JP2010157771A - 窒化物半導体レーザ素子及び、その製造方法 - Google Patents

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【課題】本発明は、窒化物半導体レーザ素子を作製するに際し、クラックの発生を防止し、表面平坦性の良好な窒化物半導体成長層を形成して、窒化物半導体レーザ素子を高い歩留まりで製造する方法を提案することを目的とする。
【解決手段】本発明の窒化物半導体発光素子及びその製造方法は、窒化物半導体基板の表面に、欠陥密度が106cm-2以下の低欠陥領域と、凹部が形成された掘り込み領域とが設けられ、前記凹部の断面形状において、前記凹部の側面部と前記凹部の底面部延長線との間の角度であるエッチング角度θが、75度≦θ≦140度であることを特徴とする。このことにより、クラックの発生を防止し、併せて、前記掘り込み領域の底面成長部からの這い上がり成長を抑制し、側面成長部の膜厚を抑えることで、表面平坦性の良好な窒化物半導体成長層が形成された窒化物半導体レーザ素子を高い歩留まりで得ることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、窒化物半導体レーザ素子及び、その製造方法に関し、特に窒化物半導体を基板として用いる窒化物半導体レーザ素子に関するものである。
GaN、AlGaN、GaInN、AlGaInNなどの窒化物半導体は、AlGaInAs系半導体やAlGaInP系半導体に比べてバンドギャップEgが大きく、かつ直接遷移の半導体材料であるという特徴を有している。このため、これらの窒化物半導体は、紫外線から緑色に当たる短波長の光の発光が可能な半導体レーザや、紫外線から赤色まで広い発光波長範囲をカバーできる発光ダイオードなどの半導体発光素子を構成する材料として注目されており、高密度光ディスクやフルカラーディスプレー、さらには環境・医療分野など、広く応用が考えられている。
この他、この窒化物半導体は、高温動作可能な高出力の高周波電子素子を構成する材料として期待されている。また、熱伝導性がGaAs系半導体などよりも高く、高温・高出力動作の素子の応用に期待される。さらに、AlGaAs系半導体における砒素(As)、ZnCdSSe系半導体におけるカドミウム(Cd)などに相当する材料及びその原料(アルシン(AsH3))などを使用しないため、環境への負荷が小さい化合物半導体材料として期待される。しかしながら、従来、窒化物半導体レーザ素子の製造において、1ウエーハ上に作製された窒化物半導体レーザ素子の数に対して、得られる良品の素子数の割合を示す歩留まりの値が、非常に低いという問題がある。歩留まりを落としている原因の一つとして、クラックの発生が挙げられる。クラックの発生は、基板が原因で発生する場合と、基板上に積層させる窒化物半導体成長層が原因で発生する場合と、がある。
本来、GaNなどの窒化物半導体成長層はGaN基板上に成長させ、形成するのが望ましい。しかし、現在、GaNに格子整合する高品質のGaN単結晶基板がまだ開発されていない。このため、格子定数差が比較的に少ないSiC基板を使用する場合、SiC基板は高価で大口径化が困難であるとともに、引っ張り歪が発生するため、結果的に、クラックが発生しやすい。さらに、窒化物半導体の基板材料に求められる条件として、約1000℃の高い成長温度に耐えうること、そして原料のアンモニアガス雰囲気で変色・腐食されないことが求められる。
以上の理由により、窒化物半導体成長層を積層する基板としては、通常、サファイア基板が使用されている。しかし、サファイア基板は、GaNとの格子不整合が大きい(約13%)。このため、サファイア基板上に低温成長によりGaNやAlNからなるバッファ層を形成し、当該バッファ層上に窒化物半導体成長膜を成長させている。しかし、歪を完全には除去することは困難であり、組成や膜厚の条件によっては、クラックが発生していた。
そこで、GaN基板を用いた窒化物半導体素子の製造方法として、加工されたGaN基板を用い、GaN基板上の結晶性が悪い領域の影響を受けないように、窒化物半導体レーザ素子を形成する方法が提案されている(特許文献1参照)。
しかし、クラックの発生は、基板だけが原因というわけではない。即ち、窒化物半導体レーザ素子を作製するとき、基板上に窒化物半導体成長層が積層され、窒化物半導体成長膜は、GaN、AlGaN、InGaNなど異なる種類の膜から構成される。これら窒化物半導体成長膜を構成する各膜は、格子定数が異なり、格子不整合が生じる。このことにより、クラックが発生していた。そこで、加工された基板を用い、窒化物半導体成長層を成長後、窒化物半導体成長層の表面を平坦化せず、くぼみを形成することで、クラックを低減する方法が提案されている(特許文献2参照)。この方法を使用することで、基板が原因で発生するクラックと、基板上に形成される窒化物半導体成長層を構成する各膜の格子不整合が原因で発生するクラックとを、抑制することができる。このような加工された基板を用いた窒化物半導体レーザ素子を作製する際、その窒化物半導体成長層が図7のように構成される。
