JP2010165835A - 電子部品のピックアップ方法及びピックアップ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ダイシングテープからの極薄半導体チップの剥離時において、該チップのは損を低減しピックアップ速度の高速化を図る。
【解決手段】突上げユニットを同心状に配置される三種類のブロックから構成し、最外周のブロックの上端面にはチップの隅を支持するピンが立ち上がる様式とする。突上げ時にはこれらブロック全てを同期させて突き上げて剥離きっかけを生成し、その後外周ブロック上の空間を排気して背後の空間からの吸引によって剥離の進展を図り、且つ最終的なコレットによる剥離時には中央ブロックと支持ピンのみが半導体チップを支持する様式とする。
【選択図】図1A

Description

本発明は、半導体チップ等、電子部品の実装工程において単体の電子部品のピックアップを行う方法及び装置に関する。より詳細には、ウエハより切り出された多数の半導体チップが粘着保持される粘着シートより該チップ単体を剥離、保持し、実装工程に移送する際に用いられるチップをピックアップする方法及びピックアップする装置に関する。
半導体チップを基板等の被実装物に実装する工程では、先に半導体ウエハを所謂ダイシングテープに貼付け、ウエハの部分に切込みを入れてウエハを個々のチップサイズ分離している。なお、ダイシングテープとは、片面に粘着材が塗布された可撓性のシートをさし、複層構造であっても良い。この状態にて該ダイシングテープと共にチップの搬送等した後に、実装装置等のピックアップ装置でチップを個々ダイシングテープより剥離、保持し、被実装物に対する実装を行っている(特許文献1参照)。剥離-ピックアップの操作では、まず実装装置のチップ供給エリアにてダイシングテープに張力を与えた状態でこれを固定する。次に、ダイシングテープ裏面よりピックアップ対象となるチップを突上げ部材にてテープごと突上げ、該突上げ部材とチップとの間に挟持される領域以外でのテープ-チップ間の剥離を行う。これによりダイシングテープによるチップの保持力を低下させ、その上で実装コレット等によりチップを該テープから強制的に剥離してこれを保持することとしている。
特開2005−033079号公報 特開2006−318972号公報 特開2005−117019号公報 特開平11−186298号公報
昨今の電子部品の小型化に伴い、半導体チップも小型化、高集積化が進むとともに、更に基板自体の薄型化も進められてきている。具体的にはウエハの裏面を研磨して、ウエハ厚さを数百ミクロン台或いは百ミクロン台以下まで減じ、その後のチップ分断の工程を行っている。このようなチップでは、チップの一辺の長さに対する厚さの比が1/100にもなり、従来のピックアップ装置では、ダイシングテープからこれを剥離する際の負荷によって、チップそのものが割れる可能性が生じてくる。この課題に対して、特許文献2には、円筒形状の第一の部材、第一の部材の円柱状空間に対して嵌合可能な円筒形状の第二の部材、及び第二の部材の円柱状空間に対して嵌合可能な円柱形状の第三の部材を同心にて配置してチップ突上げ用のユニットとして用いる例が示されている。当該構成では、チップ及びダイシングテープを該ユニットとコレットとにより挟持した態様にて各々吸着保持し、この状態から第一の部材、第二の部材、更には第三の部材の順でダイシングテープから離れる方向に摺動させ、該摺動によって生じた減圧空間の吸引力を用いてダイシングテープをチップから剥離させている。当該形態では、チップ外周部から徐々にダイシングテープの剥離が行われ、且つ常にチップがコレットによって吸着保持されることでチップを平坦な状態に維持し、これによりチップの破損を防止している。また、特許文献3には、特許文献2と類似の形態であって、該ユニットにてチップを突上げる様式において、突上げ時に外側の部材から突上げ動作が順次停止していき、最終的にチップの中央部を突き上げている部材のみが突上げ操作を行う構成が開示されている。当該構成においても、コレットによってチップを予め保持することでチップを平坦な状態に保ち、且つダイシングテープのチップからの剥離の促進を図っている。
ここで、半導体チップに対しては、薄型化と共に高性能化も求められている。具体的に求められる機能として、モジュール製品における信号伝達の高速化がある。この要求に対応するために、層間絶縁膜等には、誘電率が低く配線間の容量を下げて信号遅延を抑制する所謂Low-K材料が用いられる。しかしながら、このようなLow-K材料として現在使用される材料には多孔性のものが多く、強度が低く更に脆いという特性を有する。このために、上述した引用文献2等のように、突上げユニットとコレットとによってチップ等を挟持する構成の場合、これらの間にチップ厚さを保持しつつ且つ個々の動作を精密に同期させなければ、チップの耐圧を越えた挟持力が加えられてチップの破損が生じる可能性が更に懸念されている。また、引用文献3に示す構成の場合、最終的に中央部の突上げ部材だけでチップの姿勢を制御した状態でコレットによるチップの吸着保持を行うこととなる。この場合挟持による問題は生じないが、コレットと接触する際に正確な姿勢制御が達成できなければ、チップの的確な保持が困難となり、保持時のチップの破損或いは後の実装工程において問題が生じる等の恐れがある。なお、突上げユニットを二段にして突上げ時の負荷集中を避けると共に、コレットによるチップ保持時の姿勢制御を為す代わりに、コレット側にチップの姿勢に追随する構造を負荷する様式が特許文献4に開示されている。しかしながら、当該方法では、コレットと突上げユニットとによって半導体チップが挟持される状態が存在し、やはり負荷の低減が求められる。
本発明は上記状況に鑑みて為されたものであり、薄く割れ易い比較的大面積の半導体チップを、安定的に且つ高速でダイシングテープより剥離、保持可能な電子部品のピックアップ方法及ピックアップ方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明に係る電子部品のピックアップ方法は、ダイシングテープの粘着面に整列配置される複数の電子部品群より、所定の電子部品をダイシングテープから剥離し、ピックアップする電子部品のピックアップ方法であって、電子部品をダイシングテープより吸着して搬送する吸着コレットと、ダイシングテープにおける非粘着面側にピックアップ対象となる電子部品と対応する位置に配置され、ダイシングテープが延在する面に対して垂直な軸に沿って各々独立して移動可能であって、電子部品の中心を通る軸である中心軸上に面と略平行に配置された第三の支持面、第三の支持面の外側に配置された第二の支持面、更に第二の支持面の外側に電子部品の外形に応じて配置された第一の支持面、と、中心軸に対して第一の支持面の外側に配置された、ダイシングテープにおける電子部品以外の電子部品群を粘着保持する領域に対応する非粘着面側の領域を吸着保持可能な吸着保持面と、を有し、第一の支持面、第二の支持面、及び第三の支持面の配置、或いは同一面内に存在した状態からの第一、第二、及び第三の支持面の内少なくとも何れかの支持面の前記軸方向への移動により、ダイシングテープの非粘着面に向かって開口して非粘着面に吸引力を生成する吸引空間を形成する構成を用い、吸着保持面、第一の支持面、第二の支持面、及び第三の支持面を、同一面内に配置させた状態にてダイシングテープの非粘着面に当接させる第一の工程と、第一の支持面、第二の支持面、及び第三の支持面のダイシングテープとの当接部を同時に軸方向に所定量移動させることで、ダイシングテープの吸着保持面に吸着保持された領域以外を電子部品と共に粘着保持面側に移動させる第二の工程と、第二の支持面をダイシングテープの非粘着面より離間させる、第三の工程と、吸着コレットによって電子部品を吸着し、吸着コレットをダイシングテープから離間することにより電子部品のダイシングテープからの剥離を行う第四の工程と、第一の工程乃至第四の工程を行う過程において任意のタイミングにて吸引空間を負圧とする第五の工程と、を有することを特徴としている。
なお、上述した電子部品のピックアップ方法にあっては、第一の支持面と第三の支持面との面積の合計は、吸着コレットの吸着凹部の面積と、ダイシングテープの剥離に必要な力と、第三の工程における第一の支持面と第三の支持面がダイシングテープの非粘着面に当接する面積とを求める線図に基づいて規定されることが好ましい。また、第一の支持面が複数の領域からなる場合、第一の支持面の外接線によって規定される領域を最大面積とする場合の領域の外形線が、電子部品の外形線よりも、第二の工程より得られる電子部品とダイシングテープとが当初剥離する剥離領域の幅とダイシングテープの厚さとを加えた値だけ、内方に配置される、ことがより好ましい。或いは、第一の支持面の外形線が、電子部品の外形線よりも、第二の工程より得られる電子部品とダイシングテープとが当初剥離する剥離領域の幅とダイシングテープの厚さとを加えた値だけ、内方に配置される、ことがより好ましい。更には、吸着コレットが吸引位置に停止した際に第一の支持面及び第三の支持面がダイシングテープを介して電子部品を支持し、且つ吸着コレットが電子部品の表面から所定間隔隔てた位置に吸引位置を設定することがより好ましい。
また、上記課題を解決するために、本発明に係る電子部品のピックアップ装置は、ダイシングテープの粘着面に対して整列配置される複数の電子部品群より所定の電子部品を剥離し、ダイシングテープよりピックアップする電子部品のピックアップ装置であって、電子部品をダイシングテープより吸着して搬送する吸着コレットと、ダイシングテープにおける非粘着面側に、ピックアップ対象となる電子部品と対応する位置に配置される突上げユニットと、突上げユニット用の収容空間を有し、突上げユニットが電子部品に対応した位置に配置され、ダイシングテープにおいて電子部品の周囲に配置される電子部品群を粘着保持する領域に対応する非粘着面側の領域を吸着保持する吸着保持面を有する吸着ブロックと、吸着ブロックと前記突上げユニット、及びダイシングテープによって構成され、非粘着面に向かって開口する吸引開口部を有する吸引空間と、吸引空間よりダイシングテープに対して非粘着面側から吸引力を作用させる、吸引空間を排気する吸引用排気系と、吸着コレットがダイシングテープから電子部品を剥離し且つ吸引保持する際の吸着コレットの吸引位置と、吸着コレットによる電子部品の剥離時における突上げユニットの状態とを制御する制御装置と、をさらに有し、突上げユニットは、ダイシングテープに延在する面に対して垂直な軸に沿って各々独立して移動可能であって、電子部品の中心を通る軸である中心軸上に面と略平行に配置された第三の支持面、第三の支持面の外側に配置される第二の支持面、及びさらに第二の支持面の外側に前記電子部品の外形に応じて配置された第一の支持面と、第一の支持面、第二の支持面、及び第三の支持面の各々を有する第一のブロック、第二のブロック及び第三のブロックと、第一のブロック、第二のブロック、第三のブロックを各々独立して移動させる駆動部と、を有し、第一の支持面、第二の支持面、及び第三の支持面は、各々の配置により、吸引開口部の大きさを変化させることを特徴としている。
なお、上述した電子部品のピックアップ装置にあっては、第一の支持面は、前記第一のブロックに立設された複数の支持ピンによって形成されることが好ましい。また、この場合、複数の支持ピンによる第一の支持面の外接線によって規定される最大面積となる領域を、電子部品の外形線よりも、剥離領域の幅とダイシングテープの厚さとを加えた値だけ内方に配置することがより好ましい。或いは、第一の支持面における前記ダイシングテープと当接する当接面の外形は、電子部品の外形よりも、所定の剥離領域の幅とダイシングテープの厚さとを加えた値だけ内方に配置され、所定の剥離領域の幅は、突上げ操作時に電子部品に対する曲げ変形を及ぼさない範囲の大きさであることが好ましい。また、吸着コレットが吸引位置に停止した際に第一の支持面及び第三の支持面がダイシングテープを介して電子部品を支持し、且つ吸着コレットが電子部品の表面から所定間隔隔てた位置に吸引位置を設定することがより好ましい。
本発明によれば、ダイシングテープより半導体チップを剥離する際に当該チップに加えられる負荷を低減し、当該チップの破損、内部応力の増加といったことを抑制することが可能となる。また、当該効果によって、形状的或いは材料的に半導体チップの強度が低い場合であっても、チップ破損等の可能性を低減して高速での剥離、保持等を行うことが可能となる。また、コレットによる吸着時の半導体チップの姿勢を安定化することが可能となり、吸着時におけるチップの位置ずれ、該位置ずれに伴う吸着時にチップに加えられる衝撃等を抑制し、安定的な実装操作を行うことも可能となる。また、本発明によれば、半導体チップを厚さ方向にて挟持しなくとも半導体チップのダイシングテープからの剥離が可能となることから、前述したようにチップを挟持することにより生じ得る悪影響を抑制することも可能となる。更に、半導体チップに対する負荷が低減されることからダイシングテープの剥離速度を相対的に大きくすることが可能となり、半導体チップの強度が形状的或いは材料的に低い場合であっても、高速でピックアップ操作を行うことが可能となる。
本発明の第一の実施形態に係る半導体チップ用ピックアップ装置における主要部分の概略構成について、これら構成の部分的な軸方向断面を含んで示す図である。 図1Aに示す実施形態において突上げユニットを上面から見た状態の概略構成を示す図である。 図1Bに示す突上げユニット及び当該ユニットによって突き上げられる半導体チップ等を模式的に示す斜視図である。 図1Aに示す実施形態に係る構成において、半導体チップの剥離操作時における特定動作時の様子を示す図である。 図1Aに示す実施形態に係る構成において、半導体チップの剥離操作時における特定動作時の様子を示す図である。 図1Aに示す実施形態に係る構成において、半導体チップの剥離操作時における特定動作時の様子を示す図である。 図1Aに示す実施形態に係る構成において、半導体チップの剥離操作時における特定動作時の様子を示す図である。 第一の支持面等の配置の設定条件について説明する図である。 図4Aについて、関連する構成を側面から見た状態を示す図である。 第三の支持面の大きさ等の設定条件について説明する図である。 図5Aについて、関連する構成を側面から見た状態を示す図である。 吸着コレットの吸引力−剥離力−粘着領域の粘着力の関係を示す図である。 第二のブロック15が存在しない場合の剥離時の状況の進展を説明する図である。 第二のブロック15が存在しない場合の剥離時の状況の進展を説明する図である。 第二のブロック15が存在しない場合に半導体チップ101に作用する負荷を説明する図である。 第二のブロック15が存在する場合の剥離時の状況の進展を説明する図である。 第二のブロック15が存在する場合の剥離時の状況の進展を説明する図である。 第二のブロック15が存在する場合の剥離時の状況の進展を説明する図である。 第二のブロック15が存在する場合に半導体チップ101に作用する負荷を説明する図である。 第二の支持面15bの形状の他の例を示す図である。 第二の支持面15bの形状の他の例を示す図である。 第二の支持面15bの形状の他の例を示す図である。 吸着コレットの吸引力−剥離力−粘着領域の粘着力の関係を示す図であって更に吸着コレットの吸着面と半導体チップとの距離も変数とした場合の関係を示す図である。 本発明の二の実施形態に係る半導体チップ用ピックアップ装置における主要部分の概略構成について、これら構成の部分的な軸方向断面を含んで示す図である。 図11Aに示す実施形態において突上げユニットを上面から見た状態の概略構成を示す図である。 図11Aに示す実施形態に係る構成において、半導体チップの剥離操作時における特定動作時の様子を示す図である。 図11Aに示す実施形態に係る構成において、半導体チップの剥離操作時における特定動作時の様子を示す図である。 図11Aに示す実施形態に係る構成において、半導体チップの剥離操作時における特定動作時の様子を示す図である。 図11Aに示す実施形態に係る構成において、半導体チップの剥離操作時における特定動作時の様子を示す図である。
(第一の実施形態)
図面を参照し、以下に本発明の好適な実施形態について説明する。図1Aは、本発明の第一の実施形態に係る半導体チップのピックアップ装置に関し、主要部の構成の軸方向断面を部分的に示し、当該主要部と関連する要素の概略構成を示す図である。また、図1Bは、図1Aに示す構成において実際にピックアップ対象となる半導体チップの突上げ等を行う構成を突上げ方向から見た状態を示す図である。また、図2は図1A及び1Bに示す突上げユニットに加え、突上げ対象となる半導体チップを含めて、突上げ時におけるこれらの位置関係等を斜視図によって示す図である。
本実施形態に係るピックアップ装置は、突上げユニット1及び吸着ブロック3からなる本体部5と、該本体部5をダイシングテープの延在面と平行なXY平面内、及び該XY平面に直交するZ軸に沿って移動させる本体部駆動系7と、を有する。吸着ブロック3は、XY平面に垂直な軸方向に延在し、後述する突上げユニットを収容する収容空間である中空部3aを有する筒状の構造を有する。該中空部3aは、前述したXY平面に垂直な軸方向に延在している。また、吸着保持面3bとして作用する上部端面は該XY平面に平行な平面であり、該吸着保持面3bには吸引用排気系9に繋がる第一の吸引ライン3dの吸着開口3cが開口している。なお、本形態においてピックアップ対象とする半導体チップは、極薄く且つ比較的大面積の平板状の形状を有するものとし、ダイシングテープの粘着面(以降ダイシングテープの表面と称する)に複数個粘着保持されることとする。また、該ダイシングテープは、これら半導体チップを複数個保持した状態において、且つこれら半導体チップの該平板形状が前述したXY平面に平行に延在するように不図示の固定ユニットに固定されることとする。突上げユニット1は吸着ブロック3における中空部3aに嵌まり込むように配置される。本構成では、当該中空部3aはピックアップ対象たる後述する半導体チップ101aが対応するように配置され、吸着ブロック3はダイシングテープを介して吸着開口3cより当該チップの周囲に配置される半導体チップ群を吸着保持する。突上げユニット1は、第一のブロック11、支持ピン13、第二のブロック15、及び第三のブロック17を有する。これら第一のブロック11、第二のブロック15、及び第三のブロック17はピックアップ対象となる半導体チップの平板形状の中心を通り該平板面に垂直な軸(前述している軸と同一)を中心軸として、外側よりこの記載の順序にて同心状に配置される。即ち、第一のブロック11はこれらブロックの間で該中心軸から最も離れて配置され、第二のブロック15は第一のブロック11より該中心軸の側に配置され、第三のブロック17は第二のブロック15よりも該中心軸の側に配置される。また、吸着ブロック3は、該中心軸に対して第一のブロック11の外側に配置される。当該構成は、換言すれば、中心軸上にいて半導体チップの平板面と平行に配置された後述する第三の支持面17a(第三のブロック17に配される支持面)、該第三の支持面の外側に配置された後述する第二の支持面15b(第二のブロック15に配される支持面)、及び該第二の支持面の外側であって半導体チップ101の外形に応じて配置された後述する第一の支持面13aよりなると定義される。
第一のブロック11は中空部3a内においてZ軸方向(XY平面に垂直方向)に摺動可能であって、且つXY平面において中空部3aとの間に所定の気密性を確保した、矩形状の外形を有する。本形態では当該矩形形状は、ピックアップ対象となる半導体チップの外形(平面の形状)に対応し、当該外形より一回り大きな大きさを有する。また、第一のブロック11が延在する軸を中心にして、該第一のブロック11と同軸にて延在する、円柱形状の第二ブロック用収容空間11aを有する。本形態では、第一のブロック11の上部端面11bはXY平面に平行な平面であって、矩形形状の四隅の所定位置(所定位置の詳細については後述する。)に支持ピン13が固定される。支持ピン13は第一のブロック11の延在する軸と平行に延在し、XY平面に平行な第一の支持面13aを上部の端面として有する。また、第一のブロック11は、本体部駆動系7による駆動とは無関係にZ軸方向に駆動可能となるように、第一ブロック駆動系19に接続されている。なお、本形態では第一のブロック11は、その外形をピックアップ対象の半導体チップの外形と相似形状とし、その上部端面11bをXY平面に平行とし、且つ支持ピン13が矩形形状の四隅に配置することとしている。しかし、半導体チップの形状等によって、外形形状の変更を行う、上部端面11bを傾斜させる或いは凹凸を含ませる、更には支持ピン13の本数の増減或いは配置の変更を行うこととしても良い。
第二のブロック15は、第一のブロック11の中心軸と同軸にて当該軸方向に延在し、円柱形状の第三ブロック収容空間15aを有した円筒形状からなる。第二のブロック15の上部端面はXY平面と平行であって、ダイシングテープを突き上げる際の第二の支持面15bとして作用する。第二のブロック15は、第一のブロック11における第二ブロック収容空間11a内に、第一のブロック11に対して軸方向に摺動可能に挿入される。また、第二のブロック15の円筒外径は、第二ブロック収容空間11aに収容された状態においてXY平面内で第一のブロック11との間に所定の気密性を確保した形状を有する。また、第二のブロック15は、本体部駆動系7による駆動及び第一のブロック11のZ軸方向の駆動とは無関係にZ軸方向に駆動可能となるように、第二ブロック駆動系21に接続されている。なお、本形態では第二のブロック15を円柱形状とし、且つ第三ブロック収容空間15aを円筒形状としている。しかし、これら形状を一例であって、後述する支持面の大きさの関係を満たすものであれば半導体チップの形状等に応じて適宜変更することが可能である。この場合、上述したように第一のブロック11との間において所定の気密性が確保可能な形状及び大きさであれば良い。また、上部端面である第二の支持面15bについても、その配置はXY平面と必ずしも平行である必要性は無い。
第三のブロック17は、前述した中心軸と同軸にて当該軸方向に延在する円柱形状を有する。第三のブロック17の上部端面はXY平面と平行であって、ダイシングテープを突き上げる際の第三の支持面17aとして作用する。第三のブロック17は、第二のブロック15における第三ブロック収容空間15a内に、第二のブロック15に対して軸方向に摺動可能に挿入される。また第三のブロック17の円柱外径は、第三ブロック収容空間15aに収容された状態においてXY平面内で第二のブロック15との間に所定の気密性を確保した大きさを有する。また、第三のブロック17は、本体部駆動系7による駆動、第一のブロック11のZ軸方向の駆動、及び第二のブロック15のZ軸方向の駆動、とは無関係にZ軸方向に駆動可能となるように、第三ブロック駆動系23に接続されている。なお、本形態では第三のブロック17を円柱形状としているが、当該形状は後述する支持面の大きさの関係を満たすものであれば半導体チップの形状等に応じて適宜変更することが可能である。この場合、上述したように第二のブロック15との間において所定の気密性が確保可能な形状及び大きさであれば良い。また、上部端面である第三の支持面17aについても、その配置はXY平面と必ずしも平行である必要性は無い。
これら第一のブロック11、支持ピン13、第二のブロック15、及び第三のブロック17は、各々が対応する収容空間に収容された状態にて突上げユニット1を構成する。該突上げユニット1は、初期状態において第一の支持面13a、第二の支持面15b及び第三の支持面17aが、吸着保持面3bと同一の平面内、本形態ではXY平面内に存在するように配置される。従って、第一のブロック11の上部端面11bの上部には、吸着ブロック3と第二のブロック15とに内側と外側を規定され、且つ支持ピン13の高さに応じた高さを有する空間が形成される。当該空間は、後述するように吸引空間11cとして作用し、前記第一の支持面13aと、第二の支持面15b或いは第三の支持面17aと、により規定される吸着ブロック3の表面に開口する開口部は、前述されるXY平面内において吸引空間11cの上部に開口する吸引開口部11dとして作用する。当該吸引空間11cには、吸着ブロック3の内部を貫通して形成され、開閉バルブ3gを介して吸引用排気系9に繋がる第二の吸引ライン3fに接続された排気経路3e、が繋がっている。なお、以上に述べた本体部駆動系7、第一ブロック駆動系19、第二ブロック駆動系21、第三ブロック駆動系23、吸引用排気系9、及び開閉バルブ3g等は、不図示の制御装置に接続されて該制御装置によって系統的に制御されている。
なお、本形態では、吸引空間11c内を吸引用排気系9により排気することで吸引力を発生させている。従って、排気速度の大きさ等により吸引力を適宜且つ適切な経過時間にて増減することが可能である。しかし装置構成の簡略化上、当該吸引用排気形9を削除することも可能である。例えば、第二のブロック15の降下によって該第二のブロック15の上部に空間が形成されるが、前述したように各ブロックは相互の摺動面同士の間で気密性を確保することが可能な構成としている。従って、当該第二のブロック15の降下により、その上部に形成される空間によって吸引空間が拡大されて吸引力を発生させる。当初の吸引空間の大きさ、拡大される場合の吸引空間の大きさ、及び第二のブロック15の降下速度の制御による吸引空間の増加速度、を各々調節することで、時間的な制約を受ける可能性がある反面、吸引用排気系9による場合と同様の作用を得ることも可能である。
次に、これら構成を用いて実際にダイシングテープから半導体チップを剥離、ピックアップする動作について、図面を参照して説明する。図3A〜3Dは、ピックアップ時における主要構成の各動作を時系列に応じて示す図である。なお、これら図面は図1と同様の様式にて、主要部のみを示す図である。また、実際には、図に示すピックアップ操作に至る前に、切断分離後の複数の半導体チップ101を表面に保持したダイシングテープ103に対して不図示の所謂ウエハリング等を用いて張力を加えながらこれを固定する操作、本体部5が本体部駆動系7によってピックアップ対象たる半導体チップ(以後説明の容易化のために当該半導体チップを参照番号101aを付記して述べる。)の直下に移動される操作、及び同一面内に配置された初期状態にある第一の支持面13a、第二の支持面15b、第三の支持面17a、及び吸着保持面3bがダイシングテープ103の非粘着面(以後、ダイシングテープ103の裏面と称する。)と当接する位置(厳密には当接すると想定される位置)に配置されるように本体部駆動系7が本体部5をZ軸方向に駆動する操作等が行われる。
当該状態に至った後、図3A以降に示す動作が行われる。当該状態をより詳細に述べると、中空部3aが、ダイシングテープ103における、ピックアップ対象となる半導体チップ101aを粘着保持する領域及び周囲の半導体チップ101群との間の隙間となる領域の裏面に対応する位置に配置される。また、第一の支持面13a、第二の支持面15b、及び第三の支持面17aは、半導体チップ101aの中心と、突上げユニット1の中心軸とが一致する配置にて、ダイシングテープ103の裏面に当接する。その際、第一の支持面13a、第二の支持面15b、及び第三の支持面17aは、吸着保持面3bとXY平面と平行な同一の平面内に存在している。この状態において、図3Aに示すように、吸引用排気系9を動作させて、ダイシングテープ103において半導体チップ101aの周囲に配置された半導体チップ101を粘着保持する領域に対応するダイシングテープ103裏面を、吸着保持面3bによって吸着保持する。なお、同図において吸着開口3cは吸着保持面3bの所定箇所のみに配置されているが、複数個配置することとする或いは吸着保持面3bに同心円状の溝等を形成すると共にこれら溝等の内側に対して吸着開口3cを配置することと等を為して、ダイシングテープ103を確実に保持できるようにすることが好ましい。
次に、図3Bに示すように、突上げユニット1が所定量Z軸方向に移動する。即ち、第一ブロック駆動系19、第二ブロック駆動系21、及び第三ブロック駆動系23が各々同期して対応するブロックをZ軸方向上(図中上方)に所定量移動させる。これにより、半導体チップ101aを粘着保持したダイシングテープ103は、突上げユニット1の第一の支持面13a、第二の支持面15b及び第三の支持面17aによって、半導体チップ101aとともにダイシングテープ103の粘着保持面側に所定量移動される。当該操作によって、半導体チップ101a裏面のダイシングテープ103、より詳細には当該テープにおける第一の支持面13a等により支持される領域以外の部分、には、その周囲を吸着保持する吸着ブロック3により斜め下方でチップ外方側に引かれる張力が生じる。ここで、後述するように、支持ピン13は、第一の支持面13a各々の接線を結んで得られる矩形(図4Aにおける一転鎖線に囲まれた矩形参照)と矩形の半導体チップ101aの外形線(図4Aにおける二点鎖線に囲まれた矩形参照)との間に所定間隔αが空けられるように配置されている。
ここで、第一の支持面13aの各々の接線とは、互いに隣接する当該第一の支持面13a各々について、周囲を囲んで配置される吸着ブロック3側を結んで得られる外接線のことを示している。当該所定間隔αの存在により、前述したダイシングテープ103に作用する図中斜め下方向きの張力の影響でダイシングテープ103と半導体チップ101aとの粘着領域における外周部分に剥離が生じる。しかしながら、当該状態では各支持面、特に第一の支持面13aによって粘着領域としてある程度の広さを有した平坦領域が維持される。また、所定間隔αは、ダイシングテープ103の粘着力が半導体チップ101aの外周部に曲げ応力を加えたとしても、当該応力が半導体チップ101aの曲げ強度を超えることがないように設定されている。
また、第二の支持面15b(及び第三の支持面17aを含めた領域)の外形も、前述した第一の支持面13aの外接線Lに接する大きさとすることが好ましい。これにより、ダイシングテープ103を介して半導体チップ101aに加えられる図中斜め下向きの応力に対しては、第二の支持面15bによって該応力に対する変形を抑制することとなる。また、第一の支持面13aは、例えば半導体チップ101における短辺の長辺との差が大きい場合等、第二の支持面15bにより支持しきれない端部に対して該応力への抗力を加え、端部の曲げ変形を抑制する働きを示す。以上、図3Bに示す動作においては、突上げ時に半導体チップ101aの主たる領域に対して曲げ変形を与えない十分な広さを有する第二の支持面15bによりチップ裏面の中央部を支持し、更に曲げ応力が大きく加えられ且つ第二の支持面15bにより支持しきれないチップ端部を第一の支持面13aにより支持することによって、半導体チップ101aを突き上げる際に当該チップに曲げ変形が生じる可能性を低減している。また、第一の支持面13aの外接線と半導体チップ101aの外形線との間にチップ外周部の剥離を促す所定間隔αを配置して外周部の剥離が確保できる構成としている。以上の構成により、当該動作において、半導体チップ101aでの曲げ等の変形の抑制と半導体チップ101a端部のダイシングテープから剥離きっかけの生成とを両立して為すことが可能となる。
チップ端部のテープ剥離(剥離きっかけとなる当初剥離部)が生じた後、開閉バルブ3gを開放し、吸引空間11c内の排気を吸引用排気系9により行う。この時点で、吸引空間11cは、吸着ブロック3の内周壁、第一のブロック11の上部端面11b、第二のブロック15の外周面及びダイシングテープ103により閉鎖空間とされている。従って、吸引空間11c内部は減圧状態となり、当該空間に面するダイシングテープ103に対して吸引力を作用させる。先の動作にて剥離のきっかけが生じていることから、この吸引力によってダイシングテープ103−半導体チップ101a間の粘着領域に対して、剥離領域はその範囲を広げてゆく。剥離範囲の拡大時には、ダイシングテープ103の変形によってこれが粘着している半導体チップ101aに対しても変形負荷が加えられる。しかしながら、第一の支持面13a及び第二の支持面15b(更には第三の支持面17a)の存在によって、当該半導体チップ101aの変形は防止される。
更に、次の段階において、図3Cに示すように、第二ブロック駆動系21を動作させて第二のブロック15をZ軸方向に所定の降下量だけ降下させる。これにより半導体チップ101aはダイシングテープ103を介して、第一の支持面13aと第三の支持面17aとのみにより支持された状態となる。また、先の段階で第二の支持面15bにより半導体チップ101aとの間に挟持、支持されていたダイシングテープ103は、吸引空間11cから及ぼされる吸引力によって半導体チップ101aの裏面より剥離される。なお、第三の支持面17aの広さは、後述するように最終的に吸着コレット105の吸引力、即ち該吸着コレットが及ぼし得る剥離力に対応し、且つ半導体チップ101aの変形或いはその姿勢の変化を防止し得る十分な大きさを有するよう設定される。該剥離力は、半導体チップ101aの強度を勘案して、該強度に対して十分に小さくなるように設定される。従って、図3Cに示す状態における半導体チップ101aとダイシングテープ103との粘着領域の広さは、半導体チップ101aに対して過剰な負荷を加えることなく、吸着コレット105の吸引力による残存部の剥離を為すことが可能となっている。また、同一平面内に存在する第一の支持面13a及び第三の支持面17aによって裏面側を支持されることにより、半導体チップ101aは吸着コレット105の吸着面105aに対して平行に突上げられた状態にある。
第一の支持面13a及び第三の支持面17aのみによる半導体チップ101aの支持状態が安定した後、図3Dに示すように吸着コレット105を降下させ、該吸着コレット105による半導体チップ101aの吸着保持を為す。その後、吸着コレット105を上昇させることによって、半導体チップ101aのダイシングテープ103からの最終的な剥離、及び半導体チップ101aのピックアップが行われる。なお、実際に半導体チップ101aを吸着保持してピックアップする所謂吸着コレット105は、半導体チップ101aの上面(粘着保持される面と逆の面)に倣う平面の吸着面105aを有している。また、当該吸着コレット105は、不図示の駆動系によって本体部5と同期してXY平面内を駆動可能であり、初期状態においては半導体チップ101aに対して所定の間隔を保持して当該半導体チップ101aの上方に停止している。更に、当該吸着コレット105は、不図示のコレット駆動系により該平面に垂直な方向への移動が可能とされている。
なお、本形態では、図3Dに示されるように、半導体チップ101aがダイシングテープ103に粘着保持され且つ第一の支持面13a及び第三の支持面17aにより支持された状態では、吸着コレット105が半導体チップ101aの上面に直接当接しないこととしている。即ち、吸着面105aと半導体チップ101a上面とが微小隙間を形成した状態で該半導体チップ101aに吸引力を作用させ、ダイシングテープ103からの完全な剥離を行うこととしている。これにより、第一の支持面13a及び第三の支持面17aと吸着面105aとの挟持による半導体チップ101aに対する負荷の発生をなくすることが可能となる。
続いて、第一の支持面13aの配置の設定について説明する。図4Aは、突上げユニット1においてダイシングテープ103の裏面よりこれを支持する部分を、支持方向に向かう方向(上方)より見た状態を示している。即ち、図4Aは、突上げユニット1が前述した図3Bに示す状態を状態にある際の突上げユニット1の上面図に対応する。また、図4Bは突上げユニット1、ダイシングテープ103、及び半導体チップ101aを側方から見た場合のこれらの位置関係を示している。なお、図4Aにおける二点鎖線は半導体チップ101aの外形を示している。
本発明者は、当該半導体チップ101及びこれを保持する本実施形態で述べるところのダイシングテープ103の検討から、当初の周辺部剥離領域(当初剥離領域)の幅pを0.05mmより大きな幅を確保することによって、減圧空間の吸引力を用いたダイシングテープの剥離が容易に進行することを見出している。また、当該幅pが0.1mm以上の場合には、半導体チップ101に対して曲げ等の変形を与える可能性があることも確認している。当該幅pを0.05mm以下とした場合には、ダイシングテープ103或いは当該ダイシングテープ103に付着した粘着材の粘性等により、実質的に剥離領域を形成することが困難となる。また、当該幅pを0.1mm以上とした場合には、チップ端部に生じた片持ち梁様式のモーメントが大きくなり、半導体チップ101の強度或いは剛性を超える負荷を発生させる恐れが生じる。従って、半導体チップ101に対する変形等の発生を防止し且つ後の剥離進展を促すための十分な当初剥離、即ち剥離きっかけを得る条件は、想定の当初剥離量を0.05mmより大きく0.1mmより小さい範囲に設定することが好ましい。また、剥離領域は突上げユニット1の突上げ量に応じて変化する可能性があり、当該数値はこの変化も勘案して定められている。当該剥離領域は後のテープ剥離工程を考慮した場合大きいほうが好ましい。しかし、剥離範囲が大きくなるにつれて剥離開始時に半導体チップに対する変形負荷が大きくなりすぎるため、実際には、半導体チップの強度、及び大ダイシングテープの粘着力を勘案して定めることが好ましい。
また、上述した実際の所定間隔αは、この剥離領域の幅pに対して、ダイシングテープの厚さtを加えることで求められる。本実施形態のように、第一の支持面13aが複数の存在する場合には、各々隣接する第一の支持面の外接線により規定される領域が最大面積となる場合について、該領域が半導体チップ101aの外形線よりも、前述した所定の剥離領域の幅pとテープ厚さtとを加えた値だけ半導体チップの外形線より内方に配置されるように支持ピン13各々が配置されることが好ましい。この場合の外接線により規定される領域を一点鎖線Lで示す。なお、支持ピン13は、半導体チップの形状、強度、剛性等に応じてその本数を増加させることも可能であるが、この場合も上述した条件に基づいて個々の支持ピンの配置が設定されることが好ましい。なお、上述した実施形態では、各支持面は平坦面としている。これは、平坦面が支持加重を最も均等に分散させ、支持時に荷重の集中領域を作らないことによる。
また、支持ピン13の第一の支持面13a及び第二のブロック15における第二の支持面15bは円形状としている。このように、平面内に角部を設けないことによって、ダイシングテープ103に対して斜め下方向の張力が付加された際に部分的な負荷の集中を防止している。しかし、例えば、半導体チップの形状によっては、当該形状に倣う支持面の形状とする、或いは面ではなく部分的な当接が可能な形状とすることによって、該半導体チップにおいて不均一な支持が為されることを防止しても良い。また、各支持面の周縁部が支点となり、該支点への荷重集中が生じる恐れもある。従って、更に各支持面の周縁部に、例えばテーパを設ける、所謂R加工を施す等して角をなくすることとしても良い。
続いて、第三の支持面17aの大きさの設定について説明する。図5Aは、突上げユニット1においてダイシングテープ103の裏面よりこれを支持する部分を、支持方向に向かう方向(上方)より見た状態を示している。即ち、図5Aは、突上げユニット1が前述した図3Cに示す状態を状態にある際の突上げユニット1の上面図に対応する。また、図5Bは突上げユニット1、ダイシングテープ103、及び半導体チップ101aを側方から見た場合のこれらの位置関係を示している。ここで、吸着コレット105において吸引力を発生する吸引凹部の面積と当該吸引凹部より得られる吸着力(該吸着凹部から得られる剥離力と同義)との関係を求める。また、半導体チップとダイシングテープとの粘着領域に当たる接触面積と、当該粘着状態からこれらを剥がす際に要する剥離力との関係を求める。実際の実験において得られた結果、即ち、吸着コレット105の吸着凹部の面積と、ダイシングテープ103の剥離に必要な力と、第一の支持面13aと三の支持面17aがダイシングテープ103の非粘着面に当接する面積と、を求める線図、の一例を図6に示す。同図によれば、例えば吸着凹部の面積が8mm2とした場合、その際に吸着コレットから生じる吸引力は約80gとなる。ここで、剥離力として80gあれば剥離可能となる最大の粘着領域の大きさは約18mm2となることが分かる。以上より、第一の支持面13aと第三の支持面17aとの面積の合計を18mm2以下とすることによって、吸引凹部8mm2の吸着コレットを用いて最終段階にてダイシングテープより半導体チップを剥離することが可能となることが分かる。
上記実施形態においては、剥離きっかけとなる当初剥離部を形成する際に、当該当初剥離部に内接するように四隅を第一の支持面13aにより支持し且つ中央部を第二の支持面15b及び第三の支持面17aにより支持し、この状態で突上げユニット1によるダイシングテープの突上げ操作を行っている。また、ダイシングテープ103に対して張力を与えて剥離する様式を採用することによって、粘着領域縁部に対して剥離荷重を集中させ、剥離開始を効率的に発生させることを可能としている。従って、特許文献2に開示する構成のように粘着領域縁部をその背面の空間によって面として吸引するといった剥離荷重の作用性の低い様式と異なり、効果的且つ迅速な剥離きっかけの生成が可能となる。また、その際に、実際にダイシングテープ103等に加えられる斜め下方に向かう張力が必要最小限となるように、支持面の位置を規定している。従って、最も大きな負荷が半導体チップに加えられる可能性のある工程において、当該負荷を必要最小限に抑えることとなる。また、本形態では、剥離きっかけとなる当初剥離部の形成後に、ダイシングテープ103の裏面に存在する空間を減圧することによって当該空間よりダイシングテープ103に吸引力を作用させている。テープ等の剥離においては、剥離のきっかけが存在しない場合には、通常当初の剥離を生じさせるために最も大きな吸引力等が必要となる。本形態では、剥離きっかけが既に存在していることから、吸引空間11cから得られる吸引力がそれほど大きくなくとも、剥離を拡大することが可能となる。従って、吸引、剥離の際にダイシングテープ103を介して半導体チップ101aに加えられる負荷も低減することが可能となる。
また、例えば特許文献3に開示する構成のように、突上げ動作を行う際に突上げ面積が外周部より段階的に小さくなる突上げユニットを用いた場合、突上げ面の縁部分においては常に荷重集中が生じる。当該荷重集中は、極薄の半導体チップに対しては破損等の悪影響を及ぼす蓋然性が大きいと考えられる。また、ダイシングテープの剥離に際して、テープ剥離に供せられる剥離負荷は該テープに作用する張力の方向に最も大きく働くことから、上述した荷重集中も比較的生じやすいと考えられる。しかし本形態の場合、基本的に外周部の僅かな領域にのみにしか突上げ時の荷重の負荷は生じない。また、剥離範囲を拡大してゆく際にも、半導体チップの最も変形量の大きくなる可能性の高い四隅及び中央部を支持しつつ、且つテープ背面を面として吸引することから、特定部分への剥離荷重の集中は防止される。従って、吸引用排気系9による吸引空間11cの減圧度を調整することで、剥離部の拡大に際しても、半導体チップの破損等が生じる蓋然性を殆ど無くすることが可能となる。
更に、本形態では、第一の支持面13aと第三の支持面17aとにより、半導体チップ101aを最小の支持面積による支持状態とした後に、吸着コレット105による半導体チップ101aの吸着保持を行うこととしている。これにより、吸着コレット105と突上げユニット1との間に挟持される領域及び挟持時間を抑制し、これら部材の挟持による半導体チップ101aに対する応力等の負荷を抑制することも可能となる。また、通常支持面積が減少した場合、特に本形態の如くダイシングテープ103の周囲に対して斜め下方の張力が作用する場合、当該張力のアンバランス等によって半導体チップ101aの姿勢が所謂傾いた状態となる等、半導体チップ101aの保持状態が悪化する恐れがある。本形態では、第一の支持面13aが半導体チップ101aの四隅に対応して配置されること、及び該第一の支持面13aと第三の支持面17aとが同一平面内に存在する状態とすることによって、このような姿勢の悪化を防止している。従って、支持部分と異なる領域のダイシングテープの剥離が進行した後に吸着コレット105による吸着保持を実施しても、半導体チップ101aが好適な姿勢を維持した状態でこれを吸着保持することが可能となる。また、上述したように、本発明では半導体チップ101aの姿勢が安定することから、吸着コレット105と突上げユニット1とによる半導体チップ101aの挟持を行うことなく、ダイシングテープ103から半導体チップ101aを剥離し、吸着コレット105による該半導体チップ101aの吸着保持を行うことも可能となる。
なお、上述した実施形態では、突上げユニット1が半導体チップ101aを突き上げ、且つ第二のブロック15が降下した後に吸引空間11c内を排気する操作を行うこととしている。当該操作方法の場合、当初剥離部分が完全に得られたことが確認された後に次の剥離部分の拡大操作に移ることが可能となる。このため、安定した剥離操作を行うことが可能となる。しかし、ダイシングテープの粘着力等によっては、突上げユニット1による当初の突上げ操作のみでは、良好な剥離きっかけが得られない場合も考えられる。このような条件の場合、例えば吸引空間11cの減圧操作を、突上げユニット1による突上げ操作以前の段階で行っておくことが好ましい。当該方式によれば、突上げ時にダイシングテープに付加された張力に起因する斜め下方の剥離力のみならず、粘着力の主たる作用方向に対して対向する方向であるダイシングテープ背面への剥離力をも作用させることが可能となる。従って、剥離きっかけを得る際に、粘着領域周縁部により大きな剥離力を作用させることが可能となる。
本発明における第二のブロック15、即ち第二の支持面15bの効果についてここで述べる。図7A及び7Bは、図3A〜図3Dと同様の様式であって、吸着ブロック3、吸着コレット105、及び周囲の半導体チップ101を説明の容易化のために削除して主要となる構成を模式的に示しており、特に第二のブロック15が存在しない場合を示している。また、図7Cは当該構成において、半導体チップ101aに作用する曲げ応力を模式的に示している。第二のブッロク15が存在しない場合、即ち第二の支持面15bが存在しない場合には、当初剥離部の形成に際しては第一の支持面13a及び第三の支持面17aによってダイシングテープ103の突上げ操作が為される(図7A参照)。この状態で吸引空間11cの排気を行い当該吸引空間11cに吸引力を発生させた場合、第三の支持面17aと第一の支持面13aとの間に存在する領域(図7Cにおいて距離S1で規定される領域)全域に対して吸引力が作用する。第三の支持面17aと第一の支持面13aとの間のダイシングテープ103の剥離が生じない或いはここまで剥離が進展してきていない場合、この領域に作用する吸引力はダイシングテープ103が粘着した半導体チップ101aに対する曲げ応力として作用する。当該曲げ応力は最終的に第三の支持面17aと第一の支持面13aとの間の略中間領域において半導体チップ101aをダイシングテープ103側に変形させる曲げ応力F1として積算される。この変形応力F1(図7C参照)が大きい場合には、半導体チップ101aからのダイシングテープ103の剥離領域が大きく得られる半面、半導体チップ101aは図7Bに示すように破断する可能性がある。
これに対し、上述した第一の実施形態の如く、第二のブロック15、即ち第二の支持面15bが存在する場合を、図7A等と同様の様式にて当該構成を模式的に示す図8A〜図8Cを用いて説明する。また、図8Dは図7Cと同様の様式で半導体チップに作用する曲げ応力を模式的に示している。本形態では、上述した如く第一の支持面13a、第二の支持面15b、及び第三の支持面17aによってダイシングテープ103の突上げ操作が為される(図8A参照)。この状態で吸引空間11cの排気を行い当該吸引空間11cに吸引力を発生させた場合、第二の支持面15bと第一の支持面13aとの間に存在する領域(図8Dにおいて距離S2で規定される領域)全域に対して吸引力が作用する。第二の支持面15bと第一の支持面13aとの間のダイシングテープ103の剥離が生じない或いはここまで剥離が進展してきていない場合、この領域に作用する吸引力はダイシングテープ103が粘着した半導体チップ101aに対する曲げ応力として作用する。当該曲げ応力は最終的に第二の支持面15bと第一の支持面13aとの間の略中間領域において半導体チップ101aをダイシングテープ103側に変形させる変形応力F2(図8D参照)として積算される。
ここで、単位面積当たりに作用する吸引力の積算値に対応する半導体チップ101aに対する曲げ応力は、第一の支持面13a等に支持された領域間の距離(S1及びS2)の大きさに比例する。従って、図8Dに示すようにS1より十分に小さく設定されるS2の値に応じて、当該形態で半導体チップ101aに作用する曲げ応力F2の大きさは、半導体チップ101aの強度に対して十分に小さな値とすることが容易となる。この段階で、更に図8Bに示すように、この距離S2に規定される領域に十分に剥離が進展するまで当該状態を維持する。その後、第二のブロック15を引き下げることによって、剥離量の更なる増大を図る(図8C参照)。このように、吸引空間11cの開口部11dの大きさを第二の支持面15bによって狭めた状態で、該吸引空間11cからの吸引力によるダイシングテープ103の剥離を行い、その後開口部11dを拡大するという様式でダイシングテープ103の剥離量の拡大を図ることにより、半導体チップ101aに対して局部的に係る曲げ応力の抑制を図ることが可能となる。
例えば、図7A等に示す形態であっても、吸引空間11cから作用する吸引力が剥離量の拡大に応じて徐々に大きくなるように、例えば該吸引空間11cの減圧の程度を徐々に大きくすることで、半導体チップ101aの破断を防止することも可能である。しかし、当該方法では、距離S1によって規定される領域でのダイシングテープ101の剥離に要する時間がかかりすぎ、生産性が低下すると考えられる。また、ダイシングテープ103の剥離の進展は一定していないことから、適当な剥離状態をどの様に認識するかという問題も付随する。本発明の如く第二の支持面15bによるダイシングテープ103の支持という状態を介在させることによって、全体としてのダイシングテープ103の剥離に要する時間の短縮という効果が得られる。また、第二の支持面15bが存在する場合、図7A等に示す場合と比較して局部的に大きな吸引力を作用させることも可能である。この場合、仮に吸引力が大きくなったとしても、例えばS2の値を適切なものとすることによって、最終的に半導体チップ101aに作用する曲げ応力F2をF1よりも小さく維持できれば良い。
なお、上述した第一の実施形態では、第二のブロック15における第二の支持面15bの大きさと、該第二の支持面15bと第一の支持面13aとの位置関係と、を図4Aに示す様式としている。しかしながら、本形態における第二の支持面15bの態様は当該例示に限定されない。具体的に実施可能な第二の支持面15bの例について以下に述べる。図9A、9B及び9Cは図4Aと同様の様式にてこれ支持面を上方より見た場合の例を各々示している。図4Aに示す例では第一の支持面13aの外形線を結んで得られる一点鎖線Lで示される領域の内部に円形の第二の支持面15bが納まる様式を示した。当該様式の場合、当初剥離部の幅を第一の支持面13aのみならず第二の支持面15bによってもある程度規定できるというメリットがある。しかし、図9Aに示すように、第二の支持面15bをより大きくし、一点鎖線Lで示される領域からはみ出した様式としても良い。当該様式とすることで、吸引空間11cから最初に吸引力が作用する領域を狭め、より安全に当初剥離部の進展を図れるという効果が得られる。
また、図9B或いは9Cに示すように、第二の支持面15bの形状を矩形状としても良い。また、この場合、図9Bに示すように、第二の支持面15bの長手方向における両端辺を各々半導体チップ101aの長手方向の両端辺と一致させて、当初剥離部を半導体チップ101aの長手方向にのみ延在するように発生させることとしても良い。また、この場合、第二の支持面15bの長手方向に延在する両辺を一点鎖線Lと一致させるとより好ましい。これにより、当初剥離部をより確実且つ正確に得ることが可能となる。或いは、図9Cに示すように、第二の支持面15bの短手方向における両端辺を各々半導体チップ101aの短手方向の両端辺と一致させて、当初剥離部を半導体チップ101aの短手方向にのみ延在するように発生させることとしても良い。また、この場合、第二の支持面15bの短手方向に延在する両辺を一点鎖線Lと一致させるとより好ましい。なお、図9B或いは図9Cに示す例では、第一の支持面13aが第二の支持面15bの内部であって、第二の支持面15bの外形線に接するように配置されている。本発明においては、このような形態であっても、第一の支持面13aが第二の支持面15bの外側に配置された状態に含めることとする。即ち、一の支持面の領域内に他の支持面が含まれた場合であっても、他の支持面が一の支持面の外側の領域、特に一の支持面の外形線に接するように配置されていれば、他の支持面は一の支持面の外側に配置されている、或いは一の支持面は他の支持面に対してより中心側に配置されていると定義する。
上述したように、本実施形態では吸着コレット105と第三の支持面17a等とが半導体チップ101aを挟持しないように、即ち、突上げユニット1による半導体チップ101aからのダイシングテープ103の剥離が終了した後、吸着コレット195が半導体チップ101aから所定距離はなれた位置に停止し、当該位置より半導体チップ101aのダイシングテープ103からの完全な剥離と、当該半導体チップ101aの保持と、を行うこととしている。当該様式を実現するための吸着コレット105の停止位置を求めるための関係線図であって、ダイシングテープ103と半導体チップ101aとの接触面積の大きさとその場合に要する剥離力、及び吸着コレット105の吸着凹部の面積(実際に吸着力を呈する領域の面積)と当該吸着凹部から得られる剥離力(吸引力)との関係を図10に示す。なお、同図における吸着凹部の面積と剥離力との関係について、図中の上より吸着面105aと半導体チップ101a表面との距離が0mmの場合、0.01mmの場合、0.02mmの場合、0.03mmの場合、0.04mmの場合、及び0.05mmの場合に得られる関係線図を各々示している。同図によれば、例えば吸着凹部の面積が8mm2の吸着コレット105を用い吸着面105aと半導体チップ101a表面との距離を0.02mmとした場合に得られる剥離力は約50gとなる。剥離力が50gとなる場合の半導体チップ101aとダイシングテープ103との接触面積を同図より更に求めると、接触面積は約11mm2であることが分かる。以上の関係より、吸着面105aと半導体チップ101aとの間隔を0.02mmとした場合であっても、第一の支持面13aと第三の支持面17aとがダイシングテープ103を支持する面積の総計を11mm以下とすることにより、ダイシングテープ103から半導体チップ101aを容易に且つ確実に剥離できることがわかる。
本発明では、制御装置に対してこれらデータを入力することにより、実際の半導体チップ剥離工程において半導体チップ101aを突上げユニット1と吸着コレット105との間に挟持せずとも、半導体チップ101aのダイシングテープ103からの剥離を可能としている。即ち、本発明において、制御装置は、吸着ブロックと突上げユニット、及びダイシングテープによって構成される吸引空間を排気してダイシングテープに対して非粘着面側から吸引力を作用させる排気系である吸引用排気系9と、吸着コレットがダイシングテープから電子部品を剥離し且つ吸引保持する際の吸着コレットの吸引位置と、吸着コレットによる電子部品の剥離時における突上げユニットの状態と、を制御している。
(第二の実施形態)
次に本発明の第二の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、当該形態について、第一の実施形態と同一の構成については同一の参照符号を用いて図に示すこととし、その詳細についての説明はここでは省略することとする。図11Aは第一の実施形態における図1Aに対応する図面であって本体部5の上部のみを模式的に示す図である。また、図11Bは第一の実施形態における図1Bに対応する図である。本形態では、第一の実施形態と異なり、支持ピン13が存在せず、第一のブロック11における軸方の吸着コレット105が配置される側の端面(上部端面)が第四の支持面11eとして作用する。この場合第四の支持面11eの上部端面は、第二の支持面15b等と平行な面内に存在し、第一の実施形態における支持ピン13の外接線より得られる外形線Lにより規定される面の形状と等しくされている。これにより、第四の支持面11e、第二の支持面15b及び第三の支持面17aがダイシングテープ103を突き上げることで得られるダイシングテープ103と半導体チップ101aとの間の当初の剥離領域は、第一に実施形態において想定された当初剥離領域と一致する。また、第一のブロック11の外形が第一の実施形態における該第一のブロック11の外形より小さくなったことにより、第一の実施形態における中空部3aが全て該第一のブロック11によって塞がれることなく、第一のブロック11の周囲に中空部3aとして残存している。
また、当該形態の場合、例えば第二のブロック15がZ軸方向に所定の降下量だけ降下した場合には、第二のブロック15の降下分に応じた吸引空間が形成される。当該吸引空間から発せられる吸引力を迅速且つ安定的に発生される、或いは当該吸引空間を排気して吸引力を増大させようとした場合、当該吸引空間に連通する排気経路を確保する必要がある。本形態では、第一のブロック11上の第四の支持面11eに支持面上凹溝11fを配置している。該支持面上凹溝11fは、中空部3aから第二ブロック収容空間11aに連通し、これら空間の間における通気経路を構成する。当該支持面上凹溝11fを配したことにより、第二のブロック15の降下により形成される吸引空間(吸引空間11cと区別するために、以降第二ブロック上吸引空間15cと称する。図12C参照)に対し、吸引系排気系9及び排気経路3eを用いて排気操作を行うことが可能となる。なお、本形態では通気経路として第四の支持面11eに設けられた支持面上凹溝11fを例示しているが、当該通気経路を該第四の支持面11e表面ではなく、第一のブロック11の内部に設けることとしても良い。
次に、本実施形態に係る突上げユニット1等を用いた半導体チップ101aの剥離操作の手順を説明する。この説明では、第一の実施形態における図3A〜3Dと同様の様式にて、第二の実施形態における半導体チップ101aの剥離操作(ピックアップ操作)時における特定動作時の様子を模式的に示す図12A〜図12Dを用いる。実際のピックアップ操作に至る前に、ダイシングテープ103が吸着ブロック3によって吸着保持される工程、及びダイシングテープ103がピックアップ対象である半導体チップ101aを粘着保持する領域の非粘着面である裏面に第二の支持面15b及び第三の支持面17aを当接させる工程が実施され、図12Aに示す状態が得られる。当該状態を得るまでの工程は基本的に第一の実施形態の場合と同様であることから詳細な説明は省略する。ここで、図12Bに示すように、突上げユニット1が所定量Z軸方向に移動する。なお、各ブロックに付随する駆動系の動作は基本的に第一の実施形態の場合と同様である。しかし、本形態の場合、第一のブロック11が最初他のブロックより降下した位置に存在するため、当該第一のブロック11用の第一ブロック駆動系19(図1参照)のみ他の駆動系と異なる動作を行う。即ち、第四の支持面11eが第二の支持面15b及び第三の支持面17aと同一平面に存在する状態となった後、当該状態を維持してダイシングテープ103の所定量の突上げ操作を行う。当該操作によって、半導体チップ101a裏面のダイシングテープ103、より詳細には当該テープにおける第四の支持面11e等により支持される領域以外の部分、には、その周囲を吸着保持する吸着ブロック3により斜め下方でチップ外方側に引かれる張力が生じる。その結果、第四の支持面11eが当接するダイシングテープ103の裏面の領域の外周部において当初剥離領域が得られる(図12B参照)。
チップ端部に当初剥離部が生じた後、開閉バルブ3gを開放し、中空部3aにおける残存空間内の排気を吸引用排気系9により行う(図1参照)。この時点で、図12Cに示すように第二のブロック15の降下を実施する。その結果第二の支持面15bが支持していたダイシングテープ103の裏面の領域に対して吸引力を作用可能な第二ブロック上吸引空間15cが形成される。当該第二ブロック上吸引空間15cは、吸引空間11cは、第一のブロック11における第二のブロック15との対向面(第一のブロック11の内周面)、第二の支持面15b、第三のブロック17における第二のブロックとの対向面(第三のブロック17の外周面)、及びダイシングテープ103より閉鎖空間とされている。また、当該略閉鎖空間は体積の増加により、或いは支持面上凹溝11fに例示される通気経路を介した排気により、その空間内が減圧され、当該空間に接するダイシングテープ103に対して吸引力を作用させる。環状の形状を有する第四の支持面11e内部と外部とが完全に分断された場合には、当初剥離領域が前述する吸引力によって発生するダイシングテープ103の剥離に対して与える影響は殆ど無い。しかし、本形態の如く通気経路を第四の支持面11e上に凹溝として形成する、或いは、第二の支持面15bの外形線と第一の支持面の外形線とが一致する或いは第一の実施形態で述べた距離αより小さな間隔となるように配置される場合、当初剥離領域は吸引力の影響によって第二の支持面15bが当接していた領域にまで展開する(図12C参照)。
第四の支持面11e及び第三の支持面17aのみによる半導体チップ101aの支持状態が安定した後、図12Dに示すように吸着コレット105を降下させ、該吸着コレット105による半導体チップ101aの吸着保持を為す。その後、吸着コレット105を上昇させることによって、半導体チップ101aのダイシングテープ103からの最終的な剥離、及び半導体チップ101aのピックアップが行われる。なお、本形態においても、図12Dに示されるように、半導体チップ101aがダイシングテープ103に粘着保持され且つ第四の支持面11e及び第三の支持面17aにより支持された状態では、吸着コレット105が半導体チップ101aの上面に直接当接しないこととしている。この場合の、吸着コレット105の停止位置、吸着コレット105が呈する吸着力、及び第四の支持面11eと第三の支持面17aとを加えた場合の総面積の値、は、前述した各種関係線図によって求められた条件に従っている。また、第二の支持面15bの大きさについても、上述した各種関係線図によって求められた条件に従っている。
本形態の如く、支持ピン13に換えて第一のブロック11の上端面をダイシングテープ103の支持面として用いた場合であっても、当初剥離領域の形成と、半導体チップ101の中央部と外周部の支持とを残してこれらの中間領域に粘着しているダイシングテープ103を当初剥離領域より剥離領域を進展させることで所定の剥離量を得るという条件を満たすことにより、本発明の効果が得られる。なお、この場合、ここで述べる当初剥離量及び中間領域の面積が上述した線図によって規定されることはいうまでも無い。本形態の場合、第一の実施形態の場合とことなり異なり、複数の支持ピンが存在しないことからこれらの上端面を正しく一致させるという操作は必要とならず、突上げユニットを構築する上では第一の実施形態の場合より容易である。しかし、第一の支持面13a或いは第四の支持面11eは基本的にチップの外周部或いはこれに近い位置をなるべく小さな面積にて複数点支持することが、半導体チップ全体の変形の抑制という観点からは好ましい。また、吸引空間の形成の容易化と、当初剥離領域から剥離領域を進展、拡大させるという観点から、第一の支持面13a或いは第四の支持面11eは分断されていることが好ましい。以上の観点から、本発明では、支持ピン13を使用した形態を最も好ましい実施形態としている。以上に述べた突上げユニットを用いることによって、薄く割れ易い比較的大面積の半導体チップを、安定的に且つ高速でダイシングテープより剥離、保持することが可能となる。
なお、上述したように、上述した第一及び第二の実施形態では、基本的には第一の支持面13a(或いは第四の支持面11e)、第二の支持面15b、及び第三の支持面17aを同一平面内に存在させた状態で半導体チップ101aの突上げ操作を開始し、当初剥離部が得られた後に第二の支持面15bを降下させて、ダイシングテープ103の裏面に開口する吸引開口を有する吸引空間の拡大(形成)を行い、対応するダイシングテープ103の領域の吸引剥離を行うこととしている。しかし、これら各支持面の動作は、突上げユニット1による特定範囲のダイシングテープ103の突上げと第二の支持面15bの降下によるダイシングテープ103の吸引剥離を満たすものであれば、予め吸引空間を構成するように各々の支持面の配置を変化させておくことも可能である。
1:突上げユニット、 3:吸着ブロック、 5:本体部、 7:本体部駆動系、 9:吸引用排気系、 11:第一のブロック、 13:支持ピン、 15:第二のブロック、 17:第三のブロック、 19:第一ブロック駆動系、 21:第二ブロック駆動系、 23:第三ブロック駆動系、 100:ピックアップ装置、 101:半導体チップ、 103:ダイシングテープ、 105:吸着コレット

Claims (10)

  1. ダイシングテープの粘着面に整列配置される複数の電子部品群より、所定の電子部品を前記ダイシングテープから剥離し、ピックアップする電子部品のピックアップ方法であって、
    前記電子部品をダイシングテープより吸着して搬送する吸着コレットと、
    前記ダイシングテープにおける非粘着面側にピックアップ対象となる前記電子部品と対応する位置に配置され、前記ダイシングテープが延在する面に対して垂直な軸に沿って各々独立して移動可能であって、前記電子部品の中心を通る前記軸である中心軸上に前記面と略平行に配置された第三の支持面、前記第三の支持面の外側に配置された第二の支持面、さらに前記第二の支持面の外側に前記電子部品の外形に応じて配置された第一の支持面、と、
    前記中心軸に対して前記第一の支持面の外側に配置された、前記ダイシングテープにおける前記電子部品以外の電子部品群を粘着保持する領域に対応する非粘着面側の領域を吸着保持可能な吸着保持面と、を有し、
    前記第一の支持面、前記第二の支持面、及び前記第三の支持面の配置、或いは同一面内に存在した状態からの前記第一、第二、及び第三支持面の内の少なくとも何れかの支持面の前記軸方向への移動により、前記ダイシングテープの非粘着面に向かって開口して前記非粘着面に吸引力を生成する吸引空間を形成する構成を用い、
    前記吸着保持面、前記第一の支持面、前記第二の支持面、及び前記第三の支持面を、同一面内に配置させた状態にて前記ダイシングテープの非粘着面に当接させる第一の工程と、
    前記第一の支持面、前記第二の支持面、及び前記第三の支持面の前記ダイシングテープとの当接部を同時に前記軸の方向に所定量移動させることで、前記ダイシングテープの吸着保持面に吸着保持された領域以外を前記電子部品と共に粘着保持面側に移動させる第二の工程と、
    前記第二の支持面を前記ダイシングテープの非粘着面より離間させる、第三の工程と、
    前記吸着コレットによって前記電子部品を吸着し、前記吸着コレットを前記ダイシングテープから離間することにより前記電子部品の前記ダイシングテープからの剥離を行う第四の工程と、
    前記第一の工程乃至第四の工程を行う過程において任意のタイミングにて前記吸引空間を負圧とする第五の工程と、を有することを特徴とする電子部品のピックアップ方法。
  2. 前記第一の支持面と前記第三の支持面との面積の合計は、前記吸着コレットの吸着凹部の面積と、前記ダイシングテープの剥離に必要な力と、前記第三の工程における前記第一の支持面と前記第三の支持面が前記ダイシングテープの非粘着面に当接する面積とを求める線図に基づいて規定されることを特徴とする請求項1に記載の電子部品のピックアップ方法。
  3. 前記第一の支持面が複数の領域からなる場合、前記第一の支持面の外接線によって規定される領域を最大面積とする場合の前記領域の外形線が、前記電子部品の外形線よりも、前記第二の工程より得られる前記電子部品と前記ダイシングテープとが当初剥離する剥離領域の幅と前記ダイシングテープの厚さとを加えた値だけ、内方に配置される、ことを特徴とする請求項1或いは2に記載の電子部品のピックアップ方法。
  4. 前記第一の支持面の外形線が、前記電子部品の外形線よりも、前記第二の工程より得られる前記電子部品と前記ダイシングテープとが当初剥離する剥離領域の幅と前記ダイシングテープの厚さとを加えた値だけ、内方に配置される、ことを特徴とする請求項1或いは2に記載の電子部品のピックアップ方法。
  5. 前記吸着コレットが前記吸引位置に停止した際に前記第一の支持面及び前記第三の支持面が前記ダイシングテープを介して前記電子部品を支持し、且つ前記吸着コレットが前記電子部品の表面から所定間隔隔てた位置に前記吸引位置を設定することを特徴とする請求項1乃至4何れか一項に記載の電子部品のピックアップ方法。
  6. ダイシングテープの粘着面に対して整列配置される複数の電子部品群より所定の前記電子部品を剥離し、前記ダイシングテープよりピックアップする電子部品のピックアップ装置であって、
    前記電子部品をダイシングテープより吸着して搬送する吸着コレットと、
    前記ダイシングテープにおける非粘着面側に、ピックアップ対象となる前記電子部品と対応する位置に配置される突上げユニットと、
    前記突上げユニット用の収容空間を有し、前記突上げユニットが前記電子部品に対応した位置に配置され、前記ダイシングテープにおいて前記電子部品の周囲に配置される電子部品群を粘着保持する領域に対応する前記非粘着面側の領域を吸着保持する吸着保持面を有する吸着ブロックと、
    前記吸着ブロックと前記突上げユニット、及び前記ダイシングテープによって構成され、前記非粘着面に向かって開口する吸引開口部を有する吸引空間と、
    前記吸引空間より前記ダイシングテープに対して前記非粘着面側から吸引力を作用させる、前記吸引空間を排気する吸引用排気系と、
    前記吸着コレットが前記ダイシングテープから前記電子部品を剥離し且つ吸引保持する際の前記吸着コレットの吸引位置と、前記吸着コレットによる前記電子部品の剥離時における前記突上げユニットの状態とを制御する制御装置と、をさらに有し、
    前記突上げユニットは、前記ダイシングテープに延在する面に対して垂直な軸に沿って各々独立して移動可能であって、前記電子部品の中心を通る前記軸である中心軸上に前記面と略平行に配置された第三の支持面、前記第三の支持面の外側に配置される第二の支持面、及びさらに前記第二の支持面の外側に前記電子部品の外形に応じて配置された第一の支持面と、
    前記第一の支持面、前記第二の支持面、及び前記第三の支持面の各々を有する第一のブロック、第二のブロック及び第三のブロックと、
    前記第一のブロック、前記第二のブロック、前記第三のブロックを各々独立して移動させる駆動部と、を有し、
    前記第一の支持面、前記第二の支持面、及び前記第三の支持面は、各々の配置により、前記吸引開口部の大きさを変化させることを特徴とする、電子部品のピックアップ装置。
  7. 前記第一の支持面は、前記第一のブロックに立設された複数の支持ピンによって形成されることを特徴とする、請求項6記載のピックアップ装置。
  8. 前記複数の支持ピンによる前記第一の支持面の外接線によって規定される最大面積となる領域を、前記電子部品の外形線よりも、前記剥離領域の幅と前記ダイシングテープの厚さとを加えた値だけ内方に配置することを特徴とする、請求項7記載のピックアップ装置。
  9. 前記第一の支持面における前記ダイシングテープと当接する当接面の外形は、前記電子部品の外形よりも、前記所定の剥離領域の幅と前記ダイシングテープの厚さとを加えた値だけ内方に配置され、
    前記所定の剥離領域の幅は、前記突上げ操作時に前記電子部品に対する曲げ変形を及ぼさない範囲の大きさであることを特徴とする請求項6記載のピックアップ装置。
  10. 前記吸着コレットが前記吸引位置に停止した際に前記第一の支持面及び前記第三の支持面が前記ダイシングテープを介して前記電子部品を支持し、且つ前記吸着コレットが前記電子部品の表面から所定間隔隔てた位置に前記吸引位置を設定することを特徴とする請求項6乃至9何れか一項に記載のピックアップ装置。
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