JP2008076640A - 電気光学装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】内面位相差層の光学特性のばらつきを管理し、均一な特性を備えた内面位相差層を作製することのできる電気光学装置の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の電気光学装置の製造方法は、位相差層23(内面位相差層)が形成された基板20Aを有する電気光学装置の製造方法であって、前記基板20Aの表示領域部分(パネル領域P)に位相差層23を形成する工程と、前記位相差層23と同じ材料によって前記表示領域以外の部分に複数の検査用位相差層23tを形成する工程と、前記複数の検査用位相差層23tの光学特性を測定する工程とを備える。
【選択図】図4
【解決手段】本発明の電気光学装置の製造方法は、位相差層23(内面位相差層)が形成された基板20Aを有する電気光学装置の製造方法であって、前記基板20Aの表示領域部分(パネル領域P)に位相差層23を形成する工程と、前記位相差層23と同じ材料によって前記表示領域以外の部分に複数の検査用位相差層23tを形成する工程と、前記複数の検査用位相差層23tの光学特性を測定する工程とを備える。
【選択図】図4
Description
本発明は、電気光学装置の製造方法に関し、特に電気光学パネルの内側に位相差層(内面位相差層)を備えた電気光学装置の光学特性の検査技術に関するものである。
液晶装置は薄型、軽量、低消費電力のディスプレイを構成することができることから、近年広範な分野に用途が拡大し、品質、価格、生産性等に関する要望も拡大している。これらの要望に応えるために、用途に応じた各種方式の液晶装置が提案され、それぞれの方式内においても常に改善の努力が払われている。液晶装置の研究開発や工程管理において諸特性の測定と評価は欠かせない事項となっている。このため、必要な特性をより精密且つ効率的に測定するための測定装置及び測定方法の研究開発も盛んに行われている。液晶装置の方式や用途は多岐にわたるため、それぞれの方式、用途に応じて測定、評価すべき項目も多岐にわたっている。特に光学的観点からは屈折率異方性、リタデーション(複屈折位相差)等が重視される。
ここで、液晶装置に組み込まれる光学素子として位相差フィルムが知られている。位相差フィルムはλ/4板や視野角補償板として広く用いられている。このような位相差フィルムは通常、高分子フィルムを一定方向に延伸することにより作製されており、そのリタデーションの量は面内で均一に保たれている。また、液晶装置の構造に関連して画素領域と非画素領域との間でリタデーションを異ならせるようにした位相差フィルムも提案されている。また最近では、このような位相差フィルムを液晶パネルの内部に形成し、液晶パネルの薄型化、軽量化を達成した液晶装置が提案されている。液晶パネルの内部に形成された位相差フィルムは内面位相差層と呼ばれることがある(例えば、特許文献1〜2を参照)。
特開2004−191832号公報
特開2004−21073号公報
しかしながら、従来の液晶装置の製造工程においては、内面位相差層の複屈折位相差を画素内に形成された実パターンを観察することによって測定していたため、画素の精細度や設計ルール等によって制限を受ける場合があった。特に小型化、高精細化が進む液晶装置においては1画素のサイズが100μm以下となるものもあり、レーザ光源を用いて複屈折位相差を測定する場合に、検体となる位相差パターンがレーザスポット径よりも小さくなり、十分な測定精度が得られないという問題があった。なお、内面位相差層は液晶装置に限らず、有機EL装置その他の電気光学装置に形成される場合もあり、上述の問題はこれらの電気光学装置に共通の課題となっている。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、内面位相差層の光学特性のばらつきを管理し、均一な特性を備えた内面位相差層を作製することのできる電気光学装置の製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明の電気光学装置の製造方法は、位相差層が形成された基板を有する電気光学装置の製造方法であって、前記基板の表示領域部分に前記位相差層を形成する工程と、前記位相差層と同じ材料によって前記表示領域以外の部分に複数の検査用位相差層を形成する工程と、前記複数の検査用位相差層の光学特性を測定する工程とを備えたことを特徴とする。この方法によれば、表示領域内に形成する位相差層とは別に検査用位相差層を形成するので、画素の設計ルールに関係なく常に同じ測定精度で光学特性を検査することができる。
本発明の電気光学装置の製造方法は、電気光学パネル複数分のパネル領域が設けられた大型の基板を用いた電気光学装置の製造方法であって、前記パネル領域内の表示領域部分に位相差層を形成する工程と、前記位相差層と同じ材料によって前記パネル領域以外の部分に複数の検査用位相差層を形成する工程と、前記複数の検査用位相差層の光学特性を測定する工程と、前記基板を切断して個々の電気光学パネル毎に分離する工程とを備え、前記検査用位相差層は、前記基板を切断することによって除去されることを特徴とする。この方法によれば、表示領域内に形成する位相差層とは別に検査用位相差層を形成するので、画素の設計ルールに関係なく常に同じ測定精度で光学特性を検査することができる。また、検査用位相差層が基板の切断工程で除去される部分(電気光学パネルとして活用されない部分)に形成されるので、基板を無駄なく利用することができ、検査用位相差層が液晶パネルの表示特性に影響を及ぼすことも防止することができる。
本発明においては、前記位相差層を形成する工程では、先に測定された他の基板の検査用位相差層の測定結果に基づいて前記位相差層の製造条件を設定することが望ましい。このように検査工程と製造工程とを並行して行い、直近の検査データを位相差層の製造条件にフィードバックすることで、効率的な製造が可能になると共に製造歩留まりも向上することができる。
本発明においては、前記検査用位相差層の位置及び数を前記基板の大きさ及び形状によって設定することが望ましい。この方法によれば、基板面内の複屈折位相差のばらつきを基板の大きさ及び形状に関係なく高い精度で測定することができる。
本発明においては、前記検査用位相差層を前記基板の4隅及び前記基板の4辺の中央部に設けることが望ましい。この方法によれば、基板面内の複屈折位相差のばらつきを少ない数の検査用位相差層で精度良く測定することができる。
本発明においては、前記検査用位相差層を前記表示領域に設けられた画素の大きさよりも大きく形成することが望ましい。この方法によれば、画素内の位相差層を直接測定する場合に比べて高い精度で測定を行うことができる。ここで、液晶パネルの画素の大きさは、液晶パネルのサイズにもよるが、数十μm〜数百μmの大きさである。また、複屈折位相差測定に用いられるレーザ光源のレーザスポットは百μm程度である。したがって、検査用位相差層の1辺の長さを1mm〜2mmの大きさとすれば十分な測定精度が得られる。また、この大きさであれば基板の面積を大きく損なうことはなく、パネルの取れ個数に影響することもない。
本発明においては、前記検査用位相差層の前記基板側に反射膜を形成し、前記反射膜によって反射された光を測定することによって前記検査用位相差層の光学特性を測定することが望ましい。この方法によれば、検査用位相差層の下地の複屈折率等を考慮する必要がないので、高い精度で測定を行うことができる。
本発明においては、前記表示領域には反射表示を行う反射表示領域が設けられており、前記反射表示領域に設けられる反射膜と前記検査用位相差層の前記基板側に設ける反射膜とを共通の工程で形成することが望ましい。この方法によれば、検査用位相差層用の反射膜を新たに形成する必要がないため、生産性が向上する。
本発明においては、前記表示領域には画素スイッチング素子が設けられており、前記位相差層及び前記検査用位相差層は前記画素スイッチング素子が形成されていない基板上に形成されることが望ましい。この方法によれば、画素スイッチング素子や該画素スイッチング素子に接続された配線によって形成された基板の凹凸によって位相差層の膜厚均一性が損なわれることがなく、また検査用位相差層の光学特性の測定精度が損なわれることもない。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。かかる実施の形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等が異なっている。
また、以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。この際、水平面内における所定方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれに直交する方向(すなわち鉛直方向)をZ軸方向とする。例えば本実施形態においては、X軸方向を走査線の延在方向、Y軸方向をデータ線の延在方向、Z軸方向を観察者による液晶パネル(電気光学パネル)の観察方向としている。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の電気光学装置の第1実施形態である液晶装置の概略構成図である。同図に示すように、液晶装置100は、互いに対向する第1基板10及び第2基板20と、該第1基板10及び第2基板20の間に挟持された液晶層50とを備えている。第1基板10は、ガラスや石英、プラスチック等からなる基板本体10Aを基体としてなり、基板本体10Aの液晶層側には、ITO等からなる複数の画素電極12が設けられている。画素電極12はX軸方向及びY軸方向に配列されており、該画素電極12の間隙に沿ってY軸方向に延在する複数のデータ線11が設けられている。画素電極12の配置された領域は表示の最小単位であるサブ画素を構成し、該サブ画素がX軸方向及びY軸方向に配列することにより全体としての表示領域が形成されている。
図1は、本発明の電気光学装置の第1実施形態である液晶装置の概略構成図である。同図に示すように、液晶装置100は、互いに対向する第1基板10及び第2基板20と、該第1基板10及び第2基板20の間に挟持された液晶層50とを備えている。第1基板10は、ガラスや石英、プラスチック等からなる基板本体10Aを基体としてなり、基板本体10Aの液晶層側には、ITO等からなる複数の画素電極12が設けられている。画素電極12はX軸方向及びY軸方向に配列されており、該画素電極12の間隙に沿ってY軸方向に延在する複数のデータ線11が設けられている。画素電極12の配置された領域は表示の最小単位であるサブ画素を構成し、該サブ画素がX軸方向及びY軸方向に配列することにより全体としての表示領域が形成されている。
