JP2010154497A - 通信装置、および通信フレームフォーマット、並びに信号処理方法 - Google Patents

通信装置、および通信フレームフォーマット、並びに信号処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】受信情報の解析を正確に行うことを可能とする通信装置を実現する。
【解決手段】無線通信による受信信号から受信情報の検出処理を実行する構成において、検波部がキャリア信号に重畳された受信情報を入力して受信情報を含む検波信号を生成し、適応等化処理部がこの検波信号に含まれる歪み、すなわち無線通信路において発生した歪みを補正する。パケットには、適応等化処理部の最適な等化特性を設定するためのトレーニングデータとともに、トレーニングデータ検出用同期信号が設定されている。受信部は同期信号を検出することで、トレーニングデータを利用したトレーニング処理を確実に実行することが可能となる。
【選択図】図16

Description

本発明は、通信装置、および通信フレームフォーマット、並びに信号処理方法に関する。特に、例えばICカードなどにおいて実行される近接通信に利用可能な通信装置、および通信フレームフォーマット、並びに信号処理方法に関する。
近年、近接通信機能を持つICカードや携帯電話等の携帯端末が多く利用されている。例えばソニーの開発したICカードであるFeliCa(登録商標)が知られている。近接通信の通信規格としては、例えばソニーとPhilips社の開発した短距離無線通信規格であるNFC(Near Field Communication)規格がある。
近接通信では、例えば13.56MHzのキャリア周波数が用いられ、送受信間距離を密着(0)から10数cmの範囲とした通信が行われる。この通信の概略について図1と図2を参照して説明する。この距離では送信・受信のアンテナをコイルとする磁気結合と考えてよい。一対のトランスである。
図1は、リーダライタ10から例えばICカードなどのトランスポンダ20に対するデータ送信処理を示す図である。図2はトランスポンダ20からリーダライタ10に対するデータ送信処理を示す図である。
図1を参照して、リーダライタ10から例えばICカードなどのトランスポンダ20に対するデータ送信処理について説明する。図1(a)に示すようにリーダライタ10は、212kbpsの送信情報(信号S1b)を13.56MHzのキャリア信号(信号S1a)に載せた変調信号(信号S1c)を送信アンプからコイルを介してトランスポンダ20に送信している。トランスポンダ20はコイルを介して受信信号(信号S1d)を受信する。
図1(b)には、
キャリア信号波形(信号S1a)
送信情報波形(信号S1b)
送信信号波形(信号S1c)
受信信号波形(信号S1d)
これら信号S1a〜S1dの信号波形を示している。
なお、変調方式としてはASK変調(振幅偏移変調:Amplitude Shift Keying)方式を採用している。
図2を参照して、ICカードなどのトランスポンダ20からリーダライタ10に対するデータ送信処理について説明する。図2(a)に示すようにリーダライタ10は、13.56MHzのキャリア信号(信号S2a)を送信アンプからコイルを介してトランスポンダ20に送信する。トランスポンダ20は、212kbpsの送信情報(信号S2b)を変調して生成した送信信号(信号S2c)をリーダライタ10に送信する。リーダライタ10はコイルを介して受信信号(信号S2d)を受信する。
図2(b)には、
キャリア信号波形(信号S2a)
送信情報波形(信号S2b)
送信信号波形(信号S2c)
受信信号波形(信号S2d)
これら信号S2a〜S2dの信号波形を示している。
図1、図2に示すリーダライタ10とトランスポンダ20との間では、送受信間距離を密着(0)から10数cmの範囲とした通信が行われる。この距離では送信・受信のアンテナをコイルとする磁気結合と考えてよい。一対のトランスである。
このトランスの特徴は、各々のコイルを高いQでキャリア周波数に共振させていることである。より遠くまで伝送できるようにキャリア近傍を共振で増幅するものである。しかし共振した2つのコイルが近づき相互干渉すると、伝送信号の周波数特性は図3のように共振の山が2つに別れ、キャリア周波数は2つの山の谷間になる。
図3には、コイルによって構成されるアンテナ間の距離=0.5〜100mmの各々の場合においてデータ送受信を行った場合の周波数と受信アンテナレベルとの対応関係、すなわち伝送信号の周波数特性を示した図である。例えばアンテナ間距離が50mm、100mmでは13.56MHzのキャリア周波数近傍にピークを持つ1つの山のみが出現しているが、アンテナ間距離が30mm、6mm、0.5mmでは、共振の山が2つに別れている。これは、共振した2つのコイルが近づいて相互干渉したものである。結果として、13.56MHzのキャリア周波数は2つの山の谷間になる。
これは、2つのコイルの共振周波数が、コイル間の距離によって変化することに起因する。図4、図5を参照してこの原理について説明する。図4(a)は、図1、図2に示すリーダライタ10とトランスポンダ20の各々のコイルに相当する2つのコイルa,bを示している。ここで、矢印のポイントPから右のインピーダンスZ0(s)は、以下の式(式1)によって示される。
・・・(式1)
上記式においてkは結合係数、G(s)はs(共振周波数)の3次関数である。
上記式(式1)から算出されるsの根として示される共振周波数ω01,ω02は、次のようになる。
上記式から理解されるように、結合係数kの値によって共振周波数ω01,ω02は異なることになる。上記共振周波数ω01,ω02が結合係数kの値によってどのように変化するかを示したのが、図5である。図5は、結合係数k=0.01〜0.5とした場合の周波数と受信信号レベルの対応関係を示している。
キャリア周波数(13.56MHz)近傍の周波数特性は、検波された(ベースバンドに戻された)信号の周波数特性に反映する。すなわち、ベースバンド信号の周波数特性は、キャリア周波数をDCとしたキャリア周波数近傍の周波数特性と一致する。図5の特性の系を通過したキャリアをデコードしたベースバンドの信号周波数特性を図6に示す。
図6は、ベースバンドの周波数特性であり、結合係数k=0.01〜0.5の複数の場合の周波数と受信強度の相対レベル(Linear)の対応関係を示している。図5に示すキャリア周波数13.56MHzのレベルが図6のDC(周波数=0Hz)レベルに相当する。図5の(13.56+X)MHzと(13.56−X)MHzの受信側観測レベルの平均が図6に示す周波数=X(MHz)の相対レベルに相当することになる。
図6において、周波数=0.625MHz〜1.25MHzの区間の周波数特性について、異なる結合係数kを持つ場合で比較してみる。
結合係数k=0.2の周波数特性は、周波数=0.625MHz〜1.25MHzの区間においては図に示す二重点線ラインaに示すように「高域上がり」、すなわち、周波数が高くなるにつれて受信強度の相対レベルが高くなる傾向にある。
一方、結合係数k=0.1の周波数特性は、周波数=0.625MHz〜1.25MHzの区間においては図に示す二重点線ラインbに示すように「高域下がり」、すなわち、周波数が高くなるにつれて受信強度の相対レベルが低くなる傾向にある。
図3と図5の特性(ピーク周波数)の一致点に従って通信距離を推測すると、
図5に示す結合係数k=0.2の周波数特性は、ほぼアンテナ間距離=14mm、
図5に示す結合係数k=0.1の周波数特性は、ほぼアンテナ間距離=20mm、
このような対応であると推測される。距離がこの程度違っただけで受信強度や、共振周波数が大きく変化するのが、この通信方式の特徴である。
結合係数kが小さい、すなわち通信距離が長い場合は、急峻に高域が減衰する特性となっている。しかし結合係数kが上昇、すなわち通信距離が短くなると、高域にピークを持つ特性になってくる。
しかし、このような周波数特性の変化は、従来は大きな問題にはなっていなかった。これは、従来のシステムでは利用されている伝送レートがさほど高くなかったということが理由である。例えば、先に説明したFeliCa(登録商標)やNFC(Near Field Communication)規格では伝送レートが212kbpsのマンチェスタ・コードを採用している。すなわち、最高繰り返し波形の周波数が212kHzである。
図6を見ると、通信距離が遠く離れたとき、212kHzがDCに対し1/2程度のレベルに落ちているが、ほとんどの距離では平坦に近い特性となっている。それゆえチャネル(伝送路)の周波数特性によって大きく歪むことはなく、受信側において受信信号の[1/0]判定には差し支えない。
しかし、伝送レートを速くすると、ベースバンド信号スペクトルはその速くなった倍率分だけ広がり、受信信号の検波時にその分広い周波数を必要とする。そのため、チャネルの周波数特性の影響は大きくなり、それによりデータのエラー率が上昇(悪化)することになる。
図7を参照して従来の通信装置における受信信号の検出回路の一般的な構成と、検出回路における検出信号について説明する。図7(a)は、従来の通信装置における受信信号の検出回路の構成を示している。これらは、例えば図1に示すICカード等のトランスポンダ20の検出回路21、あるいは図2に示すリーダライタ10の検出回路11の構成に相当する。図7(b)は、図7(a)に示す検出回路の各ポイントにおける信号波形を示している。
検出回路は、図7(a)に示すように、増幅器31、検波器32、ハイパスフィルタ(HPF)33、コンパレータ34を有する。アンテナとしてのコイルを介して入力する受信信号は、図7(b)に示す[信号S3a]のような入力波形となる。
この入力波形[信号S3a]は、増幅器31において、十分な振幅を持つように適切な倍率で増幅または減衰される。増幅器31は、図7(b)に示すような[信号S3b]を出力する。なお、増幅器31は、減衰器またはオートゲインコントローラ(AGC)などによって構成される場合もある。
増幅器31の出力[信号S3b]は検波器32に入力され、増幅された信号の振幅情報を抽出する検波処理が行われる。この結果として検波器32は図7(b)に示すような[信号S3c]を出力する。
検波器32の検波信号[信号S3c]は、ハイパスフィルタ(HPF)33に入力される。ハイパスフィルタ(HPF)33は、検波信号[信号S3c]に対して、波形の中点電位をゼロレベルに設定する直流成分の除去を行ない、DCオフセットの除去された検波波形を生成する。図7(b)に示す[信号S3d]である。
ハイパスフィルタ(HPF)33の出力、すなわち、DCオフセットの除去された検波波形[信号S3d]は、コンパレータ34に入力される。コンパレータ34は、ゼロレベルを閾値として、[1/0]の2値信号を生成して出力する。すなわち、図7(b)に示す[信号S3e]を受信情報波形として生成して出力する。
従来の近接通信における受信信号検出回路は、この図7に示すような構成を有し、これらの構成による信号処理によって、受信信号である[信号S3a]から受信情報としての2値信号[信号S3d]を生成していた。
しかし、この構成では、伝送レートが212kbps程度の低い伝送レートであれば問題なく処理が可能となるが、伝送レートが高くなると信号がチャネル(伝送路)の周波数特性によって大きく歪む場合があり、検波波形からのDCオフセット除去による[1/0]判定が正確に実行できなくなる場合がある。
なお、信号検出の精度を高めるため、受信信号の歪み補正を行う構成について提案されている。例えば特許文献1(特開平01−202954号公報)、特許文献2(特開2004−297536号公報)に記載がある。これらの文献は、受信信号の周波数特性に応じた最適な補正処理を行うためトレーニング信号を送信データに設定し、トレーニング信号(学習用信号)を用いて最適な補正を行う構成を開示している。
しかし、これらの文献に記載の構成では、データ受信側がトレーニング開始タイミングを正確に把握することができない。例えばパケット先頭のプリアンブル信号による同期化処理の完了後にトレーニング処理に移行した場合、その移行タイミングは、受信状況に応じて様々な設定となってしまう。結果として、トレーニング信号を用いた最適化処理に遅れが発生する可能性が高くなり、必要となる受信データに対する最適な補正が実行できず受信データの読み取りエラーが発生する恐れがある。
特開平01−202954号公報 特開2004−297536号公報
本発明は、例えば上述の問題点に鑑みてなされたものであり、エラー率を低減させて正確なデータ受信を可能とした通信装置、および通信フレームフォーマット、並びに信号処理方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の側面は、
無線通信による受信信号から受信情報の検出処理を実行する信号検出部を有し、
前記信号検出部は、
キャリア信号に受信情報が重畳された受信信号を入力し、該受信信号の包絡線変化を解析して受信情報を含む検波信号を生成する検波部と、
前記検波信号に対する補正処理を実行し補正検波信号を出力する等化処理部と、
前記等化処理部の生成した補正検波信号を入力して受信情報検出を行う検出部と、
前記等化処理部における等化特性の最適化に利用するトレーニングデータの検出用同期信号を前記受信信号から検出するトレーニングデータ検出部を有し、
前記等化処理部は、前記トレーニングデータ検出部により検出した同期信号に基づき前記受信信号に格納されたトレーニングデータを利用したトレーニング処理を開始する通信装置にある。
さらに、本発明の通信装置の一実施態様において、前記等化処理部は、フィルタ係数を適用したフィルタリング処理を実行するフィルタ部と、前記フィルタ部に対してフィルタ係数を出力するフィルタ係数設定部を有し、前記フィルタ係数設定部は、前記トレーニングデータを利用したトレーニング処理において、前記フィルタ部の出力と、既定の参照信号との誤差を低減するようにフィルタ係数の更新を実行する。
さらに、本発明の通信装置の一実施態様において、前記等化処理部は、FIR(Finite Impulse Response )フィルタ構成を有する。
さらに、本発明の通信装置の一実施態様において、前記通信装置は、さらに、前記検波部の生成する検波信号に対するデジタル変換処理を実行してデジタル信号を生成するアナログデジタルコンバータを有し、前記等化処理部は、前記デジタル信号を入力して、フィルタ係数を適用したフィルタリング処理により補正デジタル信号を生成して前記検出部に出力する構成である。
さらに、本発明の通信装置の一実施態様において、前記通信装置は、さらに、前記等化処理部におけるトレーニング処理に際して利用する参照信号を前記等化処理部に出力する参照信号出力部を有し、前記参照信号出力部は、前記トレーニングデータ検出部により検出した同期信号に基づき前記参照信号を前記等化処理部に出力する。
さらに、本発明の通信装置の一実施態様において、前記トレーニングデータ検出部は、前記受信信号に含まれる同期信号と同一の信号パターンの参照信号を用いて受信信号との相関を検出する相関検出部を有し、前記相関検出部が検出した相関ピーク位置を前記トレーニングデータ検出用同期信号の位置と判定する構成である。
さらに、本発明の第2の側面は、
無線通信による送信データを生成するパケット生成部を有し、
前記パケット生成部の生成したパケットを出力する送信部を有し、
前記パケット生成部は、
データ受信側の等化処理部における最適等化特性を決定するためのトレーニングデータと該トレーニングデータの位置を検出するための同期信号を格納したパケットを生成する構成である通信装置にある。
さらに、本発明の通信装置の一実施態様において、前記パケット生成部は、前記同期信号の信号領域を、パケット内の他の構成データに比較して相対的に低周波数の信号領域としたパケットを生成する。
さらに、本発明の第3の側面は、
無線通信により転送されるパケットの通信フレームフォーマットであり、
データ受信側の等化処理部における最適等化特性を決定するためのトレーニングデータと該トレーニングデータの位置を検出するための同期信号を含み、
前記パケットを受信するデータ受信側装置において、受信パケットからの前記同期信号の検出に応じて前記トレーニングデータを利用したトレーニングを開始可能とした構成を有する通信フレームフォーマットにある。
さらに、本発明のフレームフォーマットの一実施態様において、前記同期信号の信号領域は、パケット内の他の構成データに比較して相対的に低周波数の信号領域に設定されている。
さらに、本発明の第4の側面は、
無線通信によるデータ受信を行う通信装置において実行する信号処理方法であり、
トレーニングデータ検出部が、等化処理部における等化特性の最適化に利用するトレーニングデータの検出用同期信号を受信信号から検出するトレーニングデータ検出ステップと、
等化処理部が、前記トレーニングデータ検出部によるトレーニングデータ検出用同期信号の検出に応じて前記受信信号に格納されたトレーニングデータを利用したトレーニング処理を開始するトレーニング実行ステップと、
を有する信号処理方法にある。
さらに、本発明の第5の側面は、
無線通信による送信データを生成する通信装置において実行する信号処理方法であり、
パケット生成部が送信パケットを生成するパケット生成ステップと、
送信部が、前記パケット生成部の生成したパケットを出力する送信ステップを有し、
前記パケット生成ステップは、
データ受信側の等化処理部における最適等化特性を決定するためのトレーニングデータと該トレーニングデータの位置を検出するための同期信号を格納したパケットを生成するステップである信号処理方法にある。
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施例や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
本発明の一実施例構成によれば、無線通信による受信信号から受信情報の検出処理を実行する構成において、検波部がキャリア信号に重畳された受信情報を入力して受信情報を含む検波信号を生成し、適応等化処理部がこの検波信号に含まれる歪み、すなわち無線通信路において発生した歪みを補正する。パケットには、適応等化処理部の最適な等化特性を設定するためのトレーニングデータとともに、トレーニングデータ検出用同期信号が設定されている。受信部はトレーニングデータ検出用同期信号を検出することで、トレーニングデータを利用したトレーニング処理を確実に実行することが可能となる。
近接通信を行う通信装置の一般的な構成、および通信処理における送受信信号の処理例について説明する図である。 近接通信を行う通信装置の一般的な構成、および通信処理における送受信信号の処理例について説明する図である。 共振した2つのコイルが近づき相互干渉と、伝送信号の周波数特性について説明する図である。 2つのコイルの共振周波数がコイル間の距離によって変化すること、13.56MHzのキャリア周波数が2つの山の谷間になることの原理について説明する図である。 2つのコイルの共振周波数がコイル間の距離によって変化すること、13.56MHzのキャリア周波数が2つの山の谷間になることの原理について説明する図である。 図5の特性の系を通過したキャリアをデコードしたベースバンドの信号周波数特性について説明する図である。 従来の通信装置における受信信号の検出回路の一般的な構成と、検出回路における検出信号について説明する図である。 本発明の一実施例に係る通信装置の構成例について説明する図である。 本発明の通信装置における検出回路の一実施例に係る回路構成について説明する図である。 図9に示す検出回路の各構成部間で伝達される信号の遷移について説明する図である。 本発明の通信装置の検出回路に設定される適応等化処理部の具体的構成例について説明する図である。 トレーニング用データビットを持つパケットフレームの例について説明する図である。 本発明の一実施例に係るフレームフォーマットを持つパケットフレームの構成について説明する図である。 トレーニングデータ検出に利用される同期信号(SYNC)の例について説明する図である。 トレーニングデータ検出に利用される同期信号(SYNC)の例について説明する図である。 本発明の通信装置の検出回路の一実施例について説明する図である。 本発明の通信装置の検出回路に設定されたるトレーニングデータ検出部の詳細構成と処理について説明する図である。 本発明の一実施例に係るフレームフォーマットを持つパケットフレームの構成について説明する図である。 トレーニング専用パケットを適用した通信シーケンスの例について説明する図である。
以下、図面を参照しながら本発明の通信装置、および通信フレームフォーマット、並びに信号処理方法の詳細について説明する。
以下、本発明について以下の各項目に従って、順次説明する。
1.受信装置の検出回路において適応等化処理を行う構成について
2.適切な同期信号による正確なトレーニング処理を実現する構成について
2−1.同期信号(SYNC)を修正した実施例
2−2.トレーニング専用パケットを利用した実施例
[1.受信装置の検出回路において適応等化処理を行う構成について]
まず、受信装置の検出回路において適応等化処理を行う構成について説明する。図8を参照して通信装置の構成例について説明する。図8は、先に図1、図2を参照して説明したと同様の近接通信を行う通信装置の組み合わせ例を示す図である。すなわちリーダライタ100と、ICカードなどのトランスポンダ200の各通信装置を示している。リーダライタ100、トランスポンダ200のいずれも本発明に係る通信装置の利用例である。
リーダライタ100からトランスポンダ200に対するデータ送信処理、またはトランスポンダ200からリーダライタ100に対するデータ送信処理が実行される。データ送受信処理における処理の流れは図1、図2を参照して説明したと同様である。
すなわち、リーダライタ100から例えばICカードなどのトランスポンダ200に対するデータ送信処理では、リーダライタ100は、送信情報101をキャリア信号102に載せた変調信号を変調器103において生成して、送信アンプ104からコイル105を介してトランスポンダ200に送信する。トランスポンダ200はコイル202を介して受信した信号を検出回路210において検出する。なお、変調方式としては例えばASK変調(振幅偏移変調:Amplitude Shift Keying)方式を採用している。
一方、ICカードなどのトランスポンダ200からリーダライタ100に対するデータ送信処理では以下の処理が行われる。リーダライタ100は、キャリア信号102をコイル105を介してトランスポンダ200に送信する。トランスポンダ200は、送信情報201を変調して生成した送信信号をコイル202を介してリーダライタ100に送信する。リーダライタ100はコイル205を介して受信した信号を検出回路110において検出する。
このように、基本的なデータ送受信処理のシーケンスは、図1、図2を参照して説明したと同様である。先に図1、図2を参照して説明した処理では、送信情報の伝送レートは212kbpsとした。本発明では、さらに高速の伝送レートの高速通信を許容する。高い伝送レートの通信データの解析を行うために検出回路の構成を変更している。図8に示すリーダライタ100の検出回路110、またはトランスポンダ200の検出回路210である。
通信装置における検出回路の構成例を図9に示す。図9に示す検出回路340は、無線通信による受信信号から受信情報の検出処理を実行する信号検出部として機能する。図9に示す検出回路340は、図8に示すリーダライタ100の検出回路110、またはトランスポンダ200の検出回路210に対応する。
先に図6を参照して説明したように距離で特性が大きく変化するチャネル(伝送路)を利用した通信を行う構成では、伝送レートが上がり広い帯域が必要になってくると特定の決まった処理を行う等化回路(EQ)では対応しきれない場合がある。そこで受信データに応じて最適な補正処理を行う適応等化を行う構成とすることが好ましい。図9に示す検出回路340は、このような受信データに応じて異なる補正処理を行う適応等化を行う等化回路(EQ)を持つ検出回路の構成例である。
