JP2010161848A - 電力制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の構成では、家電機器の使い過ぎでブレーカの定格に近づいていたり、ブレーカの定格を超えたため家電機器が電力抑制されて通電を切られているのか、故障で通電できていないのかが使用者にとっては大変わかりにくいものであった。
【解決手段】第一の通信媒体につながる通信処理部21と総電力を検知する電力算出部13を備え宅内の使用電力を監視する電力制御装置3と、第一の通信媒体につながる第一の通信処理部61と第二の通信媒体につながる第二の通信処理部62とWebサーバ機能部63を備えた状況通知装置と、Webブラウザ機能と第二の通信媒体につながる通信処理部とを備えたテレビからなり、前記状況通知装置9は第一の通信媒体を介してやりとりされる前記通信機能付き家電機器または前記アダプタおよび前記電力制御装置間の通信内容を傍受し現在の電力使用状況を第二の通信処理部からテレビに表示する電力制御システム。
【選択図】図1

Description

本発明は、家電機器使用時に家電機器が消費する電力の検知及び制御を行い、電気の使いすぎによるブレーカ遮断の事態を未然に防ぐ電力制御システムに関するものである。
従来から使用されている電力制御システムの一例を図4に示す。従来の電力制御システムは、商用電源20に接続しているコンセント11と、家電機器10のプラグ9を接続しているアダプタコンセント8の間に接続しているアダプタ101と電力制御装置110によって構成している。家電機器10としては、テレビ、エアコン、その他空調機器などである。アダプタ101は、アダプタプラグ12とアダプタプラグ12に接続している線路と、この線路に設けているリレー105と、家電機器10が消費している電力を検出する電力検知手段7と、前記リレー105を駆動する通電制御部104と、この通電制御部104を制御するアダプタ制御手段102と、電力制御装置110との間で通信を行う通信処理部103と、前記線路の末端となっているアダプタコンセント8を備えている。
また、電力制御装置110は、アダプタ101の通信処理部103と通信する通信処理部112と、電力制御装置制御手段111と分電盤の主幹ブレーカに接続される全ての家電機器が消費している電力を検知する電力検知手段18および19を備えている。アダプタの通信処理部103および電力制御装置の通信処理部112には、電力線搬送通信処理部や赤外通信処理部や微弱無線通信処理部や特定小電力無線通信処理部が使用される。
116および118はハウスコード設定部である。これは隣家も同じシステムを使っている場合、隣家のシステムの電力制御装置やアダプタと通信し合わないようにするためにひとつの家ごとに固有のコードを割り当てるための設定部であり、3ビット程度のディップスイッチが用いられる。
115はアダプタの識別コード設定部であり電力制御装置110がアダプタを見分けるための識別コードを設定するためのものであり、ひとつの家の中で同じ識別コードを持つアダプタが存在しないように割り当てていく。これも8ビット〜16ビット程度のディップスイッチが用いられる。
117は電力制御装置110の識別コード設定部である。通常、ひとつのシステムに電力制御装置はひとつしか用いられないため、電力制御装置110のこの識別コード設定部117は省略される場合もある。
また、識別コード115は電力を抑制するときのアダプタ間の優先順位を兼ねる場合もある。例えば電力が不足してきた場合、識別コードの若いものから順番に電力を抑制していくなどの優先順位づけが自動的にされる。
アダプタ制御手段102や電力制御装置制御手段111にはマイクロコンピュータが用いられる。 アダプタ制御手段102は、通信処理部103から家電機器の電力抑制の制御信号を受けると、通電制御部104に信号を出しリレー105を動作させ通電を切るものである(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−251760号公報
しかしながら、前記従来の構成では、家電機器の使い過ぎでブレーカの定格に近づいていたり、あるいは、家電機器の使い過ぎでブレーカの定格を超えたため家電機器が電力抑制されて通電を切られているのか、故障で通電できていないのかが使用者にとっては大変わかりにくいものであった。
また、新しくこの従来の電力制御システムを家に導入する場合、隣家にも同じシステムがあると互いに混信し誤動作するためハウスコードを隣家とは異なるものに設定する必要がある。この場合は、隣近所に同じシステムが使われていないかを調べたり、適当なハウスコードで動作させ、誤動作が見られたらハウスコードを変更するといった手間が必要であった。
