JP2010164087A - 減衰力可変式ダンパ - Google Patents

減衰力可変式ダンパ Download PDF

Info

Publication number
JP2010164087A
JP2010164087A JP2009004846A JP2009004846A JP2010164087A JP 2010164087 A JP2010164087 A JP 2010164087A JP 2009004846 A JP2009004846 A JP 2009004846A JP 2009004846 A JP2009004846 A JP 2009004846A JP 2010164087 A JP2010164087 A JP 2010164087A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
output shaft
peripheral wall
rotary motion
motion output
damping force
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009004846A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5315067B2 (ja
Inventor
Hiromi Inagaki
裕巳 稲垣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2009004846A priority Critical patent/JP5315067B2/ja
Publication of JP2010164087A publication Critical patent/JP2010164087A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5315067B2 publication Critical patent/JP5315067B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Vehicle Body Suspensions (AREA)
  • Vibration Prevention Devices (AREA)
  • Vibration Dampers (AREA)

Abstract

【課題】減衰力を適切に調整することができる減衰力可変式ダンパを提供する。
【解決手段】減衰力可変式ダンパ10は、車体側に設けられたケース17と、車輪側に設けられたストラット24と、ケース17とストラット24との間の相対的直線運動を回転運動に変換する直線−回転運動変換手段25と、直線−回転運動変換手段25に設けられ、変換された回転運動を出力する回転運動出力軸26と、回転運動出力軸26の回転を抑制するために回転運動出力軸26に摩擦力を付与する摩擦発生手段27とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両の車体側部材および車輪側部材間の相対的直線運動で発生した振動を減衰可能な減衰力可変式ダンパに関する。
車両用サスペンションには振動を減衰するためにダンパが備えられている。ダンパは、一例として、シリンダ内をピストンで上下の室に分割し、ピストンにオリフィスを設けて上下の室を連通し、シリンダ内にダンパオイルが封入されている。
このダンパは、ピストンロッドの上端部が車体側部材に設けられ、シリンダの下端部が車輪側部材に設けられている。
ダンパによれば、例えば、車両の走行中にピストンロッドが上下方向に移動した場合、ダンパオイルがオリフィス内を流れることで減衰力が発生し、ピストンロッドの振動を減衰する。
ここで、ダンパのなかには、例えば、路面の凹凸や車速に対応させて減衰力を調整可能な減衰力可変式ダンパがある(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1の減衰力可変式ダンパは、ピストンロッドにパッドを押し付けてピストンロッドの移動を規制する摩擦発生手段を備えている。
摩擦発生手段は、ピストンロッドの外周側に、ピストンロッドに向けて移動可能にパッドを備えている。
この減衰力可変式ダンパによれば、ピストンロッドに向けてパッドを移動させてパッドをピストンロッドに押し付けることで、ピストンロッドの上下方向の移動を規制して減衰力を可変(すなわち、調整)することが可能である。
特開2008−256198号公報
特許文献1の摩擦発生手段は、ピストンロッドにパッドを押し付けてピストンロッドの上下方向の移動を規制している。よって、摩擦発生手段を長期的に使用するうちにピストンロッドがパッドで摩耗することが考えられる。
ここで、減衰力可変式ダンパは、路面の凹凸に対応して伸縮移動するため、比較的狭い範囲で伸縮移動が頻繁におこなわれ、狭い範囲を超えた比較的広い範囲では伸縮移動が頻繁におこなわれない。
よって、ピストンロッドにパッドを押し付けて上下方向の移動を規制する際に、ピストンロッドのなかにパッドが頻繁に押し付けられる部位(範囲)と頻繁に押し付けられない部位(範囲)とが存在する。
ピストンロッドにパッドが頻繁に押し付けられる部位は、頻繁に押し付けられない部位に比して摩耗量が多くなり、それぞれの部位のロッド径が異なることが考えられる。
これにより、ピストンロッドに向けてパッドを同じ移動量だけ移動させても、摩耗量の多い部位と摩耗量の少ない部位とではパッドの押付力(押圧力)が異なる。
このため、摩耗量の多い部位と摩耗量の少ない部位とにパッドを接触させた際の摩擦力が異なり、減衰力可変式ダンパの減衰力を適切に調整することが難しい。
本発明は、減衰力を適切に調整することができる減衰力可変式ダンパを提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、車体側に設けられた車体側部材と、車輪側に設けられた車輪側部材と、前記車体側部材と前記車輪側部材との間の相対的直線運動を回転運動に変換する直線−回転運動変換手段と、前記直線−回転運動変換手段に設けられ、変換された回転運動を出力する回転運動出力軸と、前記回転運動出力軸の回転を抑制するために、前記回転運動出力軸に摩擦力を付与する摩擦発生手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項2は、前記直線−回転運動変換手段はボールねじであり、前記ボールねじは、前記車体側部材と前記車輪側部材のいずれか一方に設けられたナットと、前記ナットに螺合され、前記車体側部材と前記車輪側部材の他方に設けられたねじ軸と、を備え、前記ねじ軸に前記回転運動出力軸が設けられ、前記回転運動出力軸および前記摩擦発生手段がケース内に収納され、前記ケース内に作動油が封入され、前記摩擦発生手段を前記回転運動出力軸の外周壁に接触させることで、前記外周壁および前記摩擦発生手段間に前記作動油を介在させた状態で摩擦力を発生させることを特徴とする。
請求項3は、前記ボールねじの前記ねじ軸および前記回転運動出力軸間に減速機が介装され、前記減速機で前記ねじ軸の回転を前記回転運動出力軸に伝達させることを特徴とする。
請求項4は、前記回転運動出力軸に、前記回転運動出力軸よりも大径の周壁を有する拡径部が設けられ、前記拡径部の前記周壁に前記摩擦発生手段が接触することで摩擦力を発生させることを特徴とする。
請求項5は、前記拡径部は、前記周壁が内周壁となる筒状に形成され、前記拡径部の軸方向の少なくとも一端に前記回転運動出力軸が設けられ、前記拡径部の内部に前記摩擦発生手段が収納され、前記摩擦発生手段が前記拡径部の前記内周壁に接触することで摩擦力を発生させることを特徴とする。
請求項1に係る発明では、車体側部材と車輪側部材との間の相対的直線運動を回転運動に変換する直線−回転運動変換手段を備えた。この直線−回転運動変換手段に回転運動出力軸を介して摩擦発生手段を備えた。
そして、摩擦発生手段で回転運動出力軸の回転を抑制するために、回転運動出力軸に摩擦力を付与するようにした。
回転運動出力軸の回転を抑制することで、減衰力可変式ダンパの減衰力を路面の凹凸や車速などに対応させて可変(すなわち、調整)することができる。
ここで、回転運動出力軸に摩擦力を好適に付与するためには、回転運動出力軸の外周壁のうち周方向の略全面に押付力(押圧力)を作用させることが好ましい。
このように、回転運動出力軸の外周壁のうち略全面に押付力を作用させることで、回転運動出力軸の外周壁を略均等に摩耗させることができる。
よって、回転運動出力軸に押付力を均等に作用させることができる。
これにより、例えば、路面の凹凸や車速などに対応させて減衰力可変式ダンパの減衰力を適切に調整することができる。
請求項2に係る発明では、回転運動出力軸および摩擦発生手段をケース内に収納し、ケース内に作動油を封入した。
ここで、回転運動出力軸が回転することで、回転運動出力軸と摩擦発生手段との間の間隙に作動油を良好に供給する(導き入れる)ことができる。
よって、摩擦発生手段を回転運動出力軸の外周壁に接触させた際に、外周壁および摩擦発生手段間に作動油を介在させた状態で摩擦力を発生させることができる。
これにより、回転運動出力軸の外周壁の摩耗量を作動油で抑えるとともに、外周壁の摩耗量を均一にすることができる。
したがって、回転運動出力軸に押付力を一層均等に作用させることが可能になり、減衰力可変式ダンパの減衰力を一層適切に調整することができる。
請求項3に係る発明では、ボールねじのねじ軸および回転運動出力軸間に減速機を介装し、減速機でねじ軸の回転を回転運動出力軸に伝達させるようにした。
ねじ軸の回転を減速機で減速させて回転運動出力軸に伝達することで、回転運動出力軸の回転数を下げることができる。
これにより、回転運動出力軸の外周壁の摩耗量をさらに抑えることができ、減衰力可変式ダンパの減衰力をより一層適切に調整することができる。
さらに、回転運動出力軸の回転数を下げることで、摩擦発生手段を回転運動出力軸の外周壁に接触させた際に発生する摩擦熱を小さく抑えることができる。
よって、減衰力可変式ダンパを構成する材料の選択肢を、耐熱性に優れた金属材料に限らないで、金属材料に比して耐熱性に劣る樹脂やゴム材料まで広げることができる。
これにより、一例として、ケース内に作動油を封入する手段としてゴム製のシールを用いることを可能にできる。
加えて、回転運動出力軸の回転数を下げることで、摩擦発生手段で回転運動出力軸に発生させる摩擦力を小さく抑えることができる。
よって、摩擦発生手段(すなわち、減衰力可変式ダンパ)の小型化を図ることができる。
これにより、車体側部材と車輪側部材との間の比較的狭い空間に、減衰力可変式ダンパを配置する際のレイアウト性(すなわち、設計の自由度)を高めることができる。
請求項4に係る発明では、回転運動出力軸に拡径部を設け、拡径部の周壁を大径に形成した。拡径部の周壁を大径に形成することで、拡径部の周壁長(拡径部が回転する方向の周壁長さ寸法)を長く確保することができる。
よって、大径の周壁に摩擦発生手段を接触させて拡径部を一回転する際に、摩擦発生手段が拡径部の周壁に接触する面積(以下、「接触面積」という)を大きく確保することができる。
このように、拡径部の一回転当たりの接触面積を大きく確保することで、拡径部(回転運動出力軸)が一回転する間に発生する減衰力を高めることができる。すなわち、拡径部の回転数を下げた状態で所望の減衰力を得ることが可能になる。
このように、拡径部の回転数を下げることで拡径部の周壁の摩耗量を抑えることができる。
請求項5に係る発明では、拡径部の内部に摩擦発生手段を収納することで、減衰力可変式ダンパの全長を短く抑えることができる。
これにより、車体側部材と車輪側部材との間の比較的狭い空間に、減衰力可変式ダンパを配置する際のレイアウト性(すなわち、設計の自由度)を高めることができる。
本発明に係る減衰力可変式ダンパ(実施例1)を示す断面図である。 図1の2部拡大図である。 図2の3部拡大図である。 図2の4−4線断面図である。 図2のシュー部材を回転運動出力軸に接触させた状態を示す断面図である。 図5の6−6線断面図である。 本発明に係るダンパユニット(実施例2)を示す断面図である。 本発明に係るダンパユニット(実施例3)を示す断面図である。 本発明に係るダンパユニット(実施例4)を示す断面図である。 図9の10部拡大図である。 図10の11部拡大図である。 図10のシュー部材を拡径筒部に接触させた状態を示す断面図である。 図12の13−13線断面図である。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
実施例1に係るダンパユニット10について説明する。
図1に示すように、ダンパユニット10は、ホイールハウス(車体)11側およびナックル側(車輪側)に設けられた減衰力可変式ダンパ14と、減衰力可変式ダンパ14に設けられたスプリング16とを備えている。
ホイールハウス11は、車輪を覆うように車輪の上方に設けられた部材である。このホイールハウス11の頂部12に減衰力可変式ダンパ14の上端部(ケース)17が設けられている。
ナックルは、ナックル支持部材18を介して減衰力可変式ダンパ14の下端部(軸受)19に設けられ、ハブを介して車輪を支持する部材である。
すなわち、ナックルは、車輪側を構成する部材である。
減衰力可変式ダンパ14は、ホイールハウス11の頂部12に設けられたケース(車体側部材)17と、ケース17内に封入された作動油23と、ナックル支持部材18に設けられたストラット(車輪側部材)24と、ストラット24に設けられた直線−回転運動変換手段25と、直線−回転運動変換手段25に設けられた回転運動出力軸26と、回転運動出力軸26の回転を抑制する摩擦発生手段27とを備えている。
なお、ケース17内に作動油23を封入した理由については後述する。
ケース17は、有底筒状に形成された非磁性体のケース本体31と、ケース本体31の上開口部31aを塞ぐ非磁性体のケース蓋部36とを備えている。
ケース本体31は、円筒状に形成されたケース筒部32と、ケース筒部32の下端を塞ぐケース底部33と、ケース筒部32の上端から外側に張り出したケースフランジ34とを備えている。
ケース蓋部36は、外周部36aがケースフランジ34に重ね合わされることで、ケース本体31の上開口部31aを塞ぐ部材である。
ケースフランジ34にケース蓋部36の外周部36aを重ね合わせた状態で、ケースフランジ34および外周部36aがホイールハウス11の頂部12に設けられている。
この状態で、ケース本体31が頂部12の開口12aから下方(すなわち、車輪側に)に突出されている。
ストラット24は、有底筒状に形成されるとともに上端24aが開口された筒本体38と、筒本体38の底部39に設けられた軸受19とを備えている。
軸受19は、ナックル支持部材18を介してナックルが連結される部材である。
直線−回転運動変換手段25は、筒本体38の上端24aの開口に収納された(設けられた)ナット41と、ナット41に螺合するように設けられたねじ軸42と、ねじ軸42およびナット41間に介装された複数のボール43とを備えたボールねじが用いられている。
ねじ軸42は、ストラット24に対して同軸上に配置されている。
このねじ軸42は、ナット41の下方側の部位42aがストラット24内に収納され、ナット41の上方側の部位42bがストラット24の上方に突出されている。
そして、上方側の部位42bの上端42cに回転運動出力軸26が同軸上に設けられている。
回転運動出力軸26は、ねじ軸42の上端42cから上方に突出され、ねじ軸42およびケース17にそれぞれ同軸上に配置されている。
回転運動出力軸26は、ケース17にベアリング45を介して回動自在に設けられている。よって、ねじ軸42は、回転運動出力軸26を介してケース17に回転自在に設けられている。
この回転運動出力軸26は、殆どの部位がケース17内に収納されている。
したがって、ホイールハウス11とナックル支持部材18(すなわち、車輪)との間に相対的直線運動(すなわち、矢印A方向の振動)が生じた場合、ねじ軸42が時計回り方向や反時計回り方向(矢印B方向)に回転することで上下方向の振動を減衰力可変式ダンパ14で減衰することができる。
すなわち、直線−回転運動変換手段25は、ホイールハウス11とナックル支持部材18(すなわち、車輪)との間の相対的直線運動を回転運動に変換する手段である。
ねじ軸42の回転は回転運動出力軸26に伝えられる。
すなわち、回転運動出力軸26は、直線−回転運動変換手段25で変換された回転運動を出力する出力軸である。
摩擦発生手段27は、回転運動出力軸26に対して同軸上に配置され、この状態でケース17内に収納されている。
摩擦発生手段27は、回転運動出力軸26の回転を抑制するために、回転運動出力軸26に摩擦力を付与する手段である。
この摩擦発生手段27については図2で詳しく説明する。
スプリング16は、減衰力可変式ダンパ14に対して同軸上に設けられて、頂部12の上ばねストッパ部48に上端16aが当接されるとともに、ストラット24の下ばねストッパ部49に下端16bが当接されている。
このように、スプリング16を上ばねストッパ部48および下ばねストッパ部49間に介装させることで、スプリング16でホイールハウス11とナックル支持部材18(すなわち、車輪)との間の相対的直線運動(すなわち、矢印A方向の振動)を吸収することができる。
図2〜図4に示すように、摩擦発生手段27は、ケース底部33に固定プレート(非磁性体)51を介して設けられた固定部材52と、固定部材52に磁性体57を介して設けられた電磁コイル53と、固定部材52およびケース蓋部36間に設けられた移動部材54と、移動部材54に配置された複数のシュー部材55と、複数のシュー部材55および固定部材52間に配置された複数の球体(スチールボール)56と、複数のシュー部材55の下端部に設けられたスペーサ58と、スペーサ58および固定部材52間に設けられた圧縮ばね部材59とを備えている。
固定部材52は、回転運動出力軸26に対して同軸上に配置された状態で、ケース底部33に固定プレート51を介して固定された環状の部材である。
この固定部材52は、上部内周に固定凹部61が形成されて、固定凹部61の底部が傾斜面61aに形成されている。
傾斜面61aは、固定凹部61の側壁61bから固定部材52の内周壁52aに向かって傾斜角θ1の下り勾配で形成されている。
電磁コイル53は、固定部材52に埋設され、制御部64に接続されている。
制御部64は、エンジンアイドリング時に電磁コイル53を非通電状態に切り替え、走行時に電磁コイル53を通電状態に切り替えることが可能である。
さらに、制御部64は、走行時に、例えば、エンジン回転数や車速に対応させて電磁コイル53に供給する電流を調整することが可能である。
移動部材54は、固定部材52およびケース蓋部36間に設けられ、中央に貫通孔54aが形成され、貫通孔54aの外側に同軸上に環状溝66が形成されている。
貫通孔54aに回転運動出力軸26の上端26aが貫通されている。
環状溝66は、複数のシュー部材55を回転運動出力軸26の径方向に移動自在に支持可能な溝である。
シュー部材55は、上端が環状溝66に配置され、回転運動出力軸26の上端26aの外周壁(以下、上端外周壁という)73と対向する面にパッド69が設けられ、傾斜面61aに対向する部位にシュー外凹部71が形成されている。
このシュー部材55は、回転運動出力軸26の上端外周壁73に沿って周方向に複数個配置されている。
複数のシュー部材55のシュー外凹部71および固定部材52の固定凹部61間に複数の球体56が配置されている。
また、複数のシュー部材55の下端に環状のスペーサ58が設けられている。
スペーサ58および固定部材52間に圧縮ばね部材59が設けられている。
摩擦発生手段27によれば、制御部64で電磁コイル53を非通電状態に切り替えた場合に、図2に示すように、圧縮ばね部材59の付勢力でスペーサ58および複数のシュー部材55が上方に押し上げられる。
複数のシュー部材55が上方に押し上げられることで、移動部材54が上方に押し上げられてケース蓋部36に当接する。
複数のシュー部材55のシュー外凹部71が上方に移動することで、球体56が傾斜面61aに沿って上方に移動する(すなわち、回転運動出力軸26の上端外周壁73から離れる方向に移動する)。
これにより、複数のシュー部材55が回転運動出力軸26の上端外周壁73から離れた非接触状態(すなわち、拡径した状態)に保持される。
このように、複数のシュー部材55(具体的には、パッド69)が非接触状態に保たれることで、回転運動出力軸26の上端外周壁73から摩擦力が解除される。
図5〜図6に示すように、制御部64(図2参照)で電磁コイル53を通電状態に切り替えた場合、電磁コイル53が励磁される。
電磁コイル53が励磁されることで、移動部材54に磁力(吸引力)が作用する。この吸引力で、移動部材54が圧縮ばね部材59の付勢力に抗して下方に向けて(固定部材52に向けて)移動する。
移動部材54で複数のシュー部材55が下方に押し下げられ、シュー外凹部71が下方に移動する。
球体56が傾斜面61aに沿って下方に移動するとともに、回転運動出力軸26の上端外周壁73に近づく方向に移動する。
よって、複数のシュー部材55のパッド69が、回転運動出力軸26の上端外周壁73に向けて矢印(図6参照)の如く移動する(すなわち、縮径する)。
これにより、複数のシュー部材55のパッド69が回転運動出力軸26の上端外周壁73に接触した接触状態に保持される。
詳しくは、パッド69と上端外周壁73との間に作動油23を介在させた状態で、パッド69が上端外周壁73に接触した接触状態に保持される。
よって、パッド69と上端外周壁73との間に作動油23を介在させた状態で、回転運動出力軸26の上端外周壁73に摩擦力を付与することができる。
これにより、回転運動出力軸26の回転を抑制して、減衰力可変式ダンパ14の減衰力を、例えば、路面の凹凸や車速などに対応させて可変(すなわち、調整)することができる。
なお、作動油23は、一例として、通常のダンパに封入されるダンパオイルが用いられている。
ここで、回転運動出力軸26の上端外周壁73に摩擦力を好適に付与するためには、上端外周壁73の略全面に押付力(押圧力)を作用させることが好ましい。
そこで、図6に示すように、上端外周壁73の略全面に複数のパッド69を接触させるようにした。
このように、上端外周壁73の略全面に押付力を作用させることで、上端外周壁73を、図5、図6の想像線で示すように略均等に摩耗させることができる。
よって、回転運動出力軸26の上端外周壁73にパッド69の押付力を均等に作用させることができる。
ところで、上端外周壁73が、図5、図6の想像線で示すように略均等に摩耗した場合、摩耗した上端外周壁73とパッド69との間隔が大きくなる。
間隔が大きくなった場合に、電磁コイル53に通電して上端外周壁73にパッド69を当接させるためには、移動部材54の移動量を増やす必要がある。
すなわち、上端外周壁73の摩耗後に、摩耗前と同様の摩擦力を発生させるためには、移動部材54を摩耗前よりも電磁コイル53に近づける必要がある。
しかし、移動部材54を電磁コイル53に近づけた場合、磁力と距離との関係(磁力は距離の2乗に反比例するという関係)により、移動部材54に作用する磁力(吸引力)が大きくなる。移動部材54に作用する吸引力が大きくなることで、パッド69による上端外周壁73への押付力は必要以上に大きくなる。
このため、上端外周壁73とパッド69との間に発生する摩擦力が大きくなり、減衰力可変式ダンパ14の減衰力が必要以上に増す虞がある。
そこで、例えば、回転運動出力軸26の回転力やストラット24を持ち上げようとする持上力などを検知手段(例えば、力センサーなど)で検出し、検出した情報に基づいてフィードバック制御をおこなうことで、摩耗による摩擦力の変化を補正して減衰力可変式ダンパ14の減衰力を好適に保つことができる(調整することができる)。
ここで、ケース17内に作動油23を封入した理由について説明する。
すなわち、ケース17内に作動油23を封入することで、回転運動出力軸26が回転した際に、上端外周壁73とパッド69との間の間隙に作動油23を良好に供給する(導き入れる)ことができる。
よって、パッド69を上端外周壁73に接触させた際に、上端外周壁73およびパッド69間に作動油23を介在させた状態で摩擦力を発生(付与)させることができる。
これにより、上端外周壁73の摩耗量を作動油23で抑えるとともに、上端外周壁73の摩耗量を均一にすることができる。
したがって、上端外周壁73に押付力を一層均等に作用させることが可能になり、減衰力可変式ダンパの減衰力を一層適切に調整することができる。
つぎに、実施例2〜4を図7〜図13に基づいて説明する。なお、実施例2〜4において実施例1のダンパユニット10と同一・類似部材については同じ符号を付して説明を省略する。
実施例2に係るダンパユニット80について説明する。
図7に示すように、ダンパユニット80は、実施例1の減衰力可変式ダンパ14に代えて減衰力可変式ダンパ81を備えたものである。
減衰力可変式ダンパ81は、直線−回転運動変換手段25のねじ軸42および回転運動出力軸26間に減速機82を備えたもので、その他の構成は実施例1の減衰力可変式ダンパ14と同様である。
減速機82は、減速ケース83がケース底部33に設けられ、減速機82の入力軸84がねじ軸42の上端42cに同軸上に設けられ、減速機82の出力軸(図示せず)が回転運動出力軸26に同軸上に設けられている。
この減速機82は、減速ケース83内に減速用のギヤユニット(図示せず)が収納され、入力軸84の回転数を減速させて出力軸から出力するものである。
すなわち、ホイールハウス11とナックル支持部材18との間に矢印A方向の振動が生じてねじ軸42が矢印B方向に回転する場合に、減速機82で回転運動出力軸26の回転を減速することができる。
このように、ねじ軸42の回転(回転数)を減速機82で減速させて回転運動出力軸26に伝達することで、回転運動出力軸26の回転数を下げることができる。
これにより、回転運動出力軸26の上端外周壁73の摩耗量を抑えることができ、減衰力可変式ダンパ81の減衰力をより一層適切に調整することができる。
さらに、回転運動出力軸26の回転数を下げることで、パッド69(図3も参照)を回転運動出力軸26の上端外周壁73に接触させた際に発生する摩擦熱を小さく抑えることができる。
よって、減衰力可変式ダンパ81を構成する材料の選択肢を、耐熱性に優れた金属材料に限らないで、金属材料に比して耐熱性に劣る樹脂やゴム材料まで広げることができる。
これにより、一例として、ケース17内に作動油23を封入する手段としてゴム製のシール(図示せず)を用いることを可能にできる。
加えて、回転運動出力軸26の回転数を下げることで、パッド69で回転運動出力軸26の上端外周壁73に発生させる摩擦力を小さく抑えることができる。
よって、摩擦発生手段27(すなわち、減衰力可変式ダンパ81)の小型化を図ることができる。
これにより、ホイールハウス11とナックル支持部材18との間の比較的狭い空間86に、減衰力可変式ダンパ81を配置する際のレイアウト性(すなわち、設計の自由度)を高めることができる。
実施例3に係るダンパユニット90について説明する。
図8に示すように、ダンパユニット90は、実施例1の減衰力可変式ダンパ14に代えて減衰力可変式ダンパ91を備えたものである。
減衰力可変式ダンパ91は、直線−回転運動変換手段25のねじ軸42および回転運動出力軸26間に電動モータ92を備えたもので、その他の構成は実施例1の減衰力可変式ダンパ14と同様である。
電動モータ92は、モータケース93がケース底部33に設けられ、モータケース93にステータ94が設けられ、電動モータ92の駆動軸95がねじ軸42の上端42cおよび回転運動出力軸26に同軸上に設けられ、駆動軸95にロータ96が設けられている。
この電動モータ92は、短絡制動することで回転運動出力軸26の回転を抑制する減速手段として利用することができる。
すなわち、ホイールハウス11とナックル支持部材18との間に矢印A方向の振動が生じてねじ軸42が矢印B方向に回転する場合にロータ96が矢印B方向に回転する。
この状態において、電動モータ92を短絡することで、電動モータ92に磁界が発生し、発生した磁界でロータ96の回転を抑制する(すなわち、ロータ96に回生ブレーキをかけることができる)。
このように、ロータ96の回転を抑制することで、回転運動出力軸26の回転を減速することができ、摩擦発生手段27で発生させる摩擦力を小さく抑えることができる。
これにより、回転運動出力軸26の上端外周壁73の摩耗量を抑えることができ、減衰力可変式ダンパ91の減衰力をより一層適切に調整することができる。
さらに、回転運動出力軸26の回転数を下げることで、パッド69(図3も参照)を回転運動出力軸26の上端外周壁73に接触させた際に発生する摩擦熱を小さく抑えることができる。
実施例4に係るダンパユニット100について説明する。
図9に示すように、ダンパユニット100は、実施例1の減衰力可変式ダンパ14に代えて減衰力可変式ダンパ101を備えたものである。
減衰力可変式ダンパ101は、ホイールハウス11の頂部12に設けられたケース(車体側部材)103と、ケース103内に封入された作動油23と、ナックル支持部材18に設けられたストラット(車輪側部材)24と、ストラット24に設けられた直線−回転運動変換手段25と、直線−回転運動変換手段25に設けられた回転運動出力軸104と、回転運動出力軸104に設けられた拡径筒部(拡径部)105と、拡径筒部105の回転を抑制する摩擦発生手段107とを備えている。
図10〜図11に示すように、ケース103は、有底筒状に形成された非磁性体のケース本体111と、ケース本体111の上開口部111aを塞ぐ非磁性体のケース蓋部116とを備えている。
ケース本体111は、円筒状に形成されたケース筒部112と、ケース筒部112の下端を塞ぐケース底部113と、ケース筒部112の上端から外側に張り出したケースフランジ114とを備えている。
ケース蓋部116は、外周部116aがケースフランジ114に重ね合わされることで、ケース本体111の上開口部111aを塞ぐ部材である。
ケースフランジ114にケース蓋部116の外周部116aを重ね合わせた状態で、ケースフランジ114および外周部116aがホイールハウス11の頂部12に設けられている。
この状態で、ケース本体111が頂部12の開口12aから下方(すなわち、車輪側に)に突出されている。
回転運動出力軸104は、ねじ軸42の上端42c(図9参照)から上方に突出され、ねじ軸42およびケース103にそれぞれ同軸上に配置されている。
この回転運動出力軸104は、ケース底部113にベアリング118を介して回動自在に設けられている。よって、図9に示すねじ軸42は、回転運動出力軸104を介してケース底部113に回転自在に設けられている。
回転運動出力軸104の上端に拡径筒部105が同軸上に設けられている。
拡径筒部105は、円筒状(筒状)に形成された筒体部121と、筒体部121の下端(拡径筒部105の軸方向の一端)に設けられた筒底部122とで有底筒状に形成されている。
拡径筒部105の筒底部122に回転運動出力軸104の上端が同軸上に設けられている。
筒体部121は、ケース103内に上下のベアリング124を介して回転自在に収納され、回転運動出力軸104よりも大径の内周壁(周壁)123を有している。
これにより、図9に示すホイールハウス11とナックル支持部材18(すなわち、車輪)との間に相対的直線運動(すなわち、上下方向の振動)が生じた場合、ねじ軸42が時計回り方向や反時計回り方向に回転することで上下方向の振動を減衰することができる。
ねじ軸42の回転は回転運動出力軸104を介して拡径筒部105に伝えられる。
すなわち、拡径筒部105は、直線−回転運動変換手段25で変換された回転運動を出力する出力部である。
摩擦発生手段107は、拡径筒部105内に収納され、拡径筒部105に対して同軸上に配置されている。
この摩擦発生手段107は、拡径筒部105の回転を抑制するために、拡径筒部105に摩擦力を付与する手段である。
具体的には、摩擦発生手段107は、ケース蓋部116に支持軸131を介して設けられた固定部材132と、固定部材132に設けられた電磁コイル133と、固定部材132およびケース蓋部116間に設けられた移動部材134と、移動部材134に配置された複数のシュー部材135と、複数のシュー部材135および固定部材132間に配置された複数の球体(スチールボール)136と、複数のシュー部材135の下端部に設けられたスペーサ138と、スペーサ138および固定部材132間に設けられた圧縮ばね部材139とを備えている。
摩擦発生手段107を拡径筒部105内に収納し、拡径筒部105をケース103内に収納することで、図9に示す減衰力可変式ダンパ100の全長L1、すなわち、車体上下方向の全長を短く抑えることができる。
これにより、ホイールハウス11とナックル支持部材18との間の比較的狭い空間86に、減衰力可変式ダンパ100を配置する際のレイアウト性(すなわち、設計の自由度)を高めることができる。
固定部材132は、外周壁の上半部に傾斜面141に形成されている。
傾斜面141は、固定部材132の上端から下方に向けて、かつ支持軸131から離れる方向に向けて傾斜角θ2の下り勾配で形成されている。
電磁コイル133は、固定部材132に埋設され、図10に示す制御部64に接続されている。
制御部64は、エンジンアイドリング時に電磁コイル133を非通電状態に切り替え、走行時に電磁コイル133を通電状態に切り替えることが可能である。
さらに、制御部64は、走行時に、例えば、エンジン回転数や車速に対応させて電磁コイル133に供給する電流を調整することが可能である。
移動部材134は、ケース蓋部116およびシュー部材135間に設けられ、中央に貫通孔134aが形成され、貫通孔134aの外側に同軸上に環状溝144が形成されている。
貫通孔134aに支持軸131の上端が貫通されている。
環状溝144は、複数のシュー部材135を拡径筒部105の径方向に移動自在に支持可能な溝である。
シュー部材135は、上端が環状溝144に配置され、内周壁123の上端側の周壁(以下、上端内周壁という)123aと対向する面にパッド147が設けられ、傾斜面141に対向する内壁にシュー内凹部148が形成されている。
このシュー部材135は、拡径筒部105の上端内周壁123aに沿って周方向に複数個配置されている。
複数のシュー部材135のシュー内凹部148および固定部材132の傾斜面141に複数の球体136が配置されている。
また、複数のシュー部材135の下端に環状のスペーサ138が設けられている。
スペーサ138および固定部材132間に圧縮ばね部材139が設けられている。
摩擦発生手段107によれば、制御部64で電磁コイル133を非通電状態に切り替えた場合に、図10に示すように、圧縮ばね部材139の付勢力でスペーサ138および複数のシュー部材135が上方に押し上げられる。
複数のシュー部材135が上方に押し上げられることで、移動部材134が上方に押し上げられてケース蓋部116に当接する。
複数のシュー部材135のシュー内凹部148が上方に移動することで、球体136が傾斜面141に沿って上方に移動する(すなわち、拡径筒部105の上端内周壁123aから離れる方向に移動する)。
これにより、複数のシュー部材135(具体的には、パッド147)が上端内周壁123aから離れた非接触状態(すなわち、縮径した状態)に保持される。
このように、複数のシュー部材135が非接触状態に保たれることで、拡径筒部105の上端内周壁123aから摩擦力が解除される。
図12〜図13に示すように、制御部64で電磁コイル133を通電状態に切り替えた場合、電磁コイル133が励磁される。
電磁コイル133が励磁されることで、移動部材134に磁力(吸引力)が作用する。この吸引力で、移動部材134が圧縮ばね部材139の付勢力に抗して下方に移動する。
移動部材134で複数のシュー部材135が下方に押し下げられ、シュー内凹部148が下方に移動する。
球体136が傾斜面141に沿って下方に移動するとともに、拡径筒部105の上端内周壁123aに近づく方向に移動する。
よって、複数のシュー部材135のパッド147が、拡径筒部105の上端内周壁123aに向けて矢印(図13参照)の如く移動する(すなわち、拡径する)。
これにより、複数のシュー部材135のパッド147が拡径筒部105の上端内周壁123aに接触した接触状態に保持される。
詳しくは、パッド147と上端内周壁123aとの間に作動油23を介在させた状態で、パッド147が上端内周壁123aに接触した接触状態に保持される。
したがって、パッド147と上端内周壁123aとの間に作動油23を介在させた状態で、拡径筒部105の上端内周壁123aに摩擦力を付与することができる。
ここで、拡径筒部105の上端内周壁123aに摩擦力を好適に付与するためには、上端内周壁123aの略全面に押付力を作用させることが好ましい。
そこで、図13に示すように、上端内周壁123aの略全面に複数のパッド147を接触させるようにした。
このように、上端内周壁123aの略全面に押付力を作用させることで、上端内周壁123aを、図12、図13の想像線で示すように略均等に摩耗させることができる。
これにより、拡径筒部105の上端内周壁123aにパッド147の押付力を均等に作用させることができる。
これにより、実施例1の減衰力可変式ダンパ14と同様に、路面の凹凸や車速などに対応させて、減衰力可変式ダンパ101の減衰力を適切に調整することができる。
ここで、ケース103内に作動油23が封入されている。作動油23が封入されることで、拡径筒部105が回転した際に、上端内周壁123aとパッド147との間の間隙に作動油23を良好に供給する(導き入れる)ことができる。
よって、パッド147を上端内周壁123aに接触させた際に、上端内周壁123aおよびパッド147間に作動油23を介在させた状態で摩擦力を発生(付与)させることができる。
これにより、上端内周壁123aの摩耗量を作動油23で抑えるとともに、上端内周壁123aの摩耗量を均一にすることができる。
したがって、上端内周壁123aに押付力を一層均等に作用させることが可能になり、減衰力可変式ダンパ101の減衰力を一層適切に調整することができる。
また、拡径筒部105の内周壁123を回転運動出力軸104に比して大径に形成した。内周壁123を大径に形成することで、内周壁123の周壁長L2(図13参照)を長く確保することができる。
内周壁123の周壁長L2は、拡径筒部105が回転する方向の内周壁123の周壁長さ寸法である。
内周壁123の周壁長L2を長く確保することで、摩擦発生手段107が上端内周壁123aに接触する接触面積を大きく確保することができる。
このように、拡径筒部105の一回転当たりの接触面積を大きく確保することで、拡径筒部105(回転運動出力軸104)が一回転する間に発生する摩擦力を高めることができる。すなわち、拡径筒部105の回転数を下げた状態で所望の摩擦力を得ることが可能になる。
このように、拡径筒部105の回転数を下げることで上端内周壁123aの摩耗量を抑えることができる。
なお、本発明に係る減衰力可変式ダンパは、前述した実施例に限定されるものではなく適宜変更、改良などが可能である。
例えば、前記実施例1〜3では、減衰力可変式ダンパ14,81,91のケース17を車体側に取り付け、軸受19を車輪側に取り付けた例について説明したが、これに限らないで、減衰力可変式ダンパ14,80,90を上下反転させて軸受19を車体側に取り付け、ケース17を車輪側に取り付けることも可能である。
また、前記実施例4では、減衰力可変式ダンパ101のケース103を車体側に取り付け、軸受19を車輪側に取り付けた例について説明したが、これに限らないで、減衰力可変式ダンパ101を上下反転させて軸受19を車体側に取り付け、ケース103を車輪側に取り付けることも可能である。
さらに、前記実施例4では、筒体部121の下端に筒底部122を設け、筒底部122に回転運動出力軸104を設けた例について説明したが、これに限定するものではなく、筒体部121の上端や、筒体部121の両端(上端および下端)に回転運動出力軸104を設けることも可能である。
また、前記実施例1〜3では、回転運動出力軸26の上端外周壁73の略全周にパッド69…を接触させた例について説明したが、これに限らないで、上端外周壁73の一部にパッド69…を接触させることも可能である。
さらに、前記実施例4では、拡径筒部105の上端内周壁123aの略全周にパッド147…を接触させた例について説明したが、これに限らないで、上端内周壁123aの一部にパッド147…を接触させることも可能である。
また、前記実施例で示した減衰力可変式ダンパ14,81,91,101、ケース17,103、ストラット24、直線−回転運動変換手段25、回転運動出力軸26,104、摩擦発生手段27,107、ナット41、ねじ軸42、回転運動出力軸の上端外周壁73、減速機82、電動モータ92、拡径筒部105、筒底部122、内周壁123、上端内周壁123aなどの形状は例示したものに限定するものではなく適宜変更が可能である。
本発明は、車両の車体側部材および車輪側部材間の相対的直線運動で発生した振動を減衰可能な減衰力可変式ダンパを備えた自動車への適用に好適である。
10,80,90,100…ダンパユニット、11…ホイールハウス(車体)、14,81,91,101…減衰力可変式ダンパ、17,103…ケース(車体側部材)、23…作動油、24…ストラット(車輪側部材)、25…直線−回転運動変換手段(ボールねじ)、26,104…回転運動出力軸、27,107…摩擦発生手段、41…ナット、42…ねじ軸、73…回転運動出力軸の上端外周壁(外周壁)、82…減速機、105…拡径筒部(拡径部)、122…筒底部(拡径部の軸方向の一端)、123…内周壁(周壁)、123a…上端内周壁。

Claims (5)

  1. 車体側に設けられた車体側部材と、
    車輪側に設けられた車輪側部材と、
    前記車体側部材と前記車輪側部材との間の相対的直線運動を回転運動に変換する直線−回転運動変換手段と、
    前記直線−回転運動変換手段に設けられ、変換された回転運動を出力する回転運動出力軸と、
    前記回転運動出力軸の回転を抑制するために、前記回転運動出力軸に摩擦力を付与する摩擦発生手段と、
    を備えたことを特徴とする減衰力可変式ダンパ。
  2. 前記直線−回転運動変換手段はボールねじであり、
    前記ボールねじは、
    前記車体側部材と前記車輪側部材のいずれか一方に設けられたナットと、
    前記ナットに螺合され、前記車体側部材と前記車輪側部材の他方に設けられたねじ軸と、を備え、
    前記ねじ軸に前記回転運動出力軸が設けられ、
    前記回転運動出力軸および前記摩擦発生手段がケース内に収納され、
    前記ケース内に作動油が封入され、
    前記摩擦発生手段を前記回転運動出力軸の外周壁に接触させることで、前記外周壁および前記摩擦発生手段間に前記作動油を介在させた状態で摩擦力を発生させることを特徴とする請求項1記載の減衰力可変式ダンパ。
  3. 前記ボールねじの前記ねじ軸および前記回転運動出力軸間に減速機が介装され、
    前記減速機で前記ねじ軸の回転を前記回転運動出力軸に伝達させることを特徴とする請求項2記載の減衰力可変式ダンパ。
  4. 前記回転運動出力軸に、前記回転運動出力軸よりも大径の周壁を有する拡径部が設けられ、
    前記拡径部の前記周壁に前記摩擦発生手段が接触することで摩擦力を発生させることを特徴とする請求項1記載の減衰力可変式ダンパ。
  5. 前記拡径部は、前記周壁が内周壁となる筒状に形成され、
    前記拡径部の軸方向の少なくとも一端に前記回転運動出力軸が設けられ、
    前記拡径部の内部に前記摩擦発生手段が収納され、
    前記摩擦発生手段が前記拡径部の前記内周壁に接触することで摩擦力を発生させることを特徴とする請求項4記載の減衰力可変式ダンパ。
JP2009004846A 2009-01-13 2009-01-13 減衰力可変式ダンパ Expired - Fee Related JP5315067B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009004846A JP5315067B2 (ja) 2009-01-13 2009-01-13 減衰力可変式ダンパ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009004846A JP5315067B2 (ja) 2009-01-13 2009-01-13 減衰力可変式ダンパ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010164087A true JP2010164087A (ja) 2010-07-29
JP5315067B2 JP5315067B2 (ja) 2013-10-16

