が所定の値(例えば、0.1〜5℃)以上になった場合、マイクロ波発振器2でのマイクロ波発振を停止させ、柑橘類に対するマイクロ波照射を停止させる。
これにより、青果物の酸味低減装置200では、マイクロ波照射により柑橘類の内部温度が必要以上に上昇することを効果的に防止することができ、柑橘類を傷めることなく、処理することができる。つまり、マイクロ波照射量が多くなりすぎることで、柑橘類の内部温度が必要以上に上昇し、柑橘類の熟成を極端に進行させ、柑橘類が腐りやすい状態になることを効果的に防止することができる。
なお、上記以外については、前述の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態について、図6および図7を用いて説明する。
図6に、第4実施形態に係る青果物の酸味低減装置(マイクロ波照射装置)400の概略構成図を示す。
青果物の酸味低減装置400において、上記実施形態に係る青果物の酸味低減装置と同様の部分については、同一符号を付し、説明を省略する。
青果物の酸味低減装置400では、マイクロ波発振器(マグネトロン)2、および導波管部4の配置が、上記実施形態に係る青果物の酸味低減装置とは異なるが、機能的には同様である。
青果物の酸味低減装置400は、マイクロ波出力レベルセンサー12と、マイクロ波出力計測部14と、マイクロ波反射波レベルセンサー13と、マイクロ波反射波レベル計測部15と、をさらに備え、照射部5が1つである点が、上記実施形態の青果物の酸味低減装置と異なる。
マイクロ波出力レベルセンサー12は、マイクロ波照射室1内に照射されるマイクロ波の出力レベルを検知するセンサーであり、マイクロ波出力計測部と接続されている。
マイクロ波出力計測部14は、マイクロ波出力レベルセンサー12からの検知結果をデータとして取得し、取得したマイクロ波の出力レベルに関するデータをマイクロ波制御部3Bに出力する。
マイクロ波反射波レベルセンサー13は、マイクロ波照射室の筐体底部1bで反射したマイクロ波のレベルを検知するセンサーであり、マイクロ波反射波レベル計測部15と接続されている。マイクロ波反射波レベルセンサー13は、マイクロ波照射室の筐体底部1bから、マイクロ波照射室で照射するマイクロ波の波長の3/4に相当する高さの位置に配置することが好ましい。この位置に、マイクロ波反射波レベルセンサー13を配置することで、マイクロ波照射室の筐体底部1bで反射したマイクロ波を効率良く検知することができる。例えば、マイクロ波照射室で照射するマイクロ波が2.45[GHz]である場合、その波長は、約12.2[cm](=c/2.45[GHz]、c:光速)であるので、図6で示すhが、h=9.18[cm](≒12.2×3/4)となる位置に、マイクロ波反射波レベルセンサー13を配置することが好ましい。なお、マイクロ波反射波レベルセンサー13は、マイクロ波照射室1の筐体の側面に設置することが好ましい。
マイクロ波反射波レベル計測部15は、マイクロ波反射波レベルセンサー13からの検知結果をデータとして取得し、取得したマイクロ波反射波のレベルに関するデータをマイクロ波制御部3Bに出力する。
マイクロ波制御部3Bは、上記実施形態におけるマイクロ波制御部3または3Aと同様の機能を有している。マイクロ波制御部3Bは、マイクロ波出力計測部14からのマイクロ波の出力レベルデータおよびマイクロ波反射波レベル計測部15からのマイクロ波反射波レベルデータを入力とし、両データに基づいて、マイクロ波発振器2から発振され、マイクロ波照射室1で照射されるマイクロ波のレベルを制御する。マイクロ波制御部3Bは、マイクロ波照射室1内で照射される柑橘類M1〜M5の大きさ、体積、容量等によりマイクロ波照射のレベル等を変更する。つまり、小さい柑橘類と大きい柑橘類に同量のマイクロ波を照射させた場合、柑橘類での吸収量が異なり、柑橘類でのマイクロ波の吸収量に差が発生する(吸収ムラが発生する)。この吸収ムラを抑制するために、マイクロ波制御部3Bでは、マイクロ波出力計測部14からのマイクロ波の出力レベルデータおよびマイクロ波反射波レベル計測部15からのマイクロ波反射波レベルデータに基づき、柑橘類に照射するマイクロ波の出力を調整する。これについて、具体的に説明する。
ここで、マイクロ波出力計測部14からのマイクロ波の出力レベルデータをデータInAとし、マイクロ波反射波レベル計測部15からのマイクロ波反射波レベルデータをデータRefBとする。
柑橘類に吸収されたマイクロ波のエネルギーは、データInAおよびデータRefBとの差分量Diff=(データInA)−(データRefB)と相関があるので、この差分量Diffに基づいて、マイクロ波制御部3Bは、マイクロ波発振器2から発振させるマイクロ波の出力レベルを制御する。
つまり、差分量Diffが大きな値である場合、柑橘類でのマイクロ波のエネルギー吸収量が多いと判断できるので(つまり、大きな柑橘類に対してマイクロ波照射している状態であると判断できるので)、マイクロ波制御部3Bは、マイクロ波発振器2から発振させるマイクロ波の出力レベルを高い値に設定する。
逆に、差分量Diffが小さい値である場合、柑橘類でのマイクロ波のエネルギー吸収量が少ないと判断できるので(つまり、小さな柑橘類に対してマイクロ波照射している状態であると判断できるので)、マイクロ波制御部3Bは、マイクロ波発振器2から発振させるマイクロ波の出力レベルを低い値に設定する。
なお、マイクロ波制御部3Bが制御(調整)するマイクロ波発振器2から発振させるマイクロ波の出力レベルは、200〜1500Wであることが好ましい。
以上により、青果物の酸味低減装置400では、マイクロ波照射する柑橘類の大きさが多様な場合であっても、適切なマイクロ波照射を行うことができる。
≪変形例≫
次に、第4実施形態の変形例に係る青果物の酸味低減装置400Aについて説明する。
図7に、青果物の酸味低減装置400Aの概略構成図を示す。
図7に示すように、青果物の酸味低減装置400Aは、青果物の酸味低減装置400にスターラ16を追加した構成となっている。それ以外は、青果物の酸味低減装置400と同様である。
スターラ16は、傾斜した複数枚の羽根を有しており、その傾斜した複数枚の羽根が回転することで、照射部5からのマイクロ波をマイクロ波照射室1内にむらなく照射させる。
これにより、青果物の酸味低減装置400Aでは、効率良くマイクロ波照射室1内において、柑橘類にマイクロ波を照射することができる。
また、図7に示すように、スターラの直下(回転軸がある周辺部分)にマイクロ波出力レベルセンサー12を配置させるようにしてもよい。これにより、省スペース化を実現しつつ、効率良く、照射部5から照射されるマイクロ波の出力レベルを検知することができる。
[他の実施形態]
上記実施形態において、柑橘類の場合について説明したが、これに限定されることはなく、他の青果物についても本願発明を適用することができる。特に、食したときに甘いと感じることで商品価値が高くなる青果物(特にフルーツ)については、本願発明の効果は絶大である。
また、上記実施形態において、使用するマイクロ波の周波数を2.0〜9.0[GHz]に変更し、青果物以外のものに対して本発明を適用するようにしてもよい。
例えば、その周波数が2.0〜9.0[GHz]の範囲に属するマイクロ波を、上記実施形態同様にして、種(種子)に対して照射することで、種(種子)の発芽率促進を行うことが可能である。特に、米の種子(温湯消毒した種籾)に対して、その周波数が2.0〜9.0[GHz]の範囲に属するマイクロ波を、上記実施形態同様にして、照射することで、米の種子の発芽率を向上させることができる。
また、その周波数が2.0〜9.0[GHz]の範囲に属するマイクロ波を、上記実施形態同様にして、酒、ワイン等のアルコールに対して照射することで、酒、ワイン等のアルコールの熟成を促進させることができる。
また、柑橘類を含む青果物に対して、その周波数が2.0〜9.0[GHz]の範囲に属するマイクロ波を照射することでも、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
また、上記実施形態で説明した青果物の酸味低減装置100、100A、200において、照射するマイクロ波の周波数を、マイクロ波の被照射物の大きさに応じて、2.0〜9.0[GHz]の範囲で変更するようにしてもよい。これについて、図8を用いて説明する。
図8は、図7に示した青果物の酸味低減装置400Aにおいて、大きさの異なるM6、M7、M8が搬送コンベア6により搬送されている様子を示す図である。なお、図8において、前記実施形態と同様の部分については、同一符号を付してある。
図8に示す高さH1、H2およびH3は、それぞれ、マイクロ波照射室の筐体底部1bから被照射物M6、M7およびM8の中心までの高さである。
図8に示した青果物の酸味低減装置400Aにおいて、マイクロ波制御部3Bにより、被照射物の大きさに応じて、マイクロ波強度が大きくなる(極大値をとる)位置を変更する。具体的には、被照射物がM6〜M8の場合、青果物の酸味低減装置400Aでは、マイクロ波制御部3Bにより、以下のように照射するマイクロ波の周波数を変更する。
(1)被照射物がM6である場合、マイクロ波照射室の筐体底部1bから高さH1あたりにおいてマイクロ波強度が大きくなる(極大値をとる)ように、照射するマイクロ波の周波数を変更する。
(2)被照射物がM7である場合、マイクロ波照射室の筐体底部1bから高さH2あたりにおいてマイクロ波強度が大きくなる(極大値をとる)ように、照射するマイクロ波の周波数を変更する。
(3)被照射物がM8である場合、マイクロ波照射室の筐体底部1bから高さH3あたりにおいてマイクロ波強度が大きくなる(極大値をとる)ように、照射するマイクロ波の周波数を変更する。
青果物の酸味低減装置400Aにおいて、このような制御を行うことで、被照射物の大きさが異なる場合であっても、搬送コンベア6の高さを変更する必要がないため、設備変更等を行う必要がない。なお、照射するマイクロ波の周波数の変更範囲は、2.0〜9.0[GHz]であることが好ましい。
また、図8では、大きさの異なる被照射物M6〜M8が、青果物の酸味低減装置400Aの搬送コンベア6により搬送されている状態を図示しているが、これは、説明便宜のためであり、実際は、ほぼ同一の大きさの被照射物を、青果物の酸味低減装置400Aでマイクロ波照射するようにすることが好ましい。例えば、被照射物が特定種類の柑橘類である場合は、被照射物の大きさが大体同じであるため、上記で説明したようにして、照射するマイクロ波の周波数を所定の周波数に固定する。また、例えば、被照射物が米の種子(温湯消毒した種籾)である場合は、被照射物の大きさが大体同じであるため、上記で説明したようにして、照射するマイクロ波の周波数を所定の周波数に固定する。
このようにすることで、青果物の酸味低減装置400Aにおいて、搬送コンベアの高さを変更することなく、多様な種類の被照射物に対して、マイクロ波照射を行うことができる。
なお、上記では、被照射物に対してマイクロ波照射する装置を、「青果物の酸味低減装置」と表現しているが、この装置において、照射対象は、青果物に限定されない(例えば、米の種子や、瓶に入ったアルコール(酒、ワイン)等であってもよい)。
また、マイクロ波照射する対象となる青果物の種類、大きさ、あるいは質量によって、上記したマイクロ波照射時間や、マイクロ波の周波数、出力を変更するようにしてもよい。
また、上記実施形態の各機能ブロックの処理をハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェアにより実現してもよい。さらに、ソフトウェアおよびハードウェアの混在処理により実現しても良い。
なお、本発明の具体的な構成は、前述の実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更および修正が可能である。
本発明に係る青果物の酸味低減方法および青果物の酸味低減装置は、青果物の商品価値を低下させることなく、青果物の酸味を効果的に低減することができるため、青果物関連産業分野において、有用であり、当該分野において実施することができる。また、本発明に係るマイクロ波照射方法およびマイクロ波照射装置は、マイクロ波を種子やアルコール等に照射することで、種子の発芽率向上や、アルコールの熟成促進等を実現することができるので、種子関連の産業分野やアルコール関連の産業分野において、有用であり、当該分野において実施することができる。
100、100A、200 青果物の酸味低減装置(マイクロ波照射装置)
1 マイクロ波照射室
2 マイクロ波発振器
3、3A マイクロ波制御部
4 導波管部
5A、5B 照射部
6 搬送コンベア
7 搬送コンベア制御部
8、10 温度センサー
9 第1温度測定部
11 第2温度測定部

Claims (6)

  1. 青果物にマイクロ波を照射するためのマイクロ波照射室と、
    前記青果物を前記マイクロ波照射室へ搬送するための搬送コンベアと、
    周波数が2.25〜2.50[GHz]であり、出力が200〜1500[W]であるマイクロ波を、前記マイクロ波照射室内の前記青果物に照射するマイクロ波照射部と、
    前記マイクロ波照射部を制御するマイクロ波照射制御部と、
    前記搬送コンベアの搬送速度を調節する搬送コンベア制御部と、
    を備えるマイクロ波照射装置により用いられる青果物の酸味低減方法であって、
    前記マイクロ波照射制御部が前記マイクロ波照射部を制御することにより、周波数が2.25〜2.50[GHz]であり、出力が200〜1500[W]であるマイクロ波の前記マイクロ波照射室内への照射を開始させるマイクロ波照射開始ステップと、
    前記搬送コンベア制御部により、前記青果物が前記マイクロ波照射室内を移動する時間が、0.5〜40秒に含まれる所定の時間となるように、前記搬送コンベアの搬送時間を調節する搬送時間調整ステップと、
    前記搬送時間調整ステップにより前記搬送コンベアの搬送時間が調整された後であって、前記マイクロ波照射室内に前記マイクロ波が照射されている状態において、前記青果物を、前記搬送コンベアにより前記マイクロ波照射室内を搬送することで、前記青果物に前記マイクロ波を照射する搬送照射ステップと、
    前記搬送照射ステップの後、前記搬送コンベアにより前記前記マイクロ波照射室外へ搬送された前記青果物を、15〜25時間放置する青果物放置ステップと、
    を備える青果物の酸味低減方法。
  2. 前記青果物に前記マイクロ波を照射する前の前記青果物の温度を第1温度として取得する第1温度測定ステップと、
    前記青果物に前記マイクロ波が照射されている時の前記青果物の温度を第2温度として取得する第2温度測定ステップと、
    前記マイクロ波照射制御部により、前記第1温度から前記青果物の内部温度を推測し、推測した当該内部温度を第1内部温度として取得・保持するとともに、前記第2温度から前記青果物の内部温度を推測し、推測した当該内部温度を第2内部温度として取得・保持する内部温度取得保持ステップと、
    前記第1内部温度と前記第2内部温度との差が所定のしきい値以上となった場合、前記マイクロ波照射制御部により、前記マイクロ波の前記青果物への照射を停止させるマイクロ波照射停止ステップと、
    をさらに備える、
    請求項1に記載の青果物の酸味低減方法
  3. 青果物にマイクロ波を照射するためのマイクロ波照射室と、
    前記青果物を前記マイクロ波照射室へ搬送するための搬送コンベアと、
    周波数が2.0〜9.0[GHz]であり、出力が200〜1500[W]であるマイクロ波を、前記マイクロ波照射室内の前記青果物に照射するマイクロ波照射部と、
    前記マイクロ波照射部を制御するマイクロ波照射制御部と、
    前記搬送コンベアの搬送速度を調節する搬送コンベア制御部と、
    を備えるマイクロ波照射装置により用いられる青果物の酸味低減方法であって、
    前記マイクロ波照射制御部が前記マイクロ波照射部を制御することにより、周波数が2.0〜9.0[GHz]であり、出力が200〜1500[W]であるマイクロ波の前記マイクロ波照射室内への照射を開始させるマイクロ波照射開始ステップと、
    前記搬送コンベア制御部により、前記青果物が前記マイクロ波照射室内を移動する時間が、0.5〜40秒に含まれる所定の時間となるように、前記搬送コンベアの搬送時間を調節する搬送時間調整ステップと、
    前記搬送時間調整ステップにより前記搬送コンベアの搬送時間が調整された後であって、前記マイクロ波照射室内に前記マイクロ波が照射されている状態において、前記青果物を、前記搬送コンベアにより前記マイクロ波照射室内を搬送することで、前記青果物に前記マイクロ波を照射する搬送照射ステップと、
    前記搬送照射ステップの後、前記搬送コンベアにより前記前記マイクロ波照射室外へ搬送された前記青果物を、15〜25時間放置する青果物放置ステップと、
    を備える青果物の酸味低減方法。
  4. 前記青果物に前記マイクロ波を照射する前の前記青果物の温度を第1温度として取得する第1温度測定ステップと、
    前記青果物に前記マイクロ波が照射されている時の前記青果物の温度を第2温度として取得する第2温度測定ステップと、
    前記マイクロ波照射制御部により、前記第1温度から前記青果物の内部温度を推測し、第1内部温度として取得・保持するとともに、前記第2温度から前記青果物の内部温度を推測し、第2内部温度として取得・保持する内部温度取得保持ステップと
    前記第1内部温度と前記第2内部温度との差が所定のしきい値以上となった場合、前記マイクロ波照射制御部により、前記マイクロ波の前記青果物への照射を停止させるマイクロ波照射停止ステップと
    をさらに備える、
    請求項3に記載の青果物の酸味低減方法
  5. 前記所定のしきい値は、0.1〜5.0℃の範囲に含まれる値である、
    請求項またはに記載の青果物の酸味低減方法
  6. 前記マイクロ波照射制御部により、前記搬送コンベアにより搬送される前記青果物の大きさに応じて、前記青果物の中心位置の高さにおいて、前記マイクロ波の強度が極大となるように、前記マイクロ波の周波数を設定するマイクロ波周波数設定ステップをさらに備える、
    請求項1から5のいずれかに記載の青果物の酸味低減方法
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