JP2010160929A - 燃料電池装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】発電停止後に、燃料電池の冷却動作が終了するまでに要する時間を短縮することが可能な燃料電池装置を提供する。
【解決手段】原燃料と水から燃料を生成する改質器5と、改質器5で生成された燃料と酸化剤ガスとの反応によって発電する燃料電池6と、燃料電池6と改質器5の間に挟まれた熱電変換素子7と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、燃料電池装置に関する。
特許文献1には、発電停止後に、燃料電池の燃料極への燃料及び水の供給量を徐々に減少させていくことで、燃料極を還元状態に保持しつつ、燃料電池を冷却させる燃料電池装置が記載されている。
特開2006−294508号公報
しかし、燃料及び水の供給量を減少させながら、発電停止後の冷却を行う燃料電池装置では、燃料電池装置の冷却が終了するまで燃料を供給し続ける必要があるため、その間、改質器の温度を改質可能温度以上に保持する必要がある。また、改質器の改質可能温度(例えばメタノールの場合200-400℃)は、燃料電池の燃料極材料の酸化温度(例えばニッケルサーメットの場合約300℃以上)と比べて、同程度かそれ以上となる。このため、別途冷却手段を備えることが困難な携帯機器用の燃料電池においては、改質器に隣接する燃料電池の燃料極材料が酸化しない温度まで降温させるのに相当の時間を要した。更に、燃料電池の燃料極材料を酸化しない温度に降温させるまで、長時間にわたって燃料を供給し続ける必要があり、大量の燃料を必要とする等の問題があった。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、発電停止後に、燃料電池の冷却動作が終了するまでに要する時間を短縮することである。
以上の課題を解決するため、本発明の一の態様によれば、気化された原燃料と水から燃料を生成する改質器と、前記改質器で生成された燃料と酸化剤ガスとの反応によって発電する燃料電池と、前記燃料電池と前記改質器の間に挟まれた熱電変換素子と、を備えることを特徴とする燃料電池装置が提供される。
好ましくは、前記燃料電池の発電を停止する発電停止工程と、前記発電停止工程後に前記熱電変換素子に電流を印加して、前記熱電変換素子に前記燃料電池から前記改質器への熱の移動を行わせる燃料電池冷却工程と、を実行する制御装置を更に備える。
好ましくは、原燃料を気化させて前記改質器へと送出する蒸発器と、前記蒸発器に原燃料を供給する燃料供給手段と、前記燃料電池へ酸化剤ガスを供給する第1の酸化剤ガス供給手段と、を更に備え、前記制御装置は、前記燃料供給手段及び前記第1の酸化剤ガス供給手段に供給を行わせると共に前記燃料電池の発電を開始する発電開始工程を実行し、前記発電開始工程の実行後に、前記発電停止工程及び前記燃料電池冷却工程を実行する。
好ましくは、前記改質器の温度を検出する第1の温度検出手段を更に備え、前記燃料電池冷却工程において、前記制御装置が前記第1の温度検出手段の検出温度に基づいて前記熱電変換素子に印加する電流の大きさを制御することにより、前記熱電変換素子による前記燃料電池から前記改質器への熱の移動量が調節され、前記改質器の温度が所定値に保たれる。
好ましくは、前記蒸発器に設けられ、前記燃料電池から排出されてきた燃料を燃焼させることで生じる燃焼熱により前記蒸発器を加熱する第1の燃焼器と、前記第1の燃焼器へ燃焼用の酸化剤ガスを供給する第2の酸化剤ガス供給手段とを更に備え、前記制御装置は、前記発電停止工程の実行後に前記第2の酸化剤ガス供給手段に供給を行わせ、前記第2の酸化剤ガス供給手段の供給開始後に前記燃料電池冷却工程を実行する。
好ましくは、前記制御装置は、前記発電停止工程の実行後に前記第1の酸化剤ガス供給手段の供給を停止させ、前記第1の酸化剤ガス供給手段の供給停止後に前記燃料電池冷却工程を実行する。
好ましくは、前記燃料電池に設けられ、前記燃料電池から排出された未反応の燃料と、前記第1の酸化剤ガス供給手段から前記燃料電池に供給されて前記燃料電池から排出された未反応の酸化剤ガスと、を反応させることで生じる反応熱により前記燃料電池を加熱する第2の燃焼器を更に備える。
好ましくは、前記燃料電池の温度を検出する第2の温度検出手段を更に備え、前記制御装置は、前記燃料電池冷却工程の実行中に前記第2の温度検出手段による検出温度を所定閾値と比較し、その比較の結果、前記第2の温度検出手段による検出温度が前記所定閾値未満であると判断した場合に、前記燃料供給手段による供給を停止させると共に前記第1の酸化剤ガス供給手段に供給を行わせる冷却停止準備工程を実行する。
好ましくは、前記燃料電池の温度を検出する第2の温度検出手段と、前記蒸発器に酸化剤ガスを供給する第3の酸化剤ガス供給手段と、を更に備え、前記制御装置は、前記燃料電池冷却工程の実行中に前記第2の温度検出手段による検出温度を所定閾値と比較し、その比較の結果、前記第2の温度検出手段による検出温度が前記所定閾値未満であると判断した場合に、前記燃料供給手段による供給を停止させると共に前記第3の酸化剤ガス供給手段に供給を行わせる冷却停止準備工程を実行する。
好ましくは、前記蒸発器の温度を検出する第3の温度検出手段を更に備え、前記発電停止工程の実行から前記冷却停止準備工程の実行までの間、前記制御装置が前記第3の温度検出手段による検出温度に基づいて前記燃料供給手段を制御することにより、前記原燃料の供給量が調節され、前記蒸発器の温度が所定値に保たれる。
好ましくは、前記制御装置は、前記冷却停止準備工程の実行後に前記燃料電池冷却工程を終了する。
好ましくは、前記燃料電池は、固体酸化物型燃料電池、アルカリ型燃料電池、リン酸型燃料電池又は溶解塩燃料電池である。
好ましくは、前記熱電変換素子は、前記燃料電池と前記改質器の温度差を利用してゼーベック効果により起電力を生じ、電流を印加されることでペルチェ効果により前記燃料電池から吸熱すると共に前記改質器を加熱する。
好ましくは、前記改質器、前記熱電変換素子及び前記燃料電池を内部に収容する断熱容器を更に備える。
本発明によれば、発電停止後に、燃料電池の冷却動作が終了するまでに要する時間を短縮することができる。
本発明の実施形態における燃料電池装置を示したブロック図である。 同実施形態における断熱容器内の構成を示した断面図である。 同実施形態における熱電変換素子を示した側面図である。 同実施形態における燃料電池装置の回路構成を示したブロック図である。 同実施形態における断熱容器内部の熱流を示す図である。 同実施形態における燃料電池装置の運転停止の流れを示したフローチャートである。
以下に、本発明を実施するための好ましい形態について図面を用いて説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
図1は、本発明の実施形態に係る燃料電池装置100を示すブロック図である。この燃料電池装置100は、ノート型PC、PDA、電子手帳、デジタルカメラ、携帯電話機、腕時計、ゲーム機器等といった携帯型の電子機器に搭載されている。図1に示された構成要素のうち燃料カートリッジ1が電子機器に対して着脱可能とされ、他の構成要素は電子機器に内蔵される。燃料カートリッジ1が電子機器に装着されると燃料カートリッジ1と燃料ポンプ2が接続される。
燃料電池装置100には、燃料カートリッジ1、燃料ポンプ2の他、空気ポンプ3、蒸発器4、改質器5、燃料電池6、熱電変換素子7等が備えられている。
図2は断熱容器9の内部を示す断面図である。図1に示す構成要素のうち、蒸発器4、改質器5、燃料電池6、熱電変換素子7、熱交換器兼燃焼器4a、熱交換器5a及び燃焼器6dが断熱容器9内に収容されている。蒸発器4、改質器5、燃料電池6、熱交換器兼燃焼器4a、熱交換器5a及び燃焼器6dは流路基板8に搭載されている。流路基板8には流路が形成され、蒸発器4、改質器5、燃料電池6の燃料極6aの順に連なる経路が流路基板8の流路によって構成される。また、燃料電池6の空気極6b、燃焼器6dの順に連なる経路も流路基板8の流路によって構成され、更に燃焼器6d、熱交換器5a、熱交換器兼燃焼器4aの順に連なる経路も流路基板8によって構成される。これにより反応物や生成物がそれらの経路で送られるようになっている。流路基板8の一端部は断熱容器9の側面を貫通し、外部に突出している。断熱容器9の外部へ突出した流路基板8の一端部は、外部から蒸発器4への燃料の供給が可能になっていると共に、熱交換器兼燃焼器4aからの排ガスの外部への排出が可能になっている。熱電変換素子7は改質器5と燃料電池6の間に挟まれるようにして設けられている。断熱容器9内は例えば10Paといった、大気圧よりも低い気圧に維持されており、断熱容器9内の熱が外部に放散し難くなっている。
次に、図1及び図2を参照して各構成要素について説明する。
燃料カートリッジ1には、液体燃料(例えば、メタノール、エタノール、ジメチルエーテル)と水が混合した状態又は別々になった状態で貯留されている。
燃料ポンプ2は、燃料カートリッジ1から液体燃料及び水を吸い上げて蒸発器4へ送液する燃料供給手段である。燃料ポンプ2は、電気駆動式ポンプである。燃料ポンプ2と蒸発器4を接続する流路の途中には燃料流量制御バルブ2aが設けられていて、蒸発器4へ送る液体燃料及び水の流量が燃料制御バルブ2aによって調節される。
空気ポンプ3は、外部の空気を取り込んで、蒸発器4、熱交換器兼燃焼器4a及び燃料電池6の空気極6bに供給するものである。空気ポンプ3は、電気駆動式ポンプである。空気ポンプ3と空気極6bを接続する流路の途中には第1の酸化剤ガス供給手段である空気流量制御バルブ3cが、空気ポンプ3と熱交換器兼燃焼器4aを接続する流路の途中には第2の酸化剤ガス供給手段である空気流量制御バルブ3bが、空気ポンプ3と蒸発器4を接続する流路の途中には第3の酸化剤ガス供給手段である空気流量制御バルブ3aがそれぞれ設けられている。これら3つの空気流量制御バルブ3a、3b、3cが開くことによって空気ポンプ3から蒸発器4、熱交換器兼燃焼器4a及び空気極6bへ空気が供給され、空気流量制御バルブ3a、3b、3cが閉じることによって空気供給が停止され、空気流量制御バルブ3a、3b、3cの開度が制御されることによって空気の供給流量が調節される。
蒸発器4は、燃料ポンプ2から送出されてきた液体燃料と水の混合液を気化させるものである。蒸発器4には、温度と抵抗値が比例関係にある電熱材からなるヒータ兼温度センサ4b(第3の温度検出手段)が設けられ、燃料ポンプ2から蒸発器4に送られた混合液はヒータ兼温度センサ4bの熱により蒸発する。また、蒸発器4の温度がヒータ兼温度センサ4bによって検出される。蒸発器4で気化した水と燃料は改質器5へと送出される。
改質器5は、蒸発器4から送出されてきた混合気を改質して水素や一酸化炭素を含む生成ガスを生成するものである。改質器5の内部には微細な反応流路が形成され、反応流路の壁面には改質触媒(例えば、Cu/ZnO触媒やPd/ZnO触媒)が担持されている。また、改質器5には、温度と抵抗値が比例関係にある電熱材からなるヒータ兼温度センサ5b(第1の温度検出手段)が設けられている。蒸発器4から送出されてきた混合気は改質器5内の反応流路を流れ、改質触媒によって燃料と水が、ヒータ兼温度センサ5bによって加熱された高温条件下(例えば、メタノールの場合、200〜400℃)で改質反応を起こす。燃料カートリッジ1内の燃料がメタノールである場合には、反応流路内で式(1)、(2)のような化学反応が起きる。これにより水素、一酸化炭素及び二酸化炭素等を含む生成ガスが生成する。生成ガスは燃料電池6の燃料極6aへと送出される。
CH3OH+H2O→3H2+CO2 …(1)
2+CO2→H2O+CO …(2)
改質器5の温度は、ヒータ兼温度センサ5bによって検出される。
燃料電池6は、燃料極6aと、空気極6bと、燃料極6aと空気極6bの間に挟まれた電解質膜6cと、を有する。また、燃料電池6には、温度と抵抗値が比例関係にある電熱材からなるヒータ兼温度センサ6e(第2の温度検出手段)が、燃料極6a、空気極6b及び燃焼器6dをそれぞれ加熱できるように設けられている。改質器5から送出されてきた水素、一酸化炭素を含む生成ガスは燃料極6aに導入され、空気ポンプ3から空気流量制御バルブ3cを経由して供給される空気は空気極6bに導入される。
電解質膜6cは固体酸化物電解質膜である。そのため、ヒータ兼温度センサ6eによって加熱された高温条件下(例えば、ニッケルサーメットの場合、約300℃以上)において、燃料極6aでは次式(5)、(6)のような反応が起き、空気極6bで生成された酸素イオンが電解質膜6cを透過し、空気極6bでは次式(7)のような反応が起こる。この電気化学反応により、燃料極6aと空気極6bとの間で電力が生じる。
2+O2-→2e-+H2O …(5)
CO+O2-→CO+2e- …(6)
2+4e-→2O2- …(7)
なお、燃料電池6は、電解質膜6cを固体高分子電解質膜とした固体高分子型燃料電池であってもよい。その他、高濃度リン酸を電解質膜としたリン酸型燃料電池、炭酸リチウム等を電解質膜とした溶融炭酸塩型燃料電池としてもよい。なお、燃料電池6を固体高分子型燃料電池またはリン酸型燃料電池とする場合には、改質器5と燃料電池6とを接続する流路の途中に一酸化炭素除去器を設け、改質器5で生成した生成ガスから一酸化炭素を除去した上で燃料電池6へと送出する。
燃料電池6の温度は、ヒータ兼温度センサ6eによって検出される。
燃料極6aと空気極6bとの間で生じた電力は電子機器の各負荷(二次電池、電気部品等)に供給される。燃料極6aで反応に寄与しなかった水素等(未反応の燃料)、及び空気極6bで反応に寄与しなかった空気(未反応の酸化剤ガス)は、それぞれ燃焼器6dへと送出される。
燃焼器6dは、流路基板8を燃料電池6との間に挟んだ状態で燃料電池6に設けられている。燃焼器6dは、水素を燃焼させて、燃料極6a、空気極6bを加熱するものである。燃焼器6dの内部には反応流路が形成され、その反応流路の壁面に燃焼触媒(例えば、Pt触媒)が担持されている。燃料極6aから送出されてきた水素ガス等は、空気極6bから送出されてきた空気と混合された状態で燃焼器6dの反応流路を流れる。そして、混合気がヒータ兼温度センサ6eにより加熱され、混合気のうち水素が燃焼触媒により燃焼する。燃焼せずに僅かに残った水素を含む高温の燃焼ガスは熱交換器5aへと送出される。
熱交換器5aは、流路基板8を改質器5との間に挟んだ状態で改質器5に設けられている。熱交換器5aは、燃焼器6dから送出された高温の燃焼ガスと、改質器5内を流れる低温の混合気との間で熱交換させるものである。熱交換器5a内を高温の燃焼ガスが流れ始めると、ヒータ兼温度センサ5bによる加熱は停止され、燃焼ガスの熱が改質器5に伝導することにより改質器5における改質反応が促進される。熱交換により温度の低下した燃焼ガスは第1の燃焼器である熱交換器兼燃焼器4aへと送出される。
熱交換器兼燃焼器4aは、燃料電池装置100が発電を行っているときには、蒸発器4の反応流路を流れる液体燃料及び水と、熱交換器5aから送出されてきた燃焼ガスとの間で熱交換させるものである。これにより、蒸発器4の反応流路を流れる液体燃料及び水を気化させる。
また、熱交換器兼燃焼器4aは、発電停止後の燃料電池装置100の冷却時に、燃焼を停止する燃焼器6dに代わって水素を燃焼して除去する第1の燃焼器の役割も果たしている。熱交換器兼燃焼器4aの内部にも反応流路が形成され、その反応流路の壁面に燃焼触媒(例えば、Pt触媒)が担持されている。熱交換器5aから送出されてきた水素を含む混合気は、空気ポンプ3から空気流量制御バルブ3bを経由して供給される空気と混合された状態で熱交換器兼燃焼器4aの反応流路を流れる。そして、混合気がヒータ兼温度センサ4bにより加熱され、混合気中に含まれる微量な水素が燃焼して水となる。生成した水は、水蒸気となって二酸化炭素等の排ガスと共に外部へと排出される。
熱電変換素子7は、改質器5と燃料電池6との間に設けられ、燃料電池装置100の発電を停止させる際に、燃料電池6から吸熱すると共に、改質器5を加熱するのに用いられる。以下、熱電変換素子7について具体的に説明する。
図3は熱電変換素子7を示す側面図である。熱電変換素子7は、p型半導体71a〜71c、n型半導体72a〜72c、電極73a〜73g、吸熱基板74a、排熱基板74b等を備える。
同一個数のp型半導体71a〜71c及びn型半導体72a〜72cは互いに間隔を空けて縦一列に交互に配列され、いずれも一端面が改質器5側に、他端面が燃料電池6側に向けられている。一番上に配列されたp型半導体71aの一端面は電極73aを介して二次電池の負極に電気的に接続され、他端面は電極73bを介して下方に配列されたn型半導体72aの一端面に電気的に接続されている。n型半導体72aの他端面は、電極73cを介してp型半導体71bの一端面に電気的に接続され、p型半導体71bの他端面は電極73dを介してn型半導体72bの一端面に電気的に接続されている。n型半導体72bの他端面は、電極73eを介してp型半導体71cの一端面に電気的に接続され、p型半導体71cの他端面は電極73fを介してn型半導体72cの一端面に電気的に接続されている。n型半導体72cの他端面は、電極73gを介して二次電池の正極に電気的に接続されている。このようにして、p型半導体71a〜71c、n型半導体72a〜72c及び二次電池による直列回路が構成されている。
電極73b、73d、73fの、各半導体が接触している面の裏側には吸熱基板74aが貼り付けられている。また、電極73a、73c、73e、73gの、各半導体と接触している面の裏側には排熱基板74bが貼り付けられている。吸熱基板74a及び排熱基板74bは共に絶縁性及び熱伝導性を備えている。そして、熱電変換素子7は、吸熱基板74a及び排熱基板74bの厚さを調節することで、吸熱基板74aが燃料電池6の側面に、排熱基板74bが改質器5の側面にそれぞれ接するようになっている。以上のようにして熱電変換素子7が構成されている。
なお、本実施形態ではp型・n型各半導体を3個ずつ、縦一列の配列のみ示しているが、必要に応じて半導体の個数を増減させてもよいし、横方向にも半導体を配列して、縦横に広がりを持った配列としてもよい。
このようにして構成された直列回路に直流電流を流すと、n型半導体72a〜72cでは、電子が電極73b、73d、73f側から電極73c、73e、73g側に移動する。このとき、電子が、電極73b、73d、73fからn型半導体72a〜72cに移動するためのエネルギーと、n型半導体72a〜72cの内部を電極73c、73e、73gまで移動するためのエネルギーを電極73b、73d、73fから奪うため、電極73b、73d、73fでエネルギーが不足し、温度が低下する。一方、電極73c、73e、73gでは、電子が放出するエネルギーにより温度が上昇する。
同様に、p型半導体71a〜71cでは、正孔が、見かけ上、電極73b、73d、73f側から電極73a、73c、73e側に移動する。このとき、正孔が、電極73b、73d、73fからp型半導体71a〜71cに移動するためのエネルギーと、p型半導体71a〜71cの内部を電極73a、73c、73eまで移動するためのエネルギーを電極73b、73d、73fから奪うため、電極73b、73d、73fでエネルギーが不足し、温度が低下する。一方、電極73a、73c、73eでは、正孔が放出するエネルギーにより温度が上昇する。
温度が低下した電極73b、73d、73fは、吸熱基板74aからエネルギーを奪うため、吸熱基板74aの温度が低下する。温度が上昇した電極73a、73c、73e、73gが排熱基板74bにエネルギーを放出することで、排熱基板74bの温度が上昇する。以上のペルチェ効果により、吸熱基板74aから排熱基板74bへ熱を移動させることができる。
なお、電極73a、73gと電源の接続の仕方を反対にすることで、即ち、直列に接続されたp型半導体71aの端部を正極に接続し、n型半導体72cの端部を負極に接続し、直流電流を流すことで、排熱基板74bから吸熱基板74aへ熱を移動させることも可能である。
図4は、燃料電池装置100の回路構成を示したブロック図である。制御装置20は、CPU、RAM、ROM等を有するマイクロコンピュータである。そして、制御装置20は、ROMに格納されたプログラムに従って、燃料ポンプ2及び空気ポンプ3の駆動及び停止を制御する。また、燃料流量制御バルブ2a及び空気流量制御バルブ3a、3b、3cの開閉を制御する。
また、制御装置20は、蒸発器4のヒータ兼温度センサ4b、改質器5のヒータ兼温度センサ5b及び燃料電池6のヒータ兼温度センサ6eへ供給する電力を制御し、蒸発器4、改質器5、燃料電池6の温度を制御する。
また、制御装置20は、DC/DCコンバータ、二次電池、電子機器の内部回路等の負荷と、燃料電池6とを接続する電気回路の途中に設けられるスイッチ10のON・OFFの切り替えを制御する。具体的には、制御装置20は、スイッチ10をONにして燃料電池6と負荷とを電気的に接続することにより、燃料電池6を発電することが可能な状態(閉回路状態)として、燃料電池6による発電を開始する。また、制御装置20は、スイッチ10をOFFにして燃料電池6と負荷とを電気的に切り離すことにより、燃料電池6を発電することができない状態(開回路状態)として、燃料電池6による発電を停止する。
また、制御装置20は、ヒータ兼温度センサ4b、6eの検出温度に基づいて、燃料ポンプ2及び燃料流量制御バルブ2aを制御する機能を有する。具体的には、発電停止後の燃料電池6の冷却時に、ヒータ兼温度センサ4bによって蒸発器4の温度を一定時間ごとに計測しておき、ヒータ兼温度センサ4bの検出温度が所定閾値を上回った場合には、燃料流量制御バルブ2aを閉じて燃料の供給量を減少させる。また、ヒータ兼温度センサ4bの検出温度が所定値以下となった場合には、燃料流量制御バルブ2aを開いて燃料の供給量を増加させる。そして、発電停止後の燃料電池6の冷却時に、ヒータ兼温度センサ6eの検出温度が所定値以下となった場合に、燃料ポンプ2及び燃料流量制御バルブ2aを閉じて、蒸発器4への燃料及び水の供給を停止する。
また、制御装置20は、ヒータ兼温度センサ5bの検出温度に基づいて、熱電変換素子7へ印加する電流の大きさを制御する機能を有する。具体的には、発電停止後の燃料電池6の冷却時に、ヒータ兼温度センサ5bの検出温度が所定閾値を上回ったと判定した場合には、熱電変換素子7へ印加する電流を小さくする。こうすることで、燃料電池6から改質器5への熱の移動量が減少する。また、ヒータ兼温度センサ4bの検出温度が所定閾値以下となった場合には、二次電池から熱電変換素子7へ印加する電流を大きくする。こうすることで、燃料電池6から改質器5への熱の移動量が増加する。そして、蒸発器4への燃料の供給を停止させて所定時間が経過した後、電変換素子7への電流の印加を停止する。
また、制御装置20は、燃料電池6の動作状態及びヒータ兼温度センサ6eの検出温度に基づいて、空気ポンプ3及び空気流量制御バルブ3a、3b、3cを制御する機能を有する。具体的には、制御装置20は、燃料電池6の発電時及び発電停止後の燃料電池6の冷却開始直後には、空気流量制御バルブ3aを閉じて蒸発器4への空気の供給を停止する。そして、発電停止後の燃料電池6の冷却時に、ヒータ兼温度センサ6eによる検知温度が所定閾値よりも低くなった場合には、空気流量制御バルブ3aを開いて蒸発器4への空気の供給を開始する。また、燃料電池6の発電時には、空気流量制御バルブ3cを開いて空気極6bへの空気の供給を開始し、発電停止後の燃料電池6の冷却開始直後には、空気流量制御バルブ3cを閉じて空気極6bへの空気の供給を停止する。そして、発電停止後の燃料電池6の冷却時に、ヒータ兼温度センサ6eによる検知温度が所定閾値よりも低くなった場合には、空気流量制御バルブ3cを開いて空気極6bへの空気の供給を開始する。さらに、発電停止後の燃料電池6の冷却時には、空気流量制御バルブ3bを開いて熱交換器兼燃焼器4aへの空気の供給を開始する。
続いて、制御装置20による処理の流れ及びそれに伴う燃料電池装置100の動作について説明する。まず、発電開始時から定常運転時までの制御および動作について説明する。
制御装置20はヒータ兼温度センサ4b、5b、6eに電力を供給して、ヒータ兼温度センサ4b、5b、6eを発熱させる。これにより、蒸発器4、改質器5、燃料電池6及び燃焼器6dが昇温する。以後、制御装置20は、ヒータ兼温度センサ4bによる検出温度をフィードバックし、その検出温度に基づきヒータ兼温度センサ4bの電力を制御して、蒸発器4の温度を一定の温度(例えば、100〜200℃)に保つ等温度制御を行う。同様に、制御装置20によってヒータ兼温度センサ5b,6eの供給電力がフィードバック制御されることによって、改質器5が一定の温度(例えば、200〜400℃)に保たれ、燃料電池6の温度が一定温度(例えば、600〜1000℃)に保たれる。
次に、ヒータ兼温度センサ4b,5b,6eの発熱後、制御装置20が空気ポンプ3を作動させ、空気流量制御バルブ3b、3cを開放するとともに空気流量制御バルブ3aを閉じる。これにより、蒸発器4の熱交換器兼燃焼器4a及び燃料電池6の空気極6bに空気が供給される。
次に、制御装置20は、燃料電池6と負荷とを接続する電気回路のスイッチ10をONにする。こうすることで燃料電池6と負荷とが電気的に接続された閉回路状態となり、燃料電池6における発電を開始する。
次に、制御装置20は燃料ポンプ2を作動させ、燃料流量制御バルブ2aを開放する。これにより、燃料容器1内の燃料と水が蒸発器4に供給され、蒸発器4において液体燃料と水が気化する。蒸発器4から送出されてきた燃料と水の混合気は、改質器5の反応流路に送られる。そして、燃料と水の混合気は、改質器5内の反応流路を流れながら改質触媒により反応を起こす。改質反応を経て生成した生成ガスは、燃料電池6の燃料極6aに送られる。
燃料電池6では燃料極6aに送り込まれた水素及び一酸化炭素と、空気極6bに供給された酸素の電気化学反応が起こり、発電が行われる。ここで反応に寄与しなかった水素を含むガス及び空気は燃焼器6dに送出され、燃焼器6dで未反応の水素が燃焼される。水素の燃焼が開始されると、燃料電池6がその燃焼熱によって加熱される。ヒータ兼温度センサ6eによる燃料電池6の等温度制御を行っているため、ヒータ兼温度センサ6eに供給される電力が下がっていく。
燃焼器6dでの燃焼後の高温の燃焼ガスは熱交換器5aに送出され、その燃焼ガスの熱によって改質器5が加熱される。ヒータ兼温度センサ5bによる改質器5の等温度制御を行っているため、ヒータ兼温度センサ5bに供給される電力が下がっていく。
熱交換後の燃焼ガスは、熱交換器兼燃焼器4aに送出され、その燃焼ガスの熱によって蒸発器4が加熱される。ヒータ兼温度センサ4bによる蒸発器4の等温度制御を行っているため、ヒータ兼温度センサ4bに供給する電力が下がっていく。
熱交換器兼燃焼器4aでの燃焼後の排ガスは外部へと放出される。
その後の、定常運転時には、制御装置20は、ヒータ兼温度センサ4b,5b,6eの等温度制御を終了する。また、ヒータ兼温度センサ4b、5b、6eは、温度センサとして引き続き機能している。制御装置20は、ヒータ兼温度センサ4b、5b、6eによる検出温度をフィードバックして、燃料流量制御バルブ2a、空気流量制御バルブ3a、3cを制御する。これにより蒸発器4及び改質器5が所定の温度に保たれる。
図5は、発電中の断熱容器9内における熱の流れを示す図である。図2にも示したように、蒸発器4、改質器5、燃料電池6及び熱電変換素子7は断熱容器9の中に収められている。しかし、流路基板8からの伝熱や、排ガス流等によって断熱容器9内の熱は外部へと流出するし、改質による吸熱反応で断熱容器9内部の熱量は低下する。一方、水素の燃焼等により、断熱容器9内で熱が生じる。そのため、蒸発器4、改質器5、燃料電池6及び熱電変換素子7のそれぞれの温度を一定に保つためには、それぞれの反応器ごとに熱平衡が成り立っている必要がある。そこで、燃料電池6に供給される改質ガスの化学エネルギーをQ、燃料電池6から熱電変換素子7へ流れる熱量をQ、熱電変換素子7から改質器5へ流れる熱量をQ、改質器5から蒸発器4へ流れる熱量をQ、蒸発器4から断熱容器9の外へガス流として流れ出す熱量をQとすると、燃料電池6における熱平衡条件は式(8)、改質器5における熱平衡条件は式(9)、蒸発器4における熱平衡条件は式(10)で表される。
−Q−PFC=0 …(8)
−Q−Q=0 …(9)
−Q−Q=0 …(10)
なお、PFCは燃料電池6における発電量、−Qは改質反応による吸熱量、−Qは液体燃料と水が気化する際の気化熱である。
また、燃料電池装置100の発電時、燃料電池6と改質器5の温度差が生じ、ゼーベック効果により熱電変換素子7において起電力が生じる。このときの発電量をPTEとすると、式(11)が成り立つ。
−Q−PTE=0 …(11)
また、熱電変換素子7の発電効率をηとすると、式(12)が成り立つ。
η=PTE/Q …(12)
式(11)、(12)からPTEを消去すると、Qを式(13)で表すことができる。
=(1−η)Q …(13)
熱電変換素子7で発電を行わない場合、η=0により、Q=Qとなる。
燃料電池6を携帯機器等に搭載する場合、蒸発器4から外部への熱流Qは携帯機器へと伝わり、携帯機器温度の上昇につながる。Qは式(9)、(10)からQを消去して、式(14)が得られる。
=Q−Q−Q …(14)
式(13)、(14)よりQを消去すると、式(15)が成り立つ。この式は熱電変換素子7で発電を行いながら、燃料電池装置100を稼動させた場合における、断熱容器9からの流出熱量を示している。
=(1−η)Q−Q−Q…(15)
燃料電池6を一定の発電量、一定の発電効率、一定の燃料利用率で作動させる場合、Q、Q、Qは一定値である。熱電変換素子7で発電を行わない場合、Q=Qであるので式(14)からQを消去して式(16)が得られる。この式は熱電変換素子7で発電を行わずに、燃料電池装置100を稼動させた場合における、断熱容器9からの流出熱量を示している。
=Q−Q−Q …(16)
従って、熱電変換素子7で発電を行った場合と、行わない場合との外部へ流出する熱量の差、即ち式(15)と式(16)の差は、式(17)で表され、熱電変換素子7で発電を行う分、外部に流出する排熱をΔQ分だけ削減することができ、燃料電池装置100からの廃熱を抑制することができる。
ΔQ=ηQ …(17)
図6は発電終了後の燃料電池装置100の制御の流れを示すフローチャートである。
まず、電子機器本体からの運転開始指令により、制御装置20は、スイッチ10をONにして燃料電池6と負荷とを電気的に接続し、燃料電池6を閉回路状態とする(発電開始工程;ステップS1)。次に、電子機器本体から停止指令を受けると、制御装置20は、スイッチ10をOFFにして燃料電池6と負荷の電気的接続を切り離し、燃料電池6を開回路状態とする(発電停止工程;ステップS2)。次に、制御装置20は、空気流量制御バルブ3cを閉じ、空気極6bへの空気の供給を停止すると共に、空気流量制御バルブ3bを開き、熱交換器兼燃焼器4aへの空気の供給を開始する(ステップS3)。こうすることにより、燃焼器6dに代わって熱交換器兼燃焼器4aで、燃料極6aから送出されてくる未反応の水素が燃焼される。さらに、燃料電池6の発電を停止したことによって、燃料電池6自身の発熱も停止し、燃料電池6は徐々に温度降下を始める。また、燃料の供給量を調節することによって、熱交換器兼燃焼器4aでの発熱量を調節し、蒸発器4が一定の温度に保たれるような制御を開始する(ステップS4)。
次に、制御装置20は、二次電池から熱電変換素子7へ電流を印加する。すると熱電変換素子7は、前述したペルチェ効果により吸熱基板74aから排熱基板74bへ熱を移動させる。熱の移動により冷却された吸熱基板74aは隣接する燃料電池6の熱を吸収する。反対に、熱の移動により加熱された排熱基板7aは隣接する改質器5へ熱を放出する。また、制御装置20は、ヒータ兼温度センサ5bの検出温度に基づいて、熱電変換素子7の印加する電流の大きさを調節することによって、熱電変換素子7による熱の移動量を調節し、改質器5が一定の温度に保たれるような制御を開始する(燃料電池冷却工程;ステップS5)。こうすることで、余分な燃料を使うことなく、改質器5の温度を燃料の改質が可能な一定の温度に維持しながら、且つ、燃料電池6を急速に冷却することができる。この操作は燃料電池6の温度が所定値よりも低くなるまで続けられる。
また、熱電変換素子7の電流の制御中には、制御装置20がヒータ兼温度センサ6eの検出温度を所定値と比較する(ステップS6)。ここでの、所定値とは、燃料極6a及び空気極6bに設けられている触媒が酸化される温度の下限値である。制御装置20は、比較の結果、ヒータ兼温度センサ6eの検出温度が所定値以上であると判断したら(ステップS6・No)、引き続き熱電変換素子7へ電流を印加し続け、熱電変換素子7の電流制御を継続する(ステップS5)。これにより、燃料電池6が更に冷却する。一方、制御装置20は、ヒータ兼温度センサ6eの検出温度が所定値より低い温度であると判断したら(ステップS6・Yes)、制御装置20は、燃料ポンプ2及び燃料流量調整ポンプ2aを停止するとともに、空気流量制御バルブ3a、3cを開く(冷却停止準備工程;ステップS7)。そうすると、蒸発器4への燃料及び水の供給が停止されるとともに、蒸発器4及び燃料電池6の空気極6bに空気が供給される。これにより、蒸発器4、改質器5及び燃料電池6等内に残った燃料が全て空気に置換すると共に、空気によって更に蒸発器4、改質器5及び燃料電池6等の内部を冷却する。この時点では、空気極6bは、空気を流入させても触媒が酸化されない程度にまで冷却されている。
上述の燃料供給停止時から、制御装置20は時間を計測し始める。そして所定時間経過し、熱交換器兼燃焼器4a及び燃焼器6dでの発熱が停止すると(ステップS8・Yes)、空気の供給を停止し(ステップS9)、熱電変換素子7への電流印加を停止する(ステップS10)ことで、燃料電池6の冷却動作を終了する(ステップS11)。
本実施形態によれば、燃料電池6と改質器5に間に挟まれた熱電変換素子7を備えることで、発電停止後の燃料電池6の冷却時に、改質器5を改質可能な所定の温度を保つための発熱手段と、燃料電池6を急速に降温させるための冷却手段を同時に実現できる。また、熱電変換素子7に流す電流値を調節し、発熱量を調節することで、改質器5が一定の温度に保たれるように制御することができる。さらに、発電停止後の燃料電池6の冷却に要する時間を短縮できるので、燃料電池6の冷却時に使用する燃料の量を、別途大きなスペースを要することなく減らすことができる。そして、燃料電池6の発電時に、燃料電池6と改質器5との温度差によって、熱電変換素子7から電力を取り出すことができる。そしてまた、燃料電池6の発電時に、熱電変換素子7でも発電を行うことにより、燃料電池装置100からの廃熱を抑制することができる。
100 燃料電池装置
1 燃料カートリッジ
2 燃料ポンプ
3 空気ポンプ
3a 空気流量制御バルブ(第3の酸化剤ガス供給手段)
3b 空気流量制御バルブ(第2の酸化剤ガス供給手段)
3c 空気流量制御バルブ(第1の酸化剤ガス供給手段)
4 蒸発器
4a 熱交換器兼燃焼器(第1の燃焼器)
4b ヒータ兼温度センサ(第3の温度検出手段)
5 改質器
5a 熱交換器
5b ヒータ兼温度センサ(第1の温度検出手段)
6 燃料電池
6a 燃料極
6b 空気極
6c 電解質膜
6d 燃焼器(第2の燃焼器)
6e ヒータ兼温度センサ(第2の温度検出手段)
7 熱電変換素子
71a〜71c p型半導体
72a〜72c n型半導体
73a〜73g 電極
74a 吸熱基板
74b 排熱基板
8 流路基板
9 断熱容器
10 スイッチ
20 制御装置

Claims (14)

  1. 気化された原燃料と水から燃料を生成する改質器と、
    前記改質器で生成された燃料と酸化剤ガスとの反応によって発電する燃料電池と、
    前記燃料電池と前記改質器の間に挟まれた熱電変換素子と、を備えることを特徴とする燃料電池装置。
  2. 前記燃料電池の発電を停止する発電停止工程と、前記発電停止工程後に前記熱電変換素子に電流を印加して、前記熱電変換素子に前記燃料電池から前記改質器への熱の移動を行わせる燃料電池冷却工程と、を実行する制御装置を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池装置。
  3. 原燃料を気化させて前記改質器へと送出する蒸発器と、前記蒸発器に原燃料を供給する燃料供給手段と、前記燃料電池へ酸化剤ガスを供給する第1の酸化剤ガス供給手段と、を更に備え、
    前記制御装置は、前記燃料供給手段及び前記第1の酸化剤ガス供給手段に供給を行わせると共に前記燃料電池の発電を開始する発電開始工程を実行し、前記発電開始工程の実行後に、前記発電停止工程及び前記燃料電池冷却工程を実行することを特徴とする請求項2に記載の燃料電池装置。
  4. 前記改質器の温度を検出する第1の温度検出手段を更に備え、
    前記燃料電池冷却工程において、前記制御装置が前記第1の温度検出手段の検出温度に基づいて前記熱電変換素子に印加する電流の大きさを制御することにより、前記熱電変換素子による前記燃料電池から前記改質器への熱の移動量が調節され、前記改質器の温度が所定値に保たれることを特徴とする請求項2又は3に記載の燃料電池装置。
  5. 前記蒸発器に設けられ、前記燃料電池から排出されてきた燃料を燃焼させることで生じる燃焼熱により前記蒸発器を加熱する第1の燃焼器と、前記第1の燃焼器へ燃焼用の酸化剤ガスを供給する第2の酸化剤ガス供給手段とを更に備え、
    前記制御装置は、前記発電停止工程の実行後に前記第2の酸化剤ガス供給手段に供給を行わせ、前記第2の酸化剤ガス供給手段の供給開始後に前記燃料電池冷却工程を実行することを特徴とする請求項3又は4に記載の燃料電池装置。
  6. 前記制御装置は、前記発電停止工程の実行後に前記第1の酸化剤ガス供給手段の供給を停止させ、前記第1の酸化剤ガス供給手段の供給停止後に前記燃料電池冷却工程を実行することを特徴とする請求項3〜5のいずれか一項に記載の燃料電池装置。
  7. 前記燃料電池に設けられ、前記燃料電池から排出された未反応の燃料と、前記第1の酸化剤ガス供給手段から前記燃料電池に供給されて前記燃料電池から排出された未反応の酸化剤ガスと、を反応させることで生じる反応熱により前記燃料電池を加熱する第2の燃焼器を更に備えることを特徴とする請求項3〜6のいずれか一項に記載の燃料電池装置。
  8. 前記燃料電池の温度を検出する第2の温度検出手段を更に備え、
    前記制御装置は、前記燃料電池冷却工程の実行中に前記第2の温度検出手段による検出温度を所定閾値と比較し、その比較の結果、前記第2の温度検出手段による検出温度が前記所定閾値未満であると判断した場合に、前記燃料供給手段による供給を停止させると共に前記第1の酸化剤ガス供給手段に供給を行わせる冷却停止準備工程を実行することを特徴とする請求項3〜7のいずれか一項に記載の燃料電池装置。
  9. 前記燃料電池の温度を検出する第2の温度検出手段と、前記蒸発器に酸化剤ガスを供給する第3の酸化剤ガス供給手段と、を更に備え、
    前記制御装置は、前記燃料電池冷却工程の実行中に前記第2の温度検出手段による検出温度を所定閾値と比較し、その比較の結果、前記第2の温度検出手段による検出温度が前記所定閾値未満であると判断した場合に、前記燃料供給手段による供給を停止させると共に前記第3の酸化剤ガス供給手段に供給を行わせる冷却停止準備工程を実行することを特徴とする請求項3〜7のいずれか一項に記載の燃料電池装置。
  10. 前記蒸発器の温度を検出する第3の温度検出手段を更に備え、
    前記発電停止工程の実行から前記冷却停止準備工程の実行までの間、前記制御装置が前記第3の温度検出手段による検出温度に基づいて前記燃料供給手段を制御することにより、前記原燃料の供給量が調節され、前記蒸発器の温度が所定値に保たれることを特徴とする請求項9に記載の燃料電池装置。
  11. 前記制御装置は、前記冷却停止準備工程の実行後に前記燃料電池冷却工程を終了することを特徴とする請求項9又は10のいずれか一項に記載の燃料電池装置。
  12. 前記燃料電池は、固体酸化物型燃料電池、アルカリ型燃料電池、リン酸型燃料電池又は溶解塩燃料電池であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の燃料電池装置。
  13. 前記熱電変換素子は、前記燃料電池と前記改質器の温度差を利用してゼーベック効果により起電力を生じ、電流を印加されることでペルチェ効果により前記燃料電池から吸熱すると共に前記改質器を加熱することを特徴とする請求項1〜12に記載の燃料電池装置。
  14. 前記改質器、前記熱電変換素子及び前記燃料電池を内部に収容する断熱容器を更に備えることを特徴とする請求項1〜13のいずれか一項に記載の燃料電池装置。
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