Family

ID=42580418

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009004846A Expired - Fee Related JP5315067B2 (ja) 2009-01-13 2009-01-13 減衰力可変式ダンパ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5315067B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012072785A (ja) * 2010-09-28 2012-04-12 Shimizu Corp 摩擦ダンパー
JP2019120275A (ja) * 2017-12-28 2019-07-22 Kyb株式会社 マウント装置

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0425053U (ja) * 1990-06-22 1992-02-28
JP2005256927A (ja) * 2004-03-11 2005-09-22 Toyota Motor Corp 電磁緩衝器
JP2007225021A (ja) * 2006-02-23 2007-09-06 Kayaba Ind Co Ltd 緩衝器
JP2008035614A (ja) * 2006-07-28 2008-02-14 Kayaba Ind Co Ltd 制御装置およびアクチュエータの制御装置
JP2008256198A (ja) * 2007-03-13 2008-10-23 Honda Motor Co Ltd 車両の減衰力可変式ダンパ

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0425053U (ja) * 1990-06-22 1992-02-28
JP2005256927A (ja) * 2004-03-11 2005-09-22 Toyota Motor Corp 電磁緩衝器
JP2007225021A (ja) * 2006-02-23 2007-09-06 Kayaba Ind Co Ltd 緩衝器
JP2008035614A (ja) * 2006-07-28 2008-02-14 Kayaba Ind Co Ltd 制御装置およびアクチュエータの制御装置
JP2008256198A (ja) * 2007-03-13 2008-10-23 Honda Motor Co Ltd 車両の減衰力可変式ダンパ

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012072785A (ja) * 2010-09-28 2012-04-12 Shimizu Corp 摩擦ダンパー
JP2019120275A (ja) * 2017-12-28 2019-07-22 Kyb株式会社 マウント装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP5315067B2 (ja) 2013-10-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7624850B2 (en) Damping device having controllable resistive force
JP4396611B2 (ja) 車両用懸架シリンダ装置
EP2200848B1 (en) Electromagnetic shock absorber for vehicle
JP5142810B2 (ja) サスペンション装置
JP2012002300A (ja) リニアガイド装置およびこれを備えた電磁緩衝器
JP4736844B2 (ja) ばね下ダイナミックダンパおよびサスペンション装置
JP4959483B2 (ja) 磁気粘性流体緩衝器
JP2008143436A (ja) 車両用電磁式ショックアブソーバ
JP5315067B2 (ja) 減衰力可変式ダンパ
JP2019157947A (ja) マスダンパ
JP4611802B2 (ja) エアサスペンション装置
JP4708392B2 (ja) 電磁式ショックアブソーバ
JP2004197817A (ja) 車両用電磁緩衝器
JP5086011B2 (ja) 磁気粘性流体緩衝器
JP2009168098A (ja) ボールねじ装置
JP4340589B2 (ja) インホイールモータシステム
JP2010179728A (ja) 車高調整装置
JP2011122644A (ja) 電磁緩衝器
JP2012002308A (ja) リニアガイド装置およびこれを備えた電磁緩衝器
JP2009184595A (ja) サスペンション装置
JP5623006B2 (ja) サスペンション装置
JP2010286099A (ja) マウント
JP4831345B2 (ja) サスペンション装置
JP2006117209A (ja) 車両懸架装置
JP2009293772A (ja) 電磁緩衝器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111125

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120522

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121011

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121016

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121212

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130702

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130708

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5315067

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees