JP2010124356A - 通信装置、および信号処理方法 - Google Patents

通信装置、および信号処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2010124356A
JP2010124356A JP2008297630A JP2008297630A JP2010124356A JP 2010124356 A JP2010124356 A JP 2010124356A JP 2008297630 A JP2008297630 A JP 2008297630A JP 2008297630 A JP2008297630 A JP 2008297630A JP 2010124356 A JP2010124356 A JP 2010124356A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
transmission
signal
modulation
data conversion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008297630A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichi Fukuda
伸一 福田
Yoshihide Niifuku
吉秀 新福
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2008297630A priority Critical patent/JP2010124356A/ja
Publication of JP2010124356A publication Critical patent/JP2010124356A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Near-Field Transmission Systems (AREA)
  • Dc Digital Transmission (AREA)

Abstract

【課題】精度の高いデータ送受信を可能とする通信装置を実現する。
【解決手段】無線通信によるデータ送信に際して、デジタル送信データに対するデータ変換を実行して送信コードを生成し、送信コードをキャリア信号に重畳して送信する構成において、デジタル送信データに対するデータ変換処理としてデジタル送信データに対するNRZI(Non Return to Zero Inverted)変調処理、あるいはビット長拡大処理を行う。ビット長拡大に際してはランレングスを設定値以下とする変換を行う。これらの処理により受信データからの送信情報解析におけるエラー発生率低減が可能となり、正確な情報伝送が実現される。
【選択図】図10

Description

本発明は、通信装置、および信号処理方法に関する。特に、例えばICカードなどにおいて実行される近接通信に利用可能な通信装置、および信号処理方法に関する。
近年、近接通信機能を持つICカードや携帯電話等の携帯端末が多く利用されている。例えばソニーの開発したICカードであるFeliCa(登録商標)が知られている。近接通信の通信規格としては、例えばソニーとPhilips社の開発した短距離無線通信規格であるNFC(Near Field Communication)規格がある。
近接通信では、例えば13.56MHzのキャリア周波数が用いられ、送受信間距離を密着(0)から10数cmの範囲とした通信が行われる。この通信の概略について図1と図2を参照して説明する。この距離では送信・受信のアンテナをコイルとする磁気結合と考えてよい。一対のトランスである。
図1は、リーダライタ10から例えばICカードなどのトランスポンダ20に対するデータ送信処理を示す図である。図2はトランスポンダ20からリーダライタ10に対するデータ送信処理を示す図である。
図1を参照して、リーダライタ10から例えばICカードなどのトランスポンダ20に対するデータ送信処理について説明する。図1(a)に示すようにリーダライタ10は、212kbpsの送信情報(信号S1b)を13.56MHzのキャリア信号(信号S1a)に載せた変調信号(信号S1c)を送信アンプからコイルを介してトランスポンダ20に送信している。トランスポンダ20はコイルを介して受信信号(信号S1d)を受信する。
図1(b)には、
キャリア信号波形(信号S1a)
送信情報波形(信号S1b)
送信信号波形(信号S1c)
受信信号波形(信号S1d)
これら信号S1a〜S1dの信号波形を示している。
図2を参照して、ICカードなどのトランスポンダ20からリーダライタ10に対するデータ送信処理について説明する。図2(a)に示すようにリーダライタ10は、13.56MHzのキャリア信号(信号S2a)を送信アンプからコイルを介してトランスポンダ20に送信する。トランスポンダ20は、212kbpsの送信情報(信号S2b)を変調して生成した送信信号(信号S2c)をリーダライタ10に送信する。リーダライタ10はコイルを介して受信信号(信号S2d)を受信する。
図2(b)には、
キャリア信号波形(信号S2a)
送信情報波形(信号S2b)
送信信号波形(信号S2c)
受信信号波形(信号S2d)
これら信号S2a〜S2dの信号波形を示している。
トランスポンダ20は、送ろうとするデータに応じてアンテナインピーダンスを変える。するとその影響で、リーダライタ10は自身が出力しているキャリア信号レベルがアンテナ部(コイル)のところで変化する。トランスポンダ20はキャリア発振という大きな電力を必要としない。
図1、図2に示すリーダライタ10とトランスポンダ20との間では、送受信間距離を密着(0)から10数cmの範囲とした通信が行われる。図1、図2に示すリーダライタ10とトランスポンダ20との間で行われる近接通信では、送信情報をキャリア信号に重畳した通信データが送受信されることになる。 なお、変調方式としてはASK変調(振幅偏移変調:Amplitude Shift Keying)方式を採用している。
送信情報は、1/0のビット列であり、その送信情報の波形は図1(b)の送信情報波形(信号S1b)に対応する。ASK変調では、この送信情報を、送信情報のビットレートより高い周波数を持つキャリア信号の振幅の変化に変換して伝送する。例えば送信データ[1]を100%キャリア信号振幅、送信データ[0]を90%キャリア信号振幅という具合である。
受信側では、このASK変調された信号を受信して、この受信信号のデコード処理によって、送信情報の1/0のビット列を取り出すことになる。デコード(データの検出)は、ASK変調信号の包絡線検波を行い、キャリア信号の振幅変化をデータ1のとき高電位、データ0のとき低電位となる信号に変換して、タイミング同期をかけて1/0の送信データ列を再現する。
図1、図2から理解されるように、リーダライタ10がキャリアを発振し、通信のもう一方であるトランスポンダ20はキャリアを発生しない。リーダライタ10からトランスポンダ20への通信では、リーダライタ10で、データをチャネル(伝送路)に適した性質のコードに変換し、そのコードでキャリアを変調し、データ情報をキャリアに乗せて送り出す。受けるトランスポンダ20は、キャリアの変調された成分を検波してコードを再現しそのコードを逆変換してデータを再現する。
トランスポンダ20からリーダライタ10への通信では、図2のように、リーダライタ10は変調されてないキャリアを発生し、トランスポンダ20側では、データを変換したコードの情報(1/0)でトランスポンダのアンテナインピーダンスを変える。例えば、コードの1/0で、アンテナ両端を開放/短絡したり、値の違う抵抗を切り替えたりする。それにより、リーダライタ10のアンテナ電圧が変化する。これは、リーダライタ10とトランスポンダ20のアンテナがコイルとして電磁的に結合しており、トランスポンダのインピーダンス変化が、リーダライタ側で電圧変化として観測できるからである。
このとき、リーダライタ10側の電圧は、トランスポンダ20のアンテナが開放あるいは高インピーダンスのときと、短絡あるいは低インピーダンスのときと、どちらが高い電圧になるであろうか。これは2つのアンテナ間の距離や共振周波数の誤差によって変わり、定まらない。その理由を実測データと式をもとに説明する。
2つのアンテナは各々、通信距離を長くする目的で、キャリア周波数が共振周波数となる共振回路を形成している。それにより、リーダライタ10からの信号レベルは、キャリア周波数近辺を選択的に大きくすることができ、一方トランスポンダ20にとっても、アンテナ間が離れて微弱なキャリア信号しか受けられないときに、受信キャリアをアンテナ共振で増幅することができる利点があるからである。
図3〜図8に、負荷変調時のリーダライタで観測した電圧の周波数特性を、リーダライタ・トランスポンダの両アンテナ間の距離ごとに示す。各図にはトランスポンダのアンテナ両端のインピーダンスを、トランスポンダ受信時と同じ高抵抗値(Open)のデータ(実線で示すライン)と、220Ωで短絡した場合のデータ(点線で示すライン)を示している。これらは実測データである。横軸が周波数、縦軸が送信電圧(相対値)である。キャリア周波数は13.56MHzである。
図3は、リーダライタとトランスポンダのアンテナ間距離=50mmとした場合の負荷変調によるリーダライタ側での電圧−周波数特性の観測値を示している。
図4は、リーダライタとトランスポンダのアンテナ間距離=30mmとした場合の負荷変調によるリーダライタ側での電圧−周波数特性の観測値を示している。
図5は、リーダライタとトランスポンダのアンテナ間距離=20mmとした場合の負荷変調によるリーダライタ側での電圧−周波数特性の観測値を示している。
図6は、リーダライタとトランスポンダのアンテナ間距離=10mmとした場合の負荷変調によるリーダライタ側での電圧−周波数特性の観測値を示している。
図7は、リーダライタとトランスポンダのアンテナ間距離=3mmとした場合の負荷変調によるリーダライタ側での電圧−周波数特性の観測値を示している。
図8は、リーダライタとトランスポンダのアンテナ間距離=1mmとした場合の負荷変調によるリーダライタ側での電圧−周波数特性の観測値を示している。
実線で示す高抵抗値(Open)のデータ(実線で示すライン)、すなわち、トランスポンダのアンテナインピーダンスが高い場合、2つのアンテナ間距離が縮まると、共振周波数が低いほうと高いほうに別れ、13.56MHzはその谷間になり、リーダライタの電圧は低くなる
一方、トランスポンダのアンテナインピーダンスを220Ωで短絡した場合のデータ(点線で示すライン)は、アンテナ間距離が縮まっても、13.56MHz付近のピークはそのまま残る傾向にある。そのため、キャリア周波数13.56MHzに着目すると、図3〜図7まではトランスポンダの短絡抵抗220Ωのときの電圧の方が高い。しかしアンテナ間が1mmまで短くなると、図8のように、220Ω短絡時もピークが下がり周波数も高いほうにシフトするので、逆に開放時の電圧の方が高くなる。
以上のことはアンテナの共振周波数がキャリア周波数13.56MHzと同じときの話しである。素子ばらつきなどでアンテナの共振周波数がずれることも考えられる。もし、図4で着目する周波数が13.1MHz以下か、14.2MHz以上なら、大小関係は逆転する。
このように、両側共振アンテナの近接通信は、通信距離や素子ばらつきによって、負荷変調の大小関係、つまりキャリアに乗った信号の極性は変化する、そういうチャネルであると言える。そのため、デコード回路では、極性を判別するというプロセスが必要となる。従って処理が煩雑になり回路規模を増大させることが必要となってしまう。
現状の問題点をもう一つ挙げる。受信データの復号処理としてビタビ(Viterbi)復号処理が用いられる場合がある。ビタビ(Viterbi)復号処理は、ノイズが混ざったデータの中から、最尤、すなわち確率的に最も確からしいデータ列を復元する処理として行われる。
ビダビ復号による信号検出は、いわゆるPRML(PartialResponse Maximum Likelihood)という技術を利用した信号処理である。PRMLは、パーシャルレスポンス方式とビタビ復号方式という2つの信号処理方式を組み合わせて構成される。前半の処理としてのパーシャルレスポンス方式は等化、すなわち信号の波形をきれいに整える処理として行われる。また、後半のビタビ(Viterbi)復号処理は、ノイズが混ざったデータの中から、最尤、すなわち確率的に最も確からしいデータ列を復元する処理として行われる。
例えば波形等化処理は、ごく簡単に言えば波形の高周波成分を持ち上げて各パルス波を孤立させることで実現される。しかしながら、高周波成分を極度に持ち上げると、これに伴なって低周波のノイズも増幅してしまう。このため、パーシャルレスポンスという部分的に波形干渉を許す方式が採用される。
パーシャルレスポンス方式には、PR1(Partial Response class1)や、PR4(Partial Responseclass 4)、EPR4(Extended Partial Responseclass 4)など、等化基準を示す複数のクラスが設けられている。
デコード時にビタビ(Viterbi)復号を使う場合、通信波形の1/0(High/Low)そのものが情報であるとビタビ復号時にエラーが起こるとそのエラーが連続して起こることがある。
例えばPR1(パーシャルレスポンス・クラス1)の場合について図9を参照して説明する。図9には、
(a)入力信号
(b)2値検出信号
(c)PR1検出信号
(d)PR1状態遷移
これらの信号を示している。
PR1は、PR(1,1)とも表され、隣り合ったビット同士の1:1の加算という意味を持つ。1クロック時間遅らせた信号と加算して(さらに1/2)作る。この処理により、高域が減衰した周波数特性になる。スルーレートは1/2になり、図9(b)に示す2値信号で[−1]から[+1]に移行するのに1クロックで移行するのに、図9(c)に示すようにPR1検出信号では2クロックかけて移行する3値検出となる。
データ受信側において受信データの検出を行うビタビデコーダは、例えば図9(c)に示すPR1検出信号を入力して、この信号に基づいて最尤、すなわち確率的に最も確からしいデータ列を選択する。この選択データ列を受信情報の1/0ビット系列とする。
ビタビデコーダは、例えば図9(c)に示すPR1検出信号から、率的に最も確からしいデータ列を選択して例えば図9(d)に示すパスを選択する。図9(d)には第1パス(実線)、第2パス(点線)を示している。第1パス(実線)が正しい受信データに対応するパスであり、第2パス(点線)が誤った解析を行ってしまった場合の誤ったパスである。パスの選択で誤ったパスが選ばれると、図9(d)に示すようにそのパス全体の1/0が反転してしまう。2つのパスは、1・0が交互に連続する限り交わらずに続き、閉じない。
なぜこのような現象が発生するかであるが、PR1は前述したように隣同士のビットの信号を足し合わせることで3値にする。したがって、1・0が隣り合うと、その間の電位は中点レベルになる。中点レベルになってしまうと、もとの信号が1・0だったのか、0・1だったのかの区別はつかない。誤りのパスは、1・0が交互に続く間、つまり3値の0が続く間、1・0が逆だったケースの正解候補として残っている。従ってその誤りのパスが選ばれると、その間の1・0のデータは全て誤ってしまう。
このような処理の結果、図9(d)に示すように、誤ったパスである第2パス(点線)は正しいパスである第1パス(実線)とまったく逆のビット列になる部分が発生することになる。
本発明は、例えば上述の問題点に鑑みてなされたものであり、近接通信において、エラー率を低減させた正確な受信データの解析を可能とした通信装置、および信号処理方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の側面は、
無線通信によるデジタル送信データに対するデータ変換を実行して送信コードを生成するデータ変換部と、
前記データ変換部において生成した送信コードをキャリア信号に重畳した変調信号を生成する変調部と、
前記変調部において生成した変調信号を増幅して送信信号を生成する送信アンプ部と、
前記送信アンプ部において生成した送信信号を出力するアンテナを有し、
前記データ変換部は、前記デジタル送信データに対するNRZI(Non Return to Zero Inverted)変調処理を行う構成である通信装置にある。
さらに、本発明の通信装置の一実施態様において、前記データ変換部は、パーシャルレスポンス等化処理方式であるPR1(Partial Response class1)、またはPR4(Partial Response class4)のいずれかの方式に従ったプリコード処理を行う構成である。
さらに、本発明の通信装置の一実施態様において、前記変調部は、ASK変調(振幅偏移変調:Amplitude Shift Keying)により、前記データ変換部において生成された送信コードをキャリア信号に重畳する処理を行う構成である。
さらに、本発明の第2の側面は、
無線通信によるデジタル送信データに対するデータ変換を実行して送信コードを生成するデータ変換部と、
前記データ変換部において生成した送信コードをキャリア信号に重畳した変調信号を生成する変調部と、
前記変調部において生成した変調信号を増幅して送信信号を生成する送信アンプ部と、
前記送信アンプ部において生成した送信信号を出力するアンテナを有し、
前記データ変換部は、前記デジタル送信データに対するビット長変換処理により送信コードを生成する構成であり、前記デジタル送信データのビット長Mより大きいNビットコードに変換するとともに、ランレングスを予め規定した値以下とする制限の下でビット長変換を行う構成である通信装置にある。
さらに、本発明の通信装置の一実施態様において、前記データ変換部は、前記デジタル送信データに対するビット長変換処理に際して、ランレングスを4以下とする制限の下でビット長変換を行う構成である。
さらに、本発明の通信装置の一実施態様において、前記データ変換部は、前記デジタル送信データのビット長がM=8の場合、N=9ビットのコードに変換する処理を行う構成である。
さらに、本発明の通信装置の一実施態様において、前記データ変換部は、前記デジタル送信データのビット長をM、変換後のコードのビット長をNとしたとき、M/N>0.5とするビット長変換を行う構成である。
さらに、本発明の通信装置の一実施態様において、前記変調部は、ASK変調(振幅偏移変調:Amplitude Shift Keying)により、前記データ変換部において生成された送信コードをキャリア信号に重畳する処理を行う構成である。
さらに、本発明の第3の側面は、
通信装置における信号処理方法であり、
データ変換部が、無線通信によるデジタル送信データに対するデータ変換を実行して送信コードを生成するデータ変換ステップと、
変調部が、前記データ変換ステップにおいて生成した送信コードをキャリア信号に重畳した変調信号を生成する変調ステップと、
送信アンプ部が、前記変調ステップにおいて生成した変調信号を増幅して送信信号を生成する増幅ステップと、
アンテナが、前記増幅ステップにおいて生成した送信信号を出力するデータ出力ステップを有し、
前記データ変換ステップは、前記デジタル送信データに対するNRZI(Non Return to Zero Inverted)変調処理を行うステップである信号処理方法にある。
さらに、本発明の第4の側面は、
通信装置における信号処理方法であり、
データ変換部が、無線通信によるデジタル送信データに対するデータ変換を実行して送信コードを生成するデータ変換ステップと、
変調部が、前記データ変換ステップにおいて生成した送信コードをキャリア信号に重畳した変調信号を生成する変調ステップと、
送信アンプ部が、前記変調ステップにおいて生成した変調信号を増幅して送信信号を生成する増幅ステップと、
アンテナが、前記増幅ステップにおいて生成した送信信号を出力するデータ出力ステップを有し、
前記データ変換ステップは、前記デジタル送信データに対するビット長変換処理を行う構成であり、前記デジタル送信データのビット長Mより大きいNビットコードに変換するとともに、ランレングスを予め規定した値以下とする制限の下でビット長変換を行うステップである信号処理方法にある。
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施例や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
本発明の一実施例構成によれば、無線通信によるデータ送信に際して、デジタル送信データに対するデータ変換を実行して送信コードを生成し、生成した送信コードをキャリア信号に重畳してアンテナを介して送信する構成において、デジタル送信データに対するデータ変換処理としてデジタル送信データに対するNRZI(Non Return to Zero Inverted)変調処理、あるいはビット長を拡大する処理を行う。ビット長拡大に際してはランレングスを予め設定した値以下にするような変換を行う。これらの処理により受信データからの送信情報解析に際してエラー発生率を低減させることが可能となり、正確な情報伝送が実現される。
以下、図面を参照しながら本発明の通信装置、および信号処理方法の詳細について説明する。
[送信情報に対するデータ変換としてNRZI変調を行う処理例]
図10を参照して、本発明の一実施例に係る通信装置の構成例について説明する。図10に示す図は、先に図1、図2を参照して説明したと同様の近接通信を行う通信装置の組み合わせ例を示す図である。すなわちリーダライタ100と、ICカードなどのトランスポンダ200の各通信装置を示している。リーダライタ100、トランスポンダ200のいずれも本発明に係る通信装置の利用例である。
リーダライタ100からトランスポンダ200に対するデータ送信処理、またはトランスポンダ200からリーダライタ100に対するデータ送信処理が実行される。データ送受信処理における処理の流れは図1、図2を参照して説明したとほぼ同様である。大きな違いは、送信情報に対してデータ変換部においてデータ変換を行う点である。例えば送信情報に対してNRZI(Non Return to Zero Inverted)変調を行う。
リーダライタ100から例えばICカードなどのトランスポンダ200に対するデータ送信処理では、リーダライタ100は、送信情報101をデータ変換部(NRZI変調部)151において、NRZI変調した後、変調器103においてキャリア信号102に載せて送信アンプ104からコイル105を介してトランスポンダ200に送信する。トランスポンダ200はコイル202を介して受信した信号を検出回路210において検出する。なお、NRZI変調データをキャリア信号に載せる変調方式としては例えばASK変調(振幅偏移変調:Amplitude Shift Keying)方式を採用している。
一方、ICカードなどのトランスポンダ200からリーダライタ100に対するデータ送信処理では以下の処理が行われる。リーダライタ100は、キャリア信号102をコイル105を介してトランスポンダ200に送信する。トランスポンダ200は、送信情報201をデータ変換部(NRZI変調部)251において、NRZI変調した後、変調して生成した送信信号をコイル202を介してリーダライタ100に送信する。リーダライタ100はコイル205を介して受信した信号を検出回路110において検出する。
本発明の通信装置では、送信データをNRZI(Non Return to Zero Inverted)変調した後キャリア信号に重畳させて送信する。NRZI変調処理について図11を参照して説明する。
図11には、
(a)元データ(送信情報)
(b)NRZ変調信号
(c)NRZI変調信号
これらの信号を示している。(c)NRZI変調信号には(c1),(c2)の2つのパターンを示している。いずれのパターンを利用してもよい。
(b)NRZ変調信号は送信情報である(a)元データ(送信情報)のビット列1と0を波形のレベルに設定して生成した信号である。NRZI変調信号は、あるビットの情報が0なら、出力信号はその前の出力信号と同レベルとする。一方、あるビットの情報が1なら、出力信号はその前の出力信号レベルを反転した極性として生成する信号である。
図12には、NRZ変調を前提とした8/9変換の変換テーブルの例を示す。最大ランレングス=4であるので、1の連続あるいは0の連続が4までとなっているのがわかる。図13には、NRZI変調を前提とした8/9変換テーブルの例を示す。同じく最大ランレングス=4であるので、テーブル中の1の連続には制限がなく、0の連続が3までとなっている。
データや変換した符号を、前述のように1で反転、0で非反転、つまりNRZI変調することは、PR1(Partial Response class1)方式のプリコードと呼ばれる操作と等しい処理となる。すなわち、送信情報を変換するデータ変換部は、パーシャルレスポンス等化処理方式であるPR1方式のプリコード処理と同等の処理を行う。図14にNRZI変調処理を行って送信したデータを受信側で復元する場合の信号処理例を示す。図14には、以下のデータを示している。
(a)送信情報
(b)NRZI変調信号(入力信号)
(c)2値検出信号
(d)PR1検出信号
(e)PR1状態遷移
(f)復号信号
これらの信号を示している。
(b)NRZI変調信号(入力信号)は、(a)送信情報のNRZI変調期のデータである。このNRZI変調は、PR1方式のプリコードと呼ばれる操作と等しい処理となる。
(b)NRZI変調信号(入力信号)から(e)PR1状態遷移の処理は、先に図9を参照して説明した(a)〜(d)の処理と同様の処理である。
先に説明したようにPR1は、PR(1,1)とも表され、隣り合ったビット同士の1:1の加算という意味を持つ。1クロック時間遅らせた信号と加算して(さらに1/2)作る。この処理により、高域が減衰した周波数特性になる。スルーレートは1/2になり、図14(c)に示す2値信号で[−1]から[+1]に移行するのに1クロックで移行するのに、図14(d)に示すようにPR1検出信号では2クロックかけて移行する3値検出となる。
データ受信側において受信データの検出を行うビタビデコーダは、例えば図14(d)に示すPR1検出信号を入力して、この信号に基づいて最尤、すなわち確率的に最も確からしいデータ列を選択する。この選択データ列を受信情報の1/0ビット系列とする。
ビタビデコーダは、例えば図14(d)に示すPR1検出信号から、率的に最も確からしいデータ列を選択して例えば図14(e)に示すパスを選択する。図14(e)には第1パス(実線)、第2パス(点線)を示している。第1パス(実線)が正しい受信データに対応するパスであり、第2パス(点線)が誤った解析を行ってしまった場合の誤ったパスである。
さらに、NRZIの逆変換を行って図14の(f)復号情報を得る。復号情報は、第1パス(実線)、第2パス(点線)いずれの場合も、両端ビットのみが異なり、他のビットは、(a)送信情報に等しいビットデータとなる。デコード時、1010の連続を、0101の連続と誤っても、もとの情報は、レベルの反転を与えたのであるからいずれにしろ1であり、エラーが生じない。なお、パスの開始ビットと終端ビットのエラーについては防止することは難しい。
このように、NRZI変調信号をキャリア信号に載せて送受信することで、受信側での受信情報の解析を正確に行うことが可能となる。なお、受信側のデータ検出処理において、ビタビデコーダが誤ったパス選択を行い、図14(e)に示す第2パス(点線)を受信データのパスとして選択した場合でも、図14の(f)復号情報に含まれるエラービットは、パスの開始ビットと終端ビットのみである。このような少ないビットのエラーについてはエラー訂正コード等によって訂正することも可能である。
本発明の通信装置における検出回路の一構成例について図15を参照して説明する。図10に示すリーダライタ100の検出回路110、またはトランスポンダ200の検出回路210である。図15に示す検出回路300は、無線通信による受信信号から受信情報の検出処理を実行する信号検出部として機能する。
すなわち、検出回路300はアンテナとして機能するコイルを介して受信する受信信号であるキャリア信号に重畳された送信情報を抽出して受信情報を構成するビット(1/0)列を抽出する処理を行う。図15に示す検出回路300は、図10に示すリーダライタ100の検出回路110、またはトランスポンダ200の検出回路210に対応する。
検出回路300は、図15に示すように、増幅器301、検波器302、ハイパスフィルタ(HPF)303、増幅器304、アナログデジタルコンバータ(ADC)305、PLL306、パーシャルレスポンス等化回路(PR−EQ)307、検出部(ビタビデコーダ)348を有する。
アンテナとしてのコイルを介して入力する受信信号は、増幅器301において、十分な振幅を持つように適切な倍率で増幅または減衰される。増幅器301は、なお、増幅器301は、減衰器またはオートゲインコントローラ(AGC)などによって構成される場合もある。
増幅器301の出力は検波器302に入力され、増幅された信号の振幅情報を抽出する検波処理が行われる。検波器302はキャリア信号に重畳された受信情報を入力してキャリア信号の包絡線変化を解析して受信情報を含む検波信号を生成する。検波器302の検波信号は、ハイパスフィルタ(HPF)303に入力される。ハイパスフィルタ(HPF)303は、検波信号に対して、波形の中点電位をゼロレベルに設定する直流成分の除去を行ない、DCオフセットの除去された検波波形を生成する。
ハイパスフィルタ(HPF)303の出力、すなわち、DCオフセットの除去された検波波形は、増幅器304に入力される。増幅器304において、十分な振幅を持つように適切な倍率で増幅または減衰される。増幅器304は、減衰器またはオートゲインコントローラ(AGC)などによって構成される場合もある。
増幅器304の処理信号は、アナログデジタルコンバータ(ADC)305に入力され、AD変換によってデジタル信号が出力される。アナログデジタルコンバータ(ADC)305は、連続波形(アナログ波形)から、サンプリングクロックに従った所定間隔でサンプリングしたポイントデータのみを取得してデジタルデータを出力する。
アナログデジタルコンバータ(ADC)305で入力アナログ信号を時間離散的に取り込むため、サンプリングクロックとして例えばキャリア信号が用いられる。例えばキャリア信号が13.56MHzであるFeliCaでは、キャリア周波数の1/64の約212kbpsか、1/32の約424kbpsのチャネル伝送レートで、送信データの1/0系列が送られる。
ここで、例えば送信データが424kbpsのデータレートである場合の処理例について考察する。アナログデジタルコンバータ(ADC)305は、13.56MHzのキャリア信号をサンプリングクロックとして入力アナログ信号を時間離散的に取り込む。このデジタルコンバータ(ADC)305がサンプリングしたサンプリング列から、32サンプルデータに1回のサンプルデータを抜き出すことで送信データの推定ができる。
このサンプルデータの抜き出しタイミングを決定するのがPLL306の役割となる。PLL306は、できるだけ振幅の大きなタイミングで抜き出すように動作する。なお、PLL306が、アナログデジタルコンバータ(ADC)305が抽出した32ポイントのサンプルデータから1ポイントを抜き出すだけの処理を行うとすると、他の31/32の情報は無駄になってしまう。また、抜き出した1ポイントだけにたまたま大きなノイズが含まれる場合も想定される。この場合、その抽出ビットは、送受信データとは異なるデータとなりエラーとなってしまう場合がある。このようなエラーを防止するためPLLの前にLPF(低域通過フィルタ)を入れる構成とすることが好ましい。急激な信号の変化は高い周波数成分によるものとなるので、PLLの前にLPF(低域通過フィルタ)を入れ不要な高域を落としノイズを減らす処理を行うものである。
その後、PLL306の出力は、パーシャルレスポンス等化回路(PR−EQ)307に入力され、パーシャルレスポンス等化処理(PR等化(PR−EQ))を実行した後、検出部(ビタビ(Viterbi)デコーダ)308において検出処理がなされる。このパーシャルレスポンス等化処理(PR等化)と、ビダビ(Viterbi)デコーダによる信号検出は、いわゆるPRML(PartialResponse Maximum Likelihood)という技術を利用した信号処理である。
PRMLは、パーシャルレスポンス方式とビタビ復号方式という2つの信号処理方式を組み合わせて構成される。前半の処理としてのパーシャルレスポンス方式は等化、すなわち信号の波形をきれいに整える処理として行われる。また、後半のビタビ(Viterbi)復号処理は、ノイズが混ざったデータの中から、最尤、すなわち確率的に最も確からしいデータ列を復元する処理として行われる。
例えば波形等化処理は、ごく簡単に言えば波形の高周波成分を持ち上げて各パルス波を孤立させることで実現される。しかしながら、高周波成分を極度に持ち上げると、これに伴なって低周波のノイズも増幅してしまう。このため、パーシャルレスポンスという部分的に波形干渉を許す方式が採用される。
パーシャルレスポンス方式には、PR1(Partial Response class1)や、PR4(Partial Responseclass 4)、EPR4(Extended Partial Responseclass 4)など、等化基準を示す複数のクラスが設けられている。
図15に示す検出回路300のパーシャルレスポンス等化回路(PR−EQ)307は、いずれかのクラスに対応した処理を行う回路、あるいは複数のクラス対応の処理を実行可能な構成として、受信信号の状況に応じて実行クラスの選択を行い、選択したクラスに対応したPR処理を行う構成としてもよい。すなわち、受信信号の特性に応じた最適な等化処理特性を解析し、該解析結果に応じた等化処理をパーシャルレスポンス等化処理部において実行させる構成としてもよい。
図16を参照して、パーシャルレスポンス等化処理の概要について説明する。例えば、PR1は、(1+D)という等化後周波数特性を持ち、図16(a)のようなブロック図で表現される。PR4は、(1−D)(1+D)という等化後周波数特性を持ち、図16(b)のようなブロック図で表現される。
図16中で示す"D"は1チャンネル・クロック分の遅延を表す演算子である。したがって、PR4は(1−D)(1+D)=1−D2すなわち1クロック分前の成分の2乗を現成分から差分することを意味し、また、PR1は現成分に1クロック分前の成分を加算することを意味する。
先に説明したように、PR1等化処理におけるPR1は、PR(1,1)とも表され、隣り合ったビット同士の1:1の加算という意味を持つ。1クロック時間遅らせた信号と加算して(さらに1/2)作る。この処理により、高域が減衰した周波数特性になる。さきに図9を参照して説明したように、スルーレートは1/2になり、図9(b)に示す2値信号で[−1]から[+1]に移行するのに1クロックで移行するのに、図9(c)に示すようにPR1検出信号では2クロックかけて移行する3値検出となる。
この処理では3値検出となるため、検出点信号レベル(アイハイト)が2値検出の1/2になるので、ノイズ(N)が変わらなければSNRは−6dBになる。ただし、PR1の処理により高域のノイズが落ちるのでNも数dB落ちることが多い。従って、PR方式は帯域制限の厳しい系ほど効果が大きい。逆にSNRマージンが少ないと逆効果の場合もある。
PR4はPR(1,0,−1)とも表され、図16(b)に示したように、(1−D)(1+D)=1−D2、すなわち1クロック分前の成分の2乗を現成分から差分する処理によって3値検出を行う。EPR4は、PR(1,1,−1,−1)と表され、5値検出となる。
図15に示す検出回路300のパーシャルレスポンス等化回路(PR−EQ)307は、これらのいずれかのクラスに対応したパーシャルレスポンス等化処理を行う。これにより、PLL306で指定された検出目標点が2値であったものが多値になる。たとえば、PR1方式の等化とPR4方式の等化では3値になり、EPR4方式の等化では5値になる。
図15に示す検出回路300のパーシャルレスポンス等化回路(PR−EQ)307は、これらのいずれかのクラスに対応したパーシャルレスポンス等化処理を行い、その出力が検出部(ビタビデコーダ)308に入力される。
検出部(ビタビデコーダ)308は、先に説明したようにノイズが混ざったデータの中から、最尤、すなわち確率的に最も確からしいデータ列を復元する処理として行われる。
なお、PR等化+最尤復号は、どんなデータに対しても利得が生じるが、データをあらかじめ変換することでより多くの利得が生じる。例えば利得3dBのPR4方式に対し、データ8ビットを9ビットにするレート(8/9レート)で変換することでDCフリー化(伝送レベルHighとLowの差が有限)できる。そうすると最尤復号のとき、それまでのパスの種類に、DC蓄積レベルでも分類した、より多くのパスができ、冗長が増す。それにより2ビットの比較でパスが決まっていたものが、4ビットの比較で決まるようになる。すると最大6dBの利得が生じ、エラーレートをさらに改善することができる。同様に、PR1方式では8/10レートの変換で3dB利得を6dBに、EPR4方式では8/9レートの変換で6dBを7.8dBに改善できる変換が知られている。
本発明の受信データ解析処理においては、先に図14を参照して説明したように検出部(ビタビテコーダ)308は、最尤パスを検出して図14(e)に示すパス情報を得た後、NRZIの逆変換によるデータ復元を実行して図14(f)に示す復号情報を得る。
先に説明したように、復号情報は、図14(e)に示す第1パス(実線)、第2パス(点線)いずれの場合も、両端ビットのみが異なり、他のビットは、(a)送信情報に等しいビットデータとなる。デコード時、1010の連続を、0101の連続と誤っても、もとの情報は、レベルの反転を与えたのであるからいずれにしろ1であり、エラーが生じない。なお、パスの開始ビットと終端ビットのエラーについては防止することは難しいが、エラービットが少ないのでエラー訂正コードなどによる訂正が可能となる。
このように、本願発明の構成では、NRZI変調による送信情報の変換を行うことで精度の高いデータ送受信が可能となる。
上述の実施例では、パーシャルレスポンスの使用クラスをPR1として説明したが、その他のクラスを利用した処理においても同様の効果がある。
前述したように、PR1はPR(1,1)とも書き、隣同士のビットの1+1の加算(正確には隣接ビット同士の加算になるような高域落ちの特性)によって3値にするしょりを行う。この場合、隣同士の1・0と0・1の区別がつかなくなる。区別はつかないが変化があったことはわかる。したがって、1・0レベルでなく変化があったかなかったかに情報を乗せる。これにより長いエラー伝播が防げる。
同様にPR4はPR(1,0,−1)と表現される。これは、一つ置いた隣同士の1−1の減算で3値にする。これは一つ置いた隣同士が1・1だったのか、0・0だったのかの区別がつかなくなる。しかし変化がないことはわかる。そこでPR4では一つ置いた隣同士のビット間に変化があるかないかを情報とするため、一つ置いた隣同士の変化の有無に情報を乗せる。
PR1では、2本のパスが閉じずに続くときは1・0が交互に来るときである。同様にPR4の場合は、一つおきに1の連続か0の連続が来るケースである。PR4用のプリコードにより、長いパスが誤った場合でも、パス両端のビット以外は1が続いても0が続いても、変化なしという情報は誤らないので、エラーとならない。
なお、図10に示すデータ変換部(NRZI変調部)151,251の構成は、パーシャルレスポンスの使用クラスに応じて異なる構成となる。送信情報を変換するデータ変換部は、パーシャルレスポンス等化処理方式であるPR1方式のプリコード処理、あるいはPR4方式のプリコード処理と同等の処理を行う。
図17に、パーシャルレスポンスのクラスをPR1とした場合と、PR4とした場合のデータ変換部(NRZI変調部)151,251の構成例を示す。
図17(A)は、パーシャルレスポンスの使用クラスをPR1とした場合のデータ変換部(NRZI変調部)の構成例である。PR1用のデータ変換部(NRZI変調部)は、1つの排他的論理和演算回路(Exclusive OR)と、1つの1クロック遅延回路(D-FF)によって構成される。
図17(B)は、パーシャルレスポンスの使用クラスをPR4とした場合のデータ変換部(NRZI変調部)の構成例である。PR4用のデータ変換部(NRZI変調部)は、1つの排他的論理和演算回路(Exclusive OR)と、2つの1クロック遅延回路(D-FF)によって構成される。
本発明の構成によれば、上述したように受信データの検出を行うビタビ復号処理におけるエラー伝播を防止可能となり、精度の高い受信データ解析が可能となる。また、受信データのデコード処理に際して信号の極性によらずデコードが可能であり、受信装置側にデコードの極性判別回路を設ける必要がなくなり回路規模を小さくすることが可能となる。また、アンプの入出力間の極性や、アンテナ接続の正逆や、装置ごとの正逆の定義などの管理や統一が不用になる。
[送信情報に対するデータ変換としてビット長拡大を行う処理例]
上述した処理例では、送信情報に対してNRZI変調を行うことで、受信側での正確なデータ解析を可能とする構成例を説明した。次に送信情報に対してNRZ変調を行ったデータに対してビット長を拡大するとともに最大ランレングスを制限するためのデータ変換を行ってキャリア信号に載せてデータ送受信を行うことで、正確なデータ送受信を可能とした構成例について説明する。
例えば先に説明した非接触デジタル近接通信を行うFeliCa(登録商標)の通信装置等においては、送信データをマンチェスタコードと呼ばれるコードに変換してから送信するものがある。図18を参照してこのデータ変換について説明する。
図18には、
(a)元データ(送信データ)
(b)マンチェスタコード
(c)マンチェスタコードのキャリア変調波形
これらのデータ例を示している。
元データ(送信データ)をマンチェスタコードに変換(コーディング、エンコード)する処理は、1ビットの送信データを2ビットの送信コードに変換するものである。送信データ[0]をコード[01(低、高)]、送信データ[1]をコード[10(高、低)]に変換する。
このマンチェスタコード変換処理は、1ビットを2ビットに変換するコーディングである。つまり、コード列の最小反転間隔は、送信データの反転間隔の1/2になる。そのためコード列の必要帯域の広がりは、図19に示すようにコーディング前の送信データの2倍になる。結果としてキャリアを変調した後のキャリア信号のスペクトルは、図20に示すようにキャリア周波数(13.56MHz)を中心に2倍の広がりを持つ。
このマンチェスタコードは、元の1ビットデータを2ビットコードに変える変換処理であり、1/2変換(いち・に・へんかん)と呼ばれる。コードの変換レートは1/2になり、その10の最小反転間隔は2倍になり、スペクトルの帯域は2倍に伸びる。一般的に表すと、MビットデータをM/N変換してNビットコード列にすると、最小反転間隔はN/M倍になり、その帯域もN/M倍になる。必要な伝送帯域が少なくて済む点からは、何も変調しないのが最善である。何もしないとは言え、データ1を波形のHighレベル、データ0を波形のLowレベルに変換(変調)するという観点から、NRZ(Non−Return to Zero)変調と呼ばれる。しかし、NRZ変調では、元データが0の連続や1の連続となった場合、伝送する波形も同じレベルが連続し、その長さに制限がないという問題が生じる。
受信回路では検波出力にDCバイアスが乗り、それをHPFで除去するため低域も減衰する。そのためHPF後の検波出力信号が0から1または1から0に変化しても、変化後そのレベルが続くと、図21に示すように、HPFの時定数で決まるカーブで1/0を判定する閾値であるセンター電位に近づく。これがいわゆるサグである。信号にはノイズが乗っており閾値に近づくと1または0のレベルを確実に保つことができなくなり、コンパレートした出力がエラーとなる。エラーにはならなくとも1/0の時間に誤差が生じる。
なお、HPFが必要なのは検波回路出力にDCが乗るからであると書いたが、以下のような理由からである。図22に示すように、キャリア振幅レベルやキャリアに乗った変調信号のレベル(変調度)によって、検波回路の扱えるDCレベルのどの電位に検波出力が位置するかわからない。これは1/0判定するとき、その閾値が固定では、正しく検出できないことになる。HPFでDCを除去すれば、新たに設定したセンター電位の上下に検波波形が位置するようになる。
また、単一レベルの長い連続だと、エッジが現れないので、エッジの時刻をもとにチャネルコードのレートのクロックを再生するPLLでの、クロック不安定につながる危険がある。これは、クロックの周期(周波数)が揺れることで、1・0を検出するタイミングがずれ、エラーレートが悪化する。また、同じレベルが何クロック続いたかのカウントを誤ることがある。これもエラーになる。
以下、説明する実施例では、同一レベルが長く連続するNRZ信号を変換して、同一レベルの連続ビット数を減少させるブロックコーディングを行うものである。Nビットコード列の同一レベルの連続ビット数をランレングスと呼ぶ。
例えば、(ビットデータを9ビットデータに変換する8/9変換を考える。8ビットのデータは、[00000000]から[11111111]まで2の8乗、つまり256通りある。このままの伝送では、例えば[00000000]の8ビットが連続したとき、ランレングスは大きくなる。コードとしての可能性では無限大まである。
一方、9ビットコードは2の9乗、512通りある。この512のパターンのうち、ランレングスが長いものを除き、256パターンを選び出し、それを256の8ビットデータに対応させる。
この8/9変換では、9ビットの512パターンからランレングスが長いものを除き、256パターンを選び出すことで最大ランレングス=4となる256通りのコードを選択することができる。なお、9ビットコード内の同レベル連続が4以下という条件の他に、コードの先端と後端のレベルが連続するのは2ビット目までという条件も必要である。それでコードの接続部でもランレングス4以下という条件が満たされる。8/9変換では、このルールで選び出した9ビットコードが256個以上ある。そのため1対1対応の単純な変換で、ランレングス=4の8/9変換ができる。このルールで作った8/9変換テーブルの例を、図23に示す。
上記の実施例ではNRZ変調データのMビットデータをN>MのNビットデータに変換して最大ランレングスを現象させる設定とした処理例であるが、さらに、DCフリーコードを採用することも有効である。DCフリーコードは、1の数と0の数が、どこからどこまでを積算しても有限の差しかないコードである。
あるルールでNビットコードを2のM乗個選べれば、M/N変換ができる。このルールにDCフリーであることを加える。例えば8/10のレートでは、最大ランレングス=4で、1の数の積算と0の数の積算が、どこを取ってもその差が3以下というコードが作れる。
本実施例に係る通信装置の構成例を図24に示す。図24に示す図は、先に図1、図2を参照して説明したと同様の近接通信を行う通信装置の組み合わせ例を示す図である。すなわちリーダライタ500と、ICカードなどのトランスポンダ600の各通信装置を示している。リーダライタ500、トランスポンダ600のいずれも本発明に係る通信装置の利用例である。
リーダライタ500からトランスポンダ600に対するデータ送信処理、またはトランスポンダ600からリーダライタ500に対するデータ送信処理が実行される。データ送受信処理における処理の流れは図1、図2を参照して説明したとほぼ同様である。大きな違いは、送信情報に対してデータ変換部においてデータ変換を行う点である。例えばMビットの送信情報のビット長をNビットに変換するビット長変換処理を行う。
リーダライタ500から例えばICカードなどのトランスポンダ600に対するデータ送信処理では、リーダライタ500は、送信情報501をデータ変換部(ビット長変換部)551において、MビットデータをNビットデータに変換する。ただしN>Mである。なお、最大ランレングスを予め設定した長さ以下にする設定の下で、ビット長の拡大を行う。
その後、Nビットデータに変換したデータを変調器503においてキャリア信号502に載せて送信アンプ504からコイル505を介してトランスポンダ600に送信する。トランスポンダ600はコイル602を介して受信した信号を検出回路610において検出する。なお、ビット長変換後のデータをキャリア信号に載せる変調方式としては例えばASK変調(振幅偏移変調:Amplitude Shift Keying)方式を採用している。
一方、ICカードなどのトランスポンダ600からリーダライタ500に対するデータ送信処理では以下の処理が行われる。リーダライタ500は、キャリア信号502をコイル505を介してトランスポンダ600に送信する。トランスポンダ600は、送信情報601をデータ変換部(ビット長変換部)651において、MビットデータをNビットデータに変換する。ただしN>Mである。なお、最大ランレングスを予め設定した長さ以下にする設定の下で、ビット長の拡大を行う。
その後、Nビットデータに変換したデータをコイル602を介してリーダライタ500に送信する。リーダライタ500はコイル505を介して受信した信号を検出回路510において検出する。
なお、検出回路510,610の構成は、先の実施例において説明した図15の検出回路構成を適用してデータ検出が可能である。ただし最終段階として検出される信号はNビットデータである。従って、元のMビットデータが必要な場合は、受信側においてNビットデータをMビットデータに変換する処理が必要となる。
本実施例の通信装置では、送信データのビット長(Mビット)をNビットにビット長変換した後、キャリア信号に重畳させて送信する。ただしN>Mである。なお、最大ランレングスを予め設定した長さ以下にする設定の下で、ビット長の拡大を行う。
なお、送信データのビット長をM、変換後のビット長をNとしたとき、上記の例ではM=8、N=9とした例について説明したが、基本的にはNがMより大きければ、ランレングスを小さくすることが可能であり、NはMより大きな値として任意に設定できる。ただし、Nが大きすぎると送信データが冗長になるという問題も発生する。すなわちNを過大に大きくすると送信効率が低下することになり好ましくない。このような見地から例えばNをMの2倍以下とする設定、すなわちM/N>0.5とするビット長変換を行うことで送信効率を低下させることなく精度を高めた通信が実現される。
この処理により、エッジ(1から0、または0から1のトランジェント)間隔の最大値が保証されるので、受信側検出回路において、エッジタイミングを利用してクロック位相を決定するPLLのクロック時刻誤差が少なくなり、正確な検出が可能となる。また、受信回路のHPF時定数で生じるサグにより、1/0の判定に影響を及ぼすような状況になりにくい。逆にHPFの時定数を小さく(カットオフ周波数を高く)できるので、HPF入力にDC変動があった場合に、それをより短時間で安定させることができる。このような効果があり、精度の高いデータ送受信が実現される。なお、コードとしてDCフリーコードを採用することによって、HPF後の波形上下シフトが少なくなり、コンパレータ(1/0判定)出力波形の1/0の時間比率がより正しくなる。
なお、従来のType−Bと呼ばれる13.56MHzキャリアの近接通信では、リーダライタからトランスポンダに送信される信号は、データを8ビットごとにそのまま送信している。ただし、8ビットの前後に1ビットずつ計2ビット付加して同レベルの連続が8ビットの単位を超えて続かないように工夫がなされている。これは8/10変換に相当する。しかし、この入力8ビット、出力10ビットの変換では、上述したようなランレングス制限について考慮がなされておらず、結果としてビット数が冗長になるのみであった。
先に説明したようなランレングス制限を考慮した上で、ビット長の拡大を行うことで、上記の効果がもたらされることになる。従って、8ビットの前後に1ビットずつ計2ビット付加する処理の代わりに、上述のビット長変換処理を行う本発明の構成を採用することで現状の通信装置の構成を大幅に変更することなく、精度の高いデータ送受信を次元することが可能となる。例えば、4/5変換や8/10変換というブロック符号を採用することで、ランレングス(同レベルの連続)を例えば3までに制限するといった処理も可能である。例えば図25に示すようなデータ変換である。このようなデータ変換を行うことでエラーレートが改善され検出性能が向上する。
以上、特定の実施例を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が実施例の修正や代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、限定的に解釈されるべきではない。本発明の要旨を判断するためには、特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。
また、明細書中において説明した一連の処理はハードウェア、またはソフトウェア、あるいは両者の複合構成によって実行することが可能である。ソフトウェアによる処理を実行する場合は、処理シーケンスを記録したプログラムを、専用のハードウェアに組み込まれたコンピュータ内のメモリにインストールして実行させるか、あるいは、各種処理が実行可能な汎用コンピュータにプログラムをインストールして実行させることが可能である。
以上、説明したように、本発明の一実施例構成によれば、無線通信によるデータ送信に際して、デジタル送信データに対するデータ変換を実行して送信コードを生成し、生成した送信コードをキャリア信号に重畳してアンテナを介して送信する構成において、デジタル送信データに対するデータ変換処理としてデジタル送信データに対するNRZI(Non Return to Zero Inverted)変調処理、あるいはビット長を拡大する処理を行う。ビット長拡大に際してはランレングスを予め設定した値以下にするような変換を行う。これらの処理により受信データからの送信情報解析に際してエラー発生率を低減させることが可能となり、正確な情報伝送が実現される。
近接通信を行う通信装置の一般的な構成、および通信処理における送受信信号の処理例について説明する図である。 近接通信を行う通信装置の一般的な構成、および通信処理における送受信信号の処理例について説明する図である。 負荷変調時のリーダライタで観測した電圧の周波数特性を示す図であり、リーダライタ・トランスポンダの両アンテナ間の距離50mmとした場合の周波数特性図である。 負荷変調時のリーダライタで観測した電圧の周波数特性を示す図であり、リーダライタ・トランスポンダの両アンテナ間の距離30mmとした場合の周波数特性図である。 負荷変調時のリーダライタで観測した電圧の周波数特性を示す図であり、リーダライタ・トランスポンダの両アンテナ間の距離20mmとした場合の周波数特性図である。 負荷変調時のリーダライタで観測した電圧の周波数特性を示す図であり、リーダライタ・トランスポンダの両アンテナ間の距離10mmとした場合の周波数特性図である。 負荷変調時のリーダライタで観測した電圧の周波数特性を示す図であり、リーダライタ・トランスポンダの両アンテナ間の距離3mmとした場合の周波数特性図である。 負荷変調時のリーダライタで観測した電圧の周波数特性を示す図であり、リーダライタ・トランスポンダの両アンテナ間の距離1mmとした場合の周波数特性図である。 PR1(パーシャルレスポンス・クラス1)に対応する信号処理について説明する図である。 本発明の一実施例に係る通信装置の構成例について説明する図である。 NRZI(Non Return to Zero Inverted)変調処理について説明する図である。 NRZ変調を前提とした8/9変換の変換テーブルの例を示す図である。 NRZI変調を前提とした8/9変換テーブルの例を示す図である。 NRZI変調処理を行って送信したデータを受信側で復元する場合の信号処理例について説明する図である。 本発明の一実施例に係る通信装置の検出回路の構成例について説明する図である。 パーシャルレスポンス等化処理の概要について説明する図である。 パーシャルレスポンスのクラスをPR1とした場合と、PR4とした場合のNRZI変調部の構成例を示す図である。 送信データをマンチェスタコードに変換して送信する処理について説明する図である。 送信データをマンチェスタコードに変換して送信する場合のコード列の必要帯域の広がりについて説明する図である。 送信データをマンチェスタコードに変換して送信する場合のキャリア変調後のキャリア信号のスペクトルについて説明する図である。 送信データをマンチェスタコードに変換して送信する場合の問題点について説明する図である。 キャリア振幅レベルやキャリアに乗った変調信号のレベル(変調度)による検波回路の扱えるDCレベルの変化について説明する図である。 ランレングス=4の8/9変換に適用する変換テーブルの一例について説明する図である。 本発明の一実施例に係る通信装置の構成例について説明する図である。 4/5変換のテーブル例について説明する図である。
符号の説明
10 リーダライタ
11 検出回路
20 トランスポンダ
21 検出回路
31 増幅器
32 検波器
33 ハイパスフィルタ(HPF)
34 コンパレータ
100 リーダライタ
101 送信情報
102 キャリア信号
103 変調器
104 送信アンプ
105 コイル
110 検出回路
151 データ変換部(NRZI変調部)
200 トランスポンダ
201 送信情報
210 検出回路
251 データ変換部(NRZI変調部)
300 検出回路
301 増幅器
302 検波器
303 ハイパスフィルタ(HPF)
304 増幅器
305 アナログデジタルコンバータ(ADC)
306 PLL
307 パーシャルレスポンス等化回路(PR−EQ)
308 検出部(ビタビデコーダ)
500 リーダライタ
501 送信情報
502 キャリア信号
503 変調器
504 送信アンプ
505 コイル
510 検出回路
551 データ変換部(ビット長変換部)
600 トランスポンダ
601 送信情報
610 検出回路
651 データ変換部(ビット長変換部)

Claims (10)

  1. 無線通信によるデジタル送信データに対するデータ変換を実行して送信コードを生成するデータ変換部と、
    前記データ変換部において生成した送信コードをキャリア信号に重畳した変調信号を生成する変調部と、
    前記変調部において生成した変調信号を増幅して送信信号を生成する送信アンプ部と、
    前記送信アンプ部において生成した送信信号を出力するアンテナを有し、
    前記データ変換部は、前記デジタル送信データに対するNRZI(Non Return to Zero Inverted)変調処理を行う構成である通信装置。
  2. 前記データ変換部は、パーシャルレスポンス等化処理方式であるPR1(Partial Response class1)、またはPR4(Partial Response class4)のいずれかの方式に従ったプリコード処理を行う構成である請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記変調部は、ASK変調(振幅偏移変調:Amplitude Shift Keying)により、前記データ変換部において生成された送信コードをキャリア信号に重畳する処理を行う構成である請求項1または2に記載の通信装置。
  4. 無線通信によるデジタル送信データに対するデータ変換を実行して送信コードを生成するデータ変換部と、
    前記データ変換部において生成した送信コードをキャリア信号に重畳した変調信号を生成する変調部と、
    前記変調部において生成した変調信号を増幅して送信信号を生成する送信アンプ部と、
    前記送信アンプ部において生成した送信信号を出力するアンテナを有し、
    前記データ変換部は、前記デジタル送信データに対するビット長変換処理により送信コードを生成する構成であり、前記デジタル送信データのビット長Mより大きいNビットコードに変換するとともに、ランレングスを予め規定した値以下とする制限の下でビット長変換を行う構成である通信装置。
  5. 前記データ変換部は、前記デジタル送信データに対するビット長変換処理に際して、ランレングスを4以下とする制限の下でビット長変換を行う構成である請求項4に記載の通信装置。
  6. 前記データ変換部は、前記デジタル送信データのビット長がM=8の場合、N=9ビットのコードに変換する処理を行う構成である請求項4に記載の通信装置。
  7. 前記データ変換部は、前記デジタル送信データのビット長をM、変換後のコードのビット長をNとしたとき、M/N>0.5とするビット長変換を行う構成である請求項4に記載の通信装置。
  8. 前記変調部は、ASK変調(振幅偏移変調:Amplitude Shift Keying)により、前記データ変換部において生成された送信コードをキャリア信号に重畳する処理を行う構成である請求項4〜7いずれかに記載の通信装置。
  9. 通信装置における信号処理方法であり、
    データ変換部が、無線通信によるデジタル送信データに対するデータ変換を実行して送信コードを生成するデータ変換ステップと、
    変調部が、前記データ変換ステップにおいて生成した送信コードをキャリア信号に重畳した変調信号を生成する変調ステップと、
    送信アンプ部が、前記変調ステップにおいて生成した変調信号を増幅して送信信号を生成する増幅ステップと、
    アンテナが、前記増幅ステップにおいて生成した送信信号を出力するデータ出力ステップを有し、
    前記データ変換ステップは、前記デジタル送信データに対するNRZI(Non Return to Zero Inverted)変調処理を行うステップである信号処理方法。
  10. 通信装置における信号処理方法であり、
    データ変換部が、無線通信によるデジタル送信データに対するデータ変換を実行して送信コードを生成するデータ変換ステップと、
    変調部が、前記データ変換ステップにおいて生成した送信コードをキャリア信号に重畳した変調信号を生成する変調ステップと、
    送信アンプ部が、前記変調ステップにおいて生成した変調信号を増幅して送信信号を生成する増幅ステップと、
    アンテナが、前記増幅ステップにおいて生成した送信信号を出力するデータ出力ステップを有し、
    前記データ変換ステップは、前記デジタル送信データに対するビット長変換処理を行う構成であり、前記デジタル送信データのビット長Mより大きいNビットコードに変換するとともに、ランレングスを予め規定した値以下とする制限の下でビット長変換を行うステップである信号処理方法。
JP2008297630A 2008-11-21 2008-11-21 通信装置、および信号処理方法 Pending JP2010124356A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008297630A JP2010124356A (ja) 2008-11-21 2008-11-21 通信装置、および信号処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008297630A JP2010124356A (ja) 2008-11-21 2008-11-21 通信装置、および信号処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010124356A true JP2010124356A (ja) 2010-06-03

Family

ID=42325271

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008297630A Pending JP2010124356A (ja) 2008-11-21 2008-11-21 通信装置、および信号処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010124356A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4674647B2 (ja) 通信装置、および信号処理方法
KR101123876B1 (ko) 오버샘플링된 데이터에 대한 데이터 치환 방식
US6337889B1 (en) Partial response demodulating method and apparatus using the same
US10142141B2 (en) Method and apparatus of transmitting signal
US11923881B2 (en) Interference detection and suppression in non-coordinated systems
US9143200B2 (en) Apparatus and method of receiver architecture and low-complexity decoder for line-coded and amplitude-modulated signal
JP2014523681A (ja) 二相通信復調方法及び装置
US20110206160A1 (en) Receiving data compensation method to improve data receiving rate and receiving modem circuit thereof
JP2011254157A (ja) 情報処理装置、受信方法及び無線通信システム
JP2011010053A (ja) 情報検出装置及び方法
JP4735747B2 (ja) 通信装置、および通信フレームフォーマット、並びに信号処理方法
US9680523B1 (en) System and method for transmitting ancillary data
KR20150015696A (ko) 신호 복조를 위하여 임계값을 적응적으로 설정하는 방법 및 장치
EP1503501A1 (en) Duobinary to binary decoder
JP5278944B2 (ja) 信号検出装置
JP2010124356A (ja) 通信装置、および信号処理方法
JP2007306128A (ja) 受信装置、通信システム、および閾値制御方法
US20070086546A1 (en) Baseband receiver using transition trigger and method thereof
CN103716271A (zh) 基于二进制帧的通信系统中的自适应检测阈值补偿
KR20150001152A (ko) 통신 시스템에서의 안정적 신호 복조 방법 및 장치
EP3667935B1 (en) Method and system for operating a communications device that communicates via inductive coupling
JP2018098662A (ja) レート判定装置、レート判定方法及び受信装置
JP4992614B2 (ja) 通信装置および通信方法、並びにプログラム
JP2010124361A (ja) 通信装置、および信号処理方法
US12009954B2 (en) Device and method for decoding data from wireless signals