JP2010165736A - Iii−v化合物半導体を成長する方法 - Google Patents

Iii−v化合物半導体を成長する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】V族構成元素として窒素元素及びヒ素元素を含むIII−V化合物半導体を下地のIII−V化合物半導体上に成長する際にその界面付近における窒素組成のパイルアップを低減できるIII−V化合物半導体を成長する方法を提供する。
【解決手段】Nソースガスを時刻t2で急激に増加して、時刻t21において定常値に到達する。時刻t2にGaソースガスの供給を再び開始した後に、Gaソースガスの供給量をゆるやかに増加させて時刻t21の後の時刻t22において定常値に到達する。また、時刻t2にInソースガスの供給を開始した後に、Inソースガスの供給量をゆるやかに増加させて、例えば時刻t22において定常値に到達する。この実施例では、Inソースガスが時刻t22で定常値に到達するが、この時刻は、時刻t21よりも遅い時刻である。時刻t2と時刻t22との差は時間△t20である。時間△t20は時間△t2よりも大きい。
【選択図】図1

Description

本発明は、III−V化合物半導体を成長する方法に関する。
特許文献1には、化合物半導体の結晶を成長する方法が記載されている。この方法では、窒素以外の少なくとも一種類のV族元素と窒素とをV族組成として含む第二のIII−V化合物半導体層を成長するに先立って、第一のIII−V化合物半導体層上に、第二のIII−V化合物半導体層の窒素原料に対する反応性を制御する第三のIII−V化合物半導体からなる中間層を形成する。この後に、第三のIII−V化合物半導体層上に第二の化合物半導体を形成している。この方法によって、半導体基板にIII−(N、V)化合物半導体結晶を成長する際、界面における窒素のパイルアップの抑制、界面非発光準位の低減、界面付近の窒素組成の均一化が提供される。
特許文献2には、III−V化合物半導体を成長する方法が記載されている。V族原料の供給の切替に際して、V族原料の供給開始における立ち上がり時間をV族原料の供給停止における立ち下がり時間を短くしている。
特開2001−185497号公報 特開2007−157842号公報
有機金属気相成長法といった気相成長法を用いて化合物半導体薄膜を成長するとき、この半導体の構成元素および組成比に応じた原料ガスを成長炉に供給する。このガス供給の切替では、成膜装置のバルブを一気に開いて、ある構成元素のための原料ガスの供給量をゼロから所望の流量まで急激に変化させる。発明者らの知見によれば、このガス切替えでは、量子井戸層などの化合物半導体の薄膜を成長する場合に、特定の構成元素の組成にパイルアップ(集中或いは偏析)を引き起こすことがあり、良好な特性の薄膜を得られないことがある。
例えば、成長される薄膜の化合物半導体が複数のV族元素を構成成分として含むとき、V族構成元素のための複数の原料ガスの供給が必要である。例えばV族として窒素及びヒ素を含むIII−V化合物半導体は、希薄窒素系III−V化合物半導体であり、この成長では、一のV族構成元素の原料ガス(窒素原料)が他のV族構成元素の原料ガス(ヒ素原料)に対して大きな比率で供給される。このとき、特定の構成元素の組成に関して構成元素のパイルアップが生じることがある。パイルアップした薄膜では、良好な特性の半導体素子を作製できない。
このような成長の具体例として、窒素(N)の組成が0.01、ヒ素(As)の組成が0.99となるGaInNAs量子井戸層の成長を説明する。このGaInNAs半導体では、V族原子である窒素とヒ素との組成比は、N:As=1:99である。これに対して、このGaInNAs半導体の成長では、窒素構成元素のための原料ガス(例えば、ジメチルヒドラジン:DMHy)とヒ素構成元素のための原料ガス(例えば、ターシャリーブチルアルシン:TBAs)との供給モル数比として、例えば、DMHy:TBAs=100:1を用いる。
このような大きな供給モル数比で複数のV族のための原料ガスを成長炉に供給するとき、これらの原料ガスはうまく混合されず、該供給モル数比が成長炉内において一様でなくなる。発明者の知見によれば、この不均一は、特に供給するガスを切り替えた直後に顕著である。その結果、GaInNAs量子井戸層の成長開始直後には、均一に混合されていない原料ガスが成長界面に供給される。この結果、この界面では、大量に供給された窒素濃度のパイルアップが生じる。このパイルアップのため良好な特性のGaInNAs量子井戸が得られない。
特許文献1では、GaInNAs量子井戸層を成長する際に、GaInNAs井戸層とGaAs層の間にGaInAs中間層を設けている。このGaInAs中間層により、GaInNAs層と他の半導体層との界面における窒素原子のパイルアップが抑制されると特許文献1には記載されている。しかしながら、発明者の予備的な実験の結果によれば、この手法だけでは、完全にはパイルアップを抑制できず、良好な特性GaInNAs量子井戸が得られない場合がある。
この手法では、GaInAs中間層を用いているけれども、この中間層の次にGaInNAs半導体を成長することには変わりはない。つまり、中間層の成長からGaInNAs半導体の成長に切り換わった直後から、DMHy:TBAs=100:1という供給モル数比のガスが反応炉に供給される。その結果、原料ガスの混合の不均一が生じていると考えられる。発明者の実験によれば、このような成長方法によって形成された半導体素子は、所望の長期信頼性を示さないものが多い。
特許文献2では、GaInNAs層の成長開始の際に、窒素原料の供給量をゼロから所望の流量まで増加させると共に、インジウム原料の供給量をゼロから所望の流量まで増加させる。窒素原料の供給における立ち上がり時間をインジウム原料の供給における立ち上がり時間よりも長くしている。この成長手法によれば、GaInNAs層の成長初期における窒素のパイルアップを低減できた。しかしながら、求められていることは、このような原料ガスの流量の変化に起因して2つの半導体層の界面に生じるパイルアップの更なる低減を提供することである。
本発明は、このような事情を鑑みてなされたのであり、V族構成元素として窒素元素およびヒ素元素を含むIII−V化合物半導体を下地のIII−V化合物半導体上に成長する際にその界面付近における窒素組成のパイルアップを低減できる、III−V化合物半導体を成長する方法を提供することを目的とする。
本発明の一側面は、気相成長法を用いて、V族構成元素として窒素元素およびヒ素元素を含むIII−V化合物半導体を成長する方法である。この方法は、(a)III族構成元素のための第1の原料、窒素のための第2の原料、及び窒素以外の少なくとも一種類のV族構成元素のための第3の原料を用いて、ヒ素およびリンの少なくともいずれかをV族構成元素として含む第1のIII−V化合物半導体からなる半導体領域上に、窒素をV族構成元素として含む第2のIII−V化合物半導体を成長する工程を備える。前記第1の原料の流量は、第2のIII−V化合物半導体を成長する前記工程において、前記第2のIII−V化合物半導体の成長における定常値へ該定常値より小さい第1の値から変化するように制御される。前記第2の原料の流量は、第2のIII−V化合物半導体を成長する前記工程において、前記第2のIII−V化合物半導体の成長における定常値へ該定常値より小さい第2の値から変化するように制御される。前記第1の原料の流量は前記定常値に第1の時刻に到達し、前記第2の原料の流量は前記定常値に第2の時刻に到達する。前記第1の原料の流量の変化は前記第1の時刻より前の第3の時刻に開始しており、前記第2の原料の流量の変化は前記第2の時刻より前の第4の時刻に開始している。前記第3の時刻から第1の時刻まで期間は前記第4の時刻から第2の時刻まで期間より長い。前記第1の時刻は前記第2の時刻より後にある。
この方法によれば、III族原料の供給量が定常値に到達する前に、所定の時間で時間軸に対して傾斜的にIII族原料を供給している。この時間内では、半導体の成長速度が小さくなる。これ故に、非定常流の期間に成長される半導体の厚さが薄い。また、希薄窒素系半導体では、成長速度が小さくなるにつれて半導体中への窒素の取り込み効率が小さくなるので、非定常流の期間における半導体の成長において、窒素のパイルアップが低減される。
本発明に係る方法では、前記第1の原料の流量の変化は前記第1の時刻より前の第3の時刻に開始しており、前記第3の時刻から第1の時刻まで期間は1秒以上であることができる。この方法では、1秒未満の期間における供給量の変化は、窒素のパイルアップ低減に大きく寄与しない。
本発明に係る方法では、前記第2のIII−V化合物半導体は、GaInNAs、GaNAs、GaInNAsP、及びGaInNAsSbのいずれかであることができる。この方法によれば、これらの材料系において窒素のパイルアップ低減への寄与が得られる。また、本発明に係る方法では、前記第1のIII−V化合物半導体は、GaAs、GaNAs、及びGaAsPのいずれかであることができる。この方法によれば、第2のIII−V化合物半導体はこれらの材料系と組み合わせることができる。さらに、本発明に係る方法では、前記第2のIII−V化合物半導体は、III族構成元素としてガリウム及びインジウムを含むと共に、V族構成元素として窒素元素およびヒ素元素を含み、前記第2のIII−V化合物半導体はV族構成元素としてリン元素を含まない。この材料系は、例えばGaInNAs及びGaInNAsSb等であることができる。
本発明に係る方法では、前記第3の時刻から第1の時刻まで期間において、前記第1の原料の供給量に応じて成長速度が変化することができる。この方法によれば、第1の原料の供給量の制御を介して成長速度を調整できる。成長速度の調整により、窒素の取り込みを調整できる。
本発明に係る方法では、前記第3の原料はヒ素原料を含み、前記ヒ素原料は、前記第2のIII−V化合物半導体の成長に先立って供給されていることができる。この方法によれば、前記第3の時刻から第1の時刻まで期間においては、(ヒ素のモル供給量)/(III族原料のモル供給量)が、第1の原料の増加に応じて小さくなる。(ヒ素のモル供給量)/(III族原料のモル供給量)が大きいとき、窒素の取り込み効率が小さい。これ故に、(ヒ素のモル供給量)/(III族原料のモル供給量)の調整により、窒素の取り込みを調整できる。
本発明に係る方法は、第3のIII−V化合物半導体を前記第2のIII−V化合物半導体上に成長する工程をさらに備えることができる。前記第2のIII−V化合物半導体は井戸層を構成しており、前記第3のIII−V化合物半導体は障壁層または光ガイド層を構成する。この方法によれば、第2及び第3のIII−V化合物半導体層は量子井戸構造を構成できる。この量子井戸構造は、良好な発光特性を示す。
本発明に係る方法では、前記第1のIII−V化合物半導体は障壁層または光ガイド層を構成することができる。この方法によれば、第1及び第2のIII−V化合物半導体層は量子井戸構造を構成できる。この量子井戸構造は、良好な発光特性を示す。
本発明に係る方法では、前記第1の原料の前記第1の値は実質的にゼロであることができる。或いは、本発明に係る方法では、前記第1の原料の前記第1の値はゼロより大きな有限値であることができる。
本発明に係る方法は、前記第1のIII−V化合物半導体を基板上に成長して、前記半導体領域を形成する工程を更に備えることができる。前記第1のIII−V化合物半導体はIII族原料としてガリウムを含むと共に、V族構成元素として少なくとも窒素元素およびヒ素元素を含む。前記第1の原料はガリウム原料を含み、前記第3の原料はヒ素原料を含む。
この方法によれば、III族構成元素の原料としてのガリウム原料の流量変化によって、第2のIII−V化合物半導体の成長初期おける成長速度を調整できる。第2のIII−V化合物半導体がIII族構成元素としてインジウムを含まなくてもよい。
本発明に係る方法は、前記第1のIII−V化合物半導体を基板上に成長して、前記半導体領域を形成する工程を更に備えることができる。前記第1のIII−V化合物半導体はIII族原料としてガリウムを含む。前記第1の原料はガリウム原料及びインジウム原料を含み、前記ガリウム原料及びインジウム原料のいずれの供給量も、それぞれの、前記第2の時刻より後の時刻において定常値に到達するように制御され、前記第2のIII−V化合物半導体は、GaInNAs、GaInNAsP、及びGaInNAsSbのいずれかである。
この方法によれば、III族構成元素の原料としてのガリウム原料及びインジウム原料の流量変化によって、第2のIII−V化合物半導体の成長初期おける成長速度を調整できる。
本発明に係る方法は、前記第1のIII−V化合物半導体を成長した後に、また前記第2のIII−V化合物半導体を成長するに先立って、何れのIII族原料を供給することなく半導体の成長を行わない工程を更に備えることができる。この方法によれば、成長中断を行うことによって、成長炉における配管系を複雑にすることなく、III族構成元素の原料の流量変化によって、第2のIII−V化合物半導体の成長初期おける成長速度を調整できる。
本発明の上記の目的および他の目的、特徴、並びに利点は、添付図面を参照して進められる本発明の好適な実施の形態の以下の詳細な記述から、より容易に明らかになる。
以上説明したように、本発明の一側面によれば、V族構成元素として窒素元素およびヒ素元素を含むIII−V化合物半導体を下地のIII−V化合物半導体上に成長する際にその界面付近における窒素組成のパイルアップを低減できる、III−V化合物半導体を成長する方法が提供される。
本発明の知見は、例示として示された添付図面を参照して以下の詳細な記述を考慮することによって容易に理解できる。引き続いて、添付図面を参照しながら、本発明のIII−V化合物半導体を成長する方法、III−V化合物半導体からなる井戸層を成長する方法、半導体光素子を作製する方法に係る実施の形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付する。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態に係るIII−V化合物半導体を成長する方法のための一例の成膜シーケンスのタイムチャートである。このタイムチャートでは、有機金属気相成長法を用いてIII−V化合物半導体を成長している。
時刻t1において、ガリウム(Ga)ソースガスおよび砒素(As)ソースガスの供給を開始して、GaAs半導体の成長を行う。時刻t1に先立つ時刻t10においてGaソースガスの供給を開始した後に、Gaソースガスは時刻t1で急激に増加して、時刻t11において定常値に到達する。同じ時刻であることは必要ではないが、例えば時刻t10においてAsソースガスの供給を開始した後に、Asソースガスは時刻t1で急激に増加して、時刻t11において定常値に到達する。時刻t10と時刻t11との差は、時間△t1である。例えば時間△t1は0.8秒程度である。GaAs半導体が所望の厚さに成長されたとき、例えば時刻t12にGaソースガスの供給を急激に減少させる。本実施例では、理解を容易にするために、Gaソースガスの供給を停止する。時刻t12〜時刻t2の期間では、成長炉にGaソースガスは供給されず、Asソースガスが成長炉に供給される。この期間は成長中断されている。
GaAs半導体の成長の後に、第1のIII−V化合物半導体領域(本実施例では、GaAs領域)上に第2のIII−V化合物半導体(本実施例は、GaInNAs半導体)を成長するために、窒素(N)ソースガス、インジウム(In)ソースガスのGaソースガスを成長炉に供給する。本実施例における第1のIII−V化合物半導体は実質的に窒素(N)をV族元素として含まない。
まず、成長中断の後の時刻t2に先立つ時刻t20においてNソースガスの供給を開始した後に、Nソースガスは時刻t2で急激に増加して、時刻t21において定常値に到達する。時刻t20と時刻t21との差は時間△t2である。例えば時間△t2は0.8秒程度である。例えば時刻t2でGaソースガスの供給を再び開始した後に、Gaソースガスの供給量をゆるやかに増加させて時刻t21の後の時刻t22において定常値に到達する。
また、例えば時刻t2にInソースガスの供給を開始した後に、Inソースガスの供給量をゆるやかに増加させて、例えば時刻t22において定常値に到達する。この実施例では、Inソースガスが時刻t22で定常値に到達するが、この時刻は、時刻t21よりも遅い時刻である。時刻t2と時刻t22との差は時間△t20である。時間△t20は時間△t2よりも大きい。半導体レーザのための井戸層を成長するとき、井戸層の全成長時間は、時間△t20の1倍以上であることができる。
この方法では、時刻t1〜t3の期間に第1のIII−V化合物半導体と第2のIII−V化合物半導体とを成長して、第1及び第2のIII−V化合物半導体からなる界面を生成する。III族原料の供給量が定常値に到達する前に時刻t2〜t22の期間にIII族原料の供給量を連続的に増加している。この期間では、例えばIII族原料の供給量Qは時間Tの経過と共に単調に増加している。この時間内では、第2のIII−V化合物半導体の成長速度が小さくなる。これ故に、非定常流の期間に成長される半導体の厚さが薄い。また、希薄窒素系半導体では、成長速度が小さくなるにつれて半導体中への窒素の取り込み効率が小さくなるので、非定常流の期間における半導体の成長において、窒素のパイルアップが低減される。
時間△t20は例えば1秒以上の時間である。1秒未満の期間における供給量の変化は、窒素のパイルアップ低減に大きく寄与しない可能性がある。
また、第2のIII−V化合物半導体の成長に先立ってヒ素ソースガスが供給されて、Gaソースガス及びInソースガスを定常値に向けて増加している期間中に、定常値の流量のヒ素ソースガスが成長炉に供給されている。これ故に、期間△t20においては、(ヒ素のモル供給量)/(III族原料のモル供給量)が、III族原料(Ga原料及びIn原料)増加に応じて小さくなる。(ヒ素のモル供給量)/(III族原料のモル供給量)が大きいとき、窒素の取り込み効率が小さい。これ故に、(ヒ素のモル供給量)/(III族原料のモル供給量)の調整により、窒素の取り込みを調整できる。非定常流の期間における希薄窒素系半導体の成長において、窒素のパイルアップが低減される。
引き続き、図1を参照しながら、III−V化合物半導体の成長を説明する。GaInNAs半導体は、時刻t2から時刻t3までの期間で成長される。Nソースガスの流量は例えば時刻t30において最終値になり、Nソースガスの流量の低減が開始され、時刻t3において最終値から急激に減少される。本実施例では、Nソースガスの流量は時刻t31に停止される。また、Inソースガスの流量は例えば時刻t30において最終値になり、Inソースガスの流量の低減が開始され、時刻t3において最終値から急激に減少される。本実施例では、Inソースガスの流量は時刻t31に停止される。時刻t30と時刻t31との差は時間△t3である。例えば時間△t3は0.8秒程度である。時間△t20は時間△t3よりも長い。
Gaソースガス及びAsソースガスは、時刻t3においても停止されることなく、引き続き成長炉に供給されている。時刻t3からt4の期間において、GaAs半導体の成長を行う。GaAs半導体が所望の厚さに成長されたとき、例えば時刻t4にGaソースガスの供給を急激に減少させる。本実施例では、理解を容易にするために、Gaソースガスの供給を停止する。時刻t4においては、成長炉に供給されるGaソースガスを急激に減少させる。この実施例では、時刻t3から時刻t4においては、GaAsが成長されており、成長中断はされていない。
GaAs半導体の成長の後に、時刻t4の以降の期間において第1のIII−V化合物半導体領域(本実施例では、GaAs領域)上に第2のIII−V化合物半導体(本実施例は、GaInNAs半導体)を成長するために、Nソースガス、InソースガスのGaソースガスを成長炉に供給する。本実施例における第1のIII−V化合物半導体は実質的に窒素(N)をV族元素として含まない。
まず、成長中断の後の時刻t4に先立つ時刻t40においてNソースガスの供給を開始した後に、Nソースガスは時刻t4で急激に増加して、時刻t41において定常値に到達する。時刻t40と時刻t41との差は時間△t4である。例えば時間△t4は0.8秒程度である。時刻t4にGaソースガスの供給を再び増加に変更した後に、Gaソースガスの供給量をゆるやかに増加させて時刻t41の後の時刻t42において定常値に到達する。
