JP2007239926A - クロスグルーブ型等速自在継手およびそのケージの製造方法 - Google Patents

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Kazuhiko Yoshida
和彦 吉田
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Abstract

【課題】熱処理を廃止し、クロスグルーブ型等速自在継手のケージポケット部の寸法精度を向上させる。
【解決手段】ボール個数6個を越えるクロスグルーブ型等速ジョイントにおいて、ケージポケット部をレーザ切断し、切断面に硬化層を形成した。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車その他の車両や一般産業機械の動力伝達系に使用されるクロスグルーブ型等速自在継手およびそのケージの製造方法に関する。
クロスグルーブ型等速自在継手は、軸線に対して角度をなすトラックを外周面に形成した内輪と、前記内輪のトラック溝とは逆方向に軸線に対して角度をなすトラックを内周面に形成した外輪と、対をなす前記内輪のトラックと前記外輪のトラックが交差する位置に組み込んだトルク伝達ボールと、前記内輪の外周面と前記外輪の内周面との間に介在して前記トルク伝達ボールを保持するケージとを有する。
特許文献1には、クロスグルーブ型等速自在継手のケージを浸炭焼入れによって表面硬さをHRC60以上とすることが記載されている。
E. R. Wagner, Universal joint and Driveshaft Design Manual, SAE INTERNATIONAL, p163-166
クロスグルーブ型等速自在継手は交差した内外輪のトラックの交点でボールをステアするが、トルクを負荷すると隣り合うボールには互いに軸心の逆方向に飛び出そうとする力が作用する。
このようにクロスグルーブ型等速自在継手のケージは、ボールを2等分面上に拘束するために重要な部品である。特に、ケージのポケット数が多いクロスグルーブ型等速自在継手において、ポケットの千鳥(窓枠)寸法のばらつきが大きくなると多数個のボールが交差角の2等分面の同一平面上に整列位置せず、クロスグルーブ型等速自在継手の作動性や耐久性を損ねる。
通常自動車などに用いられるクロスグルーブ型等速自在継手ではボール6個が公知であるが、大きな負荷容量でできるだけ外径寸法をコンパクトにしなければならない場合には、ボール数6個を越えたもの、たとえば先の出願(特願2004−270337)では鉄道車両のモーターギヤボックス間を繋ぐカップリング用として多数個ボールのクロスグルーブ型等速自在継手を提案している。しかし、同寸法のボールの個数を増加するとPCDが大きくなるに伴って、ケージも必然的に薄肉大口径のプロポーションになる。このような薄肉大口径のケージを従来の浸炭焼入れで処理すると、歪が発生するという問題があった。歪が発生するとその後の研削仕上げの取りしろが多くなって必要以上に加工時間を費やし、また、良品の採取率が悪化し、生産性が損なわれて製品の高コストに繋がるといった欠点もあった。更には研削後の焼入れ硬化深さが不均一になってクロスグルーブ型等速自在継手としての耐久機能を損ねるといった欠点もある。
本発明の主要な目的は、従来のクロスグルーブ型等速自在継手における上述の問題点に鑑み、ケージの熱処理を廃止し、かつ、ケージのポケット部の寸法精度向上を図ることにある。
本発明は、クロスグルーブ型等速自在継手のケージのポケットをレーザ切断することによって課題を解決したものである。すなわち、本発明のクロスグルーブ型等速自在継手は、ケージのポケットをレーザ切断により形成したことを特徴とするものである(請求項1、請求項5)。レーザ切断によって、切断面には硬化層が形成される。
本発明の効果はケージが薄肉大口径となるボール個数が6個を越える多数個の場合(請求項2)にとりわけ顕著となる。
請求項3の発明は、請求項1のクロスグルーブ型等速自在継手において、ケージ材料がC量0.40C以上の鋼であることを特徴とするものである。
請求項4の発明は、請求項1のクロスグルーブ型等速自在継手において、ケージを調質により硬さHRC20〜30としたことを特徴とするものである。
本発明によれば、ケージポケットを機械加工することなく、浸炭焼入れを廃止したため変形が抑制できる。このように熱処理変形が抑制される結果、後工程である研削加工の生産性の向上とコスト低減が図れる。また、熱処理変形が抑制される結果、後工程である研削加工部の硬化深さが安定し、クロスグルーブ型等速自在継手の耐久信頼性が高まる。さらに、請求項4の発明のようにケージ材料を調質することで硬化深さを増加させることができる。
以下、図面に従って本発明の実施の形態を説明する。
まず、図1ないし図5に示す、鉄道車両等のモータと減速機を連結する軸継手に適用した実施の形態について述べる。ここで、図1は縦断面図、図2は図1のII−II矢視図、図3は斜視図である。なお、図3は、一部をカットしたほか、仕切り板やボルト・ナット、密封装置等を取り外した状態を示している。
この実施の形態の軸継手は一対のクロスグルーブ型等速自在継手16で構成され、各クロスグルーブ型等速自在継手16は、内輪20と、外輪30と、ボール40と、ケージ50を主要な構成要素としている。
内輪20は外周面に複数のトラック22を有し、中心部にテーパ孔26を有する。内輪20はテーパ孔26にてモータの出力軸または小歯車の支持軸に形成したテーパ軸と、キーによりトルク伝達可能に嵌合する。図示は省略したが、テーパ軸の端部にはおねじ部を有し、ナットで締結するようになっている。内輪20は既存のモータと減速機軸との接続に必要なはめ合い長さとし、組み込み性を考慮してケージ50に対し軸方向に分離できるタイプとしてある。すなわち、内輪20の最大外径がケージ50の最小内径より小さい。
内輪20のトラック22の両側に、異型断面形状のスペーサ76と止め輪78が装着してある。スペーサ76は内輪の円筒形外周面と嵌合する円筒形内周面を有し、外周にボール20を受ける斜面を有している。止め輪78は内輪20の外周面に形成した溝にはめ込んである。これらは、ケージ50と内輪20およびボール40(カセット)を外輪30と組み込んだ後、カセットが分離しないようにするためのストッパーとして機能する。なお、スペーサ76と止め輪78は外輪30に装着するようにしてもよい。
通常、クロスグルーブジョイントはトルク伝達ボールが6個で、内輪にスプライン孔を有し、これにはめ合うスプライン軸で一対となった自在軸継手として自動車のプロペラシャフトやドライブシャフトに採用されている。しかし、軸継手として鉄道車両のモータと減速機との連結に適用する場合、スプライン軸に比べ相当量の大きさの軸径になっており、自動車のプロペラシャフトやドライブシャフトに使用されるクロスグルーブジョイントの形態では内輪を直接モータ軸や減速機軸に取り付けることができない。そのため、ここでは、既存のモータ軸および減速機軸との接合を可能とするため、ボール40のピッチ円径を大きくするとともにボール数を増やし、ギヤカップリングの外歯歯車に相当する内輪20にキー溝付きテーパ穴26を設けた構成としたものである。もちろん、このような制約がない場合には通常のスプライン嵌合を採用してもよい。
外輪30は、内輪20の外周に位置し、内周面に内輪20のトラック22と同数のトラック32が形成してある。図4に示すように、内輪20のトラック22と外輪30のトラック32は軸線に対して反対方向に角度をなしている。各トラック22,32が軸線に対してなす角(以下、トラック交差角という。)を図4では符号αで示してある。そして、対をなす内輪20のトラック22と外輪30のトラック32との交差部にボール40が組み込んである。内輪20の外周面と外輪30の内周面との間にケージ50が介在する。ケージ50は、円周方向の等間隔位置に、ボール40を保持するためのポケット52を有する(図6参照)。
トルク伝達ボール40の数および内外輪20,30のトラック22,32のトラック交差角αについては、モータ出力とクロスグルーブ型等速自在継手16の負荷容量および取り付け軸の大きさとのバランスで、ボール数14個、トラックの角度10°を例として挙げることができるが、ボール数は10〜18個、トラック交差角αは3〜16°の範囲内が好ましい。
継手の内部空間には潤滑剤が充填される。潤滑剤は、自動車用プロペラシャフトやドライブシャフトの場合と同様にグリースを使用するほか、ギヤオイルでもよい。図示した実施の形態では、一対の外輪30の端面同士を突き合わせた状態でフランジ34をボルト・ナット74で締結して一体化してある。そして、外輪30の端面間に仕切り板70が挟み込んである。仕切り板70は軸継手の内部空間を中央部で仕切り、一対のクロスグルーブ型等速自在継手を個別に分解する場合などにグリースの洩れを最小限度に抑える役割を果たす。符号72はOリングを示す。
クロスグルーブ型等速自在継手16の外側の端部に密封装置60が装着してある。密封装置60はブーツ62とブーツアダプタ68とで構成されている。ブーツアダプタ68は金属製で、おおむね円筒形をしており、一端にフランジ69を有している。図示する実施の形態では、フランジ69をゴムパッキング63を介して外輪30の外側の端面に当て、座金を介してボルト38をねじ孔36にねじ込むことにより、ブーツアダプタ68を外輪30に固定してある。ブーツ62はゴムや樹脂等の可撓性材料でできており、小端部64と大端部66を有し、中間にて断面V字形に折り返した格好になっている。ブーツ62の大端部66はブーツアダプタ68の端部をかしめて保持させてある。ブーツ62の小端部64は内輪20の端部外周面に形成したブーツ溝28に嵌めてその上からブーツバンド65で締め付けてある。
上述の構成であるため、内輪20と外輪30とは角度変位が可能で、かつ、軸方向変位(プランジング)が可能である。図5(A)はスライドインすなわち、内輪20が図1の状態から同図の右側に相対的に移動した状態を示す。図5(B)はスライドアウトすなわち、内輪20が図1の状態から同図の左側に相対的に移動した状態を示す。ボール40の転動範囲がサークリップ24によって規制され、その結果、上記軸方向変位(プランジング)量が規制される。図5はこれが7mmの場合を例示したものである。
既に述べたように、ケージ50は、円周方向の等間隔位置に、ボール40を保持するためのポケット52を有する(図6)。従来、機械加工によりポケット52を形成した後、浸炭焼入れを施すのが一般的であった。しかし、複数のポケット52をレーザ切断で形成することにより、浸炭処理が廃止できることが分かったものである。そうすることによって、大口径薄肉ケージのポケットの寸法精度の確保と加工工数削減を達成することができる。
レーザ切断では、局部的に短時間で溶融状態まで加熱され冷却されるため、切断と同時に焼入れできる。ケージ50の前加工は、素材(機械構造用炭素鋼S50C)を機械加工した後、レーザ切断によりポケット52を形成した。切断の条件は、COガスレーザ装置を用い、出力2kw、アシストガス酸素(圧力0.5bar)、切断速度:25m/secであった。ケージ50の素材は、レーザ切断焼入れにてポケット52の内壁面の硬化深さ0.15以上を確保するため、C量0.40重量%は最低限必要である。図7に、ケージ50の素材をS50Cの機械構造用炭素鋼をHRC20〜30の硬さに調質(ソルバイト組織)後にレーザ切断焼入れした場合と調質なしでレーザ切断焼入れした場合のレーザ加工後のポケット52の内壁面の硬度分布を示す。調質することにより、表面硬さはHv820で、有効深さは0.31mmと硬化深さが増加する。
本発明の実施の形態を示すクロスグルーブ型等速自在継手の縦断面図 図1の継手のブーツとボルト・ナットを取り除いた状態の端面図 図1の継手の一部破断斜視図 内外輪のトラックおよびケージポケットの模式図 (A)はスライドイン時を示す図1におけるボール周辺の部分拡大図、(B)はスライドアウト時を示す図1におけるボール周辺の部分拡大図 ケージの半断面図 レーザ切断後の硬度分布を示すグラフ
符号の説明
16 クロスグルーブジョイント
20 内輪
22 トラック
26 テーパ孔
28 ブーツ溝
30 外輪
32 トラック
34 フランジ
36 ねじ孔
38 ボルト
40 ボール
50 ケージ
52 ポケット
60 密封装置
62 ブーツ
63 ゴムパッキング
64 小端部
66 大端部
68 ブーツアダプタ
69 フランジ
70 仕切り板
72 Oリング
74 ボルト・ナット
76 スペーサ
78 止め輪

Claims (5)

  1. ケージのポケットをレーザ切断により形成したクロスグルーブ型等速自在継手。
  2. ボール個数が6個を越える請求項1のクロスグルーブ型等速自在継手。
  3. ケージ材料がC量0.40C以上の鋼である請求項1のクロスグルーブ型等速自在継手。
  4. ケージを調質により硬さHRC20〜30とした請求項1のクロスグルーブ型等速自在継手。
  5. ケージのポケットをレーザ切断により形成することからなるクロスグルーブ型等速自在継手のケージの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010156313A (ja) * 2009-01-05 2010-07-15 Toyota Motor Corp 発核装置及び発核システム
JP2015001254A (ja) * 2013-06-14 2015-01-05 Ntn株式会社 車両用軸継手

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