即ち、エッチングが行われたn型GaN基板60表面に形成された窒化物半導体成長層11は、例えば、n型GaN基板60の表面に、層厚2.0μmのn型GaN層70と、層厚1.5μmのn型Al0.062Ga0.938N第1クラッド層71と、層厚0.2μmのn型Al0.1Ga0.9N第2クラッド層72と、層厚0.1μmのn型Al0.062Ga0.938N第3クラッド層73と、層厚0.1μmのn型GaNガイド層74と、層厚4nmのInGaN層及び層厚8nmのGaNそれぞれ3層から成る多重量子井戸活性層75と、層厚20nmのp型Al0.3Ga0.7N蒸発防止層76と、層厚0.08μmのp型GaNガイド層77と、層厚0.5μmのp型Al0.062Ga0.938Nクラッド層78と、層厚0.1μmのp型GaNコンタクト層79と、が順に積層され構成されている。
このようにして、加工されたn型GaN基板60表面上に、窒化物半導体成長層11をMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法を用いて積層することで図6のように、窒化物半導体成長層11表面に窪みのある窒化物半導体ウエーハが形成される。
尚、結晶の面や方位を示す指数が負の場合、絶対値の上に横線を付して表記するのが結晶学の決まりであるが、以下において、そのような表記ができないため、絶対値の前に負号「−」を付して負の指数を表す。
また、本明細書において、いくつかの用語の意味を予め明らかにしておく。まず、「溝」は、図6に示されているように、加工基板表面をストライプ状に加工された凹部を意味し、「丘」は、同様にストライプ状に加工された凸部である。
「加工基板」は、窒化物半導体基板、又は窒化物半導体基板表面に積層された窒化物半導体成長層表面上に、溝と丘が形成された基板であるとする。
図6に示すn型GaN基板60は、[1−100]方向に向かって、RIE(Reactive Ion Etching)などのドライエッチング技術を用いて、ストライプ状に溝が掘り込まれている。当該溝の幅が5μmとされ、深さは3μmとされるとともに、隣接する溝との周期が400μmとされる。このようなエッチングが行われたn型GaN基板60上に、図7のような積層構造の窒化物半導体成長層11をMOCVD法などの成長方法で作製する。
特開2003−124573号公報 特開2002−246698号公報
しかし、上述の特許文献2による技術で、加工されたGaN基板を用い、基板上に窒化物半導体成長層をMOCVD法などを用いエピタキシャル成長させ、窒化物半導体レーザ素子を作製したところ、クラックの低減には効果があったが、歩留まりは大きく向上しなかった。これは、窒化物半導体成長層上にくぼみを残したために、膜の平坦性が悪化したためである。平坦性が悪化すれば、窒化物半導体成長層内で各層厚がばらつき、窒化物半導体レーザ素子ごとの特性が異なり、規格の範囲内の特性を満たす素子は減少する。よって、歩留まりを向上させるには、クラック発生の低減だけではなく、膜の平坦性も向上させる必要がある。
又、図6及び図7のように形成した窒化物半導体ウエーハ面内の表面平坦性を測定したところ、[1−100]方向に測定した表面平坦性の測定結果が図8のようになる。尚、測定長600μm、測定時間3s、触針圧30mg、水平分解能1μm/sample、の測定条件によって測定を行った。このとき、測定した600μm幅の領域で、表面の最も高い部分と最も低い部分との段差は、図8のグラフより、200nmとなった。
このように平坦性に差があるのは、図6(b)に示すように、n型GaN基板60上表面に積層された窒化物半導体成長層11の各層の膜厚が、ウエーハの位置によって異なるためである。よって、窒化物半導体レーザ素子の特性が、素子が作製されたウエーハの面内位置によって、大きく異なるものとなり、窒化物半導体レーザ素子の特性に大きな影響を与えるMgをドープしたp層厚(図7に示す前記p型GaNガイド層77〜前記p型GaNコンタクト層79までの層厚の和)が、基板の面内位置によって大きく異なるものとなる。
また、電流狭窄構造であるリッジ構造を作りこむ際に、2μm幅のストライプ状にリッジ部を残し、他の部分はICP(Inductive Coupled Plasma)装置などを用いたドライエッチング技術を用いてエッチングされる。よって、エッチング前のp層厚がウエーハの面内位置によって異なれば、窒化物半導体レーザ素子の特性に最も影響を与えるエッチング後の前記p層の残り膜厚も、ウエーハの面内位置によって大きく異なることとなる。これらのことが原因で、窒化物半導体レーザ素子同士の間で層厚が異なるばかりか、一つの窒化物半導体レーザ素子内においても、p層の残り膜厚がほとんど無い部分と、大幅に残ってしまう部分とが混在することになる。このように、p層の残り膜厚がばらつくと、窒化物半導体レーザ素子の寿命などの特性にも影響を与える。
次に、光干渉顕微鏡を使用して、リッジ構造を形成するエッチング前のp層厚を測定した。このとき設計値を0.700μmとしてウエーハ面内で20箇所測定し、その平均偏差σを求めた。この平均偏差σは測定した20箇所の膜厚のばらつきを示す指標であり、平均偏差σが大きいと、FFP(Far Field Pattern)、閾値電流、スロープ効率等の窒化物半導体レーザ素子の諸特性のばらつきが大きくなる。図6で示した、従来のn型GaN基板60上に窒化物半導体成長層11を成長させたウエーハのp層厚の平均偏差σは0.07であった。窒化物半導体レーザ素子の特性のばらつきを抑えるためには0.01以下に抑える必要があるが、その条件を満たしていない。尚、平均偏差とは、測定された20箇所の層厚の各々の値と20箇所の層厚の平均値との差の絶対値の総和を、20で割った結果である。
又、ウエーハ面内でこの様な大きな層厚分布が存在するのは、加工基板の丘の部分にエピタキシャル成長する膜の成長速度が、溝の影響で変化し、そのウエーハ面内で均一性が悪化したためであると考えられる。
即ち、図9のように、掘り込み領域が形成されたn型GaN基板60に対して、エピタキシャル成長を開始させると、図9(a)に示すように、掘り込まれていない領域93と掘り込み領域の側面部94と掘り込み領域の底面部95に、半導体薄膜がそれぞれ、上面成長部90、側面成長部91、底面成長部92として成長する。この半導体薄膜の成長の際、図9(a)に示した斜線領域の側面成長部91が、上面成長部90の平坦性に大きな影響を与えている。尚、図9(a)で示すように、側面成長部91の膜厚を「X」とする。
そして、図9(b)に示すように、側面成長部91での半導体薄膜の成長が進むと、上面成長部90で成長する半導体薄膜の成長速度が影響を受け、変化することが判明している。側面成長部91の膜厚Xが大きいほど、上面成長部90上の半導体薄膜の成長速度が小さくなり、上面成長部90上の膜厚が薄くなる。一方、側面成長部91の膜厚Xが小さければ、上面成長部90上の半導体薄膜の成長速度が大きくなり、上面成長部90上の膜厚が厚くなる。つまり、上面成長部90表面の半導体薄膜の膜厚は、側面成長部91の膜厚Xによって、大きく変化する。
側面成長部91の半導体薄膜の膜厚Xは、OFF角度の面内分布や基板曲率の面内分布などの基板自体の不均一性、またはエピタキシャル成長速度の基板面内の不均一性、掘り込みプロセスの基板面内の不均一性などの理由により、[1−100]方向の位置によって異なる値をとることとなる。結果、上述したように、上面成長部90表面に積層される半導体薄膜のウエーハ面内の平坦性が、悪化することとなる。
また、側面成長部91の膜厚Xの値が大きいと、基板面内で前記側面成長部91の膜厚Xのばらつきも大きくなり、ウエーハ面内の平坦性が悪化する。よって、良好な平坦性を得るには、上面成長部90の膜厚Xの値を抑える必要がある。
この側面成長部91の半導体薄膜は、側面に直接エピタキシャル成長するだけではなく、底面成長部92で成長した半導体薄膜が側面成長部91に這い上がる這い上がり成長により、その成長が促進される。図10は、掘り込みの底面成長部92から側面成長部91へ這い上がり成長が起こる概念図である。この這い上がり成長により、側面成長部91(図9参照)の膜厚Xがさらに厚くなり、ウエーハ面内の平坦性に影響を与える。
このような問題を鑑みて、本発明は、窒化物半導体基板上に窒化物半導体成長層を積層し窒化物半導体レーザ素子を作製するに際し、クラックの発生を防止し、併せて、掘り込み領域の底面成長部からの這い上がり成長を抑制し、側面成長部の膜厚を抑えることで、表面平坦性の良好な窒化物半導体成長層が形成された窒化物半導体レーザ素子及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、少なくとも表面側の一部が窒化物半導体である窒化物半導体基板と、該窒化物半導体基板の表面に形成される窒化膜半導体成長層と、を備える窒化物半導体発光素子において、前記窒化物半導体基板の表面に、欠陥密度が106cm-2以下の低欠陥領域と、凹部が形成された掘り込み領域とが設けられ、前記凹部の断面形状において、前記凹部の側面部と前記凹部の底面部延長線との間の角度であるエッチング角度θが、75度≦θ≦140度であることを特徴とする。
この構成によると、前記凹形状の掘り込み領域を形成し、該掘り込み領域の断面形状のエッチング角度を、逆テーパ形状になる場合を含め、75度から140度の範囲で調整する。このことにより、クラックの発生を防止し、併せて、前記掘り込み領域の底面成長部からの這い上がり成長を抑制し、側面成長部の膜厚を抑える。尚、前記エッチング角度θが140度以下であるのは、前記エッチング角度θが140度より大きいと、前記窒化物半導体発光素子の作製が難しくなるためである。
また、このような窒化物半導体発光素子において、前記エッチング角度θが、85度≦θ≦140度としても構わない。特に、前記窒化膜半導体成長層において、前記窒化物半導体基板の表面と接する層がGaN層であり、当該GaN層の層厚が2μmより厚い場合には、より好ましい。
前記GaN層は、マイグレーションする傾向が強く、横方向成長しやすい。当該GaN層の層厚が2μmより厚いとき、この傾向は顕著となる。このため、前記掘り込み領域の前記底面成長部からの這い上がり成長を抑制し、前記側面成長部の膜厚を抑えるために、前記エッチング角度θを85度以上に設定する必要がある。140度以下であるのは、上述したのと同じ理由である。
また、このような窒化物半導体発光素子において、前記GaN層の層厚が2μm以下であるものとしても構わない。
上述したように、前記GaN層は、マイグレーションする傾向が強く、横方向成長しやすい。しかし、当該GaN層の層厚が薄くなればなるほど、この傾向は表れなくなる。このため、前記GaN層の層厚が2μm以下に設定されたとき、この際、前記掘り込み領域の前記底面成長部からの這い上がり成長を抑制し、前記側面成長部の膜厚を抑える効果がある。この場合、前記エッチング角度θを80度以上に設定すれば、より好ましい。140度以下であるのは、上述したのと同じ理由のためである。
また、このような窒化物半導体発光素子において、前記窒化膜半導体成長層において、前記窒化物半導体基板の表面と接する層がAlGaN層であるものとしても構わない。
上述したように、前記GaN層は、マイグレーションする傾向が強く、横方向成長しやすい。一方、前記AlGaN層は、前記GaNよりはマイグレーションする傾向は強くない。このため、前記GaN層の層厚が0μmに設定され、前記窒化物半導体基板の表面と接する層をAlGaN層としたとき、この際、前記掘り込み領域の前記底面成長部からの這い上がり成長を抑制し、前記側面成長部の膜厚を抑えるには、前記エッチング角度θを75度以上に設定すれば十分である。140度以下であるのは、上述したのと同じ理由のためである。
また、上述の窒化物半導体発光素子において、前記掘り込み領域の掘り込み深さが1μm以上30μm以下であるものとしても構わない。
前記掘り込み領域の掘り込み深さに関しては、掘り込み深さが1μm以下の場合は、前記掘り込み領域が埋まってしまうためにクラックが入る。更に、このとき、前記底面成長部からの這い上がり成長が、前記側面成長部に強く影響を与え、平坦性が著しく低下するので、好ましくない。一方、前記掘り込み領域の掘り込み深さが30μm以上となると、前記窒化物半導体発光素子の作製が非常に難しくなり、再現性、歩留まりが低下し、好ましくない。よって、前記掘り込み領域掘り込み深さは、1μm以上30μm以下であることが好ましい。
また、上述の窒化物半導体発光素子において、前記窒化物半導体成長層に形成される発光部分であるレーザストライプが前記掘り込み領域以外の前記低欠陥領域上に形成されているものとしても構わない。このとき、前記レーザストライプが前記掘り込み領域から20μm以上離れた位置に形成されるものとしても構わない。
前記レーザストライプの中央部と前記掘り込み領域距離が20μm以内となるように前記レーザストライプを作製した場合、前記窒化物半導体発光素子の特性ばらつきが大きくなる。これは、前記掘り込み領域に隣接する上面成長部の端の膜厚が、上面成長部の中心部より厚くなり、異常成長部が形成されるためである。当該異常成長部は前記上面成長部の両端から、20μm程度の幅で存在しており、この領域に前記レーザストライプを作製すると前記窒化物半導体発光素子の特性が、大きくばらつく。よって、前記レーザストライプを作製する位置は、前記上面成長部の端からの距離が20μm以上となる領域に作製するのが好ましい。
また、上述の窒化物半導体発光素子において、前記掘り込み領域の側面に形成される前記窒化膜半導体成長層の一部である側面成長部の膜厚が、20μm以下であるものとしても構わない。
前記側面成長部の膜厚が20μmを越えると、p層厚のばらつきが大きくなる。よって平坦性を確保し、窒化物半導体発光素子の特性のばらつきを抑えるには、前記側面成長部の膜厚が、20μm以下であることが好ましい。
また、本発明の窒化物半導体発光素子の製造方法において、少なくとも表面側の一部が前記窒化物半導体であるとともにその表面に欠陥密度が106cm-2以下の前記低欠陥領域を含む前記窒化物半導体基板と、該窒化物半導体基板の表面に形成される前記窒化膜半導体成長層と、を備える窒化物半導体発光素子の製造方法において、前記窒化物半導体基板をエッチングして掘り込み領域を形成するする第1ステップと、該第1ステップで得られた前記窒化物半導体基板に前記窒化物半導体成長層を積層する第2ステップとを備え、前記第1ステップにおいて、前記掘り込み領域による凹部の側面と該凹部の底面部延長線との間の角度であるエッチング角度θを75度≦θ≦140度とすることを特徴とする。
また、このような窒化物半導体発光素子の製造方法において、前記第1ステップにおいて、前記エッチング角度θを85度≦θ≦140度としても構わない。
また、このような窒化物半導体発光素子の製造方法において、前記第2ステップにおいて、前記窒化物半導体基板に接する層を2μm以下のGaN層とするものとしても構わない。
また、このような窒化物半導体発光素子の製造方法において、前記第2ステップにおいて、前記窒化物半導体基板に接する層をAlGaN層とするものとしても構わない。
また、これらの窒化物半導体発光素子の製造方法において、前記窒化物半導体成長層に形成される発光部分であるレーザストライプを前記掘り込み領域以外の前記低欠陥領域上に形成するものとしても構わない。このとき、前記レーザストライプが前記掘り込み領域から20μm以上離れた位置に形成されるものとしても構わない。
また、上述の窒化物半導体発光素子の各製造方法において、前記掘り込み領域の側面に形成される前記窒化膜半導体成長層の一部である側面成長部の膜厚が、20μm以下であることを特徴とする。
また、上述の窒化物半導体発光素子の各製造方法において、前記第1ステップにおいて、まず、前記窒化物半導体基板に窒化物半導体層を成長させた後に、前記掘り込み領域を形成するものとしても構わない。
前記掘り込み領域を形成する前に、窒化物半導体層を成長させ、その後に前記掘り込み領域を形成し、前記窒化物半導体成長層を積層させた場合においても、本発明の場合、その効果は影響を受けることなく、表面平坦性の良好な窒化物半導体成長層が形成された窒化物半導体発光素子を提供することができる。
本発明によれば、窒化物半導体基板上に窒化物半導体成長層を積層し窒化物半導体レーザ素子を作製するに際し、窒化物半導体基板に凹形状の掘り込み領域を形成し、該掘り込み領域の断面形状のエッチング角度を、逆テーパ形状になる場合を含め、75度から140度の範囲で調整する。このことにより、クラックの発生を防止し、併せて、掘り込み領域の底面成長部からの這い上がり成長を抑制し、側面成長部の膜厚を抑えることで、表面平坦性の良好な窒化物半導体成長層が形成された窒化物半導体レーザ素子を高い歩留まりで得ることができる。
本発明の実施形態における窒化物半導体レーザ素子の概略図である。 側面成長部の膜厚Xの説明図である。 本発明の実施形態におけるn型GaN基板の概略図である。 エッチング角度θとp層厚の平均偏差の相関図である。 側面成長部の層厚Xとp層厚の平均偏差の相関図である。 従来のn型GaN基板上に窒化物半導体成長層を積層させたウエーハの概略図である。 窒化物半導体成長層の概略断面図である。 従来のn型GaN基板上に窒化物半導体成長層を積層させたウエーハの表面段差プロット図である。 側面成長部の成長モードの説明図である。 這い上がり成長の成長モードの説明図である。
本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。図1(a)は、本実施形態における窒化物半導体レーザ素子の概略断面図であり、図1(b)は図1(a)の上面図である。図3(b)は、本発明の実施形態の、窒化物半導体層を成長させる前のGaN基板の概略断面図であり、図3(a)は図3(b)の上面図である。面方位も併せて表示する。図3に示したGaN基板上に、窒化物半導体成長層を積層させるなどして、図1の窒化物半導体レーザ素子を得る。
以下において、「窒化物半導体基板」は、AlxGayInzN(0≦x≦1;0≦y≦1;0≦z≦1;x+y+z=1)から構成されるものとする。尚、基板の六方晶系が維持されていれば、窒化物半導体基板の窒素元素のうちで、その約10%以下がAs、P、またはSbの元素で置換されても構わない。又、窒化物半導体基板中に、Si、O、Cl、S、C、Ge、Zn、Cd、Mg、またはBeがドーピングされているものでも構わない。n型窒化物半導体基板の場合、ドーピング材料として、Si、O、及びClが特に好ましい。
窒化物半導体基板の主面方位として、C面{0001}、A面{11−20}、R面{1−102}、M面{1−100}、又は{1−101}面のいずれを用いても構わない。これらの結晶面方位から2度以内のオフ角度を有する基板主面であれば、その表面モホロジーは良好である。
本実施形態の窒化物半導体レーザ素子では、凹部となる掘り込み領域16を備えた窒化物半導体基板となるn型GaN基板10に窒化物半導体成長層11を成長させることで作製される。このn型GaN基板10の掘り込み領域16の断面形状は、図1のように掘り込み領域16の開口部の幅Mが掘り込み領域16の底面部の幅Nより小さい形状(逆テーパ形状)にする。このようにすることで、掘り込み領域16の底部より成長して形成される底面部成長部19からの這い上がり成長を抑えるとともに、掘り込み部分16の側面より成長して形成される側面成長部18の膜厚Xを抑制する。よって、掘り込み領域16以外の、n型GaN基板10の表面となる掘り込まれていない領域より成長して形成される上面成長部17上の膜厚の均一性を向上させる。
尚、側面成長部18の膜厚Xに関する定義を図2を用いて説明する。図2に示すように、掘り込まれていない領域の端A点の基板の表面との平行線とエピタキシャル成長膜との交点(図2の点B)までの距離を側面成長部18の膜厚Xと定義する。又、掘り込み領域16の両端で膜厚Xが異なる場合は、厚い方が膜厚Xとする。
尚、本実施形態では、低欠陥領域を有する窒化物半導体が表面に現れた基板を用いているが、その窒化物半導体上に窒化物半導体成長層を積層すれば、基板表面以外は、サファイア、SiC、GaAs、Si、ZnOであっても構わない。
このような窒化物半導体レーザ素子において、まず、n型GaN基板10の作製方法について、図面を参照して説明する。n型GaN基板10の全面に膜厚1μmのSiO2などをスパッタ蒸着し、引き続き、一般的なフォトリソグラフィ工程において、ストライプ形状のフォトレジストを、幅80μm、隣接するストライプとの周期を400μmで、[1−100]方向に形成する。次に、RIE(Reactive Ion Etching)技術を用い、SiO2及びGaN基板をエッチングすることで、掘り込み深さZを6μmとする掘り込み領域16を形成する。その後、エッチャントとしてHF(フッ酸)などを用いてSiO2を除去し、図3に示すような、その表面に窒化物半導体成長層を積層させる前のn型GaN基板10を得る。
このようにn型GaN基板10を作製する際のエッチング方法として、ドライエッチング技術、もしくはウエットエッチング技術を用いても構わない。ドライエッチング技術を用いたとき、SiO2をエッチングした後、ウエットエッチングを行うと、エッチング角度θの値が90度以上となる逆テーパ形状をした掘り込み領域16が形成される。尚、このエッチング角度θは、図3に示すように、掘り込み領域16の側面と掘り込み領域16の底部の延長線との間の角度を表したものである。
このウエットエッチングに用いる溶液として、KOH(水酸化カリウム)もしくは、NaOH(水酸化ナトリウム)とKOHとの混合溶液等を用いる。これらの溶液を80℃〜250℃に加熱することで、等方的なエッチングが可能となり、逆テーパ形状の堀込み領域16が形成される。尚、本実施形態に用いるn型GaN基板10は、低欠陥領域部分を含み、その低欠陥領域部分の欠陥密度は、ほぼ106cm-2以下とする。また、掘り込み領域16の形成は、低欠陥領域を含むn型GaN基板10上に、一旦、GaN、InGaN、AlGaN、InAlGaN等の薄膜を成長した後に行われても構わない。さらに、本実施形態において、例えば、エッチング角度θを、100度とする。
上述の処理をして得られた基板上に、MOCVD法などを用い、図7で示したような窒化物半導体成長層をエピタキシャル成長させることで、図1に示された窒化物半導体レーザ素子を作製する。
図1の窒化物半導体レーザ素子は、上述のようにして作製された掘り込み領域16を備えるn型GaN基板10上に、図7で示した積層構造を備える窒化物半導体成長層11が形成されている。また、窒化物半導体層11の表面にはレーザ光導波路であるレーザストライプ12と、レーザストライプ12を挟むように設置されて、電流狭窄を目的としたSiO213とが形成される。そして、このリッジストライプ12及びSiO213それぞれの表面には、p型電極14が形成され、又、n型GaN基板10の裏面にはn型電極15が形成される。
又、窒化物半導体成長層11において、掘り込み領域16以外のn型GaN基板10の表面から成長し形成された部分を上部成長部17とし、掘り込み領域16の側面から成長し形成された部分を側面成長部18、掘り込み領域16の底面から成長し形成された部分を底面成長部19とする。尚、レーザストライプ12はn型GaN基板10に含まれる低欠陥領域上部に形成されるのが好ましい。また、後述する理由により、掘り込み領域16の上部には、レーザストライプ12は形成しない方が好ましい。
図1に示すテーパ形状の掘り込み領域16を備えたn型GaN基板10に窒化物半導体成長層11を積層することで得られたウエーハを、光干渉顕微鏡を用いて、Mgがドープされたp層厚を測定した。このときの設計値を0.700μmとするとともに、ウエーハ面内で20箇所測定することで、平均偏差σを求めた。その結果、当該ウエーハの前記p層厚の平均偏差σは0.003であった。窒化物半導体レーザ素子の特性のばらつきを抑えるには、0.01以下にする必要がある。当該ウエーハのp層厚の平均偏差σの値は、必要な数値を十分に上回る良好なものであった。
一方、この窒化物半導体成長層11が積層されたn型GaN基板10に対して、レーザストライプ12を掘り込み領域16の上部となる位置に形成し、窒化物半導体レーザ素子を作製した後、同様にして、p層厚を測定し、平均偏差σを求めたところ、p層厚の平均偏差σは0.06であり、ばらつきが大きくなった。この層厚ばらつきは、窒化物半導体レーザ素子を掘り込み領域16に作製したことが原因である。即ち、側面成長部18が掘り込み領域16の側面から、その側面に対して略垂直方向に半導体薄膜の成長が起こるとともに、掘り込み領域16の底部からの底面成長部19による這い上がり成長も起こる。このため、上面成長部17に比べて、側面成長部18及び底面成長部19の成長過程が複雑になり、素子表面の平坦性を維持するのが非常に難しくなる。よって、p層厚のばらつきを抑え、窒化物半導体レーザ素子の特性のばらつきを抑制するには、レーザストライプ構造を上部成長部17に形成するのが好ましい。
更に、レーザストライプ12を作製する位置の窒化物半導体レーザ素子に与える影響について調べた。尚、図1(a)に示すように、レーザストライプ12の中央部と掘り込み領域16の端との距離をdとする。この距離dが20μm以内となるようにレーザストライプ12を作製した場合、窒化物半導体レーザ素子の特性ばらつきが大きくなった。これは、掘り込み領域16に隣接する上面成長部17の端の膜厚が、上面成長部17の中心部より厚くなり、異常成長部が形成されるためである。当該異常成長部は上面成長部17の両端から、20μm程度の幅で存在しており、この領域にレーザストライプ12を作製すると窒化物半導体レーザ素子の特性が、大きくばらつく。よって、レーザストライプ12を作製する位置は、上面成長部17の端からの距離dが20μm以上となる領域に作製するのが好ましい。尚、本実施形態では、例えば、この距離dを40μmとする。
このように、掘り込み領域16を作製し、掘り込み領域16の上部以外にレーザストライプ12を形成することにより、窒化物半導体レーザ素子特性のばらつきを格段に低減させ、クラックの発生を抑え、歩留まりを飛躍的に改善することができる。
図4に、掘り込み領域16のエッチング角度θと、エッチング前のp層厚のばらつき度合いを示す平均偏差σの関係を示す。尚、n型GaN基板10表面に成長させるn型GaN層70(図7参照)の層厚は2μmとする。尚、上述したように、窒化物半導体レーザ素子の特性がばらつきを抑えるには、前記p層厚の平均偏差σが0.01以下にする必要がある。この平均偏差σを0.01以下とする条件をみたすには、図4のグラフから、エッチング角度θを80度以上にする必要であることが分かる。グラフでは、エッチング角度θが110度までの値しか示されていないが、140度までは同様にp層厚の平均偏差σは0.01以下であった。エッチング角度θが140度より大きくなると、窒化物半導体レーザ素子作製が難しくなるため、エッチング角度θは80度以上140度以下とするのが好ましい。
更に、n型GaN基板10表面に成長させるn型GaN層70(図7参照)の層厚が変化させると、半導体薄膜の這い上がり成長を抑えることができるエッチング角度が変化する。GaNはAlGaNに比べて、這い上がり成長しやすい。これは、GaNはAlGaNなどに比べて、マイグレーションする傾向が強く、横方向成長しやすいためである。つまり、n型GaN基板10表面に成長させるn型GaN層70の層厚が厚くなるに従い、這い上がり成長する傾向が強くなり、側面成長部18の厚さが厚くなる。このため、この強い這い上がり成長を抑制するには、エッチング角度θを大きくする必要がある。
よって、n型GaN層70の層厚が厚い場合には、エッチング角度θも大きくする必要があり、逆に、n型GaN基板10表面に前記n型GaN層70を成長させないで(n型GaN層70を層厚0μmにすることに相当する)、前記n型Al0.062Ga0.938N第1クラッド層71(図7参照)から成長をさせた場合には、エッチング角度θが小さくても這い上がり成長を抑制することができる。
即ち、図4のグラフが示すように、n型GaN層70の層厚が5μmより大きい場合には、窒化物半導体レーザ素子の特性がばらつかないように、p層厚の平均偏差σを0.01以下とするには、エッチング角度θは90度以上にする必要がある。また、エッチング角度θ上限値は、上述した理由により、140度以下とするのが好ましい。
また、図4のグラフが示すように、n型GaN基板10表面にn型GaN層70を0μmとして成長させないで、n型Al0.062Ga0.938N第1クラッド層71(図7参照)から成長させた場合には、半導体レーザ素子の特性がばらつかないように、p層厚の平均偏差σを0.01以下とするには、エッチング角度θを75度以上にすれば良い。また、エッチング角度θ上限値は、上述した理由により、140度以下とするのが好ましい。尚、図4のグラフによる測定は、掘り込み領域16の掘り込み深さZを6μmとして行われたものである。
又、掘り込み領域16の掘り込み深さZに関しては、掘り込み深さZが1μm以下の場合は、掘り込み領域16が埋まってしまうためにクラックが入る。更に、このとき、底面成長部19からの這い上がり成長が、側面成長部18に強く影響を与え、平坦性が著しく低下するので、好ましくない。一方、掘り込み領域16の掘り込み深さZが30μm以上となると、窒化物半導体レーザ素子の作製が非常に難しくなり、再現性、歩留まりが低下し、好ましくない。よって、掘り込み領域16掘り込み深さZは、1μm≦Z≦30μmであることが好ましい。
更に、図5に、側面成長部18の膜厚と、リッジ構造を形成するエッチング前のp層厚のばらつき度合いを示す平均偏差σとの関係を示す。図5のグラフより、側面成長部18の膜厚Xが20μmを越えると、p層厚のばらつきが非常に大きくなることがわかる。よって、平坦性を確保し、窒化物半導体レーザ素子の特性ばらつきを抑えるには、側面成長部18の膜厚Xが20μm以下にするのが好ましい。また、上述したように、この側面成長部18の膜厚Xは、エッチング角度θ、下地のn型GaN層70などの膜厚により制御される。
尚、本実施形態において、図1に示された溝と丘は、一方向に向かってストライプ状に加工されているが、溝または丘が互いに交差し合い、桝目状に配列されていても構わない。溝の幅と丘の幅は、一定の周期で変動しても構わないし、種々に異なる幅でも構わない。また、溝の深さに関して、形成された全ての溝の深さが、一定の値でも構わないし、各々に異なる値でも構わない。
10 n型GaN基板
11 窒化物半導体成長層
12 レーザストライプ
13 SiO2
14 p型電極
15 n型電極
16 掘り込み領域
17 上面成長部
18 側面成長部
19 底面成長部
60 n型GaN基板
70 n型GaN層
71 n型Al0.062Ga0.938N第1クラッド層
72 n型Al0.1Ga0.9N第2クラッド層
73 n型Al0.062Ga0.938N第3クラッド層
74 n型GaNガイド層
75 多重量子井戸活性層
76 p型Al0.3Ga0.7N蒸発防止層
77 p型GaNガイド層
78 p型Al0.062Ga0.938Nクラッド層
79 p型GaNコンタクト層
90 上面成長部
91 側面成長部
92 底面成長部
93 掘り込まれていない領域
94 掘り込み領域の側面部
95 掘り込み領域の底面部

Claims (16)

  1. 少なくとも表面側の一部が窒化物半導体である窒化物半導体基板と、該窒化物半導体基板の表面に形成される窒化膜半導体成長層と、を備える窒化物半導体発光素子において、
    前記窒化物半導体基板の表面に、欠陥密度が106cm-2以下の低欠陥領域と、凹部が形成された掘り込み領域とが設けられ、
    前記凹部の断面形状において、前記凹部の側面部と前記凹部の底面部延長線との間の角度であるエッチング角度θが、75度≦θ≦140度であることを特徴とする窒化物半導体発光素子。
  2. 前記エッチング角度θが、85度≦θ≦140度であることを特徴とする請求項1に記載の窒化物半導体発光素子。
  3. 前記窒化膜半導体成長層において、前記窒化物半導体基板の表面と接する層がGaN層であり、当該GaN層の層厚が2μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の窒化物半導体発光素子。
  4. 前記窒化膜半導体成長層において、前記窒化物半導体基板の表面と接する層がAlGaN層であることを特徴とする請求項1に記載の窒化物半導体発光素子。
  5. 前記掘り込み領域の掘り込み深さが1μm以上30μm以下であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の窒化物半導体発光素子。
  6. 前記窒化物半導体成長層に形成される発光部分となるレーザストライプが前記掘り込み領域以外の前記低欠陥領域上に形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の窒化物半導体発光素子。
  7. 前記レーザストライプが前記掘り込み領域から20μm以上離れた位置に形成されることを特徴とする請求項6に記載の窒化物半導体発光素子。
  8. 前記掘り込み領域の側面に形成される前記窒化膜半導体成長層の一部である側面成長部の膜厚が、20μm以下であることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の窒化物半導体発光素子。
  9. 少なくとも表面側の一部が前記窒化物半導体であるとともにその表面に欠陥密度が106cm-2以下の前記低欠陥領域を含む前記窒化物半導体基板と、該窒化物半導体基板の表面に形成される前記窒化膜半導体成長層と、を備える窒化物半導体発光素子の製造方法において、
    前記窒化物半導体基板をエッチングして掘り込み領域を形成するする第1ステップと、
    該第1ステップで得られた前記窒化物半導体基板に前記窒化物半導体成長層を積層する第2ステップと
    を備え、
    前記第1ステップにおいて、前記掘り込み領域による凹部の側面と該凹部の底面部延長線との間の角度であるエッチング角度θを75度≦θ≦140度とすることを特徴とする窒化物半導体発光素子の製造方法。
  10. 前記第1ステップにおいて、前記エッチング角度θを85度≦θ≦140度とすることを特徴とする請求項9に記載の窒化物半導体発光素子の製造方法。
  11. 前記第2ステップにおいて、前記窒化物半導体基板に接する層を2μm以下のGaN層とすることを特徴とする請求項9に記載の窒化物半導体発光素子の製造方法。
  12. 前記第2ステップにおいて、前記窒化物半導体基板に接する層をAlGaN層とすることを特徴とする請求項9に記載の窒化物半導体発光素子の製造方法。
  13. 前記窒化物半導体成長層に形成される発光部分となるレーザストライプを前記掘り込み領域以外の前記低欠陥領域上に形成することを特徴とする請求項9〜請求項12のいずれかに記載の窒化物半導体レーザ素子の製造方法。
  14. 前記レーザストライプが前記掘り込み領域から20μm以上離れた位置に形成されることを特徴とする請求項13に記載の窒化物半導体発光素子の製造法。
  15. 前記掘り込み領域の側面に形成される前記窒化膜半導体成長層の一部である側面成長部の膜厚が、20μm以下であることを特徴とする請求項9〜請求項14のいずれかに記載の窒化物半導体発光素子の製造方法。
  16. 前記第1ステップにおいて、まず、前記窒化物半導体基板に窒化物半導体層を成長させた後に、前記掘り込み領域を形成することを特徴とする請求項9〜請求項15のいずれかに記載の窒化物半導体発光素子の製造法。
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