また、時刻t4にInソースガスの供給を開始した後に、Inソースガスの供給量をゆるやかに増加させて、例えば時刻t42において定常値に到達する。この実施例では、Inソースガスが時刻t42で定常値に到達するが、この時刻は、時刻t41よりも遅い時刻である。時刻t4と時刻t42との差は時間△t40である。時間△t40は時間△t4よりも大きい。時間△t40は、例えば時間△t20と同じ値であることができる。
GaInNAs半導体は、時刻t4から時刻t5までの期間で成長される。Nソースガスの流量は例えば時刻t50において最終値になり、Nソースガスの流量の低減が開始され、時刻t5において最終値から急激に減少される。本実施例では、Nソースガスの流量は時刻t51に停止される。また、Inソースガスの流量は例えば時刻t50において最終値になり、Inソースガスの流量の低減が開始され、時刻t5において最終値から急激に減少される。本実施例では、Inソースガスの流量は時刻t51に停止される。時刻t50と時刻t51との差は時間△t5である。時間△t5は例えば時間△t3程度である。
Gaソースガスは、時刻t5においても減少されることなく、引き続き成長炉に供給される。
時刻t5において、GaソースガスおよびAsソースガスが供給されている。時刻t5からt6の期間において、GaAs半導体の成長を行う。GaAs半導体が所望の厚さに成長されたとき、例えば時刻t6にGaソースガスの供給を急激に減少させる。本実施例では、理解を容易にするために、Gaソースガスの供給を停止する。時刻t6以降の期間では、成長炉にGaソースガス及びAsソースガスは供給されない。必要な場合には、Asソースガスが成長炉に供給される。この期間は成長中断されている。
この方法では、時刻t3〜t5の期間に第1のIII−V化合物半導体と第2のIII−V化合物半導体とを成長して、第1及び第2のIII−V化合物半導体からなる界面を生成する。III族原料の供給量が定常値に到達する前に時刻t4〜t42の期間にIII族原料の供給量を連続的に増加している。この期間には、例えばIII族原料の供給量Qは時間Tの経過と共に単調に増加している。この時間内では、第2のIII−V化合物半導体の成長速度が小さくなる。これ故に、非定常流の期間に成長される半導体の厚さが薄い。また、希薄窒素系半導体では、成長速度が小さくなるにつれて半導体中への窒素の取り込み効率が小さいので、非定常流の期間における半導体の成長において、窒素のパイルアップが低減される。
時間△t40は例えば1秒以上の時間である。1秒未満の期間における供給量の変化は、窒素のパイルアップ低減に大きく寄与しない。
また、第2のIII−V化合物半導体の成長に先立って、ヒ素ソースガスが供給されていて、Gaソースガス及びInソースガスを定常値に向けて増加している期間中に、定常値の流量のヒ素ソースガスが成長炉に供給されている。これ故に、期間△t20においては、(ヒ素のモル供給量)/(III族原料のモル供給量)が、III族原料(Ga原料及びIn原料)増加に応じて小さくなる。(ヒ素のモル供給量)/(III族原料のモル供給量)が大きいとき、窒素の取り込み効率が小さい。これ故に、(ヒ素のモル供給量)/(III族原料のモル供給量)の調整により、窒素の取り込みを調整できる。非定常流の期間における希薄窒素系半導体の成長において、窒素のパイルアップが低減される。
以上説明したように、時刻t2及び時刻t4において、III族ソースガスの流量が、窒素ソースガスが初期値から提供値へ変化する期間の経過の後に、定常値に到達している。これ故に、原料ガスの流量の変化に起因して2つの半導体層の界面に生じる現象が低減される。
上記の実施例では、第2のIII−V化合物半導体としてGaInNAsを成長している。第2のIII−V化合物半導体は、この材料に限定されることなく、GaNAs、GaInNAsP、及びGaInNAsSbのいずれかであることができる。これらの材料系において窒素のパイルアップ低減への寄与が得られる。また、第1のIII−V化合物半導体としてGaAsを成長している。第1のIII−V化合物半導体は、この材料に限定されることなく、GaNAs、及びGaAsPのいずれかであることができる。これらの材料系と第2のIII−V化合物半導体は組み合わせることができる。
第2のIII−V化合物半導体は、III族構成元素としてガリウム及びインジウムを含むと共に、V族構成元素として窒素元素およびヒ素元素を含み、第2のIII−V化合物半導体はV族構成元素としてリン元素を含まない。この材料系は、例えばGaInNAs及びGaInNAsSb等であることができる。
第2のIII−V化合物半導体は、III族構成元素としてガリウム及びインジウムを含むと共に、V族構成元素として窒素元素およびヒ素元素を含み、第2のIII−V化合物半導体は、窒素元素およびヒ素元素の他のV族構成元素を含まない。この材料系は、例えばGaInNAs等であることができる。
第2のIII−V化合物半導体は、III族構成元素としてガリウムを含むと共に、III族構成元素としてインジウムを含まず、V族構成元素として窒素元素およびヒ素元素を含む。この材料系は、例えばGaNAs等であることができる。
一例の成長方法では、III族構成元素のための第1の原料として、トリメチルガリウム(TMGa)及びトリメチルインジウム(TMI)を用いる。窒素のための第2の原料としてジメチルヒドラジン(DMHy)を用い、窒素以外の少なくとも一種類のV族構成元素のための第3の原料として、ターシャリーブチルアルシン(TBAs)を用い、例えば、窒素(N)の組成が0.01、ヒ素(As)の組成が0.99となるGaInNAs量子井戸層の成長を説明する。このGaInNAs半導体では、V族原子である窒素とヒ素との組成比は、N:As=1:99である。これに対して、このGaInNAs半導体の成長では、窒素構成元素のための原料ガスであるDMHyとヒ素構成元素のための原料ガスであるTBAsとの供給モル数比として、DMHy:TBAs=100:1を用いる。しかしながら、GaAs半導体とGaInNAs半導体との界面では、窒素濃度のパイルアップが抑制されている。窒素濃度のパイルアップが低減されるので、良好な特性のGaInNAs半導体が得られる。
タイムチャートに示されたIII−V化合物半導体の成長は、図2(A)および図2(B)に示された気相成長装置を用いて行われる。図2(A)は気相成長装置を示す平面図であり、図2(B)は気相成長装置を示す側面図である。気相成長装置11には、図3に示されるガス供給系13に接続されている。気相成長装置11は排気装置15に接続されており、また排気装置15は除害装置17に接続されている。ガス供給系13では、キャリアガスのライン21が、マスフローコントローラ(MFC)23a〜23hの入力に接続されている。
