JP2010160384A - 液晶装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】液晶セルに対して光学的に最適な配置角度で偏光板を位置決めして貼り付け可能な液晶装置の製造方法を提供すること。
【解決手段】本適用例の液晶装置の製造方法は、光学設計に基づいて対向配置された液晶セルと偏光板とを透過するように光を照射して、透過光強度分布における第1仮想直線L1上の第1測定点M1と第2測定点M2および第3測定点M3の透過光強度を測定する工程と、第1仮想直線L1上における透過光強度の第1の極小点P1を近似して求める工程と、第1仮想直線L1と直交し第1の極小点P1を通る第2仮想直線L2上の第4測定点M4と第5測定点M5とにおける透過光強度を測定する工程と、第2仮想直線L2上における透過光強度の第2の極小点P2を近似して求める工程と、第2の極小点P2における液晶セルに対する偏光板の配置角度に基づいて、液晶セルと偏光板とを位置決めして、液晶セルに偏光板を貼り付ける工程とを含む。
【選択図】図9

Description

本発明は、液晶装置の製造方法に関する。
液晶装置は、一般的に、一対の基板と一対の基板に挟持された液晶層とを有する液晶セルの表面に貼り付けられた光学部材としての偏光板を備えている。例えば、透過型の液晶装置では、液晶セルに対して光が入射する側の表面と入射した光が射出する側の表面とに偏光板が設けられる。
液晶装置の光学設計においては、液晶層における初期の液晶分子の配向方向や駆動時の液晶分子の配向方向を考慮して、偏光板の光学軸(偏光軸または吸収軸)の方向が規定されている。ところが、液晶装置の製造過程において、液晶セルに対して偏光板が光学的に適正な位置で貼り付けられていないと、光学設計に基づいた電気光学特性(特にコントラストや色調)が得られないという問題が生ずる。
これを改善すべく、特許文献1には、マスター偏光子を用い、マスター偏光子の偏光軸に対して液晶基板の光学軸を光学的に位置合わせした後に、該マスター偏光子の偏光軸に対して一方の偏光板の偏光軸を光学的に位置合わせして液晶基板に貼り付ける方法が開示されている。
また、特許文献2には、光学的な位置合わせの具体的な方法として、マスター偏光子、液晶基板、偏光板を透過する光の強度を測定してそれぞれの光学軸の方向をマスター偏光子に対して定める方法が記載されている。
特開平8−201801号公報 特開2003−107452号公報
上記従来の偏光板の貼り付け方法では、マスター偏光子、液晶基板、偏光板を透過する光の強度を測定して、強度が最小または最大となる液晶基板と偏光板との相対的な位置を決めるとしている。しかしながら、実際には光の強度が最小または最大となる相対的な位置には範囲がある。また、光の強度を測定する測定装置の感度や光を発する光源の発光強度との関係で上記範囲が変化するおそれがある。それゆえに、光学的に最適な液晶基板と偏光板との相対的位置を確実に求める方法が必要であるという課題がある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例の液晶装置の製造方法は、一対の基板と前記一対の基板に挟持された液晶層とを有する液晶セルの少なくとも一方の表面に偏光板を貼り付ける貼付工程を備えた液晶装置の製造方法であって、前記液晶装置は、前記液晶セルに対する前記偏光板の光学軸の配置角度に基づく線対称な透過光強度分布を有し、前記貼付工程は、光学設計に基づいて互いに対向配置されたマスター偏光子と前記液晶セルと前記偏光板とを透過するように光を照射して、対向する面内の任意の第1測定点において透過光強度を測定する第1の工程と、前記透過光強度分布における対称軸に対して直交し、前記第1測定点を通る第1仮想直線上において、前記第1測定点を挟んだ第2測定点と第3測定点とにおいて、透過光強度を測定する第2の工程と、前記第1測定点、前記第2測定点および前記第3測定点における透過光強度の情報に基づいて、前記第1仮想直線上における透過光強度の第1の極小点を近似して求める第3の工程と、前記第1仮想直線と直交し前記第1の極小点を通る第2仮想直線上において、前記第1の極小点を挟んだ第4測定点と第5測定点とにおける透過光強度を測定する第4の工程と、前記第1の極小点、前記第4測定点および前記第5測定点における透過光強度の情報に基づいて、前記第2仮想直線上における透過光強度の第2の極小点を近似して求める第5の工程と、前記透過光強度分布上の前記第2の極小点における前記偏光板の前記配置角度に基づいて、前記液晶セルと前記偏光板とを相対的に位置決めして、前記偏光板を前記液晶セルに貼り付ける第6の工程とを含むことを特徴とする。
この方法によれば、第1の工程で任意に選ばれた第1測定点における透過光強度は、線対称な透過光強度分布においてどの位置となるか定かでない。そこで、第2の工程では、透過光強度分布における対称軸に対して直交し、第1測定点を通る第1仮想直線上においてさらに測定点を増やして透過光強度の情報を入手し、当該情報に基づいて第3の工程では第1測定点を通る第1仮想直線上における第1の極小点を近似して求める。第1仮想直線と直交し第1の極小点を通る第2仮想直線は、透過光強度分布における対称軸となる。そして、第4の工程で第2仮想直線上においてさらに測定点を増やして透過光強度の情報を入手し、第5の工程で第2仮想直線上すなわち対称軸上における透過光強度の第2の極小点を近似して求める。これにより、第2の極小点における透過光強度は最小となり、液晶セルと偏光板とを光学的に最適な配置とした場合に相当する。したがって、透過光強度分布における第1測定点および第2の極小点の座標が明確になり、相互の偏光板の配置角度を比較すれば、液晶セルに対して最適な偏光板の配置角度とするための角度補正量が判明する。これを基に第6の工程において、液晶セルと偏光板とを位置決めして貼り付ければ、光学設計に基づく所望の光学特性を有するノーマリーブラックの液晶装置を確実に製造することができる。
[適用例2]本適用例の他の液晶装置の製造方法は、一対の基板と前記一対の基板に挟持された液晶層とを有する液晶セルの少なくとも一方の表面に偏光板を貼り付ける貼付工程を備えた液晶装置の製造方法であって、前記液晶装置は、前記液晶セルに対する前記偏光板の光学軸の配置角度に基づく線対称な透過光強度分布を有し、前記貼付工程は、光学設計に基づいて互いに対向配置されたマスター偏光子と前記液晶セルと前記偏光板とを透過するように光を照射して、対向する面内の任意の第1測定点において透過光強度を測定する第1の工程と、前記透過光強度分布における対称軸に対して直交し、前記第1測定点を通る第1仮想直線上において、前記第1測定点を挟んだ第2測定点と第3測定点とにおいて、透過光強度を測定する第2の工程と、前記第1測定点、前記第2測定点および前記第3測定点における透過光強度の情報に基づいて、前記第1仮想直線上における透過光強度の第1の極小点を近似して求める第3の工程と、前記第1仮想直線と直交し前記第1測定点を通る第2仮想直線上において、前記第1測定点を挟んだ第4測定点と第5測定点とにおける透過光強度を測定する第4の工程と、前記第1測定点、前記第4測定点および前記第5測定点における透過光強度の情報に基づいて、前記第2仮想直線上における透過光強度の第2の極小点を近似して求める第5の工程と、前記第2仮想直線と平行であって前記第1の極小点を通る第3仮想直線と、前記第1仮想直線と平行であって前記第2の極小点を通る第4仮想直線との交点を求める第6の工程と、前記透過光強度分布上の前記交点における前記偏光板の前記配置角度に基づいて、前記液晶セルと前記偏光板とを相対的に位置決めして、前記偏光板を前記液晶セルに貼り付ける第7の工程とを含むことを特徴とする。
この方法によれば、第1の工程および第2の工程ならびに第4の工程において、第1測定点を通過して互いに直交する第1仮想直線および第2仮想直線上において、近似に必要な透過光強度の情報を入手し、第3の工程と第5の工程とにより、それぞれの仮想直線上における極小点を求める。第6の工程において求められた、第1の極小点を通る第3仮想直線と、第1仮想直線と平行であって第2の極小点を通る第4仮想直線との交点における透過光強度は最小となり、液晶セルと偏光板とを光学的に最適な配置とした場合に相当する。ゆえに、第7の工程で透過光強度分布上の該交点における偏光板の配置角度に基づいて、液晶セルと偏光板とを相対的に位置決めして、偏光板を液晶セルに貼り付ければ、光学設計に基づく所望の光学特性を有するノーマリーブラックの液晶装置を確実に製造することができる。また、第1測定点を原点として必要な数の測定点における透過光強度の測定を優先して実施することができる。
[適用例3]上記適用例の液晶装置の製造方法において、前記第1の工程は、直前に前記偏光板の貼り付けを行った他の液晶装置において採用された前記偏光板の前記配置角度に基づいて、前記液晶セルと前記偏光板とを相対配置することが好ましい。
この方法によれば、例えば、偏光板の製造ロットが同一である場合、偏光板の外形に対する光学軸の方向ばらつきは一定の範囲内にあると考えられる。よって、第1の工程において、直前に偏光板の貼り付けを行った他の液晶装置において採用された偏光板の配置角度に基づいて、液晶セルと偏光板とを相対配置すれば、第1測定点を液晶セルと偏光板とが対向する面内において、透過光強度の測定が適正に行い得る位置に設定することができる。言い換えれば、対向する面内において、任意に選んだ第1測定点が透過光強度を測定不可能な位置となることを避けることができる。
[適用例4]上記適用例の液晶装置の製造方法において、前記第1測定点における透過光強度の情報に基づいて、次工程を選択する第1判定工程を有し、前記第1判定工程は、前記第1測定点における透過光強度が直前に前記偏光板の貼り付けを行った他の液晶装置の前記第2の極小点または前記交点の近似値に近い場合、当該他の液晶装置において採用された前記偏光板の前記配置角度に基づいて、前記液晶セルと前記偏光板とを相対的に位置決めして貼り付ける第8の工程を選択する。
この方法によれば、例えば、偏光板の製造ロットが同一である場合、偏光板の外形に対する光学軸の方向ばらつきは一定の範囲内にあると考えられる。よって、第1判定工程において、第1測定点における透過光強度が直前に偏光板の貼り付けを行った他の液晶装置の上記第2の極小点または上記交点の近似値に近いと判断したときには、当該他の液晶装置において採用された偏光板の配置角度に基づいて、液晶セルと偏光板とを相対的に位置決めして貼り付ける第8の工程を選択することにより、途中の透過光強度の測定や近似の工程を省いて効率よく偏光板を貼付することができる。すなわち、生産性を高められる。
[適用例5]上記適用例の液晶装置の製造方法において、前記第1測定点における透過光強度の情報に基づいて、次工程を選択する第1判定工程を有し、前記第1判定工程は、前記第1測定点における透過光強度が予め決められた値よりも下回った場合には、前記第1の工程における前記液晶セルに対する前記偏光板の前記配置角度を保って、前記液晶セルに前記偏光板を貼り付ける第9の工程を選択する。
この方法によれば、第9の工程における液晶セルに対する偏光板の配置角度は第1の工程における対向配置状態と同一であるため、必ずしも光学的に最適な配置とは言えないものの、第1測定点における透過光強度が光学設計に基づいた所望の光学特性における透過光強度、例えば最小値に近いと考えられる値よりも下回っていれば、液晶セルと偏光板とが光学的にほぼ最適な配置となっていると判断できる。ゆえに、前項と同様に効率よく偏光板を貼付して、生産性を高められる。
[適用例6]上記適用例の液晶装置の製造方法において、前記偏光板の前記配置角度に関する設計上の前記液晶セルに対する貼付許容限界の情報と、前記第2の極小点または前記交点が前記貼付許容限界内か否かに基づいて、次工程を選択する第2判定工程とを有し、前記第2判定工程は、前記第2の極小点または前記交点が前記貼付許容限界の外側にある場合、前記透過光強度分布上において前記第2の極小点または前記交点が存在する側の前記貼付許容限界上における第3の極小点を近似して求める第10の工程と、前記第3の極小点における前記偏光板の前記配置角度に基づいて、前記液晶セルと前記偏光板とを相対的に位置決めして、前記偏光板を前記液晶セルに貼り付ける第11の工程とを選択する。
偏光板の外形に対する光学軸の方向すなわち角度のばらつきが大きいと、液晶セルと偏光板とを光学的に最適な配置で位置決めして貼り付けしても液晶セルに対する貼付許容限界を超えてしまい、例えば、偏光板が液晶セルからはみ出してしまう。
この方法によれば、第2判定工程では、液晶セルに対する偏光板の貼付許容限界を考慮し、上記第2の極小点または上記交点が貼付許容限界の外側にある場合、第10の工程では上記第2の極小点または上記交点が存在する側の貼付許容限界線上において第3の極小点を求める。したがって、第11の工程で第3の極小点に対応する偏光板の配置角度で貼り付けを行えば、貼付許容限界内において所望の光学特性に最も近い光学特性を実現した液晶装置を製造することができる。
[適用例7]上記適用例の液晶装置の製造方法において、前記貼付工程は、第1の偏光板を前記液晶セルに貼り付ける第1貼付工程と、前記第1の偏光板が貼り付けられた前記液晶セルの表面に対して反対側の表面に第2の偏光板を貼り付ける第2貼付工程とを備え、前記第2貼付工程における前記第1の工程は、光学設計に基づいて互いに対向配置された前記第1の偏光板が貼り付けられた前記液晶セルと前記第2の偏光板とを透過するように光を照射して、対向する面内の任意の第1測定点において透過光強度を測定することを特徴とする。
この方法によれば、液晶セルの表裏面に対応して第1の偏光板、第2の偏光板が光学的にほぼ最適な配置角度で貼り付けられる。したがって、光学設計に基づく所望の光学特性を有する透過型の液晶装置を確実に製造することができる。
[適用例8]上記適用例の液晶装置の製造方法において、前記第3の工程および前記第5の工程、または前記第10の工程における近似方法が2次関数によるものであることを特徴とする。
この方法によれば、少なくとも3点の測定点による透過光強度の測定結果から、第1の極小点および第2の極小点、または第3の極小点を近似して求めることができる。
[適用例9]上記適用例の液晶装置の製造方法において、前記第3の工程および前記第5の工程、または前記第10の工程における近似方法が正弦関数によるものであることが好ましい。
この方法によれば、透過光強度分布は、液晶セルに対する偏光板の光学軸の配置角度に依存しているため、正弦関数を用いて近似することにより、少なくとも4点の測定点の透過光強度の測定結果が必要なものの、より正確に第1の極小点および第2の極小点、または第3の極小点を近似して求めることができる。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面に従って説明する。なお、使用する図面は、説明する部分が認識可能な状態となるように、適宜拡大または縮小して表示している。
本実施形態は、一対の基板と、一対の基板に挟持された液晶層と、一対の基板の一方の基板に設けられた一対の電極とを有し、該一対の電極間に発生する横電界により液晶層が駆動されるFFS(Fringe Field Switching)方式の液晶装置の製造方法を例に説明する。
<液晶装置>
まず、FFS方式の液晶装置について図1〜図5を参照して説明する。図1は液晶装置の構成を示す概略図であり、同図(a)は分解斜視図、同図(b)は正面図である。
図1に示すように、本実施形態の液晶装置10は、ガラス等の透明基板からなる一対の基板1,2と、一対の基板1,2により挟持された液晶層(図示省略)とを有する液晶セル3を備えている。
液晶セル3において、基板1は基板2よりも大きく、基板1の端子部1aが基板2の一方の辺部より突出するように、基板1と基板2とが接合されている。端子部1aの表面には、液晶層を駆動するための駆動用IC6と、外部電気回路との接続を図るフレキシブルな中継基板7とが平面実装されている。
基板2の表面2aには光学フィルムとしての偏光板4が貼り付けられる、また表面2aの反対側で裏面となる基板1の表面1bには同じく光学フィルムとしての偏光板5が貼り付けられる。
図1(b)に示すように、液晶装置10を正面から見ると、表示領域を含む所謂見切り領域は、表示領域の中心3cに対して上下および左右(X軸,Y軸方向)が均等割り振りされている。表示領域の中心3cの位置は、液晶セル3のX軸方向における幅の中央となっている。
偏光板外形は、見切り領域を十分覆うように平面的な寸法が余裕を持って設定されている。また、液晶セル3の外形のばらつきや偏光板4,5の貼付位置精度等を考慮して、液晶セル3の長手方向の基準辺3aから距離x1の間隔が空くように、また短手方向の基準辺3bから距離y1の間隔が空くように、基板2よりも一回り小さく設定されている。
したがって、この場合の液晶セル3に対する偏光板4,5の貼付許容限界は、平面的に液晶セル3の外形から偏光板4,5がはみ出ないこと。また、偏光板4,5が少なくとも液晶セル3の見切り領域を覆っていることが必要条件となる。
表示領域には、略矩形状のサブ画素SGがマトリクス状に複数配置されており、赤(R)、緑(G)、青(B)の少なくとも3色のフィルタエレメントから選ばれた1色のフィルタエレメントが各サブ画素SGに対応して基板2側に設けられている。すなわち、基板2は、サブ画素SGに対応したカラーフィルタを備えている(詳細は後述する)。
異なる色のフィルタエレメントを備えた3つのサブ画素SGにより1つの表示用画素が構成されている。同色のフィルタエレメントを有するサブ画素SGが液晶セル3の長手方向(Y軸方向)に沿って直線的に配置され、異なる色のフィルタエレメントを有するサブ画素SGが液晶セル3の短手方向(X軸方向)に配列した所謂ストライプ方式となっている。
このような液晶装置10は透過型であって、例えば、偏光板5の背面側に照明装置(図示省略)を装備して用いられる。照明装置は、例えば光源としてLED、EL、冷陰極管などを用い、これらの光源からの光を液晶セル3に向かって射出することができる導光板や拡散板、反射板などの構成を備えている。
なお、液晶装置10は、サブ画素SGを構成する電極を駆動制御する手段として一方の基板側に例えば薄膜トランジスターなどのスイッチング素子を備えたアクティブ型や、画素を構成する電極が一対の基板1,2において互いに交差するように配置されるパッシブ型の液晶装置でもよい。また、透過型に限定されず、偏光板5が半透過反射タイプあるいは液晶セル3の内面に反射層を有する半透過反射型の液晶装置でもよい。
図2はサブ画素の構成を示す概略平面図、図3は図2のA−A'線で切ったサブ画素の構造を示す概略断面図である。
図2に示すように、基板1上には、Y軸方向に延在する信号線11と、X軸方向に延在する走査線12と、同じくX軸方向に延在する共通配線13が設けられている。これらの信号線11と走査線12および共通配線13により区切られた領域にサブ画素SGが設けられている。
サブ画素SGには、画素電極18と、画素電極18との間で横電界を発生させるための共通電極14と、画素電極18を駆動制御するためのTFT(Thin Film Transistor)素子15とが設けられている。以降、基板1を素子基板1と呼び、これに対向する基板2を対向基板2と呼ぶ。
画素電極18は、矩形状に形成されており、複数のスリット状の開口部18aを有している。開口部18aは、例えば信号線11の延在方向に沿う方向に、互いに平行に形成されている。画素電極18は、絶縁層17(図3参照)を貫通するコンタクトホール17aを介して、TFT素子15のドレイン電極15dに電気的に接続されている。画素電極18は、透光性を有する導電材料からなり、例えばITO(Indium Tin Oxide)からなる。
共通電極14は、矩形状に形成されており、画素電極18に平面的に重なるように設けられている。共通電極14は、一辺部において共通配線13に重なっており、この部分で共通配線13に電気的に接続されている。共通電極14は、透光性を有する導電材料からなり、例えばITOからなる。
TFT素子15は、ゲート電極15gと半導体層15aとソース電極15sとドレイン電極15dとを備えている。ゲート電極15gは、走査線12の一部である。半導体層15aは、ゲート電極15gに平面的に重なる位置に形成されている。ソース電極15sは、信号線11から分岐した部分であり、その一部が半導体層15aの一部(ソース側)を覆うように形成されている。ドレイン電極15dは、一部が半導体層15aの一部(ドレイン側)を覆うように形成されている。
図3に示すように、液晶装置10は、素子基板1と対向基板2とにより挟持された液晶層30を有する。
素子基板1は透光性を有する、例えば、ガラス、石英、樹脂等の基板である。素子基板1の液晶層30側の表面には、まず例えば、アルミニウムやアルミニウム合金等などの低抵抗配線材料からなるゲート電極15gと共通配線13とが形成され、一部が共通配線13と重なるように共通電極14が形成されている。ゲート電極15gと共通配線13および共通電極14を覆うように、例えば酸化シリコンや酸化窒化シリコン等からなるゲート絶縁層16が形成されている。ゲート絶縁層16上には、例えばアモルファスシリコンからなる半導体層15aが形成され、半導体層15aのソース側を覆うようにソース電極15sが形成され、半導体層15aのドレイン側を覆うようにドレイン電極15dが形成されている。これらの電極の形成もアルミニウムやアルミニウム合金等の低抵抗な導電材料が用いられる。
また、ゲート絶縁層16、半導体層15a、ソース電極15s、ドレイン電極15dを覆うように、例えば酸化シリコンや酸化窒化シリコン等からなる絶縁層17が形成されている。
画素電極18は、絶縁層17上に形成されている。画素電極18と共通電極14とはゲート絶縁層16と絶縁層17とを介して対向しており、画素電極18と共通電極14との間には、ゲート絶縁層16と絶縁層17とを誘電体膜とする保持容量が形成されている。
画素電極18と共通電極14との間に電圧が印加されると、スリット状の開口部18aおよびその周辺に横電界が発生する。液晶層30の液晶分子は正の誘電異方性を有するものであって、発生した横電界方向に液晶分子が配列する。なお、画素電極18と共通電極14との配置はこの形態に限定されない。共通電極14が画素電極18よりも液晶層30側に配置されていてもよい。このような構成の場合は、共通電極14がスリット状の開口部を有することとなる。
素子基板1の液晶層30に接する側には配向膜19が形成されている。配向膜19は、例えばポリイミド樹脂等からなる。配向膜19の表面は、液晶分子が開口部18aの延在方向に対して所定の角度で配向するように、ラビング処理等の配向処理が施されている。
次に、素子基板1に対向する対向基板2は、素子基板1と同様に例えば透明性を有するガラス、石英、樹脂等の基板により構成されている。液晶層30に向かって対向基板2の表面には、遮光層21と、フィルタエレメント22と、オーバーコート層23と、配向膜24とが設けられている。
遮光層21は、例えば、アルミニウムやクロムなどの遮光性を有する金属材料またはこれらの金属材料の酸化物あるいは遮光性を有する樹脂材料からなり、対向基板2上においてサブ画素SGを区画するようにパターニング形成されている。
フィルタエレメント22は、遮光層21の開口部に設けられ、例えばアクリル樹脂等からなり、R、G、Bの各色に対応する色材を含有している。
オーバーコート層23は、例えば透明性を有するアクリル樹脂等からなり、遮光層21とフィルタエレメント22とを覆うように形成されている。
対向基板2の液晶層30に接する側には配向膜24が形成されている。配向膜24は、例えばポリイミド樹脂等からなる。配向膜24の表面には、例えば対向する素子基板1の配向膜19の配向処理方向に対して180度反転した方向に、ラビング処理等の配向処理が施されている。
液晶層30の液晶分子は、画素電極18と共通電極14との間に電界が発生していない状態(オフ状態)では、配向膜19と配向膜24とに施された配向処理によって規制される方向に沿って配向する。また、画素電極18と共通電極14との間に電界が発生している状態(オン状態)では、開口部18aの延在方向と直交する方向に発生する電界に沿って配向する。このように、液晶層30では、オフ状態とオン状態とで液晶分子の配向方向を異ならせる制御が行われる。
次に、図4を参照して、液晶装置10の光学設計について説明する。図4(a)および(b)は液晶装置の光学設計を示す概略図である。図4(a)に示すように、偏光板4,5は、光学軸としての透過軸を有している。偏光板4の透過軸4tと偏光板5の透過軸5tとは、互いに直交するように配置されている。
図4(b)に示すように、画素電極18のスリット状の開口部18aの延在方向と信号線11の延在方向とは合致している。オン状態において画素電極18と共通電極14との間に発生する電界の方向は、信号線11の延在方向と直交する方向、すなわち走査線12の延在方向に沿った方向である。
素子基板1側の配向膜19には、例えば、信号線11の延在方向に対して時計回り方向に5度の角度をなす方向にラビング処理が施されている。これに対して対向する対向基板2側の配向膜24には、信号線11の延在方向に対して時計回り方向に5度の角度をなす方向であって、配向膜19のラビング方向とは180度異なる向きにラビング処理が施されている。したがって、配向膜19,24のラビング方向、すなわち液晶層30オフ状態における配向処理方向は、開口部18aの延在方向に対して時計回り方向に5度の角度をなす方向となる。
偏光板4の透過軸4tは配向膜19,24のラビング方向と直交しており、偏光板5の透過軸5tは配向膜19,24のラビング方向と平行となっている。したがって、オフ状態において照明装置から入射した光は、偏光板5により直線偏光に変換され液晶セル3を透過して偏光板4に入射する。直線偏光の偏光方向と偏光板4の透過軸4tとは直交しているため、入射した直線偏光は偏光板4を透過できない。よって、液晶装置10はオフ時に黒表示となる所謂ノーマリーブラックモードである。なお、透過軸4tが配向膜19,24のラビング方向と平行し、透過軸5tが配向膜19,24のラビング方向に直交する方式でもよい。
ところで、配向膜19,24のラビング方向すなわち液晶セル3の光学軸に対する偏光板4,5の透過軸4t,5tの相対的な位置関係にずれが生じると、オフ状態において液晶装置10に入射した光が少量ではあるが透過してしまい、表示のコントラスト低下を招くこととなる。液晶セル3に偏光板4,5を貼り付けしたときの実際の液晶セル3に対する透過軸4t,5tの角度と光学設計上における所定の透過軸4t,5tの角度との差(以下、ずれ角度と称する)が大きいほどコントラスト低下も大きくなり、液晶装置10の表示品質が低下する。
図5は、液晶装置における偏光板の透過軸のずれ角度とコントラストとの関係の一例を示す図である。図5は等コントラストコンターと呼ばれる図であって、縦軸および横軸は、それぞれ偏光板4の透過軸4tのずれ角度および偏光板5の透過軸5tのずれ角度である。また、光学設計上の所定の角度(±0)に対して、観察側から見て時計回り方向にずれている場合をプラス側のずれとし、反時計回り方向にずれている場合をマイナス側のずれとしている。このような等コントラストコンターは、黒表示時に液晶装置10を透過する光の透過光強度分布と言い換えることができる。
図5に示すように、本実施形態の液晶装置10の透過光強度分布は、2つの偏光板4,5のずれ角度に基づく2次元的な平面において、傾きがほぼ±1の軸に対して線対称となっている。
具体的には、領域Ar1,Ar2,Ar3,Ar4,Ar5は、それぞれコントラスト比が同じ範囲となる領域を示している。コントラスト比とは、V−Tカーブ(透過率の印加電圧依存性を示すカーブ)における透過率の最小値と最大値との比のことである。
領域Ar1は、傾きがほぼ±1の軸を有する楕円形状であり、コントラスト比が1:1400〜1:1500の領域となっている。領域Ar2は領域Ar1を取り囲む同心のリング状であり、コントラスト比が1:1300〜1:1400の領域となっている。同様に領域Ar3は領域Ar2を取り囲み、コントラスト比が1:1200〜1:1300の領域となっている。領域Ar4は領域Ar3を取り囲み、コントラスト比が1:1100〜1:1200の領域となっている。領域Ar5は領域Ar4を取り囲み、コントラスト比が1:1100未満の領域となっている。なお、液晶装置10のコントラスト比は、1:1300以上であることが望ましい。
偏光板4,5の透過軸4t,5tのいずれか一方のずれ角度が1.0°または−1.0°であると、コントラスト比は1:1100よりも低くなる。また、透過軸4t,5tの双方のずれ角度が±0.5°以内であっても、コントラスト比が1:1200よりも低くなる場合が生じてしまう。これに対して、透過軸4t,5tの双方のずれ角度が、0°±0.25°以内であれば、コントラスト比は少なくとも1:1300以上となる。したがって、透過軸4t,5tの光学設計上の所定の角度に対するずれ角度を±0.25°程度の範囲内に抑えれば、1:1300以上のコントラスト比が得られる。この0°±0.25°程度の範囲を、ずれ角度の光学的な許容範囲とする。
このように、液晶装置10の製造工程において、液晶セル3の配向膜19,24のラビング方向に対する偏光板4,5の透過軸4t,5tを精度良く光学設計上の所定の角度に合わせること、すなわち偏光板4,5を液晶セル3に対して光学的に最適な状態で配置することが、液晶装置10の表示品質を確保する上で重要である。
なお、液晶装置10において、画素電極18の開口部18aの延在方向、配向膜19,24のラビング方向等の光学設計条件は、上記の形態に限定されるものではない。
<液晶装置の製造方法>
次に、液晶装置10の製造方法について図6を参照して簡単に説明する。図6は液晶装置の製造方法を示すフローチャートである。
図6に示すように、液晶装置10の製造方法は、素子基板1上にTFT素子15や各種配線、電極を形成する素子・電極形成工程(ステップS1)と、素子基板1に配向膜19を成膜して配向処理を施す配向処理工程(ステップS2)と、対向基板2上に遮光層21やフィルタエレメント22、オーバーコート層23を形成するカラーフィルタ層形成工程(ステップS3)と、対向基板2に配向膜24を成膜して配向処理を施す配向処理工程(ステップS4)とを備えている。
また、配向処理が施された素子基板1と対向基板2とを所定の位置でシール材を用いて接合する貼り合わせ工程(ステップS5)と、貼り合わされた素子基板1と対向基板2との隙間に液晶を注入して封止する液晶注入・封止工程(ステップS6)と、できあがった液晶セル3に対して偏光板4,5を貼り付ける偏光板貼付工程(ステップS7)とを備えている。
ステップS1〜ステップS6は、公知の技術を用いて各工程を実施することができる。例えば、ステップS1〜ステップS4の素子基板1や対向基板2の製造工程は、一般的にマザー基板を用いて行われ、それぞれに多数個取りされた状態で加工が行われる。そして、ステップS5では、マザー基板同士を貼り合せる。ステップS6では、貼り合わされたマザー基板から少なくとも1つの組み合わせを取り出して液晶を注入・封止することにより液晶セル3を完成させる。
ステップS7は偏光板貼付工程であって、前述したように偏光板4,5を液晶セル3に対して光学的に最適な状態で配置することが求められている。
図7(a)および(b)は液晶セルに対する偏光板の貼付方法を示す模式図である。ステップS7では、図7(a)に示すように、まず液晶セル3を挟んで偏光板4とマスター偏光子とを互いに対向配置する。マスター偏光子は、光学軸の方向が予め既知の偏光板そのものを用いることができる。これ以外にも、一般的な偏光板よりも高い偏光度が得られるものが好ましく、例えばワイヤーグリッド偏光子、ブリュスター角を用いた石英積層板、プリズムなどを挙げることができる。
射出された光がマスター偏光子、液晶セル3、偏光板4を透過するように光源を配置すると共に、偏光板4の上方には透過する光の強度を測定可能な受光部を配置する。
光源としては、可視光波長の光を直進性を有して射出するものが好ましく、例えば半導体レーザーやLEDを用いることができる。また、受光部としては、例えばマルチフォトメーターなどを用いることができる。なお、光源と受光部との配置は、これに限らず、図7(a)において上側に光源、下側に受光部としてもよい。
光源とマスター偏光子との間には、1/4λ板を配置することが望ましい。1/4λ板を透過した光は、対向する面内での光強度分布に偏りが少ない円偏光となる。
マスター偏光子に入射した円偏光は、これを透過して直線偏光に変換され液晶セル3に入射する。液晶セル3に入射した直線偏光は、前述した光学設計によれば液晶セル3を透過して偏光板4に入射するもほとんど偏光板4を透過することができない。したがって、受光部によって偏光板4を透過する透過光の強度を測定しつつ、マスター偏光子、液晶セル3、偏光板4のうちいずれか2つを対向する面内で回転させて、透過光強度が最小となる相対的な位置を決める。そして、偏光板4を液晶セル3の一方の表面に貼り付ける。
次に、図7(b)に示すように、貼り付けられた偏光板4が光源側に向くように液晶セル3を配置すると共に、偏光板5を液晶セル3の他方の表面に対して対向配置する。偏光板4の場合と同様にして、受光部によって偏光板5を透過する透過光の強度を測定しつつ、液晶セル3、偏光板5のうちいずれか1つを対向する面内で回転させて、透過光強度が最小となる相対的な位置を決める。そして、偏光板5を液晶セル3の他方の表面に貼り付ける。
本実施形態の液晶装置10はノーマリーブラックモードであるため、液晶セル3に対する偏光板4,5の相対的な位置が光学設計条件からわずかに外れても光漏れが生ずる。この光漏れを受光部において測定することにより、透過光強度が最小となる液晶セル3と偏光板4,5の相対位置(相対角度)が求められる。
一方、図5に示したように透過光強度は、偏光板4,5のずれ角度に基づく分布を有している。したがって、受光部により検出された透過光強度が最小となる相対位置(相対角度)が必ずしも最適な位置(角度)と言えないおそれがある。
そこで、前述した透過光強度の測定方法を踏まえつつ、液晶セル3に対して偏光板4,5をそれぞれ最適な位置(角度)に位置決めすることができる方法(アルゴリズム)について、実施例を挙げて説明する。
(実施例1)
図8は実施例1の偏光板の位置決め方法を示すフローチャート、図9は実施例1の偏光板の位置決め方法を示す概略図、図10は透過光強度分布における極小点の近似方法を示すグラフである。
図8に示すように、実施例1の液晶装置の製造方法としての偏光板の位置決め方法は、第1測定点における透過光強度を測定する第1の工程(ステップS11)と、第2および第3測定点における透過光強度を測定する第2の工程(ステップS12)と、第1〜第3測定点の透過光強度の測定結果に基づいて透過光強度分布における第1の極小点を近似する第3の工程(ステップS13)と、第4および第5測定点における透過光強度を測定する第4の工程(ステップS14)と、第1の極小点の透過光強度の近似値と、第4〜第5測定点の透過光強度の測定結果に基づいて透過光強度分布における第2の極小点を近似する第5の工程(ステップS15)とを備えている。
図8のステップS11では、図7(a)に示すように、光学設計に基づいて互いに対向配置されたマスター偏光子と液晶セル3と偏光板4とを透過するように光を照射して、対向する面内の任意の第1測定点において透過光強度を測定する。
この時点では、第1測定点が図5に示した透過光強度分布においてどこに位置しているか不明である。そして、ステップS12へ進む。
図8のステップS12では、図9に示すように、透過光強度分布における対称軸に対して直交し、第1測定点M1を通る第1仮想直線L1上において、第1測定点M1を挟んだ第2測定点M2と第3測定点M3とにおいて透過光強度を測定する。
前述したように透過光強度分布は、傾きがほぼ±1の軸に対して線対称である。そこで、まず透過光強度の変化が傾き−1の軸に比べて急峻な傾き+1の軸を第1仮想直線L1として、第1測定点M1を通る同一線上の第2測定点M2と第3測定点M3を選定して、透過光強度を測定する。
具体的には、第2測定点M2は、第1測定点M1におけるマスター偏光子、液晶セル3、偏光板4の相対配置を原点として、液晶セル3に対してマスター偏光子と偏光板4とをそれぞれ反時計回りに一定の角度回転させた状態で透過光強度を測定することを意味している。同様に第3測定点M3は、第1測定点M1におけるマスター偏光子、液晶セル3、偏光板4の相対配置を原点として、液晶セル3に対してマスター偏光子と偏光板4とをそれぞれ時計回りに一定の角度回転させた状態で透過光強度を測定することを意味している。
第1仮想直線L1上における透過光強度の変化は、図10に示すように、2次関数として近似できる。すなわち、第1仮想直線L1上における透過光強度yは、各測定点における液晶セル3に対するマスター偏光子と偏光板4のそれぞれのずれ角度の組み合わせを示す座標xとの関係において、以下の数式(1)を満足させる。
y=ax2+bx+c ・・・・(1)
第2測定点M2、第3測定点M3を選定する際には、第1測定点M1を原点(基準)として時計回りと反時計回りの両方向に一定のずれ角度でマスター偏光子と偏光板4と回転させることが好ましい。また、その際のずれ角度は、受光部によって精度よく透過光強度を計測可能な範囲に留めることが好ましい。これにより、上記数式(1)を正確に特定することができる。そして、ステップS13へ進む。
図8のステップS13では、第1測定点M1から第3測定点M3における測定結果から上記数式(1)を近似して求め、近似された数式(1)によって、第1仮想直線L1上の第1の極小点P1を求める。言い換えれば、第1の極小点P1を求めることにより、第1測定点M1を原点としたときの第1の極小点P1における、液晶セル3に対するマスター偏光子と偏光板4のずれ角度の座標xが求められる。そして、ステップS14へ進む。
図8のステップS14では、図9に示すように、第1仮想直線L1と直交し第1の極小点P1を通る第2仮想直線L2上において、第1の極小点P1を挟んだ第4測定点M4と第5測定点M5とにおける透過光強度を測定する。
具体的には、第1仮想直線L1に直交し、第1の極小点P1を通る第2仮想直線L2は、透過光強度分布において傾き−1の軸であって、この第2仮想直線L2上において液晶セル3に対するマスター偏光子と偏光板4の最適な相対配置(配置角度)が存在する。そこで、今度は、第1の極小点P1を基準としてマスター偏光子を反時計回りに一定の角度で回転させると共に、偏光板4を時計回りに一定の角度で回転させた第4測定点M4における透過光強度を測定する。また、第1の極小点P1を基準としてマスター偏光子を時計回りに一定の角度で回転させると共に、偏光板4を反時計回りに一定の角度で回転させた第5測定点M5における透過光強度を測定する。そして、ステップS15へ進む。
図8のステップS15では、第1の極小点P1における透過光強度の近似値と、第4測定点M4および第5測定点M5における透過光強度の測定結果から、ステップS13の場合と同様に上記数式(1)を近似して求め、近似された数式(1)によって、第2仮想直線L2上の第2の極小点P2を求める。言い換えれば、第2の極小点P2を求めることにより、第1の極小点P1を基準としたときの第2の極小点P2における、液晶セル3に対するマスター偏光子と偏光板4のずれ角度の座標xが求められる。求められた第2の極小点P2における液晶セル3に対するマスター偏光子と偏光板4のずれ角度の座標xは、液晶装置10における光学設計上の最適な液晶セル3と偏光板4との相対配置(配置角度)を示すものである。
そして、第2の極小点P2における液晶セル3に対する偏光板4の光学的に最適な相対配置(配置角度)に基づいて、液晶セル3に対して偏光板4を位置決めして貼り付けする。
偏光板4が貼り付けられた液晶セル3と偏光板5とを位置決めする場合にも、上述したステップS11〜ステップS15を適用できることは言うまでもない。
すなわち、図7(b)に示すように、偏光板4が貼り付けられた液晶セル3と偏光板5とを対向配置し、対向する面内の任意の第1測定点M1における透過光強度を測定する。続いて、第1測定点M1を通る第1仮想直線L1上において第1測定点M1を挟んだ第2測定点M2と第3測定点M3における透過光強度を測定する。すなわち、受光部により透過光強度を測定しつつ、例えば液晶セル3に対して偏光板5を時計回りと反時計回りとに一定の角度回転させた状態で透過光強度を測定する。第1測定点M1、第2測定点M2、第3測定点M3の透過光強度の情報から上記数式(1)を近似して求めることにより、第1の極小点P1が求められる。一方の偏光板4はすでに液晶セル3に対して光学的に最適な配置角度で貼り付けられているため、この場合、第1測定点M1を原点とする透過光強度分布において第1の極小点P1の座標が他方の偏光板5の光学的に最適な配置角度を示すものである。この第1の極小点P1に基づいて液晶セル3と偏光板5とを位置決めして貼り付ける。
このような実施例1の偏光板の位置決め方法(アルゴリズム)によれば、液晶セル3に対して偏光板4,5がそれぞれ光学的に最適配置され、優れたコントラスト比が得られる液晶装置10を製造することができる。
(実施例2)
図11は実施例2の偏光板の位置決め方法を示すフローチャート、図12は実施例2の偏光板の位置決め方法を示す概略図である。
実施例2の偏光板の位置決め方法は、実施例1の偏光板の位置決め方法に対して、第1測定点を原点として第2測定点から第5測定点を選定して、各測定点における透過光強度を先に測定し、これらの測定結果から液晶セル3に対する偏光板の最適な配置を求めるものである。したがって、実施例1に対して同一の構成を示す部分は、同一の符号を用いて説明する。
具体的には、図11のステップS21(第1の工程)では、図12に示すように、光学設計に基づいて互いに対向配置されたマスター偏光子と液晶セル3と偏光板4とを透過するように光を照射して、対向する面内の任意の第1測定点M1において透過光強度を測定する。そして、ステップS22へ進む。
図11のステップS22(第2の工程)では、図12に示すように、透過光強度分布における対称軸に対して直交し、第1測定点M1を通る第1仮想直線L1上において、第1測定点M1を挟んだ第2測定点M2と第3測定点M3とにおいて、透過光強度を測定する。すなわち、液晶セル3に対してマスター偏光子と偏光板4とをそれぞれ反時計回りに一定の角度回転させた状態の第2測定点M2において透過光強度を測定する。また、液晶セル3に対してマスター偏光子と偏光板4とをそれぞれ時計回りに一定の角度回転させた状態の第3測定点M3において透過光強度を測定する。そして、ステップS23へ進む。
図11のステップS23(第4の工程)では、第1仮想直線L1と直交し第1測定点M1を通る第2仮想直線L2上において、第1測定点M1を挟んだ第4測定点M4と第5測定点M5とにおける透過光強度を測定する。すなわち、第1測定点M1を基準としてマスター偏光子を反時計回りに一定の角度で回転させると共に、偏光板4を時計回りに一定の角度で回転させた第4測定点M4における透過光強度を測定する。また、第1測定点M1を基準としてマスター偏光子を時計回りに一定の角度で回転させると共に、偏光板4を反時計回りに一定の角度で回転させた第5測定点M5における透過光強度を測定する。そして、ステップS24へ進む。
図11のステップS24(第3の工程)では、図12に示すように、第1測定点M1、第2測定点M2および第3測定点M3における透過光強度の情報に基づいて、第1仮想直線L1上における透過光強度の第1の極小点P1を近似して求める。第1の極小点P1を求める方法は、実施例1で説明した方法と同じである。そして、ステップS25へ進む。
図11のステップS25(第5の工程)では、図12に示すように、第1測定点M1、第4測定点M4および第5測定点M5における透過光強度の情報に基づいて、第2仮想直線L2上における透過光強度の第2の極小点P2を近似して求める。第2の極小点P2を求める方法は、第1の極小点P1を近似して求めた方法と同じである。この場合の第2の極小点P2における液晶セル3に対するマスター偏光子と偏光板4の相対的配置(配置角度)は、図12に示すように光学的に最適な状態となっていない。そこで、ステップS26へ進む。
図11のステップS26(第6の工程)では、図12に示すように、第2仮想直線L2と平行であって第1の極小点P1を通る第3仮想直線L3と、第1仮想直線L1と平行であって第2の極小点P2を通る第4仮想直線L4との交点P3を求める。求められた交点P3における液晶セル3に対するマスター偏光子と偏光板4のずれ角度の座標xは、液晶装置10における光学設計上の最適な液晶セル3と偏光板4との相対配置(配置角度)である。
偏光板4が貼り付けられた液晶セル3に偏光板5を位置決めして貼り付ける方法は、実施例1と同じである。
実施例2の偏光板の位置決め方法(アルゴリズム)によれば、実施例1と同様に液晶セル3に対して偏光板4,5がそれぞれ光学的に最適配置され、優れたコントラスト比が得られる液晶装置10を製造することができる。また、第1測定点M1から第5測定点M5までの透過光強度の測定を先行して実施することから、実施例1に比べて測定動作に無駄が生じ難い。すなわち、少なくとも一方の偏光板(偏光板4)を効率的に位置決めして貼り付けすることができる。なお、第1測定点M1を原点として第2測定点M2から第5測定点M5を設定する方法は、実施例1の各測定点の設定の考え方と同じである。また、第1測定点M1を基準として他の測定点における透過光強度を測定する順番は、これに限定されず、例えば第4測定点M4、第5測定点M5を先に測定してもよい。
実施例1および実施例2の偏光板の位置決め方法によれば、2次関数により各極小点を近似するため、偏光板4を貼り付けする際には少なくとも5点、偏光板5を貼り付けする際には少なくとも3点、合計8点の測定点における透過光強度を測定することにより、光学的な最適配置を求めることができる。
また、実施例1や実施例2の偏光板の位置決め方法を液晶装置10の量産に適用する場合、液晶セル3や偏光板4,5の製造ロットを考慮して、第1の工程であるステップS11およびステップS21では、直前に偏光板4,5の貼り付けを行った他の液晶装置10において採用された偏光板4,5の配置角度に基づいて、液晶セル3と偏光板4,5とを相対配置することが好ましい。これによれば、最適な相対配置に近い状態で液晶セル3と偏光板4,5とを配置して透過光強度の測定を行うことができる。すなわち、第1測定点M1における透過光強度を受光部によって適正に測定可能な位置に設定することができる。
(実施例3)
図13は実施例3の偏光板の位置決め方法を示すフローチャートである。実施例3の偏光板の位置決め方法は、実施例1に対して第1測定点M1における透過光強度の測定結果を基に次工程を選択する第1判定工程(ステップS32)を備えている点が異なっている。他のステップS31およびステップS33〜ステップS36は、実施例1のステップS11〜ステップS15に相当する。したがって、追加されたステップS32について説明する。
図13のステップS32(第1判定工程)では、第1測定点M1における透過光強度が直前に偏光板4の貼り付けを行った他の液晶装置10(パネル)の第2の極小点P2の近似値に近い場合、当該他の液晶装置10において採用された偏光板4の配置角度に基づいて、液晶セル3と偏光板4とを相対的に位置決めして貼り付ける工程(第8の工程)を選択する。
実施例3の偏光板の位置決め方法によれば、透過光強度を測定する測定点の数を減らして効率的に偏光板4を液晶セル3に貼り付けすることが可能である。また、実施例3の偏光板の位置決め方法は、偏光板4が貼り付けられた液晶セル3に偏光板5を貼り付ける場合にも適用が可能である。
実施例3の偏光板の位置決め方法を液晶装置10の量産に適用する場合、液晶セル3や偏光板4,5の製造ロットを考慮して、各製造ロットの使用開始時に上記第1判定工程を実施することが好ましい。これによって、所謂ロット判定を可能とし、同一製造ロットの液晶セル3や偏光板4,5を用いて液晶装置10を製造する際には、最初に求められた液晶セル3に対する偏光板4,5の最適配置を適用して、以降の液晶装置10の製造における偏光板4,5の貼り付けを行い、優れたコントラスト比を有する液晶装置10を効率よく製造することが可能である。
さらには、上記第1判定工程(ステップS32)は、第1測定点M1における透過光強度が予め決められた値よりも下回る場合には、第1の工程(ステップS31)における液晶セル3に対する偏光板4(または偏光板5)の配置角度を保って、液晶セル3に偏光板4(偏光板5)を貼り付ける工程(第9の工程)を選択するとしてもよい。これによれば、第2の工程以降を省くことができるため、より効率的に偏光板4,5を貼り付けすることができる。
(実施例4)
図14は実施例4の偏光板の位置決め方法を示すフローチャート、図15(a)および(b)は実施例4の偏光板の位置決め方法を示す概略図である。
図14に示すように、実施例4の偏光板の位置決め方法は、実施例2の偏光板の位置決め方法に対して、第2判定工程であるステップS47と、第6〜第8測定点における透過光強度の測定を行うステップS48と、第6〜第8測定点における透過光強度の情報を基に透過光強度分布において第3の極小点を近似するステップS49とをさらに備えたことが特徴である。実施例4におけるステップS41〜ステップS46は、実施例2のステップS21〜ステップS26に相当する。したがって、追加されたステップS47〜ステップS49について説明する。
図14のステップS47(第2判定工程)では、図1(b)を参照して前述した液晶装置10における偏光板4(偏光板5)の貼付許容限界を考慮し、図15(a)に示すように、ステップS46で求められた交点P3が貼付許容限界線L5で囲まれた領域の内側にあるか否かを判定する。内側にあれば交点P3における偏光板4のずれ角度(液晶セル3に対する配置角度)に基づいて、液晶セル3と偏光板4とを位置決めして貼り付けする。交点P3が貼付許容限界線L5で囲まれた領域の内側にない場合、ステップS48へ進む。
図14のステップS48では、図15(a)に示すように、透過光強度分布において交点P3が存在する側の貼付許容限界線L5上における第6測定点M6、第7測定点M7、第8測定点M8における透過光強度を測定する。なお、図15(a)では、第7測定点M7は第2仮想直線L2と貼付許容限界線L5との交点であり、第8測定点M8は第1仮想直線L1と貼付許容限界線L5との交点であり、第6測定点M6は第7測定点M7と第8測定点M8の中間点としたが、これに限定されない。少なくとも当該貼付許容限界線L5上の3点について透過光強度を測定すればよい。そして、ステップS49へ進む。
図14のステップS49(第10の工程)では、第6測定点M6、第7測定点M7および第8測定点M8における透過光強度の測定結果に基づいて近似することにより、前述の数式(1)を求め、さらに第3の極小点P4を求める。
図15(a)に示すように、第3の極小点P4は、液晶セル3に対する偏光板4の最適配置を示す交点P3を通過する第3仮想直線L3と貼付許容限界線L5(図15(b)における領域Ar14との境界線)との交点P5とは合致しない。その理由について以下に説明する。
図15(a)に示すように液晶装置10における透過光強度分布は楕円形状を示している。その楕円率は液晶層30の位相差値Δnd(Δnは液晶分子の複屈折率、dは液晶層の厚み)に依存する。したがって、Δndの設定によっては、透過光強度分布を示す等コントラストコンターが同心円状となったり、楕円の長軸が傾き+1の軸の方向となったりする。
それゆえに、交点P3が貼付許容限界線L5内にない、すなわち図15(b)に示した領域Ar11、Ar12、Ar13、Ar14のいずれかに存在する場合には、図15(a)に示すように交点P3を通過する第3仮想直線L3と貼付許容限界線L5との交点P5を含む等コントラストコンター(この場合は楕円)よりも内側において、透過光強度がさらに低下する等コントラストコンター(楕円)が存在する。透過光強度がより低い当該等コントラストコンター(楕円)と貼付許容限界線L5との接点が第3の極小点P4となる。
次に、求められた第3の極小点P4における液晶セル3に対するマスター偏光子と偏光板4とのずれ角度の座標xに基づいて、液晶セル3と偏光板4とを位置決めして貼り付けする。
実施例4の偏光板の位置決め方法によれば、図1(b)に示したように、液晶セル3の基準辺3aからの距離x1と、同じく基準辺3bからの距離y1とを偏光板外形の基準として、偏光板4の外形が液晶セル3からはみ出したりすることなく、見切り領域を確実に覆って貼り付けすることができ、且つ、所望のコントラスト比が確保された液晶装置10を製造することができる。
また、実施例4の偏光板の位置決め方法は、偏光板4の貼り付けに限定されず、偏光板4が貼り付けられた液晶セル3に偏光板5を貼り付ける場合にも適用できることは言うまでもない。
上記実施形態以外にも様々な変形例が考えられる。以下、変形例を挙げて説明する。
(変形例1)上記実施形態において、実施例3の偏光板の位置決め方法は、実施例1に適用することに限定されない。実施例1および実施例4においても第1判定工程を追加することができる。また、実施例4の偏光板の位置決め方法は、実施例2に適用することに限定されない。実施例1においても第2判定工程を追加することができる。すなわち、実施例1または実施例2に対して実施例3または実施例4を組み合わせた偏光板の位置決め方法を採用することができる。
(変形例2)上記実施形態の実施例1〜実施例4の偏光板の位置決め方法において、各極小点を近似する方法は、図10に示した2次関数に限定されない。例えば、透過光強度分布は、偏光板4,5のずれ角度に依存するため、以下のような数式(2)で表わされる正弦関数を用いてよい。
y=a・sin2(bx+c)+d ・・・・(2)
これによれば、2次関数を用いる場合に比べて、近似に要する測定点の数が少なくとも3点から4点に増えるが、より精度よく近似を行うことができる。
(a)は液晶装置の構成を示す分解斜視図、(b)は正面図。 サブ画素の構成を示す概略平面図。 図2のA−A'線で切ったサブ画素の構造を示す概略断面図。 (a)および(b)は液晶装置の光学設計を示す概略図。 液晶装置における偏光板の透過軸のずれ角度とコントラストとの関係の一例を示す図。 液晶装置の製造方法を示すフローチャート。 (a)および(b)は液晶セルに対する偏光板の貼付方法を示す模式図。 実施例1の偏光板の位置決め方法を示すフローチャート。 実施例1の偏光板の位置決め方法を示す概略図。 透過光強度分布における極小点の近似方法を示すグラフ。 実施例2の偏光板の位置決め方法を示すフローチャート。 実施例2の偏光板の位置決め方法を示す概略図。 実施例3の偏光板の位置決め方法を示すフローチャート。 実施例4の偏光板の位置決め方法を示すフローチャート。 (a)および(b)は実施例4の偏光板の位置決め方法を示す概略図。
1…一対の基板のうちの素子基板、2…一対の基板のうちの対向基板、4,5…偏光板、10…液晶装置、30…液晶層、L1…第1仮想直線、L2…第2仮想直線、L3…第3仮想直線、L4…第4仮想直線、M1…第1測定点、M2…第2測定点、M3…第3測定点、M4…第4測定点、M5…第5測定点、P1…第1の極小点、P2…第2の極小点、P3…交点、P4…第3の極小点。

Claims (9)

  1. 一対の基板と前記一対の基板に挟持された液晶層とを有する液晶セルの少なくとも一方の表面に偏光板を貼り付ける貼付工程を備えた液晶装置の製造方法であって、
    前記液晶装置は、前記液晶セルに対する前記偏光板の光学軸の配置角度に基づく線対称な透過光強度分布を有し、
    前記貼付工程は、
    光学設計に基づいて互いに対向配置されたマスター偏光子と前記液晶セルと前記偏光板とを透過するように光を照射して、対向する面内の任意の第1測定点において透過光強度を測定する第1の工程と、
    前記透過光強度分布における対称軸に対して直交し、前記第1測定点を通る第1仮想直線上において、前記第1測定点を挟んだ第2測定点と第3測定点とにおいて、透過光強度を測定する第2の工程と、
    前記第1測定点、前記第2測定点および前記第3測定点における透過光強度の情報に基づいて、前記第1仮想直線上における透過光強度の第1の極小点を近似して求める第3の工程と、
    前記第1仮想直線と直交し前記第1の極小点を通る第2仮想直線上において、前記第1の極小点を挟んだ第4測定点と第5測定点とにおける透過光強度を測定する第4の工程と、
    前記第1の極小点、前記第4測定点および前記第5測定点における透過光強度の情報に基づいて、前記第2仮想直線上における透過光強度の第2の極小点を近似して求める第5の工程と、
    前記透過光強度分布上の前記第2の極小点における前記偏光板の前記配置角度に基づいて、前記液晶セルと前記偏光板とを相対的に位置決めして、前記偏光板を前記液晶セルに貼り付ける第6の工程とを含むことを特徴とする液晶装置の製造方法。
  2. 一対の基板と前記一対の基板に挟持された液晶層とを有する液晶セルの少なくとも一方の表面に偏光板を貼り付ける貼付工程を備えた液晶装置の製造方法であって、
    前記液晶装置は、前記液晶セルに対する前記偏光板の光学軸の配置角度に基づく線対称な透過光強度分布を有し、
    前記貼付工程は、
    光学設計に基づいて互いに対向配置されたマスター偏光子と前記液晶セルと前記偏光板とを透過するように光を照射して、対向する面内の任意の第1測定点において透過光強度を測定する第1の工程と、
    前記透過光強度分布における対称軸に対して直交し、前記第1測定点を通る第1仮想直線上において、前記第1測定点を挟んだ第2測定点と第3測定点とにおいて、透過光強度を測定する第2の工程と、
    前記第1測定点、前記第2測定点および前記第3測定点における透過光強度の情報に基づいて、前記第1仮想直線上における透過光強度の第1の極小点を近似して求める第3の工程と、
    前記第1仮想直線と直交し前記第1測定点を通る第2仮想直線上において、前記第1測定点を挟んだ第4測定点と第5測定点とにおける透過光強度を測定する第4の工程と、
    前記第1測定点、前記第4測定点および前記第5測定点における透過光強度の情報に基づいて、前記第2仮想直線上における透過光強度の第2の極小点を近似して求める第5の工程と、
    前記第2仮想直線と平行であって前記第1の極小点を通る第3仮想直線と、前記第1仮想直線と平行であって前記第2の極小点を通る第4仮想直線との交点を求める第6の工程と、
    前記透過光強度分布上の前記交点における前記偏光板の前記配置角度に基づいて、前記液晶セルと前記偏光板とを相対的に位置決めして、前記偏光板を前記液晶セルに貼り付ける第7の工程とを含むことを特徴とする液晶装置の製造方法。
  3. 前記第1の工程は、直前に前記偏光板の貼り付けを行った他の液晶装置において採用された前記偏光板の前記配置角度に基づいて、前記液晶セルと前記偏光板とを相対配置することを特徴とする請求項1または2に記載の液晶装置の製造方法。
  4. 前記第1測定点における透過光強度の情報に基づいて、次工程を選択する第1判定工程を有し、
    前記第1判定工程は、前記第1測定点における透過光強度が直前に前記偏光板の貼り付けを行った他の液晶装置の前記第2の極小点または前記交点の近似値に近い場合、当該他の液晶装置において採用された前記偏光板の前記配置角度に基づいて、前記液晶セルと前記偏光板とを相対的に位置決めして貼り付ける第8の工程を選択することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の液晶装置の製造方法。
  5. 前記第1測定点における透過光強度の情報に基づいて、次工程を選択する第1判定工程を有し、
    前記第1判定工程は、前記第1測定点における透過光強度が予め決められた値よりも下回った場合には、前記第1の工程における前記液晶セルに対する前記偏光板の前記配置角度を保って、前記液晶セルに前記偏光板を貼り付ける第9の工程を選択することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の液晶装置の製造方法。
  6. 前記偏光板の前記配置角度に関する設計上の前記液晶セルに対する貼付許容限界の情報と、前記第2の極小点または前記交点が前記貼付許容限界内か否かに基づいて、次工程を選択する第2判定工程とを有し、
    前記第2判定工程は、前記第2の極小点または前記交点が前記貼付許容限界の外側にある場合、前記透過光強度分布上において前記第2の極小点または前記交点が存在する側の前記貼付許容限界上における第3の極小点を近似して求める第10の工程と、
    前記第3の極小点における前記偏光板の前記配置角度に基づいて、前記液晶セルと前記偏光板とを相対的に位置決めして、前記偏光板を前記液晶セルに貼り付ける第11の工程とを選択することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の液晶装置の製造方法。
  7. 前記貼付工程は、第1の偏光板を前記液晶セルに貼り付ける第1貼付工程と、前記第1の偏光板が貼り付けられた前記液晶セルの表面に対して反対側の表面に第2の偏光板を貼り付ける第2貼付工程とを備え、前記第2貼付工程における前記第1の工程は、光学設計に基づいて互いに対向配置された前記第1の偏光板が貼り付けられた前記液晶セルと前記第2の偏光板とを透過するように光を照射して、対向する面内の任意の第1測定点において透過光強度を測定することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の液晶装置の製造方法。
  8. 前記第3の工程および前記第5の工程、または前記第10の工程における近似方法が2次関数によるものであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の液晶装置の製造方法。
  9. 前記第3の工程および前記第5の工程、または前記第10の工程における近似方法が正弦関数によるものであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の液晶装置の製造方法。
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