JP2010154416A - 送信システム及び送信機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】前記複数の送信機の全ての送信タイミングが同期するように、前記複数の送信機のうちの1台以上の送信機1は、外部からの所定の信号を受信する受信手段(例えば、OFDM復調部11)と、前記受信手段により受信された信号に基づくタイミングでOFDM変調信号の送信タイミングを制御する送信タイミング制御手段(例えば、タイミングパルス発生器12及びOFDM変調部13)と、を備えた。
【選択図】 図1
Description
図8には、地上デジタル放送におけるワンセグ送信のセグメント位置の一例を示してある。6MHzの周波数領域のうちの先頭と末尾のそれぞれ(1/28)分が除かれて、残りの周波数領域が13分割されて13個のセグメントが形成され、その中の中央のセグメントがワンセグ放送に使用されている。
エリア放送では、現在では中央の周波数(セグメント)から発射しているワンセグの電波を中央以外の周波数(セグメント)から発射する送信機が同一の放送エリアに複数設置されることが見込まれる。また、そのようなエリア放送に対応した受信機が開発等される見通しである。
図9には、エリア放送の送信エリアの概念の一例を示してある。例えば、東京タワー201からの電波により広域放送領域への放送(広域放送)が行われるとともに、複数の送信機211、212からの電波によりそれぞれのエリア放送領域への放送(エリア放送)が行われる。
OFDM変調では、シンボル期間毎に変調を行って電波を発射しており、シンボルの切れ目で信号の直交度が崩れる。
すなわち、前記複数の送信機のうちの1台以上の送信機では、受信手段が外部からの所定の信号を受信し、送信タイミング制御手段が前記受信手段により受信された信号に基づくタイミングでOFDM変調信号の送信タイミングを制御する。
従って、複数の送信機が同一のチャンネルの異なるセグメントを使用してOFDM変調方式により信号を無線送信する場合に、受信機での受信特性を良好にすることができる。
また、複数の送信機の数としては、種々な数が用いられてもよい。
また、送信対象の情報としては、種々なものが用いられてもよく、例えば、エリア放送の情報を用いることができる。
また、例えば、1台の送信機が1個のセグメントのみを使用してもよく、或いは、1台の送信機が2個以上のセグメントを使用する場合があってもよい。
また、送信タイミングの制御を行う1台以上の送信機としては、例えば、複数の送信機の中で1台の送信機からの送信タイミングを基準とするような場合にはそれ以外の全ての送信機で送信タイミングの制御が行われることが好ましく、また、送信機以外の発信源からの信号を基準とするような場合には全ての送信機で送信タイミングの制御が行われることが好ましい。
すなわち、前記複数の送信機のうちの1台の送信機は、前記同一のチャンネルの中央のセグメントを使用してOFDM変調信号を無線により送信する。前記複数の送信機のうちの他の送信機は、前記受信手段として前記中央のセグメントのOFDM変調信号を前記所定の信号として受信する手段を備え、前記送信タイミング制御手段として前記受信された中央のセグメントのOFDM変調信号に基づくタイミングでOFDM変調信号の送信タイミングを制御する手段を備える。
従って、複数の送信機のうちの1台の送信機から送信される中央のセグメントの信号を基準として、他の送信機の送信タイミングを合わせる(同期させる)ことができ、これにより、全ての送信機の送信タイミングを合わせることができる。
一構成例として、本発明に係る送信機は、複数の送信機がそれぞれ送信対象の情報をOFDM変調して同一のチャンネルの異なるセグメントを使用してOFDM変調信号を無線により送信し、前記複数の送信機の全ての送信タイミングが同期するように制御される送信システムにおける送信機であって、外部からの所定の信号を受信する受信手段と、前記受信手段により受信された信号に基づくタイミングでOFDM変調信号の送信タイミングを制御する送信タイミング制御手段と、を備える。
まず、以下に示す実施例について、全体的な説明を行う。
例えば、地上デジタル放送では、送信機から電波を発射する際にOFDM変調を行って電波を発射している。複数の送信機(例えば、地上デジタル放送の送信機など)から電波を発射する際に、各送信機が、1セグメントのみで信号を発射し、任意のセグメント(それぞれの送信機では異なるセグメント)から電波を発射するような場合において、各送信機がOFDMシンボルを形成等するタイミングを一致させるように同期した信号処理を行うようにすると、受信機では、各送信機からセグメント毎に発射された電波が直交を保つことにより、受信特性の劣化を防ぐことが可能になる。
また、通常は、電波が届く領域が重複する複数の送信機では同一のセグメントを使用しない方がよい。
なお、電波が届く領域が重複する複数の送信機では、セグメントの割り当ての余裕がある場合には、干渉を防止する点で、隣接するセグメントの使用が生じない(又は、少なくなる)ようにする方が好ましい。
本例では、同一の地域に対して13台の送信機が異なる地点に設置されており、その中で、1台の送信機があるチャンネルの中央のセグメントを使用して任意のタイミングでOFDMシンボルの信号を無線送信してエリア放送を行っており、他の12台の送信機がそれぞれそのチャンネルの残りの異なるセグメントを使用してOFDMシンボルの信号を無線送信してエリア放送を行っている。また、これら13台の送信機について、少なくとも、2台の送信機からの電波(信号)が届く領域が重複部分を有している。
本例の送信機1は、中央以外の位置のセグメントを使用してOFDMシンボルを無線送信するものである。図1に示される「×N」は、同様な構成を有するN(本例では、N=12)台の送信機が存在することを示している。
本例の送信機1は、OFDM復調部11と、タイミングパルス発生器12と、OFDM変調部13と、OFDM復調部14を備えている。
例えば、放送用のデータ信号を生成するカメラなどから有線或いは無線で送信された放送用データ信号が、本例の送信機1により受信(入力)されて、OFDM変調部13に入力される。ここで、放送用データ信号としては、例えば、地上デジタル放送の場合には、TS(トランスポートストリーム)が用いられる。また、送信機1では、放送用データ信号を有線で受信する場合にはそのための有線回線(有線ケーブル)が接続されており、放送用データ信号を無線で受信する場合にはそのためのアンテナ(例えば、他の目的のアンテナと共用されてもよい)が備えられている。
タイミングパルス発生器12は、入力された復調信号に基づいて、同一のチャンネルの中央のセグメントのデータ(OFDMシンボル)のタイミングに同期するためのタイミングパルスを発生して、当該タイミングパルスの信号をOFDM変調部13へ出力する。
(理由1)一般に、中央のセグメントは、行政の防災等の情報を送信するために使用されることが多く、電波が一番強くて、他のチャンネルの電波の影響を一番受けづらいと考えられる。
(理由2)将来的に、中央以外のセグメントを使用する送信機は、例えば、中央のセグメントの電波を受信してその電波のレベルを検出し、1つのチャンネルの中で中央のセグメントの電波のレベルが一番大きくなるように送信レベルを調整する構成とされる可能性がある。この場合には、中央以外のセグメントを使用する送信機は、そもそも、中央のセグメントの電波(信号)を受信等する回路を備えることになり、本例のように中央のセグメントの信号を復調してタイミング合わせをする構成とすれば、追加する回路の規模が少なくて済むと考えられる。
本例の送信システムでは、図7に示されるように、1セグメントのみ発射する複数台のOFDM送信機がOFDMシンボル周期を同期させて電波を発射することが可能であり、これにより、受信機における受信特性が劣化してしまうことを回避することが可能である。このため、例えば、セグメントを隣接して複数のOFDM送信機(OFDM変調器)から電波を発射することが可能であり、周波数の利用効率を向上させることができる。
本例では、同一の地域に対して13台の送信機が異なる地点に設置されており、その中で、各送信機がある同一のチャンネルの異なるセグメントを使用してOFDMシンボルの信号を無線送信してエリア放送を行っている。また、これら13台の送信機について、少なくとも、2台の送信機からの電波(信号)が届く領域が重複部分を有している。
図2に示される「×N」は、同様な構成を有するN(本例では、N=13)台の送信機が存在することを示している。
本例の送信機21は、地上デジタル放送チューナ31と、タイミングパルス発生器32と、OFDM変調部33と、OFDM復調部34を備えている。
なお、本例の送信機21におけるOFDM変調部33、放送用データ信号、タイミングパルスの信号、出力放送波、OFDM復調部34、隣接送信機OFDM波、隣接送信機モード情報については、図1に示される送信機1の場合と同様であるため、詳しい説明を省略する。
地上デジタル放送チューナ31は、入力された放送波を復調(デコード)して、これにより得られた復調信号をタイミングパルス発生器32へ出力する。
ここで、本例では、全国を同一の機器構成でカバーするためにNHKの放送番組を使用したが、他の構成例として、他局(NHK以外の局)の放送番組の時報が用いられてもよい。
なお、本例のような送信機21は全国に複数台設置されることが想定され、この場合、例えば、NHKのように全国放送の同一番組をリファレンスにすると、全国に設置した送信機21が同時にOFDM変調処理を開始すること(つまり、本例では、OFDMシンボルの送信同期を取ること)が可能になる。
本例では、同一の地域に対して13台の送信機が異なる地点に設置されており、その中で、各送信機がある同一のチャンネルの異なるセグメントを使用してOFDMシンボルの信号を無線送信してエリア放送を行っている。また、これら13台の送信機について、少なくとも、2台の送信機からの電波(信号)が届く領域が重複部分を有している。
図3に示される「×N」は、同様な構成を有するN(本例では、N=13)台の送信機が存在することを示している。
本例の送信機41は、GPS受信機51と、タイミングパルス発生器52と、OFDM変調部53と、OFDM復調部54を備えている。
なお、本例の送信機41におけるOFDM変調部53、放送用データ信号、タイミングパルスの信号、出力放送波、OFDM復調部54、隣接送信機OFDM波、隣接送信機モード情報については、図1に示される送信機1の場合と同様であるため、詳しい説明を省略する。
GPS受信機51は、入力されたGPS情報に含まれる時刻情報をタイミングパルス発生器52へ出力する。
タイミングパルス発生器52は、入力された時刻情報の中に含まれる所定の時刻(例えば、月曜日の深夜0時)に合わせてタイミングパルスの信号を発生させてOFDM変調部53へ出力する。このように、本例では、タイミング同期のリファレンスとしてGPSを使用している。
本例では、同一の地域に対して13台の送信機が異なる地点に設置されており、その中で、各送信機がある同一のチャンネルの異なるセグメントを使用してOFDMシンボルの信号を無線送信してエリア放送を行っている。また、これら13台の送信機について、少なくとも、2台の送信機からの電波(信号)が届く領域が重複部分を有している。
図4に示される「×N」は、同様な構成を有するN(本例では、N=13)台の送信機が存在することを示している。
本例の送信機61は、標準時電波受信機71と、タイミングパルス発生器72と、OFDM変調部73と、OFDM復調部74を備えている。
なお、本例の送信機61におけるOFDM変調部73、放送用データ信号、タイミングパルスの信号、出力放送波、OFDM復調部74、隣接送信機OFDM波、隣接送信機モード情報については、図1に示される送信機1の場合と同様であるため、詳しい説明を省略する。
標準時電波受信機71は、入力された標準時電波の信号に含まれる時刻情報をタイミングパルス発生器72へ出力する。
タイミングパルス発生器72は、入力された時刻情報の中に含まれる所定の時刻(例えば、月曜日の深夜0時)に合わせてタイミングパルスの信号を発生させてOFDM変調部73へ出力する。このように、本例では、タイミング同期のリファレンスとして標準時電波を使用している。
本例では、同一の地域に対して13台の送信機が異なる地点に設置されており、その中で、各送信機がある同一のチャンネルの異なるセグメントを使用してOFDMシンボルの信号を無線送信してエリア放送を行っている。また、これら13台の送信機について、少なくとも、2台の送信機からの電波(信号)が届く領域が重複部分を有している。
図5に示される「×N」は、同様な構成を有するN(本例では、N=13)台の送信機が存在することを示している。
本例の送信機81は、FM放送波受信機91と、タイミングパルス発生器92と、OFDM変調部93と、OFDM復調部94を備えている。
なお、本例の送信機81におけるOFDM変調部93、放送用データ信号、タイミングパルスの信号、出力放送波、OFDM復調部94、隣接送信機OFDM波、隣接送信機モード情報については、図1に示される送信機1の場合と同様であるため、詳しい説明を省略する。
FM放送波受信機91は、入力されたFM放送波の信号に含まれる時刻情報をタイミングパルス発生器92へ出力する。
タイミングパルス発生器92は、入力された時刻情報の中に含まれる所定の時刻(例えば、月曜日の深夜0時)に合わせてタイミングパルスの信号を発生させてOFDM変調部93へ出力する。このように、本例では、タイミング同期のリファレンスとしてFM放送波を使用している。
本例では、同一の地域に対して13台の送信機が異なる地点に設置されており、その中で、各送信機がある同一のチャンネルの異なるセグメントを使用してOFDMシンボルの信号を無線送信してエリア放送を行っている。また、これら13台の送信機について、少なくとも、2台の送信機からの電波(信号)が届く領域が重複部分を有している。
図6に示される「×N」は、同様な構成を有するN(本例では、N=13)台の送信機が存在することを示している。
本例の送信機101は、OFDM変調部111と、回線112を備えている。
本例の送信システムでは、例えば、送信機101とは別体として、タイミングパルス発生部102が設けられている。タイミングパルス発生部102は、OFDMシンボル周期(例えば、地上デジタル放送のOFDMシンボル周期)の整数倍である任意の周期でタイミングパルスの信号を発生させて出力する。また、タイミングパルス発生部102と各送信機101とは有線の回線112(又は、無線の回線が用いられてもよい)で接続されており、タイミングパルス発生部102から出力されたタイミングパルスの信号が各送信機101に入力される。
なお、他の構成例として、タイミングパルス発生部102がある送信機(例えば、1台の送信機)に備えられるような構成が用いられてもよい。
なお、本例の送信機101におけるOFDM変調部111、放送用データ信号、出力放送波については、図1に示される送信機1の場合と同様であるため、詳しい説明を省略する。
本例の送信機101では、タイミングパルス発生部102から出力されたタイミングパルスの信号が回線112を介してOFDM変調部111に入力される。
また、本発明の適用分野としては、必ずしも以上に示したものに限られず、本発明は、種々な分野に適用することが可能なものである。
また、本発明に係るシステムや装置などにおいて行われる各種の処理としては、例えばプロセッサやメモリ等を備えたハードウエア資源においてプロセッサがROM(Read Only Memory)に格納された制御プログラムを実行することにより制御される構成が用いられてもよく、また、例えば当該処理を実行するための各機能手段が独立したハードウエア回路として構成されてもよい。
また、本発明は上記の制御プログラムを格納したフロッピー(登録商標)ディスクやCD(Compact Disc)−ROM等のコンピュータにより読み取り可能な記録媒体や当該プログラム(自体)として把握することもでき、当該制御プログラムを当該記録媒体からコンピュータに入力してプロセッサに実行させることにより、本発明に係る処理を遂行させることができる。
Claims (3)
- 複数の送信機がそれぞれ送信対象の情報をOFDM変調して同一のチャンネルの異なるセグメントを使用してOFDM変調信号を無線により送信する送信システムにおいて、
前記複数の送信機の全ての送信タイミングが同期するように、前記複数の送信機のうちの1台以上の送信機は、外部からの所定の信号を受信する受信手段と、前記受信手段により受信された信号に基づくタイミングでOFDM変調信号の送信タイミングを制御する送信タイミング制御手段と、を備えた、
ことを特徴とする送信システム。 - 請求項1に記載の送信システムにおいて、
前記複数の送信機のうちの1台の送信機は、前記同一のチャンネルの中央のセグメントを使用してOFDM変調信号を無線により送信し、
前記複数の送信機のうちの他の送信機は、前記受信手段として前記中央のセグメントのOFDM変調信号を前記所定の信号として受信する手段を備え、前記送信タイミング制御手段として前記受信された中央のセグメントのOFDM変調信号に基づくタイミングでOFDM変調信号の送信タイミングを制御する手段を備えた、
ことを特徴とする送信システム。 - 複数の送信機がそれぞれ送信対象の情報をOFDM変調して同一のチャンネルの異なるセグメントを使用してOFDM変調信号を無線により送信し、前記複数の送信機の全ての送信タイミングが同期するように制御される送信システムにおける送信機であって、
外部からの所定の信号を受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された信号に基づくタイミングでOFDM変調信号の送信タイミングを制御する送信タイミング制御手段と、
を備えたことを特徴とする送信機。
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