データ線11と画素電極12との間には、画素スイッチング素子である薄膜トランジスタ(Thin Film Diode;以下、「TFD」という)素子13が設けられている。TFD素子13は、X軸方向を長手方向とする長尺状の第1導電膜13aと、第1導電膜13aの表面を覆って形成された図示略の絶縁膜と、該絶縁膜の表面を覆ってデータ線11と平行に配置された長尺状の第2導電膜13cとを備えている。データ線11は画素電極12に向かってX軸方向に分岐した分岐部を備えており、該分岐部が第1導電膜13aとなっている。データ線11及び第1導電膜13aの表面には陽極酸化膜が形成されており、該陽極酸化膜が前記絶縁膜となっている。画素電極12は第2導電膜13cの一部に乗り上げるように形成されており、両者が重なり合う部分において第2導電膜13cと画素電極12とが電気的に接続されている。なお、第1導電膜13aとしてはタンタル(Ta)が用いられ、前記絶縁膜としては酸化タンタル(Ta2O5)が用いられる。また、第2導電膜13cとしては、クロム(Cr)が用いられる。
画素電極12と基板本体10Aとの間には、平面視矩形状の反射膜14が設けられている。画素電極12は、サブ画素領域内に部分的に設けられた反射膜14を覆うように形成されている。1サブ画素内において、反射膜14と画素電極12とが平面的に重なる領域が反射表示領域であり、反射膜14と画素電極12とが平面的に重ならない領域が透過表示領域である。本実施形態の場合、画素電極12はITO(インジウム錫酸化物)等の透明導電材料からなる導電膜であり、反射膜14は、アルミニウムや銀等の光反射性の金属膜や、屈折率の異なる誘電体膜(SiO2とTiO2等)を積層した誘電体積層膜(誘電体ミラー)からなるものである。液晶装置100は、反射膜14での反射光を散乱させる機能を具備していることが好ましく、かかる構成により反射表示の視認性を向上させることができる。
なお、画素電極12は、本実施形態のように反射膜14を覆うように形成されている構成のほか、透明導電材料からなる透明電極と、光反射性の金属材料からなる反射電極とが平面的に区画されている構成、即ち、透過表示領域に対応して配置された透明電極と、反射表示領域に対応して配置された反射電極とを備え、前記両電極が透過表示領域と反射表示領域との間(境界部)で互いに電気的に接続されているものも採用することができる。この場合、反射電極は反射表示を行うための反射膜としても機能する。
画素電極12の液晶層側には、データ線11、画素電極12及びTFD素子13を覆ってポリイミド等からなる図示略の配向膜が設けられている。また、基板本体10Aの液晶層とは反対側には、第1偏光板19が設けられている。さらに、第1偏光板19の基板本体10Aとは反対側には、図示略の照明装置(バックライト)が設けられている。
一方、第2基板20は、ガラスやプラスチック、石英等の透光性材料からなる基板本体20Aを基体としてなり、基板本体20Aの液晶層側には、カラーフィルタ22が設けられている。カラーフィルタ22は、互いに色の異なる複数の着色層22R,22G,22Bを備えている。各サブ画素領域には3原色のうちの1色の着色層が配置され、3つのサブ画素領域によって3色の着色層22R,22G,22Bを含む1つの画素領域が形成されている。
カラーフィルタ22の液晶層側には、反射表示領域に対応して複数の位相差層23が設けられている。位相差層23はX軸方向に延在して帯状に設けられており、X軸方向に配列した複数の画素電極12に跨って配置されている。位相差層23は、その光学軸方向に平行な振動方向を有する光に対して略1/2波長(λ/2)の位相差を付与するものであり、基板本体20Aの内面側に設けられたいわゆる内面位相差層である。位相差層23は、高分子液晶(コレステリック液晶等)の溶液や液晶モノマー(あるいは液晶オリゴマー)の溶液を配向膜上に塗布し、乾燥固化させる際に所定方向に配向させる方法により形成することができる。また、付与する位相差はこれに限らず、構造に応じて略1/4波長(λ/4)の位相差を付与してもよい。
本実施形態の場合、位相差層23は、反射表示領域における液晶層50の厚さを透過表示領域における液晶層50の厚さよりも小さくするための液晶層厚調整層としても機能するものとなっている。半透過反射型の液晶装置では、反射表示領域への入射光は液晶層50を2回透過するが、透過表示領域への入射光は液晶層50を1回しか透過しない。これにより反射表示領域Rと透過表示領域Tとの間で液晶層50のリタデーションが異なると、光透過率に差異を生じて均一な画像表示が得られないことになる。そこで位相差層23を液晶層50側に突出させて形成することでいわゆるマルチギャップ構造を実現している。具体的には、反射表示領域における液晶層50の層厚が透過表示領域における液晶層50の層厚の半分程度に設定されて、反射表示領域および透過表示領域における液晶層50のリタデーションが略同一に設定されている。これにより、反射表示領域および透過表示領域において均一な画像表示を得ることができるようになっている。
本実施形態では、位相差層23を反射表示領域に選択的に形成しているが、位相差層としての機能の観点からは透過表示領域における透過光に対する位相差と、反射表示領域における透過光に対する位相差とに所定の差異を生じさせることができればよく、液晶層厚調整層としての機能の観点からは反射表示領域において透過表示領域においてよりも液晶層50側に突出して形成されていればよいため、部位により膜厚の異なる位相差層をカラーフィルタ22上に形成してもよい。すなわち、透過表示領域において薄い膜厚、小さい位相差を有し、反射表示領域において厚い膜厚、大きい位相差を有する位相差層を形成してもよい。
位相差層23の液晶層側には、位相差層23及びカラーフィルタ22を覆ってITO等からなる複数の走査線21が設けられている。走査線21はX軸方向に延在して帯状に設けられており、X軸方向に配列した複数の画素電極12に跨って配置されている。そして、これらの画素電極12に対して共通の共通電極となっている。カラーフィルタ22の液晶層側には、走査線21及びカラーフィルタ22を覆ってポリイミド等からなる図示略の配向膜が設けられている。また、基板本体20Aの液晶層とは反対側には偏光板29が設けられている。偏光板29の透過軸と偏光板19の透過軸とは互いに直交するように配置されている。
次に、図2〜図7を用いて液晶装置100の製造方法について説明する。図2は液晶装置100の製造工程を説明する工程フローであり、図3〜図7は具体的な製造工程を示す工程図である。なお、図2〜図7では位相差層の形成工程を中心に説明し、他の工程の説明は省略する。また、図3〜図7では位相差層の形成工程に必要な構成要素を記載し、カラーフィルタ等の付帯的な構成要素については省略する場合がある。
図2に示すように、本実施形態の液晶装置の製造方法では、まず工程S1において、液晶装置を形成するための基板を複数のロットに分け、所定のロット(Aロット)の基板上に所定の製造条件(塗布液及び所定の塗布条件等)で位相差層及び検査用位相差層を形成する。ここで、位相差層は表示領域内に形成する複数の位相差層のパターンであり、検査用位相差層は表示領域外に形成する検査用の位相差層のパターンである。これらは共通の工程によって同一の塗布液、同一の塗布条件で形成される。
次に工程S2及び工程S3において、検査用位相差層の光学特性を測定する。具体的には、検査用位相差層の膜厚d及び複屈折位相差Δndを測定し、これらの測定結果から検査用位相差層の複屈折率Δnを算出する。そして、これらの結果から位相差層の製造条件の良否を判定し、工程S4において、次ロット(Bロット)の位相差層の製造条件にフィードバック(反映)させる。
以下、図3〜図7を用いて具体的に説明する。まず図3に示すように、第1ロット目の基板20A上に液晶パネル(電気光学パネル)複数分の位相差層23を形成する。基板20Aは液晶パネル複数分のパネル領域Pを含む大型基板である。位相差層23は、X軸方向に配列された複数のサブ画素領域に跨って平面視帯状に形成される。位相差層23は、各サブ画素領域の反射表示領域に対応して形成され、Y軸方向に均等な間隔で配列される。なお、図3中、符号G2,G3,G5は、基板20Aを切断する際の切断ライン(スクライブライン)をそれぞれ示している。基板20Aは、後述する図7の工程によって基板10Aと貼り合わされた後、切断ラインG2,G3,G5に沿って切断され、個々のパネル領域P毎に分割される。基板20Aにおいて切断ラインG2,G3,G5によって囲まれた領域がパネル領域Pであり、パネル領域P以外の領域は液晶パネルとして活用されない部分である。
基板20の外周部であってパネル領域Pに属しない領域(液晶パネルとして活用されない部分)には、複数の検査用位相差層23tが形成される。検査用位相差層23tは、基板20Aの4隅及び基板20Aの4辺の中央部に形成される。検査用位相差層23tは、基板面内における位相差層23の膜厚のばらつきや複屈位相差のばらつきを検査するための検査用の位相差層のパターンである。検査用位相差層23tとパネル領域P内の位相差層23とは共通の工程によって同一の塗布液、同一の塗布条件で形成される。なお、検査用位相差層23tは、基板20Aを切断ラインG2,G3,G5に沿って切断することによって基板20Aから除去され、最終製品としての液晶装置100には残らないようになっている。
位相差層23及び検査用位相差層23tは、例えば以下の方法によって形成することができる。まず、カラーフィルタ22上に配向膜形成材料をスピンコート法、あるいはフレキソ印刷法で塗布、焼成した後、ラビング処理を行う。次に、この配向膜上に高分子液晶溶液をスピンコート法により塗布する。次に、塗布した高分子液晶溶液のプレベイクを行い、さらにベイクにより得られた高分子液晶層のアイソトロピック転移温度(相転移温度)以上となる温度で加熱した後、徐々に冷却して高分子液晶を配向させる。ここで、相転移温度とは、位相差を生じさせて変化する温度のことである。次に、形成した高分子液晶層上であって反射表示領域に対応する平面領域並びに基板20Aの4隅及び4辺の中央部の平面領域にレジストをパターン形成し、かかるレジストをマスクとして前記高分子液晶層のエッチングを行う。かかるエッチング処理には、ドライエッチングの他、ウェットエッチングも適用できる。以上の工程により、各パネル領域Pの反射表示領域に対応する領域及び基板20Aの外周部の領域に高分子液晶層からなる位相差層23及び検査用位相差層23tを形成することができる。
なお、位相差層23及び検査用位相差層23tの形成方法としては、液晶モノマーや液晶オリゴマーの溶液を基板20A上に塗布した後、露光して重合させる方法も適用できる。この形成方法では、液晶モノマーや液晶オリゴマーの塗布膜に対して部分的に露光処理を行った後、現像することで容易にパターニングすることが可能であるため、高分子液晶層のパターニングが不要であるという利点がある。
図4は、図3の符号Kで示した検査用位相差層23tの近傍領域の拡大図である。基板20A上には、切断ラインG3,G5によってパネル領域Pが区画されている。パネル領域Pの内側には、X軸方向に延在する平面視帯状の位相差層23が各反射表示領域に対応して複数形成されている。また、切断ラインG3の外側の基板辺端部の領域には、平面視矩形状の検査用位相差層23tが形成されている。位相差層23の幅W3は、数十μm〜数百μm程度の大きさとされている。位相差層23の幅W3はサブ画素の大きさによって決められるが、サブ画素の大きさは数十μm〜数百μm程度の大きさであることから、位相差層23の幅W3も数十μm〜数百μm程度の大きさとされている。一方、検査用位相差層23tの1辺の長さW1,W2は、それぞれ1mm〜2mm程度の大きさとされている。検査用位相差層23tの1辺の長さW1,W2は、大きければ大きいほど検査精度を高めることができるが、大きすぎると基板20Aの無駄な領域が増えてしまうからである。例えば、後述の複屈折位相差測定に用いられるレーザ光源のレーザスポットは百μm程度であるため、このスポット径よりも大きなサイズであれば良く、また位相差層23の幅W3よりも小さいと、位相差層23を直接測定した方が検査精度が高くなるため、位相差層23の幅W3よりは大きい方が良い。これらのことから、検査用位相差層23tの1辺の長さW1,W2は1mm〜2mm程度の大きさとされている。この大きさであれば、基板20Aの面積を大きく損なうことはなく、パネルの取れ個数に影響することもない。
続いて図5に示すように、検査用位相差層23tの膜厚dを公知の段差測定装置41によって測定する。段差測定装置41は、一定の小さな探針加重で探針先端を検査用位相差層23tに接触させ表面をトレースすることによって検査用位相差層23tの膜厚プロファイルを測定し、その膜厚プロファイルから演算によって検査用位相差層23tの平均の膜厚dを測定する。また、段差測定装置41は基板外周部に沿って移動され、基板外周部に設けられた複数の検査用位相差層23tのそれぞれについて膜厚dを測定する。段差測定装置41の動作は制御装置40によって制御され、段差測定装置41で測定された膜厚dに関する情報は制御装置40に設けられたコンピュータに記憶される。なお、図5の段差測定装置41は触針式の段差測定装置であるが、非接触式の段差測定装置を用いても良い。
続いて図6に示すように、検査用位相差層23tの複屈折位相差(リタデーション)Δndを公知の複屈折位相差測定装置46によって測定する。複屈折位相差測定装置46は、レーザ光を射出する光源42と、該光源42から射出される光の光軸L上に設けられた第1偏光子43、第2偏光子44、受光器45とを備えている。第1偏光子43及び第2偏光子44はそれぞれ独立に又は一定の角度関係を保って光軸Lを中心に回転可能に設けられている。この複屈折位相差測定装置46では、光軸Lに沿って光源42、第1偏光子43、検体となる基板20A(検査用位相差層23t)、第2偏光子44、及び受光器45が配置される。そして、第1偏光子43及び第2偏光子44の偏光方位を基板20Aに対して相対的に変化させ、受光器45における透過光強度を測定し、それぞれの偏光方位と透過光強度との相対的な関係から演算によって検査用位相差層23tの複屈折位相差Δndを測定する。また、複屈折位相差測定装置46は基板外周部に沿って移動され、基板外周部に設けられた複数の検査用位相差層23tのそれぞれについて複屈折位相差Δndを測定する。複屈折位相差測定装置46の動作は制御装置40によって制御され、複屈折位相差測定装置46で測定された複屈折位相差Δndに関する情報は制御装置40に設けられたコンピュータに記憶される。
検査用位相差層23tの膜厚d及び複屈折位相差Δndを測定したら、これらの測定結果から検査用位相差層23tの複屈折率Δnを演算によって求める。複屈折率Δnは検査用位相差層23tを構成する液晶ポリマーの配向状態を示すものである。各検査用位相差層23tの膜厚d、複屈折位相差Δnd及び複屈折率Δnのばらつきを求め、そのばらつきが所定の範囲内に収まっており、且つ各検査用位相差層23tの膜厚d、複屈折位相差Δnd及び複屈折率Δnの値が所定の範囲内に収まっている場合には、当該ロットの位相差層23及び検査用位相差層23tが正しい製造条件(塗布液の物性、塗布条件等)で製造されたものと判断し、次ロットでも同じ製造条件で位相差層23及び検査用位相差層23tを製造する。一方、各検査用位相差層23tの膜厚d、複屈折位相差Δnd及び複屈折率Δnのばらつきが所定範囲に収まらない場合、又は各検査用位相差層23tの膜厚d、複屈折位相差Δnd及び複屈折率Δnの値が所定の範囲内に収まっていない場合には、位相差層23及び検査用位相差層23tの製造条件を変更し、新たな製造条件で次ロットの位相差層23及び検査用位相差層23tを製造する。
位相差層23及び検査用位相差層23tが正しい製造条件で製造されたものと判断された場合には、図7に示すように、基板20Aに液晶パネル複数分のデータ線11及び外部接続端子17等を形成した基板10Aを対向配置し、基板10A上に形成したシール材30を介して基板10Aと基板20Aとを貼り合わせる。そして、シール材30を硬化し、液晶パネル複数分のパネル領域を含む大型液晶パネル(大型電気光学パネル)を作製した後、基板10A及び基板20Aを切断ラインG1,G2,G3に沿って切断する。そして、切断ラインG2に沿って露出した液晶注入口31を介して基板間に液晶を注入し、該液晶注入口31を封止した後、基板10A及び基板20Aを切断ラインG1,G4に沿って切断して個々の液晶パネルに分離する。その後、基板10A及び基板20Aの外面側に偏光板を貼着し、バックライト等の照明装置を接合して液晶装置を完成する。
以上のように、本実施形態の液晶装置の製造方法によれば、次の効果が得られる。
(1)表示領域内に形成する位相差層23とは別に検査用位相差層23tを形成するので、画素の設計ルールに関係なく常に同じ測定精度で検査用位相差層23tの光学特性を検査することができる。
(2)検査用位相差層23tは大型基板20Aのうち液晶パネルとして活用されない部分に形成されるので、基板20Aを無駄なく利用することができ、検査用位相差層23tが液晶パネルの表示特性に影響を及ぼすことも防止することができる。
(3)位相差層23及び検査用位相差層23tを形成する工程では、先に測定された他のロットの基板20Aの検査用位相差層23tの測定結果に基づいて位相差層の製造条件を設定するため、ロット間での位相差層23のばらつきが防止される。また、検査工程と製造工程とを並行して行い、直近の検査データを位相差層の製造条件にフィードバックすることで、効率的な製造が可能になり、製造歩留まりも向上することができる。
(4)検査用位相差層23tを基板20Aの4隅及び基板20Aの4辺の中央部に設けているため、基板面内の複屈折位相差のばらつきを少ない数の検査用位相差層23tで精度良く測定することができる。
(5)位相差層23及び検査用位相差層23tがTFD素子13の形成されていない基板上に形成されているため、TFD素子13や該TFD素子13に接続された配線(データ線11等)によって形成された基板20Aの凹凸によって位相差層23の膜厚均一性が損なわれることがなく、また検査用位相差層23tの光学特性の測定精度が損なわれることもない。
(1)表示領域内に形成する位相差層23とは別に検査用位相差層23tを形成するので、画素の設計ルールに関係なく常に同じ測定精度で検査用位相差層23tの光学特性を検査することができる。
(2)検査用位相差層23tは大型基板20Aのうち液晶パネルとして活用されない部分に形成されるので、基板20Aを無駄なく利用することができ、検査用位相差層23tが液晶パネルの表示特性に影響を及ぼすことも防止することができる。
(3)位相差層23及び検査用位相差層23tを形成する工程では、先に測定された他のロットの基板20Aの検査用位相差層23tの測定結果に基づいて位相差層の製造条件を設定するため、ロット間での位相差層23のばらつきが防止される。また、検査工程と製造工程とを並行して行い、直近の検査データを位相差層の製造条件にフィードバックすることで、効率的な製造が可能になり、製造歩留まりも向上することができる。
(4)検査用位相差層23tを基板20Aの4隅及び基板20Aの4辺の中央部に設けているため、基板面内の複屈折位相差のばらつきを少ない数の検査用位相差層23tで精度良く測定することができる。
(5)位相差層23及び検査用位相差層23tがTFD素子13の形成されていない基板上に形成されているため、TFD素子13や該TFD素子13に接続された配線(データ線11等)によって形成された基板20Aの凹凸によって位相差層23の膜厚均一性が損なわれることがなく、また検査用位相差層23tの光学特性の測定精度が損なわれることもない。
なお、本実施形態では検査用位相差層23tの位置及び数を固定したが、検査用位相差層23tの位置及び数は基板20Aの大きさ及び形状によって設定することもできる。例えば、基板20Aのサイズが大きくなった場合には、基板20Aの4辺に配置する検査用位相差層23tの数を2つ以上とする。この場合、基板面内の光学特性のばらつきを基板20Aの大きさ及び形状に関係なく高い精度で測定することができる。また、本実施形態では画素スイッチング素子として2端子型非線形素子であるTFD素子を用いたが、画素スイッチング素子としては三端子型非線形素子であるTFT素子を用いることも可能である。
[第2の実施の形態]
次に、図8を用いて液晶装置の製造方法の第2の実施形態について説明する。図8は検査用位相差層23tの近傍領域の拡大図である。同図に示すように、検査用位相差層23tと基板本体20Aとの間には、平面視矩形状の反射膜24が設けられている。反射膜24は検査用位相差層23tよりも広い面積で形成されており、該反射膜24の中央部を覆って検査用位相差層23tが設けられている。反射膜24は、アルミニウムや銀等の光反射性の金属膜や、屈折率の異なる誘電体膜(SiO2とTiO2等)を積層した誘電体積層膜(誘電体ミラー)からなる。複屈折位相差測定装置46においては、光源42から射出された光を反射膜24によって反射させ、該反射光を受光器45で測定することにより検査用位相差層23tの複屈折位相差Δndを測定する。この場合、複屈折位相差Δnd等の測定が基板20Aやカラーフィルタ22の影響を受けないため、高い精度で測定を行うことができる。
次に、図8を用いて液晶装置の製造方法の第2の実施形態について説明する。図8は検査用位相差層23tの近傍領域の拡大図である。同図に示すように、検査用位相差層23tと基板本体20Aとの間には、平面視矩形状の反射膜24が設けられている。反射膜24は検査用位相差層23tよりも広い面積で形成されており、該反射膜24の中央部を覆って検査用位相差層23tが設けられている。反射膜24は、アルミニウムや銀等の光反射性の金属膜や、屈折率の異なる誘電体膜(SiO2とTiO2等)を積層した誘電体積層膜(誘電体ミラー)からなる。複屈折位相差測定装置46においては、光源42から射出された光を反射膜24によって反射させ、該反射光を受光器45で測定することにより検査用位相差層23tの複屈折位相差Δndを測定する。この場合、複屈折位相差Δnd等の測定が基板20Aやカラーフィルタ22の影響を受けないため、高い精度で測定を行うことができる。
[第3の実施の形態]
次に、図9を用いて液晶装置の製造方法の第3の実施形態について説明する。図9は検査用位相差層15tの近傍領域の拡大図である。同図に示すように、基板10A上には、切断ラインG1,G4によってパネル領域Pが区画されている。パネル領域Pの内側には、各反射表示領域に対応して平面視矩形状の複数の反射膜14が設けられている。反射膜14はX軸方向及びY軸方向に配列されており、該反射膜14の間隙に沿ってY軸方向に延在する複数のデータ線11が設けられている。また、X軸方向に配列した複数の反射膜14を覆って平面視帯状の位相差層15がX軸方向に延在して設けられている。位相差層15は各反射表示領域に対応してY軸方向に均等な間隔で配列している。切断ラインG1の外側の基板辺端部の領域には、平面視矩形状の検査用位相差層15tが形成されている。位相差層15の幅W3及び検査用位相差層23tの1辺の長さW1,W2は、それぞれ第1実施形態で説明したものと同じである。
次に、図9を用いて液晶装置の製造方法の第3の実施形態について説明する。図9は検査用位相差層15tの近傍領域の拡大図である。同図に示すように、基板10A上には、切断ラインG1,G4によってパネル領域Pが区画されている。パネル領域Pの内側には、各反射表示領域に対応して平面視矩形状の複数の反射膜14が設けられている。反射膜14はX軸方向及びY軸方向に配列されており、該反射膜14の間隙に沿ってY軸方向に延在する複数のデータ線11が設けられている。また、X軸方向に配列した複数の反射膜14を覆って平面視帯状の位相差層15がX軸方向に延在して設けられている。位相差層15は各反射表示領域に対応してY軸方向に均等な間隔で配列している。切断ラインG1の外側の基板辺端部の領域には、平面視矩形状の検査用位相差層15tが形成されている。位相差層15の幅W3及び検査用位相差層23tの1辺の長さW1,W2は、それぞれ第1実施形態で説明したものと同じである。
検査用位相差層15tと基板本体10Aとの間には、平面視矩形状の反射膜16が設けられている。反射膜16は検査用位相差層15tよりも広い面積で形成されており、該反射膜16の中央部を覆って検査用位相差層15tが設けられている。反射膜16は、アルミニウムや銀等の光反射性の金属膜や、屈折率の異なる誘電体膜(SiO2とTiO2等)を積層した誘電体積層膜(誘電体ミラー)からなる。複屈折位相差測定においては、光源から射出された光を反射膜16によって反射させ、該反射光を受光器で測定することにより検査用位相差層15tの複屈折位相差Δndを測定する。この場合、複屈折位相差Δnd等の測定が基板10Aの影響を受けないため、高い精度で測定を行うことができる。また、反射表示領域に設けられる反射膜14と検査用位相差層15tの基板10A側に設ける反射膜16とは共通の工程で形成されている。このため、検査用位相差層15t用の反射膜16を新たに形成する必要がなく、製造工程が容易になる。
なお、本実施形態では、位相差層及び検査用位相差層を画素スイッチング素子が設けられた基板上に形成したが、位相差層及び検査用位相差層は画素スイッチング素子が設けられない基板に形成することが望ましい。これは、画素スイッチング素子及び該画素スイッチング素子に接続される信号配線によって基板上に凹凸が形成され、位相差層の厚み(平坦性)が十分に制御できない場合があるからである。しかしながら、本実施形態では、位相差層及び検査用位相差層を液晶層の半分程度の厚み(1μm〜3μm程度)に形成しているため、基板上に若干の凹凸があっても位相差層を塗布する際に位相差層及び検査用位相差層の表面を平坦化でき、このような問題が顕在化することはない。
[電子機器]
次に、図10を用いて、本発明の電気光学装置を備えた電子機器の実施形態について説明する。図10は、本発明の電気光学装置の一例である図1の液晶装置を携帯電話の表示部に適用した例についての概略構成図である。同図に示す携帯電話1300は、上記実施形態の液晶装置を小サイズの表示部1301として備え、複数の操作ボタン1302、受話口1303、及び送話口1304を備えて構成されている。上記各実施の形態の液晶装置は、上記携帯電話に限らず、電子ブック、プロジェクタ、パーソナルコンピュータ、ディジタルスチルカメラ、テレビジョン受像機、ビューファインダ型あるいはモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等々の画像表示手段として好適に用いることができ、かかる構成とすることで、表示特性に優れた電子機器を提供できる。
次に、図10を用いて、本発明の電気光学装置を備えた電子機器の実施形態について説明する。図10は、本発明の電気光学装置の一例である図1の液晶装置を携帯電話の表示部に適用した例についての概略構成図である。同図に示す携帯電話1300は、上記実施形態の液晶装置を小サイズの表示部1301として備え、複数の操作ボタン1302、受話口1303、及び送話口1304を備えて構成されている。上記各実施の形態の液晶装置は、上記携帯電話に限らず、電子ブック、プロジェクタ、パーソナルコンピュータ、ディジタルスチルカメラ、テレビジョン受像機、ビューファインダ型あるいはモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等々の画像表示手段として好適に用いることができ、かかる構成とすることで、表示特性に優れた電子機器を提供できる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施の形態例について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態では、大型基板を用いたいわゆる多面取りによる液晶装置の製造方法を説明したが、本発明は小型の基板を用いて1パネルずつ液晶装置を製造する方法にも適用することもできる。また上記実施形態では、電気光学装置の一例として液晶装置を例示したが、電気光学装置は液晶装置に限らず、有機EL装置等の他の電気光学装置について本発明を適用することもできる。ここで、「電気光学装置」とは、電界により物質の屈折率が変化して光の透過率を変化させる電気光学効果を有するものの他、電気エネルギーを光学エネルギーに変換するもの等も含んで総称するものとする。すなわち、本発明は電気光学物質として液晶を用いる非発光型の電気光学装置のほか、有機EL(Electro-Luminescence)を用いる有機EL装置、無機ELを用いる無機EL装置、電気光学物質としてプラズマ用ガスを用いるプラズマディスプレイ装置等の発光型の電気光学装置に適用することが可能である。さらには、電気泳動ディスプレイ装置(Electrophoretic Display:EPD)、フィールドエミッションディスプレイ装置(電界放出表示装置:Field Emission Display:FED)等に用いてもよい。
10…第1基板、10A…基板本体(基板)、13…TFD素子(画素スイッチング素子)、15…位相差層、15t…検査用位相差層、16…反射膜、20…第2基板、20A…基板本体(基板)、23…位相差層、23t…検査用位相差層、24…反射膜、50…液晶層、100…液晶装置(電気光学装置)、1300…携帯電話(電子機器)、P…パネル領域
Claims (10)
- 位相差層が形成された基板を有する電気光学装置の製造方法であって、
前記基板の表示領域部分に前記位相差層を形成する工程と、前記位相差層と同じ材料によって前記表示領域以外の部分に複数の検査用位相差層を形成する工程と、前記複数の検査用位相差層の光学特性を測定する工程とを備えたことを特徴とする電気光学装置の製造方法。 - 電気光学パネル複数分のパネル領域が設けられた大型の基板を用いた電気光学装置の製造方法であって、
前記パネル領域内の表示領域部分に位相差層を形成する工程と、前記位相差層と同じ材料によって前記パネル領域以外の部分に複数の検査用位相差層を形成する工程と、前記複数の検査用位相差層の光学特性を測定する工程と、前記基板を切断して個々の電気光学パネル毎に分離する工程とを備え、前記検査用位相差層は、前記基板を切断することによって除去されることを特徴とする電気光学装置の製造方法。 - 前記位相差層を形成する工程では、先に測定された他の基板の検査用位相差層の測定結果に基づいて前記位相差層の製造条件を設定することを特徴とする請求項2に記載の電気光学装置の製造方法。
- 前記検査用位相差層の位置及び数を前記基板の大きさ及び形状によって設定することを特徴とする請求項2又は3に記載の電気光学装置の製造方法。
- 前記検査用位相差層を前記基板の4隅及び前記基板の4辺の中央部に設けることを特徴とする請求項2又は3に記載の電気光学装置の製造方法。
- 前記検査用位相差層を前記表示領域に設けられた画素の大きさよりも大きく形成することを特徴とする請求項1〜5のいずれかの項に記載の電気光学装置の製造方法。
- 前記検査用位相差層の1辺の長さを1mm〜2mmの大きさとすることを特徴とする請求項6に記載の電気光学装置の製造方法。
- 前記検査用位相差層の前記基板側に反射膜を形成し、前記反射膜によって反射された光を測定することによって前記検査用位相差層の光学特性を測定することを特徴とする請求項1〜7のいずれかの項に記載の電気光学装置の製造方法。
- 前記表示領域には反射表示を行う反射表示領域が設けられており、前記反射表示領域に設けられる反射膜と前記検査用位相差層の前記基板側に設ける反射膜とを共通の工程で形成することを特徴とする請求項8に記載の電気光学装置の製造方法。
- 前記表示領域には画素スイッチング素子が設けられており、前記位相差層及び前記検査用位相差層は前記画素スイッチング素子が形成されていない基板上に形成されることを特徴とする請求項1〜9のいずれかの項に記載の電気光学装置の製造方法。
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JP2006254502A JP2008076640A (ja) | 2006-09-20 | 2006-09-20 | 電気光学装置の製造方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008309978A (ja) * | 2007-06-14 | 2008-12-25 | Seiko Epson Corp | 液晶装置および電子機器 |
CN106568405A (zh) * | 2016-11-01 | 2017-04-19 | 惠晶显示科技(苏州)有限公司 | 手机用液晶玻璃的减薄加工后的不良品检测方法 |
-
2006
- 2006-09-20 JP JP2006254502A patent/JP2008076640A/ja not_active Withdrawn
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