図3を参照すると、第1の原料ガスのためのユニットでは、MFC23aの出力は、第1の原料ガスのための有機金属原料、例えばDMHyを保存する容器27aにバルブ25aを介して接続されている。MFC23bの出力は、バルブ25cを介してバルブ25dおよび25eの一端に接続されている。また、バルブ25bの他端は、バルブ25cを介してバルブ25dおよび25eの一端に接続されている。バルブ25dは、DMHyを供給するためのライン31aに接続されており、また気相成長装置11への原料ガスG1の供給・停止を行う。バルブ25eは、気相成長装置11への原料ガスG1の供給を停止するときに原料ガスG1を排気するためのライン33に接続されている。
第2の原料ガスのためのユニットでは、MFC23cの出力は、第2の原料ガスのための有機金属原料、例えばTBAsを保存する容器27bにバルブ35aを介して接続されている。MFC23dの出力は、バルブ35cを介してバルブ35dおよび35eの一端に接続されている。また、バルブ35bの他端は、バルブ35cを介してバルブ35dおよび35eの一端に接続されている。バルブ35dは、TBAsを供給するためのライン31bに接続されており、また気相成長装置11への原料ガスG2の供給・停止を行う。バルブ35eは、気相成長装置11への原料ガスG2の供給を停止するときに原料ガスG2を排気するためのライン33に接続されている。
第3の原料ガスのためのユニットでは、MFC23eの出力は、第3の原料ガスのための有機金属原料、例えばTMGaを保存する容器27cにバルブ39aを介して接続されている。MFC23fの出力は、バルブ39cを介してライン31cを介してバルブ39dおよび39eの一端に接続されている。また、バルブ39bの他端は、バルブ39cを介してライン31cを介してバルブ39dおよび39eの一端に接続されている。バルブ39dは、TMGaを供給するためのライン31cに接続されており、また気相成長装置11への原料ガスG3の供給・停止を行う。バルブ39eは、気相成長装置11への原料ガスG3の供給を停止するときに原料ガスG3を排気するためのライン33に接続されている。
第4の原料ガスのためのユニットでは、MFC23gの出力は、第4の原料ガスのための有機金属原料、例えばTMInを保存する容器27dにバルブ43aを介して接続されている。MFC23hの出力は、バルブ43cを介してライン31dを介してバルブ43dおよび43eの一端に接続されている。また、バルブ43bの他端は、バルブ43dおよび43eの一端に接続されている。バルブ43dは、TMInの供給するためのライン31dに接続されており、また気相成長装置11への原料ガスG4の供給・停止を行う。バルブ43eは、気相成長装置11への原料ガスG4の供給を停止するときに原料ガスG4を排気するためのライン33に接続されている。
図2(A)および図2(B)に示されるように、ライン31a〜31dは、混合部47において合流して単一の供給路47aになり、この供給路47aが反応管49の一端49aに接続される。反応管49の他端49bは排気路49cを介して排気系に接続されており、この排気路49cにはライン33が接続されている。反応管49内には、基板Wを搭載するためのサセプタ51が設けられている。単一の供給路47aから供給されたガスは、反応管49内を流れて、設定された成長温度のサセプタ51上の基板W1〜W3上に到達する。このガスの一部は反応により基板W1〜W3上に堆積物とこの結果生じる反応生成物を生成する。ガスの残りは、反応生成物と共に、排気路49cから排気される。
図1を参照しながら、成膜シーケンスにおける原料ガスの切り替えを説明する。時刻t2においてInソースガスおよびNソースガスの流量が増加される。この実施例ではGaInNAs半導体が成長されるので、InソースガスおよびNソースガスの供給が、Gaソースガス及びAsソースガスに加えて供給される。本実施例では、III族原料ガスの供給がNソースガスの供給に比べて緩やかに増加される。III族原料ガスの流量は実質的なゼロから開始される。
例えばGaInNAs半導体の成長は、成長の開始のわずかな初期期間とこの後の定常期間を含む。初期期間における半導体の成長速度は、定常期間における半導体の成長速度よりも小さく、半導体の成長速度は、初期期間では一定ではなく増加する。この初期期間における成長速度の制御により、界面における窒素の取り込みを制御する。引き続く定常期間における成長において、所望の組成及び所望の膜厚のGaInNAsを成長する。
また、初期期間における(ヒ素原料のモル供給量)/(III族原料のモル供給量)が、定常期間における(ヒ素原料のモル供給量)/(III族原料のモル供給量)よりも大きく、原料供給における(ヒ素原料のモル供給量)/(III族原料のモル供給量)は、初期期間では一定ではなく、定常値に向けて減少する。この初期期間におけるモル供給比の制御により、界面における窒素の取り込みを制御する。引き続く定常期間における成長において、所望の組成及び所望の膜厚のGaInNAsを成長する。
図1では、時刻t3において、GaソースガスおよびAsソースガスが供給されている。時刻t3の前後においてAsソースガスの流量が変化していないけれども、必要な場合には、この原料ガスの流量をバルブ35d、35eを制御して変更することができる。時刻t1〜時刻t2の間において、III−V化合物半導体領域(本実施例では、GaAs領域)の成長を行う。GaAs半導体の成長の終了に近づいたある時刻t12において、バルブ39d、39eを制御してGaソースガスの供給が停止される。時刻t2において、バルブ39d、39eを制御してGaソースガスの供給が開始される。時刻t2では、バルブ39eを急激に閉じると共に、バルブ39dの開度をバルブ39eに比べてゆるやかに変化させて、Gaソースガスの供給量をゆるやかに増加させる。また、Inソースガスの制御のために、時刻t2において、バルブ43d、43eを制御してInソースガスの供給量を調整する。例えば、時刻t2では、バルブ43eを急激に閉じると共に、バルブ43dの開度をバルブ43eに比べてゆるやかに変化させて、Inソースガスの供給量をゆるやかに増加させる。さらに、時刻t2において、バルブ25d、25eを制御してNソースガスの供給量を調整する。例えば、時刻t2では、バルブ25eを急激に閉じると共に、バルブ25dを急激に変化させて、Nソースガスの供給量をIII族原料ガスの流量の変化に比べて大きい変化率で増加させる。Nソースガスの供給量の初期値から定常値への変化期間は、III族原料ガスの供給量の初期値から定常値への変化期間よりも短い。
時刻t2におけるGaソースガスの切り替えは、Gaソースガスの供給よるGaAs成長、Gaソースガスの停止、半導体の成長中断、Gaソースガスの再供給によるGaInNAs成長というシーケンスを用いている。時刻t4におけるGaソースガスの切り替えは、Gaソースガスの供給よるGaAs成長、Gaソースガスの停止、Gaソースガスの再供給によるGaInNAs成長というシーケンスを用いており、このシーケンスには半導体の成長中断がなく、例えば図3に示された気相成長装置に追加のGa供給ラインを設けることによって実現される。まず、第1のGa供給ラインをGaAsの成長に用いると共に、第2のGa供給ラインをGaInNAsの成長に用いる。第1のGa供給ラインは、時刻t4において閉じられる。第2のGa供給ラインは、時刻t4において開かれて、このGa供給ラインのバルブの開度がN供給ラインのバルブの開度に比べてゆるやかに変更される。