検出回路340はアンテナとして機能するコイルを介して受信する受信信号であるキャリア信号に重畳された送信情報を抽出して受信情報を構成するビット(1/0)列を抽出する処理を行う。
検出回路340は、図9に示すように、増幅器341、検波器342、ハイパスフィルタ(HPF)343、オートゲインコントローラ(AGC)344、アナログデジタルコンバータ(ADC)345、PLL346、適応等化回路(アダプティブEQ)347、検出部348を有する。このように、本発明の通信装置における検出回路340は、検波信号に含まれる信号から歪みを取り除いて補正を行う等化回路を備えている。等化回路によって、チャネル(伝送路)で受けた歪みが除去され、検出部においてビット列抽出を正確に行うことが可能となる。なお、デジタル信号処理を行う場合は、適応等化(Adaptive Equalizer)回路が使用できる。これは入力信号の歪み方に応じて等化特性を自動的に最適にするものである。
図10を参照して図9に示す検出回路340の各構成部間で伝達される信号の遷移について説明する。図10は、図9に示す検出回路340の各ポイントにおける信号波形を示している。
アンテナとしてのコイルを介して入力する受信信号は、図10に示す[信号S5a]のような入力波形となる。この入力波形[信号S5a]は、増幅器341において、十分な振幅を持つように適切な倍率で増幅または減衰される。増幅器341は、図10に示すような[信号S5b]を出力する。なお、増幅器341は、減衰器またはオートゲインコントローラ(AGC)などによって構成される場合もある。
増幅器341の出力[信号S5b]は検波器342に入力され、増幅された信号の振幅情報を抽出する検波処理が行われる。検波器342はキャリア信号に重畳された受信情報を入力してキャリア信号の包絡線変化を解析して受信情報を含む検波信号を生成する。この結果として検波器342は図10に示すような[信号S5c]を出力する。
検波器342の検波信号[信号S5c]は、ハイパスフィルタ(HPF)343に入力される。ハイパスフィルタ(HPF)343は、検波信号[信号S5c]に対して、波形の中点電位をゼロレベルに設定する直流成分の除去を行ない、DCオフセットの除去された検波波形を生成する。図10に示す[信号S5d]である。
ハイパスフィルタ(HPF)343の出力、すなわち、DCオフセットの除去された検波波形[信号S5d]は、オートゲインコントローラ(AGC)344においてゲイン制御がなされ、その後、アナログデジタルコンバータ(ADC)345に入力され、デジタル信号に変換される。
その後、このデジタル信号がPLL346に入力され、PLL346ではデータレートのクロックに従ったPLL処理を行い、その結果を適応等化処理部(アダプティブEQ)347に入力する。適応等化処理部(アダプティブEQ)347は、PLL処理結果を入力してデジタル信号処理による信号補正処理を行う。適応等化処理部(アダプティブEQ)347は例えばFIR(Finite Impulse Response )フィルタで構成される。これは、適応等化器出力の本来あるべき検出電圧から外れた誤差電圧から、FIRフィルタの各タップ係数(フィルタ係数)の誤差を検出して、自動的に誤差電圧が最小になるよう補正するものである。この適応等化により、大きく等化特性が変化する系においても、一つの回路で対応できるようになる。
その後、適応等化処理部(アダプティブEQ)347において補正されたデジタル信号が検出部348に入力される。検出部328は、適応等化処理部(アダプティブEQ)347の生成したデジタル信号としての補正検波信号を入力して受信情報検出を行う。検出部348は、補正されたデジタル信号に基づいて、[1/0]の2値信号を受信情報として出力する。すなわち、図10(b)に示す[信号S5e]を受信情報波形として生成して出力する。
図9に示す検出回路340は、適応等化処理部(アダプティブEQ)347において、チャネル(伝送路)で受けた歪みが除去されるので、検出部348はエラー発生率を抑えた正確な受信信号解析を行うことができる。例えばFIR(Finite Impulse Response )フィルタで構成される適応等化処理部(アダプティブEQ)347による信号補正を行う構成では、入力信号の歪み方に応じて等化特性を自動的に最適にした処理がなされ、チャネル(伝送路)状態によって発生する様々なタイプの歪みを的確に補正することが可能となり、様々な受信信号に対して正確な信号検出が実現される。
ところで、適応等化処理部(アダプティブEQ)347は、前述したように例えばFIRフィルタで構成される。FIRフィルタを適用した適応等化処理部(アダプティブEQ)347の構成例を図11に示す。
適応等化処理部(アダプティブEQ)347は、図11に示すように、FIRフィルタ部351、フィルタ係数設定部352を有する。FIRフィルタ部351は、受信信号に基づく検波信号のデジタル信号を入力信号371として入力する。
入力ビット列は、FIRフィルタ部351、フィルタ係数設定部352の遅延素子[D]に順次、入力される。FIRフィルタ部351では、各遅延素子[D]の出力と、フィルタ係数設定部352の出力するフィルタ係数(タップ係数)353とを乗算器によって乗算した後、乗算器出力を加算器で加算して出力する。
適応等化処理部(アダプティブEQ)347は、フィルタ係数(タップ係数)353を設定するために、トレーニング用データによるトレーニング(学習)処理を実行する。このトレーニング期間中は、FIRフィルタ部351の出力は、図11に示す矢印[a]に従って、差分算出部355に入力される。差分算出部355は、FIRフィルタ部351の出力と、トレーニング用の既知データである参照信号(リファレンス信号)372との差分を算出し、算出した差分データをフィルタ係数設定部352に入力する。
フィルタ係数設定部352は、この差分をできるだけ小さくするように、順次フィルタ係数を更新してFIRフィルタ部351に入力する。なお、このフィルタ更新処理は、差分である誤差をより小さくする処理として、例えば最小平均二乗法(LMS:Least Mean Square)が用いられる。このフィルタ係数更新処理を繰り返し実行して、得られたフィルタ係数を等化処理に適用する。
FIRフィルタ部351は、トレーニング処理において設定したフィルタ係数を適用して入力信号371の補正(等化)処理を実行し、処理結果を、図11に示す矢印(b)に従って出力する。このような処理によって出力信号(等化後受信信号)381が得られる。
トレーニング完了後、適応等化処理部(アダプティブEQ)347は、引き続き入力されるデータに対しトラッキング処理を実行する。このトラッキング期間中は、出力信号(等化後受信信号)381を2値判定した値を元に参照信号(リファレンス信号)372が生成され、適応等化処理部(アダプティブEQ)347に入力される。そしてトレーニング処理と同様にして、FIRフィルタ部351の出力は差分算出部355に入力される。差分算出部355は、FIRフィルタ部351の出力と、トラッキング用の参照信号(リファレンス信号)372との差分を算出し、算出した差分データをフィルタ係数設定部352に入力する。
フィルタ係数設定部352は、トレーニング処理時と同様にしてトラッキング処理においてもこの差分をできるだけ小さくするように、順次フィルタ係数を更新してFIRフィルタ部351に入力する。ただし、トラッキング用の参照信号(リファレンス信号)372が正しい値でない場合にフィルタ係数を誤って更新する影響を軽減するため、トラッキング処理時のステップゲイン値αはトレーニング処理時のステップゲイン値より下げることが望ましい。
FIRフィルタ部351は、トラッキング処理において逐次更新されたフィルタ係数を適用して入力信号371の補正(等化)処理を実行し、処理結果を、図11に示す矢印(b)に従って出力する。このような処理によって出力信号(等化後受信信号)381が得られる。
データ受信側においてこのようなトレーニング(学習)を実行するため、データ送信側から送信されるパケットには、トレーニング用データビットが付加されている。パケット構成例を図12に示す。
図12に示すように、パケットには、プリアンブル(Pre−amble)、同期信号(SYNC)、トレーニング用データビット、パケット長(Length)、ペイロード(Payload)、エラー訂正用コード(CRC)が含まれる。各データは以下のようなデータである。
プリアンブル(Pre−amble)
通常、単一波長の繰り返しといった単純なパターン。パケットの受信が始まったことを認識するためや、受信回路のクロック同期を取るために使用される。
同期信号(SYNC)
同期処理に利用される既知パターン、受信部では、SYNCパターン専用の比較回路があり、データが1クロック更新されるごとに、SYNCパターンと一致してないか比較する。一致すれば、パケット先頭と判断できる。
トレーニング用データビット
適応等化回路における等化特性、すなわちフィルタ係数(タップ係数)を決定するために利用されるビット列
パケット長(Length)
パケット長を表すデータ、この数字は重要で、誤ると続くデータが正常にデコードできなくなることが多く、Lengthエリア内にLength情報に対するエラー検出・訂正のパリティを入れて訂正能力を持たせて守ることもある。
ペイロード(Payload)
通信したい情報、通信したい情報の主体。Dataに対するエラー検出・訂正のパリティを含めることも多い
エラー訂正用コード(CRC)
エラー訂正のためのコード
データ送信側の通信装置は、パケット生成処理に際して、図12に示すフォーマットのパケットを生成して送信する。データ受信側の装置は、このパケットに含まれるトレーニング用データビットを利用して、先に図11を参照して説明したトレーニング処理を実行する。なお、トレーニング用データビットは受信側においても既知のビット列であり、図11を参照して説明した参照信号(リファレンス信号)372に等しい信号である。
このようにパケットに格納されたトレーニング用データビットを利用してトレーニング処理を実行することで、通信状況に応じた最適なフィルタ係数(タップ係数)を決定することができる。
しかし、図12に示すようなパケット構成の場合、パケットを受信する受信装置は、トレーニング用データビットの開始位置を正確に把握できないという問題がある。
図12に示すパケット構成において、パケットの前半部にあるプリアンブル〜トレーニング用データビットの各データは、最適なフィルタ係数による等化処理が行われる以前に処理が必要となるデータである。
一方、パケットの後半部にあるパケット長、ペイロード等のデータは、トレーニング用データビットを利用してトレーニングを実行して最適なフィルタ係数を決定した後、そのフィルタ係数を適用した等化処理を行って精度の高い信号読み取りを行うことが要請されるデータである。
パケットの前半部にあるプリアンブル〜トレーニング用データビットの各構成データの解析は、最適な等化処理が可能となる以前に読み取りが必要であり、このデータ列からトレーニング用データビットの開始位置を判別することは難しい。結果として、トレーニング用データビットの開始位置を正確に把握することなくトレーニング処理が実行される。その結果、トレーニング処理の遅延などが発生する可能性が高くなる。トレーニング完了が遅れると、正確な読み取りが必要となるペイロードなどのデータに対する最適な等化処理が開始できずに受信データの読み取りエラーが発生する恐れがある。以下では、このような問題を解決する構成について説明する。
[2.適切な同期信号による正確なトレーニング処理を実現する構成について]
以下、正確なトレーニング処理を実現するための適切な同期信号(SYNC)構成について説明する。具体的には、データ送信を行う送信側から、適切な同期信号(SYNC)を設定したパケットを送信し、データ受信側において、同期信号(SYNC)を検出し、トレーニング用データビットの正確な開始位置を判別し、正確なトレーニング処理を実行するものである。
[2−1.同期信号(SYNC)を修正した実施例]
本実施例において利用するパケット構成例について、図13を参照して説明する。図13に示すパケットは、データ送信を行う送信部側の通信装置のパケット生成部において生成して送信するパケット400の構成例である。先に図12を参照して説明したパケット構成と異なる点は、同期信号(SYNC)401の構成である。図13に示すパケット400の同期信号401は、トレーニング用データビットの開始位置を検出するために利用される。
データ送信を行う送信部側の通信装置は、例えば、図8に示すリーダライタ100やトランスポンダ200である。通信装置は、無線通信による送信データを生成するパケット生成部と、パケット生成部の生成したパケットを出力する送信部を有する。パケット生成部は、図13に示すようなフレームフォーマットを持つパケット、すなわちデータ受信側の等化処理部における最適等化特性を決定するためのトレーニングデータを格納したパケットを生成する。
同期信号(SYNC)は、トレーニング用データビットの開始位置を検出するために利用される。
同期信号(SYNC)の直後にトレーニング用データビットが設定され、同期信号(SYNC)の検出に応じて、適応等化処理部におけるトレーニングを開始させることで、確実にトレーニング用データビットを利用したトレーニングを実行させることができる。
同期信号(SYNC)は、チャネル(伝送路)で歪みを受けにくいビット列として設定することが好ましい。なぜならば、等化処理部による受信データの補正(等化)が行われる以前に位置検出がなされなければならないからである。
また、トレーニング用データビットはパケットの他の構成データであるパケット長(Length)、ペイロード(Payload)、エラー訂正用コード(CRC)と同様のビットレート、すなわち同様なスペクトラムのビット列とし、ビットパタンに偏りの少ない擬似ランダムなビット列とする。なお、同期信号(SYNC)と、トレーニング用既知データビットは送信側と受信側で既知のビット列である。
上述したように、同期信号(SYNC)は、等化処理部による受信データの補正(等化)が行われる以前に検出がなされなければならないため、チャネル(伝送路)で歪みを受けにくいビット列として設定することが必要である。具体的には、同期信号(SYNC)は、ペイロード等の他の定常信号よりビットレートが低い低周波数、すなわち狭帯域なスペクトラムのビット列とすることが好ましい。
同期信号(SYNC)の設定例について図14を参照して説明する。図14には、以下の各信号例を示している。
(a)通常レートのデータ信号(マンチェスタ・コードの例)
(b)トレーニングデータ検出用の同期信号(SYNC)
(a)通常レートのデータ信号(マンチェスタ・コードの例)は、パケットのペイロード等に利用されるエンコードデータの例である。
(b)トレーニングデータ検出用の同期信号(SYNC)は、(a)の通常データに比較して、波形の変化の間隔が長く設定されている。すなわち通常データよりも低周波の信号として設定されている。
データ送信を行う送信部側の通信装置のパケット生成部は、図14に示すように、同期信号(SYNC)の信号領域をパケット内の他の構成データに比較して相対的に低周波数の信号領域としたパケットを生成して送信する。図14に示すように、同期信号(SYNC)を低周波の信号とすることで、等化処理を行わなくても正しい検出ができる。この点について、図15を参照して説明する。
図16に示す図は、先に図6を参照して説明したと同様のベースバンド信号(検波後の信号)の周波数特性を示す図である。結合係数kやアンテナ間距離に応じて特性が異なることについては先に説明した通りである。通常のデータ送信において利用される最短波長繰り返し周波数を1.25MHzとすると、この通常データ送信で利用される利用帯域は、0〜1.25MHzの帯域Aとなる。この帯域では、いずれのアンテナ間距離でも、信号のレベル変化が大きくなり、補正、すなわち等化処理を行わないと正確な信号検出は困難である。
しかし、例えば図14(b)に示す同期信号(SYNC)は、定常データより長い周期(レート)を持つ。すなわちペイロード等の定常データより低周波の信号である。
ペイロード等の定常データの最高周波数が1.25MHzとする。この場合、定常データの使用帯域は、図15に示す帯域Aとなる。
一方、図14(b)に示す同期信号(SYNC)が、1.25MHzの周期の4倍の周期に対応する周波数であるとする、その周波数領域は、図15に示す帯域Bの領域となる。この帯域Bの領域では、図15に示す各アンテナ間距離対応のレベル変化の幅が小さい。このように、帯域Bの領域では、信号のレベル変化が小さくなり、補正、すなわち等化処理を行わなくても正確な信号検出は比較的容易となる。
受信側の通信装置は、等化処理の実行されない信号から同期信号(SYNC)を検出することが必要となるが、このように比較的安定した周波数領域の信号を検出すればよいため、正確にトレーニングデータ検出用の同期信号を検出することが可能となる。
図14に示すような同期信号(SYNC)が設定されたパケットを受信して、トレーニング処理を実行する受信装置の検出回路構成例を図16に示す。
図16に示す検出回路500は、図8に示すリーダライタ100の検出回路110、またはトランスポンダ200の検出回路210に対応する。
検出回路500はアンテナとして機能するコイルを介して受信する受信信号であるキャリア信号に重畳された送信情報を抽出して受信情報を構成するビット(1/0)列を抽出する処理を行う。
検出回路500は、図16に示すように、増幅器501、検波器502、ハイパスフィルタ(HPF)503、オートゲインコントローラ(AGC)504、アナログデジタルコンバータ(ADC)505、PLL506、トレーニングデータ検出部507、参照信号(リファレンス信号)出力部508、適応等化回路(アダプティブEQ)509、検出部510を有する。
増幅器501〜PLL506の処理は、先に図9、図10を参照して説明した処理と同様の処理である。アンテナを介した受信信号は、増幅器501において、十分な振幅を持つように適切な倍率で増幅または減衰される。増幅器501の出力は検波器502に入力され、増幅された信号の振幅情報を抽出する検波処理が行われる。検波器502はキャリア信号に重畳された受信情報を入力してキャリア信号の包絡線変化を解析して受信情報を含む検波信号を生成する。
検波器502の検波信号は、ハイパスフィルタ(HPF)503に入力される。ハイパスフィルタ(HPF)503は、検波信号に対して、波形の中点電位をゼロレベルに設定する直流成分の除去を行ない、DCオフセットの除去された検波波形を生成する。先に説明した図10に示す[信号S5d]である。
ハイパスフィルタ(HPF)503の出力、すなわち、DCオフセットの除去された検波波形は、オートゲインコントローラ(AGC)504においてゲイン制御がなされ、その後、アナログデジタルコンバータ(ADC)505に入力され、デジタル信号に変換される。
その後、このデジタル信号がPLL506に入力され、PLL506ではデータレートのクロックに従ったPLL処理を行い、その結果をトレーニングデータ検出部507に入力する。
トレーニングデータ検出部507は、PLL処理結果を入力してパケット内から、同期信号(SYNC)を検出する。トレーニングデータ検出部507は、等化処理の実行されない信号から同期信号(SYNC)を検出することが必要となる。しかし、先に図14、図15を参照して説明したように、同期信号(SYNC)はペイロード等の他のパケット構成データの利用周波数より比較的低い低周波数帯の狭帯域の信号によって構成されている。従って、トレーニングデータ検出部507は、このように比較的安定した周波数領域の信号を検出すればよいため、正確にトレーニングデータ検出用の同期信号を検出することが可能となる。
トレーニングデータ検出部507の具体的構成と処理例について、図17を参照して説明する。トレーニングデータ検出部507は、図17に示すように、同期信号検出用参照信号を格納したメモリ521と、相関ピーク検出部522を有する。相関ピーク検出部522は、PLL処理結果である受信信号581を入力する。
相関ピーク検出部522は、メモリ521に格納された同期信号検出用参照信号と、受信信号581の相関ピークを検出する。メモリ521に格納された同期信号検出用参照信号と、受信パケットに格納された同期信号(SYNC)とは同じ信号である。例えば図14(b)に示すような信号である。
相関ピーク検出部522は、受信信号列とメモリ521から取得した同期信号検出用参照信号の相関を取り、高い相関値が得られた位置を同期信号(SYNC)の位置と判定する。
トレーニングデータ検出部507は、相関ピーク検出部522における相関ピーク検出により同期信号(SYNC)を検出すると、トレーニング開始信号582a,582bを参照信号(リファレンス信号)出力部508と、適応等化回路(アダプティブEQ)509に出力する。適応等化回路(アダプティブEQ)509には受信信号583も提供される。
参照信号(リファレンス信号)出力部508は、トレーニングデータ検出部507からトレーニング開始信号582aを入力すると、トレーニング用の参照信号(リファレンス信号)584を生成、またはメモリから取得して適応等化回路(アダプティブEQ)509に出力する。また、参照信号(リファレンス信号)出力部508は、トレーニング用の参照信号の出力を完了すると、検出部510から入力された[1/0]の2値信号を元にトラッキング用の参照信号(リファレンス信号)584を生成し、適応等化回路(アダプティブEQ)509に出力する。
適応等化回路(アダプティブEQ)509は、トレーニングデータ検出部507からトレーニング開始信号582bを入力すると、参照信号(リファレンス信号)出力部508から入力する参照信号(リファレンス信号)584を利用してトレーニングを開始する。
適応等化回路(アダプティブEQ)509は、先に図11を参照して説明したと同様の構成である。図11に示すようにFIR(Finite Impulse Response )フィルタ部351と、フィルタ係数設定部352によって構成される。図11に示す参照信号(リファレンス信号)372が、図17に示す参照信号(リファレンス信号)出力部508から入力する参照信号(リファレンス信号)584に対応する。
適応等化回路(アダプティブEQ)509は、参照信号(リファレンス信号)出力部508から入力する参照信号(リファレンス信号)584を利用して、受信信号583に含まれるトレーニング用データビットを利用したトレーニング処理を実行する。
先に図13を参照して説明したように、パケット400におけるトレーニング用データビットの位置は、同期信号(SYNC)401に続く位置に設定されており、適応等化回路(アダプティブEQ)509は、トレーニング用データビットの開始位置から確実にトレーニング処理を開始することができる。
適応等化回路(アダプティブEQ)509は、受信信号583に含まれるトレーニング用データビットと、参照信号(リファレンス信号)出力部508から入力する参照信号(リファレンス信号)584を利用して、先に図11を参照して説明したトレーニング処理を実行する。適応等化回路(アダプティブEQ)509は、このトレーニング処理によって、適応等化回路(アダプティブEQ)509におけるフィルタ係数(タップ係数)を決定する。
このトレーニング処理の終了後、決定したフィルタ係数(タップ係数)を適用した最適な等化処理が可能となる。適応等化回路(アダプティブEQ)509は、その後、ステップゲイン値αを小さく設定し、パケット構成データにおけるトレーニング用データビットに続くパケット長、ペイロード等のデータに対して、トラッキングを行いながら逐次最適なフィルタ係数を利用した適応等化処理を行い、図17に示す出力信号(等化後受信信号)585を出力する。
適応等化処理部(アダプティブEQ)509において補正(等化)処理がなされたデジタル信号は、図16に示す検出部510に入力される。検出部510は、適応等化処理部(アダプティブEQ)509の生成したデジタル信号としての補正検波信号を入力して受信情報検出を行う。検出部510は、補正されたデジタル信号に基づいて、[1/0]の2値信号を受信情報として出力する。
このように、図16に示す検出回路500は、トレーニングデータ検出部507においてパケット構成データから同期信号(SYNC)を検出し、この検出をトリガとして適応等化処理部(アダプティブEQ)509におけるトレーニングを開始させる。
従って、適応等化処理部(アダプティブEQ)509は、確実にパケットのトレーニング用データビットを利用したトレーニングを開始することが可能となる。結果として、トレーニング用データビットの後に続くペイロードなどのデータに対する等化処理を最適な等化特性の下、すなわち最適なフィルタ係数(タップ係数)を適用して実行することが可能となり、精度の高い受信信号検出を行うことが可能となる。
なお、図16、図17に示す参照信号(リファレンス信号)出力部508が、適応等化処理部(アダプティブEQ)509に対して出力する参照信号(リファレンス信号)584は、トレーニング処理時はパケット内に格納されたトレーニング用データビットと同様のビット列である。このビット列は、例えば、二進擬似ランダム系列であるM系列が利用可能である。また、トラッキング処理時は検出部510で[1/0]に判定した2値信号を元に生成したビット列である。
トレーニング用データとしてM系列を適用する場合、参照信号(リファレンス信号)出力部508は、送信側と同じ多項式かつ初期値のM系列発生器を備えた構成とされる。M系列発生器において生成したM系列信号を図17に示す参照信号(リファレンス信号)584として、適応等化処理部(アダプティブEQ)509に提供する。
なお、参照信号(リファレンス信号)出力部508が、適応等化処理部(アダプティブEQ)509に対して出力する参照信号(リファレンス信号)584は、M系列に限らず、その他のビット列でもよい。参照信号(リファレンス信号)584は、パケットに格納されたトレーニング用データビットと同様のビット列として、予め送受信部双方で既知の信号とすればよい。従って、M系列発生器による発生信号に限らず、その他の共通の信号発生器を利用して生成する信号でもよいし、あるいは送受信部双方のメモリに格納された共通の固定データを利用する構成としてもよい。
[2−2.トレーニング専用パケットを利用した実施例]
次に、トレーニング専用パケットを利用した実施例について説明する。
前述の実施例2−1のフレームフォーマットは、図13を参照して説明したように従来のフレームフォーマットに改造を加え、トレーニング用データビットを付加し、同期信号(SYNC)401を適切に設定したものである。
最大フレーム長を一定とした場合、図13に示すフレームフォーマットは、トレーニング用データビットを付加した分、その他のデータ部分を削減することが必要となる。その結果、ペイロード(Payload)長の比率が下がってしまい、データ送信効率の低下を招くことがある。
そこで、以下において、トレーニング専用パケットと、通常データパケットを個別に設けた実施例を説明する。図18に示すように以下の2種類のパケットを個別に設定して利用する。
(a)トレーニング専用パケット
(b)通常データパケット
図18に示す2つのパケットは、データ送信を行う送信部側の通信装置のパケット生成部において生成して送信する。
図18に示すように、(a)トレーニング専用パケットは、プリアンプル、同期信号(SYNC)、トレーニング用データビットによって構成されるフレームフォーマットを持つパケットである。同期信号(SYNC)は、先に図13を参照して説明した同様の同期信号である。すなわち、トレーニング用データビットの開始位置を検出するために利用される。同期信号(SYNC)の直後にトレーニング用データビットが設定され、同期信号(SYNC)の検出に応じて、適応等化処理部におけるトレーニングを開始させることで、確実にトレーニング用データビットを利用したトレーニングを実行させることができる。同期信号(SYNC)は、チャネル(伝送路)で歪みを受けにくいビット列として設定することが好ましい。なぜならば、等化処理部による受信データの補正(等化)が行われる以前に位置検出がなされなければならないからである。具体的には例えば先に図14(b)を参照して説明した構成を持つデータとして設定される。その他のデータは、図12、図13を参照して説明したと同様のデータである。
(a)トレーニング専用パケットには、トレーニングデータ検出用信号として利用される同期信号が設定されているので、受信側の装置では、前述の実施例2−1において、図16、図17を参照して説明したと同様、同期信号(SYNC)の検出に基づいて、トレーニング用データビットの開始位置からのトレーニングを開始することができる。
(b)通常データパケットは、プリアンブル、同期信号、パケット長、ペイロード、エラー訂正コードによって構成されるフレームフォーマットを持つパケットである。各構成データは、図12を参照して説明したと同様のデータである。尚、通常データパケットの同期信号は、トレーニング専用パケットの同期信号のように低周波の信号として設定する必要はなく、図13(a)のような通常レートのデータ列である。
例えば、図18に示す(a)トレーニング専用パケットは、データ受信側において等化処理部のトレーニングを行う必要がある場合にのみ利用する。その他の場合は(b)通常データパケットを利用することで、パケットにおけるペイロードの比率を低下させることなくデータ通信が可能となる。
これらの2種類のパケットを利用した通信シーケンスの例について図19を参照して説明する。なお、本実施例においても送信装置と受信装置の構成は、実施例1と同様の構成が適用できる。
図19には、2つの通信シーケンス例を示している。
図19(1)に示すシーケンスは以下の通りである。
送受信部間のデータ通信の開始後は、継続的に送信部からトレーニング専用パケットのみを受信部に対して送信する。送信部が受信部からトレーニング専用パケットに対する受信確認を受信した後は、通常データパケットのみを送信する。
この通信シーケンスによれば、受信部は通常データパケットの受信前に送信部から送信されるトレーニング専用パケットを利用したトレーニング処理を実行することが可能となる。すなわち、受信部側では、まず、トレーニング専用パケットを利用したトレーニング処理によって等化処理部に設定するフィルタ係数を決定し、等化処理部の最適化を実行する。その後、通常データパケットを受信し、通常データパケットに対して最適化された等化処理部において等化処理を行い、精度の高い受信データの解析を行うことができる。
図19(2)に示すシーケンスは以下の通りである。
送受信部間のデータ通信の開始後は、継続的に送信部からトレーニング専用パケットのみを受信部に対して送信する。この処理は、(1)のシーケンスと同様である。(2)に示すシーケンスでは、受信部は、送信部に対して、トレーニング専用パケットによるトレーニング処理に成功したか否かを示す情報を送信する。
受信部は、送信部から受領するトレーニング専用パケットを用いてトレーニング処理を実行し、等化処理部に設定するフィルタ係数を決定する。この処理に成功した場合、受信部は、送信部に対して成功応答を送信する。トレーニング処理に失敗した場合は、失敗応答を送信する。
送信部は、受信部から失敗応答を受信した場合は、トレーニング専用パケットの送信を継続する。送信部が、受信部から成功応答を受信した場合は、トレーニング専用パケットの送信を停止し、通常データパケットの送信を開始する。
この通信シーケンスによれば、送信部は、受信部が、トレーニング専用パケットによるトレーニングに成功したか否かを確実に知ることが可能となり、その後の通常データパケットに対する受信部側でのエラー発生率を低下させることが可能となる。
以上、特定の実施例を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が実施例の修正や代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、限定的に解釈されるべきではない。本発明の要旨を判断するためには、特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。
また、明細書中において説明した一連の処理はハードウェア、またはソフトウェア、あるいは両者の複合構成によって実行することが可能である。ソフトウェアによる処理を実行する場合は、処理シーケンスを記録したプログラムを、専用のハードウェアに組み込まれたコンピュータ内のメモリにインストールして実行させるか、あるいは、各種処理が実行可能な汎用コンピュータにプログラムをインストールして実行させることが可能である。
以上、説明したように、本発明の一実施例構成によれば、無線通信による受信信号から受信情報の検出処理を実行する構成において、検波部がキャリア信号に重畳された受信情報を入力して受信情報を含む検波信号を生成し、適応等化処理部がこの検波信号に含まれる歪み、すなわち無線通信路において発生した歪みを補正する。パケットには、適応等化処理部の最適な等化特性を設定するためのトレーニングデータとともに、トレーニングデータ検出用同期信号が設定されている。受信部はトレーニングデータ検出用同期信号を検出することで、トレーニングデータを利用したトレーニング処理を確実に実行することが可能となる。
10 リーダライタ
11 検出回路
20 トランスポンダ
21 検出回路
31 増幅器
32 検波器
33 ハイパスフィルタ(HPF)
34 コンパレータ
100 リーダライタ
101 送信情報
102 キャリア信号
103 変調器
104 送信アンプ
105 コイル
110 検出回路
200 トランスポンダ
201 送信情報
210 検出回路
340 検出回路
341 増幅器
342 検波器
343 ハイパスフィルタ(HPF)
344 オートゲインコントローラ(AGC)
345 アナログデジタルコンバータ(ADC)
346 PLL
347 適用等化処理部(アダプティブEQ)
348 検出部
351 FIRフィルタ部
352 フィルタ係数設定部
353 フィルタ係数
355 差分算出部
400 パケット
401 同期信号
500 検出回路
501 増幅器
502 検波器
503 ハイパスフィルタ(HPF)
504 オートゲインコントローラ(AGC)
505 アナログデジタルコンバータ(ADC)
506 PLL
507 トレーニングデータ検出部
508 参照信号出力部
509 適応等化処理部(アダプティブEQ)
510 検出部
521 メモリ
522 相関ピーク検出部

Claims (12)

  1. 無線通信による受信信号から受信情報の検出処理を実行する信号検出部を有し、
    前記信号検出部は、
    キャリア信号に受信情報が重畳された受信信号を入力し、該受信信号の包絡線変化を解析して受信情報を含む検波信号を生成する検波部と、
    前記検波信号に対する補正処理を実行し補正検波信号を出力する等化処理部と、
    前記等化処理部の生成した補正検波信号を入力して受信情報検出を行う検出部と、
    前記等化処理部における等化特性の最適化に利用するトレーニングデータの検出用同期信号を前記受信信号から検出するトレーニングデータ検出部を有し、
    前記等化処理部は、前記トレーニングデータ検出部により検出した同期信号に基づき前記受信信号に格納されたトレーニングデータを利用したトレーニング処理を開始する通信装置。
  2. 前記等化処理部は、
    フィルタ係数を適用したフィルタリング処理を実行するフィルタ部と、
    前記フィルタ部に対してフィルタ係数を出力するフィルタ係数設定部を有し、
    前記フィルタ係数設定部は、前記トレーニングデータを利用したトレーニング処理において、前記フィルタ部の出力と、既定の参照信号との誤差を低減するようにフィルタ係数の更新を実行する請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記等化処理部は、
    FIR(Finite Impulse Response )フィルタ構成を有する請求項2に記載の通信装置。
  4. 前記通信装置は、さらに、
    前記検波部の生成する検波信号に対するデジタル変換処理を実行してデジタル信号を生成するアナログデジタルコンバータを有し、
    前記等化処理部は、前記デジタル信号を入力して、フィルタ係数を適用したフィルタリング処理により補正デジタル信号を生成して前記検出部に出力する構成である請求項2に記載の通信装置。
  5. 前記通信装置は、さらに、
    前記等化処理部におけるトレーニング処理に際して利用する参照信号を前記等化処理部に出力する参照信号出力部を有し、
    前記参照信号出力部は、前記トレーニングデータ検出部により検出した同期信号に基づき前記参照信号を前記等化処理部に出力する請求項2に記載の通信装置。
  6. 前記トレーニングデータ検出部は、
    前記受信信号に含まれる同期信号と同一の信号パターンの参照信号を用いて受信信号との相関を検出する相関検出部を有し、前記相関検出部が検出した相関ピーク位置を前記トレーニングデータ検出用同期信号の位置と判定する構成である請求項1に記載の通信装置。
  7. 無線通信による送信データを生成するパケット生成部を有し、
    前記パケット生成部の生成したパケットを出力する送信部を有し、
    前記パケット生成部は、
    データ受信側の等化処理部における最適等化特性を決定するためのトレーニングデータと該トレーニングデータの位置を検出するための同期信号を格納したパケットを生成する構成である通信装置。
  8. 前記パケット生成部は、
    前記同期信号の信号領域を、パケット内の他の構成データに比較して相対的に低周波数の信号領域としたパケットを生成する請求項7に記載の通信装置。
  9. 無線通信により転送されるパケットの通信フレームフォーマットであり、
    データ受信側の等化処理部における最適等化特性を決定するためのトレーニングデータと該トレーニングデータの位置を検出するための同期信号を含み、
    前記パケットを受信するデータ受信側装置において、受信パケットからの前記同期信号の検出に応じて前記トレーニングデータを利用したトレーニングを開始可能とした構成を有する通信フレームフォーマット。
  10. 前記同期信号の信号領域は、パケット内の他の構成データに比較して相対的に低周波数の信号領域に設定されている請求項9に記載の通信フレームフォーマット。
  11. 無線通信によるデータ受信を行う通信装置において実行する信号処理方法であり、
    トレーニングデータ検出部が、等化処理部における等化特性の最適化に利用するトレーニングデータの検出用同期信号を受信信号から検出するトレーニングデータ検出ステップと、
    等化処理部が、前記トレーニングデータ検出部によるトレーニングデータ検出用同期信号の検出に応じて前記受信信号に格納されたトレーニングデータを利用したトレーニング処理を開始するトレーニング実行ステップと、
    を有する信号処理方法。
  12. 無線通信による送信データを生成する通信装置において実行する信号処理方法であり、
    パケット生成部が送信パケットを生成するパケット生成ステップと、
    送信部が、前記パケット生成部の生成したパケットを出力する送信ステップを有し、
    前記パケット生成ステップは、
    データ受信側の等化処理部における最適等化特性を決定するためのトレーニングデータと該トレーニングデータの位置を検出するための同期信号を格納したパケットを生成するステップである信号処理方法。
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