JP2010156313A - 発核装置及び発核システム - Google Patents

発核装置及び発核システム Download PDF

Info

Publication number
JP2010156313A
JP2010156313A JP2009000241A JP2009000241A JP2010156313A JP 2010156313 A JP2010156313 A JP 2010156313A JP 2009000241 A JP2009000241 A JP 2009000241A JP 2009000241 A JP2009000241 A JP 2009000241A JP 2010156313 A JP2010156313 A JP 2010156313A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
engine
latent heat
nucleation
hydraulic pressure
heat storage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009000241A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5206420B2 (ja
Inventor
Katsuhiko Arisawa
克彦 蟻沢
Kunihiko Hayashi
邦彦 林
Akihito Hosoi
章仁 細井
Takeyoshi Yugeta
武慶 弓削田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2009000241A priority Critical patent/JP5206420B2/ja
Publication of JP2010156313A publication Critical patent/JP2010156313A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5206420B2 publication Critical patent/JP5206420B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28DHEAT-EXCHANGE APPARATUS, NOT PROVIDED FOR IN ANOTHER SUBCLASS, IN WHICH THE HEAT-EXCHANGE MEDIA DO NOT COME INTO DIRECT CONTACT
    • F28D20/00Heat storage plants or apparatus in general; Regenerative heat-exchange apparatus not covered by groups F28D17/00 or F28D19/00
    • F28D20/02Heat storage plants or apparatus in general; Regenerative heat-exchange apparatus not covered by groups F28D17/00 or F28D19/00 using latent heat
    • F28D20/028Control arrangements therefor
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/14Thermal energy storage

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Regulating Braking Force (AREA)

Abstract

【課題】エンジン停止中において、潜熱蓄熱材を発核させて蓄熱された潜熱をエンジンに放熱できる発核装置及び発核システムを提供する。
【解決手段】
本発明に係る発核装置は、潜熱の放熱を伴って相転移する潜熱蓄熱材を封入した、エンジンに搭載される容器と、容器に封入された潜熱蓄熱材を相転移させるために、過冷却の状態にある潜熱蓄熱材の発核を、外圧を受けて誘起する発核トリガーと、エンジンが停止している間に受けるブレーキ液圧によって発核トリガーを押圧する押圧部材とを備えることを特徴としている。これによれば、ブレーキ液圧を受けて押圧部材が発核トリガーを押圧するため、エンジン停止中においても、潜熱を蓄熱した潜熱蓄熱材を発核させてエンジンに放熱できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、潜熱蓄熱材を発核させる発核装置及び発核システムに関する。
エンジンは、暖機が完了していない状態ではフリクションが大きい等の問題があることから早期の暖機完了が求められる。特に、シリンダボアやピストン、クランクシャフト等の摺動部を有する構成要素は効率のよい運転を実現するために早期暖機完了が望まれる。通常のエンジンは筒内爆発が開始されるとシリンダブロックやシリンダヘッド等のエンジン構成要素、さらに、これらのエンジン構成要素に形成された油路中を循環するエンジンオイルが温められ、徐々に暖機が進行する。従来、このようなエンジンの早期暖機完了を達成すべく、熱を蓄積する蓄熱材の潜熱を利用して、エンジンを短時間で暖機できる蓄熱装置が知られるに至った(例えば、特許文献1)。この蓄熱装置は、アクチュエータにより押圧されて、容器内に封入された蓄熱材を発核させる発核トリガーを備える。またこの蓄熱装置は、発核に伴って蓄熱材が放出する潜熱をエンジンに伝達可能な位置に搭載されている。
特開2007−285587号公報
しかしながら、特許文献1に記載の蓄熱装置においては、温度により抵抗が変化するソレノイドを用いてアクチュエータを発核トリガーに押圧するため、作動温度によっては、蓄熱材を発核させる程度に発核トリガーを押圧できない場合があった。また、エンジンの油圧を用いてアクチュエータを押圧する構成では、油圧がエンジンの稼動状況によって変化するため、安定かつ十分にアクチュエータを押圧できない場合があった。また、エンジン始動前においては油圧が発生しないため、油圧を用いた上記の構成では、蓄熱材を発核させることができなかった。更に、エンジン始動後においては、常に発生する油圧を受けてアクチュエータが発核トリガーを押圧し続けるため、発核トリガーの寿命を短くてしまっていた。
本発明は、上記問題に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、エンジン停止中において、潜熱蓄熱材を発核させて蓄熱された潜熱をエンジンに放熱できる発核装置及び発核システムを提供することにある。
本発明に係る発核装置は、潜熱の放熱を伴って相転移する潜熱蓄熱材を封入した、エンジンに搭載される容器と、容器に封入された潜熱蓄熱材を相転移させるために、過冷却の状態にある潜熱蓄熱材の発核を、外圧を受けて誘起する発核トリガーと、エンジンが停止している間に受けるブレーキ液圧によって発核トリガーを押圧する押圧部材とを備えることを特徴としている。
この構成によれば、ブレーキ液圧を受けて押圧部材が発核トリガーを押圧するため、エンジン停止中においても、潜熱を蓄熱した潜熱蓄熱材を発核させてエンジンに放熱できる。
本発明に係る発核システムは、潜熱の放熱を伴って相転移する潜熱蓄熱材を封入した、エンジンに搭載される容器と、容器に封入された潜熱蓄熱材を相転移させるために、過冷却の状態にある潜熱蓄熱材の発核を、外圧を受けて誘起する発核トリガーと、ブレーキ液圧を受けて発核トリガーを押圧する押圧部材とを有する蓄熱装置と、エンジンが停止している場合に、蓄熱装置が有する押圧部材が液圧を受けられるようブレーキ液圧の伝達経路を制御する液圧制御装置とを備えることを特徴としている。
この構成によれば、液圧制御装置が制御するブレーキ液圧をエンジン停止中に押圧部材が受けるため、エンジン停止中においても、潜熱を蓄熱した潜熱蓄熱材を発核させてエンジンに放熱できる。
上記構成において、液圧制御装置は、エンジンが稼動している場合に、蓄熱装置が有する押圧部材が液圧を受けられないよう伝達経路を制御する構成を採用できる。
この構成によれば、液圧制御装置が制御するブレーキ液圧をエンジン稼動中に押圧部材が受けないため、押圧部材の押圧による発核トリガーの破損を防止できる。
本明細書開示の発核装置及び発核システムによれば、ブレーキ液圧を受けて押圧部材が発核トリガーを押圧するため、エンジン停止中においても、潜熱を蓄熱した潜熱蓄熱材を発核させてエンジンに放熱できる。
本発明の発核装置を備える発核システムの一実施形態を示す構成図である。 液圧制御装置の一構成例を表す側断面図である。 液圧制御装置の他構成例を表す側断面図である。
以下、本発明の最良の実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の発核装置を備える発核システム1の一実施形態を示す構成図である。
図1に示す発核システム1は、発核装置10、エンジン20、判定装置30、及び油圧システム40を含んでいる。発核システム1は、車両に搭載される。本実施例において、車両は、例えば、乗用車、バス、及びトラック等のどのようなものでもよい。