Gaソースガス、Inソースガス、Asソースガス及び窒素ソースガスの流量の変化は、例えば、図3に示されたガス供給系13を用いて実現される。Nソースガスの流量は、バルブ25eを急激に閉じると共に、バルブ25dを急激に開くことにより急激に変更される。Gaソースガスの流量は、バルブ39eの開口量を徐々に小さくしていくと共に、バルブ39eの開口量の縮小に対応させてバルブ39dの開口量を徐々に大きくしていくことによりゆるやかに変更される。Inソースガスの流量は、バルブ43eの開口量を徐々に小さくしていくと共に、バルブ43eの開口量の縮小に対応させてバルブ43dの開口量を徐々に大きくしていくことによりゆるやかに変更される。これらのバルブの制御は、気相成長装置11のコントローラ11aにより行われる。コントローラ11aには、成膜シーケンスのための制御プログラムが格納されており、制御プログラムを用いてバルブの開口量が調整される。
図1に示された成長シーケンスにおいて、時刻t2におけるガスの切り替え及び時刻t4におけるガスの切り替えは実施例として示されたものであり、これらが異なることができる。また、時刻t2におけるガスの切り替えを、時刻t4におけるガスの切り替えと同様に行うことができる。さらに、時刻t4におけるガスの切り替えを、時刻t2におけるガスの切り替えと同様に行うことができる。
図1を参照すると、時刻t5においてInソースガスおよびNソースガスの流量が減少される。この実施例では次いでGaAs半導体が成長されるので、InソースガスおよびNソースガスの流量は実質的にゼロになる。時刻t5において、ガリウムソースガスおよび砒素ソースガスが供給されている。図1では時刻t5の前後においてガリウムソースガスおよび砒素ソースガスの流量が変化していないけれども、必要な場合には、これらの原料ガスの流量を変更することができる。時刻t5〜時刻t6の間において、第5のIII−V化合物半導体領域(本実施例では、GaAs領域)が成長される。時刻t6において、ガリウムソースガスおよび砒素ソースガスの供給が停止される。これにより、一例の成膜シーケンスが終了する。
本実施の形態では、窒素をV族構成元素として含む第2のIII−V化合物半導体の成長の開始において、窒素のための第1の原料ガスおよびIII族構成元素のための第3の原料ガスの流量を変更しているけれども、本発明はこのような実施の形態に制限されるものではない。例えば、窒素をV族構成元素として含む第2のIII−V化合物半導体の成長の開始において、窒素のための第1の原料ガスおよび他のV族構成元素のための第2の原料ガスの流量を変更することもできる。この成膜においても、第1の原料ガスの流量が、第2の原料ガスの流量が変化する時間より長い期間で初期値から定常値へ変化するように制御されるとき、原料ガスの流量の変化に起因して2つの半導体層の界面に生じる現象が低減される。さらに、窒素をV族構成元素として含む第2のIII−V化合物半導体の
成長の開始において、窒素のための第1の原料ガス、他のV族構成元素のための第2の原料ガスおよびIII族構成元素のための第3の原料ガスの流量を変更することもできる。本実施の形態における好適な実施例では、第1の値は実質的にゼロであることができる。
本実施の形態では、第2のIII−V化合物半導体の成長中において、窒素原料ガスG1の流量は他のいずれのV族構成元素のための原料ガスG2の流量より大きい。また、第2のIII−V化合物半導体の窒素の組成と第2のIII−V化合物半導体の他のV族構成元素の組成の和との比は1より小さい。
(第2の実施の形態)
図4は、半導体光素子の構造を示す図面である。半導体光素子61は、例えば量子井戸構造を有する半導体発光素子である。半導体光素子61は活性領域63を備える。活性領域63は、一または複数の井戸層65と一または複数の障壁層67とを含む。井戸層65および障壁層67は、交互に配列されている。これらの配列は、第1のガイド層69と第2のガイド層71との間に設けられている。活性領域63は、第1導電型クラッド層73と第2導電型クラッド層75との間に位置している。第2導電型クラッド層75上にはコンタクト層77が設けられており、またコンタクト層77上には電極79が設けられている。バッファ層79は、基板81上に設けられている。半導体光素子61において、バッファ層79、第1導電型クラッド層73、活性領域63、第2導電型クラッド層75およびコンタクト層77が順に配置されている。
半導体光素子61の一例の半導体レーザ素子では、
活性領域63:
井戸層65:Ga0.66In0.340.01As0.99、7nm
障壁層67:GaAs、8nm
第1のガイド層69:GaAs、140nm
第2のガイド層71:GaAs、140nm
第1導電型クラッド層73:n型AlGaAs、1.5μm
第2導電型クラッド層75:p型AlGaAs、1.5μm
コンタクト層77:p型GaAs、200nm
バッファ層79:n型GaAs、200nm
基板81:GaAs基板、350μm
である。
(実施例)
図5を参照しながら、MOVPE法により、端面発光型レーザダイオード(LD)を作製する。このレーザダイオードは、SiドープのGaAs基板上にGaInNAs井戸層を含む活性層を有する。井戸層の成長には、Ga、In、N、As、Al原料としてそれぞれトリエチルガリウム(TEGa)、トリメチルインジウム(TMIn)、ジメチルヒドラジン(DMHy)、ターシャリーブチルアルシン(TBAs)、トリメチルアルミニウム(TMAl)を用いる。
工程S101では、GaAs基板といった基板を準備する。工程S102では、GaAs基板上に、200nmのn型GaAsといったバッファ層を成長する。工程S103では、このバッファ層上に、1.5マイクロメートルのn型AlGaAsといったクラッド層を成長する。工程S104では、このクラッド層上に、活性層を成長する。活性層は、交互に配列された井戸層及び障壁層を含み、例えば140nmのアンドープGaAsガイド層、7nmのアンドープGaInNAs井戸層、8nmのアンドープGaAs障壁層、7nmのアンドープGaInNAs井戸層、140nmのアンドープGaAsガイド層から構成される。活性層の成長には、例えば既に説明された成長シーケンスが用いられる。工程S105では、活性層上には、1.5マイクロメートルのp型AlGaAsといったクラッド層を成長する。工程S106では、そのクラッド層上にp型GaAsといったコンタクト層を成長する。工程S107では、上記の工程により作製されたエピタキシャルウエハ上に電極を形成する。例えば、コンタクト層上にアノード電極を形成すると共に、導電性の基板の裏面にカソード電極を形成する。
この活性層の成長では、GaAsに対してはTEGaおよびTBAsを原料ガスとして用いるとともに、GaInNAsに対してはTEGa、TMIn、MDHy、TBAsを原料ガスとして用いる。原料ガスの流量は、
TEGa:3×10−5モル/分
TMIn:2×10−5モル/分
DMHy:3×10−2モル/分
TBAs:3×10−4モル/分
である。この実施例では、V族元素の供給モル数比(DMHy:TBAs)は、100:1である。
この実験として、GaInNAs層の成長開始では、DMHyの供給量をゼロから一気に必要量までに変化させている。一方で、TMInおよびTMGaの供給量は、DMHyの供給量の変化よりもるゆるやかに傾斜変化させる。TMInおよびTMGaの変化時間は5秒である。GaInNAs層の成長時間は30秒である。また、GaInNAs層の成長終了では、TMInおよびDMHyの供給量を次の成長のための供給量に変化させている。この実施例では、TMInおよびDMHyの供給量をゼロに変化させている。
このようにして作製されたエピタキシャルウエハの活性層の領域を二次イオン質量分析(SIMS)を用いて窒素組成の分布を調べた。SIMS結果によれば、GaInNAs層界面おける窒素濃度のパイルアップは低減されている。このウエハから作製されたレーザダイオードに長期通電評価を実施した。この結果、パワーの寿命は非常に長時間であり、良好な長期信頼性が得られた。
一方、GaInNAs層の成長が始まる際に、DMHy、TMInおよびTMGaの供給量をゼロから急激に定常値へ向けて変化させて、エピタキシャルウエハを作製した。GaInNAs層の成長時間は30秒である。GaInNAs層の成長が終了する際には、TMInおよびDMHyの供給量を最終量から一気に減少させた。
このようにして得られたエピタキシャルウエハの活性層の領域を二次イオン質量分析(SIMS)を用いて窒素組成の分布を調べた。SIMS結果によれば、窒素濃度がGaInNAs層界面に集中している。このウエハから作製されたレーザダイオードに長期通電評価を実施した。この結果、パワーの寿命は非常に短く、所望の長期信頼性は得られなかった。
この方法の作製例では、Asの原料ガスTBAの供給モル量に対して、同じV族であるNの原料ガスDMHyの供給モル量が100倍大きい。このような大きな供給比では、GaInNAs層の成長開始と同時にDMHyが供給開始されるとき、大きな供給比で供給されたTBAとDMHyが混合され始める。この供給比は100倍である。これ故に、GaInNAs層の成長表面には供給比の大きい原料ガスであるDMHyが大量に供給されて、下地半導体(例えばGaAs)の表面ではN濃度が集中するパイルアップの状態となる。この現象は、GaInNAs層の成長開始直後に起こる現象であるので、GaInNAs層とGaAs層との境界面にパイルアップした窒素が取り込まれる。このN濃度のパイルアップは、界面での非発光準位の形成やミクロの歪に起因した欠陥を形成する。この結果として、良好なGaInNAs井戸層の特性が得られえない。
この作製方法に対して本実施の形態に係る作製方法では、GaInNAs層の成長開始時のIII族原料(例えば、TEGaおよびTMIn)の供給方法を変更している。III族原料の供給量は、ある期間中においてゼロから定常値に傾斜させている。III族原料の供給量の傾斜供給を行うことにより、以下の2つの寄与が成長過程にある。このために、構成元素である窒素原子の集中するパイルアップの状態は低減されて、良好なGaInNAs井戸層の特性が得られる。
第1の寄与は以下のものである。傾斜的にIII族原料を供給している時間内は成長速度が小さくなる。GaInNAsの結晶成長ではIII族供給量にほぼ比例して成長速度が決定される。これ故に、III族原料の供給を成長開始から傾斜させてある時間をかけて増加させていくことによって、GaInNAsの成長速度がゼロから徐々に増加していることになる。
第2の寄与は以下のものである。傾斜的にIII族原料を供給している時間内では、[TBA]/([TEGa]+[TMIn])となるモル供給比(これを以下は「As/III比」と記す)が大きくなる。III族原料をある時間をかけて傾斜的に増加させていく期間中も、TBAs供給量は一定であるので、As/III比は徐々に減少してある値に一定となる。
この2つの寄与のいずれも、GaInNAs層への窒素の取り込み効率を低減させる効果があると考えられる。GaInNAsの結晶成長は非平衡度の高い成長を必要とする傾向が強く、成長速度が小さいほどGaInNAs層への窒素の取り込み効率が小さくなる。また、As/III比が大きいほどGaInNAs層への窒素の取り込み効率が小さくなる。本実施例では、これら2つの寄与を原料ガスの供給の制御によって提供し、窒素のパイルアップを抑制する。
上記の実施例では、GaInNAsの成長を説明したけれども、ヒ素およびリンの少なくともいずれかをV族構成元素として含む希釈窒素系のIII−V化合物半導体においても、同様な技術的寄与が得られる。
GaInNAsの成長では、窒素原子の原料ガス(例えばDMHy)の供給モル数比が大きい。このDMHyの供給量をゼロから一気に必要な供給量に切替えるのではなく供給量ゼロから傾斜的に供給量を変化させる成長では、数ナノメートル程度の厚みの薄いGaInNAs井戸層を成長するので、その井戸層を成長するのに要する時間は長くない。これ故に、DMHyの供給量ゼロから傾斜的に供給量を変化させる時間も、必然的に短時間になる。しかしながら、DMHyの供給モル数(絶対量)は非常に大きいので、供給量ゼロから傾斜的に供給量を変化させることによる効果が小さくなり、この手法だけでは、パイルアップの抑制の効果は限定的であり、良好な特性が得られない場合がある。
以上説明したように、原料ガスの流量の大きな変化に起因した該原料ガスの混合の不均一が2つの半導体層の界面に及ぼす影響を低減して、界面付近における窒素組成の望まれない変化を縮小できる。なお、ガリウム原料としてTEGaを用いたが、これに限定されること無く、例えばトリメチルガリウム(TMGa)等を用いることができる。インジウム原料としてTMIn用いたが、これに限定されること無く、例えばトリエチルインジウム(TEIn)等を用いることができる。燐原料としてTBP用いたが、これに限定されること無く、例えばフォスフィン(PH)等を用いることができる。ヒ素原料としてTBAsを用いたが、これに限定されること無く、例えばアルシン(AsH)等を用いることができる。窒素原料としてDMHyを用いたが、これに限定されること無く、例えば
ターシャリーブチルヒドラジン等を用いることができる。
好適な実施の形態において本発明の原理を図示し説明してきたが、本発明は、そのような原理から逸脱することなく配置および詳細において変更され得ることは、当業者によって認識される。本実施の形態では、例えば、レーザダイオードといった半導体発光素子を説明したけれども、本発明は、本実施の形態に開示された特定の構成に限定されるものではない。したがって、特許請求の範囲およびその精神の範囲から来る全ての修正および変更に権利を請求する。
図1は、第1の実施の形態に係るIII−V化合物半導体を成長する方法のための一例の成膜シーケンスのタイムチャートである。 図2(A)は気相成長装置を示す平面図であり、図2(B)は気相成長装置を示す側面図である。 図3は、ガス供給系を示す図面である。 図4は、半導体光素子の構造を示す図面である。 図5は、実施例における半導体光素子を製造する方法における主要な工程を示す図面である。
11…気相成長装置、13…ガス供給系、15…排気装置、17…除害装置、21…キャリアガスライン、23a〜23h…マスフローコントローラ(MFC)、G1、G2、G3、G4…原料ガス、27a…DMHy用容器、27b…TBAs用容器、27c…TMGa用容器、27d…TMIn用容器、31a…DMHy用ライン、31b…TBAs用ライン、31c…TMGa用ライン、31d…TMIn用ライン、63…活性領域、65…井戸層、67…障壁層、69…第1のガイド層、71…第2のガイド層、73…第1導電型クラッド層、75…第2導電型クラッド層、77…コンタクト層、79…バッファ層、81…基板

Claims (13)

  1. 気相成長法を用いて、V族構成元素として窒素元素およびヒ素元素を含むIII−V化合物半導体を成長する方法であって、
    III族構成元素のための第1の原料、窒素のための第2の原料、及び窒素以外の少なくとも一種類のV族構成元素のための第3の原料を用いて、ヒ素およびリンの少なくともいずれかをV族構成元素として含む第1のIII−V化合物半導体からなる半導体領域上に、窒素をV族構成元素として含む第2のIII−V化合物半導体を成長する工程を備え、
    前記第1の原料の流量は、第2のIII−V化合物半導体を成長する前記工程において、前記第2のIII−V化合物半導体の成長における定常値へ該定常値より小さい第1の値から変化するように制御され、
    前記第2の原料の流量は、第2のIII−V化合物半導体を成長する前記工程において、前記第2のIII−V化合物半導体の成長における定常値へ該定常値より小さい第2の値から変化するように制御され、
    前記第1の原料の流量は前記定常値に第1の時刻に到達し、
    前記第2の原料の流量は前記定常値に第2の時刻に到達し、
    前記第1の原料の流量の変化は前記第1の時刻より前の第3の時刻に開始しており、
    前記第2の原料の流量の変化は前記第2の時刻より前の第4の時刻に開始しており、
    前記第3の時刻から第1の時刻まで期間は前記第4の時刻から第2の時刻まで期間より長く、
    前記第1の時刻は前記第2の時刻より後にある、ことを特徴とする方法。
  2. 前記第3の時刻から第1の時刻まで期間は1秒以上である、ことを特徴とする請求項1に記載された方法。
  3. 前記第2のIII−V化合物半導体は、GaInNAs、GaNAs、GaInNAsP、及びGaInNAsSbのいずれかである、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載された方法。
  4. 前記第1のIII−V化合物半導体は、GaAs、GaNAs、及びGaAsPのいずれかである、ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載された方法。
  5. 前記第2のIII−V化合物半導体は、III族構成元素としてガリウム及びインジウムを含むと共に、V族構成元素として窒素元素およびヒ素元素を含み、
    前記第2のIII−V化合物半導体はV族構成元素としてリン元素を含まない、ことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載された方法。
  6. 前記第3の時刻から第1の時刻まで期間において、前記第1の原料の供給量に応じて成長速度が変化する、ことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載された方法。
  7. 前記第3の原料はヒ素原料を含み、
    前記ヒ素原料は、前記第2のIII−V化合物半導体の成長に先立って供給されている、ことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載された方法。
  8. 第3のIII−V化合物半導体を前記第2のIII−V化合物半導体上に成長する工程をさらに備え、
    前記第2のIII−V化合物半導体は井戸層を構成しており、
    前記第3のIII−V化合物半導体は障壁層または光ガイド層を構成する、ことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載された方法。
  9. 前記第1のIII−V化合物半導体は障壁層または光ガイド層を構成する、ことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載された方法。
  10. 前記第1の原料の前記第1の値はゼロである、ことを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載された方法。
  11. 前記第1のIII−V化合物半導体を基板上に成長して、前記半導体領域を形成する工程を更に備え、
    前記第1のIII−V化合物半導体はIII族原料としてガリウムを含むと共に、V族構成元素として少なくとも窒素元素およびヒ素元素を含み、
    前記第1の原料はガリウム原料を含み、
    前記第3の原料はヒ素原料を含む、ことを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか一項に記載された方法。
  12. 前記第1のIII−V化合物半導体を基板上に成長して、前記半導体領域を形成する工程を更に備え、
    前記第1のIII−V化合物半導体はIII族原料としてガリウムを含み、
    前記第1の原料はガリウム原料及びインジウム原料を含み、
    前記ガリウム原料及びインジウム原料のいずれの供給量も、前記第2の時刻より後の時刻において定常値に到達するように制御され、
    前記第2のIII−V化合物半導体は、GaInNAs、GaInNAsP、及びGaInNAsSbのいずれかである、ことを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれか一項に記載された方法。
  13. 前記第1のIII−V化合物半導体を成長した後に、また前記第2のIII−V化合物半導体を成長するに先立って、何れのIII族原料を供給することなく半導体の成長を行わない工程を更に備える、ことを特徴とする請求項11〜請求項12のいずれか一項に記載された方法。
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