以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
以下、図1〜図12を参照して、本発明の部品移載装置の一実施形態となる表面実装機100の構造について説明する。
図1に示すように、本実施形態による部品移載装置としての表面実装機100は、テープフィーダ110から供給される部品(図示せず)をプリント基板120に実装する装置である。図1に示すように、表面実装機100は、X方向に延びる一対の基板搬送コンベア10と、一対の基板搬送コンベア10の上方をXY方向に移動可能なヘッドユニット20とを備えている。一対の基板搬送コンベア10の両側には、部品を供給するための複数のテープフィーダ110が配置されている。ヘッドユニット20は、テープフィーダ110から部品を取得するとともに、基板搬送コンベア10上のプリント基板120に部品を実装する機能を有する。基板搬送コンベア10は基台1上に設置され、ヘッドユニット20は基台1上方に配置されている。なお、本実施形態において、Y1方向が表面実装機100の前面側である。以下、表面実装機100の具体的な構造を説明する。
一対の基板搬送コンベア10は、プリント基板120をX方向に搬送するとともに、所定の実装作業位置でプリント基板120を停止させ、図示しない基板保持装置により保持させることが可能なように構成されている。
また、テープフィーダ110は図1に示すように、基台1のY1方向側およびY2方向側に互いに向かい合うようにして、X方向に並べて配置されている。これらのテープフィーダ110は、基台1に取り付けられたフィーダプレート(図示せず)に、それぞれ取り付けられている。このテープフィーダ110は、複数の部品(図示せず)を所定の間隔を隔てて保持したテープ(図示せず)が巻き回されたリール(図示せず)を保持している。このテープフィーダ110は、テープをリールから巻き取るようにして所定のピッチで間欠的に送り出すとともに、テープに保持された部品をテープフィーダ110の先端に設けられた部品取出部111まで搬送することにより、部品を供給するように構成されている。また、部品は、IC、トランジスタ、コンデンサなどの小型の部品である。
また、図1に示すように、ヘッドユニット20は、X方向に延びるヘッドユニット支持部30に沿ってX方向に移動可能に構成されている。具体的には、ヘッドユニット支持部30は、ボールネジ軸31とボールネジ軸31を回転させるサーボモータ32とX方向のガイドレール(図示せず)とを有しているとともに、ヘッドユニット20は、ヘッドユニット本体20aと、このヘッドユニット本体20aに固定配置され、ボールネジ軸31が螺合されるボールナット21を有している。ヘッドユニット20は、サーボモータ32によりボールネジ軸31が回転されることにより、ヘッドユニット支持部30に対してX方向に移動するように構成されている。また、ヘッドユニット支持部30は、基台1上に基板搬送コンベア10を跨ぐように設けられたY方向に延びる一対の固定レール部40に沿ってY方向に移動可能に構成されている。具体的には、一方の固定レール部40は、ヘッドユニット支持部30の両端部をY方向に移動可能に支持するガイドレール41を有し、他方の固定レール部40は、ガイドレール41と、Y方向に延びるボールネジ軸42と、ボールネジ軸42を回転させるサーボモータ43とを有しているとともに、ヘッドユニット支持部30には、ボールネジ軸42が螺合されるボールナット33が固定配置されている。ヘッドユニット支持部30は、サーボモータ43によりボールネジ軸42が回転されることによって、ガイドレール41に沿ってY方向に移動するように構成されている。このような構成により、ヘッドユニット20は、基台1上方をXY方向に移動することが可能なように構成されている。
また、ヘッドユニット20には、X方向に列状に配置された5つの吸着ヘッド22が下方に突出するように設けられている。5つの吸着ヘッド22は、それぞれ3つの後述する吸着ノズル80(図2参照)を有する。また、各々の吸着ヘッド22は、後述する昇降機構90(図2参照)により上下方向(Z方向)に個別に昇降可能とされている。また、各々の吸着ヘッド22は、図示しない負圧発生器によってその先端に負圧状態を発生させることが可能とされている。吸着ヘッド22は、この負圧によって、テープフィーダ110から供給される部品を吸着ノズル80の先端に吸着および保持することが可能である。このテープフィーダ110からの部品の吸着は、ヘッドユニット20がテープフィーダ110の上方に移動して、吸着ヘッド22を部品取出部111の上方に位置させるとともに、昇降機構90により吸着ヘッド22(吸着ノズル80)を下降させることにより行われる。なお、吸着ヘッド22は、本発明の「部品吸着ヘッド」の一例である。なお、負圧発生器は、吸着ヘッド22に吸着保持された部品がプリント基板120上に実装されるに際し、吸着ヘッド22の先端に大気圧状態あるいは正圧状態を発生させる。
また、ヘッドユニット20には、吸着ヘッド22の吸着ノズル80(図2参照)に吸着された部品の姿勢を撮像するための部品撮像装置50が取り付けられている。この部品撮像装置50は、図1に示すように、ヘッドユニット20に対してX方向(5つの吸着ヘッド22の配列方向)に移動可能に取り付けられている。具体的には、ヘッドユニット20には、X方向に延びるボールネジ軸23と、ボールネジ軸23を回転させるサーボモータ24とが設けられているとともに、部品撮像装置50には、ボールネジ軸23が螺合されるボールナット51が固定配置されている。部品撮像装置50は、サーボモータ24によりボールネジ軸23が回転されることにより、ヘッドユニット20に対してX方向に移動されるように構成されている。また、部品撮像装置50は、吸着ヘッド22の下面と対向するように、撮像方向を上方に向けて取り付けられている。これにより、部品撮像装置50は、ヘッドユニット20にX方向に並んで配置された5つの吸着ヘッド22の吸着ノズル80に保持された部品の下面を下方向から順次撮像することが可能になる。また、ヘッドユニット20に部品撮像装置50が取り付けられることによって、部品を吸着ヘッド22により保持した状態でヘッドユニット20を実装位置に移動させながら、部品撮像装置50をヘッドユニット20に対して相対移動させて部品の位置および姿勢(吸着ヘッド22への吸着状態)を撮像することが可能である。この部品撮像装置50により撮像された部品の撮像画像に基づいて部品認識を行うことが可能なように構成されている。また、部品撮像装置50は、後述する3つの吸着ノズル80の交換時に、吸着ノズル80の下面(先端)を撮像するように構成されている。この吸着ノズル80の撮像画像に基づき、吸着ノズル80の交換が適切に行われたか否かを判定することができるように構成されている。
図2に示すように、ヘッドユニット20の5つの吸着ヘッド22の各々は、軸中心に回転可能なノズルシャフト60と、ノズルシャフト60の下端に取り付けられ、互いに交換可能な3つの吸着ノズル80を保持するノズル保持部70と、ノズルシャフト60をヘッドユニット本体20aに昇降可能に支持する昇降機構90とから構成されている。なお、ノズルシャフト60は、本発明の「軸部」の一例である。また、各吸着ヘッド22は、5本のノズルシャフト60を各々の軸中心に回転させる、各吸着ヘッド22に共通の1つの回転機構130を含んでいる。ヘッドユニット20には、さらに、5本のノズルシャフト60の各々に負圧を供給するための負圧発生器(図示せず)およびプリント基板120の図示しない基準マークを撮像する基板撮像装置(図示せず)などが設けられている。
また、本実施形態では、各吸着ヘッド22は、生産状況などに応じて、ノズル保持部70に保持された3つの吸着ノズル80の中から部品吸着を行う1つの吸着ノズル80を選択して使用するように構成されている。そして、現在使用中の吸着ノズル80とは異なる吸着ノズル80を使用する場合には、使用中の吸着ノズル80を使用予定の吸着ノズル80に交換可能なように構成されている。また、部品のプリント基板120への装着を行う吸着ノズル80の使用時には、ノズルシャフト60が、ノズル保持部70と一体的に回転可能かつ昇降可能に構成されている。吸着ノズル80の交換時には、ノズルシャフト60は、ノズル保持部70に対して相対的に昇降可能かつ回転可能に構成されている。ノズルシャフト60は、吸着ノズル80の交換時には、ノズル保持部70に対して相対的に昇降することにより、交換する吸着ノズル80と後述する空気連結シャフト631(図4参照)との連結の解除および連結を行うとともに、ノズル保持部70に対して相対的に回転することにより、交換する吸着ノズル80を選択するように構成されている。以下、吸着ヘッド22の詳細について説明する。なお、各吸着ヘッド22は、同様の構造を有するので、以下では1つの吸着ヘッド22について説明を行う。なお、空気連結シャフト631は、本発明の「空気通路部」の一例である。
図3に示すように、吸着ヘッド22のノズルシャフト60は、内部に空気通路61(図4参照)が設けられた中空シャフトであり、ノズルシャフト60の外周面には、上下(Z方向)に延びる溝部62が形成されている。ノズルシャフト60の上端は、昇降機構90に昇降可能に取り付けられている。また、ノズルシャフト60の下端部はノズル保持部70を貫通し、ノズル保持部70の上側において連結部材63がノズルシャフト60に固着され、ノズルシャフト60の下端に支持部材64(図4参照)が取り付けられている。ノズルシャフト60は、この連結部材63と、支持部材64とによって、ノズル保持部70を上下から挟み込むようにして保持している。また、ノズルシャフト60は、回転機構130の後述する回転機構保持部131に上下に貫通するように設けられたシャフト挿入孔131aに挿入されている。回転機構保持部131は、ヘッドユニット本体20aに固定配置されている。
図4に示すように、ノズルシャフト60の空気通路61は、図示しない負圧発生器と接続されるとともに、ノズルシャフト60の先端部まで連続して設けられている。この空気通路61は、ノズルシャフト60に固着され、ノズル保持部材70の上端に相対的に脱着可能とされる連結部材63に対応する位置に形成された通気孔61a、および、連結部材63側の連通孔63aを介して、連結部材63の後述する空気連結シャフト631と連通している。
図2に示すように、ノズルシャフト60の溝部62は、後述する外筒135(図9参照)に組み込まれた不図示のスリーブと係合することにより、ノズルシャフト60に回転機構130の駆動力が伝達されるように構成されている。これにより、ノズルシャフト60は、中心を通る回転軸線回りに、外筒135と一体的に回転するように構成されている。一方、溝部62が、下方向(Z方向)に連続的に形成されることにより、ノズルシャフト60は、外筒135に対して相対的に昇降可能に構成されている。
ノズルシャフト60の連結部材63は、ノズルシャフト60の周囲を取り囲むように中空の円板状に形成され、ノズルシャフト60に固定的に取り付けられている。連結部材63は、図4に示すように、ノズルシャフト60と平行に下方に延びるように固着配置された空気連結シャフト631と、下方に突出するように固着配置された係合ピン632とを含んでいる。この空気連結シャフト631と係合ピン632とは、平面的に見て、ノズルシャフト60を中心とする所定の半径の円上に、180度隔てた回転角度位置に設けられている。なお、係合ピン632は、本発明の「位置保持部材」の一例である。
図5に示すように、空気連結シャフト631は、下方に開口部631aを有する中空のシャフトであり、連結部材63の内部で通気孔631b、および、連結部材63の連通孔63aを介してノズルシャフト60の空気通路61に形成された通気孔61aと連通している。また、この空気連結シャフト631の開口部631aが吸着ノズル80と連結されるように構成されている。また、この空気連結シャフト631の開口部631aには、Oリングなどのシール部材633が脱落しないように設けられ、吸着ノズル80と空気連結シャフト631との連結部分の気密性を確保するように構成されている。また、吸着ノズル80の交換時には、ノズルシャフト60が上昇された状態で回転することにより、選択された吸着ノズル80の上方に空気連結シャフト631が配置される。そして、上方からノズルシャフト60の下降に合わせて空気連結シャフト631が下降されることにより、選択された吸着ノズル80に空気連結シャフト631が連結されるとともに、ノズルシャフト60の上昇に合わせて空気連結シャフト631が上昇することにより、ノズルシャフト80と空気通路61との連結が解除されるように構成されている。なお、この吸着ノズル80の交換についての詳細は、後述する。
係合ピン632は、下方に向けて先細り形状に形成された突出部632aを有する。係合ピン632は、この突出部632aがノズル保持部70の後述するノズル保持部材70aと係合することによって、ノズルシャフト60に対するノズル保持部70の相対的な回転角度位置を決めるとともに、回転角度位置が保持されるように一体的に回転させる機能を有する。また、この係合ピン632は、ノズル保持部70のノズル保持部材70aと係合した状態で、ノズル保持部材70aを上方から支持するように構成されている。
図4に示すように、支持部材64は、カラー66を介してボルト65によってノズルシャフト60の下端に取り付けられている。この支持部材64は、平面的に見て、中心(ノズルシャフト60)から120度の回転角度間隔で3方向に延びるバネ支持部641を有する板状の部材である。支持部材64は、このバネ支持部641により、ノズル保持部70の後述する押上バネ74を介してノズル保持部材70aを上方に押し上げるように構成されている。また、この支持部材64は、中央にカラー66が挿入される挿入穴642が設けられ、ボルト65によってノズルシャフト60の下端に固定されるカラー66の外周において回転可能とされ、かつ、カラー66下端のフランジとノズルシャフト60の下端面との間に僅かな隙間をもって保持されている。また、支持部材64は、ノズル保持部70に対して相対的に昇降可能に構成されている。すなわち、押上バネ74を撓ませることにより、ノズル保持部材70aの後述する支持部材昇降穴71aの形成された範囲Lで、ノズル保持部70の内部に嵌まり込むようにして、ノズル保持部材70aに対して相対的に昇降可能に構成されている。
また、ボルト65は、ノズルシャフト60の空気通路61の下端部に形成されたネジ穴に、カラー66が挿入された状態で、螺合されるように構成されている。ボルト65は、カラー66を介して支持部材64をノズルシャフト60に取り付けるとともに、ノズルシャフト60の空気通路61を閉塞させる機能を有する。このため、負圧発生器に連結されたノズルシャフト60の空気通路61は、連結部材63と対応する位置に形成された通気孔61aを通じて空気連結シャフト631にのみ、連通している。ボルト65には、六角レンチなどにより締め付け可能な六角穴65aが設けられている。
図4および図5に示すように、ノズル保持部70は、円筒形状を有し、3つの吸着ノズル80を保持するノズル保持部材70aを含んでいる。ノズル保持部材70aには、中央を上下に貫通するノズルシャフト挿入穴71と、3つの吸着ノズル80を保持するための3つのノズル収容穴72と、3つの押上バネ74を収容するそれぞれ3つの押上バネ収容穴73とが設けられている。また、ノズル収容穴72には、使用していない吸着ノズル80を押し上げてノズル保持部材70a(ノズル収容穴72)内に収納するためのノズル上昇バネ75が設けられている。
ノズルシャフト挿入穴71は、円筒形状のノズル保持部材70aの中心軸を上下に貫通するように形成されている。ノズルシャフト60は、ノズルシャフト挿入穴71にノズル保持部材70aに対して回転可能に挿入されている。また、ノズル保持部材70aの下側部分において、ノズルシャフト挿入穴71と、3つの押上バネ収容穴73とを隔てる内壁70bが除かれている。ノズルシャフト挿入穴71の下側部分と、3つの押上バネ収容穴73の下側部分とが、支持部材昇降穴71aを構成している。支持部材昇降穴71aは、平面的に見てノズルシャフト60の支持部材64と略一致した形状に形成されている。このため、支持部材昇降穴71aの形成された範囲L(ノズルシャフト挿入穴71と押上バネ収容穴73とを隔てる内壁70bが除かれた範囲)で、支持部材64がノズル保持部材70aの内部で相対的に昇降可能なように構成されている。
3つのノズル収容穴72は、図6に示すように、平面的に見て、ノズルシャフト60の回転軸(軸心)を中心とする所定の半径の円周状に、等しい回転角度間隔でそれぞれ形成されている。この回転角度間隔は略120度である。また、図4に示すように、ノズル収容穴72は、それぞれ、吸着ノズル80を下方に突出可能な状態で保持している。ノズル収容穴72は、ノズル保持部材70aを上下方向に貫通しており、吸着ノズル80の後述する外筒部81を昇降可能に保持する上側の大径部72aと、後述するノズル本体部82がノズル保持部70から下方に突出するための下側の小径部72bとからなる。大径部72aの下端には、ノズル上昇バネ75が配置されている。ノズル上昇バネ75は、吸着ノズル80の外筒部81の下側に配置され、外筒部81を押し上げるように構成されている。これにより、ノズル収容穴72は、ノズル上昇バネ75により吸着ノズル80が上方に付勢された状態で、外筒部81を保持している。また、このノズル収容穴72には、ノズルシャフト60の連結部材63に設けられた空気連結シャフト631が上方から挿入されるように構成されている。
また、ノズル収容穴72に上方から空気連結シャフト631が挿入された状態では、吸着ノズル80の外筒部81が押下げられることにより、外筒部81に保持されたノズル本体部82が小径部72bを通過して下方に突出するように構成されている。一方、空気連結シャフト631がノズル収容穴72から抜き取られた状態では、ノズル上昇バネ75の付勢力によって外筒部81が上昇するように構成されている。この外筒部81の上昇に伴ってノズル本体部82が上昇することにより、ノズル本体部82がノズル保持部材70aの内部に収容されるように構成されている。なお、3つのノズル収容穴72の各々は、同形状を有する。
3つの押上バネ収容穴73は、図6に示すように、平面的に見て、ノズルシャフト60の回転軸(軸心)を中心とする所定の半径の円上に、3つのノズル収容穴72とは60度隔てた回転角度位置に、それぞれ形成されている。このため、3つの押上バネ収容穴73も、ノズル収容穴72と同様に、互いに等しい回転角度間隔(略120度)でそれぞれ形成されている。また、押上バネ収容穴73は、図4に示すように、ノズル保持部材70aの下面側から上方に向けて形成され、押上バネ収容穴73の上端に押上バネ74が当接した状態で押上バネ74を収容している。また、この押上バネ収容穴73の下側部分は、上述したように、ノズルシャフト挿入穴71と3つの押上バネ収容穴73とが一体化した支持部材昇降穴71aとなっている。なお、3つの押上バネ収容穴73の各々は、同形状を有する。
押上バネ74は、図6に示すように、3つの押上バネ収容穴73にそれぞれ収容されている。この押上バネ74は、図4に示すように、下側が支持部材64とバネ支持部641と当接した状態で、上側が押上バネ収容穴73の上端と当接することによって、ノズル保持部材70aを上方に付勢するように構成されている。支持部材64をノズル保持部材70a(ノズル保持部70)に対して相対的に上昇させる場合には、この押上バネ74の付勢力に抗して支持部材64を上昇させ押上バネ74を撓ませることにより、支持部材64が支持部材昇降穴71a内を上昇する。このため、支持部材64がノズル保持部材70a(ノズル保持部70)に対して相対的に上昇した場合にも、常に押上バネ74の付勢力がノズル保持部材70aに加えられる状態が維持される。
また、図4に示すように、ノズル保持部70のノズル保持部材70aには、係合穴76と、ノズル保持ピン77を挿入するためのピン挿入穴77a(図7参照)とが形成されるとともに、ノズル保持ピン77の抜け止めのための抜止部材78が設けられている。さらに、ノズル保持部材70aには、図3に示すように、後述する規制部材136の凸部136aと係合するための凹部79が形成されている。なお、凸部136aは、本発明の「係合部」の一例である。
係合穴76は、図5に示すように、ノズル保持部材70aの上面において、押上バネ収容穴73に対応する位置にそれぞれ形成されている。すなわち、ノズル保持部材70aの上面には、3つのノズル収容穴72に対して、ノズルシャフト60を中心に対向するように、3つの係合穴76がそれぞれ等角度間隔(略120度)で設けられている。また、この係合穴76は、ノズルシャフト60の連結部材63に設けられた係合ピン632が嵌まり込むことにより、係合ピン632とノズル保持部材70a(ノズル保持部70)とを係合させるように形成されている。このため、ノズルシャフト60の連結部材63において、ノズルシャフト60を挟んで対向するように設けられた空気連結シャフト631と係合ピン632に対応するように、ノズル収容穴72と係合穴76とが、それぞれ3つずつ設けられている。したがって、空気連結シャフト631が任意のノズル収容穴72に挿入されると、ノズル収容穴72と対向する位置に形成された係合穴76に係合ピン632が嵌まり込むように構成されている。また、係合穴76は、係合ピン632の先細り形状に形成された突出部632aに対応した形状に形成されている。この係合穴76に係合ピン632が嵌まり込み係合することにより、ノズル保持部70のノズルシャフト60に対する回転角度位置が決められるとともに、この回転角度位置が保持されるように構成されている。これにより、ノズルシャフト60とノズル保持部70とが一体的に回転可能となるように構成されている。また、係合穴76に係合ピン632が嵌まり込んだ状態で、下側から支持部材64が押上バネ74を介してノズル保持部材70aを押し上げることにより、係合ピン632にノズル保持部材70aを押し付けるように構成されている。これにより、ノズルシャフト60とノズル保持部70とが、一体的に昇降可能となるように構成されている。
また、図7に示すように、ノズル保持部材70aの側面には、ノズル保持ピン77が挿入されるピン挿入穴77aが形成されている。ピン挿入穴77aは、平面的に見て、ノズル収容穴72の小径部72bの内壁部分を接線方向に部分的に貫通するようにして、直線状に設けられている。このピン挿入穴77aにノズル保持ピン77が、ノズル保持部材70aの外側面側から挿入されるように構成されている。このため、図4に示すように、ノズル保持ピン77は、ノズル収容穴72の小径部72bの内部に露出するように配置される。ノズル保持ピン77は、吸着ノズル80のノズル本体部82の後述する切欠部822と当接することにより、ノズル本体部82自体の中心軸回りの回転と、ノズル本体部82のノズル保持部材70aに対する昇降範囲とを規制している。また、図7に示すように、ノズル保持部材70aの外側面には、このピン挿入穴77aおよびノズル保持ピン77の設けられた部分を取り囲むように、リング状の抜止部材78が取り付けられている。この抜止部材78により、ノズル保持ピン77がピン挿入穴77aから外れて抜け落ちることが無いように構成されている。
また、図3に示すように、ノズル保持部材70aの凹部79は、ノズル保持部材70aの外側面の上端部に、複数形成されている。この凹部79は、回転機構130の回転機構保持部131の下面側に取り付けられた、後述する規制部材136の凸部136aと係合するように構成されている。ノズル保持部70は、吸着ノズル80の交換時に、この規制部材136とノズル保持部材70aとが当接するまでノズルシャフト60と一体的に上昇されることにより、凹部79が凸部136aと係合するように構成されている。ノズル保持部材70aと規制部材136とが当接することによりノズル保持部70の上昇が規制されるとともに、凹部79と凸部136aとが係合することにより、ノズル保持部70の回転が規制されるように構成されている。なお、規制部材136にノズル保持部70の上昇が規制された状態でノズルシャフト60をさらに上昇させることにより、支持部材64がノズル保持部材70a(ノズル保持部70)に対して相対的に上昇することが可能となる。この際、ノズルシャフト60が上昇することにより連結部材63の空気連結シャフト631と係合ピン632とがそれぞれノズル保持部材70aのノズル収容穴72と係合穴76とから引き抜かれることにより、ノズルシャフト60がノズル保持部70に対して相対的に回転可能となるように構成されている。
また、ノズル保持部材70aの3つのノズル収容穴72に収容された3本の吸着ノズル80は、それぞれ異なる先端形状を有し、それぞれ異なる種類の部品を吸着することができるように構成されている。これらの吸着ノズル80は、ノズルシャフト60の空気連結シャフト631がいずれかのノズル収容穴72に挿入されることにより、ノズルシャフト60の空気通路61と選択的に連通されるように構成されている。これにより、空気通路61に接続された吸着ノズル80の先端に負圧状態を発生させ、部品を吸着することができるように構成されている。なお、各吸着ノズル80は、先端の形状が異なるが、その他の構造は同一であるので、以下では任意の1つの吸着ノズル80について説明する。
吸着ノズル80は、図8に示すように、外筒部81と、外筒部81の内部に挿入されるノズル本体部82とを含む。ノズル本体部82は、外筒部81のピン挿入穴811に固定的に嵌め込まれたピン83を介して外筒部81に保持されている。具体的には、ピン83が、外筒部81に設けられたピン挿入穴811と、ノズル本体部82に設けられた長穴821との両方に挿入されることにより、外筒部81の内側にノズル本体部82を保持するように構成されている。また、ノズル本体部82の長穴821は、上下に延びるように形成されている。これにより、ノズル本体部82は、長穴821に挿入されたピン83によって外筒部81に保持された状態で、長穴821の長さ分だけ外筒部81に対して昇降可能に構成されている。
外筒部81には、上端部に通気孔812が設けられている。図4に示すように、この外筒部81の通気孔812に、空気連結シャフト631の開口部631aが押圧されることにより、空気連結シャフト631と吸着ノズル80とが連結されるように構成されている。押上バネ74の付勢力に抗して上方に保持されたノズルシャフト60が下降することにより、空気連結シャフト631がノズル保持部材70aのノズル収容穴72に挿入されると、外筒部81の通気孔812に空気連結シャフト631が当接する。そして、ノズルシャフト60がさらに下降すると、外筒部81を下方から押し上げるノズル上昇バネ75の付勢力よりも大きい力で外筒部81が押し下げられることにより、係合ピン632がノズル保持部材70aに当接し、吸着ノズル80がノズル保持部70から下方に突出するとともに、外筒部81の通気孔812と空気連結シャフト631の開口部631aとの当接部が密着した状態で連結される。この際、空気連結シャフト631の開口部631aに設けられたシール部材633により、密閉度をより向上させている。これにより、ノズルシャフト60の空気通路61から、空気連結シャフト631を介して、吸着ノズル80まで負圧発生器の負圧が供給される。
また、図8に示すように、外筒部81の内部には、通気孔812とノズル本体部82の上端部との間に緩衝バネ84が配置され、ノズル本体部82を外筒部81に対して下方に付勢するように構成されている。このため、ノズル本体部82は緩衝バネ84の付勢力によって外筒部81に対して長穴821の長さ分だけ下方に押下げられた状態で保持されている。これにより、吸着ヘッド22が昇降機構90により下降されてプリント基板120に部品が装着される際に、ノズル本体部82の先端に加わるプリント基板120側からの上方向の反力を緩和することが可能である。
また、図4および図7に示すように、ノズル本体部82の外側面には、ノズル収容穴72の小径部72bに設けられたノズル保持ピン77に対応して、平坦面状の切欠部822が上下方向に延びるように形成されている。この切欠部822は、空気連結シャフト631により押下げられる昇降量の分だけ上下方向に延びるように形成されている。これにより、吸着ノズル80は、ノズル保持ピン77と当接する切欠部822により吸着ノズル80自体の回転を防止しながら、ノズル保持部70に対して上下に昇降可能となるように構成されている。
また、図2に示すように、5つの吸着ヘッド22には、それぞれ昇降機構90が取り付けられている。図3に示すように、昇降機構90は、内部に図示しない複数のコイルを有する可動部91、永久磁石92および図示しないリニアガイドなどを含むリニアモータからなる。
昇降機構90の可動部91は、下面にノズルシャフト60が取り付けられており、上下方向に直線上に設けられた図示しないリニアガイドに沿って、ノズルシャフト60を昇降可能に支持している。また、この可動部91と対向するようにして、複数の永久磁石92が上下方向に直線状に配列されている。これらの永久磁石92は、それぞれS極とN極とが交互に並ぶように着磁されている。昇降機構90は、可動部91のコイルの磁極を順次切り替えることにより上下方向に昇降させ、ノズルシャフト60を昇降させるように構成されている。この昇降機構90が、各吸着ヘッド22の各々に設けられることにより、それぞれのノズルシャフト60を個別に昇降させることが可能なように構成されている。また、吸着ノズル80の交換時には、この昇降機構90によりノズルシャフト60を昇降させることによって、使用後の吸着ノズル80への空気連結シャフト631の連結の解除と、使用する吸着ノズル80への空気連結シャフト631の連結とを行うことが可能である。
また、図9に示すように、5つの吸着ヘッド22の各々は、ノズルシャフト60が回転機構130によって同期して回転されることにより、吸着ノズル80をノズルシャフト60の回転軸線を中心に回転させるように構成されている。回転機構130は、各々の吸着ヘッド22のノズルシャフト60が挿入された回転機構保持部131と、各ノズルシャフト60を回転させるノズル回転モータ132(図3参照)と、ノズル回転モータ132の駆動力を伝達するための歯付きベルト133と、歯付きベルト133と噛み合い、ノズルシャフト60を回転させるためのプーリ134とを含む。これらのノズル回転モータ132(図3参照)、歯付きベルト133およびプーリ134などは、回転機構保持部131に保持されている。
回転機構保持部131には、ノズルシャフト60が上下に摺動可能に挿入された外筒135が5本、それぞれX方向に直線状に並ぶように形成されたシャフト挿入孔131a(図3参照)に挿入されている。また、回転機構保持部131の前面側には、ノズル回転モータ132を支持するためのモータ支持部材131bが取り付けられている。
図3に示すように、ノズル回転モータ132は、回転機構保持部131の前面側(Y1方向側)に突出するように設けられたモータ支持部材131bに、吊り下げられるようにして取り付けられている。また、図9に示すように、ノズル回転モータ132は、モータギア132aが取り付けられた回転軸がモータ支持部材131bの上面側(図3参照)に突出するように配置されている。このモータギア132aが歯付きベルト133と噛み合うように構成されている。
また、歯付きベルト133は、ノズル回転モータ132のモータギア132aと、5本のノズルシャフト60にそれぞれ取り付けられた5つのプーリ134の各々と噛み合い、ノズル回転モータ132の駆動力を各外筒135を介して各ノズルシャフト60に伝達するように構成されている。
また、図9に示すように、歯付きベルト133と噛み合うそれぞれのプーリ134は、外筒135を介してノズルシャフト60にノズル回転モータ132の駆動力を伝達するように構成されている。具体的には、プーリ134は、回転機構保持部131に不図示の軸受により回転可能に支持された外筒135の上部に、プーリ134の軸部134aが嵌合し、プーリ固定ナット138によって外筒135に固定的に取り付けられている。このため、プーリ134と外筒135とは、一体的に回転するように構成されている。また、外筒135には、不図示のスリ−ブを介して溝部62と係合した状態でノズルシャフト60が挿入されているので、ノズルシャフト60が外筒135に対して一体的に回転するように構成されている。これにより、ノズル回転モータ132からの駆動力が歯付きベルト133を介してプーリ134に伝達される結果、プーリ134と外筒135とノズルシャフト60とが一体的に回転するように構成されている。なお、外筒135は、上下方向に形成された溝部62と係合しているため、ノズルシャフト60は、外筒135に対して相対的に昇降可能に構成されている。
以上により、回転機構130は、1つのノズル回転モータ132により、5つの吸着ヘッド22(ノズルシャフト60)を回転させ、ノズル保持部70に保持された吸着ノズル80をノズルシャフト60の回転軸線回りに回転させるように構成されている。また、これら5つの吸着ヘッド22は、ノズル回転モータ132の駆動力が歯付きベルト133を介してノズルシャフト60に伝達されることによって、各吸着ヘッド22(ノズルシャフト60)の回転を同期させるように構成されている。本実施形態では、各吸着ヘッド22は、ノズルシャフト60の空気連結シャフト631が吸着ヘッド22の正面側(Y1方向側)に配置された状態を回転角度位置の原点として設定され、この原点位置で空気連結シャフト631と連結された吸着ノズル80により、部品の吸着が行われるように構成されている。このように各吸着ヘッド22が原点位置(吸着ヘッド22の正面)で部品を吸着するように構成することにより、3つの吸着ノズル80のいずれに交換された場合にも、常に各吸着ヘッド22がX方向に直線状に配列される。これにより、X方向に配列されたテープフィーダ110の部品取出部111から、各吸着ヘッド22がそれぞれ部品を同じタイミングで吸着することが可能である。
また、図10および図11に示すように、回転機構保持部131の底面には、円筒部と円筒部上端外側に対称なフランジ部が形成された規制部材136がボルト137(図11参照)により固定的に取り付けられている。規制部材136の下端部には、下方に延びる凸部136a(図10参照)がノズル保持部材70aの凹部79と係合するように、ノズル保持部材70aの外形に対応させて形成されている。この規制部材136は、ノズル保持部材70aの上端部と当接することによって、ノズル保持部70の上昇を規制するとともに、凸部136aが、ノズル保持部材70aの凹部79と係合することによってノズル保持部70の回転を規制するように構成されている。なお、規制部材136とノズル保持部70とは、ノズルシャフト60(ノズル保持部70)の回転角度位置が上述の原点位置、原点位置から時計回り方向に120度回転した位置、および、原点位置から反時計回り方向に120度回転させた位置のいずれかの位置に配置された状態でノズル保持部70が上昇された場合に、凸部136aと凹部79とが係合するように構成されている。つまり、略120度の等回転角度間隔で配置された3つの吸着ノズル80のいずれかが原点位置に配置される状態で、規制部材136とノズル保持部材70a(ノズル保持部70)とが係合可能となる。
また、図12に示すように、表面実装機100の動作は、制御装置140によって制御されている。制御装置140は、主制御部141と、駆動制御部142と、記憶部143と、画像処理部144とを含んでいる。
主制御部141は、論理演算を実行するCPUなどから構成されている。主制御部141は、記憶部143に記憶されているプログラムに従って、駆動制御部142および画像処理部144を介して、各昇降機構90、回転機構130およびヘッドユニット20を移動させる各サーボモータの駆動制御や、部品撮像装置50および図示しない基板撮像装置による撮像の制御などを行うように構成されている。また、主制御部141は、表面実装機100の図示しないコネクタに接続されたそれぞれのテープフィーダ110と電気的に接続され、制御信号を送ることにより複数のテープフィーダ110の駆動制御を個別に行うように構成されている。また、主制御部141は、部品撮像装置50により撮像された部品および吸着ノズル80の撮像画像を、記憶部143に記憶された実装対象部品およびこの部品の吸着に使用される吸着ノズル80の形状などを規定したデータと照合することにより、部品認識および吸着ノズル80の認識を行うように構成されている。これにより、部品吸着後の吸着ノズル80に対する部品の位置および姿勢、さらに、吸着対象部品に対応した、適切な吸着ノズル80がノズル収納穴72から突出した使用位置にあるか否かを、吸着ノズル80の交換の前あるいは後に認識することが可能である。
駆動制御部142は、主制御部141から出力される制御信号に基づいて、表面実装機100の各吸着ヘッド22に設けられた5つの昇降機構90、および、各サーボモータ(ヘッドユニット支持部30をY方向に移動するためのサーボモータ43(図1参照)、ヘッドユニット20をX方向に移動するためのサーボモータ32(図1参照)、回転機構130のノズル回転モータ132、および、部品撮像装置50をX方向に移動させるためのサーボモータ24(図1参照))などの駆動を制御するように構成されている。
記憶部143は、CPUを制御するプログラムを記憶するROM(Read Only Memory)および撮像された画像などを書き換え可能に記憶するとともに、主制御部141の作業領域として機能するRAM(Random Access Memory)などから構成されている。記憶部143には、プリント基板120に装着される部品の種類、形状などを規定した部品データと、部品の装着位置、装着順、部品吸着に使用する吸着ノズル80の種類および形状などを含む実装手順を規定した実装プログラムとが記憶されている。そして、部品の実装時には、主制御部141によって部品データおよび実装プログラムが読み込まれるように構成されている。
画像処理部144は、主制御部141から出力される制御信号に基づいて、部品撮像装置50から所定のタイミングで撮像信号の読み出しを行うように構成されている。また、画像処理部144は、読み出した撮像信号に所定の画像処理を行うことにより、部品および吸着ノズル80などを認識するのに適した画像データを生成するように構成されている。また、画像処理部144は、生成した画像データを主制御部141に出力するように構成されている。そして、部品撮像装置50により撮像された画像データに基づき部品の吸着状態が認識される。
次に、図3、図4および図13〜図16を参照して、本発明の一実施形態による表面実装機100の吸着ノズル80の交換動作を説明する。
まず、吸着ノズル80の交換動作は、表面実装機100によるプリント基板120への部品の装着時に、異なる種類の部品を吸着するため、吸着対象の部品に応じて繰り返し行われる。具体的には、プリント基板120への部品の装着後、次の部品を吸着する際に、吸着対象の部品を吸着するための吸着ノズル80を、各吸着ヘッド22のノズル保持部70に保持された3つの吸着ノズル80から選択して空気連結シャフト631と連結することにより行う。このため、吸着ノズル80の交換は、部品をプリント基板120に装着した後、次の部品吸着を行う時に毎回要否が判断される。そして、吸着ノズル80の交換が必要な場合には、次の部品を吸着するためにテープフィーダ110の部品取出部111の上方に配置されるまでの間の移動中に、交換が行われる。
図13に示すように、まず、ステップS1において、次の部品を装着する際に、各吸着ヘッド22ごとに、部品吸着のために必要な吸着ノズル80の種別データが取得される。具体的には、主制御部141により、記憶部143から実装プログラムが読み出され、各吸着ヘッド22が次にどの部品を吸着し、プリント基板120のどこに装着するかのデータ、およびこれらの部品吸着に使用される吸着ノズル80の種別データが取得される。
ステップS2では、吸着ノズル80の交換前の現時点において、各吸着ヘッド22に装着されている吸着ノズル80が特定される。すなわち、各吸着ヘッドの下端を撮像して記憶部143に記憶された吸着ノズル80の形状と比較判断されるか、記憶部143に記憶された吸着ノズル80の交換履歴から特定される。後者の場合は、空気連結シャフト631がノズル保持部材70aから抜き出された状態におけるノズル保持部材70aに対する回転角度位置の履歴から、現時点の吸着ノズル80が、吸着ノズル80の交換が行われていない初期状態で原点位置に配置された吸着ノズル80か、時計回りに120度回転させると原点位置に配置される吸着ノズル80か、または、反時計回りに120度回転させると原点位置に配置される吸着ノズル80であるかが判断される。図3および図4に示すように、初期状態では、原点位置に吸着ノズル80aが配置され、空気連結シャフト631が連結されている。
ステップS3では、ステップS1でデータ取得した各吸着ヘッド22の次吸着に必要な吸着ノズル80と、ステップS2で特定した現時点において各吸着ヘッド22に装着されている吸着ノズル80(吸着ノズル80a)とに基づいて、各吸着ヘッド22ごとに吸着ノズル80のノズル交換の要否が判断される。
そして、ステップS4において、ノズル交換が必要な吸着ヘッド22の中で、同時にノズル交換を行うことが可能な吸着ヘッド22をグループ分けする。すなわち、現在装着されている吸着ノズル80(80a)に対する交換予定の吸着ノズル80の相対的な位置関係が同じ吸着ヘッド22を、グループ分けする。具体的には、時計回りに120度回転させることにより、交換対象の吸着ノズル80(80b)が原点位置(交換位置)に配置されるグループと、反時計回りに120度回転させることにより、交換対象の吸着ノズル80(80c)が原点位置(交換位置)に配置されるグループと、現在の吸着ノズル80(80a)のままで交換が不要なグループとにグループ分けされる。なお、原点位置(吸着ヘッド22の正面)を交換位置とするのは、複数部品の同時吸着を可能とするため、部品の吸着が原点位置で行われるようにしているからである。これにより、吸着ノズル80を交換すると、そのまま部品吸着を実行することができるので、吸着ノズル80の余計な回転動作が不要となる。
次に、ステップS5において、ノズル交換が必要な吸着ヘッド22または吸着ヘッド22のグループがあるか否かが判断される。ノズル交換が必要な吸着ヘッド22が存在する場合には、ステップS6へ移行して、ノズル交換が実行される。ステップS4で全ての吸着ヘッド22がノズル交換不要のグループに分類された場合、および、交換が必要な吸着ヘッド22についてノズル交換が終了した場合には、ステップS10へ進む。
ステップS6では、回転機構130により交換予定の吸着ノズル80が回転され、吸着ヘッド22の正面の原点位置(交換位置)に配置される。この時、他の各吸着ヘッド22も連動して回転する。
図14の下方部の図は、Z1方向に見たノズル保持部70の下端を示した図であり、吸着ヘッド22の正面の原点位置に吸着ノズル80aが、吸着ノズル80aから反時計方向120度の位置に吸着ノズル80bが、それぞれ位置している。この状態において、吸着ノズル80aが吸着ヘッド22に装着されている。すなわち、空気連結シャフト631(図4参照)が連結されるとともに、空気連結シャフト631により押し下げられることによって、吸着ノズル80aが下方に突出した部品吸着可能な状態となっている。ここで、回転機構130を駆動することにより、Z2方向に見て図9において左端より奇数番目の吸着ヘッド22を反時計方向に、偶数番目の吸着ヘッド22を時計方向にそれぞれ120度回転させる。図14の吸着ヘッドが奇数番目で且つ交換予定の吸着ヘッド22とする場合、この吸着ヘッド22がZ2方向に見て反時計回りに、Z1方向に見て時計回りに120度回転されることにより、ノズル保持部70も回転して、吸着ノズル80bが吸着ヘッド22の正面(Y1方向側)の原点位置(交換位置)に配置される。
次に、ステップS7に移行して、吸着ノズル80bに交換予定の吸着ヘッド22(複数の吸着ヘッド22において、回転機構130の駆動により、正面(Y1方向側)の原点位置(交換位置)に配置される吸着ノズル80が、交換による所望のものとなる場合、それらの複数の吸着ヘッド22からなるグループの各吸着ヘッド22)を上昇させ、空気連結シャフト631をノズル保持部70のノズル収容穴72から引き抜く。具体的には、吸着ノズル80bに交換予定の吸着ヘッド22(複数の吸着ヘッド22のグループ)について、昇降機構90によりノズルシャフト60とノズル保持部70とを上昇させる。これにより、図15に示すように、ノズルシャフト60の上昇によってノズル保持部70が上昇し、回転機構保持部131の底面に設けられた規制部材136とノズル保持部材70aとが当接するとともに、凸部136aと凹部79とが嵌り合うようにして係合する。これにより、ノズル保持部70の上昇と回転とが規制部材136により規制される。
図16に示すように、ノズル保持部70が規制部材136により上昇と回転とを規制された状態で、昇降機構90によりノズルシャフト60がさらに上昇されることにより、ノズルシャフト60がノズル保持部70に対して相対的に上昇する。この結果、ノズル保持部材70aのノズル収容穴72から空気連結シャフト631が引き抜かれるとともに、空気連結シャフト631と対向する係合ピン632とノズル保持部材70aの係合穴76との係合も解除される。このとき、空気連結シャフト631および係合ピン632を含む連結部材63は、ノズル保持部70の上方において、規制部材136の内側に収納される状態となる。なお、この際、ノズル保持部70(ノズル保持部材70a)は、押上バネ74を撓ませた状態で、規制部材136と、支持部材64とにより支持される。また、空気連結シャフト631が引き抜かれるとともに係合ピン632との係合が解除されることにより、ノズルシャフト60は、ノズル保持部70に対して相対的に回転可能となる。
次に、ステップS8において、回転機構130により各吸着ヘッド22(ノズルシャフト60)を正面(Y2方向側)の原点位置まで交換動作対象の吸着ヘッドが図9において左端より奇数番目とする場合、Z2方向に見て時計回りに120度回転させ、交換動作対象の吸着ヘッドが偶数番目とする場合、Z2方向に見て反時計回りに120度回転させる。上昇によりノズル保持部70との連結が解除されたノズルシャフト60は、空気連結シャフト631と係合ピン632とがノズル保持部70の上方に配置されたまま、ノズル保持部70が規制部材136により回転を規制された状態で相対的に回転する。これにより、ノズルシャフト60の空気連結シャフト631が、図16に示す吸着ノズル80bの直上の位置(原点位置)に配置される。なお、ノズル交換を行わない各吸着ヘッド22は、昇降機構90による上昇を行わないため、各々のノズル保持部70と一体的に回転するのみである。
そして、ステップS9において、上昇させた吸着ヘッド22の昇降機構90を駆動し、ノズルシャフト60を下降させる。これにより、原点位置で吸着ノズル80bの上方に配置されていた空気連結シャフト631が吸着ノズル80bを収容するノズル収容穴72に挿入される。そして、空気連結シャフト631が吸着ノズル80bに連結されるとともに、ノズルシャフト60の下降に伴って、ノズル上昇バネ75を押し下げ、吸着ノズル80bをノズル保持部70から下方に突出させるように押し出す。これにより、吸着ノズル80aから吸着ノズル80bへのノズル交換が終了する。
この後、ステップS5に戻り、再度ノズル交換が必要な吸着ヘッド22または吸着ヘッド22のグループがあるか否かが判断される。ここで、ステップS4で分類した、Z2方向に見て図9において左端より奇数番目の吸着ヘッド22を時計方向に、偶数番目の吸着ヘッド22を反時計方向にそれぞれ120度回転させることにより交換対象の吸着ノズル80が原点位置(交換位置)に配置されるグループが存在する場合には、再度ステップS6へ移行して、ノズル交換を行う。なお、ノズル交換の具体的な動作は、回転方向が時計回りに回転させるか、反時計回りに回転させるかの違いを除いて同様であるので、説明を省略する。
ノズル交換が終了し、交換が必要な吸着ヘッド22または吸着ヘッド22のグループがないと判断されると、ステップS10に移行して、部品撮像装置50により、各吸着ヘッド22の下方をX方向に移動しながら、各吸着ノズル80の底面(先端)が撮像される。撮像された各吸着ノズル80(80a、80b、80c)の画像データは、画像処理部144から主制御部141に出力される。そして、主制御部141により、この吸着ノズル80(80a、80b、80c)の画像データが、記憶部143に記憶された吸着ノズル80(80a、80b、80c)の形状データに照合されることにより、各吸着ヘッド22に次吸着のための吸着ノズル80(80a、80b、80c)が装着され、吸着準備が整っていることが確認される。
以上により、吸着ノズル80(80a、80b、80c)の交換が行われると、テープフィーダ110の部品取出位置111において、各吸着ヘッド22により次の部品が吸着され、プリント基板120への装着が行われる。そして、部品がプリント基板120の所定位置に装着されると、次の部品を取得するために再度テープフィーダ110の部品取出位置111にヘッドユニット20が移動を開始するとともに、上記ステップS1〜S10を行い、吸着ノズル80(80a、80b、80c)の交換が行われる。この部品吸着、プリント基板120への部品の装着、および、部品取出位置111への移動と吸着ノズル80の交換とを繰り返すことにより、プリント基板120への部品の実装が行われる。
本実施形態では、上記のように、3つの吸着ノズル80を、ノズルシャフト60の回転軸線を中心に回転可能な吸着ヘッド22のノズル保持部材70a(ノズル保持部70)内に、回転軸線を中心軸とした円周状に配置し、吸着ヘッド22を、ノズル保持部70に保持された3つの吸着ノズル80の中で部品吸着を行う吸着ノズル80を互いに交換可能に構成することによって、吸着ヘッド22の回転軸線と、円周状に配置された各吸着ノズル80の中心とを同軸に配置することができるので、各吸着ノズル80と吸着ヘッド22のノズルシャフト60の回転軸線との距離を円の半径分とすることができる。これにより、吸着ノズル80が吸着ヘッド22の回転軸線に対して所定の間隔(円の半径分)を隔てて設けられた軸を中心として回転する場合に、吸着ノズル80が吸着ヘッド22の回転軸線に対して最大で円の直径分だけ離間する場合と異なり、複数の吸着ノズル80を保持するノズル保持部70を小型化することができる。その結果、吸着ヘッド22が大型化するのを抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、吸着ノズル80の交換時に、空気連結シャフト631を、ノズルシャフト60の回転に伴って、選択された吸着ノズル80と対応する位置(吸着ノズル80の直上)に配置されるように構成し、ノズルシャフト60を、ノズル保持部70に対して相対的に回転および昇降することにより、円周状に配置された3つの吸着ノズル80を互いに交換するように構成することによって、吸着ヘッド22のノズルシャフト60を、空気連結シャフト631とともに回転させるだけで、部品を吸着させるための空気連結シャフト631を選択された吸着ノズル80の直上に配置することができる。これにより、空気連結シャフト631と選択された吸着ノズル80とを連結させて、吸着ノズル80の交換を容易に行うことができる。
また、本実施形態では、上記のように、回転機構130を、吸着ノズル80の交換時に、ノズルシャフト60をノズル保持部70に対して相対的に回転させることにより、空気連結シャフト631を回転させて選択された吸着ノズル80と対応する位置(吸着ノズル80の直上)に配置させるように構成することによって、部品をプリント基板120に装着する際に、吸着ノズル80に吸着された部品を回転させるための回転機構130を用いて空気連結シャフト631を回転させることができるので、空気連結シャフト631を回転させるための専用の回転機構を別途設けることなく、吸着ノズル80の交換を行うことができる。これにより、装置の小型化を図ることができる。
また、本実施形態では、上記のように、昇降機構90を、吸着ノズル80の交換時に、ノズルシャフト60を昇降させることにより、空気連結シャフト631と吸着ノズル80との連結の解除および連結を行うように構成することによって、部品をプリント基板120に装着する際に、部品の吸着動作を行うために吸着ヘッド22(ノズルシャフト60)を昇降させる昇降機構90を用いて、空気連結シャフト631と吸着ノズル80との連結の解除および連結を行うことができるので、空気連結シャフト631と選択された吸着ノズル80との連結および連結の解除を行うための専用の機構を別途設けることなく、吸着ノズル80と空気連結シャフト631との連結の解除および連結を行うことができる。これにより、さらに装置の小型化を図ることができる。
また、本実施形態では、上記のように、吸着ヘッド22のノズルシャフト60に、ノズル保持部70に対するノズルシャフト60の位置決めを行うとともに、ノズル保持部70に対するノズルシャフト60の相対的な位置を保持する係合ピン632を設け、吸着ヘッド22のノズルシャフト60を、吸着ノズル80の使用時において、ノズル保持部70と一体的に昇降可能および回転可能に構成するとともに、吸着ノズル80の交換時において、ノズル保持部70に対して相対的に昇降可能および回転可能に構成することによって、吸着ヘッド22(ノズルシャフト60)の回転軸線とノズル保持部70の中心とを同軸上に配置した構成において、部品を実装する場合には、係合ピン632によって吸着ノズル80を位置決めした状態で吸着ヘッド22のノズルシャフト60をノズル保持部70と一体的に昇降および回転させて、部品の吸着および回転を行うことができるとともに、吸着ノズル80を交換する場合には、吸着ヘッド22のノズルシャフト60をノズル保持部70と相対的に昇降および回転させて、選択された吸着ノズル80の配置された位置に合わせて、吸着ヘッド22のノズルシャフト60に対するノズル保持部70の相対的な位置を変更させることができる。
また、本実施形態では、上記のように、規制部材136を、ノズル保持部70の上昇を規制した状態で凸部136aがノズル保持部70の凹部79と係合することにより、ノズル保持部70の回転を規制するように構成するとともに、吸着ノズル80の交換時において、規制部材136によりノズル保持部70の上昇および回転が規制された状態で、吸着ヘッド22のノズルシャフト60がノズル保持部70に対して相対的に昇降および回転を行うことにより、吸着ノズル80の交換が行われるように構成することによって、容易に吸着ヘッド22のノズルシャフト60をノズル保持部70に対して相対的に昇降および回転させることができる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、本発明の部品移載装置を表面実装機100に適用した例を示したが、本発明の部品移載装置は表面実装機以外の部品試験装置(ICハンドラー)などの装置にも広く適用することが可能である。
また、上記実施形態では、1つのノズル保持部70に互いに交換可能な3つの吸着ノズル80が保持されている例を示したが、本発明はこれに限らず、ノズル保持部に保持される吸着ノズルは2つでも、4つ以上でもよい。この場合、ノズル保持部に保持される各吸着ノズルは、120度の回転角度間隔で配置されている必要はなく、吸着ノズルの個数に応じて、180度間隔でも、90度間隔でも、これ以外の角度間隔でもよい。
また、上記実施形態では、1つのノズル保持部70に3つの吸着ノズル80が等角度間隔で保持されている例を示したが、本発明はこれに限らず、ノズル保持部に保持される吸着ノズルは、等角度間隔で保持されなくともよい。ノズル保持部における吸着ノズルの配置は、各吸着ヘッド間での相対的な位置関係(回転角度位置)が一致していればよい。
また、上記実施形態では、1個のノズル回転モータ132により5つの吸着ヘッド22(ノズルシャフト60)が回転されるように構成した例を示したが、本発明はこれに限らず、5つの吸着ヘッドを、2つ以上のノズル回転モータにより回転させるように構成してもよい。また、複数の吸着ヘッドを、同じ数のノズル回転モータによってそれぞれ別個に回転させるように構成してもよい。この場合、吸着ノズルの交換は各吸着ヘッドが個別に行うことが可能であるので、同時にノズル交換を行う吸着ヘッドのグループ分けを行う必要はなく、各吸着ヘッドが同時に、別個にノズル交換動作を行うように構成すればよい。
また、上記実施形態では、ヘッドユニット20に、5つの吸着ヘッド22を設けた例を示したが、本発明はこれに限らず、ヘッドユニットに設ける吸着ヘッドは、4つ以下でも、6つ以上でもよい。
また、上記実施形態では、ノズル交換を吸着ヘッド22(ノズルシャフト60)の回転および昇降によって行う例を示したが、ノズル交換は、吸着ヘッド(ノズルシャフト)の回転のみにより行うように構成してもよいし、昇降のみにより、ノズル交換を行うように構成してもよい。
また、上記実施形態では、回転機構は、ノズル回転モータ132の駆動力を歯付きベルト133とプーリ134とによりノズルシャフト60に伝達するように構成した例を示したが、本発明はこれに限らず、ラック・ピニオン機構や、ギア機構によりノズル回転モータの駆動力を伝達するように構成してもよい。
また、上記実施形態では、ノズル交換時に、ノズル保持部70のノズル保持部材70aと規制部材136とを係合させることにより、ノズルシャフト60(空気連結シャフト631)をノズル保持部70に対して相対的に昇降および回転させるように構成した例を示したが、本発明はこれに限らず、ノズル交換時に、ノズルシャフトを固定する一方、ノズル保持部をノズルシャフトに対して相対的に昇降および回転させるように構成してもよい。また、ノズルシャフトは昇降のみを行い、ノズル保持部は回転のみを行うように構成してもよい。さらに、ノズルシャフトに対して空気連結シャフトを相対的に昇降可能とし、空気連結シャフトを昇降させることにより吸着ノズルに連結するように構成してもよい。
また、上記実施形態では、ノズル交換時に、空気連結シャフト631が吸着ノズル80を上方から押下げることにより、空気連結シャフト631と吸着ノズル80とを連結するとともに、吸着ノズル80をノズル保持部70から下方に突出するように構成した例を示したが、本発明はこれに限らず、空気連結シャフトを、吸着ノズルに対して側方から連結するように構成してもよい。
また、上記実施形態では、昇降機構90を、可動部91と永久磁石92とを含むリニアモータにより構成した例を示したが、本発明はこれに限らず、昇降機構を、リニアモータ以外の、他のモータ機構や、エアシリンダ、ボールネジ機構などにより構成してもよい。
また、上記実施形態では、吸着ヘッド22のノズルシャフト60を、吸着ノズル80の使用時にはノズル保持部70と一体的に昇降および回転するように構成した例を示したが、本発明はこれに限らず、吸着ヘッドは、昇降機構により昇降動作のみを行い、ノズル保持部が吸着ノズルの使用時および吸着ノズルの交換時のいずれの場合にも、吸着ヘッド(ノズルシャフト)に対して相対的に回転するように構成してもよい。