また、電力制御システムの制御下におく家電機器を新しく追加登録する場合、新しい家電機器につけるアダプタの識別コードを電力制御装置に教える必要があるが、この場合はまず、新しく追加するアダプタにどの識別コードを割り当てるかを決めなければならない。既にアダプタに割り当てている識別コードを紙などに記録してあればすぐに未使用の識別コードが判るが、そうでない場合は全てのアダプタの識別コードを調べていく必要があった。
本発明は上記の従来の課題に鑑み、家電機器の使い過ぎでブレーカの定格に近づいていたり、あるいは、家電機器が電力抑制されて通電が切られていたり、または、当初使用者が設定した運転モードよりも消費電力が少ない運転モードに変更されているときは、使用者にそのことがわかるようにパソコンやテレビの画面に表示して知らせることができ、さらに、新しく電力制御システムを家に導入する場合のハウスコードの設定やアダプタや家電機器の識別コード割り振りおよび電力抑制の優先順位づけなどのシステム設定を使用者が判り易いようにパソコンやテレビの画面に表示して設定することができ、さらに、新しく電力制御システムの制御下におく家電機器を追加登録する場合も、識別コード割り振りおよび電力抑制の優先順位づけなどのシステム設定を使用者が判り易いようにパソコンやテレビの画面に表示して設定できるシステムの提供を目的としている。
前記従来の課題を解決するために、本発明の電力制御システムは、有線または無線の第一の通信媒体につながる通信処理部と自己の消費電力を測定または把握する電力算出部を備えた通信機能付き家電機器、または、商用電源と家電機器の間に接続され第一の通信媒体につながる通信処理部と家電機器の消費電力を測定または把握する電力算出部を備えたアダプタと、第一の通信媒体につながる通信処理部と商用電源の1つ以上の電気系統につながる機器が消費する総電力を検知する電力算出部を備え宅内の機器の使用電力を監視または制御する電力制御装置と、第一の通信媒体につながる第一の通信処理部と有線または無線の第二の通信媒体につながる第二の通信処理部とWebサーバ機能を備えた状況通知装置と、Webブラウザ機能と有線または無線の第二の通信媒体につながる通信処理部とを備えたパソコンまたはテレビからなり前記状況通知装置は第一の通信媒体を介してやりとりされる前記通信機能付き家電機器または前記アダプタおよび前記電力制御装置間の通信内容を傍受し現在の電力使用状況を第二の通信処理部から第二の通信媒体を介して前記パソコンまたはテレビに表示するようにしている。
これにより家電機器の使い過ぎでブレーカの定格に近づいていたり、あるいは、家電機器が電力抑制されて通電が切られていたり、または、当初使用者が設定した運転モードよりも消費電力が少ない運転モードに変更されているときは、使用者にそのことがわかるようにパソコンやテレビの画面で表示して知らせることのでき、さらに、識別コード割り振りや電力抑制の優先順位づけなどのシステム設定を使用者が判り易いようにパソコンやテレビの画面に表示して設定できる電力制御システムを提供できる。
本発明の通電制御装置は、コントローラからの指示によりアダプタが接続されている電気機器の通電を切ったり、より消費電力の少ない運転モードに電気機器の運転を変更したり、一旦電力が抑制されたが電力の使い過ぎの状態ではなくなったためまた電力の復帰が可能なときは、そのことを使用者がよくわかるようにパソコンやテレビで表示させことができるため、使用者は電気機器の故障でないことがすぐにわかり、また、電力消費を増やすような電気機器の使い方は抑えようという注意を喚起できる。
請求項1に記載の発明は、有線または無線の第一の通信媒体につながる通信処理部と自己の消費電力を測定または把握する電力算出部を備えた通信機能付き家電機器または商用電源と家電機器の間に接続され第一の通信媒体につながる通信処理部と家電機器の消費電力を測定または把握する電力算出部を備えたアダプタと、第一の通信媒体につながる通信処理部と商用電源の1つ以上の電気系統につながる機器が消費する総電力を検知する電力算出部を備え宅内の機器の使用電力を監視または制御する電力制御装置と、第一の通信媒体につながる第一の通信処理部と有線または無線の第二の通信媒体につながる第二の通信処理部とWebサーバ機能を備えた状況通知装置と、Webブラウザ機能と有線または無線の第二の通信媒体につながる通信処理部とを備えたパソコンまたはテレビからなり、前記状況通知装置は第一の通信媒体を介してやりとりされる前記通信機能付き家電機器または前記アダプタおよび前記電力制御装置間の通信内容を傍受し現在の電力使用状況を第二の通信処理部から第二の通信媒体を介して前記パソコンまたはテレビに表示するため、使用者は現在の家の中の電力の使用状況が容易にわかる。
請求項2に記載の発明は、電力制御装置は電力算出部で検知する電力の上限値を記憶する上限値記憶部を備え、商用電源の1つ以上の電気系統につながる機器が消費する総電力がこの上限値に近くなると警告電文を通信処理部から送信し、状況通知装置は警告電文を第一の通信処理部で受信し、第二の通信処理部からパソコンまたはテレビに電力の使い過ぎを警告する画面を表示させるため、使用者は電力の使いすぎであることが容易にわかる。
請求項3に記載の発明は、電力制御装置は家電機器が消費する総電力が上限値に近くなるか上限値を超えると家電機器のいずれかに対し消費電力を落とすことを指示した指令電文を通信処理部から第一の通信媒体を介して送信し、家電機器が消費する総電力が上限値よりも低くなると消費電力を落とすことを指示した指令電文を送った前記家電機器に対し消費電力の増加を許可する指令電文を通信処理部から第一の通信媒体を介して送信し、状況通知装置は第一の通信媒体に流れる消費電力の増加を許可する指令電文を第一の通信処理部で受信し、第二の通信処理部から第二の通信媒体を介して前記パソコンまたはテレビに一旦電力を落とした家電機器の電力復帰ができるようになったことを画面を表示させるため、使用者は電力の使いすぎで消費電力を落とされたままの家電機器があり、現在は電力に余裕ができたため消費電力の復帰が可能であることが容易にわかる。
請求項4に記載の発明は、電力制御装置は家電機器への電力を割り当てる際の家電機器間の優先順位や各家電機器やアダプタの第一の通信媒体上の識別コードなどのシステム設定情報を記憶するシステム設定情報記憶部を備え、状況通知装置は第二の通信媒体につながるパソコンまたはテレビにシステム設定用の画面を表示させ、操作者が前記パソコンまたは前記テレビに表示されるシステム設定用の画面にて設定したシステム設定情報を前記パソコンまたは前記テレビから第二の通信媒体を介して第二の通信処理部が受け、このシステム設定情報を第一の通信処理部から第一の通信媒体を介して電力制御装置に送ることにより、電力制御装置はシステム設定情報を更新するため、使用者は容易に家全体の消費
電力が増え過ぎたときに電力を落としていく家電機器の優先順位の設定や変更、または、消費電力の抑制制御をさせる家電機器の追加登録などが容易に行える。
請求項5に記載の発明は、電力制御装置は電力算出部で検知する電力の積算値を記憶する消費電力記憶部を備え、使用者の操作に従い第二の通信媒体につながるパソコンまたはテレビに日々の消費電力の推移を表示するため、日々の電力の使い過ぎを抑える啓蒙に役立てることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態)
図1は、本発明の一実施例である電力制御システムの構成図である。本発明の第1の実施の形態では、単相3線式200Vを家庭内に引き込んだ分電盤1の出口側の電源ラインL1とL2を電流クランプ2で挟み、電力制御装置3にて家庭内で消費する電力を測定する。ここで、家庭内で消費する電力を正確に測定するためには、電圧も測定しかつ電圧位相と電流位相も見て力率を算出しなければならないが、電流値だけからでも家庭内の消費電力の大小は観測できるため、電流測定だけで電力を推定する方式をとっている。
分電盤の出力ラインには、AC200V系としてIHクッキングヒータ4、AC100V系として、L1相にはエアコン7aが接続されたアダプタ5aとドライヤ8が、L2相にはエアコン7bが接続されたアダプタ5bと、状況通知装置9とテレビ10が接続されている。
また、電力制御装置3とIHクッキングヒータ4とアダプタ5a、5bには、第一の通信媒体として無線電波で通信する通信処理部(図示なし)が内蔵されていて互いに情報の伝達を行うことができる。なお、無線電波の通信方式としては、特定小電力無線を使用し400MHz帯の周波数を用いている。6は第一の通信媒体にて通信する通信処理部のアンテナである。
なお、状況通知装置9も第一の通信媒体にて通信する通信処理部(図示なし)を備えており、他の機器と同様にアンテナ6を備えていて、同一システム内の空間で伝送される無線通信データを傍受し各機器の情報を収集することができる。また、内部にはソフトウェアとしてWebサーバを搭載していて、文字や画像などが表示できるような表示手段は持たないため安価に構築できるユニットである。
さらに、状況通知装置9とテレビ10は、第二の通信媒体である汎用的なLANケーブル150を介して互いに通信するための第二の通信処理部(図示なし)を内部に備えている。テレビ10にはWebブラウザが備えられていて、汎用的なLANケーブルを介して、テレビ10やパソコン(図示なし)などのWebクライアント機能を備えた機器のWebブラウザを利用して画面表示により状況通知装置9で収集した情報などを閲覧することができる。
なお、汎用的なLANとは、物理的には特に指定するものではなく、HTTPプロトコルで送受信が可能なネットワーク網であれば、何でも構わず有線である必要もない。
また、151はLANケーブルを分岐分配するためのハブである。テレビは、モデム/ルータ152を介して、インターネット153に接続可能である。
なお、実際の家庭では、他にも多数の機器が接続されるが、説明を簡略化するため上記
構成として、以下、説明していく。
図2は電力制御システムの電力制御装置3のブロック図であり、電力制御装置3は、単相3線式200VのL1相の電源系統ラインに流れる電流を測定するL1電流検知部11aとL2相の電源系統ラインに流れる電流を測定するL2電流検知部11bがあり、L1電流検知部11aとL2電流検知部11bで測定した電流値をもとに電力算出部13で電力値を算出する。
21は第一の通信媒体である無線電波で通信するための通信処理部である。制御部14は、計測した電力データを演算処理したり、通信処理部21で受信した電文を解析したり、制御信号やデータの送信するための送信電文の生成を行う。
上限値記憶部15は、L1相とL2相に流れる電流値やこの電流値を元に算出される電力の上限値を記憶する。上限値の設定は、デフォルト値として予め制御部のマイクロコンピュータのプログラムの中に記述しておいても良い。変更が必要な場合は、後述する手順により記憶内容を変更できる。
16はシステム設定情報記憶部であり、ハウスコードや各機器の識別コード、および各機器の電力抑制の優先順位などを記憶する。
図3は、IHクッキングヒータ4のブロック図である。IHクッキングヒータ4は、3つのIHコイルと1つのグリルの機能を有したものを利用し、IHコイル上では、出力レベル10段階で設定可能な「加熱」や、「揚物」、「加熱調理」、「湯沸」などの機能がユーザが選択して使用できる。また、グリルはヒータで制御するもので、「魚焼き」など数種類のシーケンスパターンによる調理モードを選択できる。なお、IHクッキングヒータの加熱等の原理に関しては周知されたものとして説明および図示を省略する。
IHクッキングヒータ4は、200Vの電源の自己が消費する電流を測定する電流検知部31と、供給される200Vの電圧を測定する電圧検知部32があり、電流検知部31と電圧検知部32で測定した電流値と電圧値をもとに電力算出部33でIHクッキングヒータ4の使用電力値を算出する。
21は電力制御装置と同様に第一の通信媒体である無線電波で通信するための通信処理部である。制御部34は、計測した電力データを演算処理したり、通信処理部21で受信した電文を解析したり、制御信号やデータの送信するための送信電文の生成を行う。
操作部35は、IHクッキングヒータの各IHコイルやグリルにおいて、「加熱」、「揚物」、「加熱調理」、「湯沸」などの機能を選択するボタンなどのスイッチで構成されている。
なお、操作部35のスイッチは静電スイッチやタクトSW、タッチパネルなどで構わない。また、表示部36は、操作部35で選択した機能のモード表示や運転動作中の動作状態などをLEDや液晶パネルで表示する。
37は状態記憶部でありハウスコードの値や識別コードの値および現在の動作状態などを記憶するものである。現在の動作状態としては、例えば工場出荷後まだ電力制御装置に登録されたことがあるか未だ登録されていない状態かなどである。
40はIHCH制御部であり操作部35で設定した動作モードを制御部34から指示され鍋底の温度を監視しながらIHのパワー制御を行う。
図4は、電力制御システムのエアコンなどの家電機器に接続するアダプタのブロック図である。アダプタ5aは、図3のIHクッキングヒータ4と同様の機能を有する部については、同様の符番を付与し、異なる部分について説明を行う。
リモコン送信部41は、赤外線発光ダイオードからリモコン信号を送信するものであり、エアコン7aの冷房や暖房などの運転モードや温度、風量等をリモコン信号として送信することができる。
リモコン受信部42は、リモコン信号を受信するものであり、エアコンに付属するリモコンで操作した場合に送信したリモコン信号を傍受して、リモコン信号データを記憶する。この記憶したリモコン信号データは、電力抑制状態を解除する場合に、記憶したリモコン信号を生成しエアコンにリモコン信号を送信する。
制御部46は、電力制御装置3から削減電力や使用可能電力の情報を受信して電力抑制が必要な場合に、エアコンにリモコン送信部41から電力抑制するリモコン信号を出力する。具体的には、運転モードを「送風モード」に変更する。「送風モード」にする利点としては、エアコンのコンプレッサを停止するため、エアコンの消費電力を数十ワット程度に削減できることと、ユーザーがエアコンの室内機を見ても送風で風が出ていることがわかるため、エアコンを停止したと勘違いすることもないもないため、エアコンの付け忘れを防止できる。
また、アダプタ4には、電源プラグ44と、コンセント45が備えられていて、電源プラグ44は、家庭内のコンセントに差し、エアコンはコンセント45に差し込むことによって、エアコンの使用電力を把握することができる。
図5は状況通知装置9のブロック図である。64は状況通知装置9の制御部であるが基本的にはパソコンと同等の機能を有するものである。61は第一の通信媒体である無線電波で電力制御装置3やIHクッキングヒータ4、アダプタ5aまたはアダプタ5bと通信する第一の通信処理部である。
62は第二の通信媒体である汎用的なLANケーブル150を介して互いに通信するための第二の通信処理部である。63はWebサーバとして機能するときの相手の端末(パソコンやWeb対応テレビなど)の画面に表示するためのWebサーバ情報を持つWebサーバ機能部である。
次に動作について説明する。以下、機器側とは、IHクッキングヒータ4やエアコンが接続されたアダプタ5a、5bを指す。
図1においてIHクッキングヒータ4が、加熱レベルが増加するモードへ遷移する操作をした場合、必要電力Aを算出する。必要電力Aは、IHクッキングヒータ4があらかじめ動作モードと消費電力に関するテーブルをIHCH制御部40内に保持しており、操作された動作モードに対して現在の動作モードと比較して電力の差分値を必要電力として扱う。
例えば、IHクッキングヒータ4が左IH加熱をレベル5(900W)で動作中に、レベル7(1600W)にユーザが加熱レベルを上げる操作をした場合は、差分値700Wを必要電力Aとする。この差分値が0より小さい場合は、出力電力が減少する動作であるので、電力制御装置3に問い合わせをせずに必要電力Aで動作する。
つまり、加熱レベルが増加しないモードへ遷移する操作をした場合は、電力制御装置3に必要電力の問い合わせをせずに、必要電力Aで動作させることで、電力制御装置との無駄な通信をなくす。
必要電力Aを算出した後、必要電力Aで使用したいことを電力制御装置3に問い合わせるため送信する。問い合わせた結果として電力制御装置3から使用可能電力Bを受信すると、必要電力Aと使用可能電力Bを比較して必要電力Aの方が小さければ、使用可能電力B以下の電力の動作モードを決定し、決定した電力値を使用決定電力Cとして電力制御装置3に送信する)。
なお、モードを決定する方法としては、手動設定であれば、必要電力より使用可能電力の方が小さい場合は、レベルダウンしたモードの選択を行い、自動調理中であれば、使用電力ピーク値が使用可能電力以下で動作するように制御したり、また、「炊飯」など出力電力を変えてしまうと、おいしいご飯が焚けなくなってしまう場合などは、自動調理を開始させないようにする。一例をあげると、先ほどのレベル5からレベル7に加熱レベルをあげたときに、使用可能電力が500Wであったとすると現在の動作モードであるレベル5(900W)から500Wを加算して1400Wまで使用であり、1400W以下の最大のレベルで動作させることになる。
このとき、状況通知装置9はユーザが設定したレベルでの動作をしていないことを検知し、第二の通信処理部からデータを送信することで、Webクライアント機能を備えたテレビ10に図6のような画面を表示させる。もちろんこのときはテレビ10にてWebブラウザが起動されている必要はある。テレビ10にて状況通知装置9からのメッセージ画面を見るためには、あらかじめ状況通知装置9の第二の通信媒体上でのIPアドレスを状況通知装置9に設定し、さらにテレビ10のWebブラウザにも状況通知装置9のIPアドレスを登録しておく必要がある。この状況通知装置9の第二の通信媒体上でのIPアドレスは工場出荷時にデフォルト値として「192.168.1.80」などの値が記憶されておりこの値で問題なければこのまま使用し、他のLANにつながる機器とIPアドレスが同じであれば後述する手順でIPアドレスを変更できる。
一方、電力制御装置3の処理としては、必要電力AをIHクッキングヒータ4から受信すると、L1電流検知部11aとL2電流検知部11bで検知した電流値の総和から上限値記憶部15に記憶されている電流値(本実施の形態では、30A)との差分を取り、定格電流値からの余裕度を電力に換算して余裕電力Dを算出する。
受信した必要電力Aより余裕電力Dの方が小さければ、IHクッキングヒータ4が必要電力Aで動作してしまうと定格電流を越えてブレーカが遮断してしまう恐れがあるため、IHクッキングヒータ4より優先度の低い機器で削減可能な削減可能電力Eを算出する。
例えば、エアコン7aや7bがIHクッキングヒータ4より優先度が低い機器として設定されており、エアコン7aが600W、エアコン7bが500Wで動作中のとき、このエアコン2台の運転モードを「送風」モードにすれば、ファンの駆動電力の20Wだけに落とすことができ、最大1060Wが削減可能となる。
このように電力制御装置3は、必要電力Aと優先順位が低い機器から削減可能な電力を加算して、必要電力以上を確保するまで、優先順位が低い機器を検索する。
また、エアコンなど機器の動作状況は、機器の消費電力が100W以上変化したときに機器あるいはアダプタ側から電力制御装置3に通知したり、1分毎など定期的に電力制御装置3が各機器にポーリングすることで各機器の現在の消費電力を把握できる。
また、エアコン7aおよび7bの2台はそれぞれアダプタ5aおよび5bに接続されていて、アダプタのリモコン送信部41からエアコンの動作を制御できる。そしてエアコンの電力を落としたときは図6に示したテレビ10の画面には「機器を使い過ぎのためエアコンの電力を落としました。」などのような表示をして使用者にエアコンの故障ではないことを通知する。
そして、余裕電力D+削減可能電力Eとして使用可能電力(D+E=B)を算出し、使用可能電力BをIHクッキングヒータ4に送信する。
図6における画面上の確認ボタン70は、使用者がこの画面をみて了解したことをシステムに通知するためのものであり、テレビのリモコンを使ってこのボタンをクリックするとこのメッセージは消去される。
次に初期設定手順について説明する。図7はテレビ10のWebブラウザを立ち上げ状況通知装置9のURL(IPアドレス)を指定した時に最初に表示される画面である。ここで72の初期設定ボタンをテレビ10のリモコンを使ってクリックすると、その操作が第二の通信媒体であるLANケーブルを介して状況通知装置9に伝わり、状況通知装置9のWebサーバ機能がテレビ10のWebブラウザに対し初期設定画面を送り出す。
図8は初期設定画面であり、ハウスコードの確認や変更画面に移るボタン77、電力または電流の上限値を確認したり変更する画面に移るボタン78、および、状況通知装置9のIPアドレスを確認したり変更する画面に移るボタン79、そして図7の画面など前の画面に戻るボタン70が表示されている。それぞれテレビ10のリモコンを使ってクリックすると、その操作が第二の通信媒体であるLANケーブルを介して状況通知装置9に伝わり、状況通知装置9のWebサーバ機能がテレビ10のWebブラウザに対し選択されたボタンに対応する次の画面を送り出す。
例えば図8の画面のボタン79をクリックした場合は、図9の画面が表示される。図9におテキストボックス82には現在のIPアドレスが表示されている。ここでIPアドレスを変更する場合はテキストボックス82にテレビ10のリモコンでカーソルを移動し新しいアドレスを書き込み、設定ボタン83をクリックする。この操作が状況通知装置9に伝わり、状況通知装置9は、新しいIPアドレスを表示したテキストボックス82を表示した新しい画面を送り出すと同時にシステム設定情報記憶部16に新しいIPアドレスを記憶する。
次に例えば図8の画面においてボタン78をクリックした場合は、図10の画面が表示される。図10におテキストボックス86には現在の上限値が表示されている。ここで上限値を変更する場合はテキストボックス86にテレビ10のリモコンでカーソルを移動し新しい数値を書き込み、設定ボタン83をクリックする。この操作が状況通知装置9に伝わり、状況通知装置9は、新しい上限値を表示したテキストボックス82を表示した新しい画面を送り出すと同時に上限値記憶部15に新しい上限値を記憶する。
次に機器を登録する場合の手順を説明する。機器登録は一番最初の画面に戻り、図7の画面においてボタン73をクリックする。すると前述のとおりこの操作情報が状況通知装置9に伝わり、図11の画面が表示される。図11において、画面には登録されている機器ごとに部屋名と機器名と識別コードが表示される。ここで新しく登録したい機器がある場合は新規ボタン95をクリックする。すると前述と同じようなしくみで図12の画面に変わる。この画面がでたときに、新しく登録したい機器に付けるアダプタを電源コンセントにつなぐと、新しく登録したい機器のアダプタは例えば図4の状態記憶部37にはまだ
登録されていないという情報が入っているため、制御部46は通信処理部21を介して電力制御装置3に対し登録要求を出す。この登録要求の電文のアダプタの識別コードには初期値が入っている。
電力制御装置3は登録要求を受け取るとシステムの中で未だ使われていない識別コード「0050881」をこのアダプタに割り当てる。そして機器を置く部屋名と機器名の欄が文字入力待ちの状態になる。使用者はこの部屋名と機器名の欄97と98に機器を設置する部屋の名称と新しく追加登録する機器の名称をテレビのリモコンを使って入力する。入力された情報は状況通知装置9から電力制御装置3に対して第一の通信媒体を介して送られる。
新しく追加登録される機器は電力制御装置3に対して電文をおくり、また、電力制御装置3も新しく追加登録される機器に対して電文を送るが、状況通知装置9はこれらのやり取りを傍受してテレビ画面に出す情報を生成する。
また機器の削除は図11の画面のボタン96を使って行い、削除したという情報は状況通知装置9から電力制御装置3に対して第一の通信媒体を介して送られる。詳細な操作手順については説明を省略する。
次に図7の画面において状況モニタボタン74をクリックした場合について説明する。状況モニタボタン74をクリックすると図13の画面が表示され日々の電力使用量と推移が一目でわかるグラフが表示される。この表示をすることで使用者は電力の使いすぎに注意することができる。また、電力の使用量は電力制御装置3が記録しており、状況通知装置9からの要求があるとデータを送出する。
このように、家電機器の使い過ぎでブレーカの定格に近づいていたり、あるいは、家電機器の使い過ぎでブレーカの定格を超えたため家電機器が電力抑制されてもテレビやパソコンに状況が瞬時に表示されるため、故障ではないと使用者にわかりやすい。
また、新しくこの従来の電力制御システムを家に導入する場合、隣家にも同じシステムがあると互いに混信し誤動作するためハウスコードを隣家とは異なるものに設定する必要があるが、隣近所に同じシステムが使われていないかを調べたり、適当なハウスコードで動作させ、誤動作が見られたらハウスコードを変更するといった面倒な手間をかけずにテレビやパソコンの画面を見て確認やハウスコードの変更が簡単にできる。
また、電力制御システムの制御下におく家電機器を新しく追加登録する場合、新しい家電機器につけるアダプタの識別コードを使用者が電力制御装置に教える必要はなく、新しく追加するアダプタにどの識別コードを割り当てるかを調べる必要もなく簡単に機器を追加できる。
また、画面に日々の電力使用量と推移が一目でわかるグラフが表示されることで使用者は電力の使いすぎに注意することができる。
また、本実施の形態では、第一の通信媒体として配線が不要な特定小電力の無線通信でデータの送受信を行ったが、電灯線通信や有線接続であっても構わない。
なお、本実施の形態はいずれも電力制御システムの手段の全てもしくは一部として、コンピュータを機能させるためのプログラムとしても同様の構成でできるものである。
なお、本実施の形態で説明した手段・部は、CPU(またはマイコン)、RAM、RO
M、記憶・記録装置、I/Oなどを備えた電気・情報機器、コンピュータ、サーバー等のハードリソースを協働させるプログラムの形態で実施してもよい。プログラムの形態であれば、磁気メディアや光メディアなどの記録媒体に記録したりインターネットなどの通信回線を用いて配信することで新しい機能の配布・更新やそのインストール作業が簡単にできる。
以上のように、本発明にかかる電力制御システムは、家庭内の小規模なシステムや家庭以外の大規模なシステムにも同様の方法が適用でき、省エネの観点からも電流上限値を設定したい場合には、同様の方法で適用できる。
本発明の電力制御システムのシステム構成図 電力制御システムの電力制御装置のブロック図 電力制御システムのIHクッキングヒータのブロック図 電力制御システムのエアコンに接続するアダプタのブロック図 電力制御システムの状況通知装置のブロック図 電力を使いすぎのときにテレビに映される画面を示す図 テレビから状況通知装置にアクセスした時の初期画面を示す図 テレビから状況通知装置にアクセスし初期設定を選択したときの画面を示す図 テレビから状況通知装置にアクセスしIPアドレスを選択したときの画面を示す図 テレビから状況通知装置にアクセスし上限値を選択したときの画面を示す図 テレビから状況通知装置にアクセスし機器登録を選択したときの画面を示す図 テレビから状況通知装置にアクセスし機器を新規に登録するときの画面を示す図 テレビから状況通知装置にアクセスし状況モニタを選択したときの画面を示す図 従来の電力制御システムの構成図
3 電力制御装置
4、IHクッキングヒータ
5a、5b アダプタ
6 アンテナ
9 状況通知装置
10 テレビ
11a L1電流検知部(電流検知部)
11b L2電流検知部(電流検知部)
13、33 電力算出部
14、34、46、64 制御部
15 上限記憶部
16 システム設定情報記憶部
21 通信処理部
31 電流検知部
32 電圧検知部
35 操作部
36 表示部
37 状態記憶部
40 IHCH制御部
41 リモコン送信部
42 リモコン受信部
61 第一の通信処理部
62 第二の通信処理部
63 Webサーバ機能部
64 制御部
150 LANケーブル
153 インターネット

Claims (5)

  1. 有線または無線の第一の通信媒体につながる通信処理部と自己の消費電力を測定または把握する電力算出部を備えた通信機能付き家電機器または、商用電源と家電機器の間に接続され第一の通信媒体につながる通信処理部と家電機器の消費電力を測定または把握する電力算出部を備えたアダプタと、
    第一の通信媒体につながる通信処理部と商用電源の1つ以上の電気系統につながる機器が消費する総電力を検知する電力算出部を備え宅内の機器の使用電力を監視または制御する電力制御装置と、
    第一の通信媒体につながる第一の通信処理部と有線または無線の第二の通信媒体につながる第二の通信処理部とWebサーバ機能を備えた状況通知装置と、
    Webブラウザ機能と有線または無線の第二の通信媒体につながる通信処理部とを備えたパソコンまたはテレビからなり、
    前記状況通知装置は第一の通信媒体を介してやりとりされる前記通信機能付き家電機器または前記アダプタおよび前記電力制御装置間の通信内容を傍受し現在の電力使用状況を第二の通信処理部から第二の通信媒体を介して前記パソコンまたはテレビに表示する電力制御システム。
  2. 電力制御装置は電力算出部で検知する電力の上限値を記憶する上限値記憶部を備え、商用電源の1つ以上の電気系統につながる機器が消費する総電力がこの上限値に近くなると警告電文を通信処理部から第一の通信媒体を介して送信し、
    状況通知装置は第一の通信媒体に流れる警告電文を第一の通信処理部で受信し、第二の通信処理部から第二の通信媒体を介して前記パソコンまたはテレビに電力の使い過ぎを警告する画面を表示させる請求項第1に記載の電力制御システム。
  3. 電力制御装置は家電機器が消費する総電力が上限値に近くなるか上限値を超えると家電機器のいずれかに対し消費電力を落とすことを指示する電文を通信処理部から第一の通信媒体を介して送信し、
    家電機器が消費する総電力が上限値よりも低くなると消費電力を落とすことを指示した前記家電機器に対し消費電力の増加を許可する電文を通信処理部から第一の通信媒体を介して送信し、
    状況通知装置は第一の通信媒体に流れる消費電力の増加を許可する電文を第一の通信処理部で受信し、第二の通信処理部から第二の通信媒体を介して前記パソコンまたはテレビに一旦電力を落とした家電機器の電力復帰ができるようになったことを画面を表示させる請求項第2に記載の電力制御システム。
  4. 電力制御装置は家電機器への電力を割り当てる際の家電機器間の優先順位や各家電機器やアダプタの第一の通信媒体上の識別コードなどのシステム設定情報を記憶するシステム設定情報記憶部を備え、
    状況通知装置は第二の通信媒体につながるパソコンまたはテレビにシステム設定用の画面を表示させ、操作者が前記パソコンまたは前記テレビに表示されるシステム設定用の画面にて設定したシステム設定情報を前記パソコンまたは前記テレビから第二の通信媒体を介して第二の通信処理部が受け、このシステム設定情報を第一の通信処理部から第一の通信媒体を介して電力制御装置に送ることにより、電力制御装置はシステム設定情報を前記システム設定情報記憶部に記憶する請求項第1から請求項第3に記載の電力制御システム。
  5. 電力制御装置は電力算出部で検知する電力の積算値を記憶する消費電力記憶部を備え、
    使用者の操作に従い第二の通信媒体につながるパソコンまたはテレビに日々の消費電力の推移を表示する請求項第1から請求項第3に記載の電力制御システム。
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