JP2010166087A - 化学機械研磨用水系分散体 - Google Patents

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Abstract

【課題】半導体装置の被加工膜等を十分な速度で研磨することができ、エロージョンが抑えられ、特に、銅膜の研磨において有用な化学機械研磨用水系分散体を提供する。
【解決手段】砥粒、キノリンカルボン酸、その他の有機酸および酸化剤を含有し、キノリンカルボン酸とその他の有機酸との質量比が1:0.05〜2、特に1:0.1〜1.5、さらには1:0.2〜1である化学機械研磨用水系分散体とする。2−キノリンカルボン酸が好ましく、その他の有機酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、リンゴ酸、酒石酸およびクエン酸等の1分子中に2個以上のカルボキシル基を有するものが使用される。また、酸化剤としては過硫酸塩が用いられ、さらにアニオン系界面活性剤を含有することがより好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、化学機械研磨用水系分散体に関する。さらに詳しくは、本発明は、半導体装置の製造における配線パターンが設けられたウェハの化学機械研磨において、研磨速度が大きく、かつエロージョンが抑えられ、特に銅膜の化学機械研磨において有用な水系分散体に関する。
近年、半導体装置の高密度化にともない、形成される配線の微細化が進んでいるが、この配線をより微細化することができる技術としてダマシン法が注目されている。この方法は、絶縁層の表面に形成された溝等に配線材料を埋め込んだ後、化学機械研磨により余剰な配線材料を除去することによって正確な配線を形成するものである。そして、このダマシン法では、研磨速度をさらに高速化し、エロージョンをより低下させることが特に重要な課題となっている。
本発明は上記の従来の問題を解決するものであり、特に銅の化学機械研磨において研磨速度を大きくすることができ、かつエロージョンを抑えることができる化学機械研磨用水系分散体を提供することを目的とする。
本発明の化学機械研磨用水系分散体は、砥粒、キノリンカルボン酸、その他の有機酸および酸化剤を含有する化学機械研磨用水系分散体であって、上記キノリンカルボン酸と上記その他の有機酸との質量比が1:0.05〜2であることを特徴とする。
本発明によれば、銅等の研磨速度が大きく、かつエロージョンが抑えられる化学機械研磨用水系分散体とすることができ、半導体装置の製造において多層配線化における銅等の研磨に有用である。
以下、本発明をさらに詳しく説明する。
上記「キノリンカルボン酸」としては2ないし8位にカルボキシル基が結合された7種類が存在するが、銅と反応して水に不溶の錯体が容易に形成される2−キノリンカルボン酸、すなわちキナルジン酸が特に好ましい。
上記「その他の有機酸」は特に限定されず、一塩基酸、二塩基酸、ヒドロキシル酸およびカルボキシレート酸のように広範な種類の有機酸を使用することができる。有機酸のうちでは、1分子中に2個以上のカルボキシル基を有する有機酸が好ましい。そのような有機酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸およびアジピン酸等の飽和酸、マレイン酸およびフマル酸等の不飽和酸、フタル酸等の芳香族酸、ならびにリンゴ酸、酒石酸およびクエン酸等のヒドロキシル酸などが挙げられる。これらの有機酸のうちでは、シュウ酸、マロン酸およびマレイン酸がより好ましく、なかでもシュウ酸が特に好ましい。
キノリンカルボン酸と他の有機酸の含有量は質量比で1:0.05〜2である。この質量比が0.05未満であると、エロージョンは抑えられるものの、銅等を研磨する速度は十分ではない。一方、質量比が2を越える場合は、銅等の研磨速度は向上するものの、エッチングが促進され、エロージョンが発生しやすくなる。キノリンカルボン酸と他の有機酸との質量比は、特に1:0.1〜1.5、さらには1:0.2〜1であることが好ましい。このような質量比であれば、研磨速度が十分に向上するとともに、エロージョンも抑えられる。
なお、本発明にいう「エロージョン」とは、ダマシン法等における研磨によって、絶縁層に埋め込まれた配線材料により形成される絶縁層と配線とからなる平坦面に凹部が生じることをいう。すなわち、エロージョンは平坦化された研磨面の一部、特に配線部分が他に比べて過剰に研磨され、発生する。このエロージョンを抑えるとは、生成する凹部の面積および深さを小さく抑えることを意味する。
上記「砥粒」としては、
(1)無機粒子;シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、セリア等の粒子、
(2)有機粒子;乳化重合法、懸濁重合法、乳化分散法、粉砕法等により製造される、<1>ポリスチレンおよびスチレン系共重合体、<2>ポリメチルメタクリレート等の(メタ)アクリル樹脂および(メタ)アクリル系共重合体、<3>ポリ塩化ビニル、ポリアセタール、飽和ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、フェノキシ樹脂、ならびに<4>ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリ−4−メチル−1−ペンテン等のポリオレフィンおよびオレフィン系共重合体等の粒子、
(3)無機粒子と有機粒子とからなる無機有機複合粒子、のうちの少なくとも1種を使用することができる。
無機粒子としては高純度なものが好ましい。具体的には、<1>塩化ケイ素、塩化アルミニウム、塩化チタンなどを気相で酸素および水素と反応させるヒュームド法、<2>テトラエトキシシランまたはチタンアルコキシド等の金属アルコキシドを加水分解させ、縮合させて合成するゾルゲル法、および<3>精製により不純物を除去する無機コロイド法、等により合成されるシリカ、アルミナ、チタニア等が挙げられる。
また、無機有機複合粒子は、無機粒子と有機粒子とが、研磨時、容易に分離しない程度に一体に形成されておればよく、その種類、構成等は特に限定されない。この複合粒子としては、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート等の重合体粒子の存在下、アルコキシシラン、アルミニウムアルコキシド、チタンアルコキシド等を重縮合させ、重合体粒子の少なくとも表面に、ポリシロキサン等が結合されてなるものを使用することができる。生成する重縮合体は、重合体粒子が有する官能基に直接結合されていてもよいし、シランカップリング剤等を介して結合されていてもよい。
なお、アルコキシシラン等に代えてシリカ粒子、アルミナ粒子等を用いることもできる。これらはポリシロキサン等と絡み合って保持されていてもよいし、それらが有するヒドロキシル基等の官能基により重合体粒子に化学的に結合されていてもよい。
さらに、複合粒子として、符号の異なるゼータ電位を有する無機粒子と有機粒子とを含む水分散体において、これら粒子が静電力により結合されてなるものを使用することもできる。
無機粒子のゼータ電位はpH依存性が高く、この電位が0となる等電点を有し、その前後でゼータ電位の符号が逆転する。
一方、有機粒子のゼータ電位は、全pH域、あるいは低pH域を除く広範な領域にわたって負であることが多いが、カルボキシル基、スルホン酸基等を有する有機粒子とすることによって、より確実に負のゼータ電位を有する有機粒子とすることができる。また、アミノ基等を有する有機粒子とすることにより、特定のpH域において正のゼータ電位を有する有機粒子とすることもできる。
したがって、特定の無機粒子と有機粒子とを組み合わせ、それらのゼータ電位が逆符号となるpH域で混合することによって、静電力により無機粒子と有機粒子とを一体に複合化することができる。また、混合時、ゼータ電位が同符号であっても、その後、ゼータ電位が逆符号となるようにpHを変化させることによって、無機粒子と有機粒子とを一体にすることもできる。
無機有機複合粒子としては、このように静電力により一体に複合化された粒子の存在下に、前記のようにアルコキシシラン、アルミニウムアルコキシド、チタンアルコキシド等を重縮合させ、この粒子の少なくとも表面に、さらにポリシロキサン等が結合されて複合化されてなるものを使用することもできる。
砥粒の平均粒子径は0.005〜30μmであることが好ましい。この平均粒子径が0.005μm未満では、十分に研磨速度の大きい水系分散体とすることができない場合がある。一方、平均粒子径が30μmを越えると、砥粒が沈降し、分離してしまって、安定な水系分散体とすることが容易ではない。この平均粒子径は特に0.01〜3μm、さらには0.02〜1μmであることが好ましい。この範囲の平均粒子径を有する砥粒であれば、研磨速度が大きく、かつ粒子の沈降、および分離を生ずることのない安定な化学機械研磨用水系分散体とすることができる。なお、この平均粒子径は、レーザー散乱回折型測定機または透過型電子顕微鏡による観察によって測定することができる。
砥粒の含有量は、水系分散体を100質量%とした場合に、0.01〜10質量%とすることができ、特に0.1〜5質量%、さらには0.3〜3質量%とすることが好ましい。砥粒の含有量が0.01質量%未満では、十分な研磨速度を有する水系分散体とすることができず、一方、20質量%を越えて含有させた場合は、コスト高になるとともに、安定性が低下するため好ましくない。なお、この水系分散体では、その媒体としては、水および水とメタノール等の水を主成分とする混合物を使用することができるが、水のみを用いることが特に好ましい。
上記「酸化剤」としては、特に銅錯体の生成を促進する多くの酸化剤を使用することができる。この酸化剤を含有させることによって研磨速度をより高めることができる。酸化剤としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩、過酸化水素、下記の各種のヘテロポリ酸および過マンガン酸カリウム等の過マンガン酸化合物、重クロム酸カリウム等の重クロム酸化合物などの多価金属塩等が挙げられる。
ヘテロポリ酸は無機酸が縮合して生成し、2種以上の金属を有するポリ酸であり、その中心原子は、Cu、Be、B、Al、C、Si、Ge、Sn、Ti、Zr、Ce、Th、N、P、As、Sb、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、U、S、Se、Te、Mn、I、Fe、Co、Ni、Rh、Os、IrおよびPt等である。また、これらの中心原子と組み合わされるヘテロ原子は、Cu、Be、B、Al、C、Si、Ge、Sn、Ti、Zr、Ce、Th、N、P、As、Sb、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、U、S、Se、Te、Mn、I、Fe、Co、Ni、Rh、Os、IrおよびPtのうちの中心原子とは異なる原子である。ヘテロポリ酸としては、中心原子がV、MoまたはWであり、ヘテロ原子がSiまたはPであるものが好ましい。
なお、ヘテロポリ酸の具体例としては、ケイモリブデン酸、リンモリブデン酸、ケイタングステン酸およびリンタングステン酸等が挙げられる。
また、これらの酸化剤のうちで好ましいものは過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過酸化水素であり、過硫酸アンモニウムが特に好ましい。
酸化剤の含有量は、水系分散体を100質量%した場合に、0.01〜10質量%とすることができ、特に0.05〜5質量%、さらには0.1〜3質量%とすることが好ましい。酸化剤は、10質量%含有させれば十分に研磨速度を向上させることができ、10質量%を越えて多量に含有させる必要はない。
本発明の水系分散体には、所望により界面活性剤を含有させることができる。この界面活性剤によって、砥粒の分散性が向上し、エロージョンがさらに抑えられる。界面活性剤としては、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤等のいずれも使用することができる。特にアニオン系界面活性剤が好ましく、このアニオン系界面活性剤としては、脂肪酸石鹸、アルキルエーテルカルボン酸塩等のカルボン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩等のスルホン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩等の硫酸エステル塩、およびアルキルリン酸エステル塩等のリン酸エステル塩などが挙げられる。これらのアニオン系界面活性剤のうちではスルホン酸塩が好ましく、ドデシルベンゼンスルホン酸カリウムが特に好ましい。
界面活性剤の含有量は、水系分散体を100質量%とした場合に、5質量%以下とすることができ、特に0.005〜2質量%、さらには0.01〜0.5質量%とすることが好ましい。この含有量が5質量%を越えると、特に銅の研磨速度が大きく低下するため好ましくない。
この水系分散体では、酸あるいはアルカリを添加し、そのpHを、研磨速度が十分に向上し、エロージョンが抑えられる範囲に調整することが好ましい。pHの好ましい範囲は7〜13であり、特に8〜12、さらには8.5〜11であることがより好ましい。なお、pHの調整に用いる酸としては硝酸等が、アルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウムおよび水酸化セシウム等のアルカリ金属の水酸化物ならびにアンモニアなどが挙げられる。水系分散体のpHの調整により、研磨速度を高めることができ、被加工面の電気化学的性質、重合体粒子の分散性、安定性、ならびに研磨速度を勘案しつつ、砥粒が安定して存在し得る範囲内で適宜pHを設定することが好ましい。
本発明の化学機械研磨用水系分散体を用いて、銅等の化学機械研磨を実施する際には、市販の化学機械研磨装置(株式会社荏原製作所製、型式「EPO−112」、「EPO−222」、ラップマスターSFT社製、型式「LGP−510」、「LGP−552」、アプライドマテリアル社製、商品名「Mirra」等)を用いて所定の条件で研磨することができる。
研磨後、被研磨面に残留する砥粒は除去することが好ましい。この砥粒の除去は通常の洗浄方法によって行うことができる。
以下、実施例によって本発明をさらに詳しく説明する。
[1]エロージョンの評価に用いた基板の作製
シリコンからなる基板表面に、深さ1μmの溝により形成されたパターンを備える絶縁層を積層した。次いで、絶縁層の表面に300Åの厚さのTiN膜を形成し、その後、CuをTiN膜で覆われた溝内にスパッタリングにより2μmの厚さに堆積した。
[2]無機砥粒または複合粒子からなる砥粒を含む水分散体の調製
(1)無機砥粒を含む水分散体の調製
(a)ヒュームド法シリカ粒子を含む水分散体の調製
ヒュームド法シリカ粒子(日本アエロジル株式会社製、商品名「アエロジル#90」)2kgを、イオン交換水6.7kgに超音波分散機によって分散させ、孔径5μmのフィルタによって濾過し、ヒュームド法シリカを含む水分散体を調製した。
(b)コロイダルシリカを含む水分散体の調製
コロイダルシリカは、Journal of Colloid and Interface Science 26,62−69(1968)に準拠し、テトラエトキシシランとエタノールをアンモニアを触媒として水中で縮合させたものを、水に溶媒置換して使用した。エタノールと水の量比を調整することにより、平均粒子径26nmのコロイダルシリカを合成し、このコロイダルシリカを含む水系分散体を調製した。
(2)複合粒子からなる砥粒を含む水分散体の調製
<1>重合体粒子を含む水分散体
メチルメタクリレ−ト90質量部(以下、部と略記する。)、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(新中村化学工業株式会社製、商品名「NKエステルM−90G」、#400)5部、4−ビニルピリジン5部、アゾ系重合開始剤(和光純薬株式会社製、商品名「V50」)2部、およびイオン交換水400部を、容量2リットルのフラスコに投入し、窒素ガス雰囲気下、攪拌しながら70℃に昇温させ、6時間重合させた。これによりアミノ基の陽イオンおよびポリエチレングリコール鎖を有する官能基を備え、平均粒子径150nmのポリメチルメタクリレート系粒子を含む水分散体を得た。なお、重合収率は95%であった。
<2>複合粒子を含む水分散体
<1>において得られたポリメチルメタクリレート系粒子を10質量%含む水分散体100部を、容量2リットルのフラスコに投入し、メチルトリメトキシシラン1部を添加し、40℃で2時間攪拌した。その後、硝酸によりpHを2に調整して水分散体(a)を得た。また、コロイダルシリカ(日産化学株式会社製、商品名「スノーテックスO」)を10質量%含む水分散体のpHを水酸化カリウムにより8に調整し、水分散体(b)を得た。水分散体(a)に含まれるポリメチルメタクリレート系粒子のゼータ電位は+17mV、水分散体(b)に含まれるシリカ粒子のゼータ電位は−40mVであった。
その後、水分散体(a)100部に水分散体(b)50部を2時間かけて徐々に添加、混合し、2時間攪拌して、ポリメチルメタクリレート系粒子にシリカ粒子が付着した粒子を含む水分散体を得た。次いで、この水分散体に、ビニルトリエトキシシラン2部を添加し、1時間攪拌した後、テトラエトキシシラン1部を添加し、60℃に昇温させ、3時間攪拌を継続した後、冷却することにより、複合粒子を含む水分散体を得た。この複合粒子の平均粒子径は180nmであり、ポリメチルメタクリレート系粒子の表面の80%にシリカ粒子が付着していた。
[3]化学機械研磨用水系分散体の調製
[2]、(1)および(2)において調製された水分散体の所定量を容量1リットルのポリエチレン製の瓶に投入し、これに、表1および表2に記載のキナルジン酸等およびその他の有機酸の各々が表1および表2に記載の含有量となるように添加し、十分に攪拌した。その後、攪拌しながら表1および表2に記載の酸化剤および界面活性剤の水溶液を、酸化剤、界面活性剤の各々が表1及び表2に記載の含有量となるように添加した。次いで、水酸化カリウム水溶液またはアンモニアによりpHを表1および表2のように調整した後、イオン交換水を加え、孔径5μmのフィルタで濾過し、実施例1〜7および比較例1〜4の化学機械研磨用水系分散体を得た。
Figure 2010166087
Figure 2010166087
なお、表1および表2における「APS」は過硫酸アンモニウム、「DBK」はドデシルベンゼンスルホン酸カリウムである。
[4]銅膜付きウェハの研磨
実施例1〜7および比較例1〜4の水系分散体を用いて、8インチパターン付き銅ウェハ(SKW Associates社製、商品名「SKW6−1」、銅膜厚;1500nm)を以下の条件で研磨した。
研磨装置 : 株式会社荏原製作所製、型式「EPO−112」
研磨パッド : ロデールニッタ株式会社製、商品名「IC1000」
ヘッド荷重 :300g/cm
ヘッド回転数 ;50rpm
テーブル回転数:50rpm
研磨剤供給量 :200ミリリットル/分
研磨時間 :3分
研磨速度は以下の式より算出した。結果を表1および表2に併記する。
研磨速度(Å/分)=(研磨前の銅膜の厚さ−研磨後の銅膜の厚さ)/研磨時間
なお、各膜の厚さは、抵抗率測定器(NPS社製、型式「Z−5」)を使用して、直流4針法によりシート抵抗を測定し、この抵抗率と銅の抵抗率から次式に従い算出した。
各膜の厚さ(Å)=シート抵抗値(Ω/cm)×銅の抵抗率(Ω/cm)×10−8
[5]エロージョンの評価
エロージョンの評価を、表面粗さ計(KLA−Tencor社製、型式「P−10」)を使用し、[1]で作製した基板に形成された幅100μmの配線を用いて行った。また、このエロージョンの評価における研磨時間は、初期の余剰銅膜[厚さX(Å)]を[3]で得られた研磨速度V(Å/分)で除した値(X/V)(分)に1.5を乗じた時間(分)とした。X/V)×0.5(分)
尚、ここでの「エロージョン」は、絶縁膜またはバリアメタルにより形成される平面と、配線部分の最低部位との距離(前記のエロージョンの定義における凹部の深さに相当する。)とする。
表1の結果によれば、実施例1〜7の化学機械研磨用水系分散体では、研磨速度は6200Å/分以上と十分に大きく、幅100μmの配線のエロージョンは490Å以下と小さいことが分かる。
一方、表2の結果によれば、キナルジン酸の他に有機酸が含有されていない比較例1では、エロージョンは抑えられるものの、研磨速度が大きく低下していることが分かる。また、キナルジン酸に代えて同様に銅錯体を形成し得るベンズイミダゾールを用いた比較例2では、研磨速度がより大きく低下している。さらに、有機酸に代えてピリジンを使用し、界面活性剤を用いなかった比較例3では、研磨速度は非常に大きいものの、エロージョンが極めて大きくなっている。また、キナルジン酸に対するその他の有機酸の量比が本発明の上限を越えている比較例4でも、研磨速度は十分であるものの、エロージョンが非常に大きいことが分かる。

Claims (8)

  1. 砥粒、キノリンカルボン酸、その他の有機酸および酸化剤を含有する化学機械研磨用水系分散体であって、上記キノリンカルボン酸と上記その他の有機酸との質量比が1:0.05〜2であることを特徴とする化学機械研磨用水系分散体。
  2. 上記キノリンカルボン酸が2−キノリンカルボン酸である請求項求1記載の化学機械研磨用水系分散体。
  3. 上記その他の有機酸が、1分子中に2個以上のカルボキシル基を有する請求項1又は2に記載の化学機械研磨用水系分散体。
  4. 上記その他の有機酸が、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、リンゴ酸、酒石酸及びクエン酸から選ばれる少なくとも1種である請求項1又は2に記載の化学機械研磨用水系分散体。
  5. 上記酸化剤が、過硫酸塩、過酸化水素およびヘテロポリ酸から選ばれる少なくとも1種である請求項1乃至4のうちのいずれか1項に記載の化学機械研磨用水系分散体。
  6. さらに界面活性剤を含む請求項1乃至5のうちのいずれか1項に記載の化学機械研磨用水系分散体。
  7. 上記界面活性剤がアニオン系界面活性剤である請求項6記載の化学機械研磨用水系分散体。
  8. 銅膜の研磨に用いる請求項1乃至7のうちのいずれか1項に記載の化学機械研磨用水系分散体。
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