JP2010157932A - 圧電発振器及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基板部110aと枠部110bによって基板部110aの一方の主面に凹部空間111が設けられた容器体110と、凹部空間内に露出した基板部110aの一方の主面に設けられた2個一対の圧電振動素子搭載パッド113に搭載され、励振用電極122が設けられている圧電振動素子120と、基板部110aの他方の主面に設けられた集積回路素子搭載パッドに搭載されている集積回路素子140と、凹部空間111を気密封止する蓋体130と、基板部110aの他方の主面の4隅に設けられ、搭載された集積回路素子140よりも大きい厚さを有する直方体形状の端子部Tと、隣り合う端子部間に設けられ、端子部Tの厚さよりも薄い絶縁性壁部ZHと、を備えている。
【選択図】図1
Description
図5は、従来における圧電発振器を示す断面図である。
図5に示すように、従来の圧電発振器200は、その例として容器体210、圧電振動素子220、蓋体230、集積回路素子240とから主に構成されている。
容器体210は、基板部210aと枠部210bで構成されている。
この容器体210は、基板部210aの一方の主面に枠部210bが設けられて凹部空間211が形成される。
また、枠部210bは、基板部210aの一方の主面の外周を囲繞するように設けられた封止用導体膜212上にロウ付けなどにより接続される。
その凹部空間211内に露出する基板部210aの一方の主面には、一対の圧電振動素子搭載パッド213が設けられ、導電性接着剤250を介して、圧電振動素子220が搭載されている。
また、基板部210aの他方の主面には、集積回路素子搭載パッド215が設けられ、半田等の導電性接合材を介して集積回路素子240が電気的、機械的に接合されている。この状態を搭載という。
また、基板部210aの他方の主面の4隅には、端子部接続用電極端子214が設けられ、半田等の導電性接合材を介して、端子部260が電気的、機械的に接合されている(例えば、特許文献1を参照)。
また、圧電発振器200は、容器体210の外部接続用電極端子となる端子部260と電子機器等のマザーボードに設けられた圧電発振器搭載パッド(図示せず)とを半田等の導電性接合材(図示せず)で接合することで表面実装される。
図1は、本発明の実施形態に係る圧電発振器の分解斜視図である。図2は、図1のA−A断面図である。また、図示した寸法も一部誇張して示している。
水晶素板121は、人工水晶体から所定のカットアングルで切断し外形加工を施された概略平板状で平面形状が例えば四角形となっている。
励振用電極122は、前記水晶素板121の表裏両主面に金属を所定のパターンで被着・形成したものである。
このような圧電振動素子120は、その両主面に被着されている励振用電極122から延出する引き出し電極と凹部空間111内底面に形成されている圧電振動素子搭載パッド113とを、導電性接着剤150(図2参照)を介して電気的且つ機械的に接続することによって第1の凹部空間111に搭載される。このときの引き出し電極が設けられた一辺とは反対側の自由端となる端辺を圧電振動素子120の先端部123とする。
集積回路素子140には、前記集積回路素子搭載パッド115と対応する端子(図示せず)を有している。
また、集積回路素子140には、可変容量素子に周囲温度に応じた制御電圧を印加して温度変化による発振回路の発振周波数の変動を補償するため、3次関数発生回路及び記憶素子部により温度補償回路部が設けられており、3次関数発生回路には、温度センサが接続されている。
この温度センサは、検出した温度と、温度センサに印加させる電圧値とに基づいて生成される温度データ信号(電圧値)が3次関数発生回路に出力される構成となっている。
集積回路素子140は、基板部110aの他方の主面に形成された集積回路素子搭載パッド115に半田等の導電性接合材(図示せず)を介して搭載されている。
この容器体110は、基板部110aの一方の主面に枠部110bが設けられて、凹部空間111が形成されている。
尚、この容器体110を構成する基板部110aは、例えば、アルミナセラミックス、ガラス−セラミック等のセラミック材料を複数積層することよって形成されている。また、基板部110aは、セラミック材が積層した構造となっている。
枠部110bは、例えば、シールリングが用いられる。この場合、枠部110bは、42アロイやコバール等の金属から成り、中心が打ち抜かれた枠状になっている。
また、枠部110bは、基板部110aの一方の主面の外周を囲繞するように設けられた封止用導体膜112上にロウ付けなどにより接続される。
凹部空間111内で露出した基板部110aの一方の主面には、2個一対の圧電振動素子搭載パッド113(113a、113b)が設けられている。基板部110aの内層には、配線パターン等が設けられている。
基板部110aの他方の主面には、端子部接続用電極端子114と複数の集積回路素子搭載パッド115とが設けられている。
また、端子部Tは、搭載された集積回路素子150の厚さt2よりも大きい厚さt1を有し、直方体形状をしている。
また、端子部Tには、端子部Tの外側を向く面に沿うようにして、溝部D(図2参照)が設けられている。つまり、隣り合う端子部Tの向かい合う面から、その面の反対側に向かうように、溝部Dが設けられている。この溝部Dに後述する絶縁性壁部ZHが設けられる。
また、容器体110の端子部接続用電極端子114と接続する端子部Tの一方の主面及びマザーボード等の外部の電子回路と接続する端子部Tの他方の主面には、Niメッキ、Auメッキの順に施しておくことにより導電性接合材(図示せず)の接合性を良くすることができる。
また、絶縁性壁部ZHは、端子部Tの厚さt1よりも薄い厚さt3を有し、直方体形状をしている。つまり、絶縁性壁部ZHは、集積回路素子140と基板体110aの間を保護する程度の厚みであれば良い。
また、絶縁性壁部ZHが隣り合う端子部T間に設けられていることによって、一体的に容器体110を形成するより、強度を維持しつつ、壁部の幅wを狭くすることができるので、集積回路素子140を壁部の幅wが狭くなった部分にまで配置することができる。よって、圧電発振器100を小型化することができる。
ここで、図3(a)は、本発明の圧電発振器の製造方法の絶縁性壁部搭載工程を示す断面図であり、図3(b)は、発明の圧電発振器の製造方法の端子部接合工程を示す断面図であり、図3(c)は、本発明の圧電発振器の製造方法の集積回路素子搭載工程を示す断面図であり、本図3(d)は、本発明の圧電発振器の製造方法の切断分離工程を示す断面図である。図4(a)は、本発明の圧電発振器の製造方法の絶縁性壁部搭載工程での端子部ウェハを示す斜視図であり、図4(b)は、本発明の圧電発振器の製造方法の絶縁性壁部搭載工程での絶縁性壁部が搭載された端子部ウェハを示す斜視図である。
図3(a)、及び図4に示すように、絶縁性壁部搭載工程は、前記容器体より大きい複数の貫通穴を有し、それらの貫通穴の平行する2つの側面に直方体形状の端子部が2つずつ向かい合うように設けられた金属からなる端子部ウェハに、隣り合う端子部を跨るように絶縁性壁部を設ける工程である。
つまり、集積回路素子150の厚みt3よりも大きい厚みt1を有する直方体形状をした端子部Tが、前記端子部Tの一つの面を端子部ウェハMSに接続した形態で複数個直列に配列し、前記直列に配列した端子部Tの端子部ウェハMSと接続されている面とは反対側の面とを所定の間隔を空けた貫通穴Kを間に設けた形態で向かい合わせに配置した構成である。
このような端子部ウェハMSは、例えば銅、SUS等の金属材料により形成されており、この金属材料によりなる一枚板を従来周知のフォトエッチング加工を採用し、所定パターンに加工することによって形成される。
隣り合う端子部Tを跨るようにして、溝部Dに絶縁性壁部ZHが設けられる。
絶縁性壁部ZHは、端子部Tの高さt1よりも低い辺t3を有し、直方体形状をしている。つまり、絶縁性壁部ZHは、集積回路素子140と基板体110aの間を保護する程度の厚みであれば良い。
絶縁性壁部ZHは、前記溝部Dに、例えば半田等の導電性接合材(図示せず)により接合することで設けられている。また、絶縁性壁部ZHに金属片(図示せず)をあてがって、金属片と端子部Tとを、従来周知のスポット溶接で接合しても良い。また、溝部Dに絶縁性壁部ZHを嵌め込むようにして設けても良い。
図3(b)に示すように、端子部接合工程は、前記容器体の基板部の他方の主面の4隅に設けられた端子部接続用電極端子と前記端子部ウェハの前記端子部の一方の主面とを導電性接合材により接合する工程である。
基板部110aと枠部110bとで凹部空間111が形成された容器体110の前記凹部空間111内に露出する前記基板部110aの一方の主面に設けられた圧電振動素子搭載パッド113に圧電振動素子120が搭載され、その凹部空間111は、蓋体130で気密封止されている。
この容器体110の基板部110aの他方の主面の4隅に設けられている端子部接続用電極端子114と端子部ウェハMSの端子部Tの一方の主面とを導電性接合材DSにより接合する。つまり、各端子部Tの一方の主面に印刷手段により一括で形成した半田や導電性接着剤などの導電性接合材DSにより接合することにより、容器体110を端子部Tに搭載する。
また、端子部Tは、容器体110からはみ出ても良い。このとき、絶縁性壁部ZHは、容器体110の平面内に位置させている。
図3(c)に示すように、集積回路素子搭載工程は、容器体の基板部の他方の主面に設けられた集積回路素子搭載パッドに集積回路素子を搭載する工程である。
この容器体110の他方主面に設けられた集積回路素子搭載パッド115に向かい合わせた形態で集積回路素子140を電気的且つ機械的に接続する。つまり、集積回路素子140は端子部ウェハMSの貫通穴Kに収容するようにして、集積回路素子搭載パッド115に搭載される。
図3(d)に示すように、切断分離工程は、前記端子部ウェハから前記端子部を切断することにより、前記各端子部を前記端子部ウェハより切り離し、複数個の圧電発振器を同時に得る工程である。
端子部ウェハMSと端子部Tとの接続部分を切断することにより、各端子部Tを端子部ウェハMSより切り離し、複数個の圧電発振器100を同時に得る。端子部ウェハMSの切断は、ダイサーを用いたダイシング等によって行われる。
このように、端子部ウェハMSは、集積回路素子140を搭載した後の切断分離工程を行うまで、絶縁性壁部ZHや集積回路素子140を搭載するための搭載用治具として機能するようになっている。そのため、絶縁性壁部ZHを搭載するための専用の搭載用治具や集積回路素子140を搭載する為の専用の搭載用治具は不要であり、容器体110を搭載用治具に搭載するといった煩雑な作業も一切不要となる。これによっても、圧電発振器100の生産性が向上されるようになる。
例えば、前記した本実施形態では、圧電振動素子20を構成する圧電素材として水晶を用いた場合を説明したが、他の圧電素材として、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウムまたは、圧電セラミックスを圧電素材として用いた圧電振動素子でも構わない。
この場合、枠部の開口側頂面の全周には、環状の封止用導体パターンが形成され、蓋体は、この封止用導体パターン上に配置接合される。
この際の蓋体は、前記容器体の凹部空間を囲繞するように設けられた封止用導体パターンに相対する箇所に封止部材が設けられている。
110a・・・基板部
110b・・・枠部
111・・・凹部空間
112・・・封止用導体膜
113・・・圧電振動素子搭載パッド
114・・・端子部接続用電極端子
115・・・集積回路素子搭載用パッド
120・・・圧電振動素子
121・・・水晶素板
122・・・励振用電極
123・・・先端部
130・・・蓋体
140・・・集積回路素子
150・・・導電性接着剤
100・・・圧電発振器
T・・・端子部
D・・・溝部
DS・・・導電性接合材
ZH・・・絶縁性壁部
MS・・・端子部ウェハ
K・・・貫通穴
Claims (3)
- 基板部と枠部によって前記基板部の一方の主面に凹部空間が設けられた容器体と、
前記凹部空間内に露出した基板部の一方の主面に設けられた2個一対の圧電振動素子搭載パッドに搭載され、励振用電極が設けられている圧電振動素子と、
前記基板部の他方の主面に設けられた集積回路素子搭載パッドに搭載されている集積回路素子と、
前記凹部空間を気密封止する蓋体と、
前記基板部の他方の主面の4隅に設けられ、搭載された前記集積回路素子よりも大きい厚さを有する直方体形状の端子部と、
隣り合う端子部間に設けられ、前記端子部の厚さよりも薄い絶縁性壁部と、を備えていることを特徴とする圧電発振器。 - 前記絶縁性壁部が、シリコン、ガラスエポキシ樹脂、ガラスのいずれかからなることを特徴とする請求項1記載の圧電発振器。
- 基板部と枠部とで凹部空間が形成された容器体の前記凹部空間内に露出する前記基板部の一方の主面に圧電振動素子が搭載され他方の主面の4隅に端子部接続用電極端子が設けられ、前記凹部空間を蓋体で気密封止し、絶縁性壁部が設けられた端子部を端子部接続用電極端子に接合した圧電発振器の製造方法であって、
前記容器体より大きい複数の貫通穴を有し、それらの貫通穴の平行する2つの側面に直方体形状の端子部が2つずつ向かい合うように設けられた金属からなる端子部ウェハに、隣り合う端子部を跨るように絶縁性壁部を設ける絶縁性壁部搭載工程と、
前記容器体の基板部の他方の主面の4隅に設けられた端子部接続用電極端子と前記端子部ウェハの前記端子部の一方の主面とを導電性接合材により接合する端子部接合工程と、
前記容器体の基板部の他方の主面に設けられた集積回路素子搭載パッドに集積回路素子を搭載する集積回路素子搭載工程と、
前記端子部ウェハから前記端子部を切断することにより、前記各端子部を前記端子部ウェハより切り離し、複数個の圧電発振器を同時に得る切断分離工程と、を具備することを特徴とする圧電発振器の製造方法。
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