発核装置10は、潜熱蓄熱材11a及び発核トリガー11bを封入した容器11及び押圧部材12を含む。容器11は、後述するように、封入した潜熱蓄熱材11aが放出する潜熱をエンジン20に伝達できる位置に搭載される。具体例として、容器11は、エンジン20のシリンダブロックに形成したウォータージャケット内に搭載される構成を採用できる。またこれに限定される訳ではなく、オイルパンに流下するオイルが通過する位置に配置する構成を採用できる。エンジン20を循環する冷却水又はエンジンオイルの温度を短時間で上昇させて、エンジン20の暖機を短時間で進行させるためである。
潜熱蓄熱材11aは、本実施例では、酢酸ナトリウム・3水和物で構成される。しかし、これに限定される訳ではなく、その他、従来周知の材料を用いることができる。潜熱蓄熱材11aは、過冷却の状態にある場合に、例えば、振動又は攪拌等の刺激が加わると発核する。発核した潜熱蓄熱材11aは、潜熱を放熱しながら液相から固相へ相転移する。逆に、潜熱蓄熱材11aは、熱を吸収すると固相から液相へ相転移する。
発核トリガー11bは、本実施例では、皿バネで構成される。しかし、これに限定される訳ではなく、発核トリガー11bは、板バネ又はコイルスプリング等の弾性金属片で構成される実施例を採用できるだけでなく、その他、従来周知の部材を用いることができる。発核トリガー11bは、容器11に封入された潜熱蓄熱材11aを相転移させるために、過冷却の状態にある潜熱蓄熱材11aの発核を、外圧を受けて誘発する。具体的には、発核トリガー11bは、押圧部材12による押圧を受けて、例えば、振動又は攪拌等の刺激を周囲の潜熱蓄熱材11aに与える。
押圧部材12は、本実施例では、アクチュエータで構成される。押圧部材12は、エンジン20が停止している間に受けるブレーキ液圧によって発核トリガー11bを押圧する。具体的には、押圧部材12は、油圧システム40の作動油であるブレーキ液(以下、ブレーキフルードともいう)で満たされた管に挿通している。このため、押圧部材12は、ブレーキ液圧を受けて発核トリガー11b側に位置を変位する。また、押圧部材12は、容器11に形成された孔に挿通されている。このため、押圧部材12は、所定の量を超えて発核トリガー11b側に変位することで、容器11の内部に設置された発核トリガー11bを押圧する。
この構成によれば、ブレーキ液圧を受けて押圧部材12が発核トリガー11bを押圧するため、エンジン停止中においても、潜熱を蓄熱した潜熱蓄熱材11aを発核させてエンジン20に放熱できる。特に、エンジン始動時には、ブレーキペダルを車両の運転者が踏み込むことが多いため、エンジン始動時に潜熱蓄熱材11aを発核させてエンジン20を短時間で暖機することができる。
またこの構成によれば、ブレーキ操作がない間は、押圧部材12が発核トリガー11bを押圧しないため、発核トリガー11bの損傷を防止できるだけでなく、発核トリガー11bの寿命を延ばすことができる。
またこの構成によれば、例えば、ソレノイドコイルを用いて押圧部材12を変位させる場合と比べて、電力を消費せず、燃費を向上させることができる。
更にこの構成によれば、例えば、エンジンの油圧を用いて押圧部材12を変位させる場合と比べて、安定した圧力で押圧部材12を発核トリガー11bに押し付けることができる。
エンジン20は、発核装置10の放出する熱を用いて暖機を進行させる。また、エンジン20は、回転数を検出する不図示の検出装置を有する。エンジン20の有する検出装置は、本実施例では、回転数センサを含む。検出装置は、エンジン20の回転数を表すNE信号(Number of Engine speed)を出力する。
判定装置30は、本実施例では、ECU(Electronic Control Unit )で構成される。判定装置30は、ソフトウェア処理を実行することで、エンジン20が稼動しているか否かを判定する。具体的には、判定装置30は、エンジン20が有する検出装置からNE信号を取得すると共に、取得したNE信号が表す回転数に基づいてエンジン20が稼動しているか否かを判断する。より具体的には、判定装置30は、NE信号が表す回転数が値「0」の場合にエンジン20が停止していると判定し、そうでない場合にエンジン20が稼動していると判定する。しかし、これに限定される訳ではなく、判定装置30は、回転数が所定の閾値を下回る場合にエンジン20が停止していると判定する構成を採用できる。判定装置30は、エンジン20が稼動していると判断する場合には、エンジン20の稼動を表す稼動信号を油圧システム40へ出力する。この構成によれば、エンジン20の回転数によりエンジン20の稼動を精度良く判定できる。
尚、ECUは、本実施例では、マイクロコンピュータ(以下単に、マイコンという)を含む。マイコンは、不図示のCPU(Central Processing Unit)等の演算装置、ROM(Read-Only Memory)等の記憶装置、及びAD変換機(Analog-to-Digital)等の入出力装置を含む。ソフトウェア処理は、演算装置が、記憶装置に格納したプログラムを読み込み、読み込んだプログラムが表すソフトウェア処理の実行手順に従って演算を行うことにより実現される。尚、記憶装置には、演算装置が行った演算結果が書き込まれる。また、必要に応じて入出力装置は、エンジン20の有する検出装置が入力する信号を演算対象として入力すると共に、演算結果を油圧システム40へ出力する。
油圧システム40は、ブレーキペダル41、マスタシリンダ42、伝達管43、ブレーキリザーバタンク44、及び液圧制御装置45を含む。油圧システム40は、ブレーキ操作によりブレーキ液圧を発生させると共に、発生させたブレーキ液圧を油圧式ブレーキシステム(ブレーキ系と図示する)及び発核装置10へ伝達する。
ブレーキペダル41は、特に、エンジンの始動時において、車両の運転者によって踏み込まれる。マスタシリンダ42は、ブレーキペダルの踏力を、不図示のプッシュロッドによって伝達される。ここで、マスタシリンダ42の内部は、ブレーキ液で充填されている。このため、マスタシリンダ42に伝達された踏力は、ブレーキ液圧として、マスタシリンダ42と接続するブレーキ系及び液圧制御装置45に伝達される。尚、ブレーキ液圧は、ブレーキ液が充填された伝達管43を通じて伝達される。よって、伝達管43に沿った経路を、以下単に、ブレーキ液圧の伝達経路という。
ブレーキリザーバタンク44は、ブレーキ液を蓄液すると共に、蓄液したブレーキ液をマスタシリンダ42へ供給する。
液圧制御装置45は、本実施例では、OCV(Oil Control Valve)等の油圧制御弁で構成される。液圧制御装置45は、エンジン20が停止している場合に、発核装置10の有する押圧部材12が液圧を受けられるようブレーキ液圧の伝達経路を制御する。この構成によれば、液圧制御装置45が制御するブレーキ液圧をエンジン20の停止中に押圧部材12が受けるため、エンジン20の停止中においても、潜熱蓄熱材11aを発核させてエンジン20に放熱できる。
また逆に、液圧制御装置45は、エンジン20が稼動している場合に、発核装置10の有する押圧部材12が液圧を受けられないよう伝達経路を制御する。この構成によれば、液圧制御装置45が制御するブレーキ液圧をエンジン20の稼動中に押圧部材12が受けないため、押圧部材12の押圧による発核トリガー11bの破損を防止できる。
ここで、図2を参照して、液圧制御装置45の構成について説明する。図2は、液圧制御装置45の一構成例を表す側断面図である。特に、図2(a)は、押圧部材12が液圧を受けられるようブレーキ液圧の伝達経路を制御する場合を表す。
図2(a)に示す液圧制御装置45は、中空筒46と押付部材47と遮断部材48とを含む。
中空筒46は、本実施例では、シリンダで構成される。中空筒46は、底面(図では左側)から順に、押付部材47と遮断部材48とを内部に格納する。中空筒46の内部と、遮断部材48との隙間には、ブレーキ液が密閉された状態で充填されている。また、中空筒46は、底面から順に、ブレーキリザーバタンク44、マスタシリンダ42、及び発核装置10とつながるブレーキ液で満たされた伝達管43に接続している。
押付部材47は、本実施例では、コイルスプリングである弾性体で構成される。しかし、これに限定される訳ではなく、押付部材47は、板バネ等の従来公知の弾性体で構成される実施例を採用できる。押付部材47は、遮断部材48を中空筒46の上面に押し付ける。
遮断部材48は、本実施例では、ピストンで構成される。また、遮断部材48は、2つの頭部48a及び48bを有する。この2つの頭部48a及び48bは、中空筒46の内部で互いに異なる高で格納されている。また、2つの頭部48a及び48bは、連結部48cで連結され、互いの距離はほぼ変化しない。
図2(a)に示す遮断部材48は、押付部材47によって中空筒46の上面に押し付けられた押付状態にある。この押付状態において、遮断部材48の下側の頭部48bは、ブレーキリザーバタンク44へつながる伝達管43を塞いで、伝達経路を遮断する。一方で、遮断部材48は、マスタシリンダ42で発生したブレーキ液圧を発核装置10へ伝達する伝達経路を遮断しない。
次に、図2(b)を参照して、押圧部材12が液圧を受けられないようブレーキ液圧の伝達経路を制御する場合について説明する。尚、図2(b)は、図2(a)とほぼ同様であるため、以下相違点等について説明する。
液圧制御装置45は、不図示のソレノイドコイルを有する。また、遮断部材48の頭部48a及び48b、連結部48cのいずれか1つ以上は、磁性体で構成される。
ここで、液圧制御装置45は、判定装置30からエンジン20の稼動を表す稼動信号を取得すると、遮断部材48を、不図示のソレノイドコイルによって、図2(a)に示した位置よりも底面側に引き付ける。この遮断部材48が底面側に引き付けられた引付状態において、遮断部材48の上側の頭部48aは、発核装置10へつながる伝達管43を塞ぐ。一方で、遮断部材48は、マスタシリンダ42で発生したブレーキ液圧をブレーキリザーバタンク44へ伝達する伝達経路を遮断しない。
この構成によれば、液圧制御装置45が判定装置30から稼動信号を取得しない限りブレーキ液圧を押圧部材12へ伝達することがない。このため、例えば、エンジン始動前等の判定装置30が電源を供給されない場合であっても、押圧部材12がブレーキ液圧を受けることがない。
尚、液圧制御装置45は、不図示のソレノイドコイルを備えず、押付部材47がソレノイドコイルとして機能する構成を採用できる。この構成によれば、液圧制御装置45を小型化、軽量化、及び低価格化できる。
また、液圧制御装置45は、不図示のソレノイドコイルが磁力を用いて遮断部材48を中空筒46の底面に引き付けるのではなく、ソレノイドコイルが磁力を用いて遮断部材48を底面に押し付ける構成を採用できる。
更に、液圧制御装置45は、不図示のソレノイドコイルが位置を変位させる不図示のアクチュエータを更に備え、このアクチュエータは、遮断部材48を中空筒46の底面に引き付ける又は押し付ける構成を採用できる。また更に、液圧制御装置45は、不図示のモータが位置を変位させる不図示のアクチュエータを更に備え、このアクチュエータは、遮断部材48を中空筒46の底面に引き付ける又は押し付ける構成を採用できる。
ここで、液圧制御装置45が判定装置30から取得する稼動信号を、切替信号ともいう。これは、判定装置30から稼動信号を取得すると、液圧制御装置45は、ブレーキ液圧を伝達する伝達経路を発核装置10からブレーキリザーバタンク44へ切り替えるためである。
また、液圧制御装置45は、判定装置30でエンジン20が停止したと判定すると、図2の説明とは逆に、ブレーキ液圧の伝達経路をブレーキリザーバタンク44から発核装置10へ切り替える構成を採用できる。更にこの構成において、液圧制御装置45は、判定装置30がエンジン停止を判定するのみならず始動をも予測すると、発核装置10が液圧を受けるよう制御する構成を採用できる。
この液圧制御装置45の一構成例について、図3(a)及び(b)を参照して説明する。図3(a)及び(b)に示す液圧制御装置45のは、図2(a)及び(b)と異なり、上面(図では右側)から順に、押付部材47と遮断部材48とを内部に格納する。尚、図3(a)及び(b)に示す液圧制御装置45は、図2(a)及び(b)と同様であるので、以下主に相違点について説明する。
この液圧制御装置45は、判定装置30が従来周知の始動予測方法を用いてエンジン20の始動を予測すると、判定装置30から始動が予測されたことを表す始動予測信号を取得する。尚、本実施例において、従来周知の始動予測方法は、「IG-ON」信号に基づいてエンジン20の始動を予測する方法をいうが、これに限定される訳ではない。
ここで、図3(a)に示す様に、エンジン20が停止している場合であって、始動予測信号を取得する前には、液圧制御装置45は、遮断部材48が押付部材47によって中空筒46の底面に押し付けられた押付状態にある。この押付状態において、遮断部材48の上側の頭部48aは、押圧部材12へつながる伝達管43bを塞いで、伝達経路を遮断している。尚、マスタシリンダ42及びブレーキリザーバタンク44との伝達経路は開放されている。
次に、始動予測信号を取得すると、液圧制御装置45は、図3(b)に示す様に、不図示のソレノイドによって、遮断部材48が中空筒46の上面に引き付けられた引付状態になる。この引付状態において、遮断部材48の上側の頭部48aは、押圧部材12へつながる伝達管43bを開放する。尚、マスタシリンダ42との伝達経路は開放され、ブレーキリザーバタンク44との伝達経路は遮断されている。この構成によれば、エンジン20の始動を伴わないブレーキペダルの踏み込みによる発核トリガー11bの損傷を防止できるだけでなく、不要な発核を防止できる。
尚、その後、判定装置30は、エンジン20が稼動した(つまり、停止していない)と判定すると、始動予測信号の液圧制御装置45に対する出力を停止する。このため、液圧制御装置45は、図3(a)に示す押付状態に戻る。
ここで、発核システム1は、ブレーキ液圧を検出する検出装置を更に備え、液圧制御装置45は、検出装置が検出したブレーキ液圧に基づいて、発核装置10の有する押圧部材12が発核トリガーを破損しない程度の液圧を受けられるようブレーキ液圧の伝達経路を制御する構成を採用できる。具体的には、検出装置は、液圧センサで構成され、検出した液圧を表す液圧信号を判定装置30へ出力する。判定装置30は、押圧部材12が受けるブレーキ液圧が所定値を下回るよう、押圧部材12へ液圧を伝達する伝達経路を液圧制御装置45が開放する開度を液圧信号に基づいて判断する。また、判定装置30は、判断した開度を表す開度信号を液圧制御装置45へ出力する。液圧制御装置45は、開度信号に基づいた変位量だけ、遮断部材48を中空筒46の上面へ引き付ける。つまり、液圧制御装置45は、伝達管43の開度が開度信号の表す開度となるように制御することで、押圧部材12が受けるブレーキ液圧が所定値を下回るよう制御する。この構成によれば、押圧部材12に作用する油圧を所定値以下とすることができるため、押圧部材12による発核トリガーの破損を防止できる。
また、判定装置30は、液圧信号が表す液圧が所定の閾値を超える場合に、伝達経路を遮断すると判定し、そうでない場合に開放すると判定する構成を採用できる。またこの判定装置30は、始動が予測されると判定した場合であっても、伝達経路を遮断すると判定した場合には、液圧制御装置45へ始動予測信号を出力しない構成を採用できる。この構成によれば、押圧部材12に作用する油圧が所定値を超える場合には、押圧部材12が油圧を受けないため、押圧部材12による発核トリガーの破損を防止できる。
判定装置30が実行するプログラムは、磁気ディスクや光ディスク、半導体メモリ、その他の記録媒体に格納して配布したり、ネットワークを介して配信したりすることにより提供できる。
また、判定装置30がソフトウェア処理を実行することで実現する機能の一部又は全部は、ハードウェア回路を用いて実現することができる。逆に、判定装置30がハードウェア回路を用いて実現する機能の一部又は全部は、ソフトウェア処理を実行することで実現することができる。
更に、発核装置10及び発核システム1を用いて発核方法を実施することができる。
以上本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
1…発核システム 10…発核装置
11…容器(ケース) 11a…潜熱蓄熱材
11b…発核トリガー 12…押圧部材(アクチュエータ)
20…エンジン 30…判定装置
40…油圧システム 41…ブレーキペダル
42…マスタシリンダ 43a〜43b…伝達管(伝達経路)
44…ブレーキリザーバタンク 45…液圧制御装置(OCV)
46…中空筒(シリンダ) 47…押付部材(リターンスプリング)
48…遮断部材(ピストン)

Claims (3)

  1. 潜熱の放熱を伴って相転移する潜熱蓄熱材を封入した、エンジンに搭載される容器と、
    前記容器に封入された潜熱蓄熱材を相転移させるために、過冷却の状態にある前記潜熱蓄熱材の発核を、外圧を受けて誘発する発核トリガーと、
    前記エンジンが停止している間に受けるブレーキ液圧によって前記発核トリガーを押圧する押圧部材とを備えることを特徴とする発核装置。
  2. 潜熱の放熱を伴って相転移する潜熱蓄熱材を封入した、エンジンに搭載される容器と、
    前記容器に封入された潜熱蓄熱材を相転移させるために、過冷却の状態にある前記潜熱蓄熱材の発核を、外圧を受けて誘発する発核トリガーと、
    ブレーキ液圧を受けて前記発核トリガーを押圧する押圧部材とを有する蓄熱装置と、
    前記エンジンが停止している場合に、前記蓄熱装置の有する押圧部材が液圧を受けられるよう前記ブレーキ液圧の伝達経路を制御する液圧制御装置とを備えることを特徴とする発核システム。
  3. 前記液圧制御装置は、エンジンが稼動している場合に、前記蓄熱装置の有する押圧部材が液圧を受けられないよう前記伝達経路を制御することを特徴とする請求項2に記載の発核システム。
JP2009000241A 2009-01-05 2009-01-05 発核装置及び発核システム Expired - Fee Related JP5206420B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009000241A JP5206420B2 (ja) 2009-01-05 2009-01-05 発核装置及び発核システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009000241A JP5206420B2 (ja) 2009-01-05 2009-01-05 発核装置及び発核システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010156313A true JP2010156313A (ja) 2010-07-15
JP5206420B2 JP5206420B2 (ja) 2013-06-12

Family

ID=42574403

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009000241A Expired - Fee Related JP5206420B2 (ja) 2009-01-05 2009-01-05 発核装置及び発核システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5206420B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114586144A (zh) 2019-10-25 2022-06-03 株式会社索思未来 半导体装置
CN114762113A (zh) 2019-12-05 2022-07-15 株式会社索思未来 半导体装置

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6212775U (ja) * 1985-07-08 1987-01-26
JPH0521107U (ja) * 1991-08-30 1993-03-19 株式会社土屋製作所 オイルフイルタ
JP2002038947A (ja) * 2000-07-26 2002-02-06 Toyota Motor Corp 蓄熱装置を有する車両搭載用内燃機関および被熱供給体の制御装置
JP2007051593A (ja) * 2005-08-19 2007-03-01 Toyota Motor Corp エンジンの始動促進装置
JP2007100649A (ja) * 2005-10-06 2007-04-19 Toyota Motor Corp エンジンの始動促進装置
JP2007239926A (ja) * 2006-03-09 2007-09-20 Ntn Corp クロスグルーブ型等速自在継手およびそのケージの製造方法
JP2007285587A (ja) * 2006-04-14 2007-11-01 Toyota Motor Corp 蓄熱装置及び押圧ピンの初期位置補正方法

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6212775U (ja) * 1985-07-08 1987-01-26
JPH0521107U (ja) * 1991-08-30 1993-03-19 株式会社土屋製作所 オイルフイルタ
JP2002038947A (ja) * 2000-07-26 2002-02-06 Toyota Motor Corp 蓄熱装置を有する車両搭載用内燃機関および被熱供給体の制御装置
JP2007051593A (ja) * 2005-08-19 2007-03-01 Toyota Motor Corp エンジンの始動促進装置
JP2007100649A (ja) * 2005-10-06 2007-04-19 Toyota Motor Corp エンジンの始動促進装置
JP2007239926A (ja) * 2006-03-09 2007-09-20 Ntn Corp クロスグルーブ型等速自在継手およびそのケージの製造方法
JP2007285587A (ja) * 2006-04-14 2007-11-01 Toyota Motor Corp 蓄熱装置及び押圧ピンの初期位置補正方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5206420B2 (ja) 2013-06-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4345754B2 (ja) 蓄熱装置及びエンジン
JP5338970B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP5206420B2 (ja) 発核装置及び発核システム
JP2010030590A (ja) 電気ブレーキを備えた乗物用ブレーキシステムにおける保護方法
US8161920B2 (en) Heat storage apparatus and engine including the same
JP2011027246A (ja) 電気自動車用変速機の暖機装置
RU2011135442A (ru) Моторный узел автомобиля
SE522674C2 (sv) Anordning och förfarande för kylning av en bromskomponent
JP2011058586A (ja) 電気自動車用変速機の暖機装置
JP4211476B2 (ja) 過冷却蓄熱装置および車両用過冷却蓄熱システム
JP4453633B2 (ja) 内燃機関の蓄熱装置
JP4821349B2 (ja) 潜熱蓄熱装置及びエンジン
JP5891775B2 (ja) 電動ポンプの吐出流量制御装置
JP2007107844A (ja) 潜熱蓄熱装置及びエンジン
JP5420948B2 (ja) 車両用暖機システム
JP6733246B2 (ja) 電子部品冷却装置、及び冷却装置を備えた電子部品
JP2007285189A (ja) 蓄熱装置及びエンジン
CN210509355U (zh) 引擎散热装置
JP6915584B2 (ja) 車両用暖機システム
JP4793102B2 (ja) 蓄熱装置及びエンジン
JP5577715B2 (ja) エンジンの冷却装置
JP2007212055A (ja) 潜熱蓄熱装置及びエンジン
JP2010101230A (ja) エンジンのピストン
JP2004255912A (ja) 蓄熱装置
JP2009115303A (ja) 押圧装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111209

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121227

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130122

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130204

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160301

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5206420

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160301

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees