JP2010160416A - レンズフードおよび光学機器 - Google Patents

レンズフードおよび光学機器 Download PDF

Info

Publication number
JP2010160416A
JP2010160416A JP2009003726A JP2009003726A JP2010160416A JP 2010160416 A JP2010160416 A JP 2010160416A JP 2009003726 A JP2009003726 A JP 2009003726A JP 2009003726 A JP2009003726 A JP 2009003726A JP 2010160416 A JP2010160416 A JP 2010160416A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lens hood
reflective layer
lens
light
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009003726A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5493361B2 (ja
Inventor
Takeshi Irita
丈司 入田
Shigeru Iketani
繁 池谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP2009003726A priority Critical patent/JP5493361B2/ja
Publication of JP2010160416A publication Critical patent/JP2010160416A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5493361B2 publication Critical patent/JP5493361B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Blocking Light For Cameras (AREA)
  • Accessories Of Cameras (AREA)

Abstract

【課題】好適な撮影が可能なレンズフード等を提供する。
【解決手段】
Lab表色系における明度Lが40未満であって、波長900nm以上1700nm未満の光の反射率が30%以上となる反射層(14)を含むことを特徴とするレンズフード。
【選択図】図2B

Description

本発明は、レンズフードおよび光学機器に関する。
カメラ等の光学機器による撮影において、撮影視野の外から余分な光がレンズに入射することを防ぐために、レンズ鏡筒の先端にレンズフードを取り付けて撮影を行うことがある。しかし、例えば太陽光のような赤外線を含む光線を多量に照射される環境下で使用される場合、照射熱によってレンズフードの温度が上昇する場合がある。この際、レンズフードの熱がレンズ鏡筒に伝わることによって、レンズ鏡筒の外装および内蔵部品の温度が過度に上昇する現象が起こり、問題となっていた。
レンズ鏡筒等の温度上昇を防止するための従来技術として、例えば筐体の表面に可逆感温変色層を備えた光学装置が知られている(特許文献1等参照)。しかし、従来技術に係る光学装置は、照射熱による光学装置の温度上昇を十分に抑制することができず、特に濃色の外装の場合に温度上昇を抑制することはできなかった。
特開2007−49370号公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、好適な撮影が可能なレンズフードおよびこのようなレンズフードを備えた光学機器を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明に係るレンズフードは、
Lab表色系における明度Lが40未満であって、波長900nm以上1700nm未満の光の反射率が30%以上となる反射層(14,14−1)を含むことを特徴とする。
また、本発明の第2の観点に係るレンズフードは、
Lab表色系における明度Lが40以上70未満であって、波長900nm以上1700nm未満の光の反射率が50%以上となる反射層(14,14−2)を含むことを特徴とする。
また、本発明の第3の観点に係るレンズフードは、
Lab表色系における明度Lが70以上であって、波長900nm以上1700nm未満の光の反射率が70%以上となる反射層(14,14−3)を含むことを特徴とする。
また、例えば、本発明に係るレンズフードは、前記反射層よりも光が通過可能な光通過領域側(50)に備えられ前記反射層よりも断熱性が高い断熱層(42)を有してもよい。
また、例えば、本発明に係るレンズフードは、前記断熱層よりも前記光通過領域側に備えられ前記断熱層よりも剛性が高い剛体層(24)を有してもよい。
また、例えば、本発明に係るレンズフードは、前記反射層と前記断熱層との間に備えられ前記断熱層よりも剛性が高い剛体層を有してもよい。
また、例えば、前記反射層は、前記光通過領域を通過する光の射出方向側の部分に備えられてもよい。
また、例えば、前記反射層は、前記光通過領域を通過する光の入射方向側の部分に備えられてもよい。
また、例えば、前記反射層よりも断熱性が高く光学系を保持するレンズ鏡筒に接続可能な接続部(16)を有してもよい。
また、本発明に係る光学機器は、上記いずれかのレンズフード(12,32,62)と、前記レンズフードに接続可能なレンズ鏡筒(10)とを含む。
なお上述の説明では、本発明をわかりやすく説明するために実施形態を示す図面の符号に対応づけて説明したが、本発明は、これに限定されるものでない。後述の実施形態の構成を適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替させてもよい。さらに、その配置について特に限定のない構成要件は、実施形態で開示した配置に限らず、その機能を達成できる位置に配置することができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係るレンズフードおよびレンズフードが取り付けられるレンズ鏡筒本体部の外観図である。 図2Aは、図1に示すレンズフードの全体図である。 図2Bは、図2Aに示すレンズフードのレンズフード中心軸を通る断面による部分断面図である。 図2Cは、図2Aに示すレンズフードのレンズフード中心軸に直交する断面による部分断面図である。 図3Aは、本発明の第2実施形態に係るレンズフードの外観図である。 図3Bは、図3Aに示すレンズフードのレンズフード中心軸を通る断面による部分断面図である。 図4Aは、本発明の第3実施形態に係るレンズフードの外観図である。 図4Bは、図4Aに示すレンズフードのレンズフード中心軸を通る断面による部分断面図である。 図5Aは、第1実施形態に係るレンズフードの表面付近を表す拡大断面図である。 図5Bは、第2実施形態に係るレンズフードの表面付近を表す拡大断面図である。 図5Cは、第2実施形態の変形例に係るレンズフードの表面付近を表す拡大断面図である。 図6は、反射層等に光が照射された場合の照射光波長と反射率との関係を示す図である。
第1実施形態
図1は、本発明の第1実施形態に係るレンズフード12と、レンズフード12が取り付けられるレンズ鏡筒10の外観図である。本実施形態に係るレンズフード12は、無底の筒状形状を有する。レンズフード12の内部には、レンズ鏡筒10へ向かう光が通過可能な光通過領域50が形成されている。本発明に係るレンズフードの形状は特に限定されず、円筒形状、部分円錐形状、花型形状等、どのような形状のレンズフードであってもよい。
レンズフード12は、光通過領域50を通過する光の入射方向側の端部である入射側端部12aと、光通過領域50を通過する光の射出方向側の端部である射出側端部12bとを有する。レンズフード12は、レンズフード12の射出側端部12bを、レンズ鏡筒10の被写体側端部10aに取り付けることによって、レンズ鏡筒10に対して着脱自在にあるいは着脱不可に装着される。なお、本発明に係るレンズフードは、レンズ交換式カメラ用のレンズ鏡筒10に取り付けられるものに限られない。例えば、レンズ一体型カメラ、ビデオカメラ、望遠鏡、双眼鏡等に備えられるレンズフードも、本発明に係るレンズフードに含まれる。
レンズ鏡筒10は、筒状形状を有する筐体部80を有している。また、レンズ鏡筒10は、筐体部80の内部に、レンズフード12から射出された光を通過させる光路90を有しており、光路90には光学レンズ群11が備えられている。光学レンズ群11は、レンズ鏡筒10の一方の端部である被写体側端部10aから入射した光を、レンズ鏡筒10の他方の端部である撮像面側端部10bから出射することができる。
レンズ鏡筒10の外周を形成する筐体部80には、不図示のカメラ本体部を取り付けることができる。カメラ本体部は、筐体部80の撮像面側端部10bに取り付けられる。カメラ本体部は、レンズ鏡筒10に備えられる光学レンズ群11によって形成される光の像を記録する記録媒体等を有する。
図2Aは、図1に示すレンズフード12の全体図である。レンズフード12は、筒状部18とジョイント16とを有する。筒状部18は、中心軸αを中心軸とする無底の略円筒形状を有する。中心軸αは、レンズフード12をレンズ鏡筒10(図1)に取り付けた状態において、レンズ鏡筒10に備えられる光学レンズ群11の光軸の延長線と略一致する。
ジョイント16は、レンズフード12における射出側端部12bの近傍に備えられる。本実施形態に係るジョイント16は、略リング形状を有している。ジョイント16の外周面は、レンズフード12の内周面と略一致する曲率を有している。ジョイント16は、筒状部18の内周面に固定されている。ジョイント16の外周面は、例えば接着によって、筒状部18の内周面に固定される。
図2Bは、図2Aに示すレンズフード12の中心軸αを通る断面による部分断面図である。図2Aおよび図2Bに示すように、筒状部18は、筒状部18の外周面に配置される反射層14と、反射層14よりも光通過領域50側に配置される基材部24とを有する。筒状部18の内周面側に配置される基材部24は、反射層14より剛性が高く、筒状部18の構造材の役割を有する。基材部24は、カーボン材料、樹脂材料、金属材料等の剛性の高い材料を用いて形成されることが好ましい。また、基材部24は、レンズフード12の軽量化の観点から、カーボン材料で作成されることが特に好ましい。
筒状部18の反射層14は、例えば、図5Aに示すように、赤外線(波長900nm以上1700nm未満の光)の反射率が高い顔料15を含む塗膜によって構成される。本実施形態に係る反射層14は、赤外線の反射率が高い顔料15を含む塗料を、基材部24の表面に塗布することによって形成されている。
ジョイント16は、図2Bに示すように、2層構造を有している。すなわち、ジョイント16は、ジョイント16の外周側の部分を構成する中継部22と、ジョイント16の内周側の部分を構成する表面部20とを有する。
中継部22は、略リング状の形状を有しており、筒状部18の基材部24に対して接合されている。中継部22は、筒状部18における基材部24と、ジョイント16における表面部20とを接続している。中継部22は、筒状部18を構成する反射層14や基材部24に比べて、断熱性が高い材料によって形成されている。中継部22は、例えば、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリウレタン、フェノール樹脂等を用いて形成される。
中継部22は、筒状部18を構成する反射層14や基材部24に比べて、断熱性が高いため、筒状部18の温度が上昇した場合であっても、レンズフード12からレンズ鏡筒10へ熱が伝わるのを防止することができる。したがって、レンズ鏡筒10に内蔵されるレンズ等の光学部品や電子部品等が、太陽光等からの照射熱によって過度に温度上昇することを防止できる。
表面部20は、中継部22の内周面に接合されており、図1に示すレンズ鏡筒10に係合可能な突起等を有している。表面部20は、レンズフード12をレンズ鏡筒10に対して脱着する際に起こるジョイント16の摩耗を防止するため、金属や硬度の高い樹脂等を用いて形成されることが好ましい。なお、レンズフード12のレンズ鏡筒10に対する取り付け方式は特に限定されず、ねじこみ式、バヨネット式等、いずれの取り付け方式であっても良い。
本実施形態に係るレンズフード12は、特に筒状部18に備えられる反射層14と、ジョイント16に備えられる中継部22によって、レンズフード12からレンズ鏡筒10に熱が伝達する現象を抑制する。レンズフード12の中心軸αに直交する断面による部分断面図2Cに示すように、レンズフード12の外周面には、反射層14が形成されており、反射層14によってレンズフード12に照射される赤外線を反射するため、筒状部18の基材部24等の温度上昇が抑制される。
また、中継部22は、基材部24または反射層14より高い断熱性を有しているため、基材部24等の熱が、ジョイント16を経由してレンズ鏡筒10に伝わることを防止できる。したがって、本実施形態に係るレンズフード12は、レンズフード12から伝達された熱によって、レンズ鏡筒10の外装および内蔵部品の温度が過度に上昇する現象を、効果的に防止することができる。
反射層14は、赤外線の反射率を高めるために、Si,Al,Ti,Fe,Zn,Co,Mg,Ca,Sr,Ba,Cuのうちから選択された少なくとも1つの元素を含有することが好ましい。また、反射層14に含まれる顔料15(図5A)が、Si,Al,Ti,Fe,Zn,Co,Mg,Ca,Sr,Ba,Cuのうちから選択された少なくとも1つの元素を含むことが、赤外線の反射率を高めるために好ましい。
また、図5Aに示すように、顔料15は、赤外線を効率的に反射するために、板状もしくは箱形状の形状を有することが好ましい。反射層14は、顔料15を含むことによって、例えば一般的に赤外線を反射しにくい明度の低い色であっても、赤外線に対して高い反射率を有する。なお、反射層14は、赤外線を効率的に反射する顔料15の他に、反射層14の色を変えるための他の顔料または染料を含んでいてもよい。これによって、反射層14の赤外線反射率を高めつつ、反射層14の色を任意の色とすることができる。
反射層14は、物体に熱エネルギーを与える光を反射する反射率が、一般的な他の塗膜層等であって明度が反射層14と同等であるものに比べて高い。例えば、反射層14は、そのLab表色系における明度Lが40未満である場合は、波長900nm以上1700nm未満の光の反射率が30%以上である。
また、例えば、反射層14は、そのLab表色系における明度Lが40以上70未満である場合は、波長900nm以上1700nm未満の光の反射率が50%以上である。また、例えば、反射層14は、そのLab表色系における明度Lが70以上である場合は、波長900nm以上1700nm未満の光の反射率が70%以上である。
図6は、反射層14の具体例である反射層14−1〜14−4と、一般的な他の塗膜層等で構成される低反射層13について、各層に照射される光の波長である照射光波長と、反射率との関係を示す図である。
図6において、反射層14−1は、可視光(波長400nm以上800nm以下)の反射率が約10%であり、黒色に近い色に見える塗膜等によって構成される反射層である。反射層14−2は、可視光の反射率が約25%であり、灰色に見える塗膜等によって構成される反射層である。反射層14−3は、可視光の反射率が約65%であり、白色に近い色に見える塗膜等で構成される反射層である。
赤外線の波長領域(波長900nm以上1700nm未満)において、反射層14−1は、光の反射率が30%以上(約45%)であり、反射層14−2は、光の反射率が50%以上(約60%)であり、反射層14−3は、光の反射率が70%以上(約85%)であり、いずれも赤外線の反射率が高められている反射層である。
また、反射層14−4も、可視光の反射率が10%であり、赤外線の平均反射率が30%以上(約35%)であり、物体に熱エネルギーを与える光を反射する反射率が高められている反射層である。平均反射率は以下の数式1により計算することができる。
Figure 2010160416
数式1において、Rλ(i)は各波長λ(i)の光の反射率、λ(i)はλ(1)=900,λ(2)=910,λ(3)=920,・・・λ(n)=1700nmとする。
反射層14は、図6に示す反射層14−1〜14−4に限定されるものではなく、Lab表色系における明度Lが40未満であって波長900nm以上1700nm未満の光の反射率が30%以上であるか、Lab表色系における明度Lが40以上70未満であって波長900nm以上1700nm未満の光の反射率が50%以上であるか、Lab表色系における明度Lが70以上であって波長900nm以上1700nm未満の光の反射率が70%以上であればよい。
また、反射層14は、赤外線(波長900nm以上1700nm未満の光)の平均反射率が、可視光(波長400nm以上800nm以下)の反射率よりも高いことが好ましい。反射層14は、赤外線の波長領域の全域において反射率が高いことがさらに好ましいが、赤外線の波長領域の一部において反射率が低くても、赤外線の平均反射率が高ければ良い。
例えば、反射層14は、赤外線(波長900nm以上1700nm未満の光)の平均反射率が、可視光(波長400nm以上800nm以下の光)の平均反射率よりも10%以上高いことが好ましい。また、例えば、反射層14は、赤外線の平均反射率が、可視光の平均反射率よりも20%以上高いことが更に好ましい。
なお、図10に示す低反射層13は、可視光の平均反射率が10%であり、赤外線の平均反射率が30%未満(約10%)であり、反射層ではない黒色系の塗膜層である。
可視光の波長領域(波長400nm以上800nm以下)において、反射層14−1と低反射層13とは、ほぼ同じ反射率(約10%)であるが、赤外線の波長領域(波長900nm以上1700nm未満)において、反射層14−1の反射率(約45%)は、低反射層13の反射率(約10%)の約4.5倍になっている。
このため、図2Aに示すように、反射層14が基材部24の外周面に形成されたレンズフード12は、低反射層13が表面に形成されたレンズフードと比較して、外見が似ている場合であっても、光を照射された際の温度上昇が少ない。一例として、反射層14−1を備えるレンズフードと、低反射層13を備えるレンズフードを比較すると、いずれのレンズフードも黒色に近い色に見える。しかし、反射層14−1を備えるレンズフードは、例えば、炎天下(太陽光が多く照射される状態)で使用されても、赤外光の反射率が高いので、低反射層13が備えられるレンズフードよりも温度上昇が抑えられる。
このように、図1に示す反射層14は、物体に照射された場合に熱エネルギーに変換される光を反射する反射率が高い。したがって、本実施形態に係るレンズフード12では、例えば太陽光が多量に照射される環境下で用いられた場合でも、レンズフード12の温度上昇が抑制される。また、レンズフード12は、レンズフード12自体が温度上昇しにくいため、レンズフード12を備えるレンズ鏡筒10が、レンズフード12から伝達される熱によって温度上昇を起こす現象を抑制することができる。
さらに、ジョイント16の中継部22は、基材部24または反射層14より高い断熱性を有しているため、日射等によって筒状部18の温度が上昇した場合であっても、筒状部18の熱が、ジョイント16を経由してレンズ鏡筒10に伝わることを防止できる。したがって、本実施形態に係るレンズフード12は、レンズフード12から伝達された熱によって、レンズ鏡筒10の外装および内蔵部品の温度が過度に上昇する現象を、効果的に防止することができる。
なお、本実施形態に係るレンズフード12における基材部24は、特に限定されないが、炭素繊維強化炭素複合材料のように、カーボンを含む材料とすることが好ましい。基材部24を、カーボンを含有する材料によって作成することによって、軽量であって、かつ、温度上昇しにくいレンズフード12を得ることができる。
第2実施形態
図3Aは、本発明の第2実施形態に係るレンズフード32の外観図である。第2実施形態に係るレンズフード32は、第1実施形態に係るレンズフード12と同様に、筒状部38とジョイント36を有する。レンズフード32は、筒状部38が断熱層42を有し、ジョイント36が表面部20からなる1層構造を有している他は、第1実施形態に係るレンズフード12と同様である。
図3Bに示すように、第2実施形態に係るレンズフード32における筒状部38は、3層構造を有する。すなわち、筒状部38は、筒状部38の外周面に配置される反射層14と、反射層14よりも光通過領域50側に備えられる断熱層42と、反射層14と断熱層42との間に備えられる基材部24とを有する。断熱層42は、反射層14または基材部24より断熱性が高く、基材部24の熱がジョイント36に伝わることを抑制できる。
図5Bは、第2実施形態に係るレンズフード32の外周表面付近を表す拡大断面図である。レンズフード32の筒状部38において、断熱層46は、基材部24の内周面側に配置されている。断熱層46は、例えば、中空粒子43を含む塗膜によって構成される。本実施形態に係る断熱層46は、セラミックバルーンから成る中空粒子43を含む塗料を、基材部24の表面に塗布することによって形成されている。なお、反射層14および基材部24については、第1実施形態に係るレンズフード12における反射層14および基材部24(図5A等参照)と同様である。また、断熱層46は、例えば、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリウレタン、フェノール樹脂等を用いて形成することができる。
図5Bに示すように、第2実施形態に係るレンズフード32におけるジョイント36は、表面部20からなる。表面部20は、筒状部38の断熱層42に対して、接着等によって固定されている。表面部20は、第1実施形態に係る表面部20と同様に、レンズ鏡筒10(図1)に係合可能な突起等を有している。また、表面部20は、金属や硬度の高い樹脂等も用いて形成されることが好ましい。
本実施形態に係るレンズフード32は、特に筒状部38に備えられる反射層14と断熱層42によって、レンズフード32からレンズ鏡筒10に熱が伝達する現象が抑制される。すなわち、レンズフード32の外周面には、反射層14が形成されており、反射層14によってレンズフード32に照射される赤外線を反射するため、筒状部38の基材部24等の温度上昇が抑制される。
また、断熱層46は、基材部24または反射層14より高い断熱性を有しているため、日射等によって反射層14および基材部24の温度が上昇した場合であっても、基材部24等の熱が、ジョイント36を経由してレンズ鏡筒10に伝わることを防止できる。したがって、本実施形態に係るレンズフード32は、レンズフード32から伝達された熱によって、レンズ鏡筒10の外装および内蔵部品の温度が過度に上昇する現象を、効果的に防止することができる。
図5Cは、第2実施形態の変形例に係るレンズフードにおける筒状部38aの表面付近を表す拡大図である。筒状部38aは、基材部24の内周面側ではなく外周面側に断熱層46が形成されており、さらに断熱層46の外周面側に反射層14が形成されている他は、図5Bに示す筒状部38と同様である。
筒状部38aは、例えば基材部44の外周表面に、中空粒子43を含む塗料を塗布して断熱層45を形成した後、赤外線の反射率が高い顔料15を含む塗料を断熱層46の表面に塗布して反射層14を形成することによって、製造することができる。
筒状部38aにおける断熱層46は、反射層14より高い断熱性を有しているため、赤外線を含む光の照射によって反射層14の温度が上昇した場合であっても、基材部24等の熱が、ジョイント36を経由してレンズ鏡筒10に伝わることを防止できる。したがって、筒状部38aを有する第2実施形態の変形例に係るレンズフードも、図5Bに示す第2実施形態に係るレンズフード32と同様の効果を有する。
第3実施形態
図4Aは、本発明の第3実施形態に係るレンズフード62の外観図である。第3実施形態に係るレンズフード62は、第1実施形態に係るレンズフード12と同様に、筒状部68とジョイント16とを有する。レンズフード62は、鏡筒部68の外周表面に、反射層14と保護層70が形成されていることを除き、第1実施形態に係るレンズフード12と同様である。
図4Bは、図4Aに示すレンズフード62のレンズフード中心軸αを通る断面による部分断面図である。レンズ図4Aおよび図4Bに示すように、筒状部68は、基材部24と反射層14と保護層70とを有する。反射層14は、基材部24の外周表面であって、レンズフード62の中心軸α方向中央部分から射出側端部62bまでの部分に備えられている。それに対して、保護層70は、レンズフード62の中心軸α方向中央部分から入射側端部62aまでの部分に備えられている。
保護層70は、図10に示す低反射層13のように、可視光の平均反射率が略同等である反射層14−1より、赤外線の平均反射率が低い層である。保護層70は、基材部24の表面を保護する機能を有する。保護層70は、例えば図5A等に示す顔料15を含まない塗料を、基材部24の表面に塗布することによって形成される。なお、レンズフード62において、保護層70は、反射層14と略同じ色に見える塗膜によって構成されていてもよい。
第3実施形態に係るレンズフード62は、レンズフード62における射出側端部62bに近接する領域に反射層14を備えるため、射出側端部62b付近において、赤外線の照射による温度上昇が抑制される。図4Aに示すように、射出側端部62b付近には、ジョイント16が配置されており、レンズフード62は、ジョイント16を介してレンズ鏡筒10に接続される。したがって、第3実施形態に係るレンズフード62は、筒状部68のうち、特にジョイント16近傍部分の温度上昇を抑制することにより、筒状部68からジョイント16を介してレンズ鏡筒10に熱が伝わることを防止できる。
また、レンズフード62に備えられるジョイント16は、第1実施形態に係るレンズフード12に備えられるジョイント16(図2B等参照)と同様に、断熱性の高い中継部22を有している。したがって、第3実施形態に係るレンズフード62は、筒状部18の熱が、ジョイント16を経由してレンズ鏡筒10に伝わることを防止できる。
その他の実施形態
図4Aに示すレンズフード62において、反射層14は、射出側端部62aに近接する部分に配置されているが、反射層14の配置はこれに限定されず、例えば入射側端部62aに近接する部分に配置されてもよい。この場合、レンズフードにおける入射側端部62a付近において、赤外線の照射による温度上昇が抑制される。レンズフードにおける入射側端部62aは、レンズ鏡筒10(図1)を操作する撮影者が、レンズ鏡筒10の向きを変える際などに、直接手で触れる場合がある。したがって、入射側端部62aに近接する部分に反射層14が配置されるレンズフードは、撮影者がレンズフードを触ったときに感じる熱による不快感を抑制することができる。
上述の実施形態において、レンズフードの色は特に限定されないが、可視光の反射率が低い黒色もしくは明度の低い色とすることが好ましい。これにより、レンズフードにおいて反射された光が、撮影者の意図に反してレンズ鏡筒10内に入射することを防止できる。
10… レンズ鏡筒
12,32,62… レンズフード
12a,32a,62a… 入射側端部
12b,32b,62b… 射出側端部
13… 低反射層
14,14−1〜14−4… 反射層
15… 顔料
16,36… ジョイント
18,38,68… 筒状部
22… 中継部
24… 基材部
42… 断熱層
50… 光通過領域

Claims (10)

  1. Lab表色系における明度Lが40未満であって、波長900nm以上1700nm未満の光の反射率が30%以上となる反射層を含むことを特徴とするレンズフード。
  2. Lab表色系における明度Lが40以上70未満であって、波長900nm以上1700nm未満の光の反射率が50%以上となる反射層を含むことを特徴とするレンズフード。
  3. Lab表色系における明度Lが70以上であって、波長900nm以上1700nm未満の光の反射率が70%以上となる反射層を含むことを特徴とするレンズフード。
  4. 請求項1から請求項3の何れか1項に記載されたレンズフードであって、
    前記反射層よりも光が通過可能な光通過領域側に備えられ前記反射層よりも断熱性が高い断熱層を有することを特徴とするレンズフード。
  5. 請求項4に記載されたレンズフードであって、
    前記断熱層よりも前記光通過領域側に備えられ前記断熱層よりも剛性が高い剛体層を有することを特徴とするレンズフード。
  6. 請求項4に記載されたレンズフードであって、
    前記反射層と前記断熱層との間に備えられ前記断熱層よりも剛性が高い剛体層を有することを特徴とするレンズフード。
  7. 請求項4から請求項6までの何れか1項に記載されたレンズフードであって、
    前記反射層は、前記光通過領域を通過する光の射出方向側の部分に備えられていることを特徴とするレンズフード。
  8. 請求項4から請求項6までの何れか1項に記載されたレンズフードであって、
    前記反射層は、前記光通過領域を通過する光の入射方向側の部分に備えられていることを特徴とするレンズフード。
  9. 請求項1から請求項8までの何れか1項に記載されたレンズフードであって、
    前記反射層よりも断熱性が高く光学系を保持するレンズ鏡筒に接続可能な接続部を有することを特徴とするレンズフード。
  10. 請求項1から請求項9までの何れか1項に記載されたレンズフードと、
    前記レンズフードに接続可能なレンズ鏡筒とを含むことを特徴とする光学機器。
JP2009003726A 2009-01-09 2009-01-09 レンズフードおよび光学機器 Expired - Fee Related JP5493361B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009003726A JP5493361B2 (ja) 2009-01-09 2009-01-09 レンズフードおよび光学機器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009003726A JP5493361B2 (ja) 2009-01-09 2009-01-09 レンズフードおよび光学機器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010160416A true JP2010160416A (ja) 2010-07-22
JP5493361B2 JP5493361B2 (ja) 2014-05-14

Family

ID=42577599

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009003726A Expired - Fee Related JP5493361B2 (ja) 2009-01-09 2009-01-09 レンズフードおよび光学機器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5493361B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019168554A (ja) * 2018-03-22 2019-10-03 エスゼット ディージェイアイ テクノロジー カンパニー リミテッドSz Dji Technology Co.,Ltd レンズ装置、及び撮像装置
JP2020056826A (ja) * 2018-09-28 2020-04-09 キヤノン株式会社 光学機器、レンズフード、光学機器の製造方法、およびレンズフードの製造方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1195314A (ja) * 1997-09-18 1999-04-09 Fuji Photo Optical Co Ltd リモコン雲台の前面カバー
JP2003289459A (ja) * 2002-03-28 2003-10-10 Citizen Electronics Co Ltd 小型撮像モジュール
JP2006213095A (ja) * 2005-02-01 2006-08-17 Nippon Paint Co Ltd 近赤外線反射性能を付与する方法及び高速鉄道車両
JP2006330388A (ja) * 2005-05-26 2006-12-07 Fujifilm Holdings Corp レンズユニット及びデジタルカメラ
JP2007332223A (ja) * 2006-06-13 2007-12-27 Toda Kogyo Corp 熱遮蔽性複合粒子粉末及びそれを用いた熱遮蔽性塗料組成物

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1195314A (ja) * 1997-09-18 1999-04-09 Fuji Photo Optical Co Ltd リモコン雲台の前面カバー
JP2003289459A (ja) * 2002-03-28 2003-10-10 Citizen Electronics Co Ltd 小型撮像モジュール
JP2006213095A (ja) * 2005-02-01 2006-08-17 Nippon Paint Co Ltd 近赤外線反射性能を付与する方法及び高速鉄道車両
JP2006330388A (ja) * 2005-05-26 2006-12-07 Fujifilm Holdings Corp レンズユニット及びデジタルカメラ
JP2007332223A (ja) * 2006-06-13 2007-12-27 Toda Kogyo Corp 熱遮蔽性複合粒子粉末及びそれを用いた熱遮蔽性塗料組成物

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019168554A (ja) * 2018-03-22 2019-10-03 エスゼット ディージェイアイ テクノロジー カンパニー リミテッドSz Dji Technology Co.,Ltd レンズ装置、及び撮像装置
US11036117B2 (en) 2018-03-22 2021-06-15 SZ DJI Technology Co., Ltd. Lens device and imaging device
JP2020056826A (ja) * 2018-09-28 2020-04-09 キヤノン株式会社 光学機器、レンズフード、光学機器の製造方法、およびレンズフードの製造方法
JP7154921B2 (ja) 2018-09-28 2022-10-18 キヤノン株式会社 光学機器、レンズフード、光学機器の製造方法、およびレンズフードの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5493361B2 (ja) 2014-05-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101467139B1 (ko) 광학 필터
JP5849719B2 (ja) 光吸収体及びこれを用いた撮像装置
JP5759717B2 (ja) 監視カメラ用撮像光学系
JP5823119B2 (ja) 紫外赤外線カット用光学フィルタ
KR102639538B1 (ko) 렌즈 시트, 렌즈 시트 유닛, 촬상 모듈, 촬상 장치
US20170248739A1 (en) Optical filter and imaging apparatus
JP6625725B2 (ja) カメラ構造、情報通信機器
JP2008276059A (ja) 光学素子およびそれを有する光学系
JP5493361B2 (ja) レンズフードおよび光学機器
JP2009139856A (ja) レンズ鏡筒及び撮像システム
JP2017203902A (ja) スクアリリウム化合物および固体撮像素子ならびに電子機器
JP2011158506A (ja) レンズモジュール及び撮影装置
JP5354153B2 (ja) 光学装置および光学装置の製造方法
JP2009139775A (ja) 光学系及びそれを有する光学機器
JP5556131B2 (ja) 光学装置
JP7281956B2 (ja) レンズユニットおよびカメラモジュール
US11202020B2 (en) Lens system for a camera objective, camera objective and method for producing a lens system
JP2006201697A (ja) 光吸収部材及びそれを有する光学素子
JP5434241B2 (ja) 光学装置
JP2014164267A (ja) 光学装置
JP2017187729A (ja) 光学素子、光学系、撮像装置及びレンズ装置
JP7296696B2 (ja) 広角レンズユニットおよびカメラモジュール
JP2014164268A (ja) 光学装置
JP2011043713A (ja) 光学装置
JP2021096283A (ja) レンズ系

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111221

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120619

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130613

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130625

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130826

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20130826

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140204

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140217

